説明

記録ヘッド及び記録装置

【課題】 記録品質を適正に保ちつつ、ストッパにおける作動板のリバウンドを抑制し、記録速度を向上させること。
【解決手段】 記録ワイヤ35の基端35Bを押圧して記録ワイヤ35の先端35Aを突出させる作動板44を備え、この作動板44を復帰コイルばね37により復帰させ、この復帰コイル37ばねにより復帰したときに作動板44が当接するストッパ71を、記録ワイヤ35の基端35Bに対向して配置し、復帰コイルばね37による作動板44の復帰を補助する永久磁石73を、ストッパ71の近傍に設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
記録ワイヤの基端を押圧して記録ワイヤの先端を突出させる作動板を備えた記録ヘッド及びこの記録ヘッドを備えた記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、プラテンに沿って往復駆動されるキャリッジに記録ヘッドが搭載され、記録ヘッドの記録ワイヤの突出動作により、インクリボンを介してプラテン上に搬送されたシートに画像を記録する記録装置としてドットインパクトプリンタが知られている。
【0003】
この種のプリンタの記録ヘッドでは、記録ワイヤの基端を押圧して記録ワイヤの先端を突出させる作動板を備え、この作動板を圧縮コイルばねとしての復帰コイルばねにより復帰させ、この復帰コイルばねにより復帰したときに作動板が当接するストッパを、記録ワイヤの基端に対向して配置したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
このストッパは、弾性体としてのゴムにより形成され、復帰コイルばねにより作動板が復帰したとき、作動板が当接し、作動板の移動が規制されている。
【特許文献1】特開平8−156289号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記復帰コイルばねは、ばねの変位量の減少に比例して作動板に作用する力が小さくなるので、作動板が復帰した状態(ストッパに当接した状態)では作動板に作用する復帰コイルばねの力は小さく、作動板がストッパに衝突した後、この復帰コイルばねの力に抗して、作動板がストッパにおいてリバウンドしてしまう。
【0006】
この作動板のリバウンド量を小さくすればするほど、記録ワイヤの挙動が安定し、記録ワイヤを高速駆動することができるが、作動板のリバウンド量を小さくするために、復帰コイルばねのばね定数を大きくしてしまうと、作動板のリバウンドは抑制されるものの、記録ワイヤの突出力が低下してシートに画像を記録する際のインパクト力が低下してしまい、記録品質が低下してしまう。
【0007】
そこで、本発明の目的は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、記録品質を適正に保ちつつ、ストッパにおける作動板のリバウンドを抑制し、記録速度を向上させることができる記録ヘッド及び記録装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明は、記録ワイヤの基端を押圧して前記記録ワイヤの先端を突出させる作動板を備え、この作動板を復帰コイルばねにより復帰させ、この復帰コイルばねにより復帰したときに前記作動板が当接するストッパを、前記記録ワイヤの基端に対向して配置し、前記復帰コイルばねによる前記作動板の復帰を補助する磁石を、前記ストッパの近傍に設けたことを特徴とするものである。
前記構成によれば、作動板がストッパに近接したときに、復帰コイルばねによる作動板の復帰力が低下しても、作動板には、ストッパ近傍に配置した磁石によりストッパ側に吸引される磁気力が作用するので、ストッパにおける作動板のリバウンドを抑制することができ、記録ワイヤの挙動が安定するので、記録ワイヤを高速駆動することができ、記録速度を向上させることができる。また、記録ワイヤを突出させた場合、作動板は、ストッパから離れており、作動板に作用する磁石の磁気力は小さいので、記録ワイヤのインパクト力を適正に保つことができ、記録品質を適正に保つことができる。
【0009】
また、前記記録ヘッドにおいて、前記ストッパにおける前記作動板が当接する当接面の反対側に前記磁石が配置されていることを特徴とするものである。
また、前記記録ヘッドにおいて、前記記録ワイヤを案内すると共に、前記復帰コイルばねを保持するノーズを備え、前記ストッパは、前記ノーズに対向して配置されるホルダに保持されており、前記磁石は、前記ストッパと前記ホルダとの間に設けられていることを特徴とするものである。
前記構成によれば、作動板がストッパに近接したときに、磁石によって効果的に作動板をストッパ側に吸引することができる。
【0010】
また、記録ワイヤの基端を押圧して前記記録ワイヤの先端を突出させる作動板を備え、この作動板を復帰コイルばねにより復帰させ、この復帰コイルばねにより復帰したときに前記作動板が当接するストッパを、前記記録ワイヤの基端に対向して配置すると共に、前記ストッパを、前記復帰コイルばねによる前記作動板の復帰を補助するゴム製の磁石で形成したことを特徴とするものである。
前記構成によれば、作動板がストッパに近接したときに、復帰コイルばねによる作動板の復帰力が低下しても、作動板には、ストッパとしての磁石によりストッパ側に吸引される磁気力が作用するので、ストッパにおける作動板のリバウンドを抑制することができ、記録ワイヤの挙動が安定するので、記録ワイヤを高速駆動することができ、記録速度を向上させることができる。また、記録ワイヤを突出させた場合には、作動板は、ストッパから離れており、作動板に作用する磁石の磁気力は小さいので、記録ワイヤのインパクト力を適正に保つことができ、記録品質を適正に保つことができる。
【0011】
また、前記記録ヘッドにおいて、前記作動板が前記ストッパに当接した場合に当該作動板に作用する前記磁石の磁気力と前記復帰コイルばねの復帰力との合力が、前記ストッパにおいてリバウンドする前記作動板のリバウンド力と略等しくなるように設定されていることを特徴とするものである。
前記構成によれば、磁石が、作動板のリバウンドを抑制できる最も小さい磁気力に設定されることとなるので、作動板を動作させる際に、作動板に作用する磁石の磁気力の影響を最も小さくすることができる。
【0012】
また、前記記録ヘッドにおいて、前記記録ワイヤの基端には、ワイヤピンが連結され、前記復帰コイルばねは、前記ワイヤピンに当接して、前記ワイヤピンと共に前記作動板を復帰させることを特徴とするものである。
前記構成によれば、記録ワイヤの基端にワイヤピンが連結されるものにおいて、効果的に作動板のリバウンドを抑制することができ、記録速度を向上させることができる。
【0013】
また、プラテンに沿って往復駆動されるキャリッジに記録ヘッドが搭載され、この記録ヘッドの記録ワイヤの突出動作により、インクリボンを介して前記プラテン上に搬送されたシートに画像を記録する記録装置において、前記記録ヘッドは、前記記録ワイヤの基端を押圧して前記記録ワイヤの先端を突出させる作動板を備え、この作動板を復帰コイルばねにより復帰させ、この復帰コイルばねにより復帰したときに前記作動板が当接するストッパを、前記記録ワイヤの基端に対向して配置し、前記復帰コイルばねによる前記作動板の復帰を補助する磁石を、前記ストッパの近傍に設けたことを特徴とするものである。
前記構成によれば、作動板がストッパに近接したときに、復帰コイルばねによる作動板の復帰力が低下しても、作動板には、ストッパ近傍に配置した磁石によりストッパ側に吸引される磁気力が作用するので、ストッパにおける作動板のリバウンドを抑制することができ、記録ワイヤの挙動が安定するので、記録ワイヤを高速駆動することができ、記録速度を向上させることができる。また、記録ワイヤを突出させた場合には、作動板は、ストッパから離れており、作動板に作用する磁石の磁気力は小さいので、記録ワイヤのインパクト力を適正に保つことができ、記録品質を適正に保つことができる。
【0014】
また、プラテンに沿って往復駆動されるキャリッジに記録ヘッドが搭載され、この記録ヘッドの記録ワイヤの突出動作により、インクリボンを介して前記プラテン上に搬送されたシートに画像を記録する記録装置において、前記記録ヘッドは、前記記録ワイヤの基端を押圧して前記記録ワイヤの先端を突出させる作動板を備え、この作動板を復帰コイルばねにより復帰させ、この復帰コイルばねにより復帰したときに前記作動板が当接するストッパを、前記記録ワイヤの基端に対向して配置すると共に、前記ストッパを、前記復帰コイルばねによる前記作動板の復帰を補助するゴム製の磁石で形成したことを特徴とするものである。
前記構成によれば、作動板がストッパに近接したときに、復帰コイルばねによる作動板の復帰力が低下しても、作動板には、ストッパとしての磁石によりストッパ側に吸引される磁気力が作用するので、ストッパにおける作動板のリバウンドを抑制することができ、記録ワイヤの挙動が安定するので、記録ワイヤを高速駆動することができ、記録速度を向上させることができる。また、記録ワイヤを突出させた場合には、作動板は、ストッパから離れており、作動板に作用する磁石の磁気力は小さいので、記録ワイヤのインパクト力を適正に保つことができ、記録品質を適正に保つことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、記録品質を適正に保ちながら、磁石によってストッパにおける作動板のリバウンドを抑制することができ、記録ワイヤの挙動が安定するので、記録速度を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態を添付の図面を参照して説明する。
[1]第1実施形態
図1は、本発明に係る記録装置の第1実施形態が適用されたドットインパクトプリンタのプリンタ本体を示す斜視図である。図2は、図1のプリンタ本体を示す側断面図である。
【0017】
これらの図に示す記録装置としてのプリンタ10は、記録ヘッド18の複数の記録ワイヤを、インクリボン31を介してシートSに打ち付けてドットを記録することにより、文字を含む画像を記録するドットインパクトプリンタである。ここで、シートSは、単票紙や連続紙などの普通紙の他に、通帳や葉書、封筒などである。特に、上記単票紙は単票複写紙を含み、連続紙は連続複写紙を含む。
【0018】
上記プリンタ10は、図1に示すように、記録装置本体としてのプリンタ本体11と、このプリンタ本体11に着脱自在に装着されたプッシュトラクタユニット12及び排出ユニット13と、同じくプリンタ本体11に着脱自在に装着されたシート供給ガイド34(図2)と、プリンタ本体11の上方、下方をそれぞれ覆う図示しない上部ケース及び下部ケースと、を有して構成される。
【0019】
上記プリンタ本体11は、本体フレームとしてのベースフレーム14、シート案内フレーム15(図2)、左サイドフレーム16及び右サイドフレーム17と、記録ヘッド18及びキャリッジ19を備えた印刷機構部20と、プラテン21、シート案内22及びピンチローラ25(図2)を備えたシート搬送機構部23と、を有して構成される。
【0020】
ベースフレーム14及びシート案内フレーム15は、図2に示すようにほぼ平行配置され、これらのベースフレーム14及びシート案内フレーム15の両端に上記左サイドフレーム16、右サイドフレーム17がそれぞれ立設して固定される。これらの左サイドフレーム16と右サイドフレーム17間に、図1に示すように、キャリッジ軸24が架け渡されて回動可能に支持され、プラテン21が架け渡されて回転自在に配設されている。シート案内22は、左サイドフレーム16と右サイドフレーム17との間に配設されて、シート案内フレーム15に嵌合して固定されている。また、左サイドフレーム16及び右サイドフレーム17の後方部、上方部それぞれには、前記プッシュトラクタユニット12、排出ユニット13をそれぞれ装着可能な図示しないトラクタユニット装着部、排出ユニット装着部が設けられている。
【0021】
図1に示すプッシュトラクタユニット12は、シートSとしての連続紙をシート搬送機構部23へ送り出し、シート供給ガイド34は、シートSとしての単票紙を1枚ずつ(連続単票紙の場合には1綴りずつ)シート搬送機構部23へ供給する。また、排出ユニット13は、連続紙又は単票紙をシート搬送機構部23からプリンタ10外へ引き出すものである。
【0022】
つまり、図2に示すように、プッシュトラクタユニット12のトラクタベルト26の回転により、このトラクタベルト26のピン27の作用で、連続紙は、シート搬送機構部23のシート案内22に案内され、このシート案内22とプラテン21との間に形成されるシート搬送経路28を経てプラテン21の前方へ向かい、矢印α方向に送給される。このプッシュトラクタユニット12の非動作時に、シート供給ガイド34から単票紙が1枚ずつ(又は1綴りずつ)、シート搬送経路28を経てプラテン21の前方へ供給可能とされる。また、排出ユニット13の排出ローラ29の回転により、後述のごとく、記録ヘッド18により文字等が記録された連続紙又は単票紙は、シート搬送機構部23のプラテン21から矢印β方向に引き出される。これにより、連続紙又は単票紙は、キャリッジ19の後述の主走査方向に直交する副走査方向に搬送される。
【0023】
図1に示す前記キャリッジ19は、キャリッジ軸24に摺動自在に挿通されると共に、記録ヘッド18を搭載する。キャリッジ軸24がプラテン21と平行に配置されることから、キャリッジ19は、これらのプラテン21及びキャリッジ軸24の軸方向と一致する主走査方向に移動(走行)可能に設けられる。
【0024】
図示しないキャリッジ駆動モータの正転又は逆転により、キャリッジ19は、タイミングベルト30(図2)を介しキャリッジ軸24に案内されて、主走査方向における図1の左向き又は右向きに走行される。
【0025】
上記記録ヘッド18における複数の記録ワイヤの突出方向前方には、インクリボン31が配置される。記録ヘッド18は、キャリッジ19と共に主走査方向に走行する間に、記録ワイヤを突出動作させてインクリボン31に打ち当て、インクリボン31のインクを、プラテン21とインクリボン31との間に搬送されるシートS(連続紙または単票紙)に付着させることにより、このシートSに文字を含む画像を記録する。
【0026】
インクリボン31は、リボン巻取り軸50により一方向に巻き取られ、リボンカートリッジ38内に収納される。このリボンカートリッジ38は、左サイドフレーム16と右サイドフレーム17との間に、ベースフレーム14に対向して着脱自在に装着されるものである。
【0027】
記録ヘッド18によるこの記録動作は、キャリッジ19が主走査方向左向き又は右向きに走行する間に、記録ヘッド18の記録ワイヤにより一行分の記録がなされ、この一行分の記録がなされる度に、シートSが連続紙の場合には、図2に示すシート搬送機構部23のプラテン21、プッシュトラクタユニット12及び排出ユニット13が、また、シートSが単票紙の場合には、シート搬送機構部23のプラテン21、ピンチローラ25及び排出ユニット13がそれぞれシートSを所定量(通常行間分)搬送させ、これらの動作が繰り返されることにより実施される。
【0028】
なお、図2に示す符号32は、ベースフレーム14とシート案内フレーム15との間に開口して形成されて、プリンタ10の下方からシート搬送機構部23内へシートSを供給するためのボトムシート供給口である。
【0029】
図3は、記録ヘッド18の側断面図である。記録ヘッド18は、図3に示すように、ヘッド駆動部40を有し、ヘッド駆動部40にノーズ41が連設され、ヘッド駆動部40の外側には、放熱器42が配置されて構成される。
【0030】
ヘッド駆動部40は、略環状のフレーム43を有している。このフレーム43は、軟磁性材料(例えばパーメンジュールや1%ケイ素鋼など)により構成され、環状の底部43Aと、この底部43Aの外周に垂直に連なって延びる外壁43Bとを有している。このフレーム43の底部43Aには、略同一円周上に所定間隔を隔てて複数のコア53が一体に形成されている。
【0031】
これら各コア53には、ボビン54が嵌め込まれる。このボビン54には、コイル線が巻き付けられて電磁コイル55が形成されており、コア53及び電磁コイル55を有する電磁石56が構成される。
【0032】
また、フレーム43の内周側には、ノーズ41における略円筒形状の後端41Aが挿通される。このノーズ41は、複数の記録ワイヤ35の突出動作を含む進退動作を案内する中間ガイド60及び先端ガイド61を保持するものである。つまり、記録ワイヤ35は、ノーズ41における中間ガイド60及び先端ガイド61により案内保持される。この先端ガイド61は、ノーズ41の先端41Bに設けられ、記録ワイヤ35の先端35Aを案内している。記録ワイヤ35の基端35Bには、円柱形状のワイヤピン36が連結されている。このワイヤピン36は、作動板44の先端44Aと接離可能に構成され、この作動板44の先端44Aの押圧力により記録ワイヤ35を突出させるものである。ノーズ41とフレーム43との間には、電磁コイル55への通電を行う電気回路が配置された基板57と、この基板57とフレーム43とを絶縁するための絶縁板58とが配置される。
【0033】
上記各コア53には、鉄製のプランジャ45が対向して配置される。プランジャ45のコア53に対向する一端の反対側の他端には、鉄製の作動板44がカシメ固定されている。これら複数の作動板44が、コア53に対応する位置に放射状に所定間隔を隔てて配置される。これら複数の作動板44は、先端44Aが記録ヘッド18の中央に向かう方向に延出して形成されている。
【0034】
作動板44は、当該作動板44の基端44Bが折り曲げられている。この折り曲げられて形成された山部を支点44Cとし、この支点44Cを中心に作動板44が揺動する。プランジャ45は、電磁石56の電磁コイル55に通電がなされたときに、当該電磁石56に吸引される。この電磁石56による吸引により、作動板44は、支点44Cを中心にノーズ41方向に回動して作動位置まで移動し、当該作動板44の先端44Aの板面51でワイヤピン36を押圧して記録ワイヤ35の先端35Aをノーズ41の先端41Bから突出させる。この記録ワイヤ35の突出により、記録ヘッド18は、当該記録ヘッド18に対向配置されたインクリボン31のインクをプラテン21上のシートSに転写する。
【0035】
作動板44には、当該作動板44の支点44Cの略中央に孔44Dが設けられ、ボビン54にはこの孔44Dに対応する位置にピン54Aが形成されている。そして、作動板44の孔44Dには、電磁コイル55が巻き回されたボビン54をフレーム43方向に押えるためのコイル押え板46、及びスペーサ47を介してボビン54のピン54Aが挿通される。このピン54Aが、規制部材となり、作動板44のずれが防止される。
【0036】
この作動板44はレバーホルダ48により保持される。また、ノーズ41の後端41Aには、当該ノーズ41とレバーホルダ48との位置決め用のノーズ突出部41Cが形成されている。このノーズ41のノーズ突出部41Cをレバーホルダ48に略中央に設けられた孔48Dに挿通させることで、ノーズ41とレバーホルダ48とが位置決めされることとなる。
【0037】
また、作動板44の支点44Cの谷側の面が、レバーホルダ48の保持面48A側に形成された突起状の支点押え部48Bによりフレーム43方向に押圧され、作動板44の支点44Cが、支点押え部48Bとスペーサ47(コイル押え板46)に挟まれて保持されている。これによって、作動板44は、支点44Cを中心に揺動することができる。
【0038】
ここで、作動板44によりワイヤピン36が押圧されて記録ワイヤ35が突出された後、電磁コイル55への通電が遮断された場合に、ワイヤピン36に作用してワイヤピン36及び作動板44を作動位置から待機位置に復帰させる復帰コイルばね37が、ノーズ41の後端41Aに当接して配置されている。つまり、ノーズ41には、復帰コイルばね37が挿設される有底のばね受け穴41Dが形成されており、このばね受け穴41Dに復帰コイルばね37が設けられている。この復帰コイルばね37は、記録ワイヤ35の外周に嵌められており、復帰コイルばね37の一端が、ワイヤピン36に当接しており、復帰コイルばね37の他端がばね受け穴41Dの底部に当接している。このばね受け穴41Dの底部には、記録ワイヤ35が貫通する貫通孔41Eが形成されている。
【0039】
作動板44によりワイヤピン36が押圧された場合、この復帰コイルばね37は、ワイヤピン36及びノーズ41に挟まれて圧縮される。そして、電磁コイル55への通電が遮断されて、電磁石56の吸引力が消失したとき、復帰コイルばね37の復帰力により、ワイヤピン36及び作動板44が待機位置に復帰される。この復帰コイルばね37は、ワイヤピン36及び作動板44を待機位置に押圧すべく、圧縮状態で挿設されている。
【0040】
また、レバーホルダ48の保持面48Aには、略リング状の壁部48Cがノーズ41方向に延びて形成され、この壁部48Cの側壁に、作動板44の先端44Aが挿通される挿通口64が形成されている。この壁部48Cの挿通口64に挿通された作動板44の先端44Aの板面51は、略リング状の壁部48Cの内側でワイヤピン36に臨み、作動板44が待機位置に待機している場合は、復帰コイルばね37による復帰力によりワイヤピン36が作動板44の先端44Aに当接されている。そして、電磁コイル55への通電により作動板44が回動してワイヤピン36を押圧した場合、作動板44が挿通口64における当接面64Aに当接して作動板44の回動量が規制される。これによって、作動板44が待機位置に復帰する時間が短縮される。
【0041】
各記録ワイヤ35は、記録ヘッド18の略中央に集中して配置されており、各記録ワイヤ35の基端35Bに連結されたワイヤピン36は、壁部48Cの内側に配置されている。
【0042】
レバーホルダ48の保持面48Aの反対側の面には、固定ばね65が配置され、この固定ばね65の不図示の延出部がノーズ41に設けられた不図示の突起に掛けることにより、ノーズ41並びに、ヘッド駆動部40におけるフレーム43、コイル押え板46、スペーサ47、及びレバーホルダ48を押圧固定している。
【0043】
ところで、レバーホルダ48の保持面48A側におけるリング状の壁部48Cの内側には、作動板44が待機位置に復帰したときに作動板44の先端44Aの板面52(板面51の反対側の面)が当接し、この作動板44による衝撃力を吸収するとともに、保持面48A方向に作動板44が移動するのを規制するストッパ71が配置される。
【0044】
このストッパ71は、リング形状に形成されており、各記録ワイヤ35の基端35Bに連結されたワイヤピン36に、各作動板44の先端44Aを挟んで対向している。ストッパ71は、ゴム製のダンパ71Aと、このダンパ71Aの作動板44側に配置され、ダンパ71Aの表面を作動板44から保護する金属製(例えば、ステンレス製)の薄いスペーサ71Bとを備えている。更に、ストッパ71とレバーホルダ48との間には、複数の調整スペーサ72が配置され、作動板44の待機位置を調整している。これら調整スペーサ72は、ポリエステルで形成されている。
【0045】
本第1実施形態では、ストッパ71と調整スペーサ72との間に、永久磁石73が設けられている。つまり、ストッパ71における作動板44が当接する当接面の反対側に永久磁石73が配置されている。この永久磁石73の磁極の一方は、ストッパ71を挟んで各作動板44の先端44Aの板面52に対向し、他方は、レバーホルダ48(調整スペーサ72)に対向している。
【0046】
図4は、記録ヘッド18の要部を示す部分分解斜視図である。この図4に示すように、作動板44の先端44Aは、先細りの形状を有している。各作動板44の先端44Aは、中央に集中して配置されている。永久磁石73は、ストッパ71(図3)と同様に、リング形状に形成されており、各作動板44の先端44Aの板面52に、ストッパ71(図3)を挟んで対向している。これにより、永久磁石73の磁束は、各作動板44の先端44Aに導かれ、各作動板44の先端44Aには、ストッパ71側に吸引される永久磁石73の磁気力が作用する。つまり、作動板44の動作に支障をきたすことなく、永久磁石73の磁気力を各作動板44の先端44Aに作用させるには、この永久磁石73を、ストッパ71の当接面の反対側の面に配置するのが効果的である。また、永久磁石73が、各作動板44の先端44Aの板面52に対向しているので、作動板44の端面が永久磁石73に対向する場合よりも、各先端44Aには、効果的に永久磁石73の磁気力が作用する。
【0047】
図5は、作動板44が待機位置に待機している状態における記録ヘッド18の一部分を示す部分断面図である。なお、図5中、作動板44の作動位置は鎖線で示している。
復帰コイルばね37は、圧縮コイルばねであり、作動板44の先端44Aがストッパ71に当接した状態で、自由長よりも変位量x1だけ圧縮されて、ワイヤピン36と、ノーズ41との間に設けられている。作動板44の先端44Aには、ワイヤピン36を介して復帰コイルばね37の復帰力F1が常に作用しているが、この復帰力F1は、復帰コイルばね37の変位量が小さくなればなるほど、変位量に比例して小さくなる。
【0048】
この作動板44が復帰コイルばね37により復帰してストッパ71に衝突した場合、作動板44の先端44Aは、ノーズ41方向にリバウンドする。この作動板44の先端44Aのリバウンド力F2は、作動板44の先端44Aがストッパ71に当接した場合に作動板44の先端44Aに作用する復帰コイルばね37の復帰力F1よりも大きい。
【0049】
本第1実施形態では、永久磁石73の磁気力F3が、復帰コイルばね37の復帰力F1と同一方向に作用しており、この永久磁石73は、復帰コイルばねに37よる作動板44の復帰を補助している。つまり、作動板44の先端44Aがストッパ71に近接すればするほど、復帰コイルばね37による復帰力F1は低下するが、作動板44の先端44Aに作用する永久磁石73の磁気力F3は増大する。この作動板44の先端44Aに作用する磁気力F3により、作動板44が復帰してストッパ71に衝突した場合、ストッパ71における作動板44の先端44Aのリバウンド量が小さくなり、作動板44の先端44Aのリバウンドを抑制することができる。このように、作動板44の先端44Aのリバウンドを抑制することができるので、記録ワイヤ35の挙動をより安定化することができ、記録ワイヤ35をより高速に駆動することができる。従って、プリンタ10の記録速度を向上させることができる。
【0050】
ここで、永久磁石73の磁束密度は、図5中、作動板44の先端44Aに作用する磁石の磁気力F3と復帰コイルばね37の復帰力F1との合力が、作動板44のリバウンド力F2と等しくなるように設定されている。つまり、永久磁石73の磁束密度は、作動板44のリバウンドを抑制できる最小の値に設定されることとなる。これによって、電磁コイル55に通電して作動板44を動作させる場合に、作動板44に作用する永久磁石73の磁気力F3を最も小さくすることができ、効率よく作動板44を動作させることができる。
【0051】
図6は、作動板44が、記録ワイヤを突出させる作動位置に移動している状態における記録ヘッド18の一部分を示す部分断面図である。なお、図6中、作動板44の待機位置は鎖線で示している。
【0052】
電磁コイル55に通電し、記録ワイヤ35を突出させた場合、復帰コイルばね37は、変位量x1よりも大きい変位量x2だけ圧縮される。従って、作動位置において作動板44の先端44Aに作用する復帰コイルばね37の復帰力F1は、待機位置において作動板44の先端44Aに作用する復帰コイルばね37の復帰力F1(図5)よりも大きい。また、作動位置における作動板44の先端44Aは、ストッパ71から離れており、作動位置において作動板44の先端44Aに作用する永久磁石73の磁気力F3は、待機位置において作動板44の先端44Aに作用する永久磁石73の磁気力F3(図5)よりも小さい。
【0053】
具体的に説明すると、図7に示すように、復帰コイルばね37の復帰力F1は、変位量の増加に比例して増加する。つまり、復帰コイルばね37の復帰力F1は、作動板44の先端44Aが待機位置から作動位置に向かって移動する移動量に比例して増加する。
【0054】
これに対し、永久磁石73の磁気力F3は、作動板44の先端44Aが待機位置から作動位置に向かって移動する移動量に対し、指数関数的に減少する。この作動板44の先端44Aに作用する永久磁石73の磁気力F3は、復帰コイルばね37の変位量がx2となる作動板44の作動位置において、復帰コイルばね37の復帰力F1に比べ、極めて小さい。
【0055】
作動板44の復帰に寄与する復帰コイルばね37の復帰力F1と永久磁石73の磁気力F3との合力Fは、復帰コイルばね37の変位量がx1となる作動板44の待機位置近傍においては、磁気力F3によって大きくなるが、作動板44の先端44Aが待機位置から作動位置に向かって移動するに連れて徐々に減少する。そして、合力Fは、作動板44の先端44Aが作動位置に向かって移動するに連れて、永久磁石73の磁気力F3の影響が少なくなり、作動位置においては、復帰コイルばね37の復帰力F1に略等しく、記録ワイヤ35のインパクト力は、永久磁石73がない場合と略等しくなる。つまり、復帰コイルばね37のばね定数を、作動板44の先端44Aのリバウンドを抑制するために大きく設定する場合のように、インパクト力が小さくなることがないので、記録ワイヤ35のインパクト力を適正に保つことができ、シートに記録される画像の記録濃度(即ち、記録品質)を適正に保つことができる。
【0056】
また、ストッパ71のダンパ71Aは、ゴムで形成されているので、記録ヘッド18が高温になるときは、このゴム製のダンパ71Aが軟化してしまい、作動板44が復帰したときに、作動板44の先端44Aが、ストッパ71に沈み込んでしまうが、作動板44の沈み込み量に応じて、作動板44の先端44Aに作用する永久磁石73の磁気力F3が大きくなる。つまり、図7において、作動板44の先端44Aがストッパ71に沈み込んだ場合における復帰コイルばね37の変位量はx0に相当し、作動板44の先端44Aがストッパ71に沈み込んだ場合には、作動板44の先端44Aがより永久磁石73に近接するので、作動板44の先端44Aに作用する磁気力F3が増大する。従って、この作動板44のストッパ71への沈み込みによる反動でリバウンド力F2(図5)が増大しても、永久磁石73による磁気力F3が増すので、作動板44のリバウンドを抑制することができる。
【0057】
また、永久磁石73を用いたので、永久磁石73の代わりに電磁石を用いる場合に比べ、電磁石へ通電するための回路を設ける必要がなく、この通電による熱の放熱対策を施す必要もないので、構成が簡単である。
【0058】
[2]第2実施形態
本第2実施形態において、上記第1実施形態と異なるのは、永久磁石をストッパ近傍に設ける代わりに、ストッパをゴム製の磁石で形成した点である。以下、この第2実施形態において、上記第1実施形態と同様な部分は、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
【0059】
図8は、第2実施形態における記録ヘッドの一部分を示す部分断面図である。
この図8において、ストッパ171は、ダンパ171A及びスペーサ171Bを備えており、このダンパ171Aは、ゴム磁石で形成されている。このゴム磁石の磁極の一方は、各作動板44の先端44Aに対向し、他方は、レバーホルダ48(調整スペーサ72)に対向している。これにより、ゴム磁石の磁束は、各作動板44の先端44Aに導かれ、各作動板44の先端44Aには、ストッパ171側に吸引される磁気力が作用する。
【0060】
以上、本第2実施形態においても、上記第1実施形態と同様に、作動板44が復帰してストッパ171に衝突した場合、ストッパ171における作動板44の先端44Aのリバウンド量が小さくなり、作動板44の先端44Aのリバウンドを抑制することができる。このように、作動板44の先端44Aのリバウンドを抑制することができるので、記録ワイヤ35の挙動をより安定化することができ、記録ワイヤ35をより高速に駆動することができる。従って、プリンタの記録速度を向上させることができる。
また、本第2実施形態では、ダンパ171Aが永久磁石を兼ねるので、上記第1実施形態のように、ダンパの他に別途永久磁石を設ける必要がない。
【0061】
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、上記第1実施形態では、ストッパ71の近傍として、ストッパ71における作動板44が当接する当接面の反対側に永久磁石73が配置されている場合について説明したが、ストッパ71の周面に永久磁石を配置してもよい。
【0062】
また、上記第1、第2実施形態では、作動板44が記録ワイヤ35の基端35Bに連結されたワイヤピン36を介して記録ワイヤ35の基端35Bを押圧する場合について説明したが、作動板44が記録ワイヤ35の基端35Bを直接押圧する場合であってもよい。
【0063】
また、上記第1実施形態では、ストッパ71と調整スペーサ72との間に永久磁石73を設けた場合について説明したが、これに限るものではなく、永久磁石73は、ストッパ71における作動板44が当接する当接面の反対側に配置すればよく、例えば、永久磁石73をレバーホルダ48と調整スペーサ72との間に配置してもよいし、複数の調整スペーサ72の間に配置してもよい。また、調整スペーサ72が省略される場合であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明に係る記録装置の第1実施形態が適用されたプリンタのプリンタ本体を示す斜視図である。
【図2】図1のプリンタ本体を示す側断面図である。
【図3】記録ヘッドの側断面図である。
【図4】記録ヘッドの要部を示す部分分解斜視図である。
【図5】記録ヘッドの一部分を示す部分断面図である。
【図6】記録ヘッドの一部分を示す部分断面図である。
【図7】作動板の復帰に寄与する力を説明するための説明図である。
【図8】第2実施形態における記録ヘッドの一部分を示す部分断面図である。
【符号の説明】
【0065】
10…プリンタ(記録装置)18…記録ヘッド、19…キャリッジ、21…プラテン、24…キャリッジ軸、31…インクリボン、35…記録ワイヤ、35A…先端、35B…基端、36…ワイヤピン、37…復帰コイルばね、41…ノーズ、44…作動板、44A…先端、48…レバーホルダ(ホルダ)、71,171…ストッパ、71A,171A…ダンパ、71B,171B…スペーサ、73…永久磁石(磁石)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録ワイヤの基端を押圧して前記記録ワイヤの先端を突出させる作動板を備え、この作動板を復帰コイルばねにより復帰させ、この復帰コイルばねにより復帰したときに前記作動板が当接するストッパを、前記記録ワイヤの基端に対向して配置し、前記復帰コイルばねによる前記作動板の復帰を補助する磁石を、前記ストッパの近傍に設けたことを特徴とする記録ヘッド。
【請求項2】
前記ストッパにおける前記作動板が当接する当接面の反対側に前記磁石が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。
【請求項3】
前記記録ワイヤを案内すると共に、前記復帰コイルばねを保持するノーズを備え、
前記ストッパは、前記ノーズに対向して配置されるホルダに保持されており、
前記磁石は、前記ストッパと前記ホルダとの間に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の記録ヘッド。
【請求項4】
記録ワイヤの基端を押圧して前記記録ワイヤの先端を突出させる作動板を備え、この作動板を復帰コイルばねにより復帰させ、この復帰コイルばねにより復帰したときに前記作動板が当接するストッパを、前記記録ワイヤの基端に対向して配置すると共に、前記ストッパを、前記復帰コイルばねによる前記作動板の復帰を補助するゴム製の磁石で形成したことを特徴とする記録ヘッド。
【請求項5】
前記作動板が前記ストッパに当接した場合に当該作動板に作用する前記磁石の磁気力と前記復帰コイルばねの復帰力との合力が、前記ストッパにおいてリバウンドする前記作動板のリバウンド力と略等しくなるように設定されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の記録ヘッド。
【請求項6】
前記記録ワイヤの基端には、ワイヤピンが連結され、前記復帰コイルばねは、前記ワイヤピンに当接して、前記ワイヤピンと共に前記作動板を復帰させることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の記録ヘッド。
【請求項7】
プラテンに沿って往復駆動されるキャリッジに記録ヘッドが搭載され、この記録ヘッドの記録ワイヤの突出動作により、インクリボンを介して前記プラテン上に搬送されたシートに画像を記録する記録装置において、
前記記録ヘッドは、
前記記録ワイヤの基端を押圧して前記記録ワイヤの先端を突出させる作動板を備え、この作動板を復帰コイルばねにより復帰させ、この復帰コイルばねにより復帰したときに前記作動板が当接するストッパを、前記記録ワイヤの基端に対向して配置し、前記復帰コイルばねによる前記作動板の復帰を補助する磁石を、前記ストッパの近傍に設けたことを特徴とする記録装置。
【請求項8】
プラテンに沿って往復駆動されるキャリッジに記録ヘッドが搭載され、この記録ヘッドの記録ワイヤの突出動作により、インクリボンを介して前記プラテン上に搬送されたシートに画像を記録する記録装置において、
前記記録ヘッドは、
前記記録ワイヤの基端を押圧して前記記録ワイヤの先端を突出させる作動板を備え、この作動板を復帰コイルばねにより復帰させ、この復帰コイルばねにより復帰したときに前記作動板が当接するストッパを、前記記録ワイヤの基端に対向して配置すると共に、前記ストッパを、前記復帰コイルばねによる前記作動板の復帰を補助するゴム製の磁石で形成したことを特徴とする記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−123233(P2006−123233A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−311946(P2004−311946)
【出願日】平成16年10月27日(2004.10.27)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】