説明

複数のワイアレスネットワークへの参加及び複数の識別を管理するための方法及びワイアレスデバイス

ワイアレス装置(700)は、コンピューティングデバイス(730)、ベースバンドデバイス(706)、少なくともモデムプロセッサ(708)を含むベースバンドデバイス(706)、及び1つまたは複数の命令を格納するコンピュータ読み取り可能記憶媒体(732)を備える。コンピューティングデバイス(730)によって実行されたとき、命令はワイアレス装置(700)の第1の識別を第1のワイアレスネットワークと関連付けるように、ワイアレス装置(700)の第2の識別を第2のワイアレスネットワークと関連付けるように、第1の識別がベースバンドデバイス(706)を使用して第1のワイアレスネットワーク上で通信することを可能にするように、ならびに第2の識別がベースバンドデバイス(706)を使用して第2のワイアレスネットワーク上で通信することを可能にするように構成される。異なるネットワーク及び異なるネットワーク識別を利用するベースバンドデバイス(706)を同時に利用して獲得したデータはワイアレス装置(708)上でアグリゲートされ得る。

【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、2010年2月24日に出願され、METHODS AND SYSTEMS FOR MANAGING PARTICIPATION IN MULTIPLE WIRELESS NETWORKSという名称の、それぞれが本明細書に参照により明示的に組み込まれる、米国特許仮出願第61/307,689号の優先権を主張し、その実施例は、概してネットワークを管理するためのシステム及び方法に、より具体的にはワイアレスネットワークへの参加を管理するためのシステム及び方法に関する。
【技術分野】
【0002】
ここで開示される実施例は、概してネットワークを管理するためのシステム及び方法に、より具体的にはワイアレスネットワークへの参加(participation)を管理するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
移動ワイアレスデバイスは、単一の無線機を使用して複数のワイアレスネットワーク上の複数の識別として参加する必要があり得る。例として、ワイアレスデバイスは1つのネットワークに関するクライアントノード、アクセスポイントもしくはリレー(第1の識別)、及び別のネットワークに関するクライアントノード、アクセスポイントもしくはリレー(第2の識別)であり得る。しかしながら従来の技法は、ワイアレスデバイス内のある特定の組/ペアの識別の間で情報が交換されるための適切な方法を提供することができない。特に従来の技法は、異なる識別を使用する同時アクセスのための能力を提供できず、識別間の情報交換に関して適切な保護を提供できない。これらの障害は複数の識別を有するそのような移動ワイアレスデバイスを構成する能力を妨げてきた。
【0004】
従って当技術分野において、異なる識別を使用する同時アクセスのための能力を提供する方法及びシステム、ならびにワイアレス移動デバイスにおける識別間で交換される情報の共有もしくはアグリゲーションあるいは保護を提供するための方法及びシステムに対する必要性が存在する。
【発明の概要】
【0005】
以下は、1つまたは複数の態様の簡略化された概要を、そのような態様の基本的な理解を提供するために示す。この概要は全ての考えられる態様の広範囲に及ぶ概観ではなく、ならびに全ての態様のキーとなるもしくは重要な要素を識別することも、いくらかのもしくは全ての態様の範囲を描き出すことも意図されていない。その唯一の目的は、後に示されるより詳細な説明への序章として簡略化された形態で1つまたは複数の態様のいくつかの概念を示すことである。
【0006】
本明細書で開示される態様は、ワイアレス移動デバイスのような、デバイスの複数の識別が、データのようなリソースを共有することを可能にすることによって上記で述べられた必要性に対応する。従って本明細書において、識別間で情報のフローを管理することを含む、複数の識別を有するデバイスを管理するための、ならびにネットワーク間の参加を調整するための方法及びシステムが説明される。
【0007】
態様は、コンピューティングデバイスによって実行されたときに、ワイアレス装置の第1の識別からワイアレス装置の第2の識別のリソースを求める要求を受信し、1つまたは複数のパラメータを使用してその要求が満たされることになるかを決定し、もしその要求が満たされることになる場合に第1の識別が第2の識別の要求されたリソースにアクセスすることを可能にする1つまたは複数の命令を格納する、非一時的なコンピュータ読み取り可能記憶媒体、及びコンピューティングデバイスを備えるワイアレス装置を含む。
【0008】
ある特定の態様は、ハードウェアプラットホーム、及び任意で単一のソフトウェアプラットホーム(例えば、単一の物理無線機)を使用して複数の識別のワイアレス通信ノードが実質的に同時に存在することをサポートするための方法及びシステムを提供する。ある特定の態様は、複数のSIMs(例えば、USIMカード)を有する複数ネットワーク識別、及びプラットホーム上の複数のトランシーバを同時に使用する能力を有する共有されるハードウェアベースバンド実装を利用する。ある特定の態様は、ハードウェアプラットホーム(例えば、共有される単一の物理無線機)を使用して、(例えば、第1の識別を使用する1つのネットワーク上のアクセスポイントもしくはリレーあるいはクライアントとしての、ならびに別の識別を使用する異なるネットワーク上の、及び/もしくは同じネットワーク上のアクセスポイントもしくはリレーあるいはクライアントとしての)2つ以上の異なる識別を有するワイアレス通信ノードが実質的に同時に存在することをサポートする、仮想化認識MAC(媒体アクセス制御)モジュールのような、モジュールを利用する。
【0009】
例示的な態様においてモジュールは、(対象の識別としても称される)別の識別と関連するオブジェクトもしくはターゲットに関するある特定の動作にアクセス、もしくはそのある特定の動作を実行するための要求している識別の能力を制限し、ならびに/あるいは要求している識別に対してそのようなオブジェクトへのアクセスを提供するアクセス要求の対象である対象の識別の能力を制限する。例として要求は、ファイル、(例えば、データファイル、オーディオ及び/もしくはイメージ/ビデオコンテンツファイル、テキストファイルなど)、ディレクトリ、ポート、共有メモリセグメント、センサなどのようなオブジェクトへのアクセスもしくはオブジェクトの使用のためのものであり得る。さらなる例として要求は、スレッドもしくはプロセスへのアクセスのためのものであり得る。この態様は、例として、異なるネットワーク識別を使用して異なるネットワーク上でアクセスされるデータの同時アグリゲーションを可能にする。同時アグリゲーションはプラットホームに伝達されるピークの帯域幅を改善するために使用され得る。データは異なるネットワーク識別に渡るネットワークからのダウンリンクパス上で結合され、異なる識別に渡るネットワークへのアップリンクパス上で分けられ得る。
【0010】
所与のオブジェクト及び/もしくは識別は、対応する組のセキュリティ属性を有し得る。識別がオブジェクトにアクセスしようと試みるとき、モジュールは対応するセキュリティ属性を検査し、(1つまたは複数の)対応する許可もしくはフィルタルールを適用し、アクセスもしくは他の動作が許可されることになるかどうかを決定する。
【0011】
例示的な態様は、コンピューティングデバイスによって実行されるとき、ワイアレス装置の第1の識別を第1のワイアレスネットワークと関連付け、ワイアレス装置の第2の識別を第2のワイアレスネットワークと関連付け、第1の識別がベースバンドデバイスを使用して第1のワイアレスネットワーク上で通信することを可能にし、第2の識別がベースバンドデバイスを使用して第2のワイアレスネットワーク上で通信することを可能にするように構成される、1つまたは複数の命令を格納する非一時的なコンピュータ読み取り可能記憶媒体、ベースバンドデバイスであってモデムプロセッサ及びアクセラレータを含むベースバンドデバイス、及びコンピューティングデバイスを備えるワイアレス装置を含む。
【0012】
例示的な態様は、ワイアレス通信デバイスを使用してネットワーク参加を管理する方法を提供し、その方法はワイアレス通信デバイスの第1の識別を第1のワイアレスネットワークと関連付けること、ワイアレス通信デバイスの第2の識別を第2のワイアレスネットワークと関連付けること、第1の識別が第1のベースバンドデバイスを使用して第1のワイアレスネットワーク上で通信することを可能にし、その第1のベースバンドはモデムプロセッサを含み、及び第2の識別が第1のベースバンドデバイスを使用して第2のワイアレスネットワーク上で通信することを可能にすることを備える。
【0013】
態様は、コンピューティングデバイスによって実行されるとき、ワイアレス装置の第1の識別を少なくとも1つのワイアレスネットワークと関連付け、ワイアレス装置の第2の識別を少なくとも1つのワイアレスネットワークと関連付け、ワイアレス装置の第1の識別からワイアレス装置の第2の識別のリソースを求める要求を受信し、1つまたは複数のパラメータを使用して第1の識別からの、第2の識別のリソースを求める要求が満たされることになるかどうかを決定し、もしその要求が満たされることになる場合、第1の識別が第2の識別の要求されたリソースにアクセスすることを可能にし、もし要求が満たされないことになる場合、第2の識別の要求されたリソースへの第1の識別のアクセスを拒否するように構成される1つまたは複数の命令を格納する、非一時的なコンピュータ読み取り可能記憶媒体及びコンピューティングデバイスを備えるワイアレス装置を含む。
【0014】
例示的な態様において、第1の識別は第1のワイアレスネットワークと関連し、第2の識別は第1のワイアレスネットワークとは異なる第2のワイアレスネットワークと関連する。第1のワイアレスネットワークは第2のワイアレスネットワークとは異なるプロトコルを利用し得、あるいは第1のワイアレスネットワークは第2のワイアレスネットワークと同じプロトコルを利用し得る。例示的な態様において第1の識別は任意で、第1の加入者識別モジュールもしくはユニバーサル加入者識別モジュール(SIM/USIM)と関連し、第2の識別は任意で、第2の加入者識別モジュールもしくはユニバーシティ加入者識別モジュール(SIM/USIM)と関連する。例示的な態様において、第1のSIM/USIMは第1の物理リムーバブルSIMカード、第1のUICC(ユニバーサル集積回路カード)、もしくは第1のVSIM(仮想SIM)を使用するプラットホーム上でサポートされ、第2のSIMは第2の物理リムーバブルSIMカード、第2のUICC、もしくは第2のVSIMを使用するプラットホーム上でサポートされ、ここにおいて仮想SIM(VSIM)は物理SIM/UICCカードの格納されたメモリソフトウェア表現である。いくつかの態様においてネットワークオペレータは単一のSIM/UICC/VSIMで複数の識別サポートを可能にし得る。そのような複数識別対応SIMにおいて、1つの物理リムーバブルSIMカードもしくはソフトウェアVSIMは複数の識別を同時にサポートするのに十分である。当技術分野の現在の状態においてSIM/UICC/VSIMは単一のネットワーク識別のみと関連する。例示的な態様において、ワイアレス装置は単一のオペレーティングシステムを含む。
【0015】
例示的な態様において、命令はモデムを含む通信サブシステムと電話通信(telephony)レイヤの間をインタフェースするように構成されたマルチ識別無線インタフェースレイヤを確立するようにさらに構成される。例示的な態様において、第1の識別及び第2の識別は同じモデムを利用する。例示的な態様において、第1の識別及び第2の識別は異なるトランシーバを利用する。例示的な態様において、第1の識別及び第2の識別は同じトランシーバを利用する。
【0016】
例示的な態様において、第1の識別はアクセスポイントもしくはリレー識別であり、第2の識別はクライアント識別である。例示的な態様において、第1の識別は第1のクライアント識別であり、第2の識別は第2のクライアント識別である。例示的な態様において、第1の識別はコーディネータ識別であり、第2の識別は第2のクライアント識別である。例示的な態様において、第1の識別は第1のユーザと関連し、第2の識別は第2のユーザと関連し、ここにおいて第1のユーザは第2のユーザと関連する第1のタイプのリソースにアクセスする権利を有し、第2のユーザは第1のユーザと関連する第1のタイプのリソースにアクセスする権利を有さない。
【0017】
例示的な態様において、ワイアレス装置は第1の識別のプロトコルスタックと第2の識別のプロトコルスタックの間の分離を提供するハイパバイザをさらに備える。ある例示的な態様において、ハイパバイザはオペレーティングシステムの上位に位置する。例示的な態様においてハイパバイザは、介在するオペレーティングシステムなしで通信処理サブシステムと直接通信する。
【0018】
例示的な態様においてワイアレス装置は、1つまたは複数のパラメータの少なくとも一部を使用して、少なくとも第2の識別のリソースを対象とする第1の識別からの要求をフィルタするように構成されたフィルタをさらに備える。
【0019】
例示的な態様においてワイアレス装置は、複数のネットワークへのワイアレス装置の参加を管理するように構成された媒体アクセス制御(MAC)モジュールを備え、ここにおいてMACモジュールはワイアレス通信インタフェース上でメッセージを送信及び受信する。
【0020】
例示的な態様において、第1の識別が第1のパーティション(partition)と関連し、第2の識別が第2のパーティションと関連する。例示的な態様において、第1の識別は第1のパーティションと関連し、第2の識別は第2のパーティションと関連し、ここにおいて第1の及び第2のパーティションはモデムサブシステムレベルで確立される。
【0021】
例示的な態様において、リソースはデータである。例示的な態様において、リソースは第2の識別によって第1のワイアレスネットワーク上で受信されるデータであり、ここにおいて第1の識別は第2のワイアレスネットワーク上でデータを送信するように構成される。例示的な態様において、リソースはセンサデータである。例示的な態様において、リソースはスペクトル使用データである。例示的な態様において、リソースは実質的なライブビデオデータ、実質的なライブオーディオデータ、無線周波数データ、ユーザの健康関連データ、写真、及び/もしくはコンタクトデータのうちの少なくとも1つである。
【0022】
例示的な態様において、1つまたは複数のパラメータは要求者の識別、要求されたデータタイプ、ワイアレス装置のロケーション、要求がなされたもしくは受信された時間、ワイアレス装置のモビリティ、ワイアレス装置のリンクコンディション、ロード、ワイアレス装置のバッテリコンディションのうちの1つまたは複数を含む。
【0023】
例示的な態様においてワイアレス装置は、第1の識別と共有されない保護されたメモリのスペースに第2の識別と関連するデータの少なくとも一部を格納するように構成される。例示的な態様において、ワイアレス装置はセルラー電話である。
【0024】
例示的な態様は、ワイアレス通信デバイスにおいてリソース要求を管理する方法を含み、その方法はワイアレス装置の第1の識別を少なくとも1つのワイアレスネットワークと関連付けること、ワイアレス装置の第2の識別を少なくとも1つのワイアレスネットワークと関連付けること、ワイアレス装置の第1の識別からワイアレス装置の第2の識別のリソースを求める要求を受信すること、1つまたは複数のパラメータを使用して第1の識別からの、第2の識別のリソースを求める要求が満たされることになるかどうかを決定すること、もしその要求が満たされることになる場合、第1の識別が第2の識別の要求されたリソースにアクセスすることを可能にすること、もし要求が満たされないことになる場合、第2の識別の要求されたリソースへの第1の識別のアクセスを拒否することを備える。
【0025】
例示的な態様は、コンピューティングデバイスによって実行されるとき、ワイアレス装置の第1の識別を少なくとも1つのワイアレスネットワークと関連付け、ワイアレス装置の第2の識別を少なくとも1つのワイアレスネットワークと関連付け、ワイアレス装置の第1の識別からワイアレス装置の第2の識別のリソースを求める要求を受信し、1つまたは複数のパラメータを使用して第1の識別からの、第2の識別のリソースを求める要求が満たされることになるかどうかを決定し、もしその要求が満たされることになる場合、第1の識別が第2の識別の要求されたリソースにアクセスすることを可能にし、もし要求が満たされないことになる場合、第2の識別の要求されたリソースへの第1の識別のアクセスを拒否するように構成される1つまたは複数の命令を格納する非一時的なコンピュータ読み取り可能記憶媒体を含む。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】デバイス上で、識別間で交換される情報に保護を提供するアーキテクチャの第1の例示的な実施例。
【図2】デバイス上で、識別間で交換される情報に保護を提供するアーキテクチャの第2の例示的な実施例。
【図3】デバイス上で、識別間で交換される情報に保護を提供するアーキテクチャの第3の例示的な実施例。
【図4】デバイス上で、識別間で交換される情報に保護を提供するアーキテクチャの第4の例示的な実施例。
【図5】例示的なメモリアーキテクチャを例示する図。
【図6】データアグリゲーションコンテクストにおける複数のネットワーク識別の例示的な利用を例示する図。
【図7】デバイス上で、識別間で交換される情報に保護を提供するアーキテクチャの第6の例示的な実施例。
【図8】デバイス上で、識別間で交換される情報に保護を提供するアーキテクチャの第7の例示的な実施例。
【図9】リソース要求を管理するための例示的なプロセスを例示する図。
【詳細な説明】
【0027】
開示される態様は、以下で添付の図面と関連して説明されることになり、開示される態様に限定するのでなく例示するために提供され、ここにおいて同様の表記はその要素を示している。
【0028】
識別間の情報のフローを管理することを含む、複数の識別を有するデバイスを管理するための方法及びシステムが本明細書で説明される。例えば、ワイアレス通信デバイスは第1の識別と関連する第1のネットワーク役割(例えば、クライアント、アクセスポイント、コーディネータ、もしくはリレーの役割)、及び第2の識別と関連する第2のネットワーク役割(例えば、クライアント、アクセスポイント、コーディネータ、もしくはリレーの役割)を有し得る。ある特定の例示的な実施例において、2つ以上の識別は、ベースバンドデバイス及び/もしくはデータのようなある特定のリソースを共有し得る。
本明細書でより詳細に説明されることになるように、ある特定の例示的な実施例において、ワイアレス/移動コンピューティング及び通信プラットホームは、アプリケーション処理サブシステム、及び通信処理サブシステムを含み得る。例として、アプリケーション処理サブシステムは、1つまたは複数のプロセッサ(例えば、ARMもしくはx86ベースのコアのような、1つまたは複数の高いパフォーマンスのアプリケーションプロセッサ、もしくは他のプロセッサ)を備え得る。さらなる例として、通信処理サブシステムはより低いパフォーマンスの制御プロセッサを任意で伴う1つまたは複数のDSPモデムプロセッサ、メモリ(例えば、ローカル及び/もしくは外部RAM/非揮発性(例えば、Flash)メモリ)、ターボ(Turbo)/ビタビ(Virterbi)/LDPC復号、オーディオコードなどのようなアルゴリズムを実行する特別なアクセラレータブロックを任意で有するベースバンド処理モジュール(例えば、符号器、復号器、インタリーバ、デインタリーバ、変調器、復調器など)を任意で含み得る。
【0029】
ある特定の実施例において、通信処理サブシステムは所与のプロトコル用の共通のハードウェアを使用して複数の識別をサポートする。例えば、通信処理サブシステムは異なるネットワーク上で動作するために異なる識別をサポートし得る。
【0030】
例として、異なるWWAN識別は、1つまたは複数のWWANネットワークのWWANアクセス用の複数のハードウェアのSIMs/UICCカードを使用してサポートされ得る。加えて、もしくは代わりとして仮想SIMがWWANネットワークの1つまたは複数用に使用される。任意でSIMs/UICCsのスロットは通信処理サブシステムによって直接アクセス可能である。任意で加えて、もしくは代わりとしてVSIMsと関連するメモリは通信処理サブシステムによってアクセス可能である。VSIMは、SIM/UICCカードのスロットに存在する物理的なSIM/UICCカードの必要性を除去する、SIMカードのソフトウェアバージョンを使用して実行され得る。
【0031】
モデムシステムは、異なるSIMs(例えば、SIMs、UICCs、及び/もしくはVSIMs)を用いて異なるネットワーク上で確立される異なる識別を使用し、異なるトランシーバを使用して異なるネットワークにアクセスし得る。通信処理サブシステムにおけるタスクは、処理タスクの出力/入力が適切なトランシーバインタフェースと関連し得るようにネットワークに渡ってタイムスライスされ得る、もしくは識別の認識を有するインタリーブされた方式で実行され得る。これは通信処理サブシステムにおける同時マルチ識別処理を可能にする。
【0032】
そのような同時マルチ識別アクセスは、同時に異なるネットワークに参加するため、異なるネットワーク上でアクセスされるデータを同時にアグリゲートするため、及び/もしくはネットワーク間の情報のフィルタされた処理のために利用され得る。それに対し、従来のモデムサブシステムは、分離を示す(differential)識別の認識なしで不可分的(atomically)にタスクを処理し、データを通信するために単一のトランシーバを使用する。
【0033】
本デバイス、装置、方法、コンピュータ読み取り可能媒体、及びプロセッサはこれから、様々な実施例の態様が表示される添付の図面を参照して以下でより十分に説明されることになる。しかしながら、そのデバイス、装置、方法、コンピュータ読み取り可能媒体、及びプロセッサは多くの異なる形態で具現化され得、本明細書で述べられる態様に限定されるように解釈されるべきではない。
【0034】
様々な実施例が移動デバイスと関係して本明細書で説明される。ワイアレスデバイスはまた、システム、加入者ユニット、加入者局、移動デバイス、移動局、モバイル、遠隔局、遠隔端末、アクセス端末、ユーザ端末、端末、ワイアレス通信デバイス、ユーザエージェント、ユーザデバイス、もしくはユーザ機器(UE)とも称され得る。ワイアレスデバイスは、セルラー電話、コードレス電話、セッション初期化プロトコル(SIP)電話、ワイアレスローカルループ(WLL)局、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ワイアレス接続能力を有する携帯型デバイス、コンピューティングデバイス、娯楽デバイス(例えば、テレビ)もしくはワイアレス接続能力を有する他のオーディオ/ビジュアル(AV)デバイス、あるいはワイアレスモデムに接続された他の処理デバイスであり得る。
【0035】
「例示的」という言葉は本明細書において、「例、事例、もしくは例示としての役目をする」ことを意味するように使用される。本明細書において「例示的」と説明されるいずれの実施例も、必ずしも他の実施例に対して有利もしくは好まれるとして解釈されるべきではない。
【0036】
ある特定の例が複数のフィルタの使用を説明するとき、フィルタは実際に互いに結合され得る、もしくはフィルタ機能はより少ないフィルタ(例えば、単一のフィルタモジュール)によって実行され得る。同様に、ある特定の例示的な実施例が単一のフィルタを例示し得るとき、任意で複数のフィルタが使用され得る。
【0037】
ワイアレスデバイスは可動式もしくは固定式であり得、1つまたは複数の基地局と通信し得る。ワイアレスデバイスはデータパケットを送信及び受信し得る。
【0038】
以下でより詳細に説明されることになるように、ある特定の実施例は複数の識別の仮想の共存を提供する。例示として識別は、所与のワイアレスネットワークにおける別個のワイアレスネットワーク識別子と関連するワイアレスデバイス内のパーティション及び/もしくは機能モジュールであり得る。例として識別は、同じワイアレスノード(例えば、ここにおいて通信ノードが1つまたは複数のネットワークにおけるクライアント、コーディネータ、もしくはリレーとして、ならびに1つまたは複数の他のネットワークにおけるアクセスポイントとしての役割をする)上の1つまたは複数のアクセスポイント、1つまたは複数のクライアント、1つまたは複数のコーディネータ、及び/もしくは1つまたは複数のリレーを含み得る。従って異なる識別は異なるネットワークと関連し得、あるいは同じネットワークに対して、もしくは異なるネットワークに対して異なる機能を有し得る。
【0039】
ワイアレスデバイスは任意で、(例えば、Bluetooth(登録商標)もしくは他のプロトコルを使用する)ピアツーピア通信を介して他のピアと通信するように構成され得る。ある特定の情報は識別間で選択的に共有され得、ある特定の情報は(例えば、ネットワークからの情報を結合するために異なるネットワーク接続を利用するとき)完全に共有され得、ある特定の情報は識別間で決して共有されない場合がある。
【0040】
ある特定の例が、実質的に同時に2つの異なるネットワークにアクセスし得る2つの識別を有するワイアレスデバイスに関して論じられることになるが、任意でワイアレスデバイスは2つより多い識別(もしくは時間における所与の時点で単一の識別のみ)を有し得る、ならびに実質的に同時に2つより多いネットワークにアクセスできる場合がある。例えばワイアレスデバイスは、1つまたは複数のネットワークに対して複数のクライアント識別を、及び/もしくは1つまたは複数のネットワークに対して複数のアクセスポイント識別を有するように構成され得る。それぞれの識別が(例えば同時に、タイムスライスを介して、インタリーブされた処理で、ラウンドロビン(round robin)の配列で、もしくは他の方法で)ワイアレスデバイスの同じ無線機を使用し、しかし異なる識別は異なる動作を実行する状態で、複数の識別は任意で同じ通信チャネルを利用し得る。例えばこれは、ユーザが同じワイアレスデバイスを使用してネットワーク上で異なる人物として現れることを可能にし得る。
【0041】
さらなる例としてノードは、複数の加入者識別モジュール(SIMs)(例えば、標準SIMs、UICCカードを有するユニバーサルSIMs(USIMs)、仮想SIMs(VSIMS)もしくはそれらの任意の組み合わせ)を有し得、所与の識別は各々のSIMと関連し得る。従って任意でそれぞれのSIMは、その独自の識別もしくは識別のサブセットを有し得る。同様にノードは、異なる認証情報(credential)が異なる識別と関連し得る、WLANネットワーク、パーソナルエリアネットワーク、ZigBee(登録商標)ネットワークなどのためのような、複数のソフトウェアによりネゴシエートされるダイナミックな認証情報を有し得る。さらなる例示として、ワイアレスノードは2つのSIMsに基づいて2つの加入(subscription)を有し得、それによってワイアレスノードが2つのネットワーク上でクライアントとしての役割をすることを可能にする。例えば、第1のSIMはワイアレスノードがLTE(ロングタームエボリューション)のクライアントであることを可能にするように使用され得、第2のSIMはワイアレスノードがHSPA(高速パケットアクセス)のクライアントであることを可能にするように使用され得る。
【0042】
ワイアレスデバイス(例えば、携帯電話もしくはMediaFloテレビのような移動ワイアレスデバイス)は、1つまたは複数のハードウェアリソースを使用して、及び任意で単一のハードウェアインタフェース(例えば、単一の無線機)を使用して複数のワイアレスネットワーク上で複数の識別として参加する必要があり得る。上記で同様に論じられたようにワイアレスデバイスは、第1のネットワークに対するアクセスポイント(第1の識別)、および別のネットワークに対するクライアントノード(第2の識別)であり得る。ある特定の実施例において、移動ワイアレスデバイスは所与の組/ペアの識別の間で交換される情報に保護を提供する必要があり得る。本明細書で説明されるある特定の実施例はそのような保護を提供もしくは可能にする。
【0043】
例えばワイアレス電話(もしくは他のワイアレスデバイス)は、(対応するネットワークにおけるZigBee、Bluetooth、もしくはWiFi/IEEE802.11のコーディネータのような)第1のセンサネットワークにおけるコーディネータとして動作し得る。さらなる例として、コーディネータはネットワークを開始すること、及び/もしくはネットワークパラメータを選択することを担い得る。ワイアレス電話(もしくは他のワイアレスデバイス)は、第1のセンサネットワークにおけるコーディネータとしての役割をしつつ、第1のセンサネットワークと同じプロトコルを用いる第2のセンサネットワークにおけるクライアントノードとして動作し得る。第2のセンサネットワークに対してその電話(もしくは他のワイアレスデバイス)は第1のネットワークで獲得したいくつかの情報を共有する必要があり得る。
【0044】
例示として、ワイアレスノードの2つの異なる識別は、ネットワーク1におけるクライアントノード17、及びネットワーク2におけるクライアントノード12のように、2つの異なるセンサネットワーク内で反映され得る。またさらなる例として、ワイアレスノードはネットワーク1におけるクライアントノード17、及びネットワーク2におけるコーディネータノード0であり得る。
【0045】
前述のシナリオの場合、センサネットワークは1つまたは複数のアプリケーションのために使用され得る。例えば、センサネットワークは、(例えば、ワイアレスデバイス及び/もしくはネットワークが通信を強化するために、ならびに他のソースからのRF干渉を避けるために送信もしくは受信パラメータを変更するコグニティブ無線ワイアレス通信のための)スペクトル使用検出、トラフィック予測及び回避、天気予報、(例えば、本土の保安のための)放射線検出、(例えば、患者の心臓、体温、などをモニタリングするセンサを用いた)医療モニタリング、(例えば、同報通信電力、干渉などを測定する)ネットワークテレメトリ、(例えば、センサが静止及び/もしくはビデオカメラ及び/もしくはマイクを含む)セキュリティモニタリングなどのために使用され得る、ならびにそれらのためのセンサを含み得る。さらなる例示として、スペクトル使用測定に関してパラメータの変更は、無線周波数スペクトル、ユーザの動き、及びネットワーク状態のような、外部及び内部の無線環境におけるいくつかのファクタの能動的なモニタリングに少なくとも部分的に基づき得る。
【0046】
例示的な実施例においてセンサネットワークは、所与の地理的領域において配置され得る多数の汎用もしくは特殊用途のセンサデバイスを有し得る。センサデバイスの1つまたは複数は、例えば特定の周波数帯域における無線周波数(RF)使用、温度、動作、放射線、心拍数などのような特定の物理的な現象を測定するためのセンサを含み得る。センサは検出器、測定回路などを備え得る。センサデバイスはまた、通信及び/もしくはネットワーク能力を含み得る。さらなる例としてセンサは、親が子供の安全をモニタリングすることを可能にする子供の携帯電話内のビデオカメラの形態であり得る。センサデバイスは、センサを用いて測定を行い、測定データを集め、低電力のマルチホップ(multi−hop)メッシュネットワークに自己組織(self-organize)し、測定データ及び他の情報(例えば、ロケーション及び/もしくは時間情報)を指定されたサーバに送るために通信プロトコルを用い得る。サーバはセンサデバイスの全てもしくは一部から獲得したデータを処理及びアグリゲートし得る。「データ」、「情報」、及び「測定」という用語は度々交換可能に使用される。
【0047】
さらなる例としてワイアレス電話のような移動デバイスは、(例えば、インターネット、もしくは他のネットワーク用の)アクセスポイント及びクライアントの両方として動作し得る。例示として電話は、第1のWLAN(ワイアレスローカルエリアネットワーク)における(ワイアレス通信デバイスがWiFi、Bluetooth、もしくは技術を使用してワイアレスネットワークに接続することを可能にする)アクセスポイントとして、ならびに実質的に同時に第2のWLANにおけるクライアントとして動作し得る。WLANは、帯域内ワイアレス能力を有するバックホールのサポートだけでなく、対称のメディアアクセスコントロール(MAC)チャネルをアクセスポイント及びアクセス端末に提供することを容易にし得る。さらなる例示として、ワイアレスデバイスは、アドホックWLANネットワーク(例えば、中央エンティティによって計画された配置に従って全体として確立されなかったネットワーク)に渡ってその広帯域のインターネット接続性を広げ得る。同時に、ワイアレスデバイスは、電話にその広帯域のインターネット接続性を提供する別のネットワークにおけるクライアントノードであり得る。
【0048】
例示としてワイアレスノードは、(例えば、それぞれのネットワーク用の各々のAES(先新暗号化規格)のセッションキーと組み合わせられた各々のWiFi Protected Access(WPA2)のマスターキーを使用して)WLAN及びAAA(認証、認可、及びアカウンティング)認証を使用して2つ以上の異なるWLANsにクライアントとして参加すること、及び/もしくはそのWLANsに加入することによって識別を獲得し得る。さらなる例としてワイアレスノードは、第1のネットワークにおけるクライアントとしては認証用にAESのセッションキーと組み合わされたWPA2のマスターキーを使用して、ならびに第2のネットワークにおけるアクセスポイントとしての役割をするときはサービスセット識別子(SSID)を使用して、第1のネットワークおいてクライアントとしての、ならびに第2のネットワークにおいてアクセスポイントとしての役割をし得る。
【0049】
さらなる例示としてワイアレス移動デバイス(例えば、電話)は、(例えば、GPSロケーション情報のような個人データもしくはコンテンツ、あるいはビデオコンテンツを集めるために)センサにアクセスしていることができる。デバイスユーザはそのあと、コーディネータデバイスを介して動作されるコーディネータネットワークの範囲内でデバイスを運び得る。ワイアレス移動デバイスはその後、センサ及び/もしくはコーディネータデバイスと通信するために同じチャネルもしくは異なるチャネルを使用し得る。
【0050】
ある特定の実施例は、ユーザ、元来の機器製造者、及び/もしくはネットワークオペレータ/電話会社が、どの情報が2つ以上の識別の間で共有され得るかを特定することを可能にする。以下のパラメータの1つまたは複数は、どの情報が識別間で共有され得るかを決定する際にある特定の実施例によって使用され得る。
【0051】
要求者の識別(例えば、ユーザもしくは他の許可されたエンティティがどの情報がある特定のタイプの要求者、もしくは特定の要求者に提供され得るかを特定し得る。例えばユーザは、ユーザによって特定されたリスト上のユーザが写真、ビデオ、音楽などのような特定のコンテンツの1つまたは複数のタイプ、もしくは移動デバイスのロケーション/GPS情報、ユーザのコンタクト情報、センサ情報、email、SMS/MMSメッセージ、センサデータ(例えば、以下のデータ、つまり実質的なライブ/リアルタイムビデオ、オーディオ、写真、健康などの、1つまたは複数)のような他のタイプの情報を提供されることになることを特定し得る)。任意でデジタル証明書は識別を認証するために使用される。
【0052】
対象の識別(要求されたオブジェクト/プロセスが「属する」識別)。任意でデジタル証明書は識別を認証するために使用される。
【0053】
データタイプ(例えば、(例えば、ワイアレスデバイス上のビデオカメラ/マイクによる取り込みである)写真、記録されたビデオ、ライブビデオ、及び/もしくはサウンド、音楽、ロケーション/GPS情報、コンタクト情報、センサ情報、email、SMS/MMSメッセージ、センサ読み取り値など)。
【0054】
ロード(例えば、ネットワーク上のアクセスポイント識別上のロードなど)、ここにおいて例えばロードが特定の閾値に達した場合、ある特定のオブジェクト/プロセスへのアクセスは拒否され得る。
【0055】
ロケーション(例えば、ワイアレス通信デバイスのある特定の物理的なロケーションに対して、ある特定のオブジェクト/プロセスへのアクセスは拒否される)。
【0056】
時間(例えば、ある特定の時間で、ある特定のオブジェクト/プロセスへのアクセスは拒否される)。
【0057】
モビリティ(例えばもしデバイスがある特定のレート(距離/時間)で移動している場合、ある特定のオブジェクト/プロセスへのアクセスは拒否される)。
【0058】
リンクコンディション(例えばもしリンク品質/電力がある特定のレベルより下である場合、ある特定のオブジェクト/プロセスへのアクセスは拒否される)。
【0059】
エネルギ/バッテリレベル(例えばもしバッテリ電力がある特定のレベルより下である場合、ある特定のオブジェクト/プロセスへのアクセスは拒否される)。
【0060】
通信チャネル(例えば、Bluetooth、ZigBee、WiFi、3Gセルラーネットワークなど)、ここにおいてこれらの通信チャネル上で要求は届き、もしくはこれらの通信チャネル上で要求されたデータが送信されることになる。
【0061】
従って例えば、アプリケーションレイヤで、識別間の情報のフィルタリングもしくはルールに基づくソフトウェアはネットワーク識別に応じてプラットホーム上の異なるリソースに異なるアクセス特権を与え得る。
【0062】
上記で論じられた要求及び共通のシナリオは本明細書で論じられる実施例の1つまたは複数を使用して管理され得る。
【0063】
図1を参照して、ワイアレス通信デバイス用のアーキテクチャのこの例示的な実施例は、上記で論じられたシナリオ内のような、異なるパーティション及び/もしくは(同じプロトコルを有する、もしくは異なるプロトコルを有する異なるネットワークを任意で含む)ネットワークの間での参加を調整するように構成される仮想化されたMACレイヤモジュール及び/もしくは同時マルチ識別処理モデムであり得る、マルチ識別管理モジュール122を含む。モジュール122は複数の識別が同じハードウェアプラットホームに存在し、安全に1つまたは複数のオブジェクト(例えばデータ)、及び/もしくはリソース(例えば、単一の物理無線機128)を共有することを可能にする。
【0064】
図1で例示されるワイアレス通信デバイスのような移動ノードは任意で同じワイアレス通信チャネル上で2つ以上のネットワーク上に継続して存在する。代わりにノードは異なるワイアレスネットワークに参加するためにワイアレス通信チャネル間でスイッチし得る。
【0065】
所与の識別は、その識別によって作り出される情報(例えば、ロケーション情報、センサ情報、ユーザによって生成されたコンテンツ、ユーザによって購入されたコンテンツ、他のコンテンツ、コンタクト情報、ライブビデオもしくはオーディオ情報など)へのアクセスを提供される。加えてソフトウェア(例えば、モジュール122)は所与の識別によって作り出された情報のどれが他の識別と共有され得るかを決定/識別する。例示された例においておよび以下でより詳細に説明されるように、識別間の情報のフローは、フィルタを介し、オペレーティングシステムを通じて、任意でハイパバイザ(hypervisor)の使用なしで、管理される。しかしながら任意で所与の識別自体が、どの情報が別の識別と共有されることになるかを決定する。任意で、フィルタは(例えば、無線機を介して受信した信号を通じて、もしくはデバイスユーザインタフェースを介してユーザから受信されるユーザインタフェースコマンドを通じて)動的に有効及び無効にされ得る。
【0066】
ある特定の実施例において、異なるネットワークプロトコルを実装する異なるプロトコルスタックは、任意でワイアレスデバイスの異なる識別のために使用される。例えば、ネットワークプロトコルスタックモジュールはワイアレスデバイス用のプロトコルアーキテクチャ、もしくはそれらの一部を実装するために使用され得る。ある特定の例示的な実施例において、プロトコルスタックモジュールは、ネットワークインタフェースによって実装されるデータリンクレイヤのトップで起動するいくつかのプロトコルレイヤを実装することを担う。例としてプロトコルスタックモジュールは、フロー制御、肯定応答、及び誤り復元を提供することによってデータリンクレイヤの上部を実装するために使用され得る。プロトコルスタックモジュールはまた、ユーザ間のデータの透過的な転送を提供することによってトランスポートレイヤを実装するだけでなく、宛先データパケット転送に対するソースを管理することによってネットワークレイヤを実装するためにも使用され得る。
【0067】
図1において例示される例において、デバイスは2つより多い識別を含み得るけれども、2つの異なる識別(例えば、クライアント、アクセスポイント、リレー、もしくはコーディネータ124、及びクライアント、アクセスポイント、リレー、もしくはコーディネータ126)に対応する2つのパーティション(パーティション1、パーティション2)が存在する。任意でパーティションは明示的(explicit)である必要はない。
【0068】
パーティション1は、ネットワークアプリケーション102を含み、ネットワークアプリケーション102はより低いレベルのネットワークスタックレイヤ104と通信し、ネットワークスタックレイヤ104はより低いレベルのMACドライバ108と通信し、MACドライバ108はデバイスオペレーティングシステム120と通信する。パーティション2は、ネットワークアプリケーション110を含み、ネットワークアプリケーション110はより低いレベルのネットワークスタックレイヤ112と通信し、ネットワークスタックレイヤ112はより低いレベルのMACドライバ114と通信し、MACドライバ114はデバイスオペレーティングシステム120と通信する。制御デバイス(例えば、プロセッサのようなコンピューティングデバイス)はオペレーティングシステム及びある特定の他の処理を実行するために使用され、メモリは本明細書で説明されるある特定のデータ及びモジュールを格納するために使用される。
【0069】
この例示的な実施例において、所与のパーティションはフィルタと関連する。所与のフィルタは対応するパーティションにおいてネットワークアプリケーションと連結する(そのフィルタはネットワークアプリケーションから要求を受信する)。フィルタはフィルタ構成モジュール118によって特定されるパラメータ/ルールに従ってネットワークアプリケーションからの要求をフィルタする。例えばフィルタは、安全でない、もしくはそうでなければ許可されないと考えられる、1つのパーティションのアプリケーションからの対象のパーティションのオブジェクト/リソース(例えば、他のパーティションのデータ)へのアクセスを求める要求を排除する(filter out)ように(例えば、「満たしていない」(“not be fulfilled”)として要求をマークもしくはブロックする)ように構成され得る。許可された要求はサービスするためにフィルタによってオペレーティングシステム120に渡され、オペレーティングシステム120は、今度はその要求に従って他のパーティションのデータへのアクセスを提供する。上記で論じられたように、フィルタのパラメータもしくはルールは要求者の識別、コンテンツ/データタイプ、ロケーション、要求された時間、モビリティ、リンクコンディション、ロード、バッテリコンディション、及び/もしくは他のパラメータを含み得る。
【0070】
フィルタ構成モニタ118によって特定されたパラメータは、デバイスユーザ、元来の機器製造者、及び/もしくはネットワークオペレータ/電話会社のような、許可されたエンティティによって以前に特定されている場合がある。例えば、グラフィカルユーザインタフェースは、ユーザがどのタイプのデータがどの要求者と共有されるべきかを特定することができる、デバイスによって、及び/もしくは別のコンピューティングデバイスを介してホスト/提供され得る。任意でフィルタのパラメータは(例えば、ワイアレス通信チャネルを介して)動的に定義される。
【0071】
パーティション1はネットワークアプリケーション102に連結されるフィルタ108と関連する。パーティション2はネットワークアプリケーション110と連結するフィルタ116と関連する。フィルタ108、116はオペレーティングシステム120に許可された要求を渡し、オペレーティングシステム120は、今度は(例えば、図5に関して以下で論じられるように)許可された要求されたデータを提供する。
【0072】
オペレーティングシステム120は、要求されたデータもしくはリソース(例えば、所与のパーティションのデータ、もしくは無線機128など)に時分割多重アクセスを提供し得る。
【0073】
例示的な実施例はプロセッサ128及び非一時的なメモリ130(例えば、RAM、Flashメモリ、もしくは他のソリッドステートの、光学の、もしくは磁気のメモリタイプ)を含む。メモリ130は、ワイアレス通信デバイスのコンピューティング機能のいくつか、もしくは全てを実行する、ならびにアプリケーションを実行するためのプロセッサ128によって実行され得るプログラム命令を格納し得る。
【0074】
図2は、より多くの数のパーティションに拡大する(scaling up)ことを容易にする、ハイパバイザを利用する実施例を含む。ハイパバイザは異なるネットワークへのアクセスのために別個のパーティションを構築するために使用され得る。図2を参照して、ワイアレスデバイスのためのアーキテクチャのこの例示的な実施例は、上記で論じられたシナリオ内のような(同じプロトコルを有するもしくは異なるプロトコルを有する異なるネットワークを含む)異なるネットワーク間でパーティションを調整するように構成された同時マルチ識別処理モデム222を含む。モデム222は、複数の識別が同じハードウェアプラットホーム/ベースバンド回路に存在し、安全に1つまたは複数のインタフェース(例えば、マルチタスキングを使用する単一の物理無線機228)を共有することを可能にする。
【0075】
図1に関して上記で同様に説明されたように、ある特定の実施例において、異なるネットワークプロトコルを実装する異なるプロトコルスタックは任意でワイアレスデバイスの異なる識別のために使用される。
【0076】
図2において例示される例において、デバイスは2つより多い識別を含み得るけれども、2つの異なる識別(例えば、クライアント、アクセスポイント、リレー、もしくはコーディネータ224、及びクライアント、アクセスポイント、リレー、もしくはコーディネータ226)に対応する2つのパーティション(仮想マシンパーティション1、仮想マシンパーティション2)が存在する。
【0077】
仮想マシンパーティション1はネットワークアプリケーション202を含み、ネットワークアプリケーション202はより低いレベルのネットワークスタックレイヤ204と通信し、ネットワークスタックレイヤ204はトランスポート/ネットワークレイヤ(例えば、OSI(開放型システム間相互接続)レファレンスモデルのレイヤ3及び/もしくは4)を含み得、ならびにより低いレベルのMACドライバ208と通信し得、MACドライバ208は(この例においてはアプリケーション間通信インタフェース232を介して)ハイパバイザ230と通信し、ハイパバイザ230はホスト型仮想化(hosted virtualization)のためのデバイスホストオペレーティングシステム220と通信する。仮想マシンパーティション2はネットワークアプリケーション210を含み、ネットワークアプリケーション210はより低いレベルのネットワークスタックレイヤ212と通信し、ネットワークスタックレイヤ212はトランスポート/ネットワークレイヤ(例えば、OSIレファレンスモデルのレイヤ3及び/もしくは4)を含み得、ならびにより低いレベルのMACドライバ214と通信し得、MACドライバ214はハイパバイザ230と通信し、ハイパバイザ230はデバイスオペレーティングシステム220と通信する。この例がオペレーティングシステム230によってホストされるハイパバイザ230を例示するのに対し、任意で代わりとして、ハイパバイザ230が(例えば、以下の、モデムDSP、アクセラレータ、チャネル符号器/復号器、インタリーバ/デインタリーバ、変調器、復調器、集積メモリ等のいくつかまたは全てを含む)ベースバンド実装上で、ハイパバイザと通信サブシステムハードウェアの間のオペレーティングシステムレイヤを用いず、直接動くように、ハイパバイザ230はベアメタル(bare metal)構成であり得る。
【0078】
この例示的な実施例において、ハイパバイザ230は移動デバイスによって望まれるそれぞれの識別と関連するアプリケーション用の異なるプロトコルスタックの間の分離(separation)を提供する。
【0079】
例えば、ハイパバイザ230は任意で複数の識別が同時に移動デバイス上で動くことを可能にする仮想マシンマネージャとしての役割をし得る。任意でそれぞれの識別は、所与の識別に、移動デバイスのホストのプロセッサ、メモリ、及び他のリソースを全て独り占めして(all to itself)有するように見える。しかしながら例示的な実施例において、任意でハイパバイザ230は実際にはそれぞれの識別に必要とされるリソースを割り当て、識別が許容されないほど互いを混乱させ(disrupt)ないことを確実にしている。
【0080】
この例示的な実施例において、所与のパーティションはフィルタと関連する。所与のフィルタはパーティションにおいてアプリケーションと連結する。フィルタはフィルタ構成モジュール218によって特定されるパラメータに従ってアプリケーションからの要求をフィルタする。フィルタは、安全でない、もしくはそうでなければ許可されないと考えられる、1つのパーティションのアプリケーションからの他のパーティション(例えば、他のパーティションのデータ)への要求を排除する。許可された要求はフィルタによってハイパバイザ230に渡され、ハイパバイザ230は、今度はオペレーティングシステム220を介してその要求に従って他のパーティションのデータへのアクセスを提供する。上記で論じられたように、フィルタのパラメータは要求者の識別、コンテンツ/データタイプ、ロケーション、要求された時間、モビリティ、リンクコンディション、ロード、バッテリコンディション、及び/もしくは他のパラメータを含み得る。
【0081】
フィルタ構成モニタ218によって特定されたパラメータは、デバイスユーザ、元来の機器製造者、及び/もしくはネットワークオペレータ/電話会社のような、許可されたエンティティによって以前に特定されている場合がある。例えば、グラフィカルユーザインタフェースは、ユーザがどのタイプのデータがどの要求者と共有されるべきかを特定することができるデバイスによって、ホスト/提供され得る、(もしくはパーソナルコンピュータのような別の端末を介してアクセスされ得る)。
【0082】
仮想マシンパーティション1はネットワークアプリケーション202に連結されたフィルタ208に関連する。仮想マシンパーティション2はネットワークアプリケーション210に連結されるフィルタ216と関連する。フィルタ208、216はオペレーティングシステム220に許可された要求を渡し、オペレーティングシステム220は、今度は許可された要求されたデータを提供する。ハイパバイザ230は、アクセス/共有ルールに従って、アプリケーション間通信モジュールを介して、フィルタ208、216によって受信した要求及び/もしくはデータを適当なパーティションのアプリケーションにルーティングする。
【0083】
例示的な実施例はプロセッサ228及び非一時的なメモリ230(例えば、RAM、Flashメモリ、もしくは他のソリッドステートの、光学の、もしくは磁気のメモリタイプ)を含む。メモリ230は、ワイアレス通信デバイスのコンピューティング機能のいくつか、もしくは全てを実行する、ならびにアプリケーションを実行するためのプロセッサ228によって実行され得るプログラム命令を格納し得る。
【0084】
図3は、ネットワークアプリケーションの要求及びデータが最初に対応する要求フィルタを通過せずにオペレーティングシステムへとルーティングされる、例示的な実施例を例示する。この実施例においてはオペレーティングシステムが要求及び/もしくはデータをフィルタする。図3を参照して、ワイアレス通信デバイスのためのアーキテクチャのこの例示的な実施例は、上記で論じられたシナリオ内のような(同じプロトコルを有するもしくは異なるプロトコルを有する異なるネットワークを任意で含む)異なるネットワーク間でパーティションを調整するように構成された同時マルチ識別処理モデム322を含む。モデム322は、複数の識別が同じハードウェアプラットホームに存在し、安全に1つまたは複数のオブジェクトおよび/もしくはリソース(例えば、マルチタスキングを使用する単一の物理無線機328もしくはベースバンド回路)を共有することを可能にする。
【0085】
図1に関して上記で同様に論じられたように、ある特定の実施例において、異なるネットワークプロトコルを実装する異なるプロトコルスタックは任意でワイアレスデバイスの異なる識別のために使用される。
【0086】
上記で同様に論じられたように、所与の識別はその識別によって作り出される情報(例えば、ロケーション情報、センサ情報、ユーザによって生成されたコンテンツ、ユーザによって購入されたコンテンツ、他のコンテンツ、コンタクト情報、ライブビデオもしくはオーディオ情報など)へのアクセスを提供される。加えて、所与の識別によって作り出されたどの情報が他の識別と共有され得るかを決定するソフトウェア(例えば、仮想化されたMACモジュール)が提供される。例示された例において、ならびに以下でより詳細に説明されるように情報は、任意でハイパバイザを使用することなく、オペレーティングシステムを通じてフローする。
【0087】
この例において、別のパーティションの別のネットワークアプリケーションのデータもしくはリソースを求める1つのパーティションにおける所与のネットワークアプリケーションからのネットワークアプリケーション要求がオペレーティングシステム320へとルーティングされる。フィルタ308を利用してオペレーティングシステムは要求及び/もしくはデータをフィルタする。任意で、フィルタ308は(例えば、無線機を通じて受信した信号を介して、もしくはデバイスユーザインタフェースを通じてユーザから受信したユーザインタフェースコマンドを介して)動的に有効及び無効にされ得る。任意でフィルタリングはオペレーティングシステム320によってスケジューリングされた別個のスレッドであり得る。所与のアプリケーションは、(例えば、異なるパーティションにおける)要求している第2のアプリケーションに直接アクセス可能ではないある特定のロケーション(例えば、保護されたメモリのスペース)にデータを書き込み得る。オペレーティングシステム320はフィルタし、対象のロケーションの保護されたメモリのスペースから要求している第2のアプリケーションへのアクセス用の別のロケーションへフィルタされた情報をコピーし得る。
【0088】
図3において例示される例において、デバイスは2つより多い識別を含み得るけれども、2つの異なる識別(例えば、クライアント、アクセスポイント、リレー、もしくはコーディネータ324、及びクライアント、アクセスポイント、リレー、もしくはコーディネータ326)に対応する2つのパーティション(パーティション1、パーティション2)が存在する。任意でパーティションは明示的である必要はない。
【0089】
パーティション1は、ネットワークアプリケーション302を含み、ネットワークアプリケーション302はより低いレベルのネットワークスタックレイヤ304と通信し、ネットワークスタックレイヤ304はより低いレベルのMACドライバ306と通信し、MACドライバ306はデバイスオペレーティングシステム320と通信する。パーティション2は、ネットワークアプリケーション310を含み、ネットワークアプリケーション310はより低いレベルのネットワークスタックレイヤ312と通信し、ネットワークスタックレイヤ312はより低いレベルのMACドライバ314と通信し、MACドライバ314はデバイスオペレーティングシステム320と通信する。
【0090】
オペレーティングシステム320は異なるパーティションのネットワークアプリケーションのリソースもしくはデータに対する所与のネットワークアプリケーションからオペレーティングシステム320によって受信した要求をフィルタするためにフィルタ308を利用する。フィルタ308はフィルタ構成モジュール318によって特定されるパラメータ/ルールに従ってフィルタリング動作を実行し得る。例えばフィルタは、安全でない、もしくはそうでなければ許可されないと考えられる、1つのパーティションのアプリケーションからの対象のパーティションのオブジェクト/リソース(例えば他のパーティションのデータ)へのアクセスを求める要求を排除するように(例えば、「満たしていない」として要求をマークもしくはブロックする)ように構成され得る。許可された要求は、要求に従ってオペレーティングシステム320によって他のパーティションのデータに渡される。上記で論じられたように、フィルタのパラメータもしくはルールは要求者の識別、コンテンツ/データタイプ、ロケーション、要求された時間、モビリティ、リンクコンディション、ロード、バッテリコンディション、及び/もしくは他のパラメータを含み得る。
【0091】
フィルタ構成モニタ318によって特定されたパラメータは、デバイスユーザ、元来の機器製造者、及び/もしくはネットワークオペレータ/電話会社のような、許可されたエンティティによって以前に特定されている場合がある。例えば、グラフィカルユーザインタフェースは、ユーザがどのタイプのデータがどの要求者と共有されるべきかを特定することができる、デバイスによってホスト/提供され得る(もしくはパーソナルコンピュータのような別の端末を介してアクセスされ得る)。任意でフィルタのパラメータは(例えばワイアレス通信チャネルを介して)動的に定義される。
【0092】
オペレーティングシステム320は、要求されたデータもしくはリソース(例えば、所与のパーティションのデータ、もしくは無線機128など)に時分割多重アクセスを提供し得る。
【0093】
例示的な実施例はプロセッサ328及び非一時的なメモリ330(例えば、RAM、Flashメモリ、もしくは他のソリッドステートの、光学の、もしくは磁気のメモリタイプ)を含む。メモリ330は、ワイアレス通信デバイスのコンピューティング機能のいくつか、もしくは全てを実行する、ならびにアプリケーションを実行するためのプロセッサ328によって実行され得るプログラム命令を格納し得る。
【0094】
図4において例示される実施例は、ハイパバイザ430が利用されることを除いて、図3のそれと類似する。この実施例において、オペレーティングシステム420はフィルタを介して要求及び/もしくはデータをフィルタする。図4を参照して、ワイアレス通信デバイスのためのアーキテクチャのこの例示的な実施例は、上記で論じられたシナリオ内のような(同じプロトコルを有するもしくは異なるプロトコルを有する異なるネットワークを任意で含む)異なるネットワーク間でパーティションを調整するように構成された同時マルチ識別処理モデム422を含む。モデム422は、複数の識別が同じハードウェアプラットホームに存在し、安全に1つまたは複数のオブジェクトおよび/もしくはリソース(例えば、単一の物理無線機428)を共有することを可能にする。
【0095】
図1に関して上記で同様に説明されたように、ある特定の実施例において、異なるネットワークプロトコルを実装する異なるプロトコルスタックは任意でワイアレスデバイスの異なる識別のために使用される。
【0096】
上記で同様に論じられたように、所与の識別はその識別によって作り出される情報(例えば、ロケーション情報、センサ情報、ユーザによって生成されたコンテンツ、ユーザによって購入されたコンテンツ、他のコンテンツ、コンタクト情報、ライブビデオもしくはオーディオ情報など)へのアクセスを提供される。加えて、所与の識別によって作り出されたどの情報が他の識別と共有され得るかを決定するソフトウェア(例えば、仮想化されたMACモジュール422)が提供される。例示された例において、ならびに以下でより詳細に説明されるように情報はハイパバイザの使用を伴って、オペレーティングシステムを通じてフローする。
【0097】
この例において、別のパーティションの別のネットワークアプリケーションのデータもしくはリソースを求める1つのパーティションにおける所与のネットワークアプリケーションからのネットワークアプリケーション要求がハイパバイザ420へとルーティングされ、ハイパバイザ430は、今度はその要求をオペレーティングシステム420にルーティングする。フィルタ408を利用してオペレーティングシステムは要求及び/もしくはデータをフィルタする。任意で、フィルタ408は(例えば、無線機を通じて受信した信号を介して、もしくはデバイスユーザインタフェースを通じてユーザから受信したユーザインタフェースコマンドを介して)動的に有効及び無効にされ得る。任意でフィルタリングはオペレーティングシステム420によってスケジューリングされた別個のスレッドであり得る。所与のアプリケーションは、(例えば、異なるパーティションにおける)要求している第2のアプリケーションに直接アクセス可能ではないある特定のロケーション(例えば、保護されたメモリのスペース)にデータを書き込み得る。オペレーティングシステム420はフィルタし、対象のロケーションの保護されたメモリのスペースから要求している第2のアプリケーションへのアクセス用の別のロケーションへフィルタされた情報をコピーし得る。
【0098】
図4において例示される例において、デバイスは2つより多い識別を含み得るけれども、2つの異なる識別(例えば、クライアント、アクセスポイント、リレー、もしくはコーディネータ424、及びクライアント、アクセスポイント、リレー、もしくはコーディネータ426)に対応する2つのパーティション(パーティション1、パーティション2)が存在する。任意でパーティションは明示的である必要はない。
【0099】
パーティション1は、ネットワークアプリケーション402を含み、ネットワークアプリケーション402はより低いレベルのネットワークスタックレイヤ404と通信し、ネットワークスタックレイヤ404はより低いレベルのMACドライバ408と通信し、MACドライバ408はデバイスオペレーティングシステム420と通信する。パーティション2は、ネットワークアプリケーション410を含み、ネットワークアプリケーション410はより低いレベルのネットワークスタックレイヤ412と通信し、ネットワークスタックレイヤ412はより低いレベルのMACドライバ414と通信し、MACドライバ414はデバイスオペレーティングシステム420と通信する。
【0100】
オペレーティングシステム420は異なるパーティションのネットワークアプリケーションのリソースもしくはデータを求める所与のネットワークアプリケーションからオペレーティングシステム420によって受信した要求をフィルタするためにフィルタ408を利用する。フィルタ408はフィルタ構成モジュール418によって特定されるパラメータ/ルールに従ってフィルタリング動作を実行し得る。例えばフィルタは、安全でない、もしくはそうでなければ許可されないと考えられる、1つのパーティションのアプリケーションからの対象のパーティションのオブジェクト/リソース(例えば他のパーティションのデータ)へのアクセスを求める要求を排除するように(例えば、「満たしていない」として要求をマークもしくはブロックする)ように構成され得る。許可された要求は、要求に従ってオペレーティングシステム420によって他のパーティションのデータに渡される。上記で論じられたように、フィルタのパラメータもしくはルールは要求者の識別、コンテンツ/データタイプ、ロケーション、要求された時間、モビリティ、リンクコンディション、ロード、バッテリコンディション、及び/もしくは他のパラメータを含み得る。
【0101】
フィルタ構成モニタ418によって特定されたパラメータは、デバイスユーザ、元来の機器製造者、及び/もしくはネットワークオペレータ/電話会社のような、許可されたエンティティによって以前に特定されている場合がある。例えば、グラフィカルユーザインタフェースは、ユーザがどのタイプのデータがどの要求者と共有されるべきかを特定することができる、デバイスによってホスト/提供され得る(もしくはパーソナルコンピュータのような別の端末を介してアクセスされ得る)。任意でフィルタのパラメータは(例えばワイアレス通信チャネルを介して)動的に定義される。
【0102】
例示的な実施例はプロセッサ428及び非一時的なメモリ430(例えば、RAM、Flashメモリ、もしくは他のソリッドステートの、光学の、もしくは磁気のメモリタイプ)を含む。メモリ430は、ワイアレス通信デバイスのコンピューティング機能のいくつか、もしくは全てを実行する、ならびにアプリケーションを実行するためのプロセッサ428によって実行され得るプログラム命令を格納し得る。
【0103】
図5は例示的なメモリスキームを例示する。この例において、所与のパーティション1、2、...nは関連する保護されたメモリのスペース502、504、...nを有する。この例において、1つのパーティションは別のパーティションの保護されたメモリのスペースに直接アクセスすることを防がれる/アクセスすることができない。従って、パーティションのアプリケーション(例えば、ネットワークアプリケーション)が(例えば要求している識別と共有されない)保護されたメモリのスペースに格納される別のパーティションのデータへのアクセスを希望する場合、要求は上記で説明された技法の1つまたは複数を使用してルーティングされる(例えば、ここにおいてある特定の要求は1つまたは複数のルールに基づいて排除され得る、もしくはそうでなければブロックあるいは抑制され得る)。(描かれたメモリ及び/もしくは無線機の全てあるいは一部に任意で連結される制御プロセッサ508のような、コンピューティングデバイスによって実行される)オペレーティングシステムは、要求されたデータを「所有する」パーティションと関連する対応する保護されたメモリからデータにアクセスすることによって、ならびにアクセスされたデータを要求しているアプリケーションに提供することによって(例えば、2つ以上のアプリケーションによって共有される共有メモリ506内に、及び/もしくは要求しているアプリケーションの保護されたメモリのスペースにデータを書き込むことによって)許可された要求をサービスし得る。
【0104】
図6はデータアグリゲーションコンテクスト内で複数のネットワーク識別を利用する例示的なアプリケーションを例示する。アプリケーションレイヤ602は異なるネットワークへの複数のトランスポート接続を利用する。アプリケーションレイヤ602は、例としてマルチパスTCP(マルチパス伝送制御プロトコル)もしくはSCTP(ストリーム制御伝送プロトコル)トランスポートレイヤのようなマルチパストランスポートプロトコルを利用する、マルチパス対応トランスポート/ネットワークレイヤ604とインタフェースする。マルチパス対応トランスポート/ネットワークレイヤ604はマルチネットワーク識別対応ワイアレスドライバ606とインタフェースし、マルチネットワーク識別対応ワイアレスドライバ606は、今度はマルチ識別対応モデム608と相互作用する。マルチ識別対応ワイアレスモデム608はネットワーク識別モジュール610及び612によって提供される複数のネットワーク識別をそれぞれ利用するネットワークインタフェース614及び616を使用して同時に複数のネットワークにアクセスするように構成される。そのようなシステムにおいて、複数のネットワークのフローは複数のパスをサポートするトランスポート/ネットワークレイヤ604を使用してアプリケーションレイヤ602へのダウンリンクパス上でアグリゲートされ得る。アップリンクパス上でアプリケーションレイヤ602のデータはアップリンクパスに渡って分割され得る。トランスポート/ネットワークレイヤ604は任意でネットワークにトンネリングする(tunneling)能力をサポートするように構成される。例えば、複数のパスは帯域幅をアグリゲートするためにネットワーク内の共通のトンネリングアンカと通信し得る。図7はマルチWWANシステムのためのより詳細な説明を例示する。
【0105】
例示的な実施例はプロセッサ628及び非一時的なメモリ630(例えば、RAM、Flashメモリ、もしくは他のソリッドステートの、光学の、もしくは磁気のメモリタイプ)を含む。メモリ630は、ワイアレス通信デバイスのコンピューティング機能のいくつか、もしくは全てを実行する、ならびにアプリケーションを実行するためのプロセッサ628によって実行され得るプログラム命令を格納し得る。
【0106】
図7は、ワイアレス通信デバイス700のようなデバイス上の識別間で交換される情報に保護を提供するアーキテクチャの別の例示的な実施例を例示する。制御プレーンは、インタフェース制御を提供する任意のマルチ識別無線インタフェースレイヤ(MIRIL)704と通信するマルチ識別対応WWANインタフェースレイヤ702のためのマルチ識別接続管理を含む。任意のマルチ識別無線インタフェースレイヤ704は、モデム通信サブシステム706としても称される、ワイアレス通信デバイスのベースバンド実装へのインタフェースを提供する。仮想化はアプリケーションレイヤで提供されるけれどもアプリケーションレイヤにおいてはそのような仮想化を必要とすることなく、MIRIL704はベースバンドのハードウェアリソースの時間で共有される利用(例えば、マルチタスキングを使用して)を用いて、モデム通信サブシステム706内で識別の分離を提供する。
【0107】
例示として識別は、(それぞれの識別が特定された利用時間を割り当てられる)タイムスライスを介して、(システムが、処理/ハンドリングを必要とする全てのアクティブなリソースの要求者/識別を循環し、それぞれのサイクルの間それぞれの要求者に1つのタイムスライスを提供する)インタリーブされた処理を介して、(均等な割り当てで、ならびに循環の順序でそれぞれの識別にタイムスライスを割り当てる)ラウンドロビン配列を介して、先着順で、マルチレベルのキュースケジューリングを使用して、もしくは他の方法で、同時にベースバンドのハードウェアリソースを共有及び利用し得る。任意で、識別がベースバンドのハードウェアリソースを共有するよりむしろ、別個のベースバンドリソースが、ワイアレス通信デバイス700内で、それぞれの識別に、もしくは識別のサブセットに提供され得る。
【0108】
データプレーンはアプリケーションレイヤソフトウェア701、トランスポート/ネットワークレイヤ(例えば、OSIレファレンスモデルのレイヤ3もしくは4)、及び通信サブシステム706にインタフェースするマルチ識別WWANドライバ(MIWD)705を備えるアプリケーション処理サブシステムを含む。
【0109】
モデム通信サブシステム706は、同時マルチ識別処理モデムプロセッサ(例えば、モデムDSPプロセッサ)708、(チャネル符号器/復号器、インタリーバ/デインタリーバ、変調器、復調器、などを含み得る)他のベースバンド処理デバイス710、(ターボ/ビタビ復号器、コーデックなどを含み得る)専用アクセラレータ712、集積メモリを含み得るメモリ714を含み得る。従ってある特定の任意の実施例においてMIRIL704は、MIRIL704よりも上位のアプリケーションレイヤがDSPレベルで何が起こっているのかを認識しないように低いレベルで(例えば、DSPハードウェアレベルで)モデム通信サブシステム706を管理し得る。
【0110】
モデム通信サブシステム706は、1つまたは複数の加入者識別モジュール(SIMs)716、718に連結され得、それらのSIMs716、718と相互作用、及びそれらを管理し得る。SIMs716、718は1つまたは複数のユニバーサル加入者識別モジュール(USIMs)を含み得る。SIMs716、718は、物理SIMs(例えばリムーバブルUSIMカード)のみ、(例えば、ワイアレス広域ネットワーク(WWAN)用の)物理SIMsの機能性の全てもしくはいくつかをエミュレートする仮想SIMs(VSIMs)のみ、もしくは物理SIMs及び仮想SIMsの組み合わせを含み得る。SIMはそれ独自のシリアル番号、ユーザの国際移動加入者識別(IMSI)、セキュリティ認証及び暗号情報、ローカルネットワークに関連する一時的な情報、ユーザがアクセスを有するサービスのリスト及びワイアレス通信デバイス700を使用及びロックを解除するためのパスワードを含み得る。本明細書における「SIM」という用語の使用は、コンテクストがそれ以外を指し示さない限り、USIM、VSIM、ユニバーサル集積回路カード(UICC)、リムーバブルユーザ識別モジュール(RUIR)などを包含するように意図されていることは理解される。
【0111】
ワイアレス通信デバイス700はさらに、モデム通信サブシステム706及び1つまたは複数のアンテナ724に連結された1つまたは複数の無線トランシーバ720、722をさらに含む。従ってある特定の実施例においてそれぞれの無線トランシーバはそれ自身のアンテナを有し得るのに対し、他の実施例において2つ以上のトランシーバが1つのアンテナを共有し得る。複数のトランシーバの使用はデバイス700が同時に複数の各々のネットワーク上で接続を維持することを可能にする。
【0112】
任意で複数のトランシーバを有するよりもむしろ、トランシーバが接続されているネットワークに同調された状態で、単一のトランシーバが複数の識別及びSIMsによって共有され得る。トランシーバ及びアンテナは通信デバイス700と遠隔デバイス(例えば、基地局もしくは遠隔移動デバイス)の間でのデータの送信及び受信を可能にする。
【0113】
上記で同様に論じられるように、ワイアレス通信デバイス700は複数の識別(例えば、2つ以上のクライアント識別、クライアント識別とアクセスポイント識別、クライアントとアクセスポイントとコーディネータ、個人識別と企業識別、親識別と子供識別、第1のユーザ識別と第2のユーザ識別など)をホストし得る。1つの識別による別の識別のリソースを求めるリソース要求の管理は任意でMIRIL704によって管理され得る。例示として、MIRIL704は、上記で同様に論じられたように、リソース要求に関してルールもしくはフィルタを適用し得る。
【0114】
例えばMIRIL704は、要求者の識別、要求されたデータタイプ、デバイス700のロケーション、要求がなされたもしくは受信された時間、デバイス700のモビリティ、デバイス700のリンクコンディション、デバイス700のロード及び/もしくはバッテリコンディションなどのうちの1つまたは複数を含む1つまたは複数のパラメータに基づいて要求されたリソースへのアクセスを許可もしくは拒否し得る。ルールもしくはフィルタリングはリアルタイムで、もしくは遅延して/バッチ処理で(例えば、特定の周期的基準で、及び/もしくは午前1時に1日1度のような、特定の時間で)適用され得る。
【0115】
任意でそれぞれの識別は対応するSIMと関連する。従って2つの識別が存在する場合、第1の識別はSIM716と関連し得、SIM716のアイデンティフィケーション及び情報を利用し得、第2の識別は718と関連し得、SIM718のアイデンティフィケーション及び情報を利用し得る。任意で同じモデムを使用して、もしくは異なるモデムを使用して、SIM716は第1のワイアレスネットワークにアクセスするために使用され得、SIM718が第2のワイアレスネットワークにアクセスするために使用され得る。
【0116】
単一のユーザが、ユーザインタフェースを介して、SIMsのどの1つがネットワークに接続する際に使用されることになるかを選択し得、あるいは所与のSIMが時刻、ユーザ識別、送信もしくは受信されているデータのタイプなどに基づいて自動的に選択され得、あるいは両方のSIMsが使用され得、その場合デバイス700がSIMsとその各々のネットワークの間でスイッチする。任意でデバイス700の第1のユーザは第1の識別と関連し得、デバイス700を使用するとき第1のSIM(例えば、SIM716)を使用し得、第2のユーザは第2の識別と関連し得、デバイス700を利用するとき他のSIM(例えば、718)を使用し得る。
【0117】
任意で(親であり得る)第1のユーザと関連する、第1の識別は、(子供であり得る)第2のユーザと関連する第2の識別のデータ(例えば、受信もしくは送信されたデータ、写真、テキストメッセージなど)にアクセスする権利を有し得る。しかしながら第2の識別は第1の識別(例えば、親のもの)のデータにアクセスする権利を有さない場合がある。
【0118】
例示として第1の識別及びSIM716は企業ネットワークと関連する企業/仕事識別であり得、第2の識別及びSIM718は個人ネットワークに関連する個人識別であり得る。MIRIL704は、第2の、個人識別から、企業ネットワーク、及び企業ネットワーク上で送信及び受信したデータを分離し、それによって企業に関連するデータを、悪意あるエンティティからであり得る、個人ネットワーク上で受信される要求によって及び第2の個人識別によって不正にアクセスされることを防ぐために使用され得る。
【0119】
図5に関して上記で同様に説明されたように、メモリ714は任意で保護されたメモリパーティションを含み得、ここにおいて所与の識別はそれ自身のパーティションを有し、(例えば、情報を交換するための)識別間で共有された共有メモリを任意で含み得る。従って識別用の区分けは通信サブシステム/モデムのレベルで実行され得る。
【0120】
任意で、ある特定の実施例は1つより多いオペレーティングシステムを含み得るけれども、ワイアレス通信デバイス700は単一のオペレーティングシステムを含む。
【0121】
マルチ識別接続管理レイヤ702は、それが異なる利用可能な識別(例えば、SIMs/USIMs/VSIMs)を使用して異なるネットワークへの接続がオンもしくはオフにされることを要求できるように、(同時マルチ識別処理モデム708を含む)通信サブシステム706のマルチ識別能力を認識している。これらの要求は、アプリケーション処理サブシステムから、モデム/通信サブシステム706を構成するマルチ識別認識無線インタフェースレイヤ704を介してなされ得る。
【0122】
アプリケーション処理サブシステム内のデータプレーンにおいて、アプリケーションは、プラットホームにおいて同時に処理され得る特定のネットワーク識別によって示されるインタフェースを介してTCP/IPもしくはUDP/IP接続を要求し得るソケットを開き得る。送信用に通信サブシステム706に送信される、もしくは受信において通信サブシステム706から受信されるアプリケーションデータはアプリケーションレイヤ701からトランスポート/ネットワークレイヤ703へフローし、処理のために適当なタスクを通信サブシステム706に提出するマルチ識別対応WWANドライバ(MIWD)705にソケットを介して通信される。
【0123】
アプリケーション処理サブシステムとモデム/通信サブシステム706の間のタスクは、プラットホームサブシステム間で利用可能な共有メモリ(例えば、メモリ714)を使用してプロセッサ間通信を介して処理され得る。マルチ識別認識通信サブシステム706は所与のネットワーク識別と関連するタスクを実行し、そのWWANネットワーク識別ための適当なトランシーバを用いて情報を通信(伝送及び/もしくは受信)する。これは、任意で単一のマルチ識別認識WWANモデムを使用して、異種のネットワークに渡る同時のWWANデータ処理を可能にする。
【0124】
共有されるベースバンド実装によって異なるネットワーク識別を使用してネットワークへの参加を可能にするそのような同時アクセスは、同時データアグリゲーション及び/もしくは識別に渡る情報のフィルタされた処理と組み合わせられ得る。例示的なプラットホームは異なるWWANと通信するために複数のモデム処理のインスタンス(instances)を必要としないので、異なるWWANsと通信するために複数のモデム処理のインスタンスを必要とするプラットホームと比較すると、コスト及びコンポーネント数(count)は著しく低減され得る。全体のモデム処理のインスタンスが同時複数ネットワーク識別対応モデム内で複製(duplicate)される必要がないのに対し、任意である特定のハードウェアアクセラレータは(ビタビ復号器のように)再現(replicate)され得、追加のメモリがベースバンドシステム用に含まれ得、ならびに/あるいは追加のパフォーマンスがベースバンド処理システム内の((1つまたは複数の)DSPコアのような)(1つまたは複数の)処理コアにおいて提供され得る。そのような追加の処理が追加のコストを生じさせ得るが、コストの全体の増加はプラットホーム上にモデムのインスタンスを単に複製するよりも低くできる。
【0125】
例示的な実施例はプロセッサ730及び非一時的なメモリ732(例えば、RAM、Flashメモリ、もしくは他のソリッドステートの、光学の、もしくは磁気のメモリタイプ)を含む。メモリ732は、ワイアレス通信デバイスのコンピューティング機能のいくつか、もしくは全てを実行する、ならびにアプリケーションを実行するためのプロセッサ730によって実行され得るプログラム命令を格納し得る。
【0126】
図7において例示される実施例は図4のものと類似しているけれども、この実施例においてハイパバイザ830はベアメタル構成で利用される。ハイパバイザ830は、ハイパバイザと通信サブシステムハードウェアの間のオペレーティングシステムレイヤなしで、((1つまたは複数の)モデムDSPコア、アクセラレータ、及び、チャネル符号器/復号器、インタリーバ/デインタリーバ、変調器、復調器などを含み得る、ベースバンド実装を含む)同時マルチ識別処理モデムサブシステムハードウェア832上で直接稼動する。
【0127】
ハイパバイザ830はパーティションフィルタ808を介して要求及び/もしくはデータをフィルタするルールもしくはフィルタを適用する。ハイパバイザ830は、上記で論じられたシナリオ内のように、(同じプロトコルを有する、もしくは異なるプロトコルを有する異なるネットワークを任意で含む)異なるネットワーク間の参加を調整するように構成される。例えば、ワイアレス通信デバイスは第1の識別(例えば、クライアント、アクセスポイント、コーディネータ、もしくはリレーの役割)と関連する第1のネットワーク役割、及び第2の識別(例えば、クライアント、アクセスポイント、コーディネータ、もしくはリレーの役割)と関連する第2のネットワーク役割を有し得る。ハイパバイザ830は複数の識別が同じハードウェアプラットホームに存在し、安全に1つまたは複数のオブジェクト及び/もしくはリソース(例えば、物理モデムDSP、アクセラレータ、メモリなど)を共有することを可能にする。
【0128】
上記で同様に論じられたようにある特定の実施例において、異なるネットワークプロトコルを実装する異なるプロトコルスタックは、ワイアレスデバイスの異なる識別のために任意で使用される。所与の識別は、その識別によって作り出される情報(例えば、ロケーション情報、センサ情報、ユーザによって生成されたコンテンツ、ユーザによって購入されたコンテンツ、他のコンテンツ、コンタクト情報、ライブビデオもしくはオーディオ情報など)へのアクセスを提供され得る。加えてハイパバイザ830は、フィルタ808及び/もしくはルールを介して、所与の識別によって作り出されたどの情報が他の識別と共有され得るかを決定する。例示された例において、ならびに以下でより詳細に説明されるように、情報はハイパバイザ830を通じてフローする。
【0129】
この例において、別のパーティションの別のネットワークアプリケーションのデータもしくはリソースを求める1つのパーティションにおける所与のネットワークアプリケーションからのネットワークアプリケーション要求がハイパバイザ830へとルーティングされる。フィルタ808を利用してハイパバイザ830は要求及び/もしくはデータをフィルタする。任意で、フィルタ808は(例えば、無線機を通じて受信した信号を介して、もしくはデバイスユーザインタフェースを通じてユーザから受信したユーザインタフェースコマンドを介して)動的に有効及び無効にされ得る。所与のアプリケーションは、(例えば、異なるパーティションにおける)要求している第2のアプリケーションに直接アクセス可能ではないある特定のロケーション(例えば、保護されたメモリのスペース)にデータを書き込み得る。ハイパバイザ830はフィルタし、対象のロケーションの保護されたメモリのスペースから要求している第2のアプリケーションへのアクセス用の別のロケーションへフィルタされた情報をコピーし得る。
【0130】
図8において例示される例において、デバイスは2つより多い識別を含み得るけれども、2つの異なる識別(例えば、第1の識別用のアクセスポイント、リレー、もしくはコーディネータ、及び第2の識別用のアクセスポイント、リレー、もしくはクライアント)に対応する2つの仮想マシンパーティション(仮想マシンパーティション1、仮想マシンパーティション2)が存在する。任意でパーティションは明示的である必要はない。
【0131】
仮想マシンパーティション1はネットワークアプリケーション802を含み、ネットワークアプリケーション802はより低いレベルのネットワークスタックレイヤ(例えば、OSIレファレンスモデルのレイヤ3もしくは4に対応するトランスポート/ネットワークレイヤ)804と通信し、ネットワークスタックレイヤ804はより低いレベルのワイアレスMACドライバ806と通信し、ワイアレスMACドライバ806はベアメタルハイパバイザ830と通信する。仮想マシンパーティション2はネットワークアプリケーション810を含み、ネットワークアプリケーション810はより低いレベルのネットワークスタックレイヤ(例えば、OSIレファレンスモデルのレイヤ3もしくは4に対応するトランスポート/ネットワークレイヤ)812と通信し、ネットワークスタックレイヤ812はより低いレベルのワイアレスMACドライバ814と通信し、ワイアレスMACドライバ814はベアメタルハイパバイザ830と通信する。
【0132】
ハイパバイザ830は異なるパーティションのネットワークアプリケーションのリソースもしくはデータを求める所与のネットワークアプリケーションからの要求をフィルタするためにフィルタ808を利用する。フィルタ808はフィルタ構成モジュール818によって特定されるパラメータ/ルールに従ってフィルタリング動作を実行し得る。例えばフィルタは、安全でない、もしくはそうでなければ許可されないと考えられる、1つのパーティションのアプリケーションからの対象のパーティションのオブジェクト/リソース(例えば他のパーティションのデータ)へのアクセスを求める要求を排除するように(例えば、「満たしていない」として要求をマークもしくはブロックする)ように構成され得る。許可された要求は、要求に従ってハイパバイザ830によって他のパーティションのデータに渡される。上記で論じられたように、フィルタのパラメータもしくはルールは要求者の識別、コンテンツ/データタイプ、ロケーション、要求された時間、モビリティ、リンクコンディション、ロード、バッテリコンディション、及び/もしくは他のパラメータを含み得る。
【0133】
フィルタ構成モニタ818によって特定されたパラメータは、デバイスユーザ、元来の機器製造者、及び/もしくはネットワークオペレータ/電話会社のような、許可されたエンティティによって以前に特定されている場合がある。例えば、グラフィカルユーザインタフェースは、ユーザがどのタイプのデータがどの要求者と共有されるべきかを特定することができる、デバイスによってホスト/提供され得る(もしくはパーソナルコンピュータのような別の端末を介してアクセスされ得る)。任意でフィルタのパラメータは(例えばワイアレス通信チャネルを介して)動的に定義される。
【0134】
例示的な実施例はプロセッサ832及び非一時的なメモリ834(例えば、RAM、Flashメモリ、もしくは他のソリッドステートの、光学の、もしくは磁気のメモリタイプ)を含む。メモリ834は、ワイアレス通信デバイスのコンピューティング機能のいくつか、もしくは全てを実行する、ならびにアプリケーションを実行するためのプロセッサ832によって実行され得るプログラム命令を格納し得る。
【0135】
図9は、上記で説明された1つまたは複数の実施例によってのような、ワイアレス通信デバイスによって実行され得る、別の識別と関連するデータ、オブジェクト、及び/もしくはプロセス(便宜上、集合的に「リソース」として称される)を求める識別からの要求を管理するための例示的なプロセスを例示する。状態902で、要求は、要求している識別から受信される。例えば要求は、対象の識別の1つまたは複数のリソースから、第1の識別のネットワークアプリケーションからであり得る。限定ではなくさらなる例として、第1の識別は第1のネットワークと関連し得、要求は第1のネットワークを介して受信され得る。対象の識別は第2のネットワークと関連し得、要求されたリソースは第2のネットワークを介して受信されている場合がある。要求はまた、ワイアレス通信デバイスによってホストされ、第1の識別と関連するアプリケーションから受信され得る。要求は、上記で同様に説明されたように(例えば、フィルタ、オペレーティングシステム、ハイパバイザ、マルチ識別無線インタフェースレイヤなどで)評価及び受信され得る。
【0136】
状態904でルール/フィルタは、要求が満たされることになるかどうかを決定するために要求に対して適用される。例えば、ルールもしくはフィルタは、要求者の識別、コンテンツ/データタイプ、ロケーション、要求された時間、モビリティ、リンクコンディション、ロード、バッテリコンディション、及び/もしくは他のパラメータを特定し得、ここにおいて要求及び/もしくは要求のソースは、要求が満たされることになるか否かを決定するためにそれらのパラメータの点から分析される。ルールもしくはフィルタリングはリアルタイムで、もしくは遅延して/バッチ処理で(例えば、特定の周期的基準で、及び/もしくは午前1時に1日1度のような、特定の時間で)適用され得る。
【0137】
906で、要求している識別の要求が満たされることになるかどうか(例えば、要求している識別が、例として第2のネットワーク上で受信されるデータを含み得る、要求されたリソースへのアクセスを提供されることになるかどうか)に関して決定が下される。もし要求が満たされることになる場合、プロセスは状態908に進み、要求している識別は対象の識別の(1つまたは複数の)要求されたリソースへのアクセスを提供される。もし要求が満たされないことになる場合、プロセスは状態910に進み、要求している識別の要求は拒否される。任意で、要求が受け入れられたか拒否されたかを指し示すメッセージが要求している識別に送信される。
【0138】
このように、識別間の情報のフローを管理することを含む、複数の識別を用いてデバイスを管理するための、ならびにネットワーク間の参加を調整するための方法及び装置が本明細書で説明される。
【0139】
当業者は、情報及び信号が、多様で異なる技術と技法のいずれかを使用して表され得ることを理解するであろう。例えば、上の記述全体を通して参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場または磁性粒子、光場または光粒子、またはこれらの任意の組み合わせによって表され得る。
【0140】
当業者はさらに、本明細書に開示された実施例と関係して記述されている様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、アルゴリズムステップが電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、もしくは両方の組み合わせとして実行され得ることを認識するであろう。このハードウェアとソフトウェアの互換性を明確に示すために、様々な実例となるコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、ステップが、それらの機能性の観点から一般的に上記で説明されてきた。ハードウェア、または、ソフトウェアとしてそのような機能性が実装されるか否かは、特定のアプリケーションとシステム全体に課された設計制約に依存する。当業者は特定アプリケーションごとに様々な方法で上に記述された機能性を実装することができるが、このような実装の決定は本発明の範囲からの逸脱の原因になるとして解釈されるべきではない。
【0141】
本明細書で開示された実施例と関係して説明される様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、もしくは他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタ論理、ディスクリートハードウェアコンポーネント、もしくは、本明細書に記述された機能を実行するよう設計されたこれらの任意の組み合わせと共に実装もしくは実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代わりとして、プロセッサは任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであり得る。プロセッサは、また、例えば、DSPとマクロプロセッサ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに結合した1または複数のマイクロプロセッサ、もしくは任意の他のそのような構成の組み合わせといったコンピューティングデバイスの組み合わせとしても実装され得る。
【0142】
本明細書で開示される実施例と関係して説明されるアルゴリズムもしくは方法のステップは入れ替えられることができ、全てのステップが達成される必要があるとは限らない。本明細書に開示された実施例と関係して説明されるアルゴリズムもしくは方法のステップは、直接的にハードウェアで、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで、もしくは、それら二つの組み合わせで具現化され得る。ソフトウェアモジュールは、コンピュータ読み取り可能記憶媒体を含み、半導体、光学及び/もしくは磁気記憶媒体を含む、RAMメモリ、Flashメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、もしくは、当技術分野において既知の記憶媒体の任意の他の形態のような非一時的なメモリに備わり得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代わりとして、記憶媒体はプロセッサに一体化され得る。プロセッサおよび記憶媒体はASICに備わり得る。ASICはユーザ端末に備わり得る。代わりとして、プロセッサおよび記憶媒体は、ディスクリートコンポーネントとして、ユーザ端末に備わり得る。
【0143】
当業者のいずれもが本発明を実施および使用することを可能にするために、開示された実施例の前述の説明が提供される。これらの例示的な実施例に対する様々な変更は当業者には容易に明らかであり、本明細書において定義された包括的な本質は、本発明の趣旨または範囲を逸脱することなく他の実施例に適用可能であり得る。従って、本発明は、本明細書に示された実施例に限定されることを意図されておらず、本明細書に開示された本質および新規な特徴と合致する最も広い範囲が与えられるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピューティングデバイス(730)と、
モデムプロセッサ(708)と、
アクセラレータ(712)と、を少なくとも含む、ベースバンドデバイス(706)と、
1つまたは複数の命令を格納する非一時的なコンピュータ読み取り可能記憶媒体(732)であって、前記1つまたは複数の命令が前記コンピューティングデバイス(730)によって実行されるとき、
ワイアレス装置の第1の識別を第1のワイアレスネットワークと関連付けるように、
前記ワイアレス装置の第2の識別を第2のワイアレスネットワークと関連付けるように、
前記第1の識別が前記ベースバンドデバイスを使用して前記第1のワイアレスネットワーク上で通信することを可能にするように、
前記第2の識別が前記ベースバンドデバイスを使用して前記第2のワイアレスネットワーク上で通信することを可能にするように、
構成される、非一時的なコンピュータ読み取り可能記憶媒体(732)と、
を備えるワイアレス装置(700)。
【請求項2】
前記第1の識別がアクセスポイント識別であり、前記第2の識別がクライアント識別である、請求項1の記載のワイアレス装置。
【請求項3】
前記第1の識別が第1のクライアント識別であり、前記第2の識別が第2のクライアント識別である、請求項1に記載のワイアレス装置。
【請求項4】
前記第1の識別がリレーノード識別であり、前記第2の識別がクライアント識別である、請求項1に記載のワイアレス装置。
【請求項5】
前記第1の識別がコーディネータ識別であり、前記第2の識別がクライアント識別である、請求項1に記載のワイアレス装置。
【請求項6】
前記第1の識別のプロトコルスタックと前記第2の識別のプロトコルスタックの間に分離を提供するハイパバイザ(430)をさらに備える、請求項1に記載のワイアレス装置。
【請求項7】
前記ハイパバイザ(430)がオペレーティングシステム(420)によってホストされる、請求項4に記載のワイアレス装置。
【請求項8】
前記ハイパバイザ(430)が前記ベースバンドデバイス(706)と直接通信する、請求項4に記載のワイアレス装置。
【請求項9】
前記第1の識別が第1のユーザと関連し、前記第2の識別が第2のユーザと関連し、前記第1のユーザが前記第2のユーザと関連する第1のタイプのリソースにアクセスする権利を有し、前記第2のユーザは前記第1のユーザと関連する前記第1のタイプの前記リソースにアクセスする権利を有さない、請求項1に記載のワイアレス装置。
【請求項10】
前記ワイアレス装置が、
1つまたは複数のパラメータを使用して、前記第1の識別からの前記第2の識別の前記リソースを求める前記要求が満たされることになるかどうかを決定するように、
もし前記要求が満たされることになる場合、前記第1の識別が前記第2の識別の前記要求されたリソースにアクセスすることを可能にするように、
もし前記要求が満たされないことになる場合、前記第2の識別の前記要求されたリソースへの前記第1の識別のアクセスを拒否するように、
構成される、請求項1に記載のワイアレス装置。
【請求項11】
前記1つまたは複数のパラメータの少なくとも一部を使用して、前記第2の識別のリソースを対象とする前記第1の識別からの要求をフィルタするように構成されたフィルタ(408)をさらに備える、請求項10に記載のワイアレス装置。
【請求項12】
前記リソースがデータである、請求項10に記載のワイアレス装置。
【請求項13】
前記リソースがセンサデータである、請求項10に記載のワイアレス装置。
【請求項14】
前記リソースがスペクトル使用データである、請求項10に記載のワイアレス装置。
【請求項15】
前記リソースが、
実質的なライブビデオデータと、
実質的なライブオーディオデータと、
無線周波数データと、
ユーザ健康関連データと、
写真と、
コンタクトデータと、
のうちの少なくとも1つである、請求項10に記載のワイアレス装置。
【請求項16】
前記1つまたは複数のパラメータは、要求者の識別、要求されたデータタイプ、前記ワイアレス装置のロケーション、要求がなされたもしくは受信された時間、前記ワイアレス装置のモビリティ、前記ワイアレス装置のリンクコンディション、ロード、前記ワイアレス装置のバッテリコンディションのうちの1つまたは複数を含む、請求項10に記載のワイアレス装置。
【請求項17】
前記装置は前記第1のネットワークを介して前記第1の識別によってアクセスされるデータ、及び前記第2のネットワークを介して前記第2の識別によってアクセスされるデータをアグリゲートするようにさらに構成される、請求項1に記載のワイアレス装置。
【請求項18】
前記ワイアレス装置は、前記第1の識別と共有されない保護されたメモリ(504)のスペースに前記第2の識別と関連するデータの少なくとも一部を格納するように構成される、請求項1に記載のワイアレス装置。
【請求項19】
前記ワイアレス装置がセルラー電話である、請求項1に記載のワイアレス装置。
【請求項20】
複数のネットワークへの前記ワイアレス装置の参加を管理するように構成された媒体アクセス制御(MAC)モジュールをさらに備え、ここにおいて前記MACモジュールはワイアレス通信インタフェース上でメッセージを送信及び受信する、請求項1に記載のワイアレス装置。
【請求項21】
前記第1のワイアレスネットワークが前記第2のワイアレスネットワークとは異なるプロトコルを利用する、請求項1に記載のワイアレス装置。
【請求項22】
前記第1の識別が第1の加入者識別モジュール(SIM)(716)もしくは第1のユニバーサル加入者識別モジュール(USIM)(716)と関連し、前記第2の識別が第2の加入者識別モジュール(SIM)(718)もしくは第2のユニバーサル加入者識別モジュール(USIM)(718)と関連する、請求項1に記載のワイアレス装置。
【請求項23】
前記第1のSIM(716)は第1の物理SIMもしくはUSIMカード、あるいは第1の仮想SIMであり、
前記第2のSIM(718)は第2の物理SIMもしくはUSIMカード、あるいは第2の仮想SIMである、
請求項21に記載のワイアレス装置。
【請求項24】
前記第1のSIMもしくはUSIM(716)及び前記第2のSIMもしくはUSIM(718)は、単一のマルチ識別対応物理SIM/UICC(ユニバーサル集積回路カード)カードもしくは、マルチ識別対応VSIMによってサポートされる、請求項21に記載のワイアレス装置。
【請求項25】
前記命令は、電話通信レイヤとモデムを含む通信サブシステムの間をインタフェースするように構成されたマルチ識別無線インタフェースレイヤを確立するようにさらに構成される、請求項1に記載のワイアレス装置。
【請求項26】
前記第1の識別及び前記第2の識別は同じビタビ復号器(712)を利用する、請求項1に記載のワイアレス装置。
【請求項27】
前記第1の識別及び前記第2の識別は同じターボ復号器(712)を利用する、請求項1に記載のワイアレス装置。
【請求項28】
前記第1の識別と関連する1つまたは複数のタスク及び前記第2の識別と関連する1つまたは複数のタスクは、タイムスライス共有配列を介して、インタリーブされた処理を使用して、もしくはラウンドロビン配列で、同時に前記ベースバンドデバイスモデムプロセッサを共有する、請求項1に記載のワイアレス装置。
【請求項29】
ワイアレス通信デバイス(700)を使用してネットワーク参加を管理する方法であって、前記方法は、
前記ワイアレス通信デバイス(700)の第1の識別を第1のワイアレスネットワークと関連付けることと、
前記ワイアレス通信デバイス(700)の第2の識別を第2のワイアレスネットワークと関連付けることと、
前記第1の識別が第1のベースバンドデバイスを使用して前記第1のワイアレスネットワーク上で通信することを可能にすることと、前記第1のベースバンドデバイスはモデムプロセッサを含み、
前記第2の識別が前記第1のベースバンドデバイスを使用して前記第2のワイアレスネットワーク上で通信することを可能にすることと、
を備える、方法。
【請求項30】
前記第1の識別がアクセスポイント識別であり、前記第2の識別がクライアント識別である、請求項29の記載の方法。
【請求項31】
前記第1の識別が第1のクライアント識別であり、前記第2の識別が第2のクライアント識別である、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記第1の識別がリレーノード識別であり、前記第2の識別がクライアント識別である、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記第1の識別がコーディネータ識別であり、前記第2の識別がクライアント識別である、請求項29に記載の方法。
【請求項34】
前記方法は、ハイパバイザ(430)を使用して前記第1の識別のプロトコルスタックと前記第2の識別のプロトコルスタックを分離することをさらに備える、請求項29に記載の方法。
【請求項35】
前記ハイパバイザ(430)がオペレーティングシステム(420)によってホストされる、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記ハイパバイザ(430)が前記ベースバンドデバイス(706)と直接通信する、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記第1の識別が第1のユーザと関連し、前記第2の識別が第2のユーザと関連し、前記第1のユーザが前記第2のユーザと関連する第1のタイプのリソースにアクセスする権利を有し、前記第2のユーザが前記第1のユーザと関連する前記第1のタイプの前記リソースにアクセスする権利を有さない、請求項29に記載の方法。
【請求項38】
1つまたは複数のパラメータを使用して、前記第1の識別からの、前記第2の識別の前記リソースを求める前記要求が満たされることになるかどうかを決定することと、
もし前記要求が満たされることになる場合、前記第1の識別が前記第2の識別の前記要求されたリソースにアクセスすることを可能にすることと、
もし前記要求が満たされないことになる場合、前記第2の識別の前記要求されたリソースへの前記第1の識別のアクセスを拒否することと、
をさらに備える、請求項29に記載の方法。
【請求項39】
前記1つまたは複数のパラメータの少なくとも一部を使用して、前記第2の識別のリソースを対象とする前記第1の識別からの要求をフィルタすることをさらに備える、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記リソースがデータである、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
前記リソースがセンサデータである、請求項38に記載の方法。
【請求項42】
前記リソースがスペクトル使用データである、請求項38に記載の方法。
【請求項43】
前記リソースが、
実質的なライブビデオデータと、
実質的なライブオーディオデータと、
無線周波数データと、
ユーザ健康関連データと、
写真と、
コンタクトデータと、
のうち少なくとも1つである、請求項38に記載の方法。
【請求項44】
前記1つまたは複数のパラメータは、要求者の識別、要求されたデータタイプ、前記ワイアレス通信デバイスのロケーション、要求がなされたもしくは受信された時間、前記ワイアレス通信デバイスのモビリティ、前記ワイアレス通信デバイスのリンクコンディション、ロード、前記ワイアレス通信デバイスのバッテリコンディションのうちの1つまたは複数を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項45】
前記第1のネットワークを介して前記第1の識別によってアクセスされるデータ、及び前記第2のネットワークを介して前記第2の識別によってアクセスされるデータをアグリゲートすることをさらに備える、請求項29に記載の方法。
【請求項46】
前記第1の識別と共有されない保護されたメモリ(504)のスペースに前記第2の識別と関連するデータの少なくとも一部を格納することをさらに備える、請求項29に記載の方法。
【請求項47】
前記ワイアレス通信デバイス(700)がセルラー電話である、請求項29に記載の方法。
【請求項48】
複数のネットワークへの前記ワイアレス通信デバイスの参加を管理するように構成された媒体アクセス制御(MAC)モジュールをさらに備え、ここにおいて前記MACモジュールはワイアレス通信インタフェース上でメッセージを送信及び受信する、請求項29に記載の方法。
【請求項49】
前記第1のワイアレスネットワークが前記第2のワイアレスネットワークとは異なるプロトコルを利用する、請求項29に記載の方法。
【請求項50】
前記第1の識別が第1の加入者識別モジュール(SIM)(716)もしくは第1のユニバーサル加入者識別モジュール(USIM)(716)と関連し、前記第2の識別が第2の加入者識別モジュール(SIM)(718)もしくは第2のユニバーサル加入者識別モジュール(USIM)(718)と関連する、請求項29に記載の方法。
【請求項51】
前記第1のSIM(716)は第1の物理SIMもしくはUSIMカード、あるいは第1の仮想SIMであり、
前記第2のSIM(718)は第2の物理SIMもしくはUSIMカード、あるいは第2の仮想SIMである、
請求項21に記載の方法。
【請求項52】
前記第1のSIMもしくはUSIM(716)及び前記第2のSIMもしくはUSIM(718)は、単一のマルチ識別対応物理SIM/UICC(ユニバーサル集積回路カード)カードもしくはマルチ識別対応VSIMによってサポートされる、請求項21に記載の方法。
【請求項53】
電話通信レイヤとモデムを含む通信サブシステムの間をインタフェースするように構成されたマルチ識別無線インタフェースレイヤを確立することをさらに備える、請求項29に記載の方法。
【請求項54】
前記第1の識別及び前記第2の識別は同じビタビ復号器(712)利用する、請求項29に記載の方法。
【請求項55】
前記第1の識別及び前記第2の識別は同じターボ復号器(712)利用する、請求項29に記載の方法。
【請求項56】
前記第1の識別と関連する1つまたは複数のタスク及び前記第2の識別と関連する1つまたは複数のタスクは、タイムスライス共有配列を介して、インタリーブされた処理を使用して、もしくはラウンドロビン配列で、同時に前記ベースバンドデバイスモデムプロセッサを共有する、請求項29に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2013−520940(P2013−520940A)
【公表日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−555159(P2012−555159)
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際出願番号】PCT/US2011/026134
【国際公開番号】WO2011/106569
【国際公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】