説明

記録装置及び記録制御方法

【課題】 複雑な記録ヘッドの制御を複雑な論理回路を用いる事なく実現することができる記録装置及び記録制御方法を提供することである。
【解決手段】 複数の記録要素を有した記録ヘッドを用い、メモリ74に格納された複数の記録要素駆動パターンを用いて記録を行なう際に、メモリ74に格納された記録要素駆動パターンの読出開始アドレス(ADDR)を複数設定し、複数の記録要素から記録動作を行う記録要素を選択し、記録モードに従って設定された読出開始アドレス(ADDR)を選択し、その選択された読出開始アドレスに基づいて、メモリ74に格納された記録要素駆動パターンを読み出し、その読み出された記録要素駆動パターンに基づいて記録要素を選択し、その選択記録要素を駆動して記録を行なうよう制御する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録装置及び記録制御方法に閑し、特に、インクジェット方式に従って記録を行う記録ヘッドを備えた記録装置及び記録制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複数の記録モードをもった従来の記録装置では、その記録モードに従った記録を行う為に記録ヘッドの一部の記録要素を選択する選択パルスを得るために、ゲート回路を用いていた。
【0003】図12は、二種類の記録モードをもつ従来の記録装置の選択パルス発生回路を示すブロック図である。装置の制御回路(不図示)より記録開始を示す駆動トリガが入力された時、同様に制御回路より入力される記録モード信号及びセレクタ80により2つの選択パルス発生回路81の内、いずれか1つが選択される。次に、選択された選択パルス発生回路は、COM11,COM12,COM21,COM22 UPPER ENABLE,LOWER ENABELの6つの信号を一定周期でヘッド駆動部83に出力する。一方、制御回路に備えられたアドレスバスとデータバスを介して入力される制御信号(不図示)に基づいてヒートパルス発生回路82より発生したヒートパルスもヘッド駆動部83へ出力される。そして、ヘッド駆動部83は、これら入力された信号に基づいて、記録ヘッド84を駆動する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】さて、近年ますます、記録速度の高速化が求められるようになり、多数の記録要素(例えば、発熱体やインク吐出ノズルなど)を実装した記録ヘッドを用いた、記録速度の高速化が提案されてきている。しかし、記録ヘッドの記録要素数の増加に伴いインタレース駆動、複数の記録モードに従う記録制御、記録走査毎の記録制御の変更、記録ヘッド駆動毎に記録制御の変更など複雑な記録ヘッド制御が必要となってきており、これらの複雑な制御をゲート回路で実現するのは、装置の小型化の傾向、コストダウン、記録速度の高速化の要求などを考慮すると、困難となってきている。
【0005】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、複雑な記録ヘッドの制御を複雑な論理回路を用いる事なく実現することができる記録装置及び記録制御方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明の記録装置は、以下のような構成からなる。
【0007】即ち、複数の記録要素を有した記録ヘッドを用いて記録媒体に記録を行う記録装置であって、前記複数の記録要素を駆動するために用いる記録要素駆動パターンを複数格納する記憶手段と、前記記憶手段に格納された記録要素駆動パターンの読み出し開始アドレスを複数設定する設定手段と、前記複数の記録要素から記録動作を行う記録要素を選択する第1選択手段と、異なる記録モードによって前記設定手段によって設定された読み出し開始アドレスを選択する第2選択手段と、前記第2選択手段によって選択された読み出し開始アドレスに基づいて、前記記憶手段に格納された記録要素駆動パターンを読み出し、前記読み出された記録要素駆動パターンに基づいて記録要素を選択し、前記選択された記録要素を駆動して記録を行なうよう制御する記録制御手段とを有することを特徴とする記録装置を備える。
【0008】ここで、前記記録要素駆動パターンは、例えば、RAMのような記憶手段にテーブル形式で格納されていることが望ましい。
【0009】また、前記設定手段は、さらに、前記記憶手段へのアクセス回数と、該アクセス毎のアドレスを指定する指定手段を含むことが望ましく、この場合、その指定手段では、アクセス毎のアドレスを、読み出し開始アドレスとアクセス毎の増分とによって定めると良い。
【0010】さらに、前記記憶手段には、前記記録要素駆動パターンが連続したアドレスに格納されるようにすると良い。
【0011】なお、上記の記録ヘッドは、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドでも良いし、さらに、熱エネルギーを利用してインクを吐出するためにインクに与える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換体を備えていても良い。
【0012】また、その記録ヘッドは、カラー記録を行う記録ヘッドでもよいが、その時にはその記録ヘッドは、イエローのインクを吐出する第1の記録ヘッドユニットと、シアンのインクを吐出する第2の記録ヘッドユニットと、マゼンタのインクを吐出する第3の記録ヘッドユニットと、ブラックのインクを吐出する第4の記録ヘッドユニットとで構成される。
【0013】また他の発明によれば、複数の記録要素を有した記録ヘッドを用いた記録において、記憶媒体に格納された複数の記録要素駆動パターンを用いて記録制御を行なう記録制御方法であって、前記記憶媒体に格納された記録要素駆動パターンの読み出し開始アドレスを複数設定する設定工程と、前記複数の記録要素から記録動作を行う記録要素を選択する第1選択工程と、異なる記録モードによって前記設定工程において設定された読み出し開始アドレスを選択する第2選択工程と、前記第2選択工程において選択された読み出し開始アドレスに基づいて、前記記憶媒体に格納された記録要素駆動パターンを読み出し、前記読み出された記録要素駆動パターンに基づいて記録要素を選択し、前記選択された記録要素を駆動して記録を行なうよう制御する記録制御工程とを有することを特徴とする記録制御方法を備える。
【0014】以上の構成により本発明は、複数の記録要素を有した記録ヘッドを用い、記憶媒体に格納された複数の記録要素駆動パターンを用いて記録を行なう際に、その記憶媒体に格納された記録要素駆動パターンの読み出し開始アドレスを複数設定し、複数の記録要素から記録動作を行う記録要素を選択し、異なる記録モードによって設定された読み出し開始アドレスを選択し、その選択された読み出し開始アドレスに基づいて、記憶媒体に格納された記録要素駆動パターンを読み出し、その読み出された記録要素駆動パターンに基づいて記録要素を選択し、その選択記録要素を駆動して記録を行なうよう制御する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0016】図1は本発明の代表的な実施形態であるインクジェット方式に従って記録を行なう記録ヘッドを備えたプリンタ装置の構成を示す外観斜視図である。
【0017】図1において、1は記録用紙(或は、プラスチックシートなどの記録媒体)、2〜3は記録用紙1の記録領域の上下に配置され矢印Aの方向に記録用紙1を搬送する搬送ローラ、4は搬送ローラ2〜3を駆動するシート送りモータ、5は搬送ローラ2と3との間に位置し搬送ローラ2〜3の回転軸に平行に設けられたガイドシャフト、6はガイドシャフト5に沿って往復移動(矢印B)するキャリッジ、7はキャリッジを移動させるキャリッジモータ、8はキャリッジモータ7の駆動力をキャリッジ6に伝達するベルトである。
【0018】さて、キャリッジ6には、インクジェット方式に従ってインク液滴を吐出して記録を行なう記録ヘッド9A〜9D(以下、これら4つの記録ヘッドを総称して言及するときには、記録ヘッド9とする)が搭載されている。記録ヘッド9はカラー画像記録用であり、キャリッジ6の移動方向に配置され、それぞれ、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)、ブラック(Bk)の各色のインクに対応させて設けた4個の記録ヘッド(Kヘッド)9A、記録ヘッド(Cヘッド)9B、記録ヘッド(Mヘッド)9C、記録ヘッド(Yヘッド)9Dからなっている。記録ヘッド9A〜9D各々の前面、即ち、記録用紙1の記録面と所定間隔を於て対抗する面には複数(例えば、64個または128個)のインク吐出口をキャリッジ6の走査方向と交差させる方向に縦一列に配置している。そして、記録ヘッド9A〜9Dのロジック回路は同じ構成をもっている。
【0019】また、このプリンタ装置の外装ケース(不図示)に取付けられる操作パネル64には、オンライン/オフライン切換えキー60A、ラインフィードキー60B、記録モード切り替えキー60C、リセットキー60D等のキー設定部の他、アラームランプ61Aや電源ランプ61BのLEDランプや各種メッセージを表示するLCD65が設けられている。
【0020】なお、92は記録用紙1に所望の画像を記録するためのインクを貯溜するインクタンクである。インクタンク92は、記録ヘッド9A〜9Dに対応して4色(シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)、ブラック(Bk))のインクを貯溜する4つのコンパートメントから構成されている。
【0021】以下に詳述するが、プリンタ装置のCPUやこれに併設されたROM、RAM等を含む制御部は、ホストコンピュータ(以下、ホストという)100から指令信号やデータ信号(記録情報)を受信し、これに基づいて、各種モータ等の駆動するとともに、記録ヘッド9A〜9Dに含まれる電気熱変換体(ヒータ)に駆動電源(ヒート電源)を印加し通電する。
【0022】図2は、図1に示すプリンタ装置の制御回路の概略構成を示すブロック図である。
【0023】マイクロプロセッサ形態のCPU21は、インタフェース22を介してホスト100に接続されており、制御プログラムを格納したROM24や更新可能な制御プログラムや処理プログラムや各種定数データなどを格納したEEPROM23、及び、ホスト100からインタフェース22を介して受信した指令信号(コマンド)や記録情報信号を格納するRAM25にアクセスし、これらのメモリに格納された情報に基づいて記録動作を制御する。さらに、CPU21は、出力ポート26及びキャリッジモータ制御回路42を介してキャリッジモータ7を動作させることによりキャリッジ6を移動させたり、出力ポート26及びシート送りモータ制御回路44を介してシート送りモータ4を動作させることにより搬送ローラ2〜3などの搬送機構を動作させる。さらに、CPU21は、RAM25に格納されている記録情報に基づきヘッド駆動回路29を介して記録ヘッド9A〜9Dを駆動することにより、記録用紙1上に所望の画像を記録することができる。
【0024】また、電源回路28からは、CPU21を動作させるためのロジック駆動電圧Vcc(例えば5V)、各種モータ駆動電圧Vm(例えば30V)、記録ヘッド9を駆動させるためのヒート電圧Vh(例えば25V)、及び、記録ヘッド9保護用バックアップ電圧VDDH等が出力される。そして、ヒート電圧Vhは記録ヘッド9に、電圧VDDHが記録ヘッド9を制御するために記録ヘッド制御回路29に印加される。
【0025】さらに、操作キー60A〜60Dから入力される指示は入力ポート32を介してCPU21に伝えられ、CPU21からの命令が出力ポート36を介してブザー発生制御回路62に伝えられるとブザー63が鳴動したり、表示制御回路66に伝えられるとLCD65にメッセージが表示されたり、LED61A、61Bが点灯する。
【0026】なお、図2において、70は上述した種々の構成要素を互いに接続するCPUバスである。
【0027】図3は、記録ヘッド制御回路29の詳細な構成を示すブロック図である。
【0028】図3において、67はCPU21からのデータに基づいて記録モードを設定するレジスタ、68は記録モードレジスタ67に設定された記録モードに従ってメモリからの読出開始アドレス(ADDR:16ビット)を切り替える為の読み出し開始アドレスセレタタ(SEL)、69はCPU21からのスタートビット信号(Start Bit)によって、駆動トリガ(TRG)を発生する駆動トリガ発生回路、71は駆動トリガ発生回路69で発生した駆動トリガ(TRG)によりデータリードトリガ信号(DRTRG)を設定回数(N回)だけ発生するリードトリガ発生回路である。
【0029】また、72はリードトリガ発生回路71から出力されるデータリードトリガ信号(DRTRG)を契機として読出開始アドレス(ADDR)にインクリメント値(n)を加減算し、読み出しアドレス信号AD1を発生するアドレス発生回路、73はアドレス発生回路72から出力されるアドレス信号AD1とCPUバス70の一部を構成するアドレスバスから供給されるアドレス信号AD2の内いづれか1つを選択するアドレスセレクタ(SEL)、74は後述する記録ヘッドの制御パターンを格納するメモリ(RAM)、75は記録ヘッド9に内蔵されたヘッド駆動部、76は記録ヘッド9に内蔵されたインク吐出部、77はアドレスバスとデータバスから供給される信号に従ってヒートパルス(P1、P2)を発生しヘッド駆動部75に供給するヒートパルス発生回路である。
【0030】RAM74からは、入力されるデータリードトリガ信号(DRTRG)が供給されるタイミングで、アドレスセレクタ(SEL)73より供給される読みだしアドレス(アドレス信号AD1或はAD2)で示されるアドレス番地に従って、制御信号COM11、COM12、COM21、COM22、UPPER ENABLE、LOWER ENABLEが読み出され、ヘッド駆動部75に出力される。RAM74の内容は、CPU21から供給されるライト信号と、その信号とともに入力されるアドレスとデータによって、書き込まれたり、書き換えられる。
【0031】ここで、RAM75の代わりにメモリ素子としてレジスタが用いられる場合にも同様にその内容が書き換えられるが、その内容を書き換えない構成、即ち、RAM75の代わりにメモリ素子としてROMが用いられる場合には、CPU21からのライト信号、データバスは供給されない。
【0032】なお、図3に示すヘッド駆動部75とインク吐出部76は、実際の回路では、記録ヘッド9を構成する4つの記録ヘッド9A〜9Dに対応する構成が備えられているが、これらの構成は同じであるので、説明を簡単にするために、ここでは、記録ヘッド9を構成する4つの記録ヘッド9A〜9Dの1つのみを示している。また、その記録ヘッドは64の記録要素で構成されているとしている。
【0033】また、リードトリガ発生回路71におけるデータリードトリガ信号(DRTRG)の発生回数は任意に設定できる。
【0034】さらに、以上の構成に加えて、CPU21はRAM25に格納された画像信号(DATA)を読み出し、データバスを介して、画像信号(DATA)をヘッド駆動部75に入力する。ここでは、記録要素の数に対応して64ビットの画像信号が入力される。そして、その各ビットが記録要素1つ1つのデータに対応する。
【0035】図4は、記録ヘッド9の内の1つの記録ヘッド(即ち、記録ヘッド9A〜9Dの内の1つ)のヘッド駆動部75の構成を示すブロック図である。なお、図4R>4に示す構成は1つの記録ヘッドに64個の記録素子をもつ構成である。ここでは、64個の記録素子各々に対応して備えられる64個のヒータとインク吐出ノズル(不図示)のうちの、ヒータ1〜34に対応した部分のみが示されており、ヒータ1〜32に対応するロジック回路に対する構成と、ヒータ33〜64に対応するそれとは同じ構成である。
【0036】図4から理解されるように、ヒータ1〜16とヒータ33〜48とはUPPER ENABLE信号が夫々のヒータに対応して設けられたAND回路を経て印加されて駆動され、一方、ヒータ17〜32と49〜64とはLOWER ENABLE信号が夫々のヒータに対応して設けられたAND回路を経て印加されて駆動される。また、制御信号COM11とCOM12とをデコーダ67でデコードした4つの信号は夫々、ヒータ1、2、17、18、33、34、49、50と、ヒータ5、6、21、22、37、38、53、54と、ヒータ9、10、25、26、41、42、57、58と、ヒータ13、14、29、30、45、46、61、62とに対応して設けられたAND回路に印加される。一方、制御信号COM12とCOM22とをデコーダ68でデコードした4つの信号は夫々、ヒータ3、4、19、20、35、36、51、52と、ヒータ7、8、23、24、39、40、55、56と、ヒータ11、12、27、28、43、44、59、60と、ヒータ15、16、31、32、47、48、63、64とに対応して設けられたAND回路に印加される。
【0037】さらに、パルス信号P1はヒータ1、2、5、6、9、10、13、14、……、61、62に対応して設けられたAND回路に、パルス信号P2はヒータ3、4、7、8、11、12、15、16、……、63、64に対応して設けられたAND回路に印加される。
【0038】また、説明を簡単にするために図示しなかったが、64ビットの画像データDATAの各ビットは、ヒータ1〜64に対応したAND回路各々に入力される。
【0039】図5は、図4に示すような構成をもつヘッド駆動部75を駆動するために印加する制御信号の一例を示すタイムチャートである。また、これらの信号の状態遷移をデータテーブルとしてRAM74に保持する場合のデータテーブルの内容は図6に示すようになる。
【0040】次に、以上のような構成のプリンタ装置を用いた1サイクル(64個の記録要素すべてに対する記録動作)分の記録動作について、図7〜図10を参照して説明する。
【0041】図7はRAM74に保持されたデータテーブルの別の部分を示す図である。
【0042】例えば、インクリメント値(n)を“1”とし、読出開始アドレス(ADDR)として、図7に示すADDR1が指定されたとし、データリードトリガ信号(DRTRG)が19回発生したとすれば、ヘッド駆動部75を駆動するために印加する制御信号のタイムチャートは図8に示すようになる。また、同様に、インクリメント値(n)を“1”とし、読出開始アドレス(ADDR)として、図7に示すADDR2が指定されたとし、データリードトリガ信号(DRTRG)が19回発生したとすれば、ヘッド駆動部75を駆動するために印加する制御信号のタイムチャートは図9に示すようになる。
【0043】このように、この実施形態に従えば、RAM74に制御信号の状態遷移を示すデータをデータテーブルとして用意しておき、そのデータを読み出すための先頭アクセスアドレス(ADDR)とアクセス毎のアドレスのインクリメント値(n)とアクセス回数(即ち、データリードトリガ信号(DRTRG)の発生回数(N)を指定するだけで、種々の記録ヘッド駆動パターンを生成することができる。従って、この駆動パターンを組み合わせるこによって、容易に種々の記録モードを設けることができる。
【0044】この実施形態では、図6に示すような制御信号の発生パターンに従う記録モードを“MODE1”、図7に示すような制御信号も発生パターンに従う記録モードを“MODE2”図示はしていないがm個の異なる先頭アクセスアドレス(ADDRi:i=1,m)から制御信号の発生パターンをm回読み出して得られる発生パターンに従う記録モードを“MODE3”とした3つの記録モードを用いて記録を行なうことができる。
【0045】図10はその3つの記録モードに従う記録動作の処理を示すフローチャートである。
【0046】まず、ステップS1では、CPU21は、データバス及びアドレスバスを介して記録モード設定レジスタ71に記録モードを設定する。次に、ステップS2では、その設定された記録モードを調べ、記録モードがMODE1であれば処理はステップS3に、MODE2であれば処理はステップS17に、MODE3であれば処理はステップS23に進む。
【0047】以下、各記録モード毎の処理について説明する。
【0048】(1)記録モードがMODE1の場合処理はステップS3で、アドレスセレクタ(SEL)73のレジスタにアクセスアドレス(Address)として読出開始アドレス(ADDR=1(10進法表示))を設定し、ステップS4ではデータリードトリガ信号(DRTRG)の発生回数(N)としてN=35(10進法表示)に設定し、さらにステップS5では、アドレスのインクリメント値(n)としてn=1(10進法表示)に設定する。
【0049】次に、ステップS6でCPU21より入力されたスタートビット信号(Start Bit)信号を入力し、さらにステップS50ではその信号入力に基づいて記録ヘッドを以下の手順で駆動する。なお、画像信号(DATA)は既にヘッド駆動部75に入力されているものとする。
【0050】図11は記録ヘッドの駆動手順を示すフローチャートである。
【0051】まず、ステップS100では、駆動トリガ発生回路69が駆動トリガ(TRG)を発生すると、ステップS110ではリードトリガ回路71はデータリードトリガ信号(DRTRG)を発生する。次に、これに応じて、ステップS120ではアドレス発生回路では最初のアドレス(ADDR)がアドレスセレクタ(SEL)72を介してアドレス信号AD1としてRAM74に供給され、同時にRAM74に供給されるデータリードトリガ信号(DRTRG)によって制御信号COM11、COM12、COM21、COM22、UPPER ENABLE、LOWER ENABLEが読み出される。
【0052】そして、ステップS130ではその読み出された制御信号がヘッド駆動部75に入力される。このとき、ステップS140ではヒートパルス発生回路79から発生したヒートパルス(P1、P2)がヘッド駆動部75に印加され、ヒータが駆動され、入力された画像信号(DATA)に従ってインク吐出部76よりインクが吐出される。
【0053】次に、ステップS150ではアドレス発生回路72において、現在のアクセスアドレス(Address)が先頭アクセスアドレス(ADDR)とインクリメント値(n)とデータリードトリガ信号(DRTRG)の発生回数(N)から求められる最終アクセスアドレス{ADDR+n×(N−1)}に一致したかどうかを調べるここで、そのアクセスアドレスが最終アクセスアドレスに一致した場合には、記録ヘッドの駆動は終了し、処理は次のステップS7に進むが、不一致の場合には、処理はステップS160に進み、アクセスアドレス(Address)を設定したインクリメント値(n)だけ加え、その後処理はステップS110に戻り、次のデータリードトリガ信号に従って次のアドレスからの読み出しを行ない。上記の処理を繰り返す。なお、アドレス発生回路72における比較結果は比較結果信号(COMP)としてリードトリガ発生回路71と駆動トリガ発生回路にフィードバックされて、次のタイミングでのデータリードトリガ信号(DRTRG)の発生や駆動トリガ(TRG)の発生の契機となる。
【0054】最後に、ステップS7では、駆動トリガ(TRG)の発生回数(TRGN)が予め設定された回数(PSET)と一致するかどうかを調べる。ここで、TRGN=PSETであれば処理は終了するが、TRGN≠PSETであれば、上述した記録ヘッドの駆動動作を繰り返す。
【0055】(2)記録モードがMODE2の場合処理はステップS17で、データリードトリガ信号(DRTRG)の発生回数(N)としてN=19(10進法表示)に設定し、さらにステップS18では、アドレスのインクリメント値(n)としてn=1(10進法表示)に設定する。
【0056】次に、ステップS19でCPU21より入力されたスタートビット信号(Start Bit)信号を入力すると、処理はステップS20で、アドレスセレクタ(SEL)73のレジスタにアクセスアドレス(Address)として読出開始アドレス(ADDR1=41(10進法表示))を設定し、前述のようにステップS50において記録ヘッドを駆動する。なお、画像信号(DATA)は既にヘッド駆動部75に入力されているものとする。
【0057】さらに、ステップS21では、アドレスセレクタ(SEL)73のレジスタにアクセスアドレス(Address)として読出開始アドレス(ADDR2=71(10進法表示))を設定し、前述のようにステップS50において記録ヘッドを駆動する。
【0058】最後に、ステップS22では、駆動トリガ(TRG)の発生回数(TRGN)が予め設定された回数(PSET)と一致するかどうかを調べる。ここで、TRGN=PSETであれば処理は終了するが、TRGN≠PSETであれば、処理はステップS20に戻り、上述した記録ヘッドの駆動動作を繰り返す。
【0059】この記録モードによって、読出開始アドレス(ADDR)がADDR1であれば、UPPER ENABLE信号によってのみ駆動されるヒータが用いられ、ADDR2であれば、LOWER ENABLE信号によってのみ駆動されるヒータのみが用いられるという制御が可能となる。
【0060】(3)記録モードがMODE3の場合まず、ステップS23では、制御パラメータ(i)に初期値“1”を設定する。次に、ステップS24ではデータリードトリガ信号(DRTRG)の発生回数(N)を設定し、さらにステップS26ではアドレスのインクリメント値(n)を設定する。
【0061】次に、ステップS27でCPU21より入力されたスタートビット信号(Start Bit)信号を入力すると、処理はステップS20で、アドレスセレクタ(SEL)73のレジスタにアクセスアドレス(Address)として読出開始アドレス(ADDRi)を設定し、前述のようにステップS50において記録ヘッドを駆動する。なお、画像信号(DATA)は既にヘッド駆動部75に入力されているものとする。
【0062】さらに、ステップS29では、駆動トリガ(TRG)の発生回数(TRGN)が予め設定された回数(PSET)と一致するかどうかを調べる。ここで、TRGN=PSETであれば処理はステップS30に進むが、TRGN≠PSETであれば、処理はステップS50に戻り、上述した記録ヘッドの駆動動作を繰り返す。
【0063】さて、ステップS30では、用いられた読出開始アドレスがm番目の読出開始アドレス(即ち、ADDRm)であるかどうかを調べる。ここで、既に、m番目の読出開始アドレスが用いられたと判断されれば、処理は終了するが、そうでなければ、処理はステップS31に進み、制御パラメータ(i)の値をインクリメント(+1)し、処理はステップS27に戻って、上述の処理を繰り返す。
【0064】従って、以上説明した実施形態によれば、メモリに格納された記録ヘッドを駆動するための制御信号を示すデータを、先頭アクセスアドレスとアクセス毎のアドレスのインクリメント値とそのメモリへのアクセス回数とを指定するだけで、種々の記録ヘッド駆動パターンを生成することができるので、複雑な論理回路を用いる事なく種々の記録制御を容易に実現することができる。
【0065】なお、以上の実施形態において、記録ヘッドから吐出される液滴はインクであるとして説明し、さらにインクタンクに収容される液体はインクであるとして説明したが、その収容物はインクに限定されるものではない。例えば、記録画像の定着性や耐水性を高めたり、その画像品質を高めたりするために記録媒体に対して吐出される処理液のようなものがインクタンクに収容されていても良い。
【0066】以上の実施形態は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いることにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0067】その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて膜沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0068】このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0069】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成としても良い。
【0070】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0071】加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0072】また、以上説明した記録装置の構成に、記録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加することは記録動作を一層安定にできるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などがある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0073】さらに、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってでも良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもできる。
【0074】以上説明した実施の形態においては、インクが液体であることを前提として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化もしくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0075】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれにしても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のような、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。このような場合インクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0076】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けられるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良い。
【0077】なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ,インタフェース機器,リーダ,プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0078】また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0079】この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0080】プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
【0081】また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0082】さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、複数の記録要素を有した記録ヘッドを用い、記憶媒体に格納された複数の記録要素駆動パターンを用いて記録を行なう際に、その記憶媒体に格納された記録要素駆動パターンの読み出し開始アドレスを複数設定し、複数の記録要素から記録動作を行う記録要素を選択し、異なる記録モードによって設定された読み出し開始アドレスを選択し、その選択された読み出し開始アドレスに基づいて、記憶媒体に格納された記録要素駆動パターンを読み出し、その読み出された記録要素駆動パターンに基づいて記録要素を選択し、その選択記録要素を駆動して記録を行なうよう制御するので、記録要素の駆動パターンが複雑な記録制御であっても、複雑な論理回路を用いることなく容易に実現することができるという効果がある。
【0084】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施形態であるインクジェット方式に従って記録を行なう記録ヘッドを備えたプリンタ装置の構成を示す外観斜視図である。
【図2】図1に示すプリンタ装置の制御回路の概略構成を示すブロック図である。
【図3】記録ヘッド制御回路29の詳細な構成を示すブロック図である。
【図4】ヘッド駆動部75の構成を示すブロック図である。
【図5】図4に示すような構成をもつヘッド駆動部75を駆動するために印加する制御信号の一例を示すタイムチャートである。
【図6】図5に示す制御信号の状態遷移を示すデータを格納したデータテーブルの内容を示す図である。
【図7】RAM74に保持されたデータテーブルの別の部分を示す図である。
【図8】ヘッド駆動部75を駆動するために印加する制御信号の別の例を示すタイムチャートである。
【図9】ヘッド駆動部75を駆動するために印加する制御信号のさらに別の例を示すタイムチャートである。
【図10】3つの記録モードに従う記録動作の制御を示すフローチャートである。
【図11】記録ヘッド駆動の詳細な手順を示すフローチャートである。
【図12】二種類の記録モードをもつ従来の記録装置の選択パルス発生回路を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 記録媒体
2、3 搬送ローラ
4 シート送りモータ
5 ガイドシャフト
6 キャリッジ
7 キャリッジモータ
8 ベルト
9、84 記録ヘッド
21 CPU
22 インタフェース
23 EEPROM
24 ROM
25 RAM
26、36 出力ポート
28 電源装置
29 記録ヘッド制御回路
36 出力ポート
42 キャリッジモータ制御回路
44 シート送りモータ
60A オンライン/オフライン切り替えキー
60B ラインフィードキー
60C 記録モード切り替えキー
60D リセットキー
61A アラームLED
61B オンライン/オフライン表示用LED
62 ブザー発生制御回路
63 ブザー
64 操作パネル
65 LCD
66 表示制御回路
67 記録モードレジスタ
68 読み出し開始アドレスセレクタ
69 駆動トリガ発生回路
70 CPUバス
71 リードトリガ発生回路
72 アドレス発生回路
73 アドレスセレクタ
74 メモリ
75、83 ヘッド駆動部
76 インク吐出部
77 ヒートパルス発生回路
80 セレクタ
81 選択パルス発生回路
82 ヒートパルス発生回路
92 インクタンク
100 ホストコンピュータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の記録要素を有した記録ヘッドを用いて記録媒体に記録を行う記録装置であって、前記複数の記録要素を駆動するために用いる記録要素駆動パターンを複数格納する記憶手段と、前記記憶手段に格納された記録要素駆動パターンの読み出し開始アドレスを複数設定する設定手段と、前記複数の記録要素から記録動作を行う記録要素を選択する第1選択手段と、異なる記録モードによって前記設定手段によって設定された読み出し開始アドレスを選択する第2選択手段と、前記第2選択手段によって選択された読み出し開始アドレスに基づいて、前記記憶手段に格納された記録要素駆動パターンを読み出し、前記読み出された記録要素駆動パターンに基づいて記録要素を選択し、前記選択された記録要素を駆動して記録を行なうよう制御する記録制御手段とを有することを特徴とする記録装置。
【請求項2】 前記記録要素駆動パターンは前記記憶手段にテーブル形式で格納されていることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項3】 前記記憶手段はRAMであることを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
【請求項4】 前記設定手段は、さらに、前記記憶手段へのアクセス回数と、該アクセス毎のアドレスを指定する指定手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項5】 前記指定手段は、前記アクセス毎のアドレスを、前記読み出し開始アドレスと前記アクセス毎の増分とによって定めることを特徴とする請求項4に記載の記録装置。
【請求項6】 前記記憶手段には、前記記録要素駆動パターンが連続したアドレスに格納されていることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項7】 前記記録ヘッドは、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドであることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項8】 前記インクジェット記録ヘッドは、熱エネルギーを利用してインクを吐出するためにインクに与える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー発生体を備えていることを特徴とする請求項7に記載の記録装置。
【請求項9】 前記記録ヘッドは、カラー記録を行う記録ヘッドであることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項10】 前記記録ヘッドは、イエロのインクを吐出する第1の記録ヘッドユニットと、シアンのインクを吐出する第2の記録ヘッドユニットと、マゼンタのインクを吐出する第3の記録ヘッドユニットとブラックのインクを吐出する第4の記録ヘッドユニットとを含むことを特徴とする請求項9に記載の記録装置。
【請求項11】 複数の記録要素を有した記録ヘッドを用いた記録において、記憶媒体に格納された複数の記録要素駆動パターンを用いて記録制御を行なう記録制御方法であって、前記記憶媒体に格納された記録要素駆動パターンの読み出し開始アドレスを複数設定する設定工程と、前記複数の記録要素から記録動作を行う記録要素を選択する第1選択工程と、異なる記録モードによって前記設定工程において設定された読み出し開始アドレスを選択する第2選択工程と、前記第2選択工程において選択された読み出し開始アドレスに基づいて、前記記憶媒体に格納された記録要素駆動パターンを読み出し、前記読み出された記録要素駆動パターンに基づいて記録要素を選択し、前記選択された記録要素を駆動して記録を行なうよう制御する記録制御工程とを有することを特徴とする記録制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図11】
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【図10】
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【図12】
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