説明

記録媒体

【課題】記録媒体に付着した傷が目立つことを抑制し、かつ画像の濃度ムラの発生を抑制した記録媒体を提供する。
【解決手段】支持体100と、該支持体上にインク受容層101を有する記録媒体102であって、該支持体は、樹脂104で基材103を被覆した樹脂被覆支持体であり、該支持体のインク受容層側の表面のJISB0601:2001に規定される算術平均粗さをRa1、該記録媒体の最表面のJISB0601:2001に規定される算術平均粗さをRa2としたときに、Ra2は0.3μm以上2.5μm以下であり、Ra1−Ra2は2.0μm以上である記録媒体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェット記録方法やフェルトペンにより記録を行う記録媒体として、支持体上にインク受容層を有する記録媒体が知られている。このような記録媒体として、光沢感を高めるために、樹脂で基材を被覆した樹脂被覆支持体を用いた記録媒体がある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−103103号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の記録媒体は、記録媒体に付着した傷が目立つことを抑制し、かつ画像の濃度ムラの発生を抑制することは困難であった。これは以下のような理由による。
【0005】
特許文献1に記載の記録媒体の支持体のように、樹脂で基材を被覆した樹脂被覆支持体は、一般的にはその表面を意図的に荒らすことはしない。この為、支持体表面で反射した光が記録媒体の最表面へと正反射に近い形で反射しやすく、記録媒体に付着した傷が目立つ傾向にある。
【0006】
一方、これを抑制するために記録媒体の最表面を荒らした場合には、記録媒体の最表面に存在する凹部にインクがたまりやすくなり、画像の濃度ムラが発生しやすくなる。
【0007】
また、支持体上にインク受容層用塗工液を塗工したのみでは、記録媒体の最表面の形状は、支持体の表面形状に追従して同じような形状となる傾向にある。即ち、支持体の表面を荒らした後に、単にインク受容層用塗工液を塗工すると、インク受容層の表面、即ち記録媒体の最表面が荒れ、画像の濃度ムラが発生しやすくなる。
【0008】
従って、本発明は、記録媒体に付着した傷が目立つことを抑制し、かつ画像の濃度ムラの発生を抑制した記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、支持体と、該支持体上にインク受容層を有する記録媒体であって、該支持体は、樹脂で基材を被覆した樹脂被覆支持体であり、該支持体のインク受容層側の表面のJIS B 0601:2001に規定される算術平均粗さをRa1、該記録媒体の最表面のJIS B 0601:2001に規定される算術平均粗さをRa2としたときに、Ra2は0.3μm以上2.5μm以下であり、Ra1−Ra2は2.0μm以上であることを特徴とする記録媒体である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、記録媒体に付着した傷が目立つことを抑制し、かつ画像の濃度ムラの発生を抑制した記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の記録媒体の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に本発明の記録媒体をその好ましい実施形態に基づいて説明する。尚、本発明はこれらの記載に限定して解釈されるものではない。
【0013】
<記録媒体>
本発明の記録媒体の模式図を図1に示す。記録媒体(102)は、支持体(100)上にインク受容層(101)を有する構成である。支持体(100)とインク受容層(101)との間には、別の層、例えば後述のプレコート層が存在してもよい。支持体(100)は、樹脂(104)で基材(103)を被覆した樹脂被覆支持体である。インク受容層は、支持体の両面に設けてもよく、支持体上に2層以上設けてもよい。支持体(100)のインク受容層側の表面には、意図的に大きな凹凸を設けている。この面上に、インク受容層(101)を有する。本発明では、記録媒体の最表面、即ち図1においてはインク受容層(101)の支持体と反対側の表面を、意図的に平滑にしている。具体的には、記録媒体の最表面のJIS B 0601:2001に規定される算術平均粗さ(以下、Ra2とする)は0.3μm以上2.5μm以下である。また、支持体(100)のインク受容層側の表面のJIS B 0601:2001に規定される算術平均粗さ(以下、Ra1とする)との関係において、Ra1−Ra2は2.0μm以上である。
【0014】
(支持体)
本発明の支持体は、樹脂で基材を被覆した樹脂被覆支持体である。
基材としては、例えば紙基材が挙げられる。紙基材は、木材パルプを主原料とし、必要に応じて木材パルプに加えてポリプロピレン等の合成パルプあるいはナイロンやポリエステル等の合成繊維を用いて抄紙して得られる。木材パルプとしてはLBKP、LBSP、NBKP、NBSP、LDP、NDP、LUKP、NUKP等が挙げられる。中でも短繊維分の多いLBKP、NBSP、LBSP、NDP、LDPをより多く用いることが好ましい。但し、LBSP及び/又はLDPは、パルプ中10質量%以上70質量%以下であることが好ましい。これらパルプとしては、不純物の少ない化学パルプ(硫酸塩パルプや亜硫酸塩パルプ)が好ましい。また、漂白処理を行って白色度を向上させたパルプも好ましい。紙基材中には、高級脂肪酸、アルキルケテンダイマー等のサイズ剤、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタン等の白色顔料、スターチ、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等の紙力増強剤、蛍光増白剤、ポリエチレングリコール類等の水分保持剤、分散剤、4級アンモニウム等の柔軟化剤等を適宜添加してもよい。紙基材の坪量は50g以上250g以下が好ましく、特に70g以上200g以下が好ましい。紙基材の厚さは50μm以上210μm以下が好ましい。紙基材は抄紙段階または抄紙後にカレンダー処理して高平滑性を与えてもよい。紙密度は0.7g/m以上1.2g/m以下(JIS P 8118)であることが好ましい。原紙剛度は、JIS P 8143に規定される条件で20g以上200g以下が好ましい。紙基材表面には表面サイズ剤を塗工してもよい。紙基材のpHは、JIS P 8113で規定された熱水抽出法により測定した値で5以上9以下であることが好ましい。
【0015】
基材を被覆する樹脂は、ポリオレフィン樹脂が好ましい。ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、エチレン、プロピレン等を主体とする共重合体が好ましい。中でもポリエチレンが好ましい。ポリエチレンは、主として低密度のポリエチレン(LDPE)及び/または高密度のポリエチレン(HDPE)を用いることが好ましい。直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)やポリプロピレン等も用いてもよい。ポリオレフィン樹脂は、ルチルまたはアナターゼ型の酸化チタンをポリオレフィン樹脂中に添加し、不透明度および白色度を改良したものが好ましい。酸化チタン含有量はポリオレフィンに対して3質量%以上20質量%であることが好ましい。被覆する樹脂の厚さは、10μm以上40μm以下であることが好ましい。被覆する樹脂は、白地の調整を行うための耐熱性の高い顔料や蛍光増白剤を含有してもよい。顔料としては、群青、紺青、コバルトブルー、フタロシアニンブルー、マンガンブルー、セルリアンブルー、タングステンブルー、モリブデンブルー、アンスラキノンブルー等が挙げられる。蛍光増白剤としては、ジアルキルアミノクマリン、ビスジメチルアミノスチルベン、ビスメチルアミノスチルベン、4−アルコキシ−1、8−ナフタレンジカルボン酸−N−アルキルイミド、ビスベンズオキサゾリルエチレン、ジアルキルスチルベン等が挙げられる。
【0016】
(インク受容層)
本発明のインク受容層は、無機顔料及びバインダーで構成することが好ましい。特には、顔料とバインダーを含むインク受容層用塗工液を支持体に塗工、乾燥して形成したものであることが好ましい。
【0017】
顔料としては、例えば以下の無機顔料や有機顔料が挙げられる。無機顔料としては、例えば、アルミナ水和物、アルミナ、シリカ、コロイダルシリカ、二酸化チタン、ゼオライト、カオリン、タルク、ハイドロタルサイト、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウム等が挙げられる。有機顔料としては、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン粒子、マイクロカプセル粒子、尿素樹脂粒子、メラニン樹脂粒子等が挙げられる。顔料は、上記無機顔料、有機顔料の中から1種、又は必要に応じて選択された2種以上を組み合わせて用いることができる。中でも、アルミナ水和物またはシリカを用いることが好ましい。
【0018】
アルミナ水和物としては、例えば、下記式(X)により表されるものを好適に利用できる。
Al3−n(OH)2n・mHO・・・・(X)
(上記式中、nは0、1、2及び3の何れかを表し、mは0以上10以下、好ましくは0以上5以下の数を表す。但し、mとnは同時に0にはならない。)
mHOは、多くの場合、結晶格子の形成に関与しない脱離可能な水相を表すものであるため、mは整数または整数でない値をとることができる。また、アルミナ水和物を加熱するとmは0の値になることもあり得る。
【0019】
アルミナ水和物の結晶構造としては、熱処理する温度に応じて、非晶質、キブサイト型、ベーマイト型が知られており、これらのうち、何れの結晶構造のものも使用可能である。これらの中で好適なアルミナ水和物は、X線回折法による分析でベーマイト構造、または非晶質を示すアルミナ水和物である。具体例としては、特開平7−232473号公報、特開平8−132731号公報、特開平9−66664号公報、特開平9−76628号公報等に記載されたアルミナ水和物や、市販品としてはDisperal HP14(商品名、サソール製)及びDisperal HP18(商品名、サソール製)等を挙げることができる。
【0020】
本発明に用いるアルミナ水和物は、BET法により測定されるBET比表面積が、100m/g以上200m/g以下であることが好ましい。この範囲であれば、気相法シリカと混合した際に、より優れたインク吸収性及び発色性を発揮することが可能となる。より好ましくは、前記BET比表面積が100m/g以上175m/g以下であるアルミナ水和物を用いるのが良い。更に、アルミナ水和物の前記BET比表面積が120m/g以上であるとより優れた発色性を発揮することができ、160m/g以下であるとより優れたインク吸収性を発揮することができる。
【0021】
尚、上記BET法とは、気相吸着法による粉体の表面積測定法の一つであり、試料に吸着気体を吸着させ、その吸着量を用いて吸着等温線から1gの試料の持つ総表面積、即ち比表面積を求める方法である。この際、多分子吸着の等温線を表すものとしてBET式と呼ばれる、Brunauer、Emmett、Tellerの式を用いて比表面積を決定する。上記BET法では、BET式に基づいて吸着量を求め、吸着分子1個が表面で占める面積を掛けることにより比表面積が得られる。BET法では、窒素吸着脱離法の測定において、ある相対圧力における吸着量の関係を数点測定し、最小二乗法によりそのプロットの傾き、切片を求めることで比表面積を導き出す。本発明では、相対圧力と吸着量の関係を5点測定し、比表面積を導き出す。
【0022】
シリカは、通常その製造法により湿式法と乾式法(気相法)に大別される。上記湿式法では、ケイ酸塩の酸分解により活性シリカを生成し、これを適度に重合させ凝集沈降させて含水シリカを得る方法が主流である。一方、乾式法は、ハロゲン化珪素の高温気相加水分解による方法(火炎加水分解法)、ケイ砂とコークスとを電気炉中でアークによって加熱還元気化し、これを空気で酸化する方法(アーク法)によって無水シリカを得る方法が主流である。気相法シリカは、比表面積が特に大きいので、インクの吸収性、保持の効率が特に高く、また、屈折率が低いので、適切な粒子径まで分散をすることでインク受容層に透明性を付与し、高い色濃度と良好な発色性が得やすいため好ましい。気相法シリカのBET法による比表面積は、90m/g以上400m/g以下であることが好ましい。
【0023】
バインダーとしては、例えば、以下のものが挙げられる。即ち、酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉等の澱粉誘導体。カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体。カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、ポリビニルアルコール又はその誘導体。ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等の共役重合体ラテックス。アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの重合体等のアクリル系重合体ラテックス。エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス。上記の各種重合体のカルボキシル基等の官能基含有単量体による官能基変性重合体ラテックス。カチオン基を用いて上記各種重合体をカチオン化したもの、カチオン性界面活性剤を用いて上記各種重合体の表面をカチオン化したもの。カチオン性ポリビニルアルコール下で上記各種重合体を重合し、重合体の表面にポリビニルアルコールを分布させたもの。カチオン性コロイド粒子の懸濁分散液中で上記各種重合体の重合を行い、重合体の表面にカチオン性コロイド粒子を分布させたもの。メラミン樹脂、尿素樹脂等の熱硬化合成樹脂等の水性バインダー。ポリメチルメタクリレート等のアクリル酸エステルやメタクリル酸エステルの重合体又は共重合体樹脂。ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂等の合成樹脂系バインダー。これらのバインダーは、単独で、又は複数種を混合して用いることができる。中でも最も好ましいバインダーとして、ポリビニルアルコールが挙げられる。ポリビニルアルコールの中でも、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる通常のポリビニルアルコールが好ましい。ポリビニルアルコールは、平均重合度が1500以上のものが好ましく用いられる。中でも、平均重合度が2000以上5000以下のものがより好ましい。また、ケン化度は80以上100以下のものが好ましく、85以上100以下のものがより好ましい。この他に、末端をカチオン変性したポリビニルアルコールや、アニオン性基を有するアニオン変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコールを使用してもよい。
【0024】
インク受容層中の、バインダーと顔料との質量比は、バインダー/顔料が1/10以上10/1以下であることが好ましい。さらに、バインダー/顔料が1/5以上5/1以下であることがより好ましい。また、インク受容層中では、顔料の含有量の方がバインダーの含有量よりも多い、即ち、バインダー/顔料が1/1以下であることが好ましい。
【0025】
インク受容層は、以下の材料を含有してもよい。例えば、ホウ酸及びホウ酸塩の少なくとも一方が挙げられる。ホウ酸及びホウ酸塩を含有することにより、インク受容層内でのクラックの発生を抑制することができる。ホウ酸としては、オルトホウ酸(HBO)、メタホウ酸、次ホウ酸等が挙げられる。ホウ酸塩は、上記ホウ酸の水溶性の塩であることが好ましい。具体的には、下記のホウ酸のアルカリ土類金属塩等を挙げることができる。ホウ酸のナトリウム塩(Na・10HO、NaBO・4HO等)、ホウ酸のカリウム塩(K・5HO、KBO等)等のアルカリ金属塩。ホウ酸のアンモニウム塩(NH・3HO、NHBO等)。ホウ酸のマグネシウム塩やカルシウム塩。これらのホウ酸等の中でも、塗工液の経時安定性と、クラック発生の抑制効果の点からオルトホウ酸を用いることが好ましい。また、ホウ酸等の使用量としては、上層、下層中のバインダーに対して、ホウ酸固形分10質量%以上50.0質量%以下の範囲で用いることが好ましい。上記範囲を超えると塗工液の経時安定性が低下する場合がある。すなわち、インク吸収性記録媒体を生産する際、塗工液を長時間に渡って使用することとなり、ホウ酸の含有量が多いとその間に塗工液の粘度の上昇や、ゲル化物の発生が起こる場合がある。このため、塗工液の交換やコーターヘッドの清掃等を頻繁に行なうことが必要となり、生産性が著しく低下してしまう。更に、上記範囲を超えると、インク受容層に均質で良好な光沢面が得られない場合がある。尚、ホウ酸等の使用量が上記範囲内であっても、製造条件等によっては、インク受容層内にクラックが発生する場合があるため、適当な使用量の範囲を選択する必要がある。この他に、インク受容層は、染料定着剤として、カチオンポリマーに代表されるカチオン性物質を含有してもよい。カチオンポリマーは、特に、インク受容層中でのマゼンタ染料の染着性を向上させ、アントラピリドン系及びキナクリドン系に代表されるマゼンタ染料の高温多湿下でのインクの滲み出し(マイグレーション)を抑制することができる。
【0026】
インク受容層用塗工液には、pH調整剤として、例えば、下記の酸又は塩を適宜添加してもよい。即ち、蟻酸、酢酸、グリコール酸、シュウ酸、プロピオン酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、フタル酸。イソフタル酸、テレフタル酸、グルタル酸、グルコン酸、乳酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、ピメリン酸、スベリン酸、メタンスルホン酸。塩酸、硝酸、燐酸等の無機酸。上記酸の塩等である。アルミナ水和物を水中に分散させるためには、一塩基酸を用いることが好ましい。このため、上記pH調整剤の中でも、蟻酸、酢酸、グリコール酸、メタンスルホン酸等の有機酸や、塩酸、硝酸等を用いることが好ましい。また、その他の塗工液用の添加剤として、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、界面活性剤、離型剤、浸透剤、着色顔料、着色染料を添加してもよい。また、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤、耐水化剤、硬化剤、耐候材料等を添加してもよい。
【0027】
インク受容層の細孔半径分布の極大(細孔半径)は、0.005μm以上0.030μm以下が好ましく、0.008μm以上0.025μm以下がより好ましい。細孔半径は、記録媒体を窒素吸着脱離法によって測定された窒素ガスの吸着脱離等温線より、BJH(Barrett−Joyner−Halenda)法で測定することができる。
【0028】
インク受容層は、透明性に優れていることが好ましい。インク受容層を透明フィルム(ヘイズ値0%)上に形成したときのヘイズ値が、3%以上40%以下であることが好ましい。ヘイズ値は、ヘイズ−メーター(商品名;NDH−2000、日本電色工業製)により測定することができる。
【0029】
インク受容層用塗工液の塗工量は、10.0g/m以上50.0g/m以下であることが好ましい。10.0g/m以上とすることで、インクを良好に吸収することができる。また、50.0g/m以下とすることで、ひび割れが発生することを抑制できる。尚、本発明における塗工量とは、絶乾時の塗工量である。
【0030】
(表面粗さ)
本発明の記録媒体は、記録媒体の最表面のJIS B 0601:2001に規定される算術平均粗さRa2を0.3μm以上2.5μm以下としている。2.5μm以下とすることで、画像の濃度ムラの発生を抑制することができる。Ra2を0.3μm以上とすると、記録媒体の最表面で光散乱が適度に発生し、記録媒体に付着した傷の存在を目立ちにくくすることができる。また、Ra2が1.5μm以下であると、濃度ムラの発生をより抑制できるため好ましい。尚、本発明における記録媒体の最表面とは、記録媒体の面のうち、インク等を付与して記録を行う側の表面を意味する。例えば、支持体の片面にインク受容層を最表層として1層有する記録媒体の場合、インク受容層の支持体と反対側の面が、記録媒体の最表面となる。支持体の両面にインク受容層を最表層として1層有する記録媒体の場合は、それぞれのインク受容層の、支持体と反対側の面が、記録媒体の最表面となる。
【0031】
さらに、支持体のインク受容層側の表面のJIS B 0601:2001に規定される算術平均粗さをRa1とする。このとき、Ra1−Ra2を2.0μm以上とし、支持体の表面が大きな凹凸を有した状態とする。これにより、支持体表面での光の散乱を顕著に発生させ、記録媒体に付着した傷の存在を目立ちにくくすることができる。Ra1は、この関係式より2.3μm以上となるが、光の散乱をより強く発生させるために3.0μm以上であることが好ましい。また、記録媒体としての形成しやすさの観点から、7.0μm以下であることが好ましい。
【0032】
即ち、本発明の記録媒体は、記録媒体の最表面では、画像の濃度ムラが顕著に発生しない程度の範囲で適度に光を散乱させる。さらに、支持体表面では、積極的に光を散乱させる。この結果、これらが相乗的に作用し、画像の濃度ムラの発生を抑制し、また傷を目立ちにくくすることができる。
【0033】
本発明の特徴的な表面粗さを有する記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば以下のような製造方法によって得られる。
【0034】
<記録媒体の製造方法>
最初に、支持体の表面に凹凸を型付けする。支持体として、紙基材をポリオレフィン樹脂で被覆した支持体を用いた場合を例に説明する。ポリオレフィン樹脂表面に凹凸を型付けする方法としては、紙基材上に溶融したポリオレフィン樹脂を押し出しコーティングした後、微細な凹凸の模様付けを行う方法が挙げられる。模様付けを行う方法は、溶融押し出して得られる支持体に室温付近でエンボシングカレンダー処理する方法と、ポリオレフィン樹脂の押し出しコーティング時に、ロール表面に模様を彫刻したクーリングロールを使用して冷却しながら凹凸を形成する方法が挙げられる。後者の方法の方が、比較的弱い圧力で型付けすることができ、より正確で均質な型付けができるため好ましい。一般的な記録媒体に用いられる樹脂で基材を被覆した樹脂被覆支持体の表面粗さRa1は0.1μmから1.5μm程度である。即ち、支持体表面での光の散乱が充分に得られないので、傷が目立つ傾向がある。そのため、上記したような方法を用いて、支持体の表面に凹凸を意図的に形成することで、Ra1を調節することが好ましい。
【0035】
次に、記録媒体の最表面の算術平均粗さRa2を0.3μm以上2.5μm以下にする方法を説明する。一般的な記録媒体、即ち数nm程度の粒子径の顔料とバインダーを含有した塗工液を塗工厚が40μm以下程度、即ち、塗工量が40g/m以下程度になるように塗工してインク受容層を形成した記録媒体は、インク受容層の表面が記録媒体の最表面となる。このとき、インク受容層の表面、即ち記録媒体の最表面のRa2は、支持体の表面粗さRa1に追従し、結果としてRa1−Ra2は1.0μm以下となる傾向にある。そのため、例えば、インク受容層表面が記録媒体の最表面である場合、最表面の算術平均粗さRa2を0.3μm以上2.5μm以下にする方法として、下記の(1)や(2)の方法が挙げられる。
(1)支持体上に塗工したインク受容層用塗工液を増粘させる方法。
(2)支持体上に形成した記録媒体の最表面をカレンダー装置等で平滑化する方法。
【0036】
(1)の方法は、支持体上にインク受容層用塗工液を塗工し、塗工したインク受容層用塗工液を増粘させることでインク受容層を形成する方法である。本発明の記録媒体は、支持体上にインク受容層を有するが、支持体とインク受容層は直接接触していなくてもよい。そのため、後述するようなプレコート層を支持体とインク受容層との間に有していてもよい。
【0037】
例えば、まずインク受容層用塗工液を増粘させる成分を含有する塗工液(プレコート塗工液)を支持体上に塗工する。次に、プレコート塗工液が湿潤状態である場合はその湿潤面に、或いはプレコート塗工液が乾燥固化して層(プレコート層)となっている場合はその層上に、インク受容層用塗工液を塗工する。この結果、インク受容層用塗工液は塗工後すぐに増粘し、支持体の表面形状に依存しない平滑な表面形状を有するインク受容層を形成することができる。
【0038】
プレコート塗工液は、塩基性の成分や架橋成分を含有することが好ましい。これらの成分はインク受容層中のバインダーを効率的に増粘させることができる。例えば、インク受容層用塗工液に、無機顔料としてアルミナ水和物を用い、バインダーとしてポリビニルアルコールを用いた場合は、塩基性の成分としては、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、硼酸ナトリウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物や塩が挙げられる。また、バインダーを増粘させる架橋成分としては、ホウ素化合物が挙げられる。速やかに架橋反応を起こすことができる点で、ホウ砂、ホウ酸、ホウ酸塩のいずれかであることが好ましい。プレコート塗工液の塗工量は特に限定されず、塩基性の成分や架橋成分の種類に応じて適宜調整すればよい。例えば、プレコート塗工液が四ホウ酸ナトリウムを含む場合、四ホウ酸ナトリウムの乾燥塗工量が0.05g/m以上2.0g/m以下となるようにプレコート塗工液の塗工量を調節することが好ましい。
【0039】
別の方法としては、低温で増粘性を示すインク受容層用塗工液を塗工して、低温乾燥にてインク受容層用塗工液を不動化させた状態で乾燥させ、その後徐々に温度を上げて乾燥させる方法がある。
【0040】
(2)の方法は、支持体上にインク受容層を形成した後、各種カレンダー装置による平滑化処理等を用いてインク受容層の表面を平滑化する方法である。カレンダー装置による平滑化処理は、マシンカレンダー、TGカレンダー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダー装置を用いることができる。カレンダー装置のロールの表面粗度、表面温度、直径、処理時の圧力(線圧)、処理速度等は適宜選択する。
【0041】
インク受容層用塗工液は、例えば上述の顔料とバインダーを含有する。具体例としては、例えばアルミナ水和物とポリビニルアルコール(PVA)と硼酸を含む液である。インク受容層用塗工液を支持体上に塗工、乾燥することで、インク受容層を形成する。インク受容層用塗工液は、分散機を用いて細粒化することで、平均粒子径50nm以上300nm以下程度の水分散液として用いることが好ましい。水分散液を得るために用いる分散機としては、回転分散機、媒体撹拌型分散機(ボールミル、サンドミル等)、超音波分散機、コロイドミル分散機、高圧分散機等従来公知の各種の分散機を使用できる。本発明において、インク受容層用塗工液は酸性溶液であることが好ましく、塗工液のpHは6.0以下であることが好ましく、5.0以下であることがより好ましい。このpHは、pH調整剤である有機又は無機の酸、或いはカチオン性樹脂の種類や添加量を適宜選定することで調整する。塗工液のpHが6.0以下であると、塗工液中における架橋剤による水溶性樹脂の架橋反応を良好に抑制することができる。塗工液の塗工は、例えば、下記の方法を使用でき、オンマシン、オフマシンで塗工する。即ち、各種カーテンコーター、エクストルージョン方式を用いたコーター、スライドホッパー方式を用いたコーター等である。塗工時に、塗工液の粘度調製等を目的として塗工液を加温してもよく、コーターヘッドを加温することも可能である。塗工後の塗工液の乾燥には、例えば、直線トンネル乾燥機、アーチドライヤー、エアループドライヤー、サインカーブエアフロートドライヤー等の熱風乾燥機を用いる。また、赤外線、加熱ドライヤー、マイクロ波等を利用した乾燥機等を、適宜選択して用いる。
【0042】
プレコート塗工液は、前述の塩基性の成分や架橋成分を含む液である。プレコート塗工液は、アルカリ溶液として用いることで、インク受容層用塗工液の増粘をより促進できる。従って、pH7.1以上とするのが好ましく、より好ましくはpH7.5以上とする。pHが酸性側に近すぎると、架橋剤によって塗工液に含まれるバインダーの架橋反応が十分に行なわれず、インク受容層用塗工液を増粘させることが困難となる。プレコート塗工液は、例えば、イオン交換水に、ホウ酸及びホウ酸塩からなる群より選ばれた1種以上を含有する液である。また、支持体の表面との接着性を向上させるために、膜形成可能な水溶性ポリマーやポリマーラテックス等を含有することが好ましい。具体的にはゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、水溶性セルロース等の水溶性ポリマーを用いることができる。更に、プレコート塗工液は、界面活性剤を含有することが好ましい。また、支持体にプレコート塗工液を塗工する前には、支持体にコロナ放電処理を行うことが好ましい。これらにより、支持体表面に均一にプレコート塗工液を塗工しやすくなる。
【実施例】
【0043】
以下、実施例、比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、以下に「部」または「%」とあるのは、特に断らない限り質量基準である。
【0044】
算術平均粗さRaは、下記の測定装置、測定条件により測定した。
測定装置:Surfcorder SE3500(小坂研究所製)
測定条件:JIS B 0601:2001に準じてカットオフ値を設定し、評価長さはカットオフ値の5倍の長さで測定した。
【0045】
(支持体の製造)
軽質炭酸カルシウム20部を、広葉樹晒クラフトパルプ100部のスラリー中に添加し、カチオン澱粉2部、無水アルケニルコハク酸系中性サイズ剤0.3部を添加し、十分に混合して抄紙原料とした。長網多筒式抄紙機を用いて水分を10%まで乾燥させ、サイズプレスで酸化澱粉の7%溶液を両面で4g/m塗工、乾燥し、水分7%まで乾燥させて坪量110g/mの紙基材を製造した。製造した紙基材の両方の面に低密度ポリエチレン70部と高密度ポリエチレン20部からなる樹脂組成物を片面当たり30.0g/mの塗工量となるように溶融押し出し塗工した。塗工直後に、表面に種々の不規則の形状の凹凸を有するクーリングロールを使用して、冷却しながらポリエチレン表面に5種類の型付け処理を行った。型付けの違いは密度及び凹凸の高さを調整することで行った。このようにして、坪量170g/mの支持体A〜Eを作製した。各支持体のRa1を表1に示す。尚、支持体の両面ともに、表1に示す値となった。
【0046】
【表1】

【0047】
(インク受容層用塗工液Aの調製)
イオン交換水中に、アルミナ水和物(商品名:Disperal HP14、サソール製)を30%となるように添加した。次に、このアルミナ水和物に対してメタンスルホン酸を1.5%加えて攪拌し、コロイダルゾルを得た。得られたコロイダルゾルをアルミナ水和物が27%となるようにイオン交換水で希釈して、コロイダルゾルAを得た。
【0048】
一方、ポリビニルアルコール(商品名:PVA235、クラレ製、重合度:3500、ケン化度:88%)をイオン交換水中に溶解させて、8.0%のポリビニルアルコール水溶液を得た。そして、得られたポリビニルアルコール溶液を、コロイダルゾルAに、アルミナ水和物に対してポリビニルアルコールが10.0%となるように混合した。次に、3.0%ホウ酸水溶液を、アルミナ水和物に対してホウ酸が2.0%となるように混合して、インク受容層用塗工液Aを調製した。
【0049】
(インク受容層用塗工液Bの調製)
シリカ(商品名:A300、日本アエロジル製)100部、カチオンポリマー(商品名:シャロールDC902P、第一工業製薬製)4部を、固形分濃度が18%となるようにイオン交換水に分散し、高圧ホモジナイザーで分散してコロイダルゾルBを得た。
【0050】
一方、ポリビニルアルコール(商品名:PVA235、クラレ製、重合度:3500、ケン化度:88%)をイオン交換水中に溶解させて、8.0%のポリビニルアルコール水溶液を得た。そして、得られたポリビニルアルコール水溶液を、コロイダルゾルBに、シリカに対してポリビニルアルコールが20.0%となるように混合した。次に、3.0%ホウ酸水溶液を、シリカに対してホウ酸が3.5%となるように混合して、インク受容層用塗工液Bを調製した。
【0051】
(プレコート塗工液Aの調製)
酸性処理ゼラチンの10%水溶液を20g、イソプロパノールを0.15g、これにイオン交換水を加えて総量100gとし、プレコート塗工液Aを調製した。
【0052】
(プレコート塗工液Bの調製)
四ほう酸ナトリウムを3.0g、酸性処理ゼラチンの10%水溶液を20g、イソプロパノールを0.15g、これにイオン交換水を加えて総量100gとし、プレコート塗工液Bを調製した。
【0053】
<実施例1〜7、比較例1〜18>
支持体A〜Eの表面に高周波コロナ放電処理を施した後、支持体上にプレコート塗工液を塗工し、プレコート層を形成した。続いて、プレコート層上にインク受容層用塗工液を塗工することでインク受容層用塗工液を増粘させ、インク受容層を形成し、各記録媒体を製造した。各記録媒体の構成及び表面粗さは、下記表2に示す通りである。尚、実施例5及び比較例11は、支持体の両面に同じ組成のプレコート塗工液及びインク受容層用塗工液を塗工して、両面に同じ組成のインク受容層を形成した例であるが、表2に示す塗工量は片面当たりの塗工量である。これら以外の例では、支持体の片面にのみプレコート塗工液及びインク受容層用塗工液を塗工してインク受容層を形成した。また、各記録媒体に下記の評価を行い、その評価結果を表2に示す。
【0054】
<評価>
製造した各記録媒体に対して、以下の評価を行った。まず、同じ種類の記録媒体を3枚用意した。次に、これら記録媒体のインク受容層に、インクジェット記録装置(商品名(日本):PIXUS MP990、キヤノン製)を用い、光沢プロプラチナグレードモード(標準設定、色/濃度:マッチングなし)にて、下記の画像1〜3を各1枚ずつ記録した。
画像1:10cm×10cmの領域を、PhotoShop7.0のRGBモードで、(R,G,B)=(0,255,255)で塗りつぶした画像。
画像2:15cm×15cmの領域を、PhotoShop7.0のRGBモードで、(R,G,B)=(0,0,0)で塗りつぶした画像。
画像3:5cm×5cmの領域を、PhotoShop7.0のRGBモードで、(R,G,B)=(255,255,0)で塗りつぶした画像。
【0055】
(濃度ムラ)
画像1を記録後、記録媒体を24時間、23℃、50%RHの環境下で乾燥した。乾燥後、画像1の濃度ムラの発生を以下の基準で目視で評価した。
A:濃度ムラの発生は確認できない。
B:濃度ムラの発生がわずかに確認できる。
C:濃度ムラの発生がはっきりと確認できる。
【0056】
(擦り傷)
画像2と画像3を記録後、記録媒体を24時間、23℃、50%RHの環境下で乾燥した。乾燥後、画像2と画像3を重ね合わせ、1.5g/mのおもりをのせ、前後3cm程度擦り合わせる動作を50回繰り返した。その後、画像2の擦り傷を下記の基準で目視で評価した。
A:擦り傷は確認できない。
B:擦り傷がわずかに確認できる。
C:擦り傷がはっきりと確認できる。
【0057】
【表2】

【0058】
表2に示す通り、実施例1〜7の記録媒体は、濃度ムラ、擦り傷のいずれかがA評価、かついずれもB評価以上であり、濃度ムラの発生及び擦り傷が目立つことの抑制を、高いレベルで両立できた。
【0059】
一方、Ra1−Ra2が2.0μmよりも小さく、Ra2が1.0μmよりも小さい比較例1〜4、6の記録媒体は、擦り傷がC評価であった。Ra2が1.0μm以上であるが、Ra1−Ra2が2.0μmよりも小さい比較例5、10の記録媒体は、濃度ムラ、擦り傷のいずれもがB評価であった。Ra2が2.5μmよりも大きい比較例7〜9、11〜13、15〜18の記録媒体は、濃度ムラがC評価であった。Ra1−Ra2が2.0μm以上であるが、Ra2が0.3μmよりも小さい比較例14の記録媒体は、擦り傷がC評価であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体と、該支持体上にインク受容層を有する記録媒体であって、
該支持体は、樹脂で基材を被覆した樹脂被覆支持体であり、
該支持体のインク受容層側の表面のJIS B 0601:2001に規定される算術平均粗さをRa1、該記録媒体の最表面のJIS B 0601:2001に規定される算術平均粗さをRa2としたときに、Ra2は0.3μm以上2.5μm以下であり、Ra1−Ra2は2.0μm以上であることを特徴とする記録媒体。
【請求項2】
Ra1−Ra2が3.0μm以上である請求項1に記載の記録媒体。
【請求項3】
Ra2が1.5μm以下である請求項1または2に記載の記録媒体。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の記録媒体の製造方法であって、
支持体上にインク受容層用塗工液を塗工し、該インク受容層用塗工液を増粘させることでインク受容層を形成することを特徴とする記録媒体の製造方法。

【図1】
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【公開番号】特開2012−11772(P2012−11772A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−110621(P2011−110621)
【出願日】平成23年5月17日(2011.5.17)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】