複数の液を混合する方法
【課題】薬液、接着剤、ペースト等液体の塗布作業に於いて、塗布量がマイクロリットル以下の微小量ながら攪拌、混合して素早く吐出、塗布し、配管内での過反応、硬化、変質を防ぎ、又、微小量を扱う配管径は数ミリ以下の小径が多く、攪拌、混合するミキサーも微小構成であることが要求される
【解決手段】配管途中、配管端内部に攪拌子を挿入し、配管外周を周回する磁石で攪拌子を回転さし、配管内の液を攪拌、混合する攪拌、混合装置を提供する。
【解決手段】配管途中、配管端内部に攪拌子を挿入し、配管外周を周回する磁石で攪拌子を回転さし、配管内の液を攪拌、混合する攪拌、混合装置を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【001】
主として配管途中、配管端内部に攪拌子を挿入し、配管外周を周回する磁石で攪拌子を回転さし、配管内の液を攪拌、混合する攪拌、混合装置を提供する。
【背景技術】
【002】
薬液、接着剤、ペースト等液体の塗布作業に於いて、塗布量がマイクロリットル以下の微小量ながら攪拌、混合して素早く吐出、塗布し、配管内での過反応、硬化、変質を防ぎ、又、微小量を扱う配管径は数ミリ以下の小径が多く、攪拌、混合するミキサーも微小構成であることが要求される。
【発明が解決しようとする課題】
【003】
攪拌部容積が小容量であること。
【004】
攪拌子が微小部材であること。
【005】
撹拌子を回転さす機構が配管内に無いこと。
【課題を解決するための手段】
【006】
液が流れる配管内に磁性体で成る攪拌子を挿入し、配管外周を周回する磁石で攪拌子の位置と姿勢を保持すると共に回転さし、配管内の液を攪拌、混合する。
【007】
攪拌子は薄い鉄板等磁性体片或は磁性体片を樹脂で被覆した小片とし、配管内で回転、移動が容易で、且つ液を攪拌、混合が容易な形状寸法とする。
【008】
従来フラスコ等容器の底に磁性体(殆どがフッソ樹脂でコーティングされている)の小片を投入し、磁石片を回転さす円盤を内蔵した台上に置くと、攪拌子が磁石と共につれ回りし、容器内の液を攪拌、混合するスターラーがある。
【009】
スターラーは容器に貯蔵した液の全体を攪拌、混合するのに対し、本発明は配管内を流れ通過する液をその時点で攪拌、混合するのを主目的とする。
【010】
本発明を三つの部門に分類する。一は磁石を配管外周で周回さす駆動装置(以下スタラーと記す)、二は攪拌子、三は応用装置。
【実施例1】
(図1)
【011】
基本構成を実施例1で詳述する。
【012】
攪拌子1は中央に長穴3を打ち抜いた薄い鉄板を長方形に形成し、配管2内を回転と移動可能な寸法として配管2内に挿入する。
【013】
配管2の外周を回転し、磁力面を配管2と向き合う磁石4を配置したローター5を、中空軸モーター6の回転軸7に連結する。
【014】
攪拌子1は磁石4に吸い寄せられ配管2の内壁面に直立し位置を保持する。中空軸モーター6の回転軸7が回転するとローター5が回り、磁石4は配管2の外周を周回し、攪拌子1は直立姿勢のまま配管2内を回転する。
【015】
配管2内に液が流れると攪拌子1は液を攪拌する。粘度の高い液は壁面に付着してしまい攪拌、混合しにくいが、攪拌子1は配管2の内壁面にある液を掻き取るので効率よく液を攪拌、混合する。接着剤の2液混合、塗料の色混合などに有効である。
【016】
攪拌子1は薄い鉄板なので液の流れを邪魔しないし、抵抗が小さく磁石4の磁力を離れて流されない。また長穴3は回転の抵抗を減じ、且つ液を分断し攪拌、混合の効果を高める。
【017】
磁石4を180度対向位置にも設置して磁力方向を合わすと、攪拌子1の姿勢をより強く保持でき高回転、高粘度液に対応できる。又、攪拌子1は微小寸法に形成できるから、数ミリ以下のマイクロチュウブ内に適応でき、マイクロリアクター、燃料電池用燃料混合装置、短時間で反応硬化する2液混合接着剤ミキサー等に利用できる。
【018】
攪拌子と、磁石の回転装置は完全に別部材であるから前記スターラーと同じく配管用スターラー(例えば実施例1のローター5と中空軸モーター7の組み物。以下スターラーと記す)及び攪拌子が目的に応じて提供できる。
【実施例2】
(図2)
【019】
攪拌子10は薄い鉄板を瓢箪形にして2枚を十字に形成する。(図2)
【020】
スターラー11はベアリング12でローター13を回転自在に支持する。ローター13は中空構造とし、胴部18に磁石14、磁石15を同一断面内の90度位置に設置し、少し離した断面内に磁石16、磁石17を同位置に設置する。
【021】
胴部18に半円溝22を刻設する。ローター13と平行にモーター19を設置し、モーター回転軸20にプーリー21を取り付ける。ベルト23を半円溝22とプーリー21に架ける。
【022】
ベアリング12、モーター19は架台24に保持取付けする。
【023】
配管2内を、攪拌子10を入れローター13の内径に挿入する。攪拌子10の長手方向と断面方向夫々を磁石14、磁石15、磁石16、磁石17の4点で瓢箪形の大径部を保持するので強力にスターラー11の回転力を受けられ、高粘度液や流速の早い液を攪拌、混合できる。瓢箪形のくびれ部は回転の抵抗を減じ、且つ液を分断し攪拌、混合の効果を高める。
【024】
スターラー11は架台24が薄型なので配管途中に多数設置でき、攪拌子を多数入れられ攪拌、混合を念入りに行える。
【025】
架台24に設置した攪拌子センサー25は、攪拌子10が磁石の保持力から離れて流失したとき検出して信号を発信する。また配管2に攪拌子10より小径部を設けて攪拌子の流失を防止する。
【026】
モーター19は電動モーター、エアモーター等で制御装置で回転数を選択する。
【実施例3】
(図3)
【027】
スターラー20は中空ローター21に、磁力面が上を向いている磁石22と、磁力面が内側を向いている磁石23とを設けている。中空ローター21を回転自在に受ける架台24にモーター25を上面に設置し、モーター25の回転軸にプーリー26を固定し、ベルト27で中空ローター21を回転さす。
【028】
スターラー20は配管2を挿入しないとき、架台24上面に容器内に攪拌子を投入して置くと、容器用スターラーとなり、配管用と容器用の兼用スターラーとなる。
【実施例4】
(図4)
【029】
以下に攪拌子の実施例を数例記述する。攪拌子30は薄い長方形鉄板の中央部にくびれ部31を形成し、そこで90度ひねっている。外辺部にのこぎり刃32を刻設している。
【030】
攪拌子30はのこぎり刃31で配管内壁の液をかきとると共に液を分断し攪拌混合の効率を高める。
【実施例5】
(図5)
【031】
攪拌子40は2線式テレビアンテナ線に似た形状で、両辺に棒状磁性体31,32を設け、フッソ樹脂等の被覆材33で被覆している。中央部に穴34を設ける。
【032】
被覆材33で金属との接液を防止し、配管内壁との摩擦を軽減している。
(以下の実施例は磁性体、被覆材の記述を省略する)
【実施例6】
(図6)
【033】
攪拌子50は長方形の薄い鉄板の両端を折り曲げて舌部51,52を形成している。舌部51,52は配管内壁面の液をかきとり攪拌、混合効果を高める。
【実施例7】
(図7)
【034】
攪拌子60はリング61を複数個連結している。配管が曲がっていても適応できる。
【実施例8】
(図8)
【033】
攪拌子70はスプリング状としている。回転すると螺旋に沿う流れが発生し、攪拌、混合効果を高める。
【実施例9】
(図9)
【034】
攪拌子80は丸棒81に羽根82、83を付加している。配管中央の流れの速い部分を丸棒81で内壁面に寄せて攪拌、混合効果を高める。
【実施例10】
(図10)
【035】
以下に応用装置の実施例を数例記述する。攪拌装置90は2液(又は複数の液)を攪拌、混合するもので駆動部から攪拌、混合部がかなり離れた位置にあり、配管内も更に細い複数の配管で攪拌、混合部まで液を導入している。使用例としては、混合後の反応の早い液を深い穴底へ注入、原子炉内、宇宙ステーション等での接着剤塗布、部材を可尭性として身体内部への薬液注入等がある。
【036】
スターラー91はローター92を長く突き出し、先端に磁石93を設置する。
ローター92の中空穴に配管94を挿入する。配管94は架台95に固定する。
配管94の先端にノズル96を装着する。配管94内に攪拌子97を磁石93近辺にして挿入する。配管94内にA液チューブ98とB液チューブ99を攪拌子97近くまで挿入し、固定スリーブ100で固定する。配管94の先端に混合室103が出来る。
【037】
A液ポンプ101からA液を少し送り、次にB液ポンプ102からB液を少し送る。これを繰り返すと混合室103にはA液とB液が層状に積み重なる様に注入される。(粗混合)スターラー91で攪拌子97を回転さすと、粗混合されていたA液、B液は更に強く混合されてノズル96から吐出する。
【038】
混合室103は配管径、攪拌子寸法を微小に設定すると非常に小容量の混合室を形成でき、反応の早いエポキシ接着剤、アクリル接着剤などを混合後素早く吐出さすことが出来る。また吐出を誤って液を硬化さしてしまったときも、配管と攪拌子を廃棄するのみで済む。混合室形状も単純で洗浄液を流すのみで洗浄できる。
【039】
ローター92は長く突き出しているので、磁石93を数段に設置して攪拌子を数個挿入し攪拌部を増すことができる。
【実施例11】
(図11)
【040】
攪拌装置110は市販シリンジ、試験管等サイズが多種あるものに適応する。
スターラー111は中空の回転軸112を架台113より突き出している。磁石114を設置したローター115は種々の内径のものを作成し、回転軸112に着脱自在に装着する。
【041】
架台113の背面に穴116を設けて、スリーブ117を着脱自在に取り付ける。スリーブ117は種々の内径のものを作成し、挿入したシリンジ118を固定する。
【042】
液の入ったシリンジ118に合わせたローター115とスリーブ117をスターラー111に取り付け、シリンジ118を挿入取り付ける。シリンジ118内に所要の攪拌子120を投入して回転軸112を回転さすと内部の液は攪拌される。シリンジ118内の液はピストンの挿入、或はエア圧送の手段でノズル119より吐出する。
【043】
シリンジ118に液送配管を連結し、ポンプで液を送り込むと連続して液の攪拌、混合が出来る。従来スタティックミキサー(配管内に種々の壁材を挿入するか又は管路を分岐、集合等して液の流れを乱して攪拌する)、ダイナミックミキサー(管路に外部に突き出した回転軸に攪拌子を連結して回転軸をモーター等で回転さし攪拌する)と比較すると接液部の構造が簡潔で、滞留が少なく、洗浄が簡単、微小サイズから大きなサイズにまで適応できる。特に内壁に付着する液の剥離効果が大きく混合効果が優れる。
【実施例12】
(図12)
【044】
高粘度液を攪拌する場合、攪拌子は回転より揺動が好ましいことがある。更に攪拌子に軸方向前後進運動を加えて攪拌、混合を促進するスターラーを提供する。
【045】
スターラー120は揺動と軸方向前後進運動する中空軸121を設置している。磁石を保持したローター、攪拌子等は実施例11と同様とする。
【045】
中空軸121はゆっくりとした揺動と軸方向前後進運動を行い、摩擦熱や運動エネルギーを液に加えないようにして攪拌、混合している。
【図面の簡単な説明】
【046】
【図1】実施例1の断面図
【図2】実施例2の断面図
【図3】実施例3の断面図
【図4】実施例4の立体図
【図5】実施例5の立体図
【図6】実施例6の立体図
【図7】実施例7の立体図
【図8】実施例8の立体図
【図9】実施例9の立体図
【図10】実施例10の部分断面図
【図11】実施例11の部分断面図
【図12】実施例12の部分断面図
【符号の説明】
【047】
1:攪拌子 2:配管 3:長穴 4:磁石 5:ローター
6:中空軸モーター 7:回転軸
【技術分野】
【001】
主として配管途中、配管端内部に攪拌子を挿入し、配管外周を周回する磁石で攪拌子を回転さし、配管内の液を攪拌、混合する攪拌、混合装置を提供する。
【背景技術】
【002】
薬液、接着剤、ペースト等液体の塗布作業に於いて、塗布量がマイクロリットル以下の微小量ながら攪拌、混合して素早く吐出、塗布し、配管内での過反応、硬化、変質を防ぎ、又、微小量を扱う配管径は数ミリ以下の小径が多く、攪拌、混合するミキサーも微小構成であることが要求される。
【発明が解決しようとする課題】
【003】
攪拌部容積が小容量であること。
【004】
攪拌子が微小部材であること。
【005】
撹拌子を回転さす機構が配管内に無いこと。
【課題を解決するための手段】
【006】
液が流れる配管内に磁性体で成る攪拌子を挿入し、配管外周を周回する磁石で攪拌子の位置と姿勢を保持すると共に回転さし、配管内の液を攪拌、混合する。
【007】
攪拌子は薄い鉄板等磁性体片或は磁性体片を樹脂で被覆した小片とし、配管内で回転、移動が容易で、且つ液を攪拌、混合が容易な形状寸法とする。
【008】
従来フラスコ等容器の底に磁性体(殆どがフッソ樹脂でコーティングされている)の小片を投入し、磁石片を回転さす円盤を内蔵した台上に置くと、攪拌子が磁石と共につれ回りし、容器内の液を攪拌、混合するスターラーがある。
【009】
スターラーは容器に貯蔵した液の全体を攪拌、混合するのに対し、本発明は配管内を流れ通過する液をその時点で攪拌、混合するのを主目的とする。
【010】
本発明を三つの部門に分類する。一は磁石を配管外周で周回さす駆動装置(以下スタラーと記す)、二は攪拌子、三は応用装置。
【実施例1】
(図1)
【011】
基本構成を実施例1で詳述する。
【012】
攪拌子1は中央に長穴3を打ち抜いた薄い鉄板を長方形に形成し、配管2内を回転と移動可能な寸法として配管2内に挿入する。
【013】
配管2の外周を回転し、磁力面を配管2と向き合う磁石4を配置したローター5を、中空軸モーター6の回転軸7に連結する。
【014】
攪拌子1は磁石4に吸い寄せられ配管2の内壁面に直立し位置を保持する。中空軸モーター6の回転軸7が回転するとローター5が回り、磁石4は配管2の外周を周回し、攪拌子1は直立姿勢のまま配管2内を回転する。
【015】
配管2内に液が流れると攪拌子1は液を攪拌する。粘度の高い液は壁面に付着してしまい攪拌、混合しにくいが、攪拌子1は配管2の内壁面にある液を掻き取るので効率よく液を攪拌、混合する。接着剤の2液混合、塗料の色混合などに有効である。
【016】
攪拌子1は薄い鉄板なので液の流れを邪魔しないし、抵抗が小さく磁石4の磁力を離れて流されない。また長穴3は回転の抵抗を減じ、且つ液を分断し攪拌、混合の効果を高める。
【017】
磁石4を180度対向位置にも設置して磁力方向を合わすと、攪拌子1の姿勢をより強く保持でき高回転、高粘度液に対応できる。又、攪拌子1は微小寸法に形成できるから、数ミリ以下のマイクロチュウブ内に適応でき、マイクロリアクター、燃料電池用燃料混合装置、短時間で反応硬化する2液混合接着剤ミキサー等に利用できる。
【018】
攪拌子と、磁石の回転装置は完全に別部材であるから前記スターラーと同じく配管用スターラー(例えば実施例1のローター5と中空軸モーター7の組み物。以下スターラーと記す)及び攪拌子が目的に応じて提供できる。
【実施例2】
(図2)
【019】
攪拌子10は薄い鉄板を瓢箪形にして2枚を十字に形成する。(図2)
【020】
スターラー11はベアリング12でローター13を回転自在に支持する。ローター13は中空構造とし、胴部18に磁石14、磁石15を同一断面内の90度位置に設置し、少し離した断面内に磁石16、磁石17を同位置に設置する。
【021】
胴部18に半円溝22を刻設する。ローター13と平行にモーター19を設置し、モーター回転軸20にプーリー21を取り付ける。ベルト23を半円溝22とプーリー21に架ける。
【022】
ベアリング12、モーター19は架台24に保持取付けする。
【023】
配管2内を、攪拌子10を入れローター13の内径に挿入する。攪拌子10の長手方向と断面方向夫々を磁石14、磁石15、磁石16、磁石17の4点で瓢箪形の大径部を保持するので強力にスターラー11の回転力を受けられ、高粘度液や流速の早い液を攪拌、混合できる。瓢箪形のくびれ部は回転の抵抗を減じ、且つ液を分断し攪拌、混合の効果を高める。
【024】
スターラー11は架台24が薄型なので配管途中に多数設置でき、攪拌子を多数入れられ攪拌、混合を念入りに行える。
【025】
架台24に設置した攪拌子センサー25は、攪拌子10が磁石の保持力から離れて流失したとき検出して信号を発信する。また配管2に攪拌子10より小径部を設けて攪拌子の流失を防止する。
【026】
モーター19は電動モーター、エアモーター等で制御装置で回転数を選択する。
【実施例3】
(図3)
【027】
スターラー20は中空ローター21に、磁力面が上を向いている磁石22と、磁力面が内側を向いている磁石23とを設けている。中空ローター21を回転自在に受ける架台24にモーター25を上面に設置し、モーター25の回転軸にプーリー26を固定し、ベルト27で中空ローター21を回転さす。
【028】
スターラー20は配管2を挿入しないとき、架台24上面に容器内に攪拌子を投入して置くと、容器用スターラーとなり、配管用と容器用の兼用スターラーとなる。
【実施例4】
(図4)
【029】
以下に攪拌子の実施例を数例記述する。攪拌子30は薄い長方形鉄板の中央部にくびれ部31を形成し、そこで90度ひねっている。外辺部にのこぎり刃32を刻設している。
【030】
攪拌子30はのこぎり刃31で配管内壁の液をかきとると共に液を分断し攪拌混合の効率を高める。
【実施例5】
(図5)
【031】
攪拌子40は2線式テレビアンテナ線に似た形状で、両辺に棒状磁性体31,32を設け、フッソ樹脂等の被覆材33で被覆している。中央部に穴34を設ける。
【032】
被覆材33で金属との接液を防止し、配管内壁との摩擦を軽減している。
(以下の実施例は磁性体、被覆材の記述を省略する)
【実施例6】
(図6)
【033】
攪拌子50は長方形の薄い鉄板の両端を折り曲げて舌部51,52を形成している。舌部51,52は配管内壁面の液をかきとり攪拌、混合効果を高める。
【実施例7】
(図7)
【034】
攪拌子60はリング61を複数個連結している。配管が曲がっていても適応できる。
【実施例8】
(図8)
【033】
攪拌子70はスプリング状としている。回転すると螺旋に沿う流れが発生し、攪拌、混合効果を高める。
【実施例9】
(図9)
【034】
攪拌子80は丸棒81に羽根82、83を付加している。配管中央の流れの速い部分を丸棒81で内壁面に寄せて攪拌、混合効果を高める。
【実施例10】
(図10)
【035】
以下に応用装置の実施例を数例記述する。攪拌装置90は2液(又は複数の液)を攪拌、混合するもので駆動部から攪拌、混合部がかなり離れた位置にあり、配管内も更に細い複数の配管で攪拌、混合部まで液を導入している。使用例としては、混合後の反応の早い液を深い穴底へ注入、原子炉内、宇宙ステーション等での接着剤塗布、部材を可尭性として身体内部への薬液注入等がある。
【036】
スターラー91はローター92を長く突き出し、先端に磁石93を設置する。
ローター92の中空穴に配管94を挿入する。配管94は架台95に固定する。
配管94の先端にノズル96を装着する。配管94内に攪拌子97を磁石93近辺にして挿入する。配管94内にA液チューブ98とB液チューブ99を攪拌子97近くまで挿入し、固定スリーブ100で固定する。配管94の先端に混合室103が出来る。
【037】
A液ポンプ101からA液を少し送り、次にB液ポンプ102からB液を少し送る。これを繰り返すと混合室103にはA液とB液が層状に積み重なる様に注入される。(粗混合)スターラー91で攪拌子97を回転さすと、粗混合されていたA液、B液は更に強く混合されてノズル96から吐出する。
【038】
混合室103は配管径、攪拌子寸法を微小に設定すると非常に小容量の混合室を形成でき、反応の早いエポキシ接着剤、アクリル接着剤などを混合後素早く吐出さすことが出来る。また吐出を誤って液を硬化さしてしまったときも、配管と攪拌子を廃棄するのみで済む。混合室形状も単純で洗浄液を流すのみで洗浄できる。
【039】
ローター92は長く突き出しているので、磁石93を数段に設置して攪拌子を数個挿入し攪拌部を増すことができる。
【実施例11】
(図11)
【040】
攪拌装置110は市販シリンジ、試験管等サイズが多種あるものに適応する。
スターラー111は中空の回転軸112を架台113より突き出している。磁石114を設置したローター115は種々の内径のものを作成し、回転軸112に着脱自在に装着する。
【041】
架台113の背面に穴116を設けて、スリーブ117を着脱自在に取り付ける。スリーブ117は種々の内径のものを作成し、挿入したシリンジ118を固定する。
【042】
液の入ったシリンジ118に合わせたローター115とスリーブ117をスターラー111に取り付け、シリンジ118を挿入取り付ける。シリンジ118内に所要の攪拌子120を投入して回転軸112を回転さすと内部の液は攪拌される。シリンジ118内の液はピストンの挿入、或はエア圧送の手段でノズル119より吐出する。
【043】
シリンジ118に液送配管を連結し、ポンプで液を送り込むと連続して液の攪拌、混合が出来る。従来スタティックミキサー(配管内に種々の壁材を挿入するか又は管路を分岐、集合等して液の流れを乱して攪拌する)、ダイナミックミキサー(管路に外部に突き出した回転軸に攪拌子を連結して回転軸をモーター等で回転さし攪拌する)と比較すると接液部の構造が簡潔で、滞留が少なく、洗浄が簡単、微小サイズから大きなサイズにまで適応できる。特に内壁に付着する液の剥離効果が大きく混合効果が優れる。
【実施例12】
(図12)
【044】
高粘度液を攪拌する場合、攪拌子は回転より揺動が好ましいことがある。更に攪拌子に軸方向前後進運動を加えて攪拌、混合を促進するスターラーを提供する。
【045】
スターラー120は揺動と軸方向前後進運動する中空軸121を設置している。磁石を保持したローター、攪拌子等は実施例11と同様とする。
【045】
中空軸121はゆっくりとした揺動と軸方向前後進運動を行い、摩擦熱や運動エネルギーを液に加えないようにして攪拌、混合している。
【図面の簡単な説明】
【046】
【図1】実施例1の断面図
【図2】実施例2の断面図
【図3】実施例3の断面図
【図4】実施例4の立体図
【図5】実施例5の立体図
【図6】実施例6の立体図
【図7】実施例7の立体図
【図8】実施例8の立体図
【図9】実施例9の立体図
【図10】実施例10の部分断面図
【図11】実施例11の部分断面図
【図12】実施例12の部分断面図
【符号の説明】
【047】
1:攪拌子 2:配管 3:長穴 4:磁石 5:ローター
6:中空軸モーター 7:回転軸
【特許請求の範囲】
【請求項1】
架台を貫通する穴と、この穴から露出する中空の回転軸と、この回転軸に装着する中空のローターと、このローターの貫通穴に磁力面を向けて取り付けた磁石とで構成することを特徴とするスターラーと、前記架台の貫通穴より配管を挿入し、この配管内に、前記磁石の磁力で姿勢と位置を保持する磁性体でなる攪拌子を投入し、前記ローターの回転につれてこの攪拌子が回転する攪拌装置。
【請求項2】
架台を貫通する穴と、この穴から露出する中空の回転軸と、この回転軸に装着する中空のローターと、このローターの貫通穴に磁力面を向けて取り付けた磁石とで構成することを特徴とするスターラー。
【請求項3】
長方形の薄い鉄板の中央部に穴をあけた配管用スターラー攪拌子。
【請求項4】
複数の液の少量を時間差で1本の配管内に吐出し、その配管を請求項1の攪拌装置に挿入して配管内の液を攪拌、混合する方法。
【請求項1】
架台を貫通する穴と、この穴から露出する中空の回転軸と、この回転軸に装着する中空のローターと、このローターの貫通穴に磁力面を向けて取り付けた磁石とで構成することを特徴とするスターラーと、前記架台の貫通穴より配管を挿入し、この配管内に、前記磁石の磁力で姿勢と位置を保持する磁性体でなる攪拌子を投入し、前記ローターの回転につれてこの攪拌子が回転する攪拌装置。
【請求項2】
架台を貫通する穴と、この穴から露出する中空の回転軸と、この回転軸に装着する中空のローターと、このローターの貫通穴に磁力面を向けて取り付けた磁石とで構成することを特徴とするスターラー。
【請求項3】
長方形の薄い鉄板の中央部に穴をあけた配管用スターラー攪拌子。
【請求項4】
複数の液の少量を時間差で1本の配管内に吐出し、その配管を請求項1の攪拌装置に挿入して配管内の液を攪拌、混合する方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2007−330956(P2007−330956A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−190950(P2006−190950)
【出願日】平成18年6月13日(2006.6.13)
【出願人】(000212407)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月13日(2006.6.13)
【出願人】(000212407)
【Fターム(参考)】
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