説明

計数装置

【課題】物品を確実に検出し、物品の計数を正確に行うことができる計数装置を提供する。
【解決手段】第1検出器130により所定数(例えば100個)を超える数の物品が検出された場合には、シャッタ120が物品の通過を阻止するように制御部150により当該シャッタ120が閉じられる。制御部150によりシャッタ120が開けられた場合で、第1検出器130により検出済みの所定数を超える数の物品が第2検出器140により検出されなかった場合、すなわち、物品が詰まりまたは引っ掛かり等により通過部110に残留している場合には、制御部150は警告装置160が警告を行うよう指示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品の数を計測する計数装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、錠剤等の物品を計数する計数装置が開発されている。例えば、特許文献1には、錠剤の計数方法が開示されている。特許文献1においては、ガイドに沿って順序正しく移送されてきた錠剤はガイドの端から逐次自由落下して光電検査部に至り、適宜、位置の調整された投光部および受光の間を通過することにより光芒を遮断する。このような方法により、錠剤の検出を行って計数を実施している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭52−138980号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
錠剤等の物品を計数する計数装置には、通過部内を通過する物品を計数するものがある。しかしながら、物品が通過部内に詰まったり、通過部内に設けられたシャッタに引っ掛かったりすることにより当該通過部内に残留する場合があり、正確に計数を行うことができないことがある。
【0005】
本発明の目的は、物品を確実に検出し、物品の計数を正確に行うことができる計数装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)一の局面に従う計数装置は、物品を通過させる通過部と、前記通過部内に移動可能に設けられ、前記物品の通過を阻止するシャッタと、前記シャッタの上流の近傍に設けられ、前記通過部を通過する前記物品を検出する第1検出器と、前記シャッタの下流の近傍に設けられ、前記通過部を通過する前記物品を検出する第2検出器と、前記第1検出器により所定数を超える数の前記物品が検出された場合に、前記シャッタが前記物品の通過を阻止するように当該シャッタを閉じさせる制御部と、を備えるものである。
【0007】
一の局面に従う計数装置においては、通過部を通過する物品は、シャッタの上流の近傍に設けられた第1検出器により検出される。また、通過部を通過する物品は、シャッタの下流の近傍に設けられた第2検出器により検出される。第1検出器により所定数を超える数の物品が検出された場合に、シャッタが物品の通過を阻止するように制御部により当該シャッタが制御される。
【0008】
ここで、具体的な動作として、制御部によりシャッタが開けられた場合で、通過を阻止された物品が第2検出器により検出されなかった場合には、例えば機械を停止させたり、警告装置による警告が行われる。
【0009】
このような構成において、第1検出器により所定数(例えば100個)を超える数の物品が検出された場合にシャッタが閉じられるので、所定数を超える数の物品がシャッタより下流に導かれない。それにより、所定数の物品がシャッタより下流において確実に貯留される。また、シャッタが開けられた場合で、所定数を超える上記物品が第2検出器により検出されなかった場合に、第1検出器によるカウントのリセットが行われたり、警告装置による警告が行われる。それにより、物品が詰まりまたは引っ掛かり等により通過部に残留していることが確実に認識できる。
【0010】
(2)計数装置は、制御部によりシャッタが開けられた場合で、所定数を超える数の物品が第2検出器により検出されなかった場合に、警告を行う警告装置を、さらに備えてもよい。この場合、警告装置による警告が行われるので、物品が詰まりまたは引っ掛かり等により通過部に残留していることが容易に認識できる。
【0011】
(3)計数装置は、物品が載置されるトラフと、当該トラフを電磁石により振動させることによってトラフ上の物品を搬送する電磁フィーダと、をさらに備えてもよい。
【0012】
この場合、物品が載置されたトラフが電磁フィーダの電磁石により振動される。それにより、トラフ上の物品が容易かつ安定して搬送される。
【0013】
(4)計数装置は、通過部を通過してきた物品を受け取り、開閉可能な計数ホッパと、計数ホッパの近傍に設けられ、計数ホッパに受け取られた物品を良品として排出する漏斗と、をさらに備え、制御部は、第1検出器により検出された物品の数が所定数に達した場合に、計数ホッパを漏斗の方向に開口させてもよい。
【0014】
この場合、通過部を通過してきた物品は計数ホッパにより受け取られる。計数ホッパに受け取られた物品は良品として漏斗へ排出される。そして、第1検出器により検出された物品の数が所定数に達した場合に、制御部により計数ホッパが漏斗の方向に開口される。それにより、計数ホッパに受け取られた所定数の物品が確実に漏斗に排出される。
【0015】
(5)トラフは物品がそれぞれ載置されるための複数の列を含み、通過部、シャッタ、第1検出器および第2検出器は、列ごとにそれぞれ設けられ、所定数は、各第1検出器により検出される物品の数の合計である合計所定数を含み、制御部は、各第1検出器のうちいずれかの第1検出器により合計所定数を超える物品が検出された場合に、上記いずれかの第1検出器が属する列に設けられたシャッタを閉じさせる。
【0016】
この場合、トラフが物品を載置するための複数の列を含み、通過部、シャッタ、第1検出器および第2検出器は当該列ごとにそれぞれ設けられるので、物品の数が多くても、計数作業を効率よく行うことができる。
【0017】
また、各第1検出器のうちいずれかの第1検出器により合計所定数を超える物品が検出された場合に、上記いずれかの第1検出器が属する列に設けられたシャッタが制御部により閉じられるので、所定数を超える数の物品が下流に導かれない。それにより、所定数の物品が下流において確実に貯留される。
【0018】
(6)第1検出器および第2検出器は、それぞれ光を発する投光器および当該投光器からの光を受ける受光器から構成されてもよい。この場合、物品が通過部を通過するとき、投光器からの光が当該物品により遮られ、受光器の受光量が減少する。このような原理で、通過部を通過する物品を第1検出器および第2検出器により確実に検出できる。
【0019】
(7)通過部は、第1検出器および第2検出器の光がそれぞれ通過する部分の周囲の壁に、凹凸処理が施された凹凸処理部を含むことが好ましい。
【0020】
この場合、当該第1検出器および第2検出器の各投光器からの光が、上記凹凸処理部があることにより、反射し難い。それにより、第1検出器および第2検出器として投光器および受光器を使用する場合に、当該第1検出器および第2検出器による物品の検出処理に対して悪影響を与えることを抑制または防止できる。これにより、物品の検出処理を誤処理なく正確に行うことができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る計数装置によれば、物品を確実に検出し、物品の計数を正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本実施形態に係る計数装置の概略的な構成を示す模式的側面図である。
【図2】図1の計数装置を示す正面図である。
【図3】計数装置に用いられる電磁フィーダの一例を示す模式図である。
【図4】第1計数ブロック内の通過部の概略的構造を示す斜視図である。
【図5】整列トラフの詳細な構成を示す斜視図である。
【図6】計数装置における主な構成部のタイミングチャートを示す説明図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の一実施形態に係る計数装置について図面を参照しながら説明する。
【0024】
図1は本実施形態に係る計数装置100の概略的な構成を示す模式的側面図である。図2は図1の計数装置100を示す正面図である。
【0025】
図1に示すように、本実施形態に係る計数装置100は、物品が載置される供給トラフ211と、整列トラフ210と、通過部110を有する第1計数ブロック111と、物品の通過を阻止するシャッタ120と、通過部110を通過する物品を検出する第1検出器130と、通過部110を通過する物品を検出する第2検出器140と、制御部150と、警告装置160と、を主として備える。計数装置100により、例えば錠剤等の物品が所定数(例えば100個)ごとに計数される。また、計数された物品群は袋又は容器等に入れられる。
【0026】
通過部110の途中にシャッタ120が移動可能に設けられている。シャッタ120は、物品の通過を遮蔽する。シャッタ120はシリンダ121に接続されている。このような構成において、制御部150によってシリンダ121の往復動作が制御されることにより、シャッタ120は矢印D1の方向に往復動する。これにより、シャッタ120は、通過部110を閉口または開口する。
【0027】
第1検出器130は、光を発する投光器130aおよび当該投光器130aからの光を受ける受光器130bにより構成される。また、第2検出器140は、光を発する投光器140aおよび当該投光器140aからの光を受ける受光器140bにより構成される。なお、受光器130bは計数アンプ131に接続され、受光器140bは計数アンプ141に接続されている。
【0028】
整列トラフ210を後述する電磁フィーダの電磁石により振動させることによって、当該整列トラフ210上の物品が下流に搬送される。なお、供給トラフ211についても同様である。
【0029】
第1計数ブロック111上には第2計数ブロック112が設けられている。なお、図示は省略したが、第2計数ブロック112内にも物品が通過するための通過部が設けられている。
【0030】
供給トラフ211および整列トラフ210上を搬送されてきた物品は、第2計数ブロック112の図示しない通過部を通過した後、第1計数ブロック111の通過部110を通過する。
【0031】
通過部110の入口近傍の第1計数ブロック111において、投光器130aにより発せられた光が通過するための光通過部113が貫通して形成されている。また、同様に、通過部110の出口近傍の第1計数ブロック111において、投光器140aにより発せられた光が通過するための光通過部114が貫通して形成されている。
【0032】
第1検出器130は、シャッタ120より上流に設けられた上記の光通過部113の高さに対応する位置に設けられている。また、第2検出器140は、シャッタ120より下流に設けられた上記の光通過部114の高さに対応する位置に設けられている。
【0033】
本実施形態では、第1検出器130により所定数(例えば100個)を超える数の物品が検出された場合には、シャッタ120が物品の通過を阻止するように制御部150により当該シャッタ120が閉じられる。これにより、物品の通過部110内の通過がシャッタ120により遮られる。この場合、所定数を超える数の上記物品はシャッタ120の面上に止まる。上記のようなシャッタ120の動作により、所定数を超える物品が下流に導かれることが防止される。
【0034】
第1計数ブロック111の下方には、通過部110に連通した計数ホッパ170が配設されている。計数ホッパ170は通過部110を通過してきた物品を受け取る。計数ホッパ170は、回動可能なホッパゲート170aと回動可能なNGゲート170bとが互いに密着するように合わさることにより、通過部110を通過してきた物品を受け取る部材となる。
【0035】
ホッパゲート170aは連結部材180に軸支されており、当該連結部材180はシリンダ181に接続されている。このような構成において、制御部150によりシリンダ181が制御されることによって、連結部材180が往復動する。それにより、ホッパゲート170aは矢印D2の方向に回動する。同様に、NGゲート170bについても、図示しない連結部材およびシリンダにより、矢印D2の方向に回動するようになっている。
【0036】
制御部150によりホッパゲート170aが図面左側に回動された場合に計数ホッパ170内から落ちてくる物品を受け取ることが可能な位置に、当該物品を良品として容器に投入する漏斗191が設けられている。
【0037】
また、制御部150によりNGゲート170bが図面右側に回動された場合に計数ホッパ170内から落ちてくる物品を受け取ることが可能な位置に、当該物品をNG品として貯留する貯留部192が設けられている。
【0038】
第1検出器130により検出された物品の数が所定数に達した場合に、制御部150によりホッパゲート170aが上記のように回動される。それにより、計数ホッパ170内の物品は漏斗191に投入される。したがって、所定数の物品を確実に容器(図示しない)に投入することができる。
【0039】
ここで、制御部150によりシャッタ120が開けられた場合で、第1検出器130により検出済みの所定数を超える数の物品が第2検出器140により検出されなかった場合、すなわち、物品が、通過部110内またはシャッタ120等における詰まりまたは引っ掛かり等により通過部110に残留している場合には、制御部150は警告装置160が警告を行うよう指示する。この場合の警告は音によるものであってもよいし、視覚に訴えるものであってもよい。
【0040】
図2に示すように、本実施形態に係る計数装置100においては、整列トラフ210は物品がそれぞれ載置されるための複数の列212を含む。列212の数は例えば15列である。通過部110、シャッタ120、第1検出器130および第2検出器140は、列212ごとにそれぞれ設けられている。なお、供給トラフ211については、複数の列はなく平らな底であってもよい。
【0041】
上述した物品の所定数は、各第1検出器130により検出される物品の数の合計である合計所定数として決定される。
【0042】
このような構成において、いずれかの第1検出器130により合計所定数(例えば100個)を超える数の物品が検出された場合には、制御部150により上記いずれかの第1検出器130に対応するシャッタ120が閉じられる。これにより、所定数を超える物品が下流に導かれることが防止される。
【0043】
次いで、電磁フィーダ200の構成の詳細について説明する。図3は計数装置100に用いられる電磁フィーダ200の一例を示す模式図である。
【0044】
図3に示すように、本例の電磁フィーダ200は、複数のコイルスプリング220を介して設置されるベース部材230と、その上方に配置された整列トラフ210とを有する。整列トラフ210の下面にはフレーム部材240が取り付けられている。
【0045】
ベース部材230の取り付け面231とフレーム部材240の取り付け面241とにバネ体250が取り付けられている。また、ベース部材230の取り付け面232とフレーム部材240の取り付け面242とにバネ体260が取り付けられている。このような構成において、整列トラフ210がバネ体250、260を介してベース部材230上に弾力的に支持されている。
【0046】
ベース部材230上には電磁石270が設けられている。また、フレーム部材240の取り付け面241の背面には、電磁石270に近接するように磁性体280が取り付けられている。
【0047】
電磁石270に通電した場合には、当該電磁石270の面から磁性体280に電磁吸引力が作用することにより、バネ体250、260は撓む。一方、電磁石270に対する通電を停止した場合には、バネ体250、260は撓み状態から復元する。したがって、電磁石270に対する間欠的な通電により整列トラフ210が矢印D3の方向に振動するようになっている。なお、供給トラフ211も同様な構成により振動される。
【0048】
次に、第1計数ブロック111内の通過部110の構造について図面を参照しながら説明する。図4は第1計数ブロック111内の通過部110の概略的構造を示す斜視図である。
【0049】
図4に示すように、光通過部113には、その内壁面に凹凸形状の凹凸処理部113aが形成されており、これにより投光器130aからの光が反射し難い構成となっている。このため、物品の通過時に生じる、受光器130bの受光量の減少が確実に抑えられる。また、光通過部114についても同様な構成となっている。
【0050】
なお、投光器130aおよび受光器130bによる検出領域は、光通過部113の大きさに充分対応したものであり、物品の通過を確実に検出できるように形成されている。
【0051】
図5は整列トラフ210の詳細な構成を示す斜視図である。図5に示すように、整列トラフ210は、各列212ごとに、それらの上流において、非直線的に形成された搬送経路213をそれぞれ有する。なお、物品は整列トラフ210により矢印D4の方向に沿って搬送される。
【0052】
このように、非直線的に形成された搬送経路213を各列212ごとに設けることにより、複数の物品が密着して群として搬送されている場合に、その群が搬送経路213において分離され易くなる。それにより、通過部110(図1)を通過する物品を個別に検出し易くなる。
【0053】
続いて、本実施形態に係る計数装置100における主な動作のフローについて図面を参照しながら説明する。図6は計数装置100における主な構成部のタイミングチャートを示す説明図である。なお、図6においては、供給トラフ211を振動させる電磁フィーダ(図示せず)を供給フィーダと呼び、整列トラフ210を振動させる上述の電磁フィーダ200を搬送フィーダと呼ぶ。
【0054】
図6に示すように、時間t1において供給トラフ211および整列トラフ210の振動が開始される。これらにより、物品が供給トラフ211および整列トラフ210上を搬送される。第1検出器130による所定数の物品の検出が終了した時点で、供給トラフ211および整列トラフ210の振動が終了する。
【0055】
その後、各第1検出器130のいずれかにより所定数(例えば100個)を超える数の物品(例えば101個目)が検出された場合、制御部150によりシャッタ120が閉じられる。なお、この場合、通過部110の入口からシャッタ120の位置までの距離は、シャッタ120の遮蔽時間よりも物品の落下時間の方が長くなるように設けているので、通過部110の入口から入ってきた物品はシャッタ120の上面で止まる。
【0056】
その後、時間t2において制御部150によりホッパゲート170aが回動されて計数ホッパ170が開口される。そして、時間t3においてホッパゲート170aが回動されて計数ホッパ170が閉口される。時間t4において制御部150によりシャッタ120が開けられる。これにより、新たに計数処理が開始される。
【0057】
<本実施形態における効果>
本実施形態においては、各第1検出器130のいずれかにより所定数を超える数の物品が検出された場合に物品が落下するまでにシャッタ120が閉じられるので、所定数を超える数の物品がシャッタ120より下流に導かれない。それにより、所定数の物品がシャッタ120より下流において確実に貯留される。
【0058】
また、シャッタ120が開けられた場合で、第1検出器130により検出済みの所定数を超える上記物品が第2検出器140により検出されなかった場合に、第1検出器130によるカウントのリセットが行われたり、警告装置160による警告が行われる。それにより、通過部110内またはシャッタ120における物品の詰まりまたは引っ掛かり等によって当該物品が通過部110に残留していることが確実に認識できる。
【0059】
また、本実施形態では、整列トラフ210が物品を載置するための複数の列212を含み、通過部110、シャッタ120、第1検出器130および第2検出器140が列212ごとにそれぞれ設けられるので、物品の数が多くても、計数作業を効率よく行うことができる。また、各第1検出器130のいずれかにより合計所定数を超える物品が検出された場合に、上記いずれかの第1検出器130が属する列212に設けられたシャッタ120が閉じられるので、所定数を超える数の物品が下流に導かれない。それにより、所定数の物品が下流において確実に貯留される。
【0060】
さらに、本実施形態では、光通過部113に凹凸処理部113aが設けられるので、投光器130aから発せられた光に光反射が生じ難い。それにより、第1検出器130および第2検出器140として投光器130a、140aおよび受光器130b、140bを使用する場合に、当該第1検出器130および第2検出器140による物品の検出処理に対して悪影響を与えることを抑制または防止できる。これにより、物品の検出処理を誤処理なく正確に行うことができる。
【0061】
<請求項の各構成要素と上記実施形態の各部との対応関係>
上記実施形態においては、計数装置100が計数装置に相当し、通過部110が通過部に相当し、シャッタ120がシャッタに相当し、第1検出器130が第1検出器に相当し、第2検出器140が第2検出器に相当し、制御部150が制御部に相当し、警告装置160が警告装置に相当し、整列トラフ210および供給トラフ211がトラフに相当し、電磁石270が電磁石に相当し、電磁フィーダ200が電磁フィーダに相当し、計数ホッパ170がホッパに相当し、漏斗191が漏斗に相当し、列212が列に相当し、投光器130a、140aが投光器に相当し、受光器130b、140bが受光器に相当し、凹凸処理部113aが凹凸処理部に相当する。
【0062】
<変形例>
なお、上記実施形態では、制御部150によりシャッタ120が開けられた場合で、所定数を超える数の物品が第2検出器140により検出されなかった場合に、警告装置160により警告を行うこととしたが、これに限定されるものでなく、第1検出器130による対応のカウントをリセットしてもよい。それにより、通過部110に残留している物品の数を差し引くことができ、正確な計数処理を行うことができる。
【0063】
また、上記実施形態では、第2検出器140の機能として通過部110に残留している物品を検出することを採用したが、これに限定されるものではなく、シャッタ120が開けられている状態で、第1検出器130の検出位置を通過してきた物品の検出を行うために用いてもよい。すなわち、すでに第1検出器130にて把握している、シャッタ120により通過を阻止された物品の落下確認を第2検出器140で行い、引き続き通過する物品の検出を行い、第1検出器130との物品通過数値の比較を行うことにより、計数精度の信頼性の飛躍的向上が図れる。
【0064】
また、上記実施形態では、物品を検出するための第1検出器130および第2検出器140として、投光器130a、140aおよび受光器130b、140bを使用したが、これらに限定されるものではなく、例えばX線検出器等の他の検出器を使用してもよい。
【0065】
また、上記実施形態では、物品の検出器として、第1検出器130および第2検出器140の2つを設けることとしたが、3つ以上の検出器を設けてもよい。
【0066】
また、上記実施形態では、光反射を抑制または防止するために、光通過部113に凹凸処理部113aを設けたが、これに限定されるものではなく、光通過部113の表面に光反射を起こし難い塗料を塗布してもよいし、凹凸処理部113aの表面に当該塗料を塗布することにより光反射を確実に防止するようにしてもよい。
【0067】
さらに、本発明の好ましい一実施の形態は上記の通りであるが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
【符号の説明】
【0068】
100 計数装置
110 通過部
113 光通過部
113a 凹凸処理部
120 シャッタ
130 第1検出器
130a 投光器
130b 受光器
140 第2検出器
140a 投光器
140b 受光器
150 制御部
160 警告装置
170 計数ホッパ
170a ホッパゲート
170b NGゲート
191 漏斗
200 電磁フィーダ
210 整列トラフ
211 供給トラフ
212 列
270 電磁石

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を通過させる通過部と、
前記通過部内に移動可能に設けられ、前記物品の通過を阻止するシャッタと、
前記シャッタの上流の近傍に設けられ、前記通過部を通過する前記物品を検出する第1検出器と、
前記シャッタの下流の近傍に設けられ、前記通過部を通過する前記物品を検出する第2検出器と、
前記第1検出器により所定数を超える数の前記物品が検出された場合に、前記シャッタが前記物品の通過を阻止するように当該シャッタを閉じさせる制御部と、を備える、計数装置。
【請求項2】
前記制御部により前記シャッタが開けられた場合で、前記所定数を超える数の前記物品が前記第2検出器により検出されなかった場合に、警告を行う警告装置を、さらに備える、請求項1記載の計数装置。
【請求項3】
物品が載置されるトラフと、
前記トラフを電磁石により振動させることによって当該トラフ上の前記物品を搬送する電磁フィーダと、をさらに備える、請求項1または請求項2記載の計数装置。
【請求項4】
前記通過部を通過してきた前記物品を受け取り、開閉可能な計数ホッパと、
前記計数ホッパの近傍に設けられ、前記計数ホッパに受け取られた前記物品を良品として排出する漏斗と、をさらに備え、
前記制御部は、前記第1検出器により検出された前記物品の数が前記所定数に達した場合に、前記計数ホッパを前記漏斗の方向に開口させる、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の計数装置。
【請求項5】
前記トラフは前記物品がそれぞれ載置されるための複数の列を含み、
前記通過部、前記シャッタ、前記第1検出器および前記第2検出器は、前記列ごとにそれぞれ設けられ、
前記所定数は、各前記第1検出器により検出される前記物品の数の合計である合計所定数を含み、
前記制御部は、各前記第1検出器のうちいずれかの前記第1検出器により前記合計所定数を超える前記物品が検出された場合に、全ての前記シャッタまたは前記いずれかの第1検出器が属する前記列に設けられた前記シャッタを閉じさせる、請求項3または請求項4に記載の計数装置。
【請求項6】
前記第1検出器および前記第2検出器は、それぞれ光を発する投光器および当該投光器からの光を受ける受光器から構成される、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の計数装置。
【請求項7】
前記通過部は、前記第1検出器および第2検出器の光がそれぞれ通過する部分の周囲の壁に、凹凸処理が施された凹凸処理部を含む、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の計数装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−53976(P2011−53976A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−203001(P2009−203001)
【出願日】平成21年9月2日(2009.9.2)
【出願人】(599124909)株式会社イシダエンジニアリング (10)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)