説明

【課題】 腹回りの大きさを直感的に認識できるようにした褌を提供すること。
【解決手段】 覆い布(11)の端部にバンド挿通部(11A)を袋縫いし、該バンド挿通部にはゲージバンド(12)を挿通し、該ゲージバンドは一端部にフック(12A)を取付けるとともに、上記ゲージバンドの他端側にはゲージ(12B)を設け、該ゲージには上記フックからの長さを示す目盛りを設け、目盛りには複数のフック受け(12C)を設け、上記フックを引っ掛けたフック受けから腹回りの大きさが分かるようになした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は褌に関し、特に腹回りの大きさを直感的に認識できるようにした褌に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に褌は通気性と脱着性に優れ、その愛好家は多い。また、自力で身体を動かすことが難しく、排尿排便の介助を必要とする場合にも褌を使用することがある。
【0003】
従来の褌は、覆い布の端部に紐を縫い付け、紐を腰回りに廻して結び、覆い布を臀側から股間に通し、腹側の紐に通して前に垂らすようになっている(特許文献1)。
【0004】
また、覆い布の端部を袋縫いし、紐を挿通するようにした褌も知られている(特許文献2、特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】 登録実用新案第3128523号公報
【特許文献2】 特開2006−9222号公報
【特許文献3】 登録実用新案第3014658号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
わが国の死亡の2/3近くの原因が糖尿病、脳卒中、心臓病など、いわゆる生活習慣病といわれ、生活習慣病を抑制することが医療上、重要であり、国民の各自の自覚を求めることが行われている。
【0007】
生活習慣病の1つの兆候として、いわゆるメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)を診断の目安とすることが厚生労働省の指針で示されている。具体的には、男性の場合には腹回りが85cm、女性の場合には90cmを超えると、メタボリックシンドローム又はその予備軍と診断される。
【0008】
本件発明はかかる状況において、メタボリックシンドロームの自己診断を直感的にできるようにした褌を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る褌は、覆い布の端部にバンド挿通部を袋縫いし、該バンド挿通部にはゲージバンドを挿通し、該ゲージバンドは一端部にフックを取付けるとともに、上記ゲージバンドの他端側にはゲージを設け、該ゲージには上記フックからの長さを示す目盛りを設け、目盛りには複数のフック受けを設け、上記フックを引っ掛けたフック受けから腹回りの大きさが分かるようになしたことを特徴とする。
【0010】
メタボリックシンドロームの診断基準、例えば男性用は85cm、女性用は90cmの位置に目印を入れると、腹回りの大きさがより直感的に分かる。
【0011】
本発明に係る褌により、メタボリックシンドロームの兆候を直感的に自己診断でき、過食制限や運動の必要性を自覚させることに役立つ。
【0012】
また、本発明の褌は乳幼児、老人、病人などが使用することもできる。この場合、覆い布の腰回りの部分にフラップをつけ、フラップに締着テープを取付け、フラップを相互に適度な強さで安定に繋ぎ合わせることにより、乳幼児、老人、病人などの「紙おしめ」の代用として利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】 本発明にかかる褌の好ましい実施形態を示す図である。
【図2】 上記実施形態におけるゲージバントの例を示す図である。
【図3】 第2の実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を図面に示す具体例に基づいて詳細に説明する。図1及び図2は本発明に係る褌の好ましい実施形態を示す。図において、褌10は覆い布11を備え、覆い布11は矩形状の両側をユーザの股間に応じて凹状に形成した形状に製作され、覆い布11の端部にはバンド挿通部11Aが袋縫いにて形成されている。
【0015】
このバンド挿通部11Aにはゲージバンド12が挿通され、ゲージバンド12は例えば布製の帯を用いて製作され、一端部にはフック12Aがリベットなどによって固定され、ゲージバンド12の他端側にはゲージ12Bが設けられ、ゲージ12Bにはフック12Aからの長さを示す目盛りが80cmから5cmごとに入れられている。
【0016】
また、ゲージバンド12のゲージ12Bには80cmから2.5cmごとの各位置にフック受け12Cがリベットなどによって取付けられ、又メタボリックシンドロームの診断基準を示す85cmの位置のフック受け12Cは赤色に着色されている。
【0017】
本例の褌を使用する場合、覆い布11のバンド挿通部11Aを腰に当て、ゲージバンド12を前方に回して適当なフック受け12Cにフック12Aを引っ掛けた後、覆い布11を股間に通してゲージバンド12をくぐらせて前に垂らし、最後にフック12Aを適度な強さとなる位置のフック受け12Cに引っ掛け直すと、褌を着用することができる。
【0018】
本例の褌ではフック12Aを引っ掛けたフック受け12Cを見ると、メタボリックシンドロームの診断基準、85cmを超えているか否かが直ぐに分かる。
【0019】
図3は第2の実施形態を示し、乳幼児、老人、病人などが「紙おしめ」の代用として利用するできるようにした例である。図において図1及び図2と同一符号は同一又は相当部分を示す。本例では覆い布11の腰回りの部分にフラップ14を縫合によって取付け、フラップ14に締着テープ15A、15Bを縫合し、フラップ14を相互に適度な強さで安定に繋ぎ合わせることができるようになっている。
【0020】
また、乳児用の場合には覆い右11には前に垂れる部分に金太郎、桃太郎、花柄などが模様16を印刷などによって入れるようにすることもできる。
【符号の説明】
【0021】
10 褌
11 覆い布
12 ゲージバンド
12A フック
12B ゲージ
12C フック受け
14 フラップ
15A、15B 締着バンド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
覆い布(11)の端部にバンド挿通部(11A)を袋縫いし、該バンド挿通部(11A)にはゲージバンド(12)を挿通し、該ゲージバンド(12)は一端部にフック(12A)を取付けるとともに、上記ゲージバンド(12)の他端側にはゲージ(12B)を設け、該ゲージ(12B)には上記フック(12A)からの長さを示す目盛りを設け、目盛りには複数のフック受け(12C)を設け、上記フック(12A)を引っ掛けたフック受け(12C)から腹回りの大きさが分かるようになしたことを特徴とする褌。
【請求項2】
ゲージバンド(12)のゲージ(12C)にはメタボリックシンドロームの診断基準の位置に目印を入れられている請求項1記載の褌。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−72532(P2012−72532A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−234946(P2010−234946)
【出願日】平成22年9月29日(2010.9.29)
【出願人】(504184732)
【Fターム(参考)】