説明

複合パティキュレート材料

【課題】 摩擦に対する耐性の高い複合パティキュレート材料を提供する。
【解決手段】 複合パティキュレート材料は、主材料軟化温度を有する主材料粒子(16)と、支持材料軟化温度を有する支持材料粒子(18)と、主材料軟化温度及び支持材料軟化温度よりも低い軟化温度を有するバインダ材(20)と、を備える。主材料(16)、支持材料(18)、及びバインダ材(20)は混合されて実質的に均質な混合物となり、この混合物が、バインダ材の軟化温度以上でかつ主材料軟化温度及び支持材料軟化温度よりも低い温度に加熱されたのちに室温に戻され、これによりバインダ材が固化して主材料を支持材料に接着させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合パティキュレート材料の製造方法に関し、特に、水溶液や気相系の処理に用いられる複合パティキュレート材料に関する。この複合パティキュレート材料は、アトリション即ち摩擦や摩損に対する有効性や耐性が増強されたものとなっている。
【背景技術】
【0002】
水溶液及び気相系の処理、特に、鉛等の望ましからざる重金属を除去する処理においては、種々の材料及び方法が知られている。水溶液系からの重金属の除去プロセスは、米国特許第5,053,139号に開示されており、このようなプロセスで用いられる複合イオン交換材料は、米国特許第5,277,931号に開示されている。
【0003】
米国特許第5,277,931号は、複合イオン交換材料の調製を開示しており、この特許では、多孔性の粒子が最初に水ベースの材料とともにスプレーされ、その後、濃縮された適切な金属イオン源の酸水溶液とともにスプレーされる。この調製プロセスでは、複合材料をサポート材料のポア内に実質的に付着させることなく、かつ、多孔性材の粒子をカプセル化することなく、複合材料が得られるといわれている。実際に、’931号特許の教示によって形成された材質は、摩耗に対しては弱いことがわかっている。特に、最終生成物中で通常最も高価な成分である、主な材料は、梱包や出荷の間に大量に失われてしまう。
【0004】
明らかに、摩擦に対する耐性の高い複合パティキュレート材料やその調製方法が必要とされている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明の主な目的は、実質的に永久的に支持材料即ちサポート材料に主粒子を接着することが可能な複合パティキュレート材料及びその製造方法を提供し、これにより、摩耗の影響を減少させるか、実質的に摩耗をなくすことにある。
【0006】
また、本発明は、水溶液内の重金属の除去処理に有用な複合パティキュレート材料を調製することも目的とする。
【0007】
更に、本発明は、水溶液内の望ましからざる重金属の除去に対して、優れた選択性を有した複合パティキュレート材料を提供することを目的とする。
【0008】
本発明の他の目的及び利点は、以下に開示される。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、上述の目的及び利点は、容易に達成される。
【0010】
本発明によれば、複合パティキュレート材料を調製する方法が提供される。この方法は、主材料軟化温度を有するパティキュレート主材料を提供するステップと、支持材料軟化温度を有するパティキュレート支持材料を提供するステップと、前記主材料軟化温度及び前記支持材料軟化温度よりも低い軟化温度を有するパティキュレートバインダ材を提供するステップと、これら主材料、支持材料、及びバインダ材を混合して実質的に均質な混合物を提供するステップと、前記混合物を前記バインダ材の軟化温度以上でかつ前記主材料軟化温度及び支持材料軟化温度よりも低い温度に加熱するステップと、を有し、これにより、バインダ材は、複合パティキュレート材料が得られるように前記主材料を前記支持材料に結合させる。
【0011】
本発明の好適実施形態によれば、パティキュレート主材料は、約1〜約200マイクロメーターの直径を有し、パティキュレート支持材料は、約1〜約2,500マイクロメーターの直径を有し、かつ、バインダ材は、約1〜約150マイクロメーターの直径を有する。
【0012】
本発明の他の好適実施形態によれば、上記方法は、更に、前記加熱ステップの間に混合物を撹拌するステップを有し、これにより、複合パティキュレート材料をルーズで非連続的(non−continuous)状態に維持している。
【0013】
本発明の他の好適実施例によれば、加熱及び撹拌ステップは、圧力が増加することのないように実行され、支持材料のポア内へのデポジット即ち堆積を減少させ、実質的になくすようにしている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明は、複合パティキュレート材料の製造方法に関し、特に、水溶液及び気相系での重金属混入物の除去処理に用いられる複合パティキュレート材料に関する。
【0015】
本発明によれば、摩耗に対する耐性が高い複合パティキュレート材料の製造方法が得られる。
【0016】
本発明によれば、パティキュレート主材料が実質的に永久的にパティキュレート支持材料に結合される方法が提供され、この際、摩擦や摩耗による主材料の損失を、実質的に、減少するか又はなくされる。バインダ材料としては、その軟化温度が主材料及び支持材料の軟化温度よりも低いものが、加熱プロセスに用いられ、後述するように、所望の結合状態が得られる。
【0017】
本発明の利点としては、所望の複合パティキュレート材料が得られるとともに、この複合パティキュレート材料は、耐摩耗が向上しているとともに、主材料及び支持材料のポア内に実質的にデポジットが生じることがなく、かつ、主材料や支持材料がカプセル化(encapsulating)されることもない。これにより、複合材は、所望の特性を有し、例えば、水溶液における鉛その他の望ましからざる重金属の除去処理等に適した特性を有する。
【0018】
図1、2を参照して、本発明に係る複合パティキュレート材料と従来の複合材料との比較を更に行う。図1に、主材料10が直接支持材料12に結合されている、従来の複合材料を示す。この従来の複合材料は、通常、スプレーデポジション法により得られるものであり、上述した米国特許5,277,931号においてこの技術が用いられている。図1の複合材料は、特に、耐摩耗性が十分でなく、このような複合材料は、輸送時、取り扱い時、使用時等における摩擦により、多量の主材料が失われることがわかっている。主材料が失われることから、従来の複合材料を用いる際のコストが上昇している。
【0019】
図2に、本発明に係る複合パティキュレート材料の概略を、符号14で示す本発明によれば、材料14は、パティキュレート主材料16、パティキュレート支持材料18、及びバインダ材料20を含んでいる。このバインダ材料20は、主材料16の粒子を支持材料18の粒子と結合させている。
【0020】
バインダ材料20は、好ましくは、支持材料18と主材料16とに対して実質的に永久的に結合あるいは接着されおり、支持材料18の表面積においてこのバインダ材料が覆う面積が小さくなるようにされている。これにより、支持材料18がバインダ材料20によりマスクされてしまうことはなくなる。

主材料
本発明によれば、主材料は、好ましくは、無機水和金属酸化物(inorganic hydrated metal oxides)、アモルファス金属珪酸塩、ゼオライト及びその混合物、等から選択することができる。より好適には、無機水和酸化チタンの酸化物または珪酸塩、無機水和錫の酸化物または珪酸塩、及びこれらの混合物から選択される。非常に好ましくは、チタン珪酸塩、錫珪酸塩及びこれらの混合物から選択される。
【0021】
本発明の主材料としては、好適には、最終複合材生成物に求められる特性を有した材料をもちいる。この求められる特性として、例えば、特定の望ましからざる成分や複合パティキュレート材料により処理すべきメディアよりなる構成成分に対するイオン交換能が挙げられる。本発明によって、水溶液を処理して望ましからざる重金属、例えば鉛、カドミウム、亜鉛、クロム、ヒ素、水銀その他の除去処理を行うにあたっては、種々の主材料が使用可能である。鉛を除去する複合パティキュレート材料の製造に特に好適に用いられる主材料としては、チタン珪酸塩、錫珪酸塩が挙げられる。勿論、その他種々の材質や吸着剤(sorbent)メディアを、本発明により、特定の望ましからざる構成成分の除去における親和性を得るために用いることができる。
【0022】
本発明によれば、主材料を、好ましくは微粉化もしくは粉体化することができる。主材料は、好適には約1〜約200マイクロメートルの直径を有し、非常に好ましくは約60マイクロメートル以下の直径を有する。この範囲において、主材料は、好適には、実質的に均一な粒径を有する。

支持材料
支持材料は、好適には種々の広範囲の多孔性または非多孔性材質から選択することができ、また、処理されるメディア内の望ましからざる成分の除去に対して更なる活性を与えるように選択することもできる。好適な支持材料の例としては、炭素、特に粒状活性炭、ガラスビードあるいはバブル(glass beads or bubbles)、多孔性または非多孔性の火山性メディア、プラスチックビードまたはペレット、プラスチックファイバー、木繊維、炭素ファイバー、セラミックメディア、加熱または非加熱クレイ、珪藻土、金属パーティクル、フェロマグネチック材料、シリカゲル、マグテチックステンレススティール、有機ファイバー、セルロースファイバー、アクリルファイバー、シリコンカーバイドその他が挙げられる。特に好適な支持材料としては、活性炭、特に粒状の活性炭が挙げられる。
【0023】
支持材料は、好適には、約1〜2500マイクロメートルの直径を有する。この範囲内では、支持材料は、好適には、粒径が実質的に均質であり、そのサイズは、主材料の粒径サイズよりも実質的に大きい。

バインダ材料
バインダ材料は、結晶質熱可塑性ポリマー、熱可塑性ポリマー、結晶質ポリマー及びその混合物、好適にはポリオレフィン、ポリアミド及びその混合物のいずれであってもよい。好適バインダ材料の特定例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンビニルアセテート及びその混合物。
【0024】
バインダ材料は、約1〜約150マイクロメートルの粒径を有する特定の形態で提供される。好ましくは、バインダ粒子は、約30マイクロメートル以下の粒径を有する。この範囲内で、バインダ材料は、好適には、実質的に粒径サイズが均一化されている。
【0025】
主材料及び支持材料に対してのバインダ材の相対的軟化温度またはビーカー軟化点(vicat softening point)は、本発明によれば、好適には、バインダ材料の軟化温度が、実質的に主材料や支持材料の軟化温度よりも低くなるようにされる。このことは後述する。通常のバインダ材料は、約250゜F〜400゜Fの範囲内に軟化温度を有する。低温で用いる場合、バインダ材料は、好適には、約150゜F〜約275゜Fのビーカー軟化点を有し、より好適には、約170゜F〜約265゜Fの軟化点を有する。

プロセス
以下、本発明に係る複合パティキュレート材料を調製するプロセスを説明する。パティキュレート材料の製造においては、本発明では、主材料と支持材料とバインダ材料とを、実質的に均質な混合物が得られるように、選択された量で混合する。その後、この混合物を加熱して軟化させ、バインダ材料の粒子の形状がくずれだして、主材料と支持材料との隣接するすべての粒子が実質的に接着するに十分な粘度となるようにする。その後、混合物を冷却するか、あるいは室温に戻るのを許容する、或いは、室温に戻るまで放置することで、主材料と支持材料との間におけるバインダ材料による接着が、実質的に永久的なものとなるようにする。これにより、摩耗に対して特に耐性が高い複合パティキュレート材料を提供し、特に、従来生じていた、主材料の損失が起こりにくい複合パティキュレート材料を提供する。
【0026】
主材料、支持材料、バインダ材料の軟化温度は、好適には、バインダ材料の軟化温度が、実質的に主材料や支持材料の軟化温度よりも実質的に低くなるようにされている。バインダ材料の軟化温度は、好適には、主材料の軟化温度や支持材料の軟化温度よりも十分に低くされており、これにより、混合物に対して、主材料や支持材料に悪影響を与えることのない、バインダ材料の軟化温度範囲での加熱が可能となる。
【0027】
低温で用いる場合、バインダ材料の軟化温度やビーカー軟化点は、好適には、約150゜F〜約275゜Fであり、より好適には、約170゜F〜約265゜Fである。特定の軟化温度特性を有するバインダ材料を用いることにより、加熱ステップは、所望のように、バインダ材料が軟化して主材料及び支持材料に接着が開始され、なおかつ、主材料と支持材料自体には悪影響を与えることがないようにされる。
【0028】
本発明によれば、主材料、支持材料、バインダ材料は、好ましくは、バインダ材料が混合物中に少なくとも約5重量%存在する比率で混合され、好ましくは、バインダ材料は、約5重量%〜約25重量%の比率で存在するようにされる。
【0029】
更に本発明によれば、主材料、支持材料、バインダ材料の混合物は、好ましくは、加熱の間、撹拌あるいはその他の方法で運動状態に保持され、混合及び加熱ステップの間にコンスタントなメディア運動状態が維持されるようにする。このようなコンスタントな運動を引き起こすために、多くの装置、例えば加熱ドラム、リボンミキサ、ブレンダー、押し出し装置(extruder apparatus)を用いることができる。このようなコンスタントな運動は、個々の主材料と支持材料それぞれのパーティクル間における一体的構造は別として、その他の固体の一体的構造の形成が阻止されるように作用する。これにより、実質的に非連続的な(non−continuous)パティキュレート最終生成物が、所望のように得られる。撹拌または混合物の運動は、好適には、加熱ステップの後も行われ、混合物が冷却されるまでの時間か、または、室温に戻るまでの時間の少なくとも一部がこの撹拌や混合物の運動に用いられる。
【0030】
更に本発明によれば、混合及び加熱ステップは、好適には、大気圧中でなされ、主材料や主材料のポア空間内(特に支持材料)に、バインダ材料等の物質が侵入あるいは付着しないようにされる。このポア空間は、最終生成物における所望の選択性及び活性の提供に特に有用であると信じられる。上記最終生成物の選択性及び活性は、例えば、水溶液からの重金属の除去処理に用いられる。本発明における混合及び加熱ステップは、従って、好適には大気圧にできるだけ近い圧力でなされる。即ち、圧力の上昇を抑えることで、上述のような侵入や付着を減少あるいは阻止するためである。
【0031】
本発明によれば、主材料、支持材料、バインダのパーティクルは、上述した範囲内で、種々の異なるサイズで得られる。好適には、主材料、支持材料、バインダパーティクルは、それぞれ実質的に粒径がそれぞれの範囲内で均一となるようにされ、かつ、支持材料パーティクルは、好適には、主材料パーティクルよりも大きくされる。パティキュレート材料は、粉砕、ふるい分け、研磨その他の方法で好適なサイズとされる。
【0032】
各主材料、支持材料及びバインダのパーティクルは、実質的に均質で均一なパーティクル混合物が得られるように、完全に混合される。上述したように、バインダパーティクルは、好適には、混合物中に少なくとも約5重量%以上、好ましくは約5〜25重量%以上存在するように混合される。混合物の残りの部分は、主材料パーティクル及び支持材料パーティクルであり、最終生成物の所望の特性により修正可能である。
【0033】
一旦パーティクルが完全に混合されると、混合物が加熱され、混合物の温度は、バインダ材料の軟化温度よりも高く、かつ、主材料及び支持材料の軟化温度よりも低温、好ましくは十分に低いという温度レベルに加熱される。バインダ材料がポリオレフィン又はポリアミドポリマーグループである場合、混合物は、バインダの融点に近い温度にまで加熱することが好ましい。さらに好ましくは、毛熱ステップは、混合物の温度がバインダ材料の軟化温度から25℃以内の温度に維持されるように行われ、バインダ材料が、主材料や支持材料の内部ポアに流れ込んでマスクするまでに軟化することがないようにされる。
【0034】
加熱ステップの間、本発明においては、好ましくは、一体的あるいは連続的な構造が形成されないように混合物が撹拌される。上述したように、加熱及び撹拌ステップは、本発明においては、好適には、大気圧の下で行われ、主材料や支持材料のポア空間内に物質が実質的に堆積することがないようにされる。
【0035】
バインダ材料が実質的に粘性を有した状態となって隣接する主材料や支持材料のパーティクルと接触するまでに、混合物が十分に加熱された後に、混合物は、室温に戻され、好適には、撹拌や混合を続行する。これにより、一体的構造の形成が更に行われることがないようにする。混合物を室温まで冷却/戻す間に、バインダ材料は、固化し、これにより、実質的に永久的に、主材料パーティクルを支持材料パーティクルと所望のように結合させる。
【0036】
本発明によれば、本発明に係る方法により形成された複合パティキュレート材料は、米国特許第5,277,931号に記載されたスプレープロセスにより形成される材料に比較して、はるかに優れた耐摩耗性を有する。
【0037】
本発明の一実施例によれば、主材料と支持材料との少なくとも一つは、好適には、セラミックイオン交換メディアであって、脱着ポア(desorption pore)体積が1グラムあたり約0.03〜0.25立方センチメートルで、得られる複合パティキュレート材料は、所望の活性及び再生特性を有する。
【0038】
本発明の他の実施例によれば、特に好適な複合パティキュレート材料は、チタン酸化物又は珪酸塩をポリオレフィン或いはポリアミドバインダとともに用い、かつ、粒状活性炭、セラミックメディアまたは加熱クレイよりなる支持材料パーティクルを用いる。
【0039】
本発明の更に他の実施例によれば、上述した主材料や支持材料の一方あるいは双方は、ゼオライト材料であり、好ましくは、クラスAゼオライト等のアルミノ珪酸塩である。ゼオライトは、含浸その他の方法により、活性メディアやイオン、例えばカルシウム、カリウム、ナトリウムや、その他本発明の複合パティキュレート材料で処理すべき所望の混入物に対して活性を有する、特定の材料等が配されている。広範囲のゼオライトが、当業界でよく知られている。本発明によれば、特定の組成及びモル比を有する種々のタイプのゼオライトが、最終生成物における所望の特性を得るにあたって、使用可能である。
【0040】
本発明は上記実施形態に限定されるべきものではなく、上記実施形態は、本発明を実施するための最適形態の単なる例示にすぎず、形態、サイズ、アレンジメント等に応じて修正可能なものである。このような修正は、本発明の請求範囲に定義される趣旨及び範囲に包含されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】従来技術に係る複合材料の説明図。
【図2】本発明に係る複合パティキュレート材料。
【符号の説明】
【0042】
14…複合パティキュレート材料
16…パティキュレート主材料
18…パティキュレート支持材料
20…バインダ材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複合パティキュレート材料の製造方法であって、
主材料軟化温度を有する主材料粒子を提供するステップと、
支持材料軟化温度を有する支持材料粒子を提供するステップと、
前記主材料軟化温度及び前記支持材料軟化温度よりも低い軟化温度を有するバインダ材を提供するステップと、
前記主材料、前記支持材料、及び前記バインダ材を混合して、実質的に均質な混合物を提供するステップと、
前記混合物を前記バインダ材の軟化温度以上でかつ前記主材料軟化温度及び前記支持材料軟化温度よりも低い温度に加熱するステップと、を有し、これにより、前記バインダ材は、複合パティキュレート材料が得られるように前記主材料を前記支持材料に結合させることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記主材料粒子は、1〜200マイクロメーターの直径を有し、前記支持材料粒子は、1〜2,500マイクロメーターの直径を有し、かつ、前記バインダ材は、1〜150マイクロメーターの直径を有することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記主材料は、その粒径が実質的に均一であり、前記支持材料は、その粒径が実質的に均一で前記主材料の粒径よりも大きくなっていることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記加熱ステップの間に前記混合物を撹拌するステップを有し、これにより、複合パティキュレート材料は、非一体的な状態に維持されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記混合物の加熱ステップでは、前記混合物が大気圧で加熱されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記主材料を提供するステップは、無機水和金属酸化物、アモルファス金属珪酸塩、ゼオライト、及びこれらの任意混合物のいずれかから選択される主材料を提供するステップを有することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記主材料は、無機水和チタン酸化物、無機水和錫酸化物、及びこれらの混合物のいずれかから選択されることを特徴とする請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記主材料は、チタン珪酸塩、錫珪酸塩及びこれらの混合物のいずれかから選択されることを特徴とする請求項6記載の方法。
【請求項9】
前記支持材料を提供するステップは、多孔性支持材料、非多孔性支持材料、及びこれらの混合物のいずれかから選択される支持材料を提供するステップを有することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記支持材料は、粒状の活性炭であることを特徴とする請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記主材料と前記支持材料との少なくとも一つは、チタン珪酸塩、錫珪酸塩及びこれらの混合物のいずれかから選択されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項12】
前記主材料と前記支持材料の少なくとも一方は、脱着ポア体積が1グラムあたり0.03〜0.25立方センチメートルであるセラミックイオン交換メディアであることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項13】
前記バインダ材を提供するステップは、結晶質熱可塑性ポリマー、熱可塑性ポリマー、結晶質ポリマー及びこれらの任意混合物のいずれかから選択されるバインダを提供するステップを有することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項14】
前記バインダ材を提供するステップは、ポリオレフィン、ポリアミド及びこれらの任意混合物のいずれかからバインダ材を選択して提供するステップを有することを特徴とする請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記バインダ材を提供するステップは、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンビニルアセテート及びこれらの任意混合物のうちから選択されるバインダ材を提供するステップを有することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項16】
前記バインダ材の軟化温度は、150゜F〜275゜Fであることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項17】
前記バインダ材の軟化温度は、250゜F〜400゜Fであることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項18】
前記混合ステップは、前記主材料、前記支持材料及び前記バインダ材を混合して前記混合物中に少なくとも5重量%のバインダ材が存在するようにするステップを更に有することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項19】
前記バインダ材は、前記混合物中に5〜25重量%存在することを特徴とする請求項18記載の方法。
【請求項20】
前記混合物の加熱ステップでは、前記主材料と前記支持材料とに接触して実質的に粘性を有するバインダ材を有する加熱された混合物が提供され、かつ、前記方法が前記加熱された混合物を室温に戻すステップを更に有し、これにより、粘性を有するバインダ材料が固化して主材料を支持材料に接着させることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項21】
前記加熱された混合物を室温に戻すステップの間に、加熱された混合物を撹拌するステップを有し、これにより、加熱された混合物は、バインダ材が固化する間に粒状のままに維持されることを特徴とする請求項20記載の方法。
【請求項22】
水溶液系及び気相系での重金属の除去処理に用いられる複合パティキュレート材料の製造方法であって、前記複合パティキュレート材料は、重金属の除去に活性を有する主材料粒子、前記主材料を支持するための支持材料粒子、及び前記主材料を前記支持材料に結合させるためのバインダ材を有しており、
主材料軟化温度を有して1〜200マイクロメーターの粒径を有する主材料粒子を提供するステップと、
支持材料軟化温度を有して1〜2,500マイクロメーターの粒径を有する支持材料粒子を提供するステップと、
前記主材料軟化温度及び前記支持材料軟化温度よりも低い軟化温度を有して1〜150マイクロメーターの粒径を有するバインダ材を提供するステップと、
前記主材料、前記支持材料、及び前記バインダ材を混合して、実質的に均質な混合物を提供するステップと、
前記混合物を、前記バインダ材の軟化温度以上でかつ前記主材料軟化温度及び前記支持材料軟化温度よりも低い温度に加熱するステップと、を有し、これにより、前記バインダ材は、複合パティキュレート材料が得られるように前記主材料を前記支持材料に結合させることを特徴とする方法。
【請求項23】
水溶液から重金属を除去するための複合パティキュレート材料であって、
無機水和金属酸化物、アモルファス金属珪酸塩、ゼオライト、及びこれらの任意混合物のいずれかから選択される主材料粒子と、
支持材料粒子と、
前記主材料と前記支持材料とに接着されて前記主材料を前記支持材料に結合させるバインダ材と、を有し、これにより、前記複合パティキュレート材料は、摩耗に対する耐性を有することを特徴とする複合パティキュレート材料。
【請求項24】
前記主材料は、無機水和チタン酸化物、無機水和錫酸化物、及びこれらの混合物のいずれかから選択されることを特徴とする請求項23記載の複合パティキュレート材料。
【請求項25】
前記主材料は、チタン珪酸塩を含むことを特徴とする請求項23記載の複合パティキュレート材料。
【請求項26】
前記支持材料は、粒状活性炭を含むことを特徴とする請求項23記載の複合パティキュレート材料。
【請求項27】
前記主材料と前記支持材料の少なくとも一方は、脱着ポア体積が1グラムあたり0.03〜0.25立方センチメートルであるセラミックイオン交換メディアであることを特徴とする請求項23記載の複合パティキュレート材料。
【請求項28】
前記バインダ材は、結晶質熱可塑性ポリマー、熱可塑性ポリマー、結晶質ポリマー及びこれらの任意混合物のいずれかから選択されることを特徴とする請求項23記載の複合パティキュレート材料。
【請求項29】
前記バインダ材は、ポリオレフィン、ポリアミド及びこれらの任意混合物のいずれかから選択されることを特徴とする請求項23記載の複合パティキュレート材料。
【請求項30】
前記バインダ材は、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンビニルアセテート及びこれらの任意混合物のうちから選択されるバインダ材から選択されることを特徴とする請求項23記載の複合パティキュレート材料。
【請求項31】
前記複合材料は、前記バインダのない材料に比較して、耐摩耗性が高いことを特徴とする請求項23記載の複合パティキュレート材料。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2008−23527(P2008−23527A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−259368(P2007−259368)
【出願日】平成19年10月3日(2007.10.3)
【分割の表示】特願平9−503960の分割
【原出願日】平成8年6月21日(1996.6.21)
【出願人】(507329206)スペシャルティ メディア コーポレイション (1)
【Fターム(参考)】