記録装置
【課題】記録用紙を切断するためのカッターユニットのコストダウンと耐久性能アップを図る。
【解決手段】印字するメディア種を検知し、メディア種に応じて切断を行うかカットラインの印字を行うかを自動的に切り替える。
【解決手段】印字するメディア種を検知し、メディア種に応じて切断を行うかカットラインの印字を行うかを自動的に切り替える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ロール紙やロールフィルム等を使用し、プリントアウト後に印刷物をカッターで自動的にカットすることが可能な、カッター付き記録装置に関し、特に印刷するメディアに応じてカット制御方式を変更するカッター付き記録装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
記録紙や記録フィルム等のロール状記録媒体を搬送させながら画像記録を行う記録装置には、記録媒体を切断するためのカッター等の切断手段を備えている（特許文献１）。
【０００３】
以下にその構成の詳細について説明する。
【０００４】
図２は装置断面図であり、記録装置は大きく分けて、ロール状記録紙１０１を回転可能に保持しつつ給紙するためのロールホルダー１００、ロール紙を画像形成部まで搬送するためのロール紙搬送部１１０、そこから送り出された記録紙を保持しながらその上に画像形成を行う画像形成部１２０、画像形成後の記録紙を機外へ排出するための排紙部１３０、更に排紙部１３０から排紙された印刷されたロール記録媒体を巻き取るための巻き取り部１４０とから構成される。巻き取り部１４０は必ずしも必須な機構ではなく、印刷されたページ毎にカット動作を行う構成でも良い。
【０００５】
この構成において、先ずロール紙を給紙して記録する手順を以下に示す。
【０００６】
ロール紙１０１はスプール１０２を介してホルダー１００内に回転自在に支持され、その先端部が給紙ローラー１０３に挟まれた状態(先端はＡ)でセットされている。
【０００７】
記録動作は、先ず、ロール紙の給紙動作から開始される。給紙ローラー１０３が回転してロール紙がホルダーから繰り出される。その後、ロール紙搬送部１１０に達すると、搬送ローラー１１１の搬送力及び搬送ガイド対１１２、１１３の案内により、画像形成部１２０まで搬送され、搬送ローラー１２１表面に巻かれつつ、更に搬送される。紙先端が第１排紙ローラー１３１を過ぎ、一定時間後、給紙動作を停止する。
次に、画像形成動作が開始され、プラテン１２２上に保持された記録紙上に画像記録ヘッド１２３により画像が形成される。そして、画像形成動作が終了すると、記録紙上の記録部がカッター１３２の下流の位置に達するまで搬送された後、このカッター１３２によりロール紙をカットする。すると、記録紙のうちの画像形成された部分が第二排紙ローラー１３３及び自重により機外に排出される。
巻き取り部１４０により、印刷後にロール紙を巻き取る場合には、カットすることで巻き取り動作が行えなくなるため、上記カッター動作は行わず、巻き取り部１４０のスプール１４２にセットされた芯菅にロール紙を巻き取る。巻き取り部１４０はロール紙のテンションから弛みが発生すると自動的にスプール１４２を回転させて紙を巻き取るように構成されている。又、この場合、印刷のページ毎の区切りが分かるようにするために、ページの印刷の終了毎に本来カットを行う位置にカットラインの印刷を行うことができる機能を持つ記録装置も知られている。
【０００８】
次に、画像形成動作の詳細に関してインクジェット記録方式を用いた一例に関して以下に説明を行う。
【０００９】
インクジェット方式のカラープリンタの記録に係わる主要部は一例として図３のように構成されている。プラテン１２２上の記録紙１５０に記録を行う場合、先ず、モータ１５３を駆動し、駆動ベルト１５２により画像記録ヘッド１２３をホームポジションセンサ１５１の位置まで移動し、次に、矢印Ａ方向に往路動作を行い、所定の位置よりブラックＢｋ、シアンＣ,マゼンタＭ,イエローＹのインクをそれぞれ画像記録ヘッド１２３から吐出することで画像記録を行う。所定の長さ分の画像記録を終えたらモータ１５３を停止し、逆に矢印Ｂ方向に復路走査を開始し、画像記録ヘッド１２３をホームポジションセンサ１５１の位置まで復帰させる。復路走査の間、画像記録ヘッド１２３で記録した長さ分の紙送りを図示しない紙送りモータにより、搬送ローラー１２１及び第１排紙ローラー１３１を駆動することで矢印Ｃ方向に行う。上記動作を繰り返ことでカラー画像の記録が完成されることになる。尚、１５４は紙の有り無しを判別する検知センサーを示している。
【００１０】
又、この種のインクジェット記録方式では、前記記録ヘッド１２３はインクが満たされているノズル内にヒータが数個装着されており、このヒータにパルス信号を印加することによりヒータを加熱して、インクを沸騰させ、これによって生じる気泡圧でインクを吐出させるもので、通常画像形成装置として使用する場合、上記ノズルを数個並べて１つのヘッドを構成し、画像の形成を行っている。
【００１１】
【特許文献１】特開平９−２４００８４号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【００１２】
上記の背景技術では、カッターを駆動するモータの制御は、単にＤＣモータを一定電圧により駆動するのみであり、カッター刃の性能、カッター駆動モータの特性及び減速ギヤ比により決定されるトルクにより、切断性能が決定されることになる。しかし、通常の印字を行う被記録媒体としては薄さ数十ミクロンのトレーシングペーパーから数百ミクロンの厚手の被記録媒体までが存在し、これらの全ての被記録媒体に関して切断できることがカッターユニットには要求されることになる。そのため、カッターの駆動に関しては最も腰があり硬度の高い被記録媒体が切断できるようにカッター刃、モータ、減速ギヤ比等が選択されることになる。
【００１３】
しかし、上記従来例においては、実際に良く使う被記録媒体だけではなく、使う可能性の低い被記録媒体をも考慮してカッターユニットを選定する必要があり、このため、必要以上の性能スペックがカッターユニットに要求されることになり、カッターユニットが高価なものになってしまい、装置コストを大幅にアップさせるという問題がある。
【００１４】
又、被記録媒体によっては紙幅が短い場合には問題なくカットすることが可能であるが、Ｂ０サイズ等の紙幅の大きい大判の記録装置で印刷したロール紙等に関しては、必ずしも上手くカットすることができず、カットミスの発生頻度が多くなり、場合によっては印刷物自体が使えなくなり再印刷しなくてはならない場合もあった。
【００１５】
又、被記録媒体によっては切断することが物理的に困難な場合もあり、その場合には切断する代わりに、印刷のページ毎の区切りを示すライン（以下、カットラインと称す）の印刷を行い、ロール紙全ての印刷が終了した時点でロール紙を巻き取り部１４０から外し、ユーザーが前記カットラインに沿ってカット処理を行うことになる。
【００１６】
しかし、用紙をカットするかカットラインを印字するかはユーザーが判断して、ロールの交換を行う度に設定する必要があり、操作が煩雑であるという問題もあった。
【００１７】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、印刷物の生産性を大幅に向上させることができるとともに、カッターユニットの高寿命化を図ることができる記録装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【００１８】
上記目的を達成するために本発明の記録装置は以下のような構成から成る。
【００１９】
即ち、ロール紙給紙手段と、前記ロール紙への連続印刷が可能な印刷手段と、前記ロール紙の排出経路途中に配置され、ロール紙への１ページ印刷が終了後に、ロール紙の両側間を用紙送り方向と直角に移動するカッターによりロール紙を切断する用紙切断手段と、前記給紙手段により給紙された被記録媒体の種類を検知する被記録媒体検知手段と、前記被記録媒体検知手段により検知された被記録媒体の種類に応じて、上記用紙切断手段により切断することが無理な被記録媒体であると判断した場合には、被記録媒体の切断位置にカットラインの印字を行うカットライン印字手段とを備える。
【００２０】
又、本発明の別の記録装置は、被記録媒体の種類を被記録媒体検知手段により検知し、その被記録媒体検知手段により検知された被記録媒体の種類に応じて、用紙切断手段により被記録媒体を切断するか前記カットライン印字手段によりカットラインを印字するかを切替えて行う。
【００２１】
このような構成を採ることで、記録装置本体が被記録媒体に応じて切断動作とカットラインの印字を切替えて行うため、カッターユニットに要求されるスペックを実際に良く使われる被記録用紙に合わせることでカッターユニットのコストダウンを図ることができる。
【００２２】
又、実際に切断が不可能な被記録媒体に対して誤って切断動作を行うこともないため、カッター刃やカッターモータの寿命を延ばすことも可能になり、カッターユニットの大幅な高寿命化を図ることができる。
【発明の効果】
【００２３】
本発明に係る装置においては、ロール紙の印刷時に印刷する被記録媒体の種類を検知し、検出された被記録媒体の種類に応じて、被記録媒体の切断若しくはカットラインの印字を切替えて行えるように構成したものであり、これにより被記録媒体の切断ができずに印刷物が使えなくなることや、更に記録装置自体の故障原因を排除し、印刷物の生産性を大幅に向上させることが可能となる。
【００２４】
又、切断が不可能な被記録媒体に対して誤って切断動作を行うこともないため、カッター刃やカッターモータの寿命を延ばすことも可能になり、カッターユニットの高寿命化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２５】
＜実施の形態１＞
以下に本発明の実施の形態１に係る記録装置に関して、図１を用いて詳細に説明する。
【００２６】
図１は本発明の実施の形態１を示す記録装置の構成を示すブロック図である。
【００２７】
図１において、１０が本記録装置全体の制御を行う制御部である。１５はＩ／Ｆ(インターフェース)部であり、このＩ／Ｆ部１５と図示しないホストコンピュータが接続され、ホストコンピュータからコマンド及び印刷を行う記録データが送られ、そのコマンドに応じて本記録装置が動作することで、記録データの紙面上への記録を行うよう構成されている。一般的にＩ／Ｆ部１５としてセントロニクス及びＵＳＢインターフェースが多く用いられる。
【００２８】
１１はＩ／Ｆ部１５から送られてくる記録データ（多値画像データ）に関して、γ補正、色処理、拡大／縮小処理、２値化等を行う画像処理部であり、一例として メモリ、ＡＳＩＣ及びＤＳＰ、ＲＩＳＣチップ等で構成される。画像処理部１１における処理の最終段でドットパターンに展開された印刷データはメモリ部１７に一旦蓄積される。このメモリ部１７は図示しない記録ヘッドが主走査方向に1回スキャンして記録を行うために必要な１バンド分以上のメモリから構成されおり、もし、記録ヘッドの副走査方向のノズル数が１２８ノズルで、主走査方向に１回スキャンで記録できる最大ドット数が８ｋドットであれば、
１２８（ノズル） ＊８ｋ（ドット）＊４（色）＝４ ＭＢｉｔ
のメモリ容量を持つことになる。
又、このメモリ部１７への印刷データの書き込み／読み出しは、画像処理部１１のＤＳＰ、若しくはＲＩＳＣチップの制御の下にメモリコントローラ１６により行われ、メモリ部１７に対してアドレス信号、及び書き込み／読み出しタイミング信号が生成される。又、メモリ部１７からの印刷データの読み出しは、ヘッドコントローラ１８からの読み出し信号に同期してヘッドコントローラ１８に出力される。
【００２９】
ヘッドコントローラ１８は、ヘッド部１９でのインク吐出のタイミング信号やヒートパルスを制御部１０の制御の基に生成する。１９はヘッド部であり、各色インクに対応する記録ヘッドから成り、制御部１０及びヘッドコントローラ１８により、ヒータ部を加熱してインクを吐出することで紙面上への画像記録を行う。このヘッド部１９は実際にはメカ駆動部１３のキャリッジ上に取り付けられている。メカ駆動部１３は、背景技術の説明で用いた図３とほぼ同様の構成から成り、図示しない記録ヘッドを主走査方向に移動させるためのキャリッジ部及びキャリッジ駆動部と、記録用紙の給紙部、紙搬送部、排紙部、記録ヘッドのインク詰りを回復するための回復ユニット部から構成されている。
又、カッター駆動部１４は１ページ分の印刷の終了時に紙を排紙し、カットを行うユニットであり、制御部１０の制御の基に駆動される。このカッター駆動部１４は実際にはメカ駆動部１３に含まれる機構であるが、説明を簡単に行うために、分けて記述している。
【００３０】
１２は給紙、排紙、用紙選択等からなるスイッチ類及び本記録装置の状態表示を行う表示系から成る操作パネルであり、制御部１０の制御により、スイッチ類のモニタ、及び状態表示／メニュー表示が行われる。本実施の形態においては、インクジェット記録装置全体の制御を画像処理部１１、制御部１０で分担して制御する構成になっており、主にＩ／Ｆ部１５から入力されたコマンドの処理及び記録データを処理してメモリ部１７への格納までの処理に関しては、画像処理部１１で行い、その後のヘッドコントローラ18及びメカ駆動部１３を制御して印字動作を行う部分、並びに操作パネル１２の制御を制御部１０で行うようになっている。そのため、画像処理部１１と制御部１０は定期的に通信を行い制御情報のやり取りを行うように構成されている。
【００３１】
次に、本発明の実施の形態に関わる方式の詳細に関して、以下に図４を用いて説明する。
【００３２】
図４は本発明の実施の形態を示すフローチャートである。
【００３３】
図４において、ステップ４０１は処理の開始である。これはプリンタの電源ＯＮのタイミングでも記録用紙を入れ替えたタイミングでも良い。
【００３４】
ステップ４０２は、先ず、操作パネル12から用紙種類の指定を行う。これは通常、ロール紙に関しては、給紙時に指定を行う。又、多段の給紙カセットが装着される機種に関しては、各カセット毎に用紙種類の指定を行う。
【００３５】
この操作はＩ／Ｆ部１４を介してコマンドとしてホストから指定して行へるように構成しても良い。又、複数の給紙カセットを持つ構成においては、各カセットにセットされている用紙種類の全てを一度に指定できるようにしても、用紙種類を入れ替えたカセットに関してのみ指定できるように構成しても良い。
【００３６】
ステップ４０３は印字指示がホストからくるのを待つ。ホストからの印字指示がきたらステップ４０４に進む。
【００３７】
ステップ４０４は１ページ分の印字処理を行う。印字動作（記録動作）に関しては前に説明した通りである。
【００３８】
ステップ４０５は印字に指定されている用紙種類から印字時の切断動作を行う（ステップ４０６）か、或はカットラインの印字（ステップ４０７）を行うかの判断を行う。記録装置本体内に用紙種類とその用紙が指定されたときに切断するかカットラインを印字するかの情報がテーブルとして内蔵されており、このテーブルの内容に応じてステップ４０６か４０７が選択される。
【００３９】
テーブルは用紙の硬度（切断のしにくさ）が高ければカットラインの印字を行い、或る硬度以下の用紙種類に関しては切断を行うように構成されており、事前に用紙種類に応じて測定したデータに基づいて作成されている。
【００４０】
ステップ４０６はステップ４０５により用紙種類から切断可能と判定されると、切断位置まで排紙動作を行い、カッターを駆動させることにより用紙の切断を行う。言うまでもないが、この処理に関しては用紙に対するカット動作が指定されているときにのみ行われる。
【００４１】
ステップ４０７はステップ４０５により用紙種類から切断不可能と判定されると、実際の切断位置に切断の目安となるラインの印字を行う。このカットラインは実際には印字後にロールを記録装置から外して、NTカッター等でユーザーがこのカットラインに基づいて、切断動作を容易に行うことができ、ユーザーの利便性を図るものである。
【００４２】
ステップ４０８は処理の終了である。この後は、記録用紙が変えられない限りステップ４０３から４０７を繰り返す。又、用紙の変更がある場合にはステップ４０２が行われる。
【００４３】
以上の４０１から４０７の処理により、記録用紙の種類に応じて印字後の用紙カットを行うかカットラインの印字を行うかを切替えることで、カッターユニットのコストダウンを図ることができる。又、実際に切断が不可能な被記録媒体に対して誤って切断動作を行うこともないため、カッター刃やカッターモータの寿命を延ばすことも可能になり、カッターユニットの大幅な高寿命化を図ることができる。
【００４４】
＜実施の形態２＞
実施の形態１は、記録用紙が交換された時等に記録用紙種類をユーザーが指定する構成に関して説明したが、実施の形態２は、記録用紙交換時、若しくは印字開始前に給紙動作を行い、自動で記録用紙種類を判定することを特徴とする。
【００４５】
図５に実施の形態２のブロック図を示す。
【００４６】
図５においては、図１と同じ処理に関しては同じ番号を付している。図５において実施の形態１を示す図１とのと違いは用紙判定部２０のみである。用紙判定部２０は本発明においては、用紙交換時若しくは印字開始前に用紙の給紙動作を行い、用紙上で複数の色フィルターを持つ発光部を順次発光させて用紙上での反射光を受光し、その受光レベルから用紙種類の判定を行っている。この各色フィルターで切り替えて発光させ、この受光レベルの組み合わせからコート紙、光沢紙、ＯＨＰフィルム等複数の用紙種類を判別することができる。
【００４７】
図６は実施の形態２の処理の一例を示すフローチャートである。
【００４８】
図６の各処理においては、実施の形態１の説明で用いた図４のフローチャートと同じ処理に関して同じ番号を付している。図６のフローチャートは印字開始時に必ず印字用紙の種類を判別する場合の処理を示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、用紙種類の判定動作は用紙交換時等に１度のみ行うように構成しても良い。
【００４９】
ステップ４０１は実施の形態１と同様に、先ず、本発明の処理の開始である。これはプリンタの電源ＯＮのタイミングでも用紙を入れ替えたタイミングでも良い。
【００５０】
ステップ４０３は印字指示がホストからくるのを待つ。ホストからの印字指示がきたらステップ６０１に進む。
【００５１】
ステップ６０１は、まず印刷する用紙の給紙動作を行い、給紙後に紙面上に用紙種別識別センサーを移動させて用紙の種別判定を行う。具体的な構成は図５の用紙判定部２０の説明で述べた通りである。
【００５２】
ステップ４０４は１ページ分の印字処理を行う。印字動作に関しては前に説明した通りである。
【００５３】
ステップ４０５はステップ６０１で判定された用紙種類から印字後の用紙切断を行う（ステップ４０６）かカットラインの印字を行う（ステップ４０７）かを決める。この構成は実施の形態１で説明した通りである。
【００５４】
ステップ４０６は印字された用紙に関して一定量排紙動作を行った後、ステップ４０４により決定されたカッター駆動方式により用紙の切断を行う。言うまでもないが、この処理に関しては用紙に対するカット動作が指定されているときにのみ行われる。
【００５５】
ステップ４０６はステップ４０５により用紙種類から切断可能と判定されると、切断位置まで排紙動作を行い、カッターを駆動ことにより用紙の切断を行う。言うまでもないが、この処理に関しては用紙に対するカット動作が指定されているときにのみ行われる。
【００５６】
ステップ４０７はステップ４０５により用紙種類から切断不可能と判定されると、実際の切断位置に切断の目安となるラインの印字を行う。このカットラインは実際には印字後にロールを記録装置から外して、NTカッター等でユーザーが切断動作を行うための補助となり、使い勝手の向上を図るものである。
【００５７】
ステップ４０８は本発明の処理の終了である。この後は記録用紙が変えられない限り、ステップ４０３から４０７を繰り返す。又、用紙の変更がある場合にはステップ４０２が行われる。
【００５８】
以上の４０１から４０７の処理により、記録用紙の種類に応じて印字後の用紙カットを行うかカットラインの印字を行うかを切替えることで、カッターユニットのコストダウンを図ることができる。又、実際に切断が不可能な被記録媒体に対して誤って切断動作を行なうこともないため、カッター刃やカッターモータの寿命を延ばすことも可能になり、カッターユニットの大幅な高寿命化を図ることができる。
又、切断が不可能な被記録媒体に対して誤って切断動作を行うことも無いため、カッター刃やカッターモータの寿命を延ばすことも可能になり、カッターユニットの高寿命化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【００５９】
【図１】本発明の実施の形態１に係るインクジェットプリンタ装置の構成を説明するブロック図である。
【図２】従来例のロール搬送装置の一例を示す装置断面図である。
【図３】従来例の印刷動作を説明するための一構成図である。
【図４】本発明の実施の形態１の処理を示すフローチャートである。
【図５】本発明の実施の形態２に係るインクジェットプリンタ装置の構成を説明するブロック図である。
【図６】本発明の実施の形態２の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【００６０】
１０ 制御部
１１ 画像処理部
１２ 操作パネル
１３ メカ駆動部
１４ カッター駆動部
１５ Ｉ／Ｆ部
１６ メモリコントローラ
１７ メモリ部
１８ ヘッドコントローラ
１９ ヘッド部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ロール紙やロールフィルム等を使用し、プリントアウト後に印刷物をカッターで自動的にカットすることが可能な、カッター付き記録装置に関し、特に印刷するメディアに応じてカット制御方式を変更するカッター付き記録装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
記録紙や記録フィルム等のロール状記録媒体を搬送させながら画像記録を行う記録装置には、記録媒体を切断するためのカッター等の切断手段を備えている（特許文献１）。
【０００３】
以下にその構成の詳細について説明する。
【０００４】
図２は装置断面図であり、記録装置は大きく分けて、ロール状記録紙１０１を回転可能に保持しつつ給紙するためのロールホルダー１００、ロール紙を画像形成部まで搬送するためのロール紙搬送部１１０、そこから送り出された記録紙を保持しながらその上に画像形成を行う画像形成部１２０、画像形成後の記録紙を機外へ排出するための排紙部１３０、更に排紙部１３０から排紙された印刷されたロール記録媒体を巻き取るための巻き取り部１４０とから構成される。巻き取り部１４０は必ずしも必須な機構ではなく、印刷されたページ毎にカット動作を行う構成でも良い。
【０００５】
この構成において、先ずロール紙を給紙して記録する手順を以下に示す。
【０００６】
ロール紙１０１はスプール１０２を介してホルダー１００内に回転自在に支持され、その先端部が給紙ローラー１０３に挟まれた状態(先端はＡ)でセットされている。
【０００７】
記録動作は、先ず、ロール紙の給紙動作から開始される。給紙ローラー１０３が回転してロール紙がホルダーから繰り出される。その後、ロール紙搬送部１１０に達すると、搬送ローラー１１１の搬送力及び搬送ガイド対１１２、１１３の案内により、画像形成部１２０まで搬送され、搬送ローラー１２１表面に巻かれつつ、更に搬送される。紙先端が第１排紙ローラー１３１を過ぎ、一定時間後、給紙動作を停止する。
次に、画像形成動作が開始され、プラテン１２２上に保持された記録紙上に画像記録ヘッド１２３により画像が形成される。そして、画像形成動作が終了すると、記録紙上の記録部がカッター１３２の下流の位置に達するまで搬送された後、このカッター１３２によりロール紙をカットする。すると、記録紙のうちの画像形成された部分が第二排紙ローラー１３３及び自重により機外に排出される。
巻き取り部１４０により、印刷後にロール紙を巻き取る場合には、カットすることで巻き取り動作が行えなくなるため、上記カッター動作は行わず、巻き取り部１４０のスプール１４２にセットされた芯菅にロール紙を巻き取る。巻き取り部１４０はロール紙のテンションから弛みが発生すると自動的にスプール１４２を回転させて紙を巻き取るように構成されている。又、この場合、印刷のページ毎の区切りが分かるようにするために、ページの印刷の終了毎に本来カットを行う位置にカットラインの印刷を行うことができる機能を持つ記録装置も知られている。
【０００８】
次に、画像形成動作の詳細に関してインクジェット記録方式を用いた一例に関して以下に説明を行う。
【０００９】
インクジェット方式のカラープリンタの記録に係わる主要部は一例として図３のように構成されている。プラテン１２２上の記録紙１５０に記録を行う場合、先ず、モータ１５３を駆動し、駆動ベルト１５２により画像記録ヘッド１２３をホームポジションセンサ１５１の位置まで移動し、次に、矢印Ａ方向に往路動作を行い、所定の位置よりブラックＢｋ、シアンＣ,マゼンタＭ,イエローＹのインクをそれぞれ画像記録ヘッド１２３から吐出することで画像記録を行う。所定の長さ分の画像記録を終えたらモータ１５３を停止し、逆に矢印Ｂ方向に復路走査を開始し、画像記録ヘッド１２３をホームポジションセンサ１５１の位置まで復帰させる。復路走査の間、画像記録ヘッド１２３で記録した長さ分の紙送りを図示しない紙送りモータにより、搬送ローラー１２１及び第１排紙ローラー１３１を駆動することで矢印Ｃ方向に行う。上記動作を繰り返ことでカラー画像の記録が完成されることになる。尚、１５４は紙の有り無しを判別する検知センサーを示している。
【００１０】
又、この種のインクジェット記録方式では、前記記録ヘッド１２３はインクが満たされているノズル内にヒータが数個装着されており、このヒータにパルス信号を印加することによりヒータを加熱して、インクを沸騰させ、これによって生じる気泡圧でインクを吐出させるもので、通常画像形成装置として使用する場合、上記ノズルを数個並べて１つのヘッドを構成し、画像の形成を行っている。
【００１１】
【特許文献１】特開平９−２４００８４号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【００１２】
上記の背景技術では、カッターを駆動するモータの制御は、単にＤＣモータを一定電圧により駆動するのみであり、カッター刃の性能、カッター駆動モータの特性及び減速ギヤ比により決定されるトルクにより、切断性能が決定されることになる。しかし、通常の印字を行う被記録媒体としては薄さ数十ミクロンのトレーシングペーパーから数百ミクロンの厚手の被記録媒体までが存在し、これらの全ての被記録媒体に関して切断できることがカッターユニットには要求されることになる。そのため、カッターの駆動に関しては最も腰があり硬度の高い被記録媒体が切断できるようにカッター刃、モータ、減速ギヤ比等が選択されることになる。
【００１３】
しかし、上記従来例においては、実際に良く使う被記録媒体だけではなく、使う可能性の低い被記録媒体をも考慮してカッターユニットを選定する必要があり、このため、必要以上の性能スペックがカッターユニットに要求されることになり、カッターユニットが高価なものになってしまい、装置コストを大幅にアップさせるという問題がある。
【００１４】
又、被記録媒体によっては紙幅が短い場合には問題なくカットすることが可能であるが、Ｂ０サイズ等の紙幅の大きい大判の記録装置で印刷したロール紙等に関しては、必ずしも上手くカットすることができず、カットミスの発生頻度が多くなり、場合によっては印刷物自体が使えなくなり再印刷しなくてはならない場合もあった。
【００１５】
又、被記録媒体によっては切断することが物理的に困難な場合もあり、その場合には切断する代わりに、印刷のページ毎の区切りを示すライン（以下、カットラインと称す）の印刷を行い、ロール紙全ての印刷が終了した時点でロール紙を巻き取り部１４０から外し、ユーザーが前記カットラインに沿ってカット処理を行うことになる。
【００１６】
しかし、用紙をカットするかカットラインを印字するかはユーザーが判断して、ロールの交換を行う度に設定する必要があり、操作が煩雑であるという問題もあった。
【００１７】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、印刷物の生産性を大幅に向上させることができるとともに、カッターユニットの高寿命化を図ることができる記録装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【００１８】
上記目的を達成するために本発明の記録装置は以下のような構成から成る。
【００１９】
即ち、ロール紙給紙手段と、前記ロール紙への連続印刷が可能な印刷手段と、前記ロール紙の排出経路途中に配置され、ロール紙への１ページ印刷が終了後に、ロール紙の両側間を用紙送り方向と直角に移動するカッターによりロール紙を切断する用紙切断手段と、前記給紙手段により給紙された被記録媒体の種類を検知する被記録媒体検知手段と、前記被記録媒体検知手段により検知された被記録媒体の種類に応じて、上記用紙切断手段により切断することが無理な被記録媒体であると判断した場合には、被記録媒体の切断位置にカットラインの印字を行うカットライン印字手段とを備える。
【００２０】
又、本発明の別の記録装置は、被記録媒体の種類を被記録媒体検知手段により検知し、その被記録媒体検知手段により検知された被記録媒体の種類に応じて、用紙切断手段により被記録媒体を切断するか前記カットライン印字手段によりカットラインを印字するかを切替えて行う。
【００２１】
このような構成を採ることで、記録装置本体が被記録媒体に応じて切断動作とカットラインの印字を切替えて行うため、カッターユニットに要求されるスペックを実際に良く使われる被記録用紙に合わせることでカッターユニットのコストダウンを図ることができる。
【００２２】
又、実際に切断が不可能な被記録媒体に対して誤って切断動作を行うこともないため、カッター刃やカッターモータの寿命を延ばすことも可能になり、カッターユニットの大幅な高寿命化を図ることができる。
【発明の効果】
【００２３】
本発明に係る装置においては、ロール紙の印刷時に印刷する被記録媒体の種類を検知し、検出された被記録媒体の種類に応じて、被記録媒体の切断若しくはカットラインの印字を切替えて行えるように構成したものであり、これにより被記録媒体の切断ができずに印刷物が使えなくなることや、更に記録装置自体の故障原因を排除し、印刷物の生産性を大幅に向上させることが可能となる。
【００２４】
又、切断が不可能な被記録媒体に対して誤って切断動作を行うこともないため、カッター刃やカッターモータの寿命を延ばすことも可能になり、カッターユニットの高寿命化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２５】
＜実施の形態１＞
以下に本発明の実施の形態１に係る記録装置に関して、図１を用いて詳細に説明する。
【００２６】
図１は本発明の実施の形態１を示す記録装置の構成を示すブロック図である。
【００２７】
図１において、１０が本記録装置全体の制御を行う制御部である。１５はＩ／Ｆ(インターフェース)部であり、このＩ／Ｆ部１５と図示しないホストコンピュータが接続され、ホストコンピュータからコマンド及び印刷を行う記録データが送られ、そのコマンドに応じて本記録装置が動作することで、記録データの紙面上への記録を行うよう構成されている。一般的にＩ／Ｆ部１５としてセントロニクス及びＵＳＢインターフェースが多く用いられる。
【００２８】
１１はＩ／Ｆ部１５から送られてくる記録データ（多値画像データ）に関して、γ補正、色処理、拡大／縮小処理、２値化等を行う画像処理部であり、一例として メモリ、ＡＳＩＣ及びＤＳＰ、ＲＩＳＣチップ等で構成される。画像処理部１１における処理の最終段でドットパターンに展開された印刷データはメモリ部１７に一旦蓄積される。このメモリ部１７は図示しない記録ヘッドが主走査方向に1回スキャンして記録を行うために必要な１バンド分以上のメモリから構成されおり、もし、記録ヘッドの副走査方向のノズル数が１２８ノズルで、主走査方向に１回スキャンで記録できる最大ドット数が８ｋドットであれば、
１２８（ノズル） ＊８ｋ（ドット）＊４（色）＝４ ＭＢｉｔ
のメモリ容量を持つことになる。
又、このメモリ部１７への印刷データの書き込み／読み出しは、画像処理部１１のＤＳＰ、若しくはＲＩＳＣチップの制御の下にメモリコントローラ１６により行われ、メモリ部１７に対してアドレス信号、及び書き込み／読み出しタイミング信号が生成される。又、メモリ部１７からの印刷データの読み出しは、ヘッドコントローラ１８からの読み出し信号に同期してヘッドコントローラ１８に出力される。
【００２９】
ヘッドコントローラ１８は、ヘッド部１９でのインク吐出のタイミング信号やヒートパルスを制御部１０の制御の基に生成する。１９はヘッド部であり、各色インクに対応する記録ヘッドから成り、制御部１０及びヘッドコントローラ１８により、ヒータ部を加熱してインクを吐出することで紙面上への画像記録を行う。このヘッド部１９は実際にはメカ駆動部１３のキャリッジ上に取り付けられている。メカ駆動部１３は、背景技術の説明で用いた図３とほぼ同様の構成から成り、図示しない記録ヘッドを主走査方向に移動させるためのキャリッジ部及びキャリッジ駆動部と、記録用紙の給紙部、紙搬送部、排紙部、記録ヘッドのインク詰りを回復するための回復ユニット部から構成されている。
又、カッター駆動部１４は１ページ分の印刷の終了時に紙を排紙し、カットを行うユニットであり、制御部１０の制御の基に駆動される。このカッター駆動部１４は実際にはメカ駆動部１３に含まれる機構であるが、説明を簡単に行うために、分けて記述している。
【００３０】
１２は給紙、排紙、用紙選択等からなるスイッチ類及び本記録装置の状態表示を行う表示系から成る操作パネルであり、制御部１０の制御により、スイッチ類のモニタ、及び状態表示／メニュー表示が行われる。本実施の形態においては、インクジェット記録装置全体の制御を画像処理部１１、制御部１０で分担して制御する構成になっており、主にＩ／Ｆ部１５から入力されたコマンドの処理及び記録データを処理してメモリ部１７への格納までの処理に関しては、画像処理部１１で行い、その後のヘッドコントローラ18及びメカ駆動部１３を制御して印字動作を行う部分、並びに操作パネル１２の制御を制御部１０で行うようになっている。そのため、画像処理部１１と制御部１０は定期的に通信を行い制御情報のやり取りを行うように構成されている。
【００３１】
次に、本発明の実施の形態に関わる方式の詳細に関して、以下に図４を用いて説明する。
【００３２】
図４は本発明の実施の形態を示すフローチャートである。
【００３３】
図４において、ステップ４０１は処理の開始である。これはプリンタの電源ＯＮのタイミングでも記録用紙を入れ替えたタイミングでも良い。
【００３４】
ステップ４０２は、先ず、操作パネル12から用紙種類の指定を行う。これは通常、ロール紙に関しては、給紙時に指定を行う。又、多段の給紙カセットが装着される機種に関しては、各カセット毎に用紙種類の指定を行う。
【００３５】
この操作はＩ／Ｆ部１４を介してコマンドとしてホストから指定して行へるように構成しても良い。又、複数の給紙カセットを持つ構成においては、各カセットにセットされている用紙種類の全てを一度に指定できるようにしても、用紙種類を入れ替えたカセットに関してのみ指定できるように構成しても良い。
【００３６】
ステップ４０３は印字指示がホストからくるのを待つ。ホストからの印字指示がきたらステップ４０４に進む。
【００３７】
ステップ４０４は１ページ分の印字処理を行う。印字動作（記録動作）に関しては前に説明した通りである。
【００３８】
ステップ４０５は印字に指定されている用紙種類から印字時の切断動作を行う（ステップ４０６）か、或はカットラインの印字（ステップ４０７）を行うかの判断を行う。記録装置本体内に用紙種類とその用紙が指定されたときに切断するかカットラインを印字するかの情報がテーブルとして内蔵されており、このテーブルの内容に応じてステップ４０６か４０７が選択される。
【００３９】
テーブルは用紙の硬度（切断のしにくさ）が高ければカットラインの印字を行い、或る硬度以下の用紙種類に関しては切断を行うように構成されており、事前に用紙種類に応じて測定したデータに基づいて作成されている。
【００４０】
ステップ４０６はステップ４０５により用紙種類から切断可能と判定されると、切断位置まで排紙動作を行い、カッターを駆動させることにより用紙の切断を行う。言うまでもないが、この処理に関しては用紙に対するカット動作が指定されているときにのみ行われる。
【００４１】
ステップ４０７はステップ４０５により用紙種類から切断不可能と判定されると、実際の切断位置に切断の目安となるラインの印字を行う。このカットラインは実際には印字後にロールを記録装置から外して、NTカッター等でユーザーがこのカットラインに基づいて、切断動作を容易に行うことができ、ユーザーの利便性を図るものである。
【００４２】
ステップ４０８は処理の終了である。この後は、記録用紙が変えられない限りステップ４０３から４０７を繰り返す。又、用紙の変更がある場合にはステップ４０２が行われる。
【００４３】
以上の４０１から４０７の処理により、記録用紙の種類に応じて印字後の用紙カットを行うかカットラインの印字を行うかを切替えることで、カッターユニットのコストダウンを図ることができる。又、実際に切断が不可能な被記録媒体に対して誤って切断動作を行うこともないため、カッター刃やカッターモータの寿命を延ばすことも可能になり、カッターユニットの大幅な高寿命化を図ることができる。
【００４４】
＜実施の形態２＞
実施の形態１は、記録用紙が交換された時等に記録用紙種類をユーザーが指定する構成に関して説明したが、実施の形態２は、記録用紙交換時、若しくは印字開始前に給紙動作を行い、自動で記録用紙種類を判定することを特徴とする。
【００４５】
図５に実施の形態２のブロック図を示す。
【００４６】
図５においては、図１と同じ処理に関しては同じ番号を付している。図５において実施の形態１を示す図１とのと違いは用紙判定部２０のみである。用紙判定部２０は本発明においては、用紙交換時若しくは印字開始前に用紙の給紙動作を行い、用紙上で複数の色フィルターを持つ発光部を順次発光させて用紙上での反射光を受光し、その受光レベルから用紙種類の判定を行っている。この各色フィルターで切り替えて発光させ、この受光レベルの組み合わせからコート紙、光沢紙、ＯＨＰフィルム等複数の用紙種類を判別することができる。
【００４７】
図６は実施の形態２の処理の一例を示すフローチャートである。
【００４８】
図６の各処理においては、実施の形態１の説明で用いた図４のフローチャートと同じ処理に関して同じ番号を付している。図６のフローチャートは印字開始時に必ず印字用紙の種類を判別する場合の処理を示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、用紙種類の判定動作は用紙交換時等に１度のみ行うように構成しても良い。
【００４９】
ステップ４０１は実施の形態１と同様に、先ず、本発明の処理の開始である。これはプリンタの電源ＯＮのタイミングでも用紙を入れ替えたタイミングでも良い。
【００５０】
ステップ４０３は印字指示がホストからくるのを待つ。ホストからの印字指示がきたらステップ６０１に進む。
【００５１】
ステップ６０１は、まず印刷する用紙の給紙動作を行い、給紙後に紙面上に用紙種別識別センサーを移動させて用紙の種別判定を行う。具体的な構成は図５の用紙判定部２０の説明で述べた通りである。
【００５２】
ステップ４０４は１ページ分の印字処理を行う。印字動作に関しては前に説明した通りである。
【００５３】
ステップ４０５はステップ６０１で判定された用紙種類から印字後の用紙切断を行う（ステップ４０６）かカットラインの印字を行う（ステップ４０７）かを決める。この構成は実施の形態１で説明した通りである。
【００５４】
ステップ４０６は印字された用紙に関して一定量排紙動作を行った後、ステップ４０４により決定されたカッター駆動方式により用紙の切断を行う。言うまでもないが、この処理に関しては用紙に対するカット動作が指定されているときにのみ行われる。
【００５５】
ステップ４０６はステップ４０５により用紙種類から切断可能と判定されると、切断位置まで排紙動作を行い、カッターを駆動ことにより用紙の切断を行う。言うまでもないが、この処理に関しては用紙に対するカット動作が指定されているときにのみ行われる。
【００５６】
ステップ４０７はステップ４０５により用紙種類から切断不可能と判定されると、実際の切断位置に切断の目安となるラインの印字を行う。このカットラインは実際には印字後にロールを記録装置から外して、NTカッター等でユーザーが切断動作を行うための補助となり、使い勝手の向上を図るものである。
【００５７】
ステップ４０８は本発明の処理の終了である。この後は記録用紙が変えられない限り、ステップ４０３から４０７を繰り返す。又、用紙の変更がある場合にはステップ４０２が行われる。
【００５８】
以上の４０１から４０７の処理により、記録用紙の種類に応じて印字後の用紙カットを行うかカットラインの印字を行うかを切替えることで、カッターユニットのコストダウンを図ることができる。又、実際に切断が不可能な被記録媒体に対して誤って切断動作を行なうこともないため、カッター刃やカッターモータの寿命を延ばすことも可能になり、カッターユニットの大幅な高寿命化を図ることができる。
又、切断が不可能な被記録媒体に対して誤って切断動作を行うことも無いため、カッター刃やカッターモータの寿命を延ばすことも可能になり、カッターユニットの高寿命化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【００５９】
【図１】本発明の実施の形態１に係るインクジェットプリンタ装置の構成を説明するブロック図である。
【図２】従来例のロール搬送装置の一例を示す装置断面図である。
【図３】従来例の印刷動作を説明するための一構成図である。
【図４】本発明の実施の形態１の処理を示すフローチャートである。
【図５】本発明の実施の形態２に係るインクジェットプリンタ装置の構成を説明するブロック図である。
【図６】本発明の実施の形態２の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【００６０】
１０ 制御部
１１ 画像処理部
１２ 操作パネル
１３ メカ駆動部
１４ カッター駆動部
１５ Ｉ／Ｆ部
１６ メモリコントローラ
１７ メモリ部
１８ ヘッドコントローラ
１９ ヘッド部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
ロール紙の給紙を行うロール紙給紙手段と、前記ロール紙への連続印刷が可能な印刷手段と、前記ロール紙の排出経路途中に配置され、ロール紙への１ページ印刷が終了後にロール紙の両側間を用紙送り方向と直角に移動するカッターによりロール紙を切断する用紙切断手段と、前記ロール紙へ1ページ印字の終了後に切断位置を示すカットラインの印字を行うカットライン印字手段とを持った記録装置において、
前記ロール紙の種類を指定する記録媒体指定手段と、前記記録媒体指定手段により指定された記録媒体種類に応じて、前記用紙切断手段と前記カットライン印字手段とを切替えることが可能な切断処理切り替え手段とを具えたことを特徴とする記録装置。
【請求項２】
ロール紙の給紙を行うロール紙給紙手段と、前記ロール紙への連続印刷が可能な印刷手段と、前記ロール紙の排出経路途中に配置され、ロール紙への１ページ印刷が終了後にロール紙の両側間を用紙送り方向と直角に移動するカッターによりロール紙を切断する用紙切断手段と、前記ロール紙へ1ページ印字の終了後に切断位置を示すカットラインの印字を行うカットライン印字手段とを持った記録装置において、
前記ロール紙の種類を自動で判別する記録媒体判別手段と、前記記録媒体判別手段により判別された記録媒体種類に応じて、前記用紙切断手段と前記カットライン印字手段とを切替えることが可能な切断処理切り替え手段とを具えたことを特徴とする記録装置。
【請求項１】
ロール紙の給紙を行うロール紙給紙手段と、前記ロール紙への連続印刷が可能な印刷手段と、前記ロール紙の排出経路途中に配置され、ロール紙への１ページ印刷が終了後にロール紙の両側間を用紙送り方向と直角に移動するカッターによりロール紙を切断する用紙切断手段と、前記ロール紙へ1ページ印字の終了後に切断位置を示すカットラインの印字を行うカットライン印字手段とを持った記録装置において、
前記ロール紙の種類を指定する記録媒体指定手段と、前記記録媒体指定手段により指定された記録媒体種類に応じて、前記用紙切断手段と前記カットライン印字手段とを切替えることが可能な切断処理切り替え手段とを具えたことを特徴とする記録装置。
【請求項２】
ロール紙の給紙を行うロール紙給紙手段と、前記ロール紙への連続印刷が可能な印刷手段と、前記ロール紙の排出経路途中に配置され、ロール紙への１ページ印刷が終了後にロール紙の両側間を用紙送り方向と直角に移動するカッターによりロール紙を切断する用紙切断手段と、前記ロール紙へ1ページ印字の終了後に切断位置を示すカットラインの印字を行うカットライン印字手段とを持った記録装置において、
前記ロール紙の種類を自動で判別する記録媒体判別手段と、前記記録媒体判別手段により判別された記録媒体種類に応じて、前記用紙切断手段と前記カットライン印字手段とを切替えることが可能な切断処理切り替え手段とを具えたことを特徴とする記録装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【公開番号】特開２００６−１２３２３８（Ｐ２００６−１２３２３８Ａ）
【公開日】平成１８年５月１８日（２００６．５．１８）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００４−３１１９９９（Ｐ２００４−３１１９９９）
【出願日】平成１６年１０月２７日（２００４．１０．２７）
【出願人】（０００００１００７）キヤノン株式会社 (59,756)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１８年５月１８日（２００６．５．１８）
【国際特許分類】
【出願日】平成１６年１０月２７日（２００４．１０．２７）
【出願人】（０００００１００７）キヤノン株式会社 (59,756)
【Ｆターム（参考）】
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