説明

記録再生装置を内蔵したテレビ

【目的】 組立や分解が容易で部品点数を減らすことのできる記録再生装置を内蔵したテレビを提供する。
【構成】 テレビと、記録再生装置とが同一筐体内に収納された記録再生装置を内蔵したテレビにおいて、前記テレビのテレビ用回路と前記記録再生装置の記録再生用回路とが、同一プリント配線板上に実装されたことを特徴とする。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は筐体内にテレビと記録再生装置とを内蔵した記録再生装置を内蔵したテレビに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の記録再生装置を内蔵したテレビは記録再生装置のメカデッキはプラスチックモールドされたケーシングに装着され、メカデッキの後部またはケーシングの後部に記録再生装置用回路を実装したプリント配線板(以下記録再生用マウント基板)が縦方向に複数枚配設され、テレビ用回路を実装したプリント配線板(以下テレビ用マウント基板)は筐体内の一方の内側面に沿って取り付けられている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
以上のように、従来の記録再生装置を内蔵したテレビはテレビの筐体内に記録再生装置を割り込ませて、そのまま取り付けた構造であった。
このため、部品点数が多くなりコストがかかってしまった。
また、テレビ用マウント基板及び記録再生装置用マウント基板の取り付けをそれぞれ行う必要があり、さらに、テレビ用マウント基板と記録再生装置用マウント基板とをコネクタ等を介して接続する必要があるので手間がかかっていた。
前記問題を解決するために本考案は、テレビ用回路及び記録再生用回路を同一プリント配線板に実装することにより、本装置の組立や分解が容易で部品点数を減らすことのできる記録再生装置を内蔵したテレビを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、テレビと、記録再生装置とが同一筐体内に収納された記録再生装置を内蔵したテレビにおいて、前記テレビのテレビ用回路と前記記録再生装置の記録再生用回路とが、同一プリント配線板上に実装されたことを特徴とする。
【0005】
また、前記筐体後方より前記プリント配線板が脱着可能なように、前記プリント配線板の両端を把持するガイドレールが設けられたことを特徴とする。
【0006】
【作用】
筐体後側からガイドレールにプリント配線板を嵌入させ筐体内にプリント配線板を配置する。
【0007】
【実施例】
以下、図面を用いて本考案の実施例を詳細に説明する。
図1は本考案の一実施例を示す平面図である。
図において1は本装置の筐体であり、筐体1の前面略中央には方形状のブラウン管用窓2が設けられ、筐体1の下方にはスピーカ用窓3が設けられている。このスピーカ用窓3は筐体1の側面や上面に複数設けてもよい。
【0008】
筐体1の前面パネル1bと一体に成型されたメカデッキガイド4は底板1aと平行に配設され、メカデッキガイド4に記録装置のメカデッキ5が嵌入される。
ここで、メカデッキガイド4は筐体1の前面パネル1bに固着させてもよい。
また、メカデッキガイド4の下部には筐体1の底板1aと所定の隙間を置いてテレビ用回路A及び記録再生用回路Bを実装したプリント配線板6を把持するガイドレール7が設けられている。
筐体1の後側からプリント配線板6の両端をガイドレール7の溝に嵌入させ、ガイドレール7の先端までプリント配線板6を摺動させることにより固定される。
【0009】
次に、図2に基づき本考案のプリント配線板6の回路構成を説明する。
図において、テレビ用回路Aは主にチューナ部10,映像増幅部12,音声増幅部24及び電源19で構成されている。
本考案ではチューナ部10に音声多重用のチューナが備えられ、副音声もしくはステレオ放送の再生が可能な構成になっている。
また、チューナ部10の出力は、切換スイッチ11を介して映像増幅部12に導かれ、ブラウン管13に画像が映し出せるようになっている。
また、チューナ部10の出力信号は音声増幅部14に導かれ、スピーカ15を駆動するようになっている。
【0010】
そして、プリント配線板6にはビデオテープレコーダ17の記録再生用回路Bが実装されている。 ここで、記録再生用回路は光磁気ディスク装置の記録再生用回路を用いてもよい。
ビデオテープレコーダ17の入力側は、切換スイッチ16を介してチューナ部10の出力端子に接続され、ビデオテープレコーダ17の再生出力信号は切換スイッチ11を介して映像増幅部12に入力されるように構成している。
なお、19は電源であり、電源19はチューナ部10、映像増幅部12、音声増幅部14及びビデオテープレコーダ17に所要の電圧を供給している。
【0011】
このように構成した本考案の装置において、切換スイッチ16の端子16b,16cが接続している時、ビデオテープレコーダ17は受信中の放送を録画することができる。
また、切換スイッチ11の端子11b,11cが接続している時、ビデオテープレコーダ17の再生出力信号が映像増幅部12に導かれ、ビデオテープレコーダ17の再生する信号をブラウン管13でみることができる。
なお、18はビデオテープレコーダ17用の外部信号入力端子、17aはビデオテープレコーダ17の外部出力端子であり、外部信号入力端子18と、外部出力端子17aを用いることにより、単独のビデオテープレコーダとしての使用することも可能になる。
【0012】
また、10aはアンテナ19接続用の端子、10bはホイップアンテナ20接続用の端子、10cはチューナ部10の信号取出用の端子である。
なお、チューナ部10は衛星放送を受像用のギガ帯用のフロントエンドを有するチューナ部として構成してもよい。
【0013】
上述したように本実施例においてテレビのテレビ用回路Aと記録再生装置の記録再生用回路Bとが同一プリント配線板6上に実装され、また、筐体1後方よりプリント配線板6が脱着可能なように、プリント配線板6の両端を把持するガイドレール7が設けられたため、コストを抑えより簡易な構造を可能とした。
【0014】
【考案の効果】
以上詳細に説明したように本考案は、記録再生装置とテレビとの接続が不必要となり、接続作業をすることなく記録再生装置及びテレビを使用できる。
また、テレビ用回路と記録再生用回路が同一プリント配線板に実装されているので同一部品を減らすことができると共に、作業工程を減らすことができる。さらに、プリント配線板間で接続をする必要が無くなり組立や分解が容易になる。
さらに、プリント配線板を把持するガイドを一つにすることができるため、構造が簡易に成る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を後方から見た断面図である。
【図2】前記実施例の回路のブロック図である。
【符号の説明】
1 筐体
6 プリント配線板
7 ガイドレール
A テレビ用回路
B 記録再生用回路

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 テレビと、記録再生装置とが同一筐体内に収納された記録再生装置を内蔵したテレビにおいて、前記テレビのテレビ用回路と前記記録再生装置の記録再生用回路とが、同一プリント配線板上に実装されたことを特徴とする記録再生装置を内蔵したテレビ。
【請求項2】 前記筐体後方より前記プリント配線板が脱着可能なように、前記プリント配線板の両端を把持するガイドレールが設けられたことを特徴とする請求項1記載の記録再生装置を内蔵したテレビ

【図1】
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【図2】
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