説明

計量コンベア装置

【課題】被計量物の計量コンベア上における単独での滞留時間を精確に測定することができる計量コンベア装置を提供する。
【解決手段】被計量物を検知するために被計量物の搬入位置及び搬出位置に設置された被計量物検知センサ10、11と、被計量物検知センサ10、11の検知信号をイベントとして、被計量物が単独で搬送されている状態に状態遷移してから次の状態に状態遷移するまでの時間を計時するステートマシン33と、このステートマシン33が計時に用いるタイマ34と、を備える。被計量物の計量コンベア上における単独での滞留時間を精確、且つ、簡便に測定することができる。そのため、この滞留時間に基づいて、計量データが精確か否かを的確に判断することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被計量物を搬送しながら計量する計量コンベア装置に関し、精度の高い計量を可能にするものである。
【背景技術】
【0002】
計量コンベア装置は、例えば搬送コンベアのライン中に配置され、上流の搬送コンベアから送り込まれた物品を下流側に送り出す過程で、その物品の重量を測定する。
また、計量コンベア装置には、下記特許文献1に記載されているように、複数の計量コンベアを縦列配置した多連秤装置が含まれる。多連秤装置は、移動中の被計量物が一つの計量コンベアに単独で載る状態のとき、その計量コンベアで被計量物の重量を測定し、また、被計量物が複数の計量コンベアに跨る長さを有するとき、複数の計量コンベアの測定値を加算して被計量物の重量を算出する。
【0003】
計量コンベア装置では、被計量物が載った状態の搬送コンベアの重量をロードセルなどの重量センサで検出し、搬送コンベアの重量分を差し引いて被計量物の重量を算出する。重量センサの検出信号には、搬送機構の振動などに起因する不要信号成分が含まれており、この不要信号成分をフィルタで除去した後、検出信号から計量値が演算される。
そのため、被計量物が計量コンベアに単独で載っている時間が、フィルタ処理に要する時間を超えていない場合は、被計量物の精確な計量ができない。
従来から、被計量物の計量コンベア上での滞留時間を知るため、計量コンベアの搬入口や搬出口に近接スイッチや光電センサなどの物理センサを置いて貨物の通過時間を検知することが行われている。
【0004】
また、上流から送られて来る貨物を次々と計量する計量コンベア装置では、貨物と測定データとを関連付ける紐付け(トラッキング)処理が必要になる。
このトラッキングのため、従来から、貨物に付したコードをコードスキャナで読み取り、コードで特定した貨物と、測定データとを関連付けることが行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−122940公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、貨物が十分な間隔を保って搬送されているときは、計量コンベアの搬入・搬出口の光電センサを利用して、貨物の通過時間を検出したり、搬出された貨物に測定データを関連付けたりすることが容易に実施できるが、計量コンベア装置を使用する物流現場では、出荷状況に応じて貨物搬送ライン全体の速度を変えたり、一時的にラインを止めたりする場合があり、それにより、貨物の間隔が詰まる状態がしばしば発生する。
貨物の間隔が詰まり、その結果、計量コンベア上に複数の貨物が滞留する状況では、被計量物の単独での滞留時間を、搬入・搬出口の光電センサだけで測定することはできない。
また、多連秤では、貨物の間隔が詰まると、個々の計量コンベアの測定データや、複数の計量コンベアの加算データを、どの貨物に紐付ければよいか、判断が難しくなる。
【0007】
本発明は、こうした事情を考慮して創案したものであり、被計量物が計量コンベア上に単独で滞留する時間を精確に測定することができ、また、トラッキング処理を精確に行うことができる計量コンベア装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、被計量物を搬送しながら計量する計量コンベア装置であって、被計量物を検知するために被計量物の搬入位置及び搬出位置に設置された被計量物検知センサと、被計量物検知センサの検知信号をイベントとして、被計量物が単独で搬送されている状態に状態遷移してから次の状態に状態遷移するまでの時間を計時するステートマシンと、このステートマシンが計時に用いるタイマと、を備えることを特徴とする。
ステートマシンは、予め決められた複数の状態を、決められた条件に従って、決められた順序で遷移するものであり、ソフトウエアで動作が規定されたマイクロコンピュータや、論理デバイスによって実現される。この装置では、被計量物が計量コンベア上に単独で滞留している状態の時間を精確に求めることができる。
【0009】
また、本発明では、被計量物検知センサが、複数の計量コンベアを縦列配置した多連秤の被計量物の搬入位置及び搬出位置、並びに、計量コンベア間の連結位置に設置され、ステートマシンは、個々の計量コンベアの搬送方向前端及び後端に設置された被計量物検知センサの検知信号に基づいて、当該計量コンベアで被計量物が単独で搬送されている時間を計時し、連続する複数の計量コンベアの搬送方向前端及び後端に設置された被計量物検知センサの検知信号に基づいて、複数の計量コンベアを組合わせて成る計量コンベアで被計量物が単独で搬送されている時間を計時する。
多連秤を構成する各計量コンベアでの被計量物の単独滞留時間や、複数の計量コンベアの計測値を加算して一つの被計量物の重量を算出する多連計量コンベアでの被計量物の単独滞留時間を精確に求めることができる。
【0010】
また、本発明では、さらに、搬入位置の被計量物検知センサの検知信号をイベントとして、各被計量物にステートマシンを割り当て、被計量物が搬出位置を通過してから計量コンベアの搬送距離が一定距離に達した時点で当該ステートマシンを削除する貨物ステートマシンと、貨物ステートマシンが割り当てた現存する各被計量物のステートマシンに計測データを紐付けるトラッキング部とを備えている。
この計量コンベア装置では、トラッキング処理を精確に行うことができる。
【0011】
また、本発明の計量コンベア装置は、被計量物搬送用のプーリまたはモータの回転を検出するエンコーダを備えており、貨物ステートマシンは、搬出位置の被計量物検知センサが被計量物の搬出を検出した後のエンコーダの検知信号をイベントとしてステートマシンを削除する。
貨物ステートマシンが被計量物に対して割り当てたステートマシンは、搬出位置の被計量物検知センサが、その被計量物の搬出を検出した後、エンコーダの検知信号から、計量コンベアの搬送距離が一定距離に達したことを確認した時点で削除される。こうすることで、計測データの算出が被計量物の搬出後に及んでしまった計測データを被計量物に紐付けることができる。
【0012】
また、本発明の計量コンベア装置のトラッキング部は、貨物ステートマシンが先に割り当てたステートマシンに計測データを与え、当該ステートマシンが既に同種の計測データを受けているときは、貨物ステートマシンがその次に割り当てたステートマシンに前記計測データを与えることにより、貨物ステートマシンが割り当てたステートマシンに計測データを紐付けるようにしている。
貨物ステートマシンにより複数の被計量物に割り当てられた複数のステートマシンは、先入れ先出しのデータ構造を持ってリンクしており、トラッキング部は、この複数のステートマシンの最初のステートマシンに計測データを与える。最初のステートマシンは、計測データを未だ受け取っていない場合には、その計測データを受け取り、既に計測データを受け取っている場合には、その計測データを次のステートマシンに送る。次のステートマシンも同様に、計測データの受け取り、または、さらに次のステートマシンへの計測データの送付を行う。こうすることで、各被計量物のステートマシンに計量データを紐付けることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の計量コンベア装置は、被計量物の計量コンベア上における単独での滞留時間を精確、且つ、簡便に測定することができる。そのため、この滞留時間に基づいて、計量データが精確か否かを的確に判断することができる。
また、計量データを被計量物に対して的確に紐付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る計量コンベア装置の概略図
【図2】図1の計量コンベア装置の状態遷移を説明する図
【図3】本発明の第2の実施形態に係る計量コンベア装置の概略図
【図4】本発明の第3の実施形態に係る計量コンベア装置の概略図
【図5】各貨物に割り当てられたステートマシンの存続期間を説明する図
【図6】各貨物に割り当てられたステートマシンに対する計量値の紐付けを説明する図
【発明を実施するための形態】
【0015】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る計量コンベア装置を示している。
この装置は、駆動プーリ21及び従動プーリ22の間に掛け渡された無終端ベルト23と、駆動プーリ21に回転力を与えるモータ24と、重量を検出するロードセル(重量センサ)13と、無終端ベルト23による貨物の搬送経路の前端及び後端に設置された光電センサ(被計量物検知センサ)10、11と、計量コンベアを制御する制御部30とを備えている。
光電センサ10、11は、無終端ベルト23を間に挟んで設置された発光素子と受光素子とから成り、受光素子で受光されている発光素子の光が貨物により遮光されることで、貨物が検知される。
【0016】
制御部30は、重量センサ13の検出信号から計量値を算出する計量部31と、光電センサ10、11の検知信号に基づいて、貨物が単独で無終端ベルト23の上に載る時間を計時するステートマシン33と、ステートマシン33が計時に用いるタイマ34と、ステートマシン33が計時した時間を基に、計量部31で算出された計量値が精確か否かを識別する計量判定部32とを備えている。
【0017】
ステートマシン33は、予め決められた複数の状態を、決められた条件に従って決められた順序で遷移する。ステートマシン33への入力メッセージはイベントと呼ばれ、ステートマシン33は、イベントによりトリガされて状態遷移を行う。
ステートマシン33は、ソフトウエアで動作が規定されたマイクロコンピュータや、論理デバイスによって実現される。
【0018】
ステートマシン33は、図2に示すように、何も無い無終端ベルト23上で貨物Aを検知した光電センサ10から、その後、貨物の非検知信号が入力すると(図2(a)の状態)、この非検知信号をイベントとして、時間計時の状態に状態遷移し、タイマ34の時間を計時する。
また、この状態が維持された後、貨物Aを検知した光電センサ11から、貨物の検知信号が入力すると(図2(c)の状態)、この検知信号をイベントとして、時間非計時の状態に状態遷移し、タイマ34の時間計時を止め、その間に計測した計測時間を計量判定部32に出力する。
また、図2(a)の状態の後、貨物Cを検知した光電センサ10から、貨物の検知信号が入力すると(図2(d)の状態)、この検知信号をイベントとして、時間非計時の状態に状態遷移し、タイマ34の時間計時を止め、その間に計測した計測時間を計量判定部32に出力する。
【0019】
また、ステートマシン33は、貨物Bと貨物Aとが無終端ベルト23上に載る状態から、光電センサ11が貨物Bを検知し、その後、光電センサ11から貨物Bの非検知信号が入力すると(図2(b)の状態)、この非検知信号をイベントとして、時間計時の状態に状態遷移し、タイマ34の時間を計時する。
その後、図2(c)または図2(d)の状態になると、時間非計時の状態に状態遷移し、タイマ34の時間計時を止め、その間に計測した計測時間を計量判定部32に出力する。
【0020】
計量判定部32は、ステートマシン33から出力された計測時間が、重量センサ13の検出信号のフィルタ処理に要する時間を超えているか否かを識別し、超えていれば、計量部31で算出された計量値が精確であると識別し、超えていなければ、計量部31で算出された計量値が精確でないと識別する。
【0021】
このように、この計量コンベア装置では、ステートマシン33を用いて、貨物が単独で無終端ベルト23上に載っている滞留時間を精確、且つ、簡便に測定することができる。
なお、ここでは、光電センサを用いて貨物を検知しているが、近接スイッチなど、その他の被計量物検知センサを用いても良い。
【0022】
(第2の実施形態)
図3は、本発明の第2の実施形態に係る多連秤装置を示している。
この装置は、縦列配置された計量コンベア51と計量コンベア52とを有し、計量コンベア51と計量コンベア52との連結位置に光電センサ42が設置され、計量コンベア51の他端に光電センサ41が、また、計量コンベア52の他端に光電センサ43が、それぞれ設置されている。
制御部30の構成は、第1の実施形態と同じであるが、計量部31には、計量コンベア51の重量センサ511の検出信号と、計量コンベア52の重量センサ521の検出信号とが入力し、また、ステートマシン33には、光電センサ41、42、43の検知信号が入力する。
【0023】
ステートマシン33は、光電センサ41、42の検知信号を用いて計量コンベア51に単独の貨物が載っている時間を計測し、光電センサ42、43の検知信号を用いて計量コンベア52に単独の貨物が載っている時間を計測し、さらに、光電センサ41、43の検知信号を用いて、計量コンベア51と計量コンベア52とを組合せた多連計量コンベアに貨物が単独で載っている時間を計測する。
貨物の単独滞留時間を計測する手順は、第1の実施形態と同じである。
ステートマシン33は、計測した各計測時間を計量判定部32に出力する。
【0024】
計量部31は、計量コンベア51の重量センサ511の検出信号から求めた計量値と、計量コンベア52の重量センサ521の検出信号から求めた計量値と、それらを加算した多連計量コンベアの計量値とを計量判定部32に出力する。
計量判定部32は、ステートマシン33から出力された各計測時間に基づいて、計量コンベア51の計量値、計量コンベア52の計量値、及び多連計量コンベアの計量値の精確性を識別する。
このように、この多連秤装置では、ステートマシンを用いて、多連秤を構成する個々の計量コンベア、及び、連続する複数の計量コンベアを組合せた多連計量コンベアにおける貨物の単独滞留時間を精確、且つ、簡便に測定することができ、それを基に、個々の計量コンベア、及び、多連計量コンベアの計量値の精確性を識別することができる。
【0025】
(第3の実施形態)
図4は、本発明の第3の実施形態に係る多連秤装置を示している。
この装置は、下流側計量コンベア52のプーリの回転数を検出するエンコーダ62を備えており、また、制御部30は、貨物の各々にステートマシンを割り当てる貨物ステートマシン35と、各貨物に割り当てられたステートマシンに計量値を紐付けるトラッキング部36とを備えている。その他の構成は、第2の実施形態と変わりがない。
【0026】
貨物ステートマシン35には、エンコーダ62の検出信号と、多連秤の貨物搬入口及び搬出口に設置された光電センサ41、43の検知信号とが入力する。
貨物ステートマシン35は、貨物搬入口の光電センサ41の検知信号をイベントとして、多連秤に搬入された各貨物にステートマシンを割り当てる。そして、その貨物が搬出口の光電センサ43で検出されると、エンコーダ62の検知信号に着目し、エンコーダ62の検知信号から、プーリが所定数回転し、無終端ベルトの搬送距離が所定距離に達したことを検知した時点で、その貨物に割り当てたステートマシンを削除する。
【0027】
図5は、貨物イ、ロ、ハが、計量コンベア51及び計量コンベア52から成る多連秤に搬入されたときの各貨物のステートマシン71、72、73の存続期間を示している。貨物イのステートマシン71は、貨物イが上流側計量コンベア51の貨物搬入口に達した時点で割り当てられ、貨物イが下流側計量コンベア52の貨物搬出口を越え、さらに、エンコーダ62の検知信号を基に設定した搬送距離(Cで示す区間)に達した時点で消滅する。貨物ロのステートマシン72、貨物ハのステートマシン73についても同様である。
貨物ステートマシン35は、現存する複数のステートマシン71、72、73を先入れ先出しのデータ構造でリンクさせている。
【0028】
トラッキング部36は、貨物ステートマシン35が割り当てた現存する各貨物のステートマシンに、計量判定部32で精確かどうかが判定された計量値を紐付ける。
この紐付けは、次のように行われる。
計量判定部32で判定された計量値を、先入れ先出しのデータ構造でリンクしているステートマシンの最初のステートマシンに与える。最初のステートマシンは、同種の計量値を未だ受け取っていない場合、その計測値を受け取る。また、既に同種の計測値を受け取っている場合は、その計測値を次のステートマシンに回す。次のステートマシンも同様に、同種の計測値を未だ受け取っていない場合に受け取り、既に受け取っている場合に次のステートマシンに回す。
【0029】
図6は、ステートマシンに対する計量値の紐付けの手順を模式的に示している。
最初の計量コンベア51の計量値、計量コンベア52の計量値、及び、多連計量コンベア(51+52)の計量値は、貨物イに対応するステートマシン71が受け取る。二番目の計量コンベア51の計量値、計量コンベア52の計量値、及び、多連計量コンベア(51+52)の計量値は、ステートマシン71が受け取るが、ステートマシン71は既に同じ種類の計量値を受け取っているため、次の貨物ロに対応するステートマシン72に回す。ステートマシン72は、これを自分のものとして受け取る。三番目の計量コンベア51の計量値を受け取った時点では、貨物イに対応するステートマシン71が消滅しているため、受け取り手が貨物ロに対応するステートマシン72となるが、ステートマシン72は、既に同じ種類の計量値を受け取っているため、貨物ハに対応するステートマシン73に回す。ステートマシン73は、これを自分のものとして受け取る。
【0030】
このように、この多連秤装置では、各貨物に対応するステートマシンに対して、個々の計量コンベア、及び、多連計量コンベアの計量値を的確に紐付けることができる。
そして、これらの計量値には、計量判定部32による精確性の判定が付されているため、それを基に精確な計量値を確定することができる。
【0031】
なお、貨物ステートマシン35が各貨物に割り当てたステートマシンの削除時点を、貨物が多連秤から搬出された時点よりも図5の区間Cだけ遅らせているため、計量部31での算出が貨物の搬出後に及んでしまった計測値であっても、ステートマシンに紐付けることができる。
また、各貨物に割り当てられたステートマシンには、計量値以外にも紐付けることが可能であり、寸法測定機構を備える多連秤装置では、測定された貨物の寸法を紐付けることができる。また、貨物に付したコードを読み取るコードスキャナを配置し、貨物のコードをステートマシンに紐付けることで、貨物とステートマシンとの対応を取ることができる。
また、ここでは、エンコーダ62でプーリの回転数を検出しているが、モータ24の回転数を検出するようにしても良い。
また、ここでは、無終端ベルトを用いて貨物を搬送する計量コンベア装置について説明したが、本発明は、ローラを用いて貨物を搬送する計量コンベア装置にも適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明の計量コンベア装置は、各種物品を搬送しながら精確に計量することが可能であり、物流施設や、荷物を仕分ける輸送施設、原材料の搬入や製品の搬出を行う製造工場など、幅広い分野で利用することができる。
【符号の説明】
【0033】
10 光電センサ
11 光電センサ
13 重量センサ(ロードセル)
21 駆動プーリ
22 従動プーリ
23 無終端ベルト
24 モータ
30 制御部
31 計量部
32 計量判定部
33 ステートマシン
34 タイマ
35 貨物ステートマシン
36 トラッキング部
41 光電センサ
42 光電センサ
43 光電センサ
51 計量コンベア
52 計量コンベア
62 エンコーダ
71 貨物イに割り当てられたステートマシン
72 貨物ロに割り当てられたステートマシン
73 貨物ハに割り当てられたステートマシン
511 重量センサ
521 重量センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被計量物を搬送しながら計量する計量コンベア装置であって、
被計量物を検知するために被計量物の搬入位置及び搬出位置に設置された被計量物検知センサと、
前記被計量物検知センサの検知信号をイベントとして、被計量物が単独で搬送されている状態に状態遷移してから次の状態に状態遷移するまでの時間を計時するステートマシンと、
前記ステートマシンが計時に用いるタイマと、
を備えることを特徴とする計量コンベア装置。
【請求項2】
請求項1に記載の計量コンベア装置であって、前記被計量物検知センサが、複数の計量コンベアを縦列配置した多連秤の被計量物の搬入位置及び搬出位置、並びに、前記計量コンベア間の連結位置に設置され、
前記ステートマシンは、個々の計量コンベアの搬送方向前端及び後端に設置された前記被計量物検知センサの検知信号に基づいて、当該計量コンベアで被計量物が単独で搬送されている時間を計時し、連続する複数の計量コンベアの搬送方向前端及び後端に設置された前記被計量物検知センサの検知信号に基づいて、前記複数の計量コンベアを組合わせて成る計量コンベアで被計量物が単独で搬送されている時間を計時することを特徴とする計量コンベア装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の計量コンベア装置であって、さらに、
搬入位置の前記被計量物検知センサの検知信号をイベントとして、各被計量物にステートマシンを割り当て、被計量物が搬出位置を通過してから計量コンベアの搬送距離が一定距離に達した時点で当該ステートマシンを削除する貨物ステートマシンと、
前記貨物ステートマシンが割り当てた現存する各被計量物のステートマシンに計測データを紐付けるトラッキング部と
を備えることを特徴とする計量コンベア装置。
【請求項4】
請求項3に記載の計量コンベア装置であって、被計量物搬送用のプーリまたはモータの回転を検出するエンコーダを備え、前記貨物ステートマシンは、搬出位置の前記被計量物検知センサが被計量物の搬出を検出した後の前記エンコーダの検知信号をイベントとして前記ステートマシンを削除することを特徴とする計量コンベア装置。
【請求項5】
請求項3に記載の計量コンベア装置であって、前記トラッキング部は、前記貨物ステートマシンが先に割り当てた前記ステートマシンに計測データを与え、当該ステートマシンが既に同種の計測データを受けているとき、前記貨物ステートマシンがその次に割り当てた前記ステートマシンに前記計測データを与えることにより、前記貨物ステートマシンが割り当てた前記ステートマシンに前記計測データを紐付けることを特徴とする計量コンベア装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−58217(P2012−58217A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−204912(P2010−204912)
【出願日】平成22年9月13日(2010.9.13)
【出願人】(390041346)新光電子株式会社 (38)