説明

触感装置

【課題】本発明は、使用者の皮膚を刺激して使用者に実感のある触感を与えるための触感装置を提供する。
【解決手段】使用者の皮膚に接する一端を有するハウジング、アクチュエータ、タッチピン及び弾性手段を備える。アクチュエータは、ハウジングの内側に装着され、電磁気的エネルギを運動エネルギに変換する。タッチピンは、ハウジングの内側から出没することができるように装着され、ハウジングの一端面からその先端が突出して使用者の皮膚に接触し、アクチュエータの運動エネルギによって作動することができるようにアクチュエータと連結されている。弾性手段の弾性プレートは、ハウジングの一端面とアクチュエータとの間に装着され、タッチピンと連動されるようにタッチピンが固定的に挿通され、タッチピンが没入するとき、弾性変形されて弾性エネルギを有することにより、電磁気的エネルギを運動エネルギに変換するアクチュエータと弾性手段の連動構造を介してタッチピンが使用者の皮膚を刺激して実感のある触感を実現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は触感装置に関し、より詳細には、使用者の皮膚を刺激して使用者に実感的な接触感を与えるための触感伝達装置に関する。
【背景技術】
【0002】
触感装置(Haptic Device)は、仮想現実、シミュレーション(Simulation)、ウェアラブル・コンピュータ(Wearable Computers)、ロボット工学(Robotics)、医療用など多様な分野で活用されており、触覚インターフェース(Haptic Interface)とも言われる。触感装置には、筋肉、関節に物理的な力を伝達する力フィードバック装置(力覚伝達装置:Force Feedback Device)と、皮膚に接触されている機械受容体(Mechano Receptor)を通じて質感、温度、圧力、振動、痛みなどのような皮膚の刺激を伝達する触覚伝達装置に区分されている。また、触感装置は、触感ディスプレイ(Tactile Display)とも言われ、皮膚の刺激によって使用者に実際の物体と同じ質感の事実的な力(Realistic Force)を表現する触感技術(Tactile Technology)を備えることが重要である。なお、この触感技術においては、皮膚を刺激するポイント(Point)間の間隔を1.3mm以下にして配列することが触感の認知において理想的あると知られている。
【0003】
例えば、触感装置の一例として、特許文献1に多層タッチディスプレイ装置(Multi−layer Touch Display Device)が開示されている。この多層タッチディスプレイ装置は、タッチプレート(Touch Plate)と、磁力を有する複数個の触感変更構成要素(Tactile Sensation Modification Component)と、複数個のコイル(Coil)によって構成されている。前記の触感変更構成要素は、タッチプレートに作動することのできるように装着されており、コイルに印加される電流の方向に沿って振動し、タッチプレートの振動によって使用者の手または指が刺激される。これによって、使用者はスクリーンに表示される物体に対して接触感を感じることができる仕組みである。
【特許文献1】米国公開特許公報第2006/0012576A1号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前記特許文献1の触感装置は、触感変更構成要素の中、ブレード(Blade)がその器具的な構造のために、広い面積を有して作製されているので、皮膚を刺激するポイント間の間隔が広く離れて配列されることにより実感的な触感の認知を具現することが不十分であるという問題がある。殊に、コイルとブレードの下面に装着されている磁石によって構成される電磁気装置の占める面積のために小型化が難しいという問題がある。また、ブレードはアーム(Arm)によってタッチプレートに支持されており、電磁気装置のコイルが平板型に構成されているため、表現することのできる変位と力に多くの制約を受けるという問題がある。
【0005】
本発明は、上記のような従来技術の問題を解決するための発明であって、本発明の目的は、電磁気的エネルギを運動エネルギに変換するアクチュエータと生体弾性の伝達手段との連動構造によってリアルな触感を具現することのできる触感装置を提供することを目的としている。
【0006】
本発明の他の目的は、上記の装置を簡単に小型化することができるとともに、制御性を向上させることのできる触感装置を提供することである。
また、本発明の他の目的は、省電力・高出力の触感装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明は、使用者の皮膚に接する一端面を有するハウジングと、前記ハウジングの内側に装着され、電磁気的エネルギを運動エネルギに変換させるアクチュエータと、前記ハウジングの内側から出没自在に装着され、前記ハウジングの一端面からその先端が突出して使用者の皮膚に接触し、前記アクチュエータの運動エネルギによって作動するように前記アクチュエータと連結されているタッチピンと、前記ハウジングの一端面と前記アクチュエータとの間に装着され、前記タッチピンと連動されるとともに、前記タッチピンが固定的に挿通され、前記タッチピンが没入するとき、弾性変形させる弾性エネルギを有する弾性手段を包含して構成されることを特徴とする触感装置を提供する。
【発明の効果】
【0008】
上述のように、本発明の触感装置によれば、電磁気的エネルギを運動エネルギに変換するアクチュエータと、弾性手段の連動構造によってタッチピンが使用者の皮膚を刺激して、実感的に触感を表現することができる。また、弾性手段による弾性エネルギがタッチピンの運動力を増幅させてアクチュエータの省電力・高出力駆動を可能にし、簡単に小型化することができ、タッチピンの制御性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明のその他の目的や新規な技術的特徴が奏する効果については、添付の図面を参照し、以下の好ましい実施例によってさらに詳細に説明にする。
【0010】
まず、図1及び図2に示されるように、本発明に係る触感装置の一態様は、外観を構成するハウジング10を備えている。前記ハウジング10は、本体12と、本体上端面の第1カバー14と本体下端面の第2カバー16とによって構成されている。本体12はその横断面から見て、6角形状の中空の空間12aを有する形態に形成されており、上端面と下端面が開放されている。本体12の横断面は、六角形の空洞によって形成されていることを図示しているが、これは1つの例示であって、多角形、楕円形、円形など多様な形状に形成することができる。ハウジング10は第1および第2カバー14,16によって、本体12の上・下両端面の間に形成される空間12aを閉鎖するように装着されている。また、第1カバー14には、タッチピン50が突出・没入する複数個の孔14aが形成されている。なお、ハウジング10の本体12と、第1および第2カバー14,16は磁性体、例えば、鋼などを素材にして作製されている。
【0011】
図1〜図4に示されるように、ハウジング10の内側即ち本体12の空間12a内に電磁気的エネルギを運動エネルギに変換するアクチュエータ(Actuator)20が第2カバー16の上に装着されている。アクチュエータ20は、複数個の電磁石30と、リターン手段40とによって構成されている。電磁石30のコア(Core)32は、ハウジング10の内側でハウジング10の長手方向に沿って第1位置P1と第2位置P2との間を運動可能に装着されるとともに、第1カバー14に形成されているタッチピン50が突出・没入する孔14aと整列される孔32aが形成されている。コア32の上端に隣接する外面に第1フランジ32bが形成されるとともに、下端に第2フランジ32cが形成されている。なお、コア32の横断面は、円形、多角形など多様な形状で構成することができる。コア32は磁性体で作製されるのが好ましく、必要によっては非磁性体で作製することもできる。
【0012】
電磁石30のコイル34は、前記第1および第2フランジ32b、32c間のコア32の外側に円筒形に巻線され、電流の印加によって磁界を形成する。コイル34は、本体12の外側面に装着されているコネクタ36に連結されている。また、コネクタ36は、コイル34に印加される電流を制御する制御手段としてコントローラ38、マイクロプロセッサ、コンピュータ等と連結されている。
【0013】
次いで、図2〜図4、図17及び図18に示すように、前記のリターン手段40は、電磁石30のコア32が第2位置P2から第1位置P1、すなわち、初期位置に復帰するように磁力を提供する複数個の磁石42によって構成されている。この磁石42は、コア32と整列されて第2カバー16の上面に装着されている。磁石42の極性は、磁界の形成によってコア32が帯びる極性に対して斥力が発生するように構成されている。
【0014】
図2〜図4に示されるように、アクチュエータ20は、コア32の運動を直線運動となるようにガイドするリニアモーションガイド(Linear Motion Guide)44をさらに備えている。このリニアモーションガイド44は、ハウジング10の内側に装着され、コア32の一端が挿通されるように嵌め合わされる複数個のガイド孔44aを有する。リニアモーションガイド44の横断面形状は、ハウジング10の内側での回転を防止するために、ハウジング10の横断面と一致する多角形状(本実施形態の場合6角形)に形成されている。アクチュエータ20のリターン手段40は、コア32の第1フランジ32bとリニアモーションガイド44との間に伸縮バネ(Return Spring)(図示せず)を装着して構成することができる。このアクチュエータ20は、電流の印加によって磁界を形成する円筒形コイル34と、コイル34の内側に往復運動可能に装着されているプランジャ(Plunger)を有する電磁アクチュエータ(Solenoid Actuator)で構成することができる。
【0015】
さらに、図1〜図4、図17及び図18に示されるように、本実施形態の触感装置は、アクチュエータ20の運動エネルギによって作動するアクチュエータ20と連結されている複数個のタッチピン50を具備する。前記タッチピン50の先端は、第1カバー14に形成されている孔14aを通じてその先端が突出・没入することができるように装着されている。一方、タッチピン50の後端は、コア32の上端面に形成されている孔32aに結合されている。タッチピン50の先端は、コア32の第2位置P2から第1カバー14の孔14aを通じてハウジング10の上端面から突出し、使用者の皮膚に接触した後、コア32の第1位置P1まで前記の第1カバー14の孔14aを通じてハウジング10の内部に没入する。
【0016】
図2〜図5及び図6〜図16に示されるように、本実施形態の触感装置は、ハウジング10の内側にタッチピン50が没入するとき、弾性変形されるとともに弾性エネルギを蓄える弾性手段60をハウジング10の上端とアクチュエータ20との間に具備する。この弾性手段60は、1つ以上の弾性プレート62で構成されている。弾性プレート62は、合成ゴム、弾性力を有するプラスティック、スプリング板などによって作製することができる。また、弾性プレート62に複数個の孔62aが形成され、孔62aの周囲に弾性プレート62の弾性変形が円滑になるように弾性変形を許容するスロット(細長い穴、Slot)62bが形成されている。弾性プレート62は、スロット62bの形成によって孔62aの周囲に弾性変形部62cを形成する。弾性プレート62の孔62aにタッチピン50が、固定的に挿通されている。したがって、弾性プレート62はタッチピン50と連動される。
【0017】
図6〜図14には、弾性プレート62のスロット62bが、孔62aを囲んで螺旋形に形成されていることが例示されている。また、図6〜図10に図示されている孔62aの周囲は、弾性変形部62cによって1点支持されている。また、図15には、弾性プレート62のスロット62bが、孔62aを囲んでジグザグ(Zigzag)形で形成されていることが例示されている。
図11〜図15に示されている孔62aの周囲は、弾性変形部62cによって2点支持されている。
図16に示されている弾性プレート62の弾性変形部62cは、孔62aを囲んで放射状に延長されてリブ(Rib)状に形成され、スロット62bは、弾性変形部62c間に孔状に形成されている。また、図16に示されている孔62aの周囲は、弾性変形部62cによって3点支持されている。
【0018】
図2〜図5に示されるように、弾性プレート62は、単層または複数個の弾性プレートが多層に積層されることが可能であるとともに、複数個の弾性プレート62は、所定の間隔を有して積層されている。ここで、磁石42の引力は、積層されている弾性プレート62が保有する弾性力より大きい。したがって、磁石42の引力によってコア32は、弾性プレート62の弾性力を克服し、第2位置P2から第1位置P1に円滑に復帰することができる。
【0019】
図6〜図10に示されるように、孔62aの周囲が弾性変形部62cによって1点支持されている場合、複数個の弾性プレート62のそれぞれは、弾性変形部62cが孔62aのそれぞれを中心に等間隔を成すように積層されている。弾性プレート62の弾性変形部62cが等間隔に配列されることによってタッチピン50の正確な直線運動が実現される。同様に、弾性変形部62cが2点または3点支持構造になっている場合でも複数の弾性プレート62のそれぞれの弾性変形部62cが等間隔を成すように積層される。
【0020】
さらに図2〜図5に示されるように、メインスペーサ(Main Spacer)70が各弾性プレート62間の間隔の維持のために装着されている。メインスペーサ70にタッチピン50が挿通される孔70aが形成されている。孔70aの直径は、弾性変形される弾性プレート62がメインスペーサ70と干渉しない程度のサイズで形成されている。メインスペーサ70は、弾性プレート62の縁側を支持するリング形状に形成することが好ましい。
【0021】
また、メインスペーサ70は、弾性プレート62の一面または両面の縁側に弾性変形部62cの弾性変形を許容するリング形状に突出する突出部に代替されることもできる。図2において、弾性プレート62とメインスペーサ70のそれぞれの横断面は、本体12の横断面と一致する六角形に形成されている。さらに、リニアモーションガイド44、弾性プレート62とメインスペーサ70は、本体12の空間12aに強く嵌め込まれるか、固定手段、例えば、接着剤、エポキシ樹脂によって接着・固定されることが好ましい。
【0022】
弾性手段60における弾性プレート62は、ハウジング10の上端面とリニアモーションガイド44との間に配置されている。弾性プレート62の中、最下層の弾性プレート62とリニアモーションガイド44との間の間隔維持のためにサブスペーサ(Subspacer)72が装着され、サブスペーサ72の孔72aにタッチピン50がそれぞれ挿通されている。
【0023】
以下、上記のような構成を有する本実施形態による触感装置の作用について説明する。
先ず、図1、図3及び図17に示されるように、コントローラ38の制御によって電磁石30のコイル34に印加されていた電流が遮断されると、磁性体、例えば、鋼製のコア32は、磁石42の引力によって磁石42に付着する。これに伴ってタッチピン50は、第1カバー14の孔14aを通じてハウジング10の内側に没入する。コア32が磁石42に付着している第1位置P1において弾性プレート62の弾性変形部62cが弾性変形することにより弾性エネルギを保有することになる。
【0024】
次いで、図3及び図18に示されるように、コントローラ38の制御によって電磁石30のコイル34に電流が印加されて磁界を形成する。磁界の形成によって磁石42に対して斥力が付与される極性を有するようにコア32が磁化される。すなわち、磁石42にN極の磁力が発生する場合、コア32もN極を有するように磁化される。
【0025】
コア32と磁石42との相互磁力の作用によって、コア32は第1位置P1から第2位置P2に運動するとともに、リニアモーションガイド44のガイド孔44aに沿って直線運動することにより、コア32とタッチピン50は共に直線運動することになる。一方、タッチピン50の先端は、電磁石30のコイル34に印加されていた電流が遮断されると、第1カバー14の孔14aを通じて没入し、コア32は磁石42の引力によって第2位置P2から第1位置P1に復帰する。
【0026】
さらに、タッチピン50の直線運動と連動する弾性プレート62の弾性変形部62cは、弾性エネルギによって復元されながら、タッチピン50の運動力を増幅させる。このように、コア32と磁石42間の斥力と弾性プレート62の弾性エネルギによってタッチピン50の運動力が増幅されるため、電磁石30の低電力駆動が可能になる。また、電磁石30の低電力による駆動によってもタッチピン50の高出力が可能となるので、上述した構成による触感装置を簡単に小型化することができる。
【0027】
次いで、電磁石30のコア32が第2位置P2に到達すると、タッチピン50の先端は、第1カバー14の孔14aで突出し、使用者の皮膚に接触されるとともに、使用者はタッチピン50による皮膚の刺激から触感を感じることになる。また、アクチュエータ20と弾性手段60の連動作用によっては、タッチピン50の運動力に対してより精密な制御を行うことにより、タッチピン50に対する制御性を向上させることができる。コントローラ38がコイル34に印加される電流の周期と強度を制御して、使用者が実感のある触感を感じるようにすることができる。
【0028】
一方、電磁石30のコア32が非磁性体によって作製されている場合、非磁性体のコア32は、コイル34に電流が印加されると、磁化されるとともに磁石42の引力によってそれぞれ磁石42に付着する。ここで、非磁性体のコア32は、コイル34に印加された電流が遮断されるとき、弾性手段60の弾性エネルギによって磁石42から離れて第1位置P1から第2位置P2に移動する。
【0029】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、具体的な構成は上述の実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の多様な変更、変形または置換等の設計変更等も含まれることとする。なお、上述した実施形態は、可能な限り組み合わせ可能なものとする。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明に係る触感装置の一実施形態の外観構成を示した斜視図である。
【図2】図1の触感装置の構成を分解して示した斜視図である。
【図3】図1の触感装置において、アクチュエータ、弾性手段、リニアモーションガイド、弾性手段とメインスペーサ等によって組み立てられている構成を示す斜視図である。
【図4】図1の触感装置において、アクチュエータ、タッチピン、弾性手段、リニアモーションガイド、弾性手段とメインスペーサ等が組み立てられている構成を示した縦断面図である。
【図5】図1の触感装置において、弾性手段とメインスペーサの構成を部分的に拡大して示した縦断面図である。
【図6】図1の触感装置において、弾性手段の構成例を部分的に拡大して示した平面図である。
【図7】図6の弾性手段の構成の変形例を部分的に拡大して示した平面図である。
【図8】図6の弾性手段の構成の変形例を部分的に拡大して示した平面図である。
【図9】図6の弾性手段の構成の変形例を部分的に拡大して示した平面図である。
【図10】図6の弾性手段の構成の変形例を部分的に拡大して示した平面図である。
【図11】図6の弾性手段の構成の変形例を部分的に拡大して示した平面図である。
【図12】図6の弾性手段の構成の変形例を部分的に拡大して示した平面図である。
【図13】図6の弾性手段の構成の変形例を部分的に拡大して示した平面図である。
【図14】図6の弾性手段の構成の変形例を部分的に拡大して示した平面図である。
【図15】図6の弾性手段の構成の変形例を部分的に拡大して示した平面図である。
【図16】図6の弾性手段の構成の変形例を部分的に拡大して示した平面図である。
【図17】本発明の一実施形態に係る触感装置において、タッチピンがハウジングの内側に没入している状態の構成を示した作動図である。
【図18】本発明の一実施形態に係る触感装置において、タッチピンがハウジングから突出している状態の構成を示した作動図である。
【符号の説明】
【0031】
10 ハウジング
12 本体
14 第1カバー
16 第2カバー
20 アクチュエータ
30 電磁石
32 コア
34 コイル
40 リターン手段
42 磁石
44 リニアモーションガイド(LMガイド)
50 タッチピン
60 弾性手段
62 弾性プレート
70 メインスペーサ
72 サブスペーサ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の皮膚に接する一端面を有するハウジングと、
前記ハウジングの内側に装着され、電磁気的エネルギを運動エネルギに変換させるアクチュエータと、
前記ハウジングの内側から出没自在に装着され、前記ハウジングの一端面からその先端が突出して使用者の皮膚に接触し、前記アクチュエータの運動エネルギによって作動するように前記アクチュエータと連結されているタッチピンと、
前記ハウジングの一端面と前記アクチュエータとの間に装着され、前記タッチピンと連動されるとともに、前記タッチピンが固定的に挿通され、前記タッチピンが没入するとき、弾性変形させる弾性エネルギを有する弾性手段を包含してなることを特徴とする触感装置。
【請求項2】
前記ハウジングは、
前記アクチュエータと、前記タッチピンと、前記弾性手段とを装着する空間を有する本体と、
該本体の一端面に装着され、前記タッチピンが挿通されることのできる孔が形成されている第1カバーと、
前記本体の他端面に装着されている第2カバーとによって閉鎖するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の触感装置。
【請求項3】
前記アクチュエータは、
前記ハウジングの内側に装着され、前記タッチピンと連結されるとともに、前記ハウジングの長手方向に沿って前記タッチピンが前記ハウジングの内側に没入されているときの第1位置と、前記タッチピンが前記ハウジングの一端面から突出されているときの第2位置との間を運動可能にするコアと、
前記コアの外面に巻かれていて電流の印加によって、前記第1位置と前記第2位置との間で前記コアを運動させることのできる磁界を形成するコイルを有する複数個の電磁石と、
前記コアを前記第2位置から前記第1位置に復帰させるリターン手段とを備えることを特徴とする請求項1または2に記載の触感装置。
【請求項4】
前記リターン手段は、前記タッチピンの突出方向とは反対方向に前記コアを近接させるように装着されている複数の磁石を備え、前記磁石の極性は、前記磁界の形成によって前記コアが帯びる極性に対して斥力が発生するように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の触感装置。
【請求項5】
前記アクチュエータは、前記コアの直線運動をガイドするリニアモーションガイドをさらに備え、該リニアモーションガイドは前記コアの運動が直線的にガイドされるように嵌め合わされるガイド孔を有することを特徴とする請求項4に記載の触感装置。
【請求項6】
前記弾性手段は、前記ハウジングの一端面と前記リニアモーションガイドとの間に配置され、前記弾性手段と前記リニアモーションガイドとの間に間隔を維持するために、前記タッチピンが挿通されるサブスペーサが装着されていることを特徴とする請求項5に記載の触感装置。
【請求項7】
前記弾性手段は、弾性プレートを備え、該弾性プレートは、前記タッチピンが固定的に挿通される複数の孔を有し、前記弾性プレートの前記孔の周囲にその弾性変形のためのスロットが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の触感装置。
【請求項8】
前記弾性プレートは複数個に積層されるとともに、前記複数個の弾性プレートのそれぞれとの間に間隔を維持するためにメイン・スペーサがそれぞれ装着されていることを特徴とする請求項7に記載の触感装置。
【請求項9】
前記複数個の弾性プレートのそれぞれは、前記スロットの形成によって、前記孔の周囲に少なくとも1点支持される弾性変形部を有し、前記複数個の弾性プレートのそれぞれは、前記孔のそれぞれを中心に前記弾性変形部が等間隔を成すように積層されていることを特徴とする請求項8に記載の触感装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2009−15815(P2009−15815A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−24630(P2008−24630)
【出願日】平成20年2月5日(2008.2.5)
【出願人】(592127149)韓国科学技術院 (129)
【氏名又は名称原語表記】KOREA ADVANCED INSTITUTE OF SCIENCE AND TECHNOLOGY
【住所又は居所原語表記】373−1,Gusung−dong,Yuseong−ku,Daejeon 305−701 KR