説明

記録装置

【課題】弾性材を用いることなくプラテンの振動に伴う騒音を抑制することができる記録装置を提供する。
【解決手段】衝打面60aを備えるプラテン60と、衝打面60a上の用紙に対し所定の駆動振動数で衝打して印字する印字ヘッドと、を有するプリンターであって、プラテン60と、プラテン60を支持すると共に衝打面60aの高さを調節する高さ調節部材70と、高さ調節部材70を支持すると共に長手方向の両端部が支持される梁部材80と、が一体的に固定されてユニット化された支持台52を有し、支持台52の固有振動数は、印字ヘッドの駆動振動数に基づいて、互いに不一致となるように設定されているという構成を採用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、記録装置としてインパクトプリンターが開示されている。
インパクトプリンターは、プラテン上の用紙にワイヤピンや活字等を衝打することにより、用紙に対し印字を行うものである。インパクトプリンターにおいては、印字の際に、衝打を受けるプラテンが振動して騒音を発することが課題となっている。
【0003】
この課題に対し、下記特許文献1のインパクトプリンターは、プラテンと、該プラテンの両端を支持するサイドフレームとの間に、弾性材を介在させる構成を採用している。この弾性材は、高減衰材料によって形成されており、プラテンの振動を減衰させることで、騒音を小さく抑えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−1034号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術では、弾性材が経年劣化するため、振動の減衰性能が低下し、騒音を抑制できなくなる虞がある。また、上記従来技術では、プラテンとサイドフレームとの間に弾性材を介在させる必要があり、部品点数が増加してしまう。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、弾性材を用いることなくプラテンの振動に伴う騒音を抑制することができる記録装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明は、衝打面を備えるプラテンと、上記衝打面上の記録媒体に対し所定の駆動振動数で衝打して印字する記録ヘッドと、を有する記録装置であって、上記プラテンと、上記プラテンを支持すると共に上記衝打面の高さを調節する高さ調節部材と、上記高さ調節部材を支持すると共に長手方向の両端部が支持される梁部材と、が一体的に固定されてユニット化されたプラテン構造体を有し、上記プラテン構造体の固有振動数は、上記記録ヘッドの駆動振動数に基づいて、互いに不一致となるように設定されているという構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明は、騒音の発生の原因がプラテン側の共振によることに鑑み、プラテン、高さ調節部材、梁部材を一体的に固定してユニット化し、該ユニット化されたプラテン構造体の固有振動数を、記録ヘッドの駆動振動数に基づいて、互いに不一致となるように設定することで、プラテン構造体全体での共振を回避し、低騒音化を実現させる。
【0008】
また、本発明においては、上記プラテン構造体は、上記プラテン及び上記高さ調節部材を2つ有し、第1のプラテン及び第1の高さ調節部材は、上記梁部材の長手方向の中心位置を挟んで一方側に配置され、第2のプラテン及び第2の高さ調節部材は、上記梁部材の長手方向の中心位置を挟んで他方側に配置され、上記第1のプラテン及び第1の高さ調節部材と、上記第2のプラテン及び第2の高さ調節部材とは、上記梁部材の短手方向において互いに異なる位置に配置されているという構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、梁部材の長手方向の中心位置を挟んで両側にそれぞれ配置されたプラテン及び高さ調節部材が、梁部材の短手方向においてズレて配置されるので、記録ヘッドによる衝打位置が非対称となり、プラテン構造体全体での共振をし難くさせることができる。
【0009】
また、本発明においては、上記プラテンは、金属によって形成されているという構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、プラテンを比重の重い金属にして、プラテン構造体の質量を増すことで、プラテン構造体全体での振幅を下げて、騒音を低減する。
【0010】
また、本発明においては、上記高さ調節部材は、金属によって形成されているという構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、高さ調節部材を比重の重い金属にして、プラテン構造体の質量を増すことで、プラテン構造体全体での振幅を下げて、騒音を低減する。
【0011】
また、本発明においては、上記梁部材は、金属によって形成されているという構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、梁部材を比重の重い金属にして、プラテン構造体の質量を増すことで、プラテン構造体全体での振幅を下げて、騒音を低減する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態におけるプリンターを示す概略構成図である。
【図2】本発明の実施形態における支持台を示す正面図である。
【図3】本発明の実施形態における支持台を示す平面図である。
【図4】本発明の実施形態における支持台を示す底面図である。
【図5】図2おける矢視A−A断面図である。
【図6】本発明の実施形態における高さ調節部材の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る記録装置の実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下の説明で用いる図面では、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明することがある。ここで、水平面内の所定方向をX軸方向(幅方向)、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向(搬送方向)、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(鉛直方向)をZ軸方向とする。
本実施形態では、記録装置として、インクジェット式ヘッドとドッドインパクト式ヘッドとを併せ持つ複合プリンター(以下、単にプリンターと称する)について例示する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態におけるプリンター11を示す概略構成図である。
プリンター11は、ロール状に巻かれたロール紙(ロール体)RPから延出される長尺の用紙(記録媒体)Pに対して、インクをインクジェットヘッド31から噴射して画像や文字等を印字する構成となっている。プリンター11は、ロール紙RPから延出された用紙Pを搬送する搬送部20と、用紙Pに対し印字を行う記録部30と、印字を経た用紙Pを所定サイズに切断する切断部40と、切断後の用紙Psの裏面に印字を行う裏面印字部50とを有している。
【0015】
プリンター11は、ロール紙RPを収容するケース12と、搬送部20、記録部30、切断部40、裏面印字部50等を収容する本体ケース13と、を備えている。そして、本体ケース13の前側(+Y側)には、印字が施されて切断された用紙Psが排出される排紙トレイ17が設けられている。また、用紙Pの切断によって生ずる切断片Pkを受けて溜める容器(以降、「切屑容器」と称する)15が、本体ケース13の右側面において、表面から少し凹むように面が形成された凹部14内に配設されている。切屑容器15は、本実施形態では本体ケース13から搬送方向(Y軸方向)と直交する方向(X軸方向)に引き抜くことができるようになっており、その直交方向の端面が凹部14において露出するとともに、その端面において切屑容器15を引く抜くための取手16が設けられている。
【0016】
以下、プリンター11に設けられた各構成部位について、プリンター11に備えられた搬送部20として機能する複数のローラー対によって搬送される用紙Pの搬送順に従って説明する。搬送部20は、給紙ローラー対21、搬送ローラー対22,23,24,25、排紙ローラー対26を有する。まず、ロール紙RPから巻き解かれた用紙Pは、給紙ローラー対21によって、記録部30に給紙されるようになっている。記録部30は、インクを噴射するインクジェットヘッド31と、用紙Pを支持する支持台32と、を有する。
【0017】
記録部30では、ロール紙RPから給送された用紙Pを搬送して、用紙Pの上面(表面)に画像等を印字する。まず搬送ローラー対22によってインクジェットヘッド31と支持台32との間に用紙Pを送り出す。送り出された用紙Pの上面(表面)はインクジェットヘッド31に対して所定の距離を保って搬送され、このとき、用紙Pの上面にインクジェットヘッド31からインクが噴射されて印字が行われる。その後、用紙Pは、搬送ローラー対23によって切断部40に搬送される。
【0018】
切断部40は、回転刃などによって構成されるカッター41を機能部品として有し、用紙Pを、印字された画像等に対応する領域毎に切断する。このとき、切断部40では、印字された領域について搬送方向の端部に存在する不要な領域を取り除くように切断が行われるようになっている。このため、図示するように、用紙Pは、切断によって切断片Pkが発生し、発生した切断片Pkは重力方向に落下するようになっている。従って、この落下する切断片Pkを受けて溜めるために、切屑容器15が切断部40よりも下側に配設されている。
【0019】
切断後の用紙Psは、次に裏面に文字を印刷する裏面印字部50に搬送される。裏面印字部50は、インクリボンを用紙Psの下面(裏面)に押し付けてインクドットを形成する所謂ドットインパクト方式の印字ヘッド(記録ヘッド)51と、用紙Psを印字の際に上側から支持する支持台(プラテン構造体)52と、を有している。裏面印字部50では、搬送される用紙Psを、まず搬送ローラー対24によって印字ヘッド51と支持台52との間に用紙Psを送り出す。そして、送り出された用紙Psは、その下面(裏面)に印字ヘッド51によってドットが記録されることによって所定の文字が印字され、搬送ローラー対25によって搬送方向に送られる。
【0020】
その後、用紙Psは、例えば、乾燥部(不図示)に搬送され、機能部品としてのヒーターユニット(不図示)などによって乾燥が施されるなどの処理を経て、最後に排紙ローラー対26によって排紙トレイ17に排出されるようになっている。
【0021】
次に、本実施形態の支持台52の構成について詳しく説明する。
図2は、本発明の実施形態における支持台52を示す正面図である。図3は、本発明の実施形態における支持台52を示す平面図である。図4は、本発明の実施形態における支持台52を示す底面図である。図5は、図2おける矢視A−A断面図である。図6は、本発明の実施形態における高さ調節部材70の構成を示す図である。
【0022】
図2に示すように、支持台52は、印字ヘッド51から衝打を受ける衝打面60aを備えるプラテン60と、プラテン60を支持すると共に衝打面60aの高さを調節する高さ調節部材70と、高さ調節部材70を支持すると共に長手方向(Y軸方向)の両端部が支持される梁部材80とを有する。プラテン60、高さ調節部材70、梁部材80は、一体的に固定されてユニット化され、支持台52を構成している。
【0023】
プラテン60は、Z軸方向に延在する略円柱形状を有し、下端部の底面が衝打面60aとなっている。なお、プラテン60の下端部は、テーパ形状を有し、用紙Psを誘い込みやすくなっている(図4及び図5参照)。プラテン60は、金属によって形成されている。本実施形態のプラテン60は、比重の重い鉄材、より詳しくはSUS304によって形成されている。
【0024】
高さ調節部材70は、図3に示すように、プラテン60の外周面に沿って設けられた環状部材71を有する。環状部材71は、螺子部材72によって、梁部材80に対して締結されている。環状部材71には、楔片73が挿入される孔部71aと、螺子部材74が挿入される孔部71bとが形成されている(図6参照)。楔片73は、螺子部材74が螺入する雌螺子孔73aを有し、螺子部材74の軸周りの回転により、プラテン60の外周面に対して当接する位置と離間する位置とに移動自在な構成となっている。
【0025】
衝打面60aの高さ調節は、ケージ(用紙Psを用いる場合もある)に自重によってプラテン60の衝打面60aを当接させ、その状態で、螺子部材74を回し、楔片73をプラテン60の外周面に当接させ、環状部材71と楔片73でプラテン60を挟持固定することにより行う構成となっている。
【0026】
なお、図6に示す符号Fの領域は、印字ヘッド51の衝打位置を概略的に示すものであり、衝打面60aの中心位置からズレて設定されている。本実施形態のプラテン60は、円柱形状を有しているため、その軸周りに回転させてやれば、衝打面60aに対する衝打位置をズラすことができる。これによって、恒常的に衝打面60aの特定の一部が衝打され続けることを防止して、衝打面60aの削れや不図示のコーティング材の剥がれ等を抑制することが可能な構成となっている。
【0027】
上記構成の高さ調節部材70は、金属によって形成されている。本実施形態の高さ調節部材70のうち構成比率の高い環状部材71は、比重の重い鉄材、より詳しくはSUMによって形成されている。
【0028】
梁部材80の長手方向の両端部は、図2に示すように、螺子部材81によって締結されている。本実施形態の梁部材80は、印字ヘッド51側に設けられた不図示の案内板の両端部に締結されている。なお、梁部材80の両端部は、弾性材等の減衰材料を介在させておらず、リジットに固定されている。梁部材80は、図3に示すように、X軸方向に延在する略矩形板形状を有する。なお、図3に示す開口部82は、不図示のセンサの検出経路を確保するために設けられている。
【0029】
梁部材80は、図5に示すように、高さ調節部材70を支持する上向き面80aと逆側の下向き面80b側に、用紙Psをプラテン60の衝打面60aに案内するガイドフレーム83を有する。ガイドフレーム83には、図4に示すように、プラテン60の下端部を露出させる開口部83aが形成されている。ガイドフレーム83の一端部は、螺子部材84によって梁部材80に対して固定されている。また、ガイドフレーム83の他端部は、図5に示すように、上向き面80a側に設けられた固定片85の下方に挿入されている。
【0030】
上記構成の梁部材80は、金属によって形成されている。本実施形態の梁部材80は、比重の重い鉄材、より詳しくはSUS304によって形成されている。なお、ガイドフレーム83も、金属によって形成されており、本実施形態ではSUSバネからなる。
【0031】
本実施形態のプリンター11は、印字ヘッド51を2つ有しており、それに対応して支持台52は、図3に示すように、プラテン60及び高さ調節部材70を2つ有している。プラテン60A(第1のプラテン)及び高さ調節部材70A(第1の高さ調節部材)は、梁部材80の長手方向の中心位置を挟んで一方側(−X側)に配置されている。また、プラテン60B(第2のプラテン)及び高さ調節部材70B(第2の高さ調節部材)は、梁部材80の長手方向の中心位置を挟んで他方側(+X側)に配置されている。
【0032】
また、プラテン60A及び高さ調節部材70Aと、プラテン60B及び高さ調節部材70Bとは、梁部材80の短手方向(Y軸方向)において互いに異なる位置に配置されている。より詳しくは、プラテン60A及び高さ調節部材70Aが、梁部材80の短手方向の一方側(+Y側)寄りに配置され、プラテン60B及び高さ調節部材70Bが、梁部材80の短手方向の他方側(−Y側)寄りに配置されている。
【0033】
上記構成の支持台52の固有振動数は、印字ヘッド51の駆動振動数に基づいて、互いに不一致となるように設定されている。本実施形態の印字ヘッド51の駆動振動数を、100Hzとすると、支持台52の固有振動数は、この駆動振動数よりも大きな値となるように設定されている。なお、ここでいう支持台52の固有振動数とは、1次モードの固有振動数であり、この固有振動数は、印字ヘッド51の駆動振動数よりも大きく設定し不一致とさせて、2次モード等の振動にも対応することができる値に設定されている。なお、支持台52の固有振動数の設定は、支持台52全体の重さ(M)や曲げ剛性(EI)を調節することで行う。本実施形態では、支持台52の各構成部材を金属材とし、重さを調節している。
【0034】
続いて、上記構成の支持台52の騒音を抑制する作用について説明する。
印字ヘッド51が、プラテン60の衝打面60a上の用紙Psに対して所定の駆動振動数で衝打して印字すると、支持台52は、螺子部材81によって固定された梁部材80の長手方向両端部を固定端として振動する。
【0035】
支持台52は、プラテン60、高さ調節部材70、梁部材80を一体的に固定してユニット化され、その全体の系の固有振動数が、印字ヘッド51の駆動振動数に基づいて、互いに不一致となるように設定されている。このため、支持台52全体での共振が回避され、プラテン60の衝打に伴う騒音を抑制することができる。また、支持台52は、上述したように、振動を減衰させるダンパー的要素(従来技術の弾性材)を含んでいないので、部品点数を少なくでき、また、従来のような経年劣化による騒音抑制作用の低下を抑制することができる。
【0036】
また、本実施形態では、梁部材80の長手方向(X軸方向)の中心位置を挟んで両側にそれぞれ配置されたプラテン60A及び高さ調節部材70Bとプラテン60A及び高さ調節部材70Bとが、梁部材80の短手方向(Y軸方向)においてズレて配置されるので、印字ヘッド51による衝打位置が非対称となり、梁部材80の長手方向の中心位置を腹とした支持台52全体の振動(共振)をし難くさせることができる。また、2つの印字ヘッド51のうち一方側のみが駆動しても、衝打位置が梁部材80の長手方向の中心位置からズレるので、同様に支持台52全体での共振をし難くさせることができる。
【0037】
さらに、本実施形態では、プラテン60、高さ調節部材70、梁部材80を比重の重い金属から形成しているので、支持台52の質量が増しており、支持台52全体での振幅を下げて、騒音を低減することができる。
【0038】
したがって、上述した本実施形態によれば、衝打面60aを備えるプラテン60と、衝打面60a上の用紙Psに対し所定の駆動振動数で衝打して印字する印字ヘッド51と、を有するプリンター11であって、プラテン60と、プラテン60を支持すると共に衝打面60aの高さを調節する高さ調節部材70と、高さ調節部材70を支持すると共に長手方向の両端部が支持される梁部材80と、が一体的に固定されてユニット化された支持台52を有し、支持台52の固有振動数は、印字ヘッド51の駆動振動数に基づいて、互いに不一致となるように設定されているという構成を採用することによって、騒音の発生の原因がプラテン60側の共振によることに鑑み、プラテン60、高さ調節部材70、梁部材80を一体的に固定してユニット化し、該ユニット化された支持台52の固有振動数を、印字ヘッド51の駆動振動数に基づいて、互いに不一致となるように設定することで、支持台52全体での共振を回避し、低騒音化を実現させることができる。
したがって、本実施形態では、弾性材を用いることなくプラテン60の振動に伴う騒音を抑制することができる。
【0039】
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0040】
上述の実施形態においては、記録装置がプリンター11である場合を例にして説明したが、プリンターに限られず、複写機及びファクシミリ等の装置であってもよい。
【0041】
また、記録装置の具体例としては、上記実施形態で説明したような用紙がロール状に巻かれたロール紙を収容体(ケース12)に備えた装置に限られない。さらに、収容体に備えられた長尺状の記録媒体は、例えば葛折状になっているなどのように必ずしもロール状に巻かれていなくてもよい。
【符号の説明】
【0042】
11…プリンター(記録装置)、51…印字ヘッド(記録ヘッド)、52…支持台(プラテン構造体)、60(60A)…プラテン(第1のプラテン)、60(60B)…プラテン(第2のプラテン)、60a…衝打面、70(70A)…高さ調節部材(第1の高さ調節部材)、70(70B)…高さ調節部材(第2の高さ調節部材)、80…梁部材、Ps…用紙(記録媒体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
衝打面を備えるプラテンと、前記衝打面上の記録媒体に対し所定の駆動振動数で衝打して印字する記録ヘッドと、を有する記録装置であって、
前記プラテンと、前記プラテンを支持すると共に前記衝打面の高さを調節する高さ調節部材と、前記高さ調節部材を支持すると共に長手方向の両端部が支持される梁部材と、が一体的に固定されてユニット化されたプラテン構造体を有し、
前記プラテン構造体の固有振動数は、前記記録ヘッドの駆動振動数に基づいて、互いに不一致となるように設定されていることを特徴とする記録装置。
【請求項2】
前記プラテン構造体は、前記プラテン及び前記高さ調節部材を2つ有し、
第1のプラテン及び第1の高さ調節部材は、前記梁部材の長手方向の中心位置を挟んで一方側に配置され、
第2のプラテン及び第2の高さ調節部材は、前記梁部材の長手方向の中心位置を挟んで他方側に配置され、
前記第1のプラテン及び第1の高さ調節部材と、前記第2のプラテン及び第2の高さ調節部材とは、前記梁部材の短手方向において互いに異なる位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項3】
前記プラテンは、金属によって形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
【請求項4】
前記高さ調節部材は、金属によって形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の記録装置。
【請求項5】
前記梁部材は、金属によって形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の記録装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate