説明

記録媒体、記録媒体の作成方法、情報形成方法、情報検出方法及び、情報検出装置

【課題】印刷等に用いる記録用紙などの記録媒体に、簡単に所望の情報を含ませる。
【解決手段】記録用紙10は、2枚の用紙12A、12Bを接着材料によって接着して1枚に形成されている。このとき、用紙12の所定領域に、非塗布領域14を設け、この非塗布領域を除く領域を塗布領域16として接着材料を塗布する。これにより、記録用紙には、用紙12A、12Bが1枚に接着された単票部18と共に、用紙12A、12Bが緊密に接した空間部となる複票部20が形成される。この複票部は、視認が困難であり、この複票部の有無、位置、数などによって記録用紙に所定の情報を簡単に担持させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像等が形成される記録用紙などの記録媒体に係り、詳細には、情報が埋め込まれた記録媒体、情報が埋め込まれた記録媒体の作成方法、記録媒体への情報埋め込み方法、記録媒体に情報が所定の方法で情報が埋め込まれているか否かなどを検出する情報検出方法及び情報検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プリンタや複写機などの画像形成装置の普及及び、高機能化に伴って、文書データ等に基づいた高品質の画像形成のみならず、高品質の画像複写が可能となっている。これにより、元の原稿と見分けの付かない画像を記録することができる。
【0003】
このような画像複写に対する機密情報の漏洩防止策として、記録紙に形成する画像などに真偽判定を可能とする情報を担持させる方法が各種提案され、実施されている。
【0004】
ところで、顧客名簿などの顧客情報や、開発中の製品情報などの各種の情報は、電子化されたデータ(電子データ)として保存されるのが一般的となっており、プリンタを用いた印刷出力が容易な環境下にあり、これにより、機密情報が印刷出力されて持ち出される懸念がある。
【0005】
ここから、印刷出力や画像複写に用いる記録用紙に、各種の情報を担持させる方法が検討されている。
【0006】
記録用紙に情報を担持させる方法としては、予め設定している情報をバーコードなどにコード化して記録しておく方法に加え、パンチ孔や切欠きなどを形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
この提案では、記録用紙に切欠きを形成することにより、印刷処理を行うときの記録用紙の裏表、方向に加え、記録枚数のカウントを行うことが可能となっている。しかし、バーコードは勿論、パンチ孔や切欠きを形成した場合、その記録用紙に特別な情報が付加されていることが明らかになってしまい、逆に複写等がされやすくなってしまうという問題がある。
【0008】
ここから、記録用紙に不可視的に情報を担持させる提案がなされている(例えば、特許文献2、特許文献2参照。)。
【0009】
特許文献2の提案では、可視光域では、用紙の分光反射率と略同じであるが、紫外域又は近赤外域の特定波長の光に対しては、用紙と分光反射率の異なる物質を用い、用紙に帯状などに情報を書き込むようにしている。また、特許文献3の提案では、磁性金属粉などの機械読取りの可能な材料を、抄き込んだ記録用紙を提案している。
【0010】
しかしながら、特許文献2の提案では、特殊な塗料を用いる必要があり、また、特許文献3の提案では、紙を抄く段階で特殊な材料を付加しなければならず、容易に所望の情報を記録用紙に担持させうるものではない。
【特許文献1】特開平6−87284号公報
【特許文献2】特開平8−49198号公報
【特許文献3】特開2000−265397号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、所望の情報を簡単に担持させることができる記録媒体、記録媒体の作成方法、情報埋め込み方法、記録媒体に埋め込まれている情報を検出する情報検出方法及び情報検出装置を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するための本発明の記録媒体は、印刷処理に適用可能な記録媒体であって、互いに接するシート状記録媒体の間の所定領域に空間部を形成し、少なくとも2枚のシート状記録媒体を接着材料によって貼り合せて形成されている、ことを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、例えば2枚のシート状記録媒体を接着材料によって接着している。このとき、接着材料を塗布しない領域を設けることにより、2枚のシート材料が緊密に接している空間部を形成する。
【0014】
このような空間部を設けることにより、空間部の有無によって特定の記録媒体であるか否かの情報を簡単に含ませることができる。
【0015】
また、本発明の記録媒体は、前記シート状記録媒体の周縁部を除く領域に形成されていることを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、シート状記録媒体の周縁部を除く領域に空間部を形成する。このような空間部の有無は、外見から判断することは難しく、この空間部の有無によって特定の記録媒体であるか否かの情報を簡単に含ませることができる。
【0017】
このような本発明の記録媒体は、前記空間部が、予め設定されている規則に基づいた位置ないし数で形成することができ、また、前記空間部が、予め設定されているパターンに基づいて設けることができる。
【0018】
この発明によれば、空間部の数、位置、配列パターンを、記録媒体に担持させる情報に基づいて設定する。これにより、各種の情報を簡単に担持させることができる。
【0019】
このような本発明の記録媒体においては、前記接着材料に前記空間部が識別可能となる素材を含むことができ、このとき、前記接着材料に含まれる前記素材が、可視光域で発色又は吸収特性を有する着色材料であっても良く、非可視光域の光に対する発色ないし吸収特性を有する不可視材料であっても良く、また、磁性材料であってもよい。
【0020】
このような記録媒体を作成するときの記録媒体の作成方法としては、少なくとも2枚のシート状記録媒体を重ね合わせて、所定の情報が含まれる記録媒体を作成する記録媒体の作成方法であって、前記シート状記録媒体の一方の面の所定領域を非塗布領域に設定し、前記非塗布領域を除く領域に接着材料を塗布して、該シート状記録媒体に他のシート状記録媒体を重ねて貼着して1枚の記録媒体を作成する、ことができる。
【0021】
このとき、前記非塗布領域の位置ないし数を、予め設定されている規則に基づいて設定して、前記シート状記録媒体を接着して作成するか、前記非塗布領域が、予め設定されているパターンで配列して、前記シート状記録媒体を接着して作成することにより、所定の情報を簡単に含ませることができる。
【0022】
また、記録媒体を作成する時には、前記空間部が識別可能となる素材を含む前記接着材料によって前記シート状記録媒体を接着しても良く、このときには、前記接着材料に、可視光域で発色又は吸収特性を有する着色材料を含ませて、前記シート状記録媒体を接着しても良く、前記接着材料に、非可視光域の光に対する発色又は鳩首特性を有する不可視材料を含ませて、前記シート状記録媒体を接着しても良く、さらに、前記接着材料に、磁性材料を含ませて、前記シート状記録媒体を接着しても良い。
【0023】
また、本発明の情報形成方法は、少なくとも2枚のシート状記録媒体を貼り合せて形成した記録媒体に所定の情報を形成する情報形成方法は、前記情報に基づいて非接着領域を設定することにより、2枚の前記シート状記録媒体の間に、前記情報に基づいた空間部を形成することを特徴とする。
【0024】
このとき、前記非接着領域を、前記情報に応じた位置及び数で設定するか、前記非塗布領域を、前記情報に基づいたパターンで配列するものであれば良い。
【0025】
一方、本発明の情報検出方法は、少なくとも2枚のシート状記録媒体を接着するときに、所定の情報に基づいて空間部が形成された記録媒体から、前記情報を検出する情報検出方法であって、前記記録媒体に所定周波数の超音波を照射し、記録媒体を通過した超音波から、前記超音波の照射位置に、前記情報に基づいた前記空間部があるか否かを検出することを特徴とする。
【0026】
この発明によれば、記録媒体に超音波を照射する。このとき、記録媒体が2枚のシート状記録媒体を接着して実質的に1枚であるときと、2枚のシート状記録媒体が接しているかによって記録媒体を透過した超音波の周波数が異なる。
【0027】
ここから、所定の情報に基づいて記録媒体に形成されている空間部を的確に検出することができ、この検出結果から、記録媒体に担持されている情報の判定が可能となる。
【0028】
また、本発明の情報検出方法は、少なくとも2枚のシート状記録媒体に接着材料を塗布して接着するときに、所定の情報に基づいて空間部が形成された記録媒体から、前記情報を検出する情報検出方法であって、前記接着材料に塗布領域を特定可能とする素材が含まれるときに、該当素材を検出することにより、前記情報に基づいた前記空間部を検出することを特徴とする。
【0029】
この発明によれば、接着材料に含まれる素材から、空間部を検出する。このときには、前記素材が可視光域で発色又は吸収特性を有する着色材料であるときに、前記接着材料から発せられる可視光又は反射光を検出すれば良く、前記素材が非可視光域の光に対する発色ないし吸収特性を有する不可視材料であるときに、前記接着材料から発せられる不可視光又は反射光を検出すれば良く、また、前記素材が磁性材料であるときに、前記接着材料から発せられる磁気を検出するものであれば良い。
【0030】
また、本発明の情報検出方法は、前記記録媒体から検出される前記空間部の位置ないし数から、前記記録媒体に担持されている前記情報を判定することができる。
【0031】
このような本発明に適用される情報検出装置は、少なくとも2枚のシート状記録媒体を接着するときに、所定の情報に基づいて空間部が形成された記録媒体から前記情報を検出する情報検出装置であって、前記記録媒体へ向けて所定周波数の超音波を発する送信手段及び、前記送信手段によって送信されて前記記録媒体を通過した超音波を受信する受信手段を含む検出手段と、前記受信手段が受信した前記超音波に基づいて出力する出力信号に基づいて、前記情報に基づいた前記空間部の有無を判定する判定手段と、を含むものであれば良い。
【0032】
また、本発明の情報検出装置は、少なくとも2枚のシート状記録媒体に接着材料を塗布して接着するときに、所定の情報に基づいて空間部が形成された記録媒体から、前記情報を検出する検出装置であって、前記接着材料に塗布領域を特定可能とする素材が含まれるときに、該当素材を検出可能な検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づいて前記情報に基づいた前記空間部の有無を判定する判定手段と、を含むものであっても良い。
【0033】
このとき、本発明の情報検出装置は、前記素材が可視光域で発色又は吸収特性を有する着色材料であるときに、前記検出手段が、前記接着材料から発せられる可視光又は反射光を検出すれば良く、前記素材が非可視光域の光に対する発色ないし吸収特性を有する不可視材料であるときに、前記検出手段が、前記接着材料から発せられる不可視光又は反射光を検出するものであれば良く、また、前記素材が磁性材料であるときに、前記検出手段として、前記接着材料から発せられる磁気を検出する磁気センサを設ければよい。
【0034】
さらに、本発明の情報検出装置は、前記検出手段を、前記記録媒体の所定方向に沿って相対移動する移動手段を含み、前記記録媒体に対して相対移動される前記検出手段の検出結果に基づいた前記判定手段の判定結果から、前記情報を読み取るものであることが好ましく、また、前記移動手段が、前記記録媒体の縦方向及び横方向のそれぞれに相対移動することものであっても良い。
【0035】
これにより、情報に基づいて記録媒体に不可視的に配置ないし配列された空間部から、その情報を的確に検出することができる。
【発明の効果】
【0036】
以上説明したように本発明によれば、シート状記録媒体を重ね合わせて記録媒体を形成する。このとき、接着材料を塗布した領域と接着材料を塗布していない領域を設ける。このときの空間の位置や数によって記録媒体に所望の情報を、簡単に担持させることができるという優れた効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
以下に、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1(A)には、本発明を適用した記録媒体とする記録用紙10の概略構成を示している。この記録用紙10は、それぞれが記録媒体である所定厚さの2枚の用紙12A、12Bが重ねて合わせられて形成されている。
【0038】
図1(B)に示されるように、用紙12A、12Bは、縦横の寸法がほぼ同じ同一サイズであり、用紙12A、12Bの少なくとも一方には、所定領域に接着剤が塗布され、周縁が揃えられて重ねあわせられた用紙12A、12Bが、この接着剤によって緊密に接着され、1枚の記録用紙10が形成される。
【0039】
なお、ここでは、一例として用紙12Aに接着剤を塗布(図1(B)にハッチングで示す)しているが、これに限らず、用紙12Bに塗布しても良く、用紙12A、12Bのそれぞれに塗布しても良い。また、用紙12A、12Bを、緊密にかつ、確実に接合しうるものであれば、任意の接着材料を用いることができる。
【0040】
一方、記録用紙10を形成するときには、用紙12A、12Bを貼り付けるときに、接着剤を塗布しない領域を設ける。すなわち、用紙12Aに接着剤を塗布するときには、用紙12A上の所定形状の領域に、非塗布領域14を設け、この非塗布領域14を除く領域(以下、塗布領域16とする)に、接着剤を塗布する。
【0041】
なお、図1(B)では、一例として、用紙12Aの中央部に矩形形状の非塗布領域14を設け、この非塗布領域14の周囲を、塗布領域16としている。
【0042】
このようにして、接着剤を塗布することにより、図1(A)に示されるように、記録用紙10は、塗布領域16で用紙12A、12Bが1枚の紙のように密着し(以下、この部分を単票部18とする)、非塗布領域14で、2枚の用紙12A、12Bが接着してはいないが緊密に接している(以下、この部分を複票部20とする)。
【0043】
これにより、例えば、用紙12A、12Bの紙厚が30μmであれば、記録用紙10の紙厚は約60μmとなり、記録用紙10は、紙厚が約60μmの1枚の用紙と同等に画像形成が可能となっている。
【0044】
このような記録用紙10に対しては、公知の任意の構成の画像形成装置を用いて、画像データに基づいた画像形成、文書データに基づいた印字などの画像形成処理を行うことができる。
【0045】
ところで、記録用紙10は、単票部18で実質的に1枚の用紙となっているが、複票部20では、2枚の用紙12A、12Bが密接した状態となっている。
【0046】
一方、インクジェットプリンタやレーザープリンタ、複写機などの画像形成装置では、1枚ずつの用紙に順に画像や文字等を形成する。このとき、用紙の重送を検出する方法として超音波を用いる方法がある。この方法では、所定周波数の超音波を発する送信部と、送信部から発した超音波を受信する受信部を対で配置して、送信部と受信部の間を用紙が通過するようにする。
【0047】
このとき、送信部と受信部の間を通過する用紙が1枚であるときと2枚が重なっているときとで、受信部で受信される超音波の周波数が変化し、これに伴って受信部の出力信号も変化する。画像形成装置では、これにより、用紙の重送を検出している。
【0048】
ここで、図2には、用紙が、複票部20の形成された記録用紙10であるか否かを検出する検出装置30の概略構成を示している。
【0049】
この検出装置30は、所定周波数の超音波を発する送信部32と、超音波を検出する受信部34を備え、送信部32と受信部34が、記録用紙10の搬送路を挟んで対で配置される。これにより、記録用紙10が、送信部32と受信部34の間を一定の速度Vで通過するときに、表面に、送信部32から射出される超音波が照射される。
【0050】
なお、このような検出装置30は、任意の構成の画像形成装置の用紙搬送路に設けることができる。
【0051】
記録用紙10は、超音波が照射されることにより振動され、照射された超音波に応じた周波数の超音波が、受信部34へ向けて発せられ、受信部34が、この超音波を受信し、例えば、受信した超音波の周波数が低くなることにより、出力信号も低くなる。
【0052】
検出装置30には、判定部36が設けられている。この判定部36では、送信部32の作動を制御すると共に、受信部34の出力信号が入力される。
【0053】
ここで、送信部32から発する超音波の周波数fを、周波数fとしたとき、用紙の非通過状態では、受信部34で受信される周波数frが、fとなるが、1枚の用紙(記録用紙10の単票部18)が送信部32と受信部34の間を通過したときには、受信部34で受信される超音波の周波数frは、約f/2となる。
【0054】
判定部36では、この周波数frの変化に応じた受信部34の出力信号の変化から、用紙(記録用紙10)が通過しているか否かの判定が可能となっている。
【0055】
また、送信部32と受信部34の間を、2枚の用紙が重なって通過したときには、受信部34で受信される超音波の周波数frは、約f/4となる。すなわち、用紙12A、12Bが密接している記録用紙10の複票部20が通過するときには、受信部34で受信される超音波の周波数Frがさらに変化し、これに伴って、受信部34の出力信号も変化する(低くなる)。
【0056】
判定部36では、この超音波の周波数frの変化に伴う受信部34の出力信号の変化から、2枚の用紙が重なっているか否か、すなわち、記録用紙10の複票部20の通過を検出することができる。
【0057】
これにより、検出装置30では、送信部32と受信部34の間を通過する用紙が記録用紙10であるか否かを判断することができる。
【0058】
ここで、図3を参照しながら、記録用紙10の検出処理の概略を説明する。このフローチャートは、用紙の搬送に合わせた所定のタイミングで実行され、最初のステップ100で、送信部32から超音波の照射を開始すると共に、受信部34で超音波の受信を開始する。
【0059】
この後、ステップ102では、受信部34の出力信号から受信部34で受信する超音波の周波数frに変化が生じたか否かを確認する。なお、所定時間が経過しても、受信部34の出力信号の変化を検出できないときには、この処理を終了するものであっても良い。
【0060】
ここで、受信部34の出力信号から、受信部34で受信する超音波の周波数frが変化したことを検出すると、用紙が通過していると判断し、ステップ102で肯定判定してステップ104へ移行する。
【0061】
このステップ104では、受信部34の出力信号から、受信部34で受信する周波数frがさらに変化したか否かを確認し、ステップ106では、受信している周波数frが元の周波数(用紙を検出する前の周波数f)に戻ったか否かを確認する。
【0062】
ここで、受信部34の出力信号が低く変化せず、逆に元のレベルに戻ったときには、ステップ106で肯定判定し、ステップ108へ移行して、通過した用紙が記録用紙10でないと判定する。
【0063】
これに対して、受信部34で受信する周波数が、さらに変化し、これに伴って、受信部34の出力信号も変化すると、ステップ104で肯定判定してステップ110へ移行し、記録用紙10が通過していると判断する。
【0064】
すなわち、図4に破線で示されるように、1枚の用紙が通過するときに、受信部34で受信される周波数の変化は1段階となり、これに伴って、受信部34の出力信号の変化も1段階となる。
【0065】
これに対して、複票部20が形成された記録用紙10が通過するときには、図4に実線で示されるように、単票部18から複票部20の間で、受信される周波数frがさらに変化し、これに伴って、受信部34の出力信号も変化する。
【0066】
これにより、検出装置30では、1枚の通常の用紙と、用紙12A、12Bを貼り付けて形成した記録用紙10の識別を的確に行うことができる。
【0067】
このように、記録用紙10は、見た目は1枚の用紙と同等であり、1枚の用紙と同様に画像形成が可能となっているが、内部に用紙12Aと12Bの間に空間がある複票部20が設けられていることにより、1枚の用紙と異なる記録用紙10であることを的確に判断することができる。したがって、複票部20を設けることにより、画像形成等に用いる用紙に、記録用紙10であることを特定する情報を担持させることができる。
【0068】
このような記録用紙10を用いることにより、例えば、記録用紙10を用いた印刷枚数などのカウントが可能となり、各種のデータを印刷出力するときの管理を行うことができる。
【0069】
また、複写装置に、原稿が記録用紙10であるか否かを検出する検出装置30を設けることにより、記録用紙10に記録している画像や文書の複写制限を行うことができる。なお、複写機に装填する原稿が記録用紙10を用いたものであるか否かを検出するときには、原稿として装填される記録用紙10を移動せずに、送信部32及び受信部34を一体で、記録用紙10に対して相対移動させることにより、記録用紙10をスキャンして、複票部20の有無を検出するなどの構成を適用することができる。
〔第2の実施の形態〕
次に本発明の第2の実施の形態を説明する。なお、第2の実施の形態の基本的構成は、前記した第1の実施の形態と同じであり、第2の実施の形態において第1の実施の形態と同一の部品には、同一の符号を付与してその説明を省略する。
【0070】
前記した検出装置30の能力は、送信部32から照射して受信部34で受信される超音波のスポット径(ビーム径)に依存する。例えば、送信部32から発する超音波のスポット径が10mmであるときには、10mm以上幅で単票部18及び複票部20を形成することにより、単票部18及び複票部20の検出が可能となる。
【0071】
ここから、記録用紙10に形成する複票部20の配列から各種の情報を担持させることができる。
【0072】
図5(A)には、その一例とする記録用紙40を示している。図5(B)に示されるように、記録用紙40は、2枚の用紙12A、12Bを貼り合せて形成されている。このとき、用紙12Aには、接着剤を塗布しない非塗布領域42A、42B、42Cが設けられ、この非塗布領域42A〜42Cの周囲が、接着剤の塗布される塗布領域44となっている。
【0073】
非塗布領域42A〜42Cは、長手方向が用紙12Aの幅方向に沿った帯状に、所定間隔で設けられている。なお、図5(A)では、矢印L方向で用紙12Aの縦方向を示しており、幅方向は、矢印L方向と直交する方向となっている。
【0074】
また、非塗布領域42A〜42Cの幅及び、非塗布領域42A〜42Cの間の塗布領域44は、検出装置30に用いる送信部32が発する超音波のスポット径より大きくしている。
【0075】
記録用紙40は、このような非塗布領域42A〜42C及び塗布領域44が形成された用紙12Aと、用紙12Bを重ね合わせて形成されている。これにより、図5(A)に示されるように、記録用紙40には、非塗布領域42A〜42Cに応じた複票部46A〜46C(総称するときは、複票部46とする)と、塗布領域44に応じた単票部48が形成される。
【0076】
このような記録用紙40では、縦方向に搬送されるときには、複票部46A、46B、46Cが順に検出されるが、横方向に搬送されたときには、複票部46A〜46Cの何れか一つが検出される。
【0077】
すなわち、記録用紙40が縦方向に搬送されるときには、図6(A)に示されるように、検出装置30では、受信部34の出力信号から、3つの複票部46A〜46Cが順に検出される。
【0078】
これに対して、記録用紙40が横方向(幅方向)に沿って搬送されるときには、図6(B)に示されるように、何れか一つの複票部46が検出されるのみとなる。
【0079】
ここから、記録用紙40に画像を形成するときに、複票部46を設けることによる効果に加え、記録用紙40の向きによって複票部46の検出パターンが異なることから、複票部46を用いて、記録用紙40の搬送方向の確認が可能となる。
【0080】
なお、ここでは、記録用紙40の中央部に3つの複票部46A〜46Cを形成して説明したが、これに限らず2つの複票部46を形成しても良く、4つ以上の複票部46を形成してもよい。
【0081】
また、複票部46の位置は、中央部ではなく、長手方向の一端側に偏寄させて形成されていても良く、また、長手方向の一端側と他端側で複票部46の配置のパターンを変えるようにしても良い。これにより、記録用紙40の縦横のみならず、向きの確認も可能となる。
〔第3の実施の形態〕
次に本発明の第3の実施の形態を説明する。なお、第3の実施の形態の基本的構成は、前記した第1及び第2の実施の形態と同じであり、第3の実施の形態において第1又は第2の実施の形態と同一の部品には、同一の符号を付与してその説明を省略する。
【0082】
図7(A)には、第3の実施の形態に適用した記録用紙50の概略構成を示している。図7(B)に示されるように、この記録用紙50は、用紙12A、12Bに加え、用紙12Cを用いて、3枚の用紙12A〜12Cを重ねて形成している。
【0083】
ここで、用紙12Aには、用紙12Bと貼り合せるための接着剤が塗布される塗布領域52が形成されており、この塗布領域52の中に、非塗布領域54が形成されている。
【0084】
また、用紙12Cには、用紙12Aと貼り合せるための接着剤が塗布される塗布領域56が形成されていると共に、この塗布領域569の中に非塗布領域58が形成されている。
【0085】
用紙12Cに形成される非塗布領域58は、用紙12Cを用紙12Aに貼り合せたときに、用紙12Aの非塗布領域54と重なると共に、非塗布領域54に含まれる大きさ及び位置となっている。
【0086】
記録用紙50は、このようにして塗布領域52、56に接着剤が塗布され、用紙12Aの一方の面に用紙12Bを貼付し、他の面に用紙12Cを貼付することにより形成されている。
【0087】
これにより、図7(A)に示されるように、記録用紙50には、3枚の用紙12A〜12Cが緊密に接続された単票部60が形成されると共に、用紙12Aと用紙12Bが緊密に接している複票部62が形成される。
【0088】
また、記録用紙50内には、複票部62に重ねられて、用紙12Aと用紙12Cが緊密に接着された単票部64と共に、用紙12Aと用紙12Cが緊密に接している複票部66が形成されている。
【0089】
すなわち、記録用紙50では、複票部62内に複票部66が形成されることにより、複票部66では、3枚の用紙12A〜12Cが緊密に接し、用紙12Aと用紙12Cの間及び、用紙12Aと用紙12Bの間のそれぞれに空間が形成されている。
【0090】
また、記録用紙50では、複票部66を除く複票部62が、用紙12Cが緊密に貼付された用紙12Aと、用紙12Bが緊密に接した状態となっている。
【0091】
検出装置30では、3枚の用紙12A〜12Cが緊密に接している記録用紙50の複票部66に、送信部32から発せられた超音波が照射されると、受信部34で受信される超音波の周波数frが、2枚の用紙12A、12Bの時よりさらに低くなる。
【0092】
これにより、記録用紙50では、検出装置30を用いることにより、複票部62の検出と共に、複票部62内の複票部66の検出も可能となっている。
【0093】
すなわち、図8に示されるように、検出装置30では、記録用紙50の単票部60が通過することにより、受信部34の出力信号のレベルが低くなり、この後、単票部64と複票部62の重なりあった部分が通過するときに、受信部34の出力信号が低く変化する。
【0094】
この後、検出装置30では、記録用紙50の複票部66が通過するときに、受信部34の出力信号が、さらに低く変化する。すなわち、記録用紙50に対して、受信部34の出力信号が3段階に変化する。
【0095】
これにより、3枚の用紙12A〜12Bを重ねた記録用紙50であっても、検出装置30によって的確に複票部62、66のそれぞれを検出することができる。
【0096】
このように、3枚の用紙12A〜12Cを重ねた記録用紙50では、例えば、2枚の記録用紙12A、12Bを重ねて形成した記録用紙10よりも、多くの情報を付加することができる。
【0097】
なお、ここでは、3枚の用紙12A〜12Cを重ねた記録用紙50を例に説明したが、4枚以上の用紙を重ねて記録用紙を形成したものであっても良い。
【0098】
一方、前記した第2の実施の形態では、同じ幅の帯状の複票部46を形成するようにしているが、記録用紙に形成する複票部の幅及び間隔は、検出装置30によって検出可能な範囲内で変化させることが可能である。
【0099】
ここから、記録用紙に担持させる情報を例えば、バーコード化して、このバーコードに基づいて複票部と単票部を交互に形成するようにしても良い。これにより、所望の情報をバーコード化して不可視的に形成することができる。
【0100】
また、以上説明した本実施の形態では、記録用紙と送信部32及び受信部34を、一方向に沿って相対移動して、記録用紙に形成されている複票部を検出するようにしたが、これに限らず、記録用紙を縦方向又は横方向に移動しながら、送信部32及び受信部34を記録用紙の移動方向と直交する方向に沿って往復移動させながら、記録用紙の複票部を検出するようにしても良い。
【0101】
すなわち、記録用紙と送信部32及び受信部34を主走査方向及び副走査方向に沿って相対移動することにより、記録用紙の全面から複票部の有無と、それぞれの複票部の位置及び大きさ等を検出することができる。
【0102】
このような検出方法を適用することにより、図9に示されるように、記録用紙70から複票部を検出することができる。この記録用紙70は、例えば、用紙12A、12Bを貼り合せて形成するときに、縦方向及び横方向に複数の複票部72を配列する。このとき、それぞれの複票部72の周囲を、単票部74で囲うことにより、複票部72の間隔が所定間隔となるようにしている。
【0103】
検出装置30では、送信部32及び受信部34を、この記録用紙70の縦方向及び横方向に沿って相対移動して、記録用紙70の各複票部72の位置を検出することができる。
【0104】
このような記録用紙70としては、複票部72の配列パターンが所定のデータを示すように形成することができ、このときには、複票部72が予め設定されている位置にあるか否かを含めて、複票部72の配列パターンを検出することにより、記録用紙70に担持されている情報を読み取ることができる。
【0105】
このときに、記録用紙70は、多数の情報を担持可能となっている。
【0106】
一方、以上説明した本実施の形態では、一般的な接着剤を用いて、用紙12A、12B又は用紙12A〜12Cを重ね合わせるようにしたが、接着剤に各種の素材を含ませることができ、接着剤に含ませた素材に基づいて、複票部の有無ないし単票部内での複票部の位置等を検出するものであっても良い。
【0107】
このような素材としては、例えば、赤外光又は紫外光に反応する不可視材料を用いることができる。例えば、紫外光に反応する不可視材料を用いるときには、記録用紙の表面に紫外光を反射し、表面の用紙を透過して接着剤に含まれる素材で反射した光を受光することにより、複票部の有無及び短票部内(記録用紙上)での複票部の位置を検出することができる。
【0108】
また、接着剤に含ませる素材として磁気材料を用いるときには、磁気を検出して設定を開閉する近接スイッチ等を検出手段として適用することができ、近接センサと記録用紙を相対移動することにより、接着剤が塗布されていない複票部の有無及び複票部の位置を検出することができる。
【0109】
さらに、接着剤に含ませる素材としては、接着剤を所定の色に着色する着色材料や発色材料を用いることができる。これにより、一方の面の用紙を透過した光から可視的に、複票部の有無及び位置を容易に判別することができる。
【0110】
一方、本実施の形態では、用紙12の周縁部を除く領域に空間部を形成するようにしたが、これに限らず、非塗布領域が、用紙12の終端を含むものであっても良い。
【0111】
例えば、本発明は、図10(A)に示されるように、非塗布領域を用紙12(用紙12A、12B)の外周端まで延長し、単票部48Aの間に、複票部46として複票部46Dを形成した記録用紙40Aを適用することができる。また、本発明は、図10(B)に示されるように、非塗布領域が用紙12(用紙12A、12B)の外周端の一部を含むようにして、複票部72として複票部72Aを含むようにした記録用紙50Aを適用することもできる。
【0112】
なお、以上説明した本実施の形態は、本発明の構成を限定するものではない。例えば、本実施の形態では、同じ紙厚の用紙を貼り合せて記録用紙を形成しているが、サイズが同じであれば、紙厚の異なる用紙を貼り合せて形成することができる。すなわち、2枚の用紙を貼り合せるときに、一方の紙厚を他方の紙厚より厚くしたものであっても良い。
【0113】
また、本実施の形態では、記録媒体として用紙を用いて、この用紙を貼り合せた記録媒体を形成したが、記録媒体は、これに限るものではなく、例えば、OHPフィルムなどの任意のシート状記録媒体を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】(A)は第1の実施の形態に係る記録用紙を示す概略図、(B)は(A)の記録媒体の貼り付けを示す概略図である。
【図2】本発明に適用される検出装置の一例を示す概略構成図である。
【図3】記録媒体から空間部となる複票部の検出処理の一例を示す流れ図である。
【図4】検出装置の受信部の出力信号の変化の一例を示す線図である。
【図5】(A)は第2の実施の形態に係る記録用紙を示す概略図、(B)は(A)の記録媒体の貼り付けを示す概略図である。
【図6】(A)及び(B)は第2の実施の形態に係る記録用紙に対する検出装置の受信部の出力信号の変化の一例を示す線図であり、(A)は記録用紙の縦方向に沿った出力信号を示し、(B)は記録用紙の横縦方向に沿った出力信号を示している。
【図7】(A)は第3の実施の形態に係る記録用紙を示す概略図、(B)は(A)の記録媒体の貼り付けを示す概略図である。
【図8】第3の実施の形態に係る記録用紙に対する検出装置の受信部の出力信号の変化の一例を示す線図である。
【図9】本発明が適用される記録用紙の他の一例を示す概略図である。
【図10】(A)及び(B)は本発明が適用される記録用紙の他の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
【0115】
10、40、40A、50、50A、70 記録用紙(記録媒体)
12A、12B、12C 用紙(シート状記録媒体)
14、42、54、58 非塗布領域
16、44、52、56 塗布領域
18、48、60、64、74 単票部
20、46、62、66、72 複票部(空間部)
30 検出装置(情報検出装置)
32 送信部(送信手段、検出手段)
34 受信部(受信手段、検出手段)
36 判定部(判定手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷処理に適用可能な記録媒体であって、
互いに接するシート状記録媒体の間の所定領域に空間部を形成し、
少なくとも2枚のシート状記録媒体を接着材料によって貼り合せて形成されている、
ことを特徴とする記録媒体。
【請求項2】
前記空間部が、前記シート状記録媒体の周縁部を除く領域に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の記録媒体。
【請求項3】
前記空間部が、予め設定されている規則に基づいた位置ないし数で形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の記録媒体。
【請求項4】
前記空間部が、予め設定されているパターンに基づいて設けられていることを特徴とする請求項3に記載の記録媒体。
【請求項5】
前記接着材料に前記空間部が識別可能となる素材を含むことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の記録媒体。
【請求項6】
前記接着材料に含まれる前記素材が、可視光域で発色又は吸収特性を有する着色材料であることを特徴とする請求項5記載の記録媒体。
【請求項7】
前記接着材料に含まれる前記素材が、非可視光域の光に対する発色ないし吸収特性を有することを特徴とする請求項5に記載の記録媒体。
【請求項8】
前記接着材料に含まれる前記素材が磁性材料であることを特徴とする請求項5に記載の記録媒体。
【請求項9】
少なくとも2枚のシート状記録媒体を重ね合わせて、所定の情報が含まれる記録媒体を作成する記録媒体の作成方法であって、
前記シート状記録媒体の一方の面の所定領域を非塗布領域に設定し、
前記非塗布領域を除く領域に接着材料を塗布して、
該シート状記録媒体に他のシート状記録媒体を重ねて貼着して1枚の記録媒体を作成する、
ことを特徴とする記録媒体の作成方法。
【請求項10】
前記非塗布領域の位置ないし数を、予め設定されている規則に基づいて設定して、前記シート状記録媒体を接着して作成することを特徴とする請求項9に記載の記録媒体の作成方法。
【請求項11】
前記非塗布領域が、予め設定されているパターンで配列して、前記シート状記録媒体を接着して作成することを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の記録媒体の作成方法。
【請求項12】
前記空間部が識別可能となる素材を含む前記接着材料によって前記シート状記録媒体を接着して作成していることを特徴とする請求項9から請求項11の何れか1項に記載の記録媒体。
【請求項13】
前記接着材料に、可視光域で発色又は吸収特性を有する着色材料を含ませて、前記シート状記録媒体を接着することを特徴とする請求項12に記載の記録媒体の作成方法。
【請求項14】
前記接着材料に、非可視光域の光に対する発色又は鳩首特性を有する不可視材料を含ませて、前記シート状記録媒体を接着することを特徴とする請求項12に記載の記録媒体の作成方法。
【請求項15】
前記接着材料に、磁性材料を含ませて、前記シート状記録媒体を接着することを特徴とする請求項12に記載の記録媒体の作成方法。
【請求項16】
少なくとも2枚のシート状記録媒体を貼り合せて形成した記録媒体に所定の情報を形成する情報形成方法であって、
前記情報に基づいて非接着領域を設定することにより、2枚の前記シート状記録媒体の間に、前記情報に基づいた空間部を形成することを特徴とする情報形成方法。
【請求項17】
前記非接着領域を、前記情報に応じた位置及び数で設定していることを特徴とする請求項16に記載の情報形成方法。
【請求項18】
前記非塗布領域を、前記情報に基づいたパターンで配列することを特徴とする請求項17に記載の情報形成方法。
【請求項19】
少なくとも2枚のシート状記録媒体を接着するときに、所定の情報に基づいて空間部が形成された記録媒体から、前記情報を検出する情報検出方法であって、
前記記録媒体に所定周波数の超音波を照射し、記録媒体を通過した超音波から、前記超音波の照射位置に、前記情報に基づいた前記空間部があるか否かを検出することを特徴とする情報検出方法。
【請求項20】
少なくとも2枚のシート状記録媒体に接着材料を塗布して接着するときに、所定の情報に基づいて空間部が形成された記録媒体から、前記情報を検出する情報検出方法であって、
前記接着材料に塗布領域を特定可能とする素材が含まれるときに、該当素材を検出することにより、前記情報に基づいた前記空間部を検出することを特徴とする情報検出方法。
【請求項21】
前記素材が可視光域で発色又は吸収特性を有する着色材料であるときに、前記接着材料から発せられる可視光又は反射光を検出することを特徴とする請求項20に記載の情報検出方法。
【請求項22】
前記素材が非可視光域の光に対する発色ないし吸収特性を有する不可視材料であるときに、前記接着材料から発せられる不可視光又は反射光を検出することを特徴とする請求項20に記載の情報検出方法。
【請求項23】
前記素材が磁性材料であるときに、前記接着材料から発せられる磁気を検出することを特徴とする請求項20に記載の情報検出方法。
【請求項24】
前記記録媒体から検出される前記空間部の位置ないし数から、前記記録媒体に担持されている前記情報を判定することを特徴とする請求項19から請求項23の何れか1項に記載の情報検出方法。
【請求項25】
少なくとも2枚のシート状記録媒体を接着するときに、所定の情報に基づいて空間部が形成された記録媒体から前記情報を検出する情報検出装置であって、
前記記録媒体へ向けて所定周波数の超音波を発する送信手段及び、
前記送信手段によって送信されて前記記録媒体を通過した超音波を受信する受信手段を含む検出手段と、
前記受信手段が受信した前記超音波に基づいて出力する出力信号に基づいて、前記情報に基づいた前記空間部の有無を判定する判定手段と、
を含むことを特徴とする情報検出装置。
【請求項26】
少なくとも2枚のシート状記録媒体に接着材料を塗布して接着するときに、所定の情報に基づいて空間部が形成された記録媒体から、前記情報を検出する検出装置であって、
前記接着材料に塗布領域を特定可能とする素材が含まれるときに、該当素材を検出可能な検出手段と、
前記検出手段の検出結果に基づいて前記情報に基づいた前記空間部の有無を判定する判定手段と、
を含むことを特徴とする情報検出装置。
【請求項27】
前記素材が可視光域で発色又は吸収特性を有する着色材料であるときに、前記検出手段が、前記接着材料から発せられる可視光又は反射光を検出することを特徴とする請求項26に記載の情報検出装置。
【請求項28】
前記素材が非可視光域の光に対する発色ないし吸収特性を有する不可視材料であるときに、前記検出手段が、前記接着材料から発せられる不可視光又は反射光を検出することを特徴とする請求項26に記載の情報検出装置。
【請求項29】
前記素材が磁性材料であるときに、前記検出手段として、前記接着材料から発せられる磁気を検出する磁気センサを設けていることを特徴とする請求項26に記載の情報検出装置。
【請求項30】
前記検出手段を、前記記録媒体の所定方向に沿って相対移動する移動手段を含み、
前記記録媒体に対して相対移動される前記検出手段の検出結果に基づいた前記判定手段の判定結果から、前記情報を読み取ることを特徴とする請求項26から請求項29の何れか1項に記載の情報検出装置。
【請求項31】
前記移動手段が、前記記録媒体の縦方向及び横方向のそれぞれに相対移動することを特徴とする請求項30に記載の情報検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−168323(P2007−168323A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−370515(P2005−370515)
【出願日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】