複合構成部材および複合構成部材を製造する方法
【解決手段】
複合構成部材1は、構成部材の背面6および2つの対向する端部分4と5を画定する厚板形材2を備える。各端部分は端面4a、5aを含む。クラッディング材料3は厚板形材に成形されて、それが背面および対向する端面によって保持されるように、対向する端面の間を連続して広がる。厚板形材は、厚板形材に付着した成形クラッディング材料を保持するように形づくられた保持構造物4b、5dをさらに備えることがある。複合構成部材を製造する方法もまた開示される。
複合構成部材1は、構成部材の背面6および2つの対向する端部分4と5を画定する厚板形材2を備える。各端部分は端面4a、5aを含む。クラッディング材料3は厚板形材に成形されて、それが背面および対向する端面によって保持されるように、対向する端面の間を連続して広がる。厚板形材は、厚板形材に付着した成形クラッディング材料を保持するように形づくられた保持構造物4b、5dをさらに備えることがある。複合構成部材を製造する方法もまた開示される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
複合構成部材およびその複合構成部材を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プレハブモジュール建築方式の形態をなす建築方式は、それらの建造のために重機に依存する傾向があり、一般に労働集約的であり、そして建造のために多くの様々な職人を必要とすることがある。かかる方式はモジュール式であるけれども、それらは外部および内部の仕上げについて別の組み立ておよび適用を必要とすることがある。プレハブモジュール建築方式の部品の例はアルミニウム・クラッディングである。かかるクラッディングは、ファイバーパネルまたは木製パネルの建造物の外壁に定置され、固定される。
【0003】
特許文献1は、中空鋼製箱形断面の形をした構造部材と、構造部材の少なくとも一部の周りに形成されたクラッディングとを含む構成部材を開示している。クラッディングは、ファイバーセメントのようなセメントをベースとする材料から形成される。クラッディングは構造部材の周りに成形され、一端に沿った突出部および他端に沿った嵌合溝の形をした当接手段を含み、これにより隣接する構成部材を整列させることができる。構成部材は、それらの端部で固定され、支持される。特許文献1の方式は、クラッディング材料が多数の様々な仕上げを施され得るという利点を有する。
【特許文献1】国際公開第02/35026号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、クラッディングの成形は若干複雑な成形手順を必要とすることがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1態様では、構成部材の背面および2つの対向する端部分を画定する厚板形材であって、各端部分は端面を含む厚板形材と、背面および対向する端面によって保持されるよう対向する端面の間を連続して広がるように厚板形材に成形されるクラッディング材料とを備える複合構成部材が提供される。
【0006】
第2態様では、構成部材の背面および2つの対向する端部分を画定する厚板形材であって、各端部分は端面を含む厚板形材と、背面および対向する端面によって保持されるよう厚板形材に成形されるクラッディング材料とを備える複合構成部材が提供され、そこでは厚板形材は、厚板形材に付着した成形クラッディング材料を保持するように形づくられた、少なくとも1つの保持構造物をさらに備える複合構成部材が提供される。
【0007】
第3態様では、背面および2つの対向する端部分を備えており、各端部分は端面を含む厚板形材を設ける工程と、対向する端面の間を連続して広がり、背面および対向する端面によって保持されるようクラッディング材料を厚板形材に成形する工程とを含む複合構成部材を製造する方法が提供される。
【0008】
第4態様では、背面および2つの対向する端部分を備えており、各端部分は端面を含み、さらに、少なくとも1つの保持構造物を備える厚板形材を設ける工程と、クラッディング材料が厚板形材に成形されて厚板形材に付着し、背面および対向する端面によって保持されるようクラッディング材料を厚板形材に成形する工程とを含む複合構成部材を製造する方法が提供される。
【0009】
このように、形材自体が金型を形成するように、クラッディング材料は厚板形材に成形される。加えて、クラッディング材料を構造部材の周りに成形する別の工程の必要がない。さらに、クラッディング材料を対向する端面の間を連続して広げることによって、単一外観を有する構成部材が実現され得る。
【0010】
このように、クラッディング材料は構成部材の実質的に前面全体を形成することが可能であり、該前面は実質的に平らであってもよい。従って、厚板形材が例えば壁を形成するために組み立てられる場合に、厚板形材の部分は殆ど、または全く見えない。
【0011】
結果として得られる複合構成部材はまた先行技術による構成部材よりも薄くて軽く作られ得る。クラッディング材料は、石造建築に似せるための多くの様々な仕上げを施され得る。
【0012】
保持構造物は厚板形材の一部として画定(例えば、形成)されることが可能であり、従ってクラッディング材料用の金型の一部を画定し、厚板形材に付着したクラッディング材料を保持するように形づくられ得る。このように、クラッディング材料は保持構造物の中に、または周りに成形され得る。保持構造物は、クラッディング材料を厚板形材に付着する主要手段を提供することが可能であり、クラッディング材料と厚板材料との間の異なる熱膨張に対処できる。
【0013】
例えば、保持構造物は端部分に隣接して、または一部として形成され得る。そのときに、温度変化に伴う厚板材料およびクラッディング材料の膨張または収縮の差がある場合は、厚板およびクラッディング材料は、中央でわずかに離れるけれども、両端では付着した状態のまま撓むことができる。これにより、クラッディング材料の亀裂を防止できる。
【0014】
各保持構造物は、断面がほぼ一様であり、クラッディング材料で充填され、そして厚板形材に付着した成形クラッディング材料を保持するように断面が形づくられる、長手の溝を備えることがある。この点について、各溝の断面はアンダーカットまたはアンダーフックの一種として画定されることがある。
【0015】
各端部分は隣接する構成部材の嵌合取付構造物に取り付ける取付構造物を含むことがある。
【0016】
一実施形態では、取付構造物は、1つの端部分に沿って形成された前方に向いている溝と、反対側の端部分に沿って形成された後方に延びるリップとを備えることが可能であり、そこではリップは隣接する構成部材の前方に向いている溝に留められるか、または保持され得る。
【0017】
この実施形態では、リップは、隣接する構成部材の嵌合溝に留められるか、または保持される場合に、凹部が嵌合溝の底とリップとの間に画定されるよう凹部を含むことができる。これは、リップが溝に係合する場合に、六角頭ねじのような締結手段の頭部が凹部に受け入れられるのを可能にする。かかる締結手段は、隣接する構成部材を溝の底を貫通して建築部位に締結するために使用されることがある。そのときに、次の構成部材が所定の位置に留められる場合に、締結手段は見えなくされ得る。
【0018】
前方に向いている溝は1つの端面を越えて外向きに延びることがあり、リップは反対側の端面から内向きに形成されることがある。さらに、リップは保持構造物の1つを備えることがある。
【0019】
別の実施形態では、溝は、別個の部品として形成され、そして隣接する端面の上を延び、かついったん複合構成部材が形成されるとクラッディング材料に埋め込まれ得る、下垂している部分を含むことができる。あるいは、背面、端部分、および取付構造物を含む厚板形材はシート材料から一体化して形成されることがある。
【0020】
最適には、厚板形材は、例えばロールフォーミングによって、シート材料から形成され得る。これはかかる形材を形成するための特に簡単で効率的な製造方法である。
【0021】
厚板形材は、隆条を備える少なくとも1つの長手の補強構造物を含むことがある。各構成部材が床のような耐力構造を形成するために使用される場合に、これは特に有用である。各隆条は、そのあとクラッディング材料で充填され得る厚板形材の溝として形成され得る。
【0022】
クラッディング材料は、セメント、コンクリート、ファイバーセメント、ファイバーグラス、セルロース、発泡ポリマー材料、セラミック、またはポリスチレンを含むことがあるが、ガラス繊維強化セメントは、軽量でもある、石造りの仕上げを出すために通常用いられる材料である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
要旨に記載した複合構成部材の範囲に含まれる形態が他にもある得るが、複合構成部材の具体的な実施形態をほんの一例として、添付図面を参照して説明する。
【0024】
先ず、図1〜図4を参照して、複合構成部材の第1実施形態を示す。さらに具体的には、図1は、壁の外側に固定するためにクラッディングを形成するように相互連結した複数の構成部材1を示す。
【0025】
各複合構成部材1は厚板形材2およびクラッディング材料3を備える。厚板形材2は、プラスチック、ファイバーグラス、またはカーボンファイバーなどの多くの適切な材料から形成され得るが、この実施形態では、厚板形材2は鋼板例えば耐候性の亜鉛メッキ鋼から形成される。クラッディング材料3は、セメント、コンクリート、ファイバーセメント、ファイバーグラス、セルロース、発泡ポリマー材料、セラミック、またはポリスチレンであり、通常セメントをベースとする材料である。この実施形態では、クラッディング材料3はガラス繊維強化セメントである。ガラス繊維強化セメントは、羽目および建築用小部品を成形したり、鋳造したりすることで知られている。
【0026】
ひだ状の厚板形材2は第1端部分4、第2端部分5、および背面6を含み、これらはともに組み合わさって、クラッディング材料3用の金型を形成する。図に示すように、一体の外観を有する複合構成部材1が実現されるように、クラッディング材料3は対向する第1端断面4と第2端断面5との間を背面6を横切って連続して広がる。
【0027】
第1端部分4は、背面6に対して前方へ延び、かつクラッディング材料3を構成部材1の一端で保持するよう機能する端面4aを含む。第1端部分4はまた、背面6から後方へ延びるリップ4bの形をした取付構造物を含む。リップ構造物4bは、クラッディング材料3で充填される厚板形材2の溝として形成される。
【0028】
リップ4bはまた保持構造物としても機能する。その蟻形断面形状(アンダーカットまたはアンダーフックの一種として機能する)のために、クラッディング材料3がリップ4bに成形される場合に、それは厚板形材2に付着し、保持される。
【0029】
第2端部分5は背面6から前方へ延びる端面5aを含み、クラッディング材料3を構成部材1の反対側の端で保持するよう機能する。第2端部分5はまた、第2端面5aを越えて横に延びる溝5bの形をした第2取付部分を含む。溝5bは背面6から後方へ延び、隣接する構成部材1のリップ4bを受け入れるように形づくられる。第2保持構造物5dが第2端面5aから内方へ配置され、やはり厚板形材の蟻形溝として形成され、この厚板形材はクラッディング材料3で充填される。その形状のため、クラッディング材料3が第2保持構造物5dに成形される場合に、やはりそれは厚板形材2に付着し、保持される。
【0030】
2つの保持構造物4b、5dは厚板形材2の端に、または隣接して配置されるので、厚板形材2およびクラッディング材料3の熱膨張が異なる場合に、厚板形材2は、保持構造物4b、5dに付着し支持された状態のまま、わずかに撓み、中央でクラッディング材料3から剥離することがある。これは極度の高いまたは低い温度状態の下におけるクラッディング材料3の亀裂を防止し、複合構成部材の寿命を延ばす。
【0031】
背面6はまた長手の隆条構造物6b、6cを含み、これらは背面6の平面から後方へ延びる溝として形成される。これらの溝6b、6cもまたクラッディング材料3で充填され、構成部材1を強化するよう機能する。
【0032】
図1〜図4の実施形態では、厚板形材2全体は単一鋼板から形成される。この実施形態では、厚板形材2はロールフォーミングによって形成される。ロールフォーミングのプロセスは、所望の形材を供給するために、ロールフォーミング機械による軽量鋼の平らな形材の給送を伴う。これは、屋根板、壁の中の間柱などを製作するための知られている技術である。
【0033】
いったん形材2が形成されると、クラッディング材料3は、背面6および端面4a、5aを境界として厚板形材に成形される。クラッディング材料3は建築部材の前面全体をほぼ覆い、平らな前面を形成する。クラッディング材料3によって覆われない、構成部材の前面の唯一の部分は端部分5である。しかしながら、構成部材1が相互に連結される場合に、リップ4bが溝5bに留められると、端部分5は隣接する構成部材1によってほぼ覆われる。幅が狭い部分5cは露出したままであり、これは約2〜3mmの幅にしてもよいし、必要なら適切な接合化合物によって覆ってもよい。
【0034】
構成部材1はこの方法によって形成され、任意の所要長さに容易に切断され得る標準の長さで供給され得る。圧延鋼形材2はクラッディング材料3用の金型として機能するので、製造方法は簡単になり、別の成形工程を全く必要とせず、従って別の金型、ならびにそれに係わる保管、取扱い、および清掃の必要が全く無い。
【0035】
構成部材1を組み立てて、クラッディングまたは羽目板を壁に形成するために、第1構成部材1は、溝5bの底に配置されるねじ穴7を貫通して固定されるねじによって、垂直木材8の形をした垂直材に固定される。あるいは、自己穴あけねじ、リベット、U字形針、またはくぎを用いてもよく、この場合には、ねじ穴7は必要ない。
【0036】
いったん第1構成部材1が垂直材8に固定されると、第2構成部材1は、垂直材8に固定される第1構成部材1の溝5bにリップ4bを留める(スナップ・ロックの一種で)ことによって、すばやく定置され得る。ねじ7は上を覆う第2構成部材1によって隠される。次いで第2構成部材は垂直材8などにねじで締め付けられ得る。構成部材1もまた同様に鋼鉄の鋲を有する骨組に固定され得る。
【0037】
構成部材1は特に薄く、示した実施形態ではそれらは約20mmの厚さを有する。従って、壁上にクラッディングまたは羽目板として使用される場合に、部屋の床面積は実質上減らない。構成部材1はまた軽く、取り扱いが容易であり、特別に適合された支持構造を全く必要としないが、任意の従来の骨組または壁にねじで締め付けられ得る。
【0038】
構成部材1の端部は封止部材10を用いて結合されることが可能であり、この封止部材はネオプレンのような耐水プラスチック材料から形成されることが好ましい。封止部材10は、図2および図4に示すように、構成部材1の端部間に直接、または図1および図3に示すように、構成部材1の端部と結合部材11との間に設けられ得る。封止部材10は、第1端部分4および第2端部分5の隣りの形材2に画定された、対応する凹部にぴったり位置決めするアーム10a(図4)をさらに備えることがある。
【0039】
結合部材11はU字形溝として設けられることがあり、そこでは構成部材1は各側面に当接し、封止部材10はそれらの間に置かれる。図3に示すように、カバー部材12は結合部材11に留められることが可能であり、この結合部材はねじ13によって骨組または壁に締め付けられる。結合部材11およびカバー部材12は、構成部材を含む壁などに審美的結合効果を与えることができる。
【0040】
図1および図2はまた垂直木材8にねじで締め付けられ得るコーナー部材14を示し、各コーナー部材は、対応する構成部材1の端部に当接し、かつそれに締結され得るフランジ14a、14bを有する。封止部材10はまた構成部材の端部とフランジ14a、14bとの間に設けられ得る。
【0041】
コーナー部材14および結合部材11もまた軽量形鋼から製造され得る。
【0042】
図5〜図7は構成部材の第2実施形態を示し、同じ参照数字が類似または同じ部品を示すために用いられている。図5はクラッディング材料3が成形されない厚板形材2を示し、図6は厚板形材2から分離したクラッディング材料3を示す組立分解図である(明確にするために)。
【0043】
図5および図6に示すように、第2実施形態の構成部材は第1実施形態のそれと大体同じ特徴を有する。ひだ状の厚板形材2は、第1端部分4、第2端部分5、および背面6を含み、これらはクラッディング材料3用の金型を形成する。第1実施形態におけるように、第1端部分4はクラッディング材料3を構成部材1の一端で保持する端面4aを含み、第2端部分5はクラッディング材料3を反対側端で保持するよう機能する端面5aを含み、これによりクラッディング材料は端面4aと5aとの間を連続して広がり得る。
【0044】
溝5bの形をした取付部分は第2端面5aを越えて横に延び、第2保持構造物5dは端面5aから内方へ形成される。第2保持構造物5dは、第1実施形態におけるように、厚板形材に蟻形溝を備える。
【0045】
端部分4は、スナップ・ロックの一種で隣接する構成部材1における溝5bのフック部分との留め係合するよう形づくられたリップ4bの形をした取付構造物を含む(図7参照)。リップ4bは、いったんクラッディング材料3がリップ4bに成形されると、それは厚板形材2に付着し保持されることを意味する、その断面輪郭によって保持構造物としても機能するように形づくられる。
【0046】
第2実施形態では、リップ4bは凹んだ溝4dをその下側に含む。図7に示すように、凹んだ溝4dは、構成部材が隣接する構成部材に留められる場合に、六角ねじ20のような締結手段の頭部を受け入れる。六角ねじ20は溝5bの底を貫通してねじで締め付けられて、隣接する構成部材1を支持体または垂直材に取り付ける。このようして第2実施形態は、構成部材を垂直材に締結するために六角ねじ20の使用を可能にするのに対して、第1実施形態は、溝5bの底とほぼ同じ平面にある締め具の使用を通常必要とする。
【0047】
図8および図9は第3および第4実施形態を示し、ここでは厚板形材2全体は単一シートから形成されるのではなく、溝5bは個別部品として形成される。
【0048】
図8(A)および図9(A)は、溝5b、露出部分5c、およびL字形の下垂している部分5eを備える個別部品を示す。図8(B)および図9(B)は、構成部材1を形成するために厚板形材2の残部と組み立てられた溝部分を示す。下垂している部分5eは端面5aを越えて保持構造物5dに延びる。L字形の下垂している部分5eは、1つの側面5e’が端面5aと同じ長さを有し、かつ組み立てられると、端面5aに当接するように、寸法を決められる。L字形の下垂している部分5eの他の側面5e" は、保持構造物5dの底と同じ長さを有し、かつ組み立てられると、保持構造物5dの底に当接する。いったん溝部分が厚板形材の残部と組み立てられると、クラッディング材料は、成形されることが可能であり、下垂している部分5eが成形クラッディング材料3に埋め込まれ、それによって分離した溝5bを構成部材1に予め固着するように、保持構造物5dを充満することになる。
【0049】
溝部分を個別部品として設けることの1つの利点は、それは厚板形材2を作るのに必要なロールフォーミングを簡単にし、個別溝部品もさらに容易に形成され得ることである。また、個別部品は厚板形材2の切り口を覆い、従って腐食を低減させることができる。
【0050】
さらに、様々な溝部分は所要の仕上げに応じて設けられ得る。図8(A)および図8(B)に示すように、露出部分5cは最小化され得る。また一方、図9の実施形態は溝5bを「表現的」結合部の一部として設けて、関心をひく審美的効果の達成を可能にする。例えば、露出部分5cのより大きい露出外面は着色されか、ペンキを塗られるか、または処理され得る。それはまた真ちゅうまたはカラーボンド鋼のような様々な材料から製造されて、魅力的な仕上げを露出部分5cに施すことができる。
【0051】
図10および図11は構成部材を構造に取り付ける代替手段を示す。図10は、壁または垂直材に六角ねじ20で締め付けられ、かつ保持構造物4b、5dの1つに係合する(例えば、スナップ・ロックの一種で)ように形づくられる留め部分30を示す。図11において、留め部分30´はc字形断面の垂直材31の一部として一体的に形成され、それによって個別留め部を取り付ける必要を無くす。
【0052】
図12〜図15は構成部材の第5実施形態を示し、同じ参照数字は類似または同じ部品を示すために使用された。
【0053】
図12(A)は厚板形材2´を含む完成した構成部材1を示し、成形クラッディング材料3は対向する端部分4と端部分5との間を連続して広がる。図13および図15にまた示すように、厚板形材2´は、丸みを帯びたリップ4bおよびリップ5d、ならびに丸みを帯びた隆条構造物6bおよび隆条構造物6cを有する。従って、保持構造物4bおよび5dは前の実施形態よりも形状が鋭くない(蟻形)。
【0054】
第2実施形態におけるように、第1の端部分4は、クラッディング材料3を構成部材1の一端で保持する端面4aを含む。また一方、第5実施形態では、第2の端部分5の端面5aは、変更した個別溝部品5b´の端面5aへの取り付けを可能にすることによって、クラッディング材料3を保持するのに役立ち、これによりクラッディング材料は端面4aと溝部品との間を連続して広がり得る(これについて図12(A)および図15を特に参照のこと)。
【0055】
図12(B)および図14は、露出部分5cおよびL字形の下垂している部分5eをやはり備える、変更した個別溝部品5b´を示す。図15は、厚板形材2´の残部と組み立てられて構成部材1の形成を可能にする溝部品5b´を示す。この場合もやはり、下垂している部分5eは端面5aを越えて保持構造物5dに広がる。また一方、この実施形態では、L字形部分の側面5e´は、組み立てられると(面5aは露出部分5cの間に挟まれる)、端面5aに当接するけれども、それは端面5aと同じ長さを有しない。この場合もやはり、L字形の下垂している部分5eの他の側面5e" は保持構造物5dの底と大体同じ長さを有し、組み立てられると、保持形成物5dの底に当接する。この場合もやはり、下垂している部分5eがクラッディング材料3に埋め込まれ、それによって個別溝部品5b´を構成部材1に予め固着するように、成形クラッディング材料3は保持構造物5dを充満することになる。
【0056】
フック構造物を画定するねじれた外端の代りに、溝の外端は折り重ねられて、直立したリップ構造物5g(リップ4bに相当するように形づくられる)とともに、ランド5fを画定するという点で、個別溝部品5b´は図8および図9のそれとは異なることもまた分かるはずである。その場合、六角ねじ20´はランド5fを貫通して締め付けられて、構成部材を骨組部材に締結できる。
【0057】
この場合もやはり、いったん第1構成部材1がねじ20´によって骨組部材(例えば、垂直材8)に固定されると、第2構成部材1は、リップ4bをリップ構造物5gの下に留める(スナップ・ロックの一種で)ことによって、すばやく定置され得る。この場合もやはり、ねじ20´は上を覆う第2構成部材1によって隠される。その場合、第2構成部材は骨組部材などに固定され得る。
【0058】
上記の差を別にすると、第5実施形態の構成部材は、第2実施形態のそれと大体同じ他の特徴を有する。
【0059】
図16(A)および図16(B)は構成部材の第6実施形態を示し、ここでは異なる参照数字が用いられる。
【0060】
図16(B)は変更した厚板形材102を含む完成した構成部材100を示し、成形クラッディング材料103はやはり対向する端部分104と105の間を連続して広がる。厚板形材102もまた丸みを帯びた隆条構造物106を備える。
【0061】
この実施形態では、厚板形材102はリップ4bを用いず、代りに後方へ延びる隆条107を画成する。その隆条は、端部分104に隣接する保持構造物として各々機能する、第1および第2アンダーカット部位107a、107bを画定する。部位107aはまた、以下に述べるように、隣接する構成部材100をともに取り付けるのを可能にする。
【0062】
さらに、厚板形材102は保持構造物5dと少し異なる第2保持構造物を用いる。この点について、端部分105はまた端部分に配置される後方へ延びる隆条108を画定する(前の端面5aは角度がついた面109によって置き換えられる)一方で、その面は大体L字形の溝110へ続く。その場合、溝110は、その自由端で画定される上方へ突き出たリップ111を有する。
【0063】
L字形溝110のランド部分112は、構成部材を骨組部材に締結するために、それを貫通してねじ120(例えば、六角ねじ)を受け入れることができる。この場合もやはり、いったん第1構成部材100がねじ120によって骨組部材に固定されると、第2構成部材100´は、隆条107を上方へ突き出たリップ111の下に配置することによって、第1構成部材100に隣接してすばやく定置され得る。この点について、図16(A)に示すように、リップ111はアンダーカット部位107aにぴったりと受け入れられる(すなわち、これは自由嵌合いであり、スナップ・ロック取付機構ではない)。この場合もやはり、ねじ120は上を覆う第2構成部材100´によって隠される。その場合、第2構成部材100´は骨組部材などに固定され得る。
【0064】
図12〜図16の実施形態の厚板形材は、容易なロールフォーミングのために特に良く形づくられ、それによって全体の製造コストを削減することが分かった。これは一つには滑らかな曲線が用いられるせいである。さらに、これらの厚板形材の各々は特殊なねじ溝の成形を必要としない。加えて、これらの厚板形材の各々は、厚板の裏側へのアクセス、構成部材の交換などのための厚板の取外しを可能にする。
【0065】
図1〜図16の上述した構成部材の実施形態の各々の厚板形材は、例えば亜鉛メッキ鋼から形成される場合に、構成部材を用いて組み立てられた任意の構造に耐候性膜を施すことができる。上述の種々の留め機構はまた、隣接する部材がすばやく留められ、隠されることを可能にする(すなわち、部材は使用中露出しない裏面でともに留められる)。
【0066】
複合構成は厚板形材およびクラッディングの各々が少なくて済むので、より軽くて薄い部材をもたらし、それによって設置を改善する。構成部材は20mm程度の薄さにできるので、従ってそれは建物の床面積を増加させ、軒の突出部または境界のセットバックを損なうことはない。
【0067】
構成部材は、現場で所定長さに容易に切断されることが可能であり、専用の上部構造(すなわち、それは公知の枠組とともに使用され得る)を必要とせず、従来の固締具を用いて上部構造に取り付けられ得る。
【0068】
いろいろの表面仕上げがまた、審美的強化のためにクラッディングに施され得る。
【0069】
構成部材は、水平、垂直、および角度がついた形で使用され得る。床厚板として使用される場合に、それらは増大する負荷に適応するためにより厚く製作され得る。
【0070】
続く特許請求の範囲および前の説明では、文脈が、言語または必要な意味を表現するために別段に要求する場合を除いて、用語「備える(comprise)」、あるいは「備える(comprises)」または「備えている(comprising)」のような変体は、包含的な意味、すなわち、述べられた特徴の存在を明示するために用いられ、種々の実施形態におけるさらなる特徴の存在または追加を除外しない。
【0071】
本明細書での先行技術の出版物への言及により、該出版物が、オーストラリアまたはその他の国における技術上の共通の一般知識の一部を形成するということを認めたわけではないこともまた理解されるはずである。
【産業上の利用可能性】
【0072】
複合構成部材は、壁、床、または屋根を構成するのに特に適している。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】第1実施形態による複数の相互連結した構成部材を示す側面斜視図である。
【図2】隅を形成する、本発明の第1実施形態の複数の相互連結した構成部材を示す側面斜視図である。
【図3】第1実施形態の構成部材の端部間の連結個所の斜視立面図である。
【図4】図4は、第1実施形態の構成部材および封止部材の組立分解斜視断面図である。
【図5】第2実施形態による構成部材用の厚板形材の側面斜視図である。
【図6】第2実施形態による構成部材の組立分解斜視図である。
【図7】第2実施形態による構成部材の相互連結した端部分の部分側断面図である。
【図8】(A)は、第3実施形態に従った構成部材の溝部品の側面図、(B)は、同じく端部分の側面図を示す。
【図9】(A)は、第4実施形態による構成部材の溝部品の側面図、(B)は、同じく端部分の側面図を示す。
【図10】構成部材の側面図を示し、それを取り付ける方法を図示する。
【図11】構成部材の斜視図を示し、それを取り付ける代替方法を図示する。
【図12】(A)は、第5実施形態による構成部材の溝部品の側面図、(B)は、同じく端部分の側面図を示す。
【図13】第5実施形態による厚板形材の拡大側面図を示す。
【図14】第5実施形態による溝部品の細部の拡大側面図を示す。
【図15】第5実施形態による、溝部品を取り付けた厚板形材の拡大側面図を示す。
【図16】(A)は、第6実施形態による、2つの隣接して取り付けた構成部材の側面図、(B)は、同じく単一構成部材の側面図を示す。
【技術分野】
【0001】
複合構成部材およびその複合構成部材を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プレハブモジュール建築方式の形態をなす建築方式は、それらの建造のために重機に依存する傾向があり、一般に労働集約的であり、そして建造のために多くの様々な職人を必要とすることがある。かかる方式はモジュール式であるけれども、それらは外部および内部の仕上げについて別の組み立ておよび適用を必要とすることがある。プレハブモジュール建築方式の部品の例はアルミニウム・クラッディングである。かかるクラッディングは、ファイバーパネルまたは木製パネルの建造物の外壁に定置され、固定される。
【0003】
特許文献1は、中空鋼製箱形断面の形をした構造部材と、構造部材の少なくとも一部の周りに形成されたクラッディングとを含む構成部材を開示している。クラッディングは、ファイバーセメントのようなセメントをベースとする材料から形成される。クラッディングは構造部材の周りに成形され、一端に沿った突出部および他端に沿った嵌合溝の形をした当接手段を含み、これにより隣接する構成部材を整列させることができる。構成部材は、それらの端部で固定され、支持される。特許文献1の方式は、クラッディング材料が多数の様々な仕上げを施され得るという利点を有する。
【特許文献1】国際公開第02/35026号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、クラッディングの成形は若干複雑な成形手順を必要とすることがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1態様では、構成部材の背面および2つの対向する端部分を画定する厚板形材であって、各端部分は端面を含む厚板形材と、背面および対向する端面によって保持されるよう対向する端面の間を連続して広がるように厚板形材に成形されるクラッディング材料とを備える複合構成部材が提供される。
【0006】
第2態様では、構成部材の背面および2つの対向する端部分を画定する厚板形材であって、各端部分は端面を含む厚板形材と、背面および対向する端面によって保持されるよう厚板形材に成形されるクラッディング材料とを備える複合構成部材が提供され、そこでは厚板形材は、厚板形材に付着した成形クラッディング材料を保持するように形づくられた、少なくとも1つの保持構造物をさらに備える複合構成部材が提供される。
【0007】
第3態様では、背面および2つの対向する端部分を備えており、各端部分は端面を含む厚板形材を設ける工程と、対向する端面の間を連続して広がり、背面および対向する端面によって保持されるようクラッディング材料を厚板形材に成形する工程とを含む複合構成部材を製造する方法が提供される。
【0008】
第4態様では、背面および2つの対向する端部分を備えており、各端部分は端面を含み、さらに、少なくとも1つの保持構造物を備える厚板形材を設ける工程と、クラッディング材料が厚板形材に成形されて厚板形材に付着し、背面および対向する端面によって保持されるようクラッディング材料を厚板形材に成形する工程とを含む複合構成部材を製造する方法が提供される。
【0009】
このように、形材自体が金型を形成するように、クラッディング材料は厚板形材に成形される。加えて、クラッディング材料を構造部材の周りに成形する別の工程の必要がない。さらに、クラッディング材料を対向する端面の間を連続して広げることによって、単一外観を有する構成部材が実現され得る。
【0010】
このように、クラッディング材料は構成部材の実質的に前面全体を形成することが可能であり、該前面は実質的に平らであってもよい。従って、厚板形材が例えば壁を形成するために組み立てられる場合に、厚板形材の部分は殆ど、または全く見えない。
【0011】
結果として得られる複合構成部材はまた先行技術による構成部材よりも薄くて軽く作られ得る。クラッディング材料は、石造建築に似せるための多くの様々な仕上げを施され得る。
【0012】
保持構造物は厚板形材の一部として画定(例えば、形成)されることが可能であり、従ってクラッディング材料用の金型の一部を画定し、厚板形材に付着したクラッディング材料を保持するように形づくられ得る。このように、クラッディング材料は保持構造物の中に、または周りに成形され得る。保持構造物は、クラッディング材料を厚板形材に付着する主要手段を提供することが可能であり、クラッディング材料と厚板材料との間の異なる熱膨張に対処できる。
【0013】
例えば、保持構造物は端部分に隣接して、または一部として形成され得る。そのときに、温度変化に伴う厚板材料およびクラッディング材料の膨張または収縮の差がある場合は、厚板およびクラッディング材料は、中央でわずかに離れるけれども、両端では付着した状態のまま撓むことができる。これにより、クラッディング材料の亀裂を防止できる。
【0014】
各保持構造物は、断面がほぼ一様であり、クラッディング材料で充填され、そして厚板形材に付着した成形クラッディング材料を保持するように断面が形づくられる、長手の溝を備えることがある。この点について、各溝の断面はアンダーカットまたはアンダーフックの一種として画定されることがある。
【0015】
各端部分は隣接する構成部材の嵌合取付構造物に取り付ける取付構造物を含むことがある。
【0016】
一実施形態では、取付構造物は、1つの端部分に沿って形成された前方に向いている溝と、反対側の端部分に沿って形成された後方に延びるリップとを備えることが可能であり、そこではリップは隣接する構成部材の前方に向いている溝に留められるか、または保持され得る。
【0017】
この実施形態では、リップは、隣接する構成部材の嵌合溝に留められるか、または保持される場合に、凹部が嵌合溝の底とリップとの間に画定されるよう凹部を含むことができる。これは、リップが溝に係合する場合に、六角頭ねじのような締結手段の頭部が凹部に受け入れられるのを可能にする。かかる締結手段は、隣接する構成部材を溝の底を貫通して建築部位に締結するために使用されることがある。そのときに、次の構成部材が所定の位置に留められる場合に、締結手段は見えなくされ得る。
【0018】
前方に向いている溝は1つの端面を越えて外向きに延びることがあり、リップは反対側の端面から内向きに形成されることがある。さらに、リップは保持構造物の1つを備えることがある。
【0019】
別の実施形態では、溝は、別個の部品として形成され、そして隣接する端面の上を延び、かついったん複合構成部材が形成されるとクラッディング材料に埋め込まれ得る、下垂している部分を含むことができる。あるいは、背面、端部分、および取付構造物を含む厚板形材はシート材料から一体化して形成されることがある。
【0020】
最適には、厚板形材は、例えばロールフォーミングによって、シート材料から形成され得る。これはかかる形材を形成するための特に簡単で効率的な製造方法である。
【0021】
厚板形材は、隆条を備える少なくとも1つの長手の補強構造物を含むことがある。各構成部材が床のような耐力構造を形成するために使用される場合に、これは特に有用である。各隆条は、そのあとクラッディング材料で充填され得る厚板形材の溝として形成され得る。
【0022】
クラッディング材料は、セメント、コンクリート、ファイバーセメント、ファイバーグラス、セルロース、発泡ポリマー材料、セラミック、またはポリスチレンを含むことがあるが、ガラス繊維強化セメントは、軽量でもある、石造りの仕上げを出すために通常用いられる材料である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
要旨に記載した複合構成部材の範囲に含まれる形態が他にもある得るが、複合構成部材の具体的な実施形態をほんの一例として、添付図面を参照して説明する。
【0024】
先ず、図1〜図4を参照して、複合構成部材の第1実施形態を示す。さらに具体的には、図1は、壁の外側に固定するためにクラッディングを形成するように相互連結した複数の構成部材1を示す。
【0025】
各複合構成部材1は厚板形材2およびクラッディング材料3を備える。厚板形材2は、プラスチック、ファイバーグラス、またはカーボンファイバーなどの多くの適切な材料から形成され得るが、この実施形態では、厚板形材2は鋼板例えば耐候性の亜鉛メッキ鋼から形成される。クラッディング材料3は、セメント、コンクリート、ファイバーセメント、ファイバーグラス、セルロース、発泡ポリマー材料、セラミック、またはポリスチレンであり、通常セメントをベースとする材料である。この実施形態では、クラッディング材料3はガラス繊維強化セメントである。ガラス繊維強化セメントは、羽目および建築用小部品を成形したり、鋳造したりすることで知られている。
【0026】
ひだ状の厚板形材2は第1端部分4、第2端部分5、および背面6を含み、これらはともに組み合わさって、クラッディング材料3用の金型を形成する。図に示すように、一体の外観を有する複合構成部材1が実現されるように、クラッディング材料3は対向する第1端断面4と第2端断面5との間を背面6を横切って連続して広がる。
【0027】
第1端部分4は、背面6に対して前方へ延び、かつクラッディング材料3を構成部材1の一端で保持するよう機能する端面4aを含む。第1端部分4はまた、背面6から後方へ延びるリップ4bの形をした取付構造物を含む。リップ構造物4bは、クラッディング材料3で充填される厚板形材2の溝として形成される。
【0028】
リップ4bはまた保持構造物としても機能する。その蟻形断面形状(アンダーカットまたはアンダーフックの一種として機能する)のために、クラッディング材料3がリップ4bに成形される場合に、それは厚板形材2に付着し、保持される。
【0029】
第2端部分5は背面6から前方へ延びる端面5aを含み、クラッディング材料3を構成部材1の反対側の端で保持するよう機能する。第2端部分5はまた、第2端面5aを越えて横に延びる溝5bの形をした第2取付部分を含む。溝5bは背面6から後方へ延び、隣接する構成部材1のリップ4bを受け入れるように形づくられる。第2保持構造物5dが第2端面5aから内方へ配置され、やはり厚板形材の蟻形溝として形成され、この厚板形材はクラッディング材料3で充填される。その形状のため、クラッディング材料3が第2保持構造物5dに成形される場合に、やはりそれは厚板形材2に付着し、保持される。
【0030】
2つの保持構造物4b、5dは厚板形材2の端に、または隣接して配置されるので、厚板形材2およびクラッディング材料3の熱膨張が異なる場合に、厚板形材2は、保持構造物4b、5dに付着し支持された状態のまま、わずかに撓み、中央でクラッディング材料3から剥離することがある。これは極度の高いまたは低い温度状態の下におけるクラッディング材料3の亀裂を防止し、複合構成部材の寿命を延ばす。
【0031】
背面6はまた長手の隆条構造物6b、6cを含み、これらは背面6の平面から後方へ延びる溝として形成される。これらの溝6b、6cもまたクラッディング材料3で充填され、構成部材1を強化するよう機能する。
【0032】
図1〜図4の実施形態では、厚板形材2全体は単一鋼板から形成される。この実施形態では、厚板形材2はロールフォーミングによって形成される。ロールフォーミングのプロセスは、所望の形材を供給するために、ロールフォーミング機械による軽量鋼の平らな形材の給送を伴う。これは、屋根板、壁の中の間柱などを製作するための知られている技術である。
【0033】
いったん形材2が形成されると、クラッディング材料3は、背面6および端面4a、5aを境界として厚板形材に成形される。クラッディング材料3は建築部材の前面全体をほぼ覆い、平らな前面を形成する。クラッディング材料3によって覆われない、構成部材の前面の唯一の部分は端部分5である。しかしながら、構成部材1が相互に連結される場合に、リップ4bが溝5bに留められると、端部分5は隣接する構成部材1によってほぼ覆われる。幅が狭い部分5cは露出したままであり、これは約2〜3mmの幅にしてもよいし、必要なら適切な接合化合物によって覆ってもよい。
【0034】
構成部材1はこの方法によって形成され、任意の所要長さに容易に切断され得る標準の長さで供給され得る。圧延鋼形材2はクラッディング材料3用の金型として機能するので、製造方法は簡単になり、別の成形工程を全く必要とせず、従って別の金型、ならびにそれに係わる保管、取扱い、および清掃の必要が全く無い。
【0035】
構成部材1を組み立てて、クラッディングまたは羽目板を壁に形成するために、第1構成部材1は、溝5bの底に配置されるねじ穴7を貫通して固定されるねじによって、垂直木材8の形をした垂直材に固定される。あるいは、自己穴あけねじ、リベット、U字形針、またはくぎを用いてもよく、この場合には、ねじ穴7は必要ない。
【0036】
いったん第1構成部材1が垂直材8に固定されると、第2構成部材1は、垂直材8に固定される第1構成部材1の溝5bにリップ4bを留める(スナップ・ロックの一種で)ことによって、すばやく定置され得る。ねじ7は上を覆う第2構成部材1によって隠される。次いで第2構成部材は垂直材8などにねじで締め付けられ得る。構成部材1もまた同様に鋼鉄の鋲を有する骨組に固定され得る。
【0037】
構成部材1は特に薄く、示した実施形態ではそれらは約20mmの厚さを有する。従って、壁上にクラッディングまたは羽目板として使用される場合に、部屋の床面積は実質上減らない。構成部材1はまた軽く、取り扱いが容易であり、特別に適合された支持構造を全く必要としないが、任意の従来の骨組または壁にねじで締め付けられ得る。
【0038】
構成部材1の端部は封止部材10を用いて結合されることが可能であり、この封止部材はネオプレンのような耐水プラスチック材料から形成されることが好ましい。封止部材10は、図2および図4に示すように、構成部材1の端部間に直接、または図1および図3に示すように、構成部材1の端部と結合部材11との間に設けられ得る。封止部材10は、第1端部分4および第2端部分5の隣りの形材2に画定された、対応する凹部にぴったり位置決めするアーム10a(図4)をさらに備えることがある。
【0039】
結合部材11はU字形溝として設けられることがあり、そこでは構成部材1は各側面に当接し、封止部材10はそれらの間に置かれる。図3に示すように、カバー部材12は結合部材11に留められることが可能であり、この結合部材はねじ13によって骨組または壁に締め付けられる。結合部材11およびカバー部材12は、構成部材を含む壁などに審美的結合効果を与えることができる。
【0040】
図1および図2はまた垂直木材8にねじで締め付けられ得るコーナー部材14を示し、各コーナー部材は、対応する構成部材1の端部に当接し、かつそれに締結され得るフランジ14a、14bを有する。封止部材10はまた構成部材の端部とフランジ14a、14bとの間に設けられ得る。
【0041】
コーナー部材14および結合部材11もまた軽量形鋼から製造され得る。
【0042】
図5〜図7は構成部材の第2実施形態を示し、同じ参照数字が類似または同じ部品を示すために用いられている。図5はクラッディング材料3が成形されない厚板形材2を示し、図6は厚板形材2から分離したクラッディング材料3を示す組立分解図である(明確にするために)。
【0043】
図5および図6に示すように、第2実施形態の構成部材は第1実施形態のそれと大体同じ特徴を有する。ひだ状の厚板形材2は、第1端部分4、第2端部分5、および背面6を含み、これらはクラッディング材料3用の金型を形成する。第1実施形態におけるように、第1端部分4はクラッディング材料3を構成部材1の一端で保持する端面4aを含み、第2端部分5はクラッディング材料3を反対側端で保持するよう機能する端面5aを含み、これによりクラッディング材料は端面4aと5aとの間を連続して広がり得る。
【0044】
溝5bの形をした取付部分は第2端面5aを越えて横に延び、第2保持構造物5dは端面5aから内方へ形成される。第2保持構造物5dは、第1実施形態におけるように、厚板形材に蟻形溝を備える。
【0045】
端部分4は、スナップ・ロックの一種で隣接する構成部材1における溝5bのフック部分との留め係合するよう形づくられたリップ4bの形をした取付構造物を含む(図7参照)。リップ4bは、いったんクラッディング材料3がリップ4bに成形されると、それは厚板形材2に付着し保持されることを意味する、その断面輪郭によって保持構造物としても機能するように形づくられる。
【0046】
第2実施形態では、リップ4bは凹んだ溝4dをその下側に含む。図7に示すように、凹んだ溝4dは、構成部材が隣接する構成部材に留められる場合に、六角ねじ20のような締結手段の頭部を受け入れる。六角ねじ20は溝5bの底を貫通してねじで締め付けられて、隣接する構成部材1を支持体または垂直材に取り付ける。このようして第2実施形態は、構成部材を垂直材に締結するために六角ねじ20の使用を可能にするのに対して、第1実施形態は、溝5bの底とほぼ同じ平面にある締め具の使用を通常必要とする。
【0047】
図8および図9は第3および第4実施形態を示し、ここでは厚板形材2全体は単一シートから形成されるのではなく、溝5bは個別部品として形成される。
【0048】
図8(A)および図9(A)は、溝5b、露出部分5c、およびL字形の下垂している部分5eを備える個別部品を示す。図8(B)および図9(B)は、構成部材1を形成するために厚板形材2の残部と組み立てられた溝部分を示す。下垂している部分5eは端面5aを越えて保持構造物5dに延びる。L字形の下垂している部分5eは、1つの側面5e’が端面5aと同じ長さを有し、かつ組み立てられると、端面5aに当接するように、寸法を決められる。L字形の下垂している部分5eの他の側面5e" は、保持構造物5dの底と同じ長さを有し、かつ組み立てられると、保持構造物5dの底に当接する。いったん溝部分が厚板形材の残部と組み立てられると、クラッディング材料は、成形されることが可能であり、下垂している部分5eが成形クラッディング材料3に埋め込まれ、それによって分離した溝5bを構成部材1に予め固着するように、保持構造物5dを充満することになる。
【0049】
溝部分を個別部品として設けることの1つの利点は、それは厚板形材2を作るのに必要なロールフォーミングを簡単にし、個別溝部品もさらに容易に形成され得ることである。また、個別部品は厚板形材2の切り口を覆い、従って腐食を低減させることができる。
【0050】
さらに、様々な溝部分は所要の仕上げに応じて設けられ得る。図8(A)および図8(B)に示すように、露出部分5cは最小化され得る。また一方、図9の実施形態は溝5bを「表現的」結合部の一部として設けて、関心をひく審美的効果の達成を可能にする。例えば、露出部分5cのより大きい露出外面は着色されか、ペンキを塗られるか、または処理され得る。それはまた真ちゅうまたはカラーボンド鋼のような様々な材料から製造されて、魅力的な仕上げを露出部分5cに施すことができる。
【0051】
図10および図11は構成部材を構造に取り付ける代替手段を示す。図10は、壁または垂直材に六角ねじ20で締め付けられ、かつ保持構造物4b、5dの1つに係合する(例えば、スナップ・ロックの一種で)ように形づくられる留め部分30を示す。図11において、留め部分30´はc字形断面の垂直材31の一部として一体的に形成され、それによって個別留め部を取り付ける必要を無くす。
【0052】
図12〜図15は構成部材の第5実施形態を示し、同じ参照数字は類似または同じ部品を示すために使用された。
【0053】
図12(A)は厚板形材2´を含む完成した構成部材1を示し、成形クラッディング材料3は対向する端部分4と端部分5との間を連続して広がる。図13および図15にまた示すように、厚板形材2´は、丸みを帯びたリップ4bおよびリップ5d、ならびに丸みを帯びた隆条構造物6bおよび隆条構造物6cを有する。従って、保持構造物4bおよび5dは前の実施形態よりも形状が鋭くない(蟻形)。
【0054】
第2実施形態におけるように、第1の端部分4は、クラッディング材料3を構成部材1の一端で保持する端面4aを含む。また一方、第5実施形態では、第2の端部分5の端面5aは、変更した個別溝部品5b´の端面5aへの取り付けを可能にすることによって、クラッディング材料3を保持するのに役立ち、これによりクラッディング材料は端面4aと溝部品との間を連続して広がり得る(これについて図12(A)および図15を特に参照のこと)。
【0055】
図12(B)および図14は、露出部分5cおよびL字形の下垂している部分5eをやはり備える、変更した個別溝部品5b´を示す。図15は、厚板形材2´の残部と組み立てられて構成部材1の形成を可能にする溝部品5b´を示す。この場合もやはり、下垂している部分5eは端面5aを越えて保持構造物5dに広がる。また一方、この実施形態では、L字形部分の側面5e´は、組み立てられると(面5aは露出部分5cの間に挟まれる)、端面5aに当接するけれども、それは端面5aと同じ長さを有しない。この場合もやはり、L字形の下垂している部分5eの他の側面5e" は保持構造物5dの底と大体同じ長さを有し、組み立てられると、保持形成物5dの底に当接する。この場合もやはり、下垂している部分5eがクラッディング材料3に埋め込まれ、それによって個別溝部品5b´を構成部材1に予め固着するように、成形クラッディング材料3は保持構造物5dを充満することになる。
【0056】
フック構造物を画定するねじれた外端の代りに、溝の外端は折り重ねられて、直立したリップ構造物5g(リップ4bに相当するように形づくられる)とともに、ランド5fを画定するという点で、個別溝部品5b´は図8および図9のそれとは異なることもまた分かるはずである。その場合、六角ねじ20´はランド5fを貫通して締め付けられて、構成部材を骨組部材に締結できる。
【0057】
この場合もやはり、いったん第1構成部材1がねじ20´によって骨組部材(例えば、垂直材8)に固定されると、第2構成部材1は、リップ4bをリップ構造物5gの下に留める(スナップ・ロックの一種で)ことによって、すばやく定置され得る。この場合もやはり、ねじ20´は上を覆う第2構成部材1によって隠される。その場合、第2構成部材は骨組部材などに固定され得る。
【0058】
上記の差を別にすると、第5実施形態の構成部材は、第2実施形態のそれと大体同じ他の特徴を有する。
【0059】
図16(A)および図16(B)は構成部材の第6実施形態を示し、ここでは異なる参照数字が用いられる。
【0060】
図16(B)は変更した厚板形材102を含む完成した構成部材100を示し、成形クラッディング材料103はやはり対向する端部分104と105の間を連続して広がる。厚板形材102もまた丸みを帯びた隆条構造物106を備える。
【0061】
この実施形態では、厚板形材102はリップ4bを用いず、代りに後方へ延びる隆条107を画成する。その隆条は、端部分104に隣接する保持構造物として各々機能する、第1および第2アンダーカット部位107a、107bを画定する。部位107aはまた、以下に述べるように、隣接する構成部材100をともに取り付けるのを可能にする。
【0062】
さらに、厚板形材102は保持構造物5dと少し異なる第2保持構造物を用いる。この点について、端部分105はまた端部分に配置される後方へ延びる隆条108を画定する(前の端面5aは角度がついた面109によって置き換えられる)一方で、その面は大体L字形の溝110へ続く。その場合、溝110は、その自由端で画定される上方へ突き出たリップ111を有する。
【0063】
L字形溝110のランド部分112は、構成部材を骨組部材に締結するために、それを貫通してねじ120(例えば、六角ねじ)を受け入れることができる。この場合もやはり、いったん第1構成部材100がねじ120によって骨組部材に固定されると、第2構成部材100´は、隆条107を上方へ突き出たリップ111の下に配置することによって、第1構成部材100に隣接してすばやく定置され得る。この点について、図16(A)に示すように、リップ111はアンダーカット部位107aにぴったりと受け入れられる(すなわち、これは自由嵌合いであり、スナップ・ロック取付機構ではない)。この場合もやはり、ねじ120は上を覆う第2構成部材100´によって隠される。その場合、第2構成部材100´は骨組部材などに固定され得る。
【0064】
図12〜図16の実施形態の厚板形材は、容易なロールフォーミングのために特に良く形づくられ、それによって全体の製造コストを削減することが分かった。これは一つには滑らかな曲線が用いられるせいである。さらに、これらの厚板形材の各々は特殊なねじ溝の成形を必要としない。加えて、これらの厚板形材の各々は、厚板の裏側へのアクセス、構成部材の交換などのための厚板の取外しを可能にする。
【0065】
図1〜図16の上述した構成部材の実施形態の各々の厚板形材は、例えば亜鉛メッキ鋼から形成される場合に、構成部材を用いて組み立てられた任意の構造に耐候性膜を施すことができる。上述の種々の留め機構はまた、隣接する部材がすばやく留められ、隠されることを可能にする(すなわち、部材は使用中露出しない裏面でともに留められる)。
【0066】
複合構成は厚板形材およびクラッディングの各々が少なくて済むので、より軽くて薄い部材をもたらし、それによって設置を改善する。構成部材は20mm程度の薄さにできるので、従ってそれは建物の床面積を増加させ、軒の突出部または境界のセットバックを損なうことはない。
【0067】
構成部材は、現場で所定長さに容易に切断されることが可能であり、専用の上部構造(すなわち、それは公知の枠組とともに使用され得る)を必要とせず、従来の固締具を用いて上部構造に取り付けられ得る。
【0068】
いろいろの表面仕上げがまた、審美的強化のためにクラッディングに施され得る。
【0069】
構成部材は、水平、垂直、および角度がついた形で使用され得る。床厚板として使用される場合に、それらは増大する負荷に適応するためにより厚く製作され得る。
【0070】
続く特許請求の範囲および前の説明では、文脈が、言語または必要な意味を表現するために別段に要求する場合を除いて、用語「備える(comprise)」、あるいは「備える(comprises)」または「備えている(comprising)」のような変体は、包含的な意味、すなわち、述べられた特徴の存在を明示するために用いられ、種々の実施形態におけるさらなる特徴の存在または追加を除外しない。
【0071】
本明細書での先行技術の出版物への言及により、該出版物が、オーストラリアまたはその他の国における技術上の共通の一般知識の一部を形成するということを認めたわけではないこともまた理解されるはずである。
【産業上の利用可能性】
【0072】
複合構成部材は、壁、床、または屋根を構成するのに特に適している。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】第1実施形態による複数の相互連結した構成部材を示す側面斜視図である。
【図2】隅を形成する、本発明の第1実施形態の複数の相互連結した構成部材を示す側面斜視図である。
【図3】第1実施形態の構成部材の端部間の連結個所の斜視立面図である。
【図4】図4は、第1実施形態の構成部材および封止部材の組立分解斜視断面図である。
【図5】第2実施形態による構成部材用の厚板形材の側面斜視図である。
【図6】第2実施形態による構成部材の組立分解斜視図である。
【図7】第2実施形態による構成部材の相互連結した端部分の部分側断面図である。
【図8】(A)は、第3実施形態に従った構成部材の溝部品の側面図、(B)は、同じく端部分の側面図を示す。
【図9】(A)は、第4実施形態による構成部材の溝部品の側面図、(B)は、同じく端部分の側面図を示す。
【図10】構成部材の側面図を示し、それを取り付ける方法を図示する。
【図11】構成部材の斜視図を示し、それを取り付ける代替方法を図示する。
【図12】(A)は、第5実施形態による構成部材の溝部品の側面図、(B)は、同じく端部分の側面図を示す。
【図13】第5実施形態による厚板形材の拡大側面図を示す。
【図14】第5実施形態による溝部品の細部の拡大側面図を示す。
【図15】第5実施形態による、溝部品を取り付けた厚板形材の拡大側面図を示す。
【図16】(A)は、第6実施形態による、2つの隣接して取り付けた構成部材の側面図、(B)は、同じく単一構成部材の側面図を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
構成部材の背面および2つの対向する端部分を画定する厚板形材であって、各端部分は端面を含む厚板形材と、
前記厚板形材に成形されて、前記背面および前記対向する端面によって保持されるよう前記対向する端面の間を連続して広がるクラッディング材料と、
を備える複合構成部材。
【請求項2】
構成部材の背面および2つの対向する端部分を画定する厚板形材であって、各端部分は端面を含む厚板形材と、
前記厚板形材に成形されて、前記背面および前記対向する端面によって保持されるよう前記対向する端面の間を連続して広がるクラッディング材料と、
を備える複合構成部材であって、前記厚板形材は、前記厚板形材に付着した前記成形クラッディング材料を保持するように形づくられた、少なくとも1つの保持構造物をさらに備える複合構成部材。
【請求項3】
前記保持構造物が、前記端部分に隣接して、または一部として形成される請求項2に記載の複合構成部材。
【請求項4】
前記保持構造物が、断面がほぼ一様であり、クラッディング材料で充填され、そして前記厚板形材に付着した前記成形クラッディング材料を保持するように断面が形づくられる長手の溝を備える請求項2または3に記載の複合構成部材。
【請求項5】
前記クラッディング材料が、前記構成部材の前面のほぼ全体を形成する請求項1〜4のいずれか一項に記載の複合構成部材。
【請求項6】
各端部分が、隣接する構成部材の嵌合取付構造物に取り付ける取付構造物を備える請求項1〜5のいずれか一項に記載の複合構成部材。
【請求項7】
前記取付構造物が、1つの端部分に形成された前方に向いている溝と、反対側の端部分に形成された後方に延びるリップとを備え、前記リップは隣接する構成部材の溝に留められるか、または保持され得る請求項6に記載の複合構成部材。
【請求項8】
前記リップは、隣接する構成部材の嵌合溝に留められるか、または保持される場合に、凹部が前記嵌合溝の底と前記リップとの間に画定されるよう凹部を含む請求項7に記載の複合構成部材。
【請求項9】
前記溝が1つの端面を越えて外向きに延び、前記リップが反対側の端面から内向きに形成される請求項7または8に記載の複合構成部材。
【請求項10】
前記溝が、別個の部品として形成され、そして前記隣接する端面の上を延び、いったん前記構成部材が形成されると、前記クラッディング材料に埋め込まれる下垂している部分を含む請求項9に記載の複合構成部材。
【請求項11】
前記厚板形材が、当該厚板形材に付着した前記成形クラッディング材料を保持するように形づくられた、少なくとも1つの保持構造物を備える場合に、前記リップが前記保持構造物の1つを備える請求項7〜10のいずれか一項に記載の複合構成部材。
【請求項12】
前記背面、前記端部分、および前記取付構造物を含む前記厚板形材が、シート材料から一体的に形成される請求項6〜9のいずれか一項に記載の複合構成部材。
【請求項13】
前記厚板形材が鋼板から形成される請求項1〜12のいずれか一項に記載の複合構成部材。
【請求項14】
前記厚板形材がロールフォーミングによって形成される請求項13に記載の複合構成部材。
【請求項15】
前記厚板形材が、隆条を備える少なくとも1つの長手の補強構造物を含む請求項1〜14のいずれか一項に記載の複合構成部材。
【請求項16】
前記クラッディング材料が、セメント、コンクリート、ファイバーセメント、ファイバーグラス、セルロース、発泡ポリマー材料、セラミック、またはポリスチレンを含む請求項1〜15のいずれか一項に記載の複合構成部材。
【請求項17】
前記クラッディング材料がガラス繊維強化セメントである請求項1〜16のいずれか一項に記載の複合構成部材。
【請求項18】
背面および2つの対向する端部分を備えており、各端部分は端面を含む厚板形材を設ける工程と、
クラッディング材料が前記対向する端面の間を連続して広がり、前記背面および前記対向する端面によって保持されるよう前記クラッディング材料を前記厚板形材に成形する工程と、
を含む複合構成部材を製造する方法。
【請求項19】
背面および2つの対向する端部分を備えており、各端部分は端面を含み、さらに、少なくとも1つの保持構造物を備える厚板形材を設ける工程と、
クラッディング材料が前記保持構造物に成形され、前記厚板形材に付着し、前記背面および前記対向する端面によって保持されるよう前記クラッディング材料を前記厚板形材に成形する工程と、
を含む複合構成部材を製造する方法。
【請求項20】
前記厚板形材が、鋼板からロールフォーミングによって形成される請求項18または19に記載の方法。
【請求項21】
前記厚板形材が、前記クラッディング材料を成形する唯一の金型を備える請求項18〜20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
請求項3〜17のいずれか一項に別に規定された複合構成部材を製造する請求項18〜21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項1】
構成部材の背面および2つの対向する端部分を画定する厚板形材であって、各端部分は端面を含む厚板形材と、
前記厚板形材に成形されて、前記背面および前記対向する端面によって保持されるよう前記対向する端面の間を連続して広がるクラッディング材料と、
を備える複合構成部材。
【請求項2】
構成部材の背面および2つの対向する端部分を画定する厚板形材であって、各端部分は端面を含む厚板形材と、
前記厚板形材に成形されて、前記背面および前記対向する端面によって保持されるよう前記対向する端面の間を連続して広がるクラッディング材料と、
を備える複合構成部材であって、前記厚板形材は、前記厚板形材に付着した前記成形クラッディング材料を保持するように形づくられた、少なくとも1つの保持構造物をさらに備える複合構成部材。
【請求項3】
前記保持構造物が、前記端部分に隣接して、または一部として形成される請求項2に記載の複合構成部材。
【請求項4】
前記保持構造物が、断面がほぼ一様であり、クラッディング材料で充填され、そして前記厚板形材に付着した前記成形クラッディング材料を保持するように断面が形づくられる長手の溝を備える請求項2または3に記載の複合構成部材。
【請求項5】
前記クラッディング材料が、前記構成部材の前面のほぼ全体を形成する請求項1〜4のいずれか一項に記載の複合構成部材。
【請求項6】
各端部分が、隣接する構成部材の嵌合取付構造物に取り付ける取付構造物を備える請求項1〜5のいずれか一項に記載の複合構成部材。
【請求項7】
前記取付構造物が、1つの端部分に形成された前方に向いている溝と、反対側の端部分に形成された後方に延びるリップとを備え、前記リップは隣接する構成部材の溝に留められるか、または保持され得る請求項6に記載の複合構成部材。
【請求項8】
前記リップは、隣接する構成部材の嵌合溝に留められるか、または保持される場合に、凹部が前記嵌合溝の底と前記リップとの間に画定されるよう凹部を含む請求項7に記載の複合構成部材。
【請求項9】
前記溝が1つの端面を越えて外向きに延び、前記リップが反対側の端面から内向きに形成される請求項7または8に記載の複合構成部材。
【請求項10】
前記溝が、別個の部品として形成され、そして前記隣接する端面の上を延び、いったん前記構成部材が形成されると、前記クラッディング材料に埋め込まれる下垂している部分を含む請求項9に記載の複合構成部材。
【請求項11】
前記厚板形材が、当該厚板形材に付着した前記成形クラッディング材料を保持するように形づくられた、少なくとも1つの保持構造物を備える場合に、前記リップが前記保持構造物の1つを備える請求項7〜10のいずれか一項に記載の複合構成部材。
【請求項12】
前記背面、前記端部分、および前記取付構造物を含む前記厚板形材が、シート材料から一体的に形成される請求項6〜9のいずれか一項に記載の複合構成部材。
【請求項13】
前記厚板形材が鋼板から形成される請求項1〜12のいずれか一項に記載の複合構成部材。
【請求項14】
前記厚板形材がロールフォーミングによって形成される請求項13に記載の複合構成部材。
【請求項15】
前記厚板形材が、隆条を備える少なくとも1つの長手の補強構造物を含む請求項1〜14のいずれか一項に記載の複合構成部材。
【請求項16】
前記クラッディング材料が、セメント、コンクリート、ファイバーセメント、ファイバーグラス、セルロース、発泡ポリマー材料、セラミック、またはポリスチレンを含む請求項1〜15のいずれか一項に記載の複合構成部材。
【請求項17】
前記クラッディング材料がガラス繊維強化セメントである請求項1〜16のいずれか一項に記載の複合構成部材。
【請求項18】
背面および2つの対向する端部分を備えており、各端部分は端面を含む厚板形材を設ける工程と、
クラッディング材料が前記対向する端面の間を連続して広がり、前記背面および前記対向する端面によって保持されるよう前記クラッディング材料を前記厚板形材に成形する工程と、
を含む複合構成部材を製造する方法。
【請求項19】
背面および2つの対向する端部分を備えており、各端部分は端面を含み、さらに、少なくとも1つの保持構造物を備える厚板形材を設ける工程と、
クラッディング材料が前記保持構造物に成形され、前記厚板形材に付着し、前記背面および前記対向する端面によって保持されるよう前記クラッディング材料を前記厚板形材に成形する工程と、
を含む複合構成部材を製造する方法。
【請求項20】
前記厚板形材が、鋼板からロールフォーミングによって形成される請求項18または19に記載の方法。
【請求項21】
前記厚板形材が、前記クラッディング材料を成形する唯一の金型を備える請求項18〜20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
請求項3〜17のいずれか一項に別に規定された複合構成部材を製造する請求項18〜21のいずれか一項に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公表番号】特表2007−518903(P2007−518903A)
【公表日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−549777(P2006−549777)
【出願日】平成17年1月17日(2005.1.17)
【国際出願番号】PCT/AU2005/000047
【国際公開番号】WO2005/068741
【国際公開日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【出願人】(506246690)ジェットストーン・ビルディング・システムズ・プロプリエタリー・リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】JETSTONE BUILDING SYSTEMS PTY LTD
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年1月17日(2005.1.17)
【国際出願番号】PCT/AU2005/000047
【国際公開番号】WO2005/068741
【国際公開日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【出願人】(506246690)ジェットストーン・ビルディング・システムズ・プロプリエタリー・リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】JETSTONE BUILDING SYSTEMS PTY LTD
【Fターム(参考)】
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