説明

記録材搬送装置

【課題】記録材の搬送方向と交差する方向に記録材を移動させて記録材の位置を変更する際に生じうる記録材の位置のばらつきを低減可能な記録材搬送装置を提供する。
【解決手段】用紙Pの先端部が突き当て部材300に突き当てられ、用紙Pのスキューが補正された後((c)参照)、(d)に示すように、用紙Pが第1側辺検知センサSK1に達するとともに、用紙Pの一方の側辺がこの第1側辺検知センサSK1により検知される。その後、用紙Pを挟みながら回転している第1搬送ロール44を一方向(図中左方向)に移動させるとともに予め定められた箇所にてこの移動を停止させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録材搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
また、シート材を挟持して中央基準で搬送するローラ対と、前記ローラ対に搬送されているシート材の搬送方向に対して直交する方向の一側端位置を検知するシート材側端位置検知手段とを有したシート材位置ずれ修正装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
搬送経路を移動する記録媒体の先端を突き当てて、その後に搬送経路を開放するように構成された突当部材と、突当部材に突き当たった状態の記録媒体を保持して幅方向に移動して記録媒体の幅方向の位置ズレ補正をおこなうローラとを備えた搬送装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3268329号公報
【特許文献2】特許第4402130号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、記録材の搬送方向と交差する方向に記録材を移動させて記録材の位置を変更する際に生じうる記録材の位置のばらつきを低減可能な記録材搬送装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、記録材を搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される前記記録材の搬送方向と交差する方向における当該記録材の位置を検知する検知手段と、前記検知手段による検知結果に基づき、前記搬送手段により搬送されてきた記録材を、当該搬送手段による記録材の搬送方向と交差する方向に沿って予め定められた箇所まで移動させるとともに、当該移動に際し、当該交差する方向に且つ当該交差する方向のうちの予め定められた一つの方向に当該記録材を移動させる移動手段と、を備える記録材搬送装置である。
請求項2に記載の発明は、前記搬送手段は、第1の側辺と当該第1の側辺とは反対側に位置する第2の側辺とを有した記録材を搬送する場合には、当該第1の側辺および当該第2の側辺が予め定められた搬送経路に沿って移動するように当該記録材の搬送を行い、前記移動手段によって前記一つの方向へ移動した後の前記記録材の前記第1の側辺と前記第2の側辺とが入れ替わるように当該記録材の表裏を反転し、表裏を反転させた当該記録材を、前記検知手段よりも上流側にて前記搬送手段に供給する供給手段を更に備え、前記検知手段は、前記搬送手段により搬送される前記記録材の前記第1の側辺を検知することで前記交差する方向における当該記録材の位置を検知するとともに、前記供給手段により表裏が反転された記録材が当該搬送手段によって搬送されてきた場合には、当該第1の側辺を再度検知し、表裏が反転された当該記録材の位置を検知することを特徴とする請求項1記載の記録材搬送装置である。
請求項3に記載の発明は、前記搬送手段は、記録材の予め定められた部位が予め定められた基準に沿って移動するように当該記録材の搬送を行い、前記移動手段によって前記一つの方向へ移動した後の前記記録材の表裏を反転し、表裏を反転させた当該記録材を、前記検知手段よりも上流側にて前記搬送手段に供給する供給手段を更に備え、前記供給手段は、表裏を反転させた前記記録材を前記搬送手段に供給する際、当該記録材の前記予め定められた部位と前記予め定められた基準とが一致するように当該供給を行うことを特徴とする請求項1記載の記録材搬送装置である。
請求項4に記載の発明は、前記搬送手段は、前記記録材の中央位置であって記録材の搬送方向と交差する方向における中央位置が予め定められた基準に沿って移動するように当該記録材の搬送を行い、前記搬送手段には、前記記録材に接触する第1の回転部材と、前記交差する方向において当該第1の回転部材とは異なる箇所に配置され当該記録材に接触する第2の回転部材とが設けられ、当該搬送手段は、当該第1の回転部材および当該第2の回転部材を用いて当該記録材の搬送を行い、前記第1の回転部材から前記予め定められた基準までの距離と、前記第2の回転部材から当該予め定められた基準までの距離とが等しくなるように、当該第1の回転部材および当該第2の回転部材が配置されていることを特徴とする請求項1記載の記録材搬送装置である。
【0006】
請求項5に記載の発明は、搬送される記録材の予め定められた部位が通過していく第1の搬送基準と、当該第1の搬送基準よりも記録材の搬送方向下流側に且つ当該記録材の搬送方向と交差する方向において当該第1の搬送基準とは異なる箇所に配置され当該予め定められた部位が通過していく第2の搬送基準と、を有した記録材搬送経路と、前記記録材搬送経路と並行するように設けられた並行経路に沿って移動してきた記録材を当該並行経路における記録材の移動方向と交差する方向に移動させるとともに当該記録材搬送経路の側方から当該記録材搬送経路に向かうように当該記録材を戻すことで当該記録材の表裏を反転させるとともに、当該側方から当該記録材搬送経路に向かって移動する当該記録材の前記予め定められた部位が前記第1の搬送基準に達した際に当該記録材の当該移動を停止させる第1の記録材移動手段と、前記第1の記録材移動手段により前記記録材搬送経路へ移動し当該記録材搬送経路に沿って搬送される記録材を搬送方向と交差する方向に移動させ当該記録材の前記予め定められた部位を前記第2の搬送基準まで移動させる第2の記録材移動手段と、を備える記録材搬送装置である。
請求項6に記載の発明は、前記第2の記録材移動手段により前記交差する方向へ移動した後の記録材に対して画像を形成する画像形成部を更に備えることを特徴とする請求項5記載の記録材搬送装置である。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の発明によれば、記録材の搬送方向と交差する方向に記録材を移動させて記録材の位置を変更する際に生じうる記録材の位置のばらつきを低減可能な記録材搬送装置を提供することができる。
請求項2の発明によれば、記録材の第1面に施される処理と、記録材の第2面に施される処理の位置合わせの精度を向上させることができる。
請求項3の発明によれば、表裏を反転させた後の記録材の予め定められた部位と予め定められた基準とを一致させずに記録材を供給する場合に比べ、表裏を反転させた後の記録材の予め定められた一つの方向への移動をより確実に行うことができるようになる。
請求項4の発明によれば、第1の回転部材から予め定められた基準までの距離と、第2の回転部材から予め定められた基準までの距離とが異なっている場合に比べ、記録材がより安定して搬送される。
請求項5の発明によれば、記録材の搬送方向と交差する方向に記録材を移動させて記録材の位置を変更する際に生じうる記録材の位置のばらつきを低減可能な記録材搬送装置を提供することができる。
請求6の発明によれば、記録材への画像の形成が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本実施の形態が適用される画像形成装置をフロント側から眺めた場合の図である。
【図2】反転機構を説明するための図である。
【図3】図2の矢印III方向から反転機構を眺めた場合の図である。
【図4】図1の矢印IV方向から第1用紙搬送経路を眺めた場合の図である。
【図5】移動機構を説明するための図である。
【図6】画像形成装置内を搬送される用紙の状態を示した図である。
【図7】制御部が実行する処理の流れを示したフローチャートである。
【図8】用紙の搬送形態の比較例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態が適用される画像形成装置をフロント側から眺めた場合の図である。図1に示す画像形成装置100は、所謂タンデム型の構成を有するものであって、電子写真方式により各色成分のトナー像を形成する複数の画像形成ユニット10(10Y、10M、10C、10K)を備えている。また本実施形態の画像形成装置100では、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)などを含んで構成され、画像形成装置100を構成する各装置および各部の動作を制御する制御部80が設けられている。
【0010】
また画像形成装置100には、表示パネルにより構成され、ユーザから受けた指示を制御部80に出力するとともに制御部80からの情報をユーザに提示するユーザインタフェース部(UI)90が設けられている。さらに、例えばパーソナルコンピュータ(PC)や画像読取装置(スキャナ)等から画像データ等を受信する受信部70が設けられている。また、画像形成装置100は、画像形成部の一部として機能する各画像形成ユニット10にて形成された各色成分トナー像が順次転写(一次転写)されるともにこのトナー像を保持する中間転写ベルト20と、中間転写ベルト20上のトナー像を矩形状に形成された用紙Pに一括転写(二次転写)する二次転写装置30とを備えている。
【0011】
また画像形成装置100には、二次転写装置30に向けて搬送される用紙Pが通過する第1用紙搬送経路R1、二次転写装置30を通過した後の用紙Pが通過する第2用紙搬送経路R2が設けられている。また、定着装置50(後述)よりも下流側にて第2用紙搬送経路R2から分岐するとともに、第1用紙搬送経路R1の下方まで延び、その一部が第1用紙搬送経路R1と並行するように設けられた第3用紙搬送経路R3が形成されている。ここで第3用紙搬送経路R3の上記一部は、搬送経路の一例としての第1用紙搬送経路R1と並行するように設けられた並行経路として捉えることができる。また本実施形態の第1用紙搬送経路R1〜第3用紙搬送経路R3では、用紙Pが有する4つの側辺のうちの互いに対向する関係の2つの側辺(一の側辺とこの一の側辺とは反対側に位置する他方の側辺)がこれらの用紙搬送経路に沿って移動するように用紙Pの搬送が行われる。
【0012】
また本実施形態では、第3用紙搬送経路R3から第1用紙搬送経路R1へ用紙Pを搬送するとともにこの用紙Pの表裏を反転して第1用紙搬送経路R1へこの用紙Pを供給する供給手段の一例としての反転機構500が設けられている。付言すると、本実施形態には、第1用紙搬送経路R1における用紙搬送方向および第3用紙搬送経路R3における用紙搬送方向に沿う軸線を中心に用紙Pを反転させる反転機構500が設けられている。
【0013】
さらに本実施形態では、画像形成装置100の筐体101に、開口102が形成されている。ここで、第2用紙搬送経路R2に沿って搬送されてきた用紙Pは、この開口102を通じて筐体101の外部に排出され、不図示の用紙積載部上に積載される。なお筐体101に隣接させて処理装置(不図示)を設け、開口102から排出されてくる用紙Pに対し穴あけなどの処理をさらに行うこともできる。
【0014】
また画像形成装置100には、第1用紙搬送経路R1に用紙Pを供給する第1用紙供給装置410が設けられている。また、第1用紙供給装置410よりも用紙Pの搬送方向における上流側に設けられ、第1用紙搬送経路R1に用紙Pを供給する第2用紙供給装置420が設けられている。なお、第1用紙供給装置410および第2用紙供給装置420は同様に構成されており、第1用紙供給装置410および第2用紙供給装置420の各々には、用紙Pを収容する用紙収容部41、用紙収容部41に収容された用紙Pを取り出して搬送する取り出しロール42が設けられている。
【0015】
また、第1用紙搬送経路R1上であって二次転写装置30の上流側には、第1用紙搬送経路R1上の用紙Pを二次転写装置30に向けて搬送する第1搬送ロール44が設けられている。さらに、第1搬送ロール44に向けて用紙Pを搬送する第2搬送ロール45、第2搬送ロール45に向けて用紙Pを搬送する第3搬送ロール46、第3搬送ロール46に向けて用紙Pを搬送する第4搬送ロール47が設けられている。
【0016】
またこれらの搬送ロールの他に、第1用紙搬送経路R1、第2用紙搬送経路R2、および、第3用紙搬送経路R3には、これらの用紙搬送経路上に位置する用紙Pを搬送する搬送ロール48が複数設けられている。なお、第1搬送ロール44、第2搬送ロール45、第3搬送ロール46、第4搬送ロール47、および搬送ロール48は、回転可能に設けられ互いに押し合う一対のロール状部材によって構成されるとともに、一方のロール状部材が回転駆動されることで用紙Pの搬送を行う。
【0017】
また本実施形態では、第2搬送ロール45と第3搬送ロール46との間に、用紙Pの先端部が突き当てられる突き当て部材300が設けられている。本実施形態ではこの突き当て部材300に対して用紙Pの先端部が突き当てられることで、用紙Pのスキュー(搬送方向に対する用紙Pの傾き)が補正されるようになっている。なお、突き当て部材300により用紙Pのスキューが補正された後、この突き当て部材300は第1用紙搬送経路R1から退避する。また本実施形態では、第2用紙搬送経路R2上に、二次転写装置30により用紙P上に二次転写された画像をこの用紙Pに定着させる定着装置50が設けられている。
【0018】
さらに、二次転写装置30と定着装置50との間には、二次転写装置30を通過した用紙Pを定着装置50へ搬送する搬送装置51が設けられている。ここでこの搬送装置51は、周回移動するベルト51Aを有しており、このベルト51Aの上に用紙Pを載せて用紙Pの搬送を行う。また定着装置50には、内蔵されたヒータ(不図示)により加熱される加熱ロール50A、加熱ロール50Aを押圧する押圧ロール50Bが設けられている。そしてこの定着装置50では、加熱ロール50Aと押圧ロール50Bとの間を用紙Pが通過することで、用紙Pが加圧および加熱される。これにより用紙P上の画像が用紙Pに定着される。
【0019】
ここで、画像形成ユニット10の各々は、回転可能に取り付けられた感光体ドラム11を備えている。また、感光体ドラム11の周囲には、感光体ドラム11を帯電する帯電装置12、感光体ドラム11を露光して静電潜像を書き込む露光装置13、感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像装置14が設けられている。さらに、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト20に転写する一次転写装置15、感光体ドラム11上の残留トナーを除去するドラム清掃装置16が設けられている。
【0020】
中間転写ベルト20は、3本のロール部材21〜23に掛け渡され、回転するように設けられている。これら3本のロール部材21〜23のうち、ロール部材22は、中間転写ベルト20を駆動するようになっている。また、ロール部材23は、中間転写ベルト20を挟んで二次転写ロール31に対向配置されており、これら二次転写ロール31およびロール部材23によって二次転写装置30が構成されている。なお、中間転写ベルト20を挟んでロール部材21と対向する位置には、中間転写ベルト20上の残留トナーを除去するベルト清掃装置24が設けられている。
【0021】
また、本実施形態の画像形成装置100では、第1用紙供給装置410等から供給された用紙Pの第1面に画像を形成することができるのに加え、用紙Pの第2面に画像を形成することができるようになっている。より具体的に説明すると、この画像形成装置100では、定着装置50を通過した用紙Pの表裏が反転機構500によって反転され、表裏が反転された用紙Pが再度二次転写装置30へと搬送される。そして二次転写装置30にて用紙Pの第2面に対して画像が転写される。その後、この用紙Pは定着装置50を再び通過し、転写されたこの画像は用紙Pに定着される。これにより、用紙Pの第1面のみならず第2面にも画像が形成されるようになる。
【0022】
図2は、反転機構500を説明するための図である。
第1の記録材移動手段としても機能する反転機構500には、上記にて説明したとおり、第3用紙搬送経路R3に、この第3用紙搬送経路R3に沿って用紙Pを搬送する搬送ロール48が複数設けられている。また、第1用紙搬送経路R1にも、第1用紙搬送経路R1に沿って用紙Pを搬送する搬送ロール48が複数設けられている。また第3用紙搬送経路R3には、第3用紙搬送経路R3における用紙Pの搬送方向と直交する方向(交差する方向)に向けて用紙Pを搬送する搬送ロール91が設けられている。付言すると、第3用紙搬送経路R3の側方に向けて用紙Pを搬送する搬送ロール91が設けられている。
【0023】
さらに本実施形態では、搬送ロール91により搬送された用紙Pが上方に向かって移動するように、また、上方へ移動したこの用紙Pが第1用紙搬送経路R1に向かってさらに移動するように、この用紙Pを案内する案内部材92が設けられている。付言すると、第3用紙搬送経路R3における用紙Pの搬送方向と交差する方向に向かって移動した用紙Pが、第3用紙搬送経路R3が設けられている側に戻るように、用紙Pを案内する案内部材92が設けられている。
【0024】
さらに、本実施形態では、案内部材92により案内され先端部が上方を向いた用紙Pをニップし、この用紙Pをさらに上方に向けて搬送する搬送ロール93が設けられている。また第1用紙搬送経路R1には、搬送ロール93により搬送されてきた用紙Pを第1用紙搬送経路R1上の予め定められた箇所まで搬送する搬送ロール94が設けられている。また図示は省略するが、搬送ロール48、搬送ロール91、搬送ロール93、および搬送ロール94を回転させる駆動モータ(不図示)が設けられている。なおこの駆動モータは、ステッピングモータに構成されている。
【0025】
なお、搬送ロール48の各々は、上記のとおり、一対のロール状部材により構成されている。また、搬送ロール91、搬送ロール93、および搬送ロール94も、互いに押し合う一対のロール状部材により構成されている。なお図2では、搬送ロール48、搬送ロール91、搬送ロール93、および搬送ロール94を構成する一対のロール状部材のうちの一方のロール状部材のみを図示している。
【0026】
また本実施形態では、搬送ロール48に設けられた一方のロール状部材が他方のロール状部材から離間できるようになっている。また、搬送ロール91および搬送ロール94も同様であり、一方のロール状部材が他方のロール状部材から離間できるようになっている。さらに、図示は省略するが、これら一方のロール状部材を他方のロール状部材から離間させる離間機構(不図示)が設けられている。なおこの離間機構は、モータやカムなど既存の技術により構成される。
【0027】
反転機構500により用紙Pの表裏の反転が行われる際には、まず、搬送ロール48により第3用紙搬送経路R3に沿って用紙Pが搬送されてくる。なおこのとき第3用紙搬送経路R3に設けられた搬送ロール91のうちの一方のロール状部材が他方のロール状部材から離間している。次いで、搬送ロール48の一方のロール状部材が他方のロール状部材から離間するとともに、搬送ロール91の一方のロール状部材が用紙Pを介して他方のロール状部材に押し付けられる。
【0028】
次いで、搬送ロール91、搬送ロール93、および、搬送ロール94が回転駆動され、用紙Pが第1用紙搬送経路R1に向けて搬送される。なおこのとき、第1用紙搬送経路R1に設けられた搬送ロール48の一方のロール状部材が他方のロール状部材から離間している。そして、第1用紙搬送経路R1上の予め定められた箇所まで用紙Pが搬送されると、搬送ロール91、搬送ロール93、および、搬送ロール94の回転駆動が停止される。その後、搬送ロール94における一方のロール状部材が他方のロール状部材から離間するとともに、第1用紙搬送経路R1に設けられた搬送ロール48の一方のロール状部材が用紙Pを介して他方のロール状部材に押し付けられる。
【0029】
次いで、この搬送ロール48が回転駆動され第1用紙搬送経路R1に沿って用紙Pが搬送される。なおこのとき用紙Pの表裏が既に反転された状態となっている。ここで、本実施形態における反転機構500では、用紙Pの搬送方向における先端部と後端部とが入れ替わることなく表裏の反転が行われる。その一方で本実施形態における反転機構500では、用紙の一方の側辺と他方の側辺とが入れ替わるようになる。
【0030】
図3は、図2の矢印III方向から反転機構500を眺めた場合の図である。なお図3では、図2にて示した搬送ロール91および搬送ロール94の図示を省略している。また図3では、図2にて示した案内部材92の図示も省略している。
【0031】
図2では説明を省略したが、本実施形態における反転機構500では、図3に示すように、第3用紙搬送経路R3と第1用紙搬送経路R1とを接続する第4用紙搬送経路R4に、この第4用紙搬送経路R4に沿って搬送されてきた用紙Pの先端部を検知する検知センサFS1が設けられている。なお本実施形態では、第1用紙搬送経路R1〜第3用紙搬送経路R3にて、用紙Pが有する2つの側辺がこれらの用紙搬送経路に沿って移動するように用紙Pが搬送されるが、第4用紙搬送経路R4では、この2つの側辺のうちの一方の側辺が先頭となった状態で用紙Pが搬送される。そしてこの用紙Pは、第1用紙搬送経路R1の側方から第1用紙搬送経路R1に供給される。
【0032】
また本実施形態では、検知センサFS1によって用紙Pの先端部が検知されてから予め定められたステップ数だけ不図示の駆動モータを駆動させ、その後、この駆動モータを停止させる。これにより、上記にて説明したように、第1用紙搬送経路R1上の予め定められた箇所まで用紙Pが搬送されるようになる。なお検知センサFS1は、発光素子および受光素子を備えたいわゆる反射型のセンサにより構成することもできるし、第4用紙搬送経路R4の一方側に発光素子が配置され他方側に受光素子が配置されたいわゆる透過型のセンサにより構成することもできる。
【0033】
図4は、図1の矢印IV方向から第1用紙搬送経路R1を眺めた場合の図である。なお本図では図1にて説明した突き当て部材300の図示を省略している。
同図に示すように、本実施形態では、第1搬送ロール44の下流側に、第1用紙搬送経路R1に沿って搬送されてきた用紙Pの側辺を検知する第1側辺検知センサSK1および第2側辺検知センサSK2が設けられている。ここで、第1側辺検知センサSK1は、画像形成装置100の奥側(リア側)に配置されている。また、第2側辺検知センサSK2は、画像形成装置100の手前側(フロント側)に配置されている。
【0034】
ここで、検知手段の一例としての第1側辺検知センサSK1および第2側辺検知センサSK2には、複数個の受光素子40が用紙Pの搬送方向と直交する方向に並んだ状態で配置されている。そして本実施形態では、この受光素子40が並ぶ方向に沿って配列された複数のLED等の光源(不図示)からの照射光が用紙Pに照射されるとともに用紙Pからの反射光が受光素子40にて受光される。そして本実施形態では、受光素子40の各々にて得られる信号を2値化するとともに、2値化後の濃度レベルの変化点を用紙Pの側辺として検知する。
【0035】
また本実施形態では、用紙Pの搬送方向と直交する方向に沿った移動が可能なように第1搬送ロール44が設けられている。また、第1搬送ロール44を移動させる移動機構200が設けられている。この移動機構200は、図5(移動機構200を説明するための図)に示すように、第1搬送ロール44の端部に取り付けられたラックギア210と、このラックギア210に噛み合うピニオンギア220と、このピニオンギア220を回転させるギアモータ230により構成されている。本実施形態では、このギアモータ230を正転および逆転することで、第1搬送ロール44が用紙Pの搬送方向と直交する方向(第1搬送ロール44の軸方向)に移動する。
【0036】
図6は、画像形成装置100内を搬送される用紙Pの状態を示した図である。
本実施形態では、まず、同図(a)に示すように、第1用紙供給装置410又は第2用紙供給装置420に設けられた取り出しロール42(図1も参照)が回転駆動され、第1用紙搬送経路R1に対して用紙Pが供給される。その後、この用紙Pは、図6(b)に示すように、搬送手段の一例としての搬送ロール48によって更に下流側へと搬送される。なお、第1用紙搬送経路R1では、第1用紙搬送経路R1に沿って設けられた搬送基準HK1(図中の一点鎖線参照)と、用紙Pの中央部(用紙Pの搬送方向と直交する方向における中央部、センター位置)とが一致するように、用紙Pの搬送が行われる。
【0037】
なお上記では説明を省略したが、搬送ロール48は、図6(b)に示すように、用紙Pの搬送方向と直交する方向に沿って設けられ不図示のモータにより回転されるシャフト48A、シャフト48Aにより回転するとともに外周面が用紙Pに接触する円柱状の第1回転部材48B、第2回転部材48Cにより構成されている。また取り出しロール42も同様に、シャフト48A、第1回転部材48B、および第2回転部材48Cにより構成されている(図6(a)参照)。
【0038】
その後、本実施形態では、図6(c)に示すように、用紙Pの先端部が突き当て部材300に突き当てられ、用紙Pのスキューが補正される。次いで、本実施形態では、図6(d)に示すように、用紙Pが第1側辺検知センサSK1に達するとともに、用紙Pの一方の側辺がこの第1側辺検知センサSK1により検知される。その後、用紙Pを挟みながら回転している第1搬送ロール44を一方向(図中左方向)に移動させるとともに予め定められた箇所にてこの移動を停止させる。
【0039】
これにより、図6(e)に示すように、搬送基準HK1とは異なる搬送基準HK2に沿って用紙Pの中央部が移動するように用紙Pが搬送されるようになる。付言すると、搬送基準HK1に並行するように設けられた搬送基準HK2に沿って用紙Pの中央部が移動するように用紙Pが搬送される。その後、この用紙Pは二次転写装置30に達する。次いで、この二次転写装置30にて用紙Pに対しトナー像が転写される。その後、この用紙Pは、第2用紙搬送経路R2に設けられた搬送ロール48によりこの第2用紙搬送経路R2に沿って搬送されるとともに、定着装置50を通過する。その後、第2面に対する画像が形成されない場合(片面のみに画像が形成される場合)、この用紙Pは、開口102(図1参照)を通じて外部に排出される。
【0040】
なお、移動手段、第2の記録材移動手段として機能する第1搬送ロール44が上記一方向(左方向)へ移動する際の移動量は、第1側辺検知センサSK1による検知結果に基づき決定される。そして決定されたこの移動量分だけ第1搬送ロール44が移動し、第1搬送ロール44のこの移動によって用紙Pも移動する。これにより、用紙Pにおける画像の位置が、ユーザが意図した箇所からずれることが抑制される。
【0041】
第1搬送ロール44により用紙Pを移動させる際の処理について図7(制御部80が実行する処理の流れを示したフローチャート)を参照して詳細に説明すると、本実施形態では、まず、制御部80(図1参照)が、用紙Pのサイズや種類など用紙Pに関する情報を把握する(ステップ101)。なおこの用紙Pに関する情報は、UI90(図1参照)を通じてユーザにより入力された情報や受信部70にて受信された情報に基づき把握することができる。
【0042】
次いで、制御部80は、把握した用紙Pのサイズに基づき、上記搬送基準HK2に沿って用紙Pが搬送される際に用紙Pの一方の側辺が通過する通過位置を把握する(ステップ102)。付言すると、上記搬送基準HK2に沿って用紙Pが搬送される際に用紙Pの一方の側辺が通過していく通過予定位置を把握する。なお、この通過位置(通過予定位置)は、例えば、用紙Pのサイズと通過位置との関係を予め規定したLUT(Look Up Table)をROMなどに予め格納しておき、このLUTを参照することで把握することができる。その後、用紙Pの搬送を開始する(ステップ103)。
【0043】
ここで用紙Pの搬送を開始すると、この用紙Pが第1側辺検知センサSK1まで達するが、この際、制御部80が、第1側辺検知センサSK1からの出力に基づき、用紙Pの上記一方の側辺の通過位置を把握する(ステップ104)。その後、上記ステップ102にて把握した通過位置と、ステップ104にて把握した通過位置とのずれ量(差)を把握する(ステップ105)。その後、制御部80は、把握したこのずれ量の分だけ第1搬送ロール44を移動させる(ステップ106)。具体的には、移動機構200(図5参照)を駆動することで第1搬送ロール44を移動させる。これによって、用紙Pが予め定められた箇所を通過するようになり、ユーザの意図した箇所に画像が形成されるようになる。
【0044】
ここで上記では、用紙Pの第1面に画像を形成する場合を説明したが、用紙Pの第2面にも画像が形成される場合(両面に画像が形成される場合)には、定着装置50を通過した後に、用紙Pが第3用紙搬送経路R3(図1参照)に沿って搬送される。その後、反転機構500にて表裏が反転されるとともに、第4用紙搬送経路R4(図6(b)参照)によって、再び第1用紙搬送経路R1まで用紙Pが搬送されてくる。
【0045】
なお、第4用紙搬送経路R4から搬送されてきたこの用紙Pは第1用紙搬送経路R1上にて一旦停止されるが、この際、用紙Pの中央部(第1用紙搬送経路R1における用紙搬送方向と直交する方向における中央部)と搬送基準HK1とが一致するように用紙Pは停止される。付言すると、搬送基準HK2の延長線(図6中の二点鎖線参照)よりも手前側に用紙Pの中央部が位置するように用紙Pが停止される。
【0046】
ここで、用紙Pの中央部と搬送基準HK1とが一致せず、例えば、中央部と搬送基準HK2の延長線とが一致する場合、上記左方向への用紙Pの移動(一方向への用紙Pの移動)が困難となってしまう。そしてこの場合、第1搬送ロール44により用紙Pを移動させた後の用紙Pの位置がばらつきやすくなる(その理由は後述する)。
【0047】
このため、本実施形態では、このように、用紙Pの中央部と搬送基準HK1とが一致するように用紙Pの搬送を停止させている。なお本実施形態では、図6(d)、(e)のように、図中左方向に用紙Pをシフトさせる場合を説明したが、搬送基準HK1を搬送基準HK2よりも図中左側に設け、図中右方向に用紙Pを移動させる構成とすることもできる。なおこの場合は、第4用紙搬送経路R4から第1用紙搬送経路R1へ搬送されてきた用紙Pは、その中央部が搬送基準HK2よりも奥側に位置したときに停止される。
【0048】
なお本実施形態では、用紙Pの第2面に画像が形成される際の用紙P(反転機構500により反転された用紙P)の側辺の検知は、第1側辺検知センサSK1ではなく第2側辺検知センサSK2により行われ、第1面に画像が形成される際に検知された側辺と同じ側辺が検知される。付言すると、第1側辺検知センサSK1ではなく第2側辺検知センサSK2を用い、第1側辺検知センサSK1により検知された上記一方の側辺がこの第2側辺検知センサSK2によって再度検知される。そして、上記と同様に、用紙Pのサイズに基づき把握した一方の側辺の通過位置(通過予定位置)と、第2側辺検知センサSK2の検知結果に基づき把握した通過位置とのずれ量分だけ、第1搬送ロール44を移動させる。
【0049】
ここで本実施形態では、1回目の側辺の検知後に(第1面への画像の形成後に)、用紙Pが定着装置50を通過するため用紙Pが伸縮する場合がある。また、用紙Pは裁断により形成されるのが一般的であるが、裁断時の誤差などにより用紙Pの長さが予め定められた規格値とは異なっている場合がある。そしてこのような場合、1回目の検知を行った側辺とは異なる側辺を2回目の検知で検知し、この検知結果に基づき、第1搬送ロール44を移動させると、用紙Pの表裏における画像の位置合わせが難しくなる。
【0050】
このため本実施形態では、第1側辺検知センサSK1に加え第2側辺検知センサSK2を設け、1回目に検知を行った側辺と同じ側辺を2回目の検知でも検知するようにしている。付言すると、本実施形態では、第1搬送ロール44を用いて用紙Pを第1搬送ロール44の軸方向に移動させる際の基準となる用紙Pの側辺が原稿の表裏で同じとなるようにしている。
【0051】
図8は、用紙Pの搬送形態の比較例を示した図である。なお上記と同様の機能を有するものについては同様の符号を付しその説明を省略する。
図8に示す比較例では、上記にて説明した搬送基準HK2が設けられておらず、一つの搬送基準HK1が設けられた構成となっている。付言すると、二次転写装置30を用紙Pが通過する際の用紙Pの搬送基準と、第1用紙搬送経路R1における用紙Pの搬送基準とがずれておらず一致している。このため、搬送方向と直交する方向にずれた用紙Pが第1搬送ロール44により移動される際の第1搬送ロール44の移動方向が、左方向および右方向の両方向となる。そしてこの場合、図8(e)に示すように、第1搬送ロール44により移動した後の用紙Pの位置が、本実施形態(図6(e)参照)に比べ、ばらつくようになる。
【0052】
ここで、第1搬送ロール44を左方向へ移動させる場合の第1搬送ロール44の挙動と、第1搬送ロール44を右方向へ移動させる場合の第1搬送ロール44の挙動とが一致しないことがある。付言すると、機械誤差や摩擦抵抗などの影響によって、左方向へ移動する第1搬送ロール44の挙動と、右方向へ移動する第1搬送ロール44の挙動とが異なるようになる場合がある。そしてこの場合、第1搬送ロール44によって左方向へ移動させた用紙Pの挙動と、第1搬送ロール44によって右方向へ移動させた用紙Pの挙動も異なるようになり、左方向へ用紙Pを移動させた場合と右方向へ用紙Pを移動させた場合とで、用紙Pの到達距離などが異なるようになる。そしてこの場合、上記のとおり、第1搬送ロール44により用紙Pを移動させた後の用紙Pの位置がばらつくようになる。
【0053】
一方で本実施形態における構成では、左方向および右方向の両方向ではなく左方向の一方向のみとなっている。このため、図8に示した構成に比べ、第1搬送ロール44が移動する際の第1搬送ロール44の挙動がばらつくことが抑制される。このため本実施形態における構成では、図8に示した構成に比べ、第1搬送ロール44により移動した後の用紙Pの位置が揃うようになる。そしてこの場合、用紙P上に形成される画像の位置が用紙P毎にばらつくことも抑制される。
【0054】
なお本実施形態では、上記のとおり、搬送基準HK1と用紙Pの中央部とが一致するように用紙Pが第1用紙搬送経路R1に沿って搬送される。ところこのような搬送形態において、搬送基準HK1と、搬送ロール48の中央部(軸方向における中央部)とが一致していないと、搬送ロール48から用紙Pに作用する荷重が、用紙Pの幅方向(搬送方向と直交する方向)において不均一となり、用紙Pが安定して搬送されないおそれがある。このため、本実施形態では、第1用紙搬送経路R1の搬送基準HK1と、搬送ロール48の上記中央部とが一致するように、搬送ロール48を設けている。さらに説明すると、第1回転部材48B(図6(b)参照)から搬送基準HK1までの距離と、第2回転部材48Cから搬送基準HK1までの距離とが等しくなるように、第1回転部材48Bおよび第2回転部材48Cが設けられている。
【0055】
なお、二次転写装置30よりも下流側に位置する搬送ロール48(第2用紙搬送経路R2および第3用紙搬送経路R3に設けられている搬送ロール48)については、その中央部が搬送基準HK2に一致するように設けられている。付言すると、第1回転部材48B(図6(e)参照)と搬送基準HK2との距離と、第2回転部材48Cと搬送基準HK2との距離が等しくなるように、搬送ロール48が設けられた状態となっている。
【0056】
なお上記では、第1側辺検知センサSK1による1回目の検知後に、第2側辺検知センサSK2による2回目の検知を行ったが、第2側辺検知センサSK2により1回目の検知を行い、第1側辺検知センサSK1により2回目の検知を行うようにしてもよい。また上記では、図3に示すように、第1用紙搬送経路R1と第3用紙搬送経路R3とを接続する第4用紙搬送経路R4上に検知センサFS1を設けた場合を説明したが、本実施形態におけるこの第4用紙搬送経路R4は、同図に示すように湾曲した状態となっている。
【0057】
このため本実施形態では、湾曲した状態の用紙Pの先端部が検知センサFS1により検知されるようになり、検知の精度が低下するおそれがある。このため図3の符号FS2に示すように、直線状に形成された第1用紙搬送経路R1に対峙するようにセンサを設け、湾曲していない状態の用紙Pの先端部を検知する構成とすることもできる。また上記では、第1搬送ロール44の下流側に第1側辺検知センサSK1と第2側辺検知センサSK2の2つのセンサを設けたが、用紙Pの一方の側辺から他方の側辺にかけて受光素子40(図4参照)が配列された1つのセンサを用いて、用紙Pの側辺を検知するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0058】
10…各画像形成ユニット、44…第1搬送ロール、48…搬送ロール、48B…第1回転部材、48C…第2回転部材、500…反転機構、R1…第1用紙搬送経路、R3…第3用紙搬送経路、SK1…第1側辺検知センサ、SK2…第2側辺検知センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録材を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段により搬送される前記記録材の搬送方向と交差する方向における当該記録材の位置を検知する検知手段と、
前記検知手段による検知結果に基づき、前記搬送手段により搬送されてきた記録材を、当該搬送手段による記録材の搬送方向と交差する方向に沿って予め定められた箇所まで移動させるとともに、当該移動に際し、当該交差する方向に且つ当該交差する方向のうちの予め定められた一つの方向に当該記録材を移動させる移動手段と、
を備える記録材搬送装置。
【請求項2】
前記搬送手段は、第1の側辺と当該第1の側辺とは反対側に位置する第2の側辺とを有した記録材を搬送する場合には、当該第1の側辺および当該第2の側辺が予め定められた搬送経路に沿って移動するように当該記録材の搬送を行い、
前記移動手段によって前記一つの方向へ移動した後の前記記録材の前記第1の側辺と前記第2の側辺とが入れ替わるように当該記録材の表裏を反転し、表裏を反転させた当該記録材を、前記検知手段よりも上流側にて前記搬送手段に供給する供給手段を更に備え、
前記検知手段は、前記搬送手段により搬送される前記記録材の前記第1の側辺を検知することで前記交差する方向における当該記録材の位置を検知するとともに、前記供給手段により表裏が反転された記録材が当該搬送手段によって搬送されてきた場合には、当該第1の側辺を再度検知し、表裏が反転された当該記録材の位置を検知することを特徴とする請求項1記載の記録材搬送装置。
【請求項3】
前記搬送手段は、記録材の予め定められた部位が予め定められた基準に沿って移動するように当該記録材の搬送を行い、
前記移動手段によって前記一つの方向へ移動した後の前記記録材の表裏を反転し、表裏を反転させた当該記録材を、前記検知手段よりも上流側にて前記搬送手段に供給する供給手段を更に備え、
前記供給手段は、表裏を反転させた前記記録材を前記搬送手段に供給する際、当該記録材の前記予め定められた部位と前記予め定められた基準とが一致するように当該供給を行うことを特徴とする請求項1記載の記録材搬送装置。
【請求項4】
前記搬送手段は、前記記録材の中央位置であって記録材の搬送方向と交差する方向における中央位置が予め定められた基準に沿って移動するように当該記録材の搬送を行い、
前記搬送手段には、前記記録材に接触する第1の回転部材と、前記交差する方向において当該第1の回転部材とは異なる箇所に配置され当該記録材に接触する第2の回転部材とが設けられ、当該搬送手段は、当該第1の回転部材および当該第2の回転部材を用いて当該記録材の搬送を行い、
前記第1の回転部材から前記予め定められた基準までの距離と、前記第2の回転部材から当該予め定められた基準までの距離とが等しくなるように、当該第1の回転部材および当該第2の回転部材が配置されていることを特徴とする請求項1記載の記録材搬送装置。
【請求項5】
搬送される記録材の予め定められた部位が通過していく第1の搬送基準と、当該第1の搬送基準よりも記録材の搬送方向下流側に且つ当該記録材の搬送方向と交差する方向において当該第1の搬送基準とは異なる箇所に配置され当該予め定められた部位が通過していく第2の搬送基準と、を有した記録材搬送経路と、
前記記録材搬送経路と並行するように設けられた並行経路に沿って移動してきた記録材を当該並行経路における記録材の移動方向と交差する方向に移動させるとともに当該記録材搬送経路の側方から当該記録材搬送経路に向かうように当該記録材を戻すことで当該記録材の表裏を反転させるとともに、当該側方から当該記録材搬送経路に向かって移動する当該記録材の前記予め定められた部位が前記第1の搬送基準に達した際に当該記録材の当該移動を停止させる第1の記録材移動手段と、
前記第1の記録材移動手段により前記記録材搬送経路へ移動し当該記録材搬送経路に沿って搬送される記録材を搬送方向と交差する方向に移動させ当該記録材の前記予め定められた部位を前記第2の搬送基準まで移動させる第2の記録材移動手段と、
を備える記録材搬送装置。
【請求項6】
前記第2の記録材移動手段により前記交差する方向へ移動した後の記録材に対して画像を形成する画像形成部を更に備えることを特徴とする請求項5記載の記録材搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−206791(P2012−206791A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−71756(P2011−71756)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】