説明

解放機構を備える多接点センサコネクタ

【課題】
【解決手段】センサを保持するセンサパックを取り扱い得るようにされた器具と共に使用される多接点センサコネクタである。センサは複数の電気接点を有する。コネクタは、試験センサの支持フレームと、プリント回路板コネクタ面と、複数の接点と、接点ホルダとを備えている。支持フレームは、試験センサが貫通して通るのを許容する貫通する開口を形成する。支持フレームは、試験センサを開口部内に案内し得るようにされた傾斜面領域と、試験センサを開口部内にて支持し得るようにされた全体として水平面領域とを有する。接点は電気接点と相互作用する。接点は、試験センサを接点と水平面領域との間にて固定するよう配置される。接点は、支持フレームにより圧縮され且つプリント回路板コネクタ面に対して固定される。接点ホルダは、接点を保持し且つそれぞれの接点を互いに電気的に隔離し得るようにされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体として、流体監視システムに関し、より具体的には、その内部に保持された流体中の少なくとも1つの分析物質(例えば、血液グルコース、コレステロール)を分析するときに使用される多数のセンサを取り扱う計器又は器具用の新規且つ改良されたセンサコネクタ及び解放機構に関する。
【背景技術】
【0002】
色々な形態の糖尿病患者は、日常的に、血液グルコースの濃度を測るため自分の血液を試験することを必要とする。かかる試験の結果は、インスリン又は任意のその他の医薬を投与する必要があるか否かを判断するため使用することができる。1つの型式の血液グルコース試験システムにおいて、血液標本を試験するためセンサが使用される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
かかるセンサは、前端すなわち試験端と、後端すなわち接触端とを有する全体として平坦、矩形の形状のものとすることができる。センサは、血液グルコースと反応するバイオセンシング材料又は試薬材料を保持している。センサの試験端は、例えば、人間の指を突き刺した後、指に集まった血液のような、試験される流体中に配置し得るようにされている。流体は、センサ内にて試験端から試薬材料まで伸びる毛管通路内に毛管作用により吸引され、試験すべき十分な量の流体がセンサ内に吸引される。次に、流体は、センサ内に保持された試薬と化学的に反応し、その結果、試験中の血液中の血液グルコース濃度を表示する電気信号がセンサの後端すなわち接触端付近に配置された接触領域に供給される。
【0004】
センサ接点にて発生された電気信号を監視装置と連結するため、センサ端を試験中の流体内に配置する前に、センサをセンサホルダ内に挿入する必要がある。センサホルダは、センサがホルダ内に挿入されるとき、センサにて接点と連結される相応した合わさり接触領域を有する。その結果、ホルダは、試験結果を集め且つ(又は)分析する、センサと監視装置との間のインターフェースとして機能する。
【0005】
使用前、センサは、典型的に、センサ内の試薬材料の完全性を保証し得るよう的確な湿度レベルに維持する必要がある。センサは、的確な湿度レベルに維持することができるよう、引裂き型パッケージ内に個別に包装することができる。例えば、ブリスタ型包装方法を使用することができる。この点に関して、パッケージ体は、パッケージ体内にて的確な湿度を維持するため乾燥剤材料を含むことができる。血液グルコースを試験すべく個別のセンサを使用するため、シールを引き裂くことでパッケージ体を開けることができる。これと代替的に、一部のパッケージ体は、ユーザがパッケージ体の一側部に力を加えることを要求し、その結果、センサは反対側部のフォイルを破り又は引き裂くことになる。理解し得るように、これらのパッケージ体を開けることは難しい。更に、パッケージ体が開けられたとき、センサがセンサホルダ内に配置され且つ、血液標本を試験するため使用されるとき、ユーザが負傷したり汚されないことを保証する必要がある。
【0006】
一部のユーザは、先行技術のセンサ器具を作用させ且つ(又は)操作するとき困難さを経験する。例えば、器用でないユーザは、使用済みのセンサを装置から除去することを難しいと感じるであろう。使用済みのセンサは血液又はその他の流体を保持するから、センサは、試験手順が完了した後直ちに処分しなければならない。更に、血液伝染病又はその他の有害な汚染物質の拡散を防止し又は阻止するため、使用済みのセンサを身体にて取り扱うことは回避しなければならない。このため、ユーザが把持したり又はその他の方法で取り扱うことなく、使用済みのセンサを装置から除去することが望まれる。
【0007】
1つの先行技術は、スライドラッチを装置の試験端から摺動させて離し且つ、同時に、装置の試験端を下方に傾けることにより、使用済みの試験センサを排出するステップを含む。このためには、装置の面倒な操作が必要となり、この操作は、手首、手又は指の器用さに欠けるユーザにとって、特に、高齢の糖尿病患者にとって困難なことであろう。その結果、多くのユーザは、使用済みのセンサを装置から除去するため、そのセンサの端部を把持したくなる。
【0008】
米国特許出願公告明細書US2003/0031591に記載されたような、別の先行技術には、試験装置のセンサ接点を試験センサから動かして離すことにより、その前に使用済みの試験センサをセンサ−分与器具から解放するため押されるボタンが開示されている。計器の接点が試験センサを配置する壁に対して動く場合、センサ−分与器具の接点に対して試験センサを整合させることはより困難となる。更に、確実な電気的接続を保証する点にて重要である、センサ−分与器具と試験センサとの間の接触力の程度は、一部の先行装置にて変動する。このため、センサ−分与器具と試験センサとの間の接触力の変動性が減少した、改良されたセンサコネクタを利用する、改良されたセンサ−分与器具を有することが望まれる。接点が全体として一定の位置に止まる、改良されたセンサコネクタを有することが更に望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
1つの実施の形態に従い、複数のセンサを備える、センサパックを取り扱い得るようにされた、センサ−分与器具と共に使用される多接点センサコネクタが提供される。センサの各々は、複数の電気接点を有する。多接点センサコネクタは、試験センサの支持フレームと、プリント回路板のコネクタ表面と、複数の接点と、接点ホルダとを備えている。試験センサの支持フレームは、貫通する開口部を形成する。開口部は、試験センサが通過するのを許容し得るようにされている。試験センサの支持フレームは、試験センサを開口部内にて案内し得るようにされた傾斜面領域と、試験センサを開口部内にて支持し得るようにされた全体として水平面領域とを有している。複数の接点は、センサの電気的接点と相互作用し得るようにされている。接点は、試験センサを接点と試験センサの支持フレームの全体として水平面領域との間にて固定し得るように配置されている。接点は、試験センサの支持フレームにより圧縮される。接点は、プリント回路板のコネクタ面に対して固定されている。接点ホルダは、複数の接点を保持し且つ、それぞれの接点を互いに電気的に隔離し得るようにされている。
【0010】
別の実施の形態に従い、複数のセンサを保持するセンサパックを取り扱い得るようにされた、センサ−分与器具と共に使用される多接点センサコネクタが提供される。センサの各々は、複数の電気接点を有する。多接点センサコネクタは、試験センサの支持フレームと、複数の接点と、接点ホルダと、センサの解放ボタンとを備えている。試験センサの支持フレームは、貫通する開口部を形成する。開口部は、試験センサが通過するのを許容し得るようにされている。試験センサの支持フレームは、試験センサを開口部内に案内し得るようにされた傾斜面領域と、試験センサを開口部内にて支持し得るようにされた全体として水平面領域とを有している。複数の接点は、センサの電気的接点と相互作用し得るようにされている。接点は、試験センサの支持フレームの全体として水平面に対向する位置にて固定状態に配置され、試験センサを接点と試験センサの支持フレームの全体として水平面領域との間にて固定する。接点は、試験センサの支持フレームにより圧縮することができる。接点ホルダは、複数の接点を保持し得るようにされている。接点ホルダは、第一の側壁と、第二の側壁とを有する。センサ解放ボタンは、センサ解放ボタンを押したとき、センサの支持フレームを接点から垂直方向に変位させ、これにより試験センサを解放し得るようにされている。第一の側壁及び第二の側壁は、試験センサを複数の接点に対して側方向に配置し得るようにされている。
【0011】
本発明の更なる実施の形態に従い、多接点センサコネクタと共に使用される電気接点キャリア組立体は、複数の電気接点と、除去可能な取り付け部材とを備えている。複数の電気接点は、全体として同一の輪郭外形を有する。除去可能な取り付け部材は、複数の電気接点を除去可能に接続し且つ、接点の間にて適正な側方向間隔を提供し得るようにされている。
【0012】
本発明の上記の概要は、本発明の実施の形態の各々、又はあらゆる形態を示すことを意図するものではない。本発明の追加的な特徴及び有利な点は、以下に掲げた詳細な説明及び図面から明らかであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
先ず、図1及び図2を参照すると、流体中の少なくとも1つの分析物質の濃度を測定するときに使用されるセンサ−分与器具10が示されている。本発明を使用して測定することのできる分析物質は、グルコース、油脂プロファイル(例えば、コレステロール、トリグリセリド、LDL及びHDL)、微量アルブミン、ヘモグロビンA1C、フルクトース、乳酸塩、又はビリルビンを含む。しかし、本発明は、これらの特定の分析物質に限定されるものではなく、その他の分析物質の濃度を測定することが可能であると考えられる。分析物質は、例えば、全血標本、血清標本、血漿標本、又はISF(間質液)及び尿のようなその他の体液とすることができる。センサ−分与器具10は、上側ケース18及び下側ケース24を有する外側ハウジング12と、上側ケース18にて回動する下側ケース24とを含む。上側ケース18は、貝殻状に下側ケース24に対して回動し、センサパック300(図3参照)をハウジング12内にて割り出しディスク30の上に配置することができる。このようにセンサパック300がハウジング12内に装填された状態にて、ハウジング12の上側ケース18の後端22から伸びるプーラーハンドル32を動かしてディスク−駆動機構を作動させ、センサ302(図5)をハウジング12の前端14の試験位置に装填することができる(図3参照)。
【0014】
図4に示したように、センサ−分与器具10によって利用されるセンサパック300は、「流体監視センサ用の分与器具(Dispensing Instrument For Fluid Monitoring Sensors)」という名称に
て、1996年11月19日付けで発行された、米国特許明細書US5,575,403に記載された型式のものである。全体として、センサパック300は、複数の試験センサ302を収容し得るようにされ、試験センサ302の各々が複数の別個のセンサキャビティ304のそれぞれ1つ内にある。図5に示したように、センサ302の各々は、前端すなわち試験端306から後端308まで伸びる全体として平坦な矩形の形状を有する。前端306は角度が付けられており、該前端は、センサ302がセンサキャビティ304から押し出されるとき、センサキャビティ304の上方に位置する保護フォイル310の切断されていない部分にナイフブレードにて穴を開ける。前端306は、分析中の流体(例えば、血液)内に配置し得るようにもされている。センサの後端308は、ナイフブレードがセンサキャビティ304からセンサ302を突き出すとき、ナイフブレードが係合する小さい切欠き312を含む。センサ302の後端308付近の接点314は、センサ302が試験位置にあるとき、多接点センサコネクタ400の金属接点と合わさり得るようにされている(以下に説明するように)。その結果、センサは、回路板組立体にて電子回路と連結され、このため、試験中にセンサ内にて発生された情報を保存し、分析し且つ(又は)表示することができる。
【0015】
センサ−分与器具10を作動させるため、プーラーハンドル32を最初にハウジング12の後端16に隣接する待機位置(図1)からハウジング12の後端16から離れた伸長位置まで手動にて引っ張る。プーラーハンドル32の外方への動きによって、ディスク駆動機構は、センサパック300を回転させ且つ試験位置に装填される前に、次のセンサ302を待機位置に配置する。プーラーハンドル32の外方への動きによって、センサ−分与器具10はONとされる(すなわち、回路板組立体における電子回路が作動される)。
【0016】
次に、プーラーハンドル32を手動にて待機位置(図1)を経て伸長位置から試験位置まで内方に引っ張る。プーラーハンドル32の内方への動きによって、ディスク駆動機構がセンサ302をセンサパック300から除去し且つ試験を行うことができるハウジング12の前端14における多接点センサコネクタ400内にセンサ302を配置する。
【0017】
次に、図6ないし図14を参照すると、本発明の1つの実施の形態に従った多接点センサコネクタ400が示されている。多接点センサコネクタ400は、センサ−分与器具10のようなセンサ−分与器具と共に作用し得るようにされている。多接点センサコネクタ400についてディスク型センサパックを利用するセンサ−分与器具に関連して説明したが、多接点センサコネクタは、カートリッジ型センサパック又は当該技術にて既知のその他のセンサパックを利用するセンサ−分与器具と共に利用することも可能であると更に考えられる。多接点センサコネクタ400は、貫通する開口部402(図10)を形成する試験センサの支持フレーム418を有している。開口部402は、センサがセンサパックから除去されるとき、センサ302が貫通して通るのを許容し得るようにされている。試験センサの支持フレーム418は、傾斜面404を有しており、試験センサ302が多接点センサコネクタ400に入るとき、試験センサ302は上方に摺動する。傾斜面404は、センサ302を損傷させ又はセンサ−分与器具の作動を困難にするであろう、大きい抵抗力が試験センサ302に加えられることなく、試験センサ302を多接点センサコネクタ400内に案内するのを助ける。試験センサの支持フレーム418は、全体として水平面406を更に有する。全体として水平面は、試験センサ302を試験位置にて支持するのを助け得るようにされている。
【0018】
図7に示したように、多接点センサコネクタ400は、試験センサ300の接点306と相互作用し、試験センサ302をセンサ−分与器具と電気的に連結し得るようにされた複数の接点408を有する。4つの接点408が図6ないし図15に示されているが、代替的な実施の形態にて多接点センサコネクタにて使用される接点の数は変更することが可能であると考えられる。接点408は、多接点センサコネクタ400の全体として水平なPCBコネクタ面410の上に配置されたプリント回路板(「PCB」)コネクタ(図示せず)と更に相互作用し得るようにされている。PCBコネクタは、接点408をセンサ−分与器具と電気的に連結し得るようにされている。接点408は、接点ホルダ420(図8)内に保持されている。接点ホルダ420は、接点408を支持し且つ接点408の各々を電気的に隔離する作用を更に果たす。
【0019】
接点408は、開口部402の全体として水平面406と相互作用し、試験センサを図11、図12に示したように、試験位置に固定し得るようにされている。試験センサが試験位置にある間、多接点センサコネクタ400の接点408は、試験センサ302の接点314に接触し、試験センサ302をセンサ−分与器具と電気的に連結する。接点408は、試験センサ302に力を加えて試験センサ302を接点408と試験センサの支持フレーム418の全体として水平面406との間にて固定する。
【0020】
接点408により試験センサ302に十分な力が加わることを保証するため、接点408は予荷重を有する設計とされている。接点408の予荷重は、全体として水平面406が接点408と接触して接点408をある程度、圧縮するように接点408を設計することにより実現される。1つの実施の形態に従い、接点は、約0.203mm(0.008インチ)だけ圧縮されるようにすることが考えられる。試験センサ302が開口部402に入るとき、接点408は約0.635mm(0.025インチ)まで更に圧縮され、接点408、試験センサ302、全体として水平面406の間にて追加的な力を発生させ、これにより試験センサ302を固定する。接点ホルダ420は、作動中、接点408の恒久的な変形を防止し又は阻止するのを助ける。
【0021】
図10にて理解し得るように、試験センサは、傾斜面404に沿って開口部402に入る。次に、試験センサは、接点408に到達し且つ接点408を変位させ、接点408は、更に圧縮して且つ試験センサを接点408と試験センサの支持フレーム418の全体として水平面406との間にて固定するのを助ける。試験センサは、図8及び図9に示したように、多接点センサコネクタの接点408と整合される箇所である試験位置に試験センサ302の接点314が到達する迄、矢印Aの方向に向けて開口部402を通る動きを続ける。
【0022】
多接点センサコネクタ400の接点408と試験センサ302の接点314との間の適正な整合を保証するのを助けるため、接点ホルダ420は、第一の側壁412と、第二の側壁414とを更に有している(図8)。第一の側壁412及び第二の側壁414は、全体として試験センサ302の幅だけ互いから隔て得るようにされている。第一の側壁412及び第二の側壁414をほぼ試験センサ302の幅だけ隔てることにより、試験センサ302の接点314が多接点センサコネクタ400の接点408に対して側方向に非整合状態となる機会は大幅に減少し、センサ−分与器具の性能の信頼性を向上させることができる。多接点センサコネクタ400の接点408が接点ホルダ420の側壁412、414に対し側方向に動くことはない。接点408が第一の側壁412及び第二の側壁414に対し側方向に動かないことは、試験センサ302と多接点センサコネクタ400との間の適正な電気的接続を保証するのを助けることになる。
【0023】
標本が試験センサ302により試験された後、センサ解放ボタン416を押して試験センサをセンサ−分与器具から除去する。センサ解放ボタン416がセンサ−分与器具の外側ハウジングの外面を超えて伸びている。1つの実施の形態に従い、センサ解放ボタン416は、ばね荷重型であり、センサ解放ボタン416を外側ハウジングの外面を超えて伸びる位置まで偏倚させる。センサ解放ボタン416は、センサの支持フレーム418を図13及び図14にて矢印Bで示した方向に向けて変位し得るようにされている。センサの支持フレーム418を矢印Bの方向に向けて動かすと、傾斜面404及び全体として水平面406の双方が矢印Bの方向に向けて変位される。傾斜面404及び全体として水平面406を矢印Bの方向に向けて動かすと、全体として水平面406が接点408及び接点ホルダ420から動いて離れるとき、試験センサ302を全体として水平面406と複数の接点408との間から解放する。接点408は、PCBコネクタ面410に対して変位されず、全体として水平面406の動きによって圧縮が解放される。試験センサの支持フレーム418が矢印Bの方向に向けて変位したとき、ユーザは、センサ−分与器具を傾動させ、センサ302に直接、接触することを必要とせずに、試験センサ302を除去することができる。センサ302がセンサ分与器具から除去されたとき、センサ解放ボタン416は、外側ハウジング12を超えて伸びるその当初の位置に戻ることが許容され、センサの支持フレーム418がまた、その当初の位置に戻るのを許容し、全体として水平面406が接点408を圧縮するようにする。
【0024】
次に、図15aないし図15cを参照すると、接点408を接点ホルダ420に組み付ける状態が示されている。接点408は、全て全体として同一の輪郭外形を有しており、これにより接点408を同一の製造装置により同時に製造し且つ共通の接点キャリア組立体422を介して接続することを許容する。共通の接点キャリア組立体422は、接点408と接続し得るようにされた取り付け部材424を備えており、接点408は単一物である共通の接点キャリア組立体422の全部分である。
【0025】
図15aに示したように、共通の接点キャリア組立体422は、接点408が接点ホルダ420内に配置され、試験センサと相互作用する接点408の部分が多接点センサコネクタ400と共に使用し得るよう適正な位置となるように配置されている。共通の接点キャリア組立体422は、接点408の間にて適正な側方向間隔を提供する。次に、図15bにて理解し得るように、取り付け部材を約90°回転させ、接点408をプリント回路板と相互作用するのに適した形状とすることを許容する。最後に、図15cに示したように、接点408を約90°回転させ、多接点センサコネクタ400と共に使用される位置に配置されるようにする。次に、取り付け部材424を除去して接点408の各々を電気的に隔離する。
【0026】
代替的な実施の形態A
複数のセンサを保持し、センサの各々が複数の電気接点を有するセンサパックを取り扱い得るようにされたセンサ−分与器具と共に使用された多接点センサコネクタにおいて、
貫通する開口部を形成する試験センサの支持フレームであって、開口部は、試験センサが通過するのを許容し得るようにされ、試験センサを開口部内に案内し得るようにされた傾斜面領域と、試験センサを開口部内にて支持し得るようにされた全体として水平面領域とを有する上記試験センサの支持フレームと、
プリント回路板コネクタ面と、
センサの電気接点と相互作用し得るようにされた複数の接点であって、接点と試験センサの支持フレームの全体として水平面領域との間にて試験センサを固定するよう配置され、試験センサの支持フレームにより圧縮され、プリント回路板のコネクタ面に対して更に固定される、上記複数の接点と、
複数の接点を保持し且つそれぞれの接点を互いに電気的に隔離し得るようにされた接点ホルダとを備える、多接点センサコネクタである。
【0027】
代替的な実施の形態B
接点が約0.203mm(0.008インチ)から約0.635mm(0.025インチ)まで圧縮される、代替的な実施の形態Aの多接点センサコネクタである。
代替的な実施の形態C
試験センサの支持フレームの接点ホルダが第一の側壁と、第二の側壁とを有し、第一の側壁はほぼ試験センサの幅だけ第二の側壁から隔てられ、第一の側壁及び第二の側壁は、試験センサを複数の接点に対して側方向に配置し得るようにされた、代替的な実施の形態Aの多接点センサコネクタである。
代替的な実施の形態D
センサ解放ボタンであって、センサ解放ボタンが押されたとき、センサの支持フレームを接点から変位させ、センサを解放し得るようにされた上記センサ解放ボタンを更に備える、代替的な実施の形態Aの多接点センサコネクタである。
代替的な実施の形態E
センサ解放ボタンは、センサ解放ボタンが押されないとき、ばね荷重が加えられ、接点がセンサの支持フレームにより圧縮される位置までセンサの支持フレームを戻すようにした、代替的な実施の形態Dの多接点センサコネクタである。
代替的な実施の形態F
接点が接点ホルダ内の所定の位置に固定される、代替的な実施の形態Dの多接点センサコネクタである。
代替的な実施の形態G
複数の接点が全体として同一の輪郭外形を有する、代替的な実施の形態Aの多接点センサコネクタである。
【0028】
代替的な実施の形態H
複数のセンサを保持し、センサの各々が複数の電気接点を有するセンサパックを取り扱い得るようにされたセンサ−分与器具と共に使用される多接点センサコネクタにおいて、
貫通する開口部を形成する試験センサの支持フレームであって、開口部は、試験センサが通過するのを許容し得るようにされ、試験センサを開口部内に案内し得るようにされた傾斜面領域と、試験センサを開口部内にて支持し得るようにされた全体として水平面領域とを有する上記試験センサの支持フレームと、
センサの電気接点と相互作用し得るようにされた複数の接点であって、接点と試験センサの支持フレームの全体として水平面領域との間にて試験センサを固定するよう試験センサの支持フレームの全体として水平面領域に対向して固定状態に配置され、試験センサの支持フレームにより圧縮することができる、上記複数の接点と、
複数の接点を保持し得るようにされ、第一の側壁と、第二の側壁とを有する接点ホルダと、
センサ解放ボタンであって、センサ解放ボタンが押されたとき、センサの支持フレームを接点から垂直方向に変位させ、これにより試験センサを解放し得るようにされた上記センサ解放ボタンとを備え、
第一の側壁及び第二の側壁は、試験センサを複数の接点に対し側方向に配置し得るようにされた、多接点センサコネクタである。
【0029】
代替的な実施の形態I
接点が約0.203mm(0.008インチ)から約0.635mm(0.025)インチまで圧縮される、代替的な実施の形態Hの多接点センサコネクタである。
代替的な実施の形態J
センサ解放ボタンが押されないとき、センサ解放ボタンはばね荷重が加えられ、接点がセンサ支持フレームにより圧縮される位置までセンサの支持フレームを戻すようにした代替的な実施の形態Hの多接点センサコネクタである。
代替的な実施の形態K
複数の接点がそれぞれの接点を電気的に隔離し得るよう接点ホルダ内に保持された、代替的な実施の形態Hの多接点センサコネクタである。
代替的な実施の形態L
全体として同一の輪郭外形を有する複数の電気接点と、
複数の電気接点を除去可能に接続し且つ接点の間にて適正な側方向間隔を提供し得るようにされた除去可能な取り付け部材とを備える、多接点センサコネクタと共に使用される電気接点キャリア組立体である。
【0030】
本発明は、色々な改変例及び代替的な形態にて具体化可能であるが、特定の実施の形態及びその方法について単に一例として図面に示し且つ本明細書にて詳細に説明した。しかし、これは、本発明を開示された特定の形態又は方法に限定することを意図するものではなく、これに反して、本発明は、特許請求の範囲により規定された本発明の精神及び範囲に属する全ての改変例、等価物及び代替例を包含することを意図するものであることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の1つの実施の形態に従ったセンサ−分与器具の頂面斜視図である。
【図2】図1のセンサ−分与器具の底面斜視図である。
【図3】センサパックの挿入状態を示す、開放した位置にある図1のセンサ−分与器具の斜視図である。
【図4】本発明の1つの実施の形態と共に使用されるセンサパックの構成要素部分の分解斜視図である。
【図5】本発明の1つの実施の形態と共に使用される試験センサの斜視図である。
【図6】本発明の1つの実施の形態に従った多接点センサコネクタの背面斜視図である。
【図7】図6の多接点センサコネクタの正面斜視図である。
【図8】図6の多接点センサコネクタの接点ホルダを示す正面図である。
【図9】図6の多接点センサコネクタを示す正面図である。
【図10】図9の全体として線10−10に沿った断面図である。
【図11】試験位置にある図6の多接点センサコネクタの正面図である。
【図12】図11の全体として線12−12に沿った断面図である。
【図13】解放位置にある図6の多接点センサコネクタの正面図である。
【図14】図13の全体として線14−14に沿った断面図である。
【図15】15aは、接点ホルダに組み付けられる第一の位置にある接点を示す接点ホルダの斜視図である。15bは、接点ホルダに組み付けられる第二の位置にある接点を示す接点ホルダの斜視図である。15cは、接点ホルダに組み付けられる第三の位置にある接点を示す接点ホルダの斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のセンサにして各々が複数の電気接点を有する複数のセンサを保持するセンサパックを取り扱い得るようにされたセンサ−分与器具と共に使用される多接点センサコネクタにおいて、
貫通する開口部を形成する、試験センサの支持フレームであって、該開口部は、試験センサが通過するのを許容し得るようになされており、試験センサを該開口部内に案内し得るようにされた傾斜面領域と、試験センサを前記開口部内にて支持し得るようにされた水平面領域とを有する前記試験センサの支持フレームと、
プリント回路板コネクタ面と、
センサの電気接点と相互作用し得るようにされた複数の接点であって、該接点と前記試験センサの支持フレームの前記水平面領域との間にて試験センサを固定するよう配置され、前記試験センサの支持フレームにより圧縮され、前記プリント回路板コネクタ面に対して固定される、前記複数の接点と、
前記複数の接点を保持し且つそれぞれの接点を互いに電気的に隔離し得るようにされた接点ホルダと、を備える、多接点センサコネクタ。
【請求項2】
請求項1に記載の多接点センサコネクタにおいて、接点は、約0.203mm(0.008インチ)から約0.635mm(0.025インチ)まで圧縮される、多接点センサコネクタ。
【請求項3】
請求項1に記載の多接点センサコネクタにおいて、前記試験センサの支持フレームの前記接点ホルダは、第一の側壁と、第二の側壁とを有し、前記第一の側壁はほぼ試験センサの幅だけ前記第二の側壁から隔てられ、前記第一の側壁及び前記第二の側壁は、試験センサを前記複数の接点に対して側方向に配置し得るようにされた、多接点センサコネクタ。
【請求項4】
請求項1に記載の多接点センサコネクタにおいて、センサ解放ボタンであって、該センサ解放ボタンが押されたとき、前記試験センサの支持フレームを前記接点から変位させ、センサを解放し得るようにされた前記センサ解放ボタンを更に備える、多接点センサコネクタ。
【請求項5】
請求項4に記載の多接点センサコネクタにおいて、前記センサ解放ボタンは、該センサ解放ボタンが押されないとき、ばね荷重が加えられ、前記接点が前記試験センサの支持フレームにより圧縮される位置まで該試験センサの支持フレームを戻すようになされている、多接点センサコネクタ。
【請求項6】
請求項4に記載の多接点センサコネクタにおいて、前記接点は、接点ホルダ内の所定の位置に固定されている、多接点センサコネクタ。
【請求項7】
請求項1に記載の多接点センサコネクタにおいて、前記複数の接点は全体として同一の輪郭外形を有する、多接点センサコネクタ。
【請求項8】
複数のセンサにして各々が複数の電気接点を有する複数のセンサを保持するセンサパックを取り扱い得るようにされたセンサ−分与器具と共に使用される多接点センサコネクタにおいて、
貫通する開口部を形成する、試験センサの支持フレームであって、該開口部は、試験センサが通過するのを許容し得るようになされており、試験センサを該開口部内に案内し得るようにされた傾斜面領域と、試験センサを該開口部内にて支持し得るようにされた水平面領域とを有する、前記試験センサの支持フレームと、
センサの電気接点と相互作用し得るようにされた複数の接点であって、該接点と前記試験センサの支持フレームの前記水平面領域との間にて試験センサを固定するよう前記試験センサの支持フレームの前記水平面領域に対向して固定状態に配置され、前記試験センサの支持フレームにより圧縮することができる、前記複数の接点と、
前記複数の接点を保持し得るようにされ、第一の側壁と、第二の側壁とを有する接点ホルダと、
センサ解放ボタンであって、該センサ解放ボタンが押されたとき、前記試験センサの支持フレームを前記接点から垂直方向に変位させ、これにより試験センサを解放し得るようにされた前記センサ解放ボタンとを備え、
第一の側壁及び第二の側壁は、試験センサを前記複数の接点に対して側方向に配置し得るようにされた、多接点センサコネクタ。
【請求項9】
請求項8に記載の多接点センサコネクタにおいて、接点は、約0.203mm(0.008インチ)から約0.635mm(0.025インチ)まで圧縮される、多接点センサコネクタ。
【請求項10】
請求項8に記載の多接点センサコネクタにおいて、前記センサ解放ボタンが押されないとき、該センサ解放ボタンは、ばね荷重が加えられ、前記接点が前記試験センサの支持フレームにより圧縮される位置まで該試験センサの支持フレームを戻すようになされている、多接点センサコネクタ。
【請求項11】
請求項8に記載の多接点センサコネクタにおいて、前記複数の接点がそれぞれの接点を電気的に隔離し得るよう接点ホルダ内に保持された、多接点センサコネクタ。
【請求項12】
多接点センサコネクタと共に使用される電気接点キャリア組立体において、
全体として同一の輪郭外形を有する複数の電気接点と、
前記複数の電気接点を除去可能に接続し得るようにされ且つ接点の間にて適正な側方向間隔を提供する除去可能な取り付け部材とを備える、電気接点キャリア組立体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15a】
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【図15b】
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【図15c】
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【公表番号】特表2008−542757(P2008−542757A)
【公表日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−514766(P2008−514766)
【出願日】平成18年5月31日(2006.5.31)
【国際出願番号】PCT/US2006/020844
【国際公開番号】WO2006/130577
【国際公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【出願人】(503106111)バイエル・ヘルスケア・エルエルシー (154)