説明

試験センサ用の無電界めっきした自動較正回路を形成する方法

【課題】
【解決手段】センサパッケージ体と共に使用される自動較正回路を形成する方法である。センサパッケージ体は、少なくとも1つの試験センサを含み且つ、計測器又はメータと共に使用し得るようにされる。1つの基板が提供される。触媒インク又は触媒重合系溶液は、基板にて電気的接続部を画成するのを助けるべく基板の少なくとも1つの側部に施される。基板は、基板の電気的接続部を形成するよう触媒インク又は触媒重合系溶液にて無電解めっきする。電気的接続部は、少なくとも1つの試験センサに対する自動較正情報を計測器まで伝える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[001] 本発明は、全体として、試験センサ用の自動較正回路を製造する方法に関する。より詳細には、該方法は、流体中の分析物質(例えば、糖)の濃度を測定する計測器又はメータを較正するとき使用し得るようにされた、試験センサ用の無電解自動較正回路を製造することに関する。
【背景技術】
【0002】
[002] 特定の生理学的異常を診断し且つ維持する上で体液中の分析物質を定量的に測定することは、極めて重要なことである。例えば、特定の個人にて、乳酸塩、コレステロール及びビリルビンを監視しなければならない。特に、糖尿病の人は、その食事中の糖の摂取量を調節するため、その体液中の糖レベルを頻繁にチェックすることが重要である。かかる試験の結果は、インスリン又はその他の薬剤を投与する必要があるかどうかを測定するため使用することができる。1つの型式の血糖試験システムにおいて、血液の試料を試験するためセンサが使用される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
[003] 試験センサは、血糖と反応する生物感知性材料すなわち試薬材料を含有している。センサの試験端は、例えば、指を突き刺した後、人間の指に集まった血液のような、試験すべき流体内に配置し得るようにされている。流体は、センサ内にて試験端から試薬材料まで伸びる毛管通路内に毛管作用により吸引され、このため、試験すべき十分な量の流体がセンサ内に吸引される。次に、流体は、センサ内の試薬材料と化学的に反応し、その結果、試験されている流体中の糖レベルを表示する電気信号が生じる。この信号は、センサの後端すなわち接触端付近に配置された接触領域を介してメータに供給され且つ、測定出力となる。
【0004】
[004] 血糖試験システムのような診断システムは、典型的に、試験を実行するため使用される試薬感知要素(試験センサ)の測定された出力及び既知の反応性に基づいて実際の糖の値を計算する。試験センサの反応性又はロット較正情報は、計測器内に入る数又は文字を含む、幾つかの形態にてユーザに与えることができる。1つの先行の方法は、試験センサと同様であるが、計測器により較正要素として認識することのできる1つの要素を使用するステップを含む。試験要素の情報は、試験要素を直接、読み取ることができるよう計測器のマイクロプロセッサボード内に差し込まれた計測器又は記憶要素によって読み取られる。
【0005】
[005] これらの方法は、ユーザが較正情報を入力することに依存し、かかる入力は、一部のユーザは行わないかもしれないという不利益な点がある。この場合、試験センサは、間違った較正情報を使用し、このため、誤った結果を生じることになる。改良されたシステムは、センサパッケージ体と関係付けられた自動較正回路を使用する。自動較正回路は、センサパッケージ体がメータ内に配置されたとき、自動的に読み取られ、このため、何らのユーザの介入を必要としない。
【0006】
[006] 金属製の自動較正回路を形成する現在の1つの方法は、基板を金属箔にて積層し、その後、サブトラクティブエッチング法(subtractive etching process)を行って電気的接続部を画成するステップによる。この工程は、金属材料の一部分が基板から除去され、このため、完成した自動較正回路中に存在しないから、必要以上にコスト高となり勝ちである。
【0007】
[007] 依然として効率的な工程である一方にて、より経済的な自動較正回路を形成する方法を提供することが望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[008] 1つの方法に従い、センサパッケージ体と共に使用される自動較正回路が形成される。センサパッケージ体は、少なくとも1つの試験センサを含み且つ、計測器又はメータと共に使用し得るようにされている。1つの基板が提供される。触媒インク又は触媒重合系溶液が基板の少なくとも1つの側部に施される。触媒インク又は触媒重合系溶液は、基板上にて電気的接続部を画成するのを助けるべく使用される。基板は、基板の電気的接続部を形成すべく触媒インク又は触媒重合系溶液が施される箇所にて無電界めっきされる。電気的接続部は、少なくとも1つの試験センサに対する自動較正情報を計測器に伝える。
【0009】
[009] 別の方法に従い、センサパッケージ体と共に使用される自動較正回路が形成される。該センサパッケージ体は、少なくとも1つの試験センサを含み且つ、計測器又はメータと共に使用し得るようにされている。1つの基板が提供される。基板に少なくとも1つの開口が形成される。触媒インク又は触媒重合系溶液が基板の2つの対向した側部に施される。触媒インク又は触媒重合系溶液は、基板上に電気的接続部を画成するのを助けるベく使用される。基板は、基板の電気的接続部を形成するよう触媒インク又は触媒重合系溶液が施される箇所にて無電解めっきされる。電気的接続部は、少なくとも1つの試験センサに関する自動較正情報を計測器に伝える。
【0010】
[010] 更なる方法に従い、流体試料中の分析物質の濃度を測定するとき少なくとも1つの計測器と共に使用し得るようにされたセンサパッケージ体が形成される。1つの基板が提供される。触媒インク又は触媒重合系溶液が基板の少なくとも一側部に施される。触媒インク又は触媒重合系溶液は、基板上に電気的接続部を画成するのを助けるべく使用される。基板は、基板の電気的接続部を形成するため触媒インク又は触媒重合系溶液が施される箇所にて無電解めっきされる。電気的接続部は、少なくとも1つの試験センサに関する自動較正情報を計測器に伝える。自動較正回路は、センサパッケージ体の基部の表面に装着される。少なくとも1つの試験センサは、流体試料を受け取り得るようにされており且つ、少なくとも1つの計測器と共に作動可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
[030] 1つの実施の形態における計測器又はメータは、分析すべき流体試料を受け入れ得るようにされた試験センサと、所定のパラメータ値を測定する所定の試験順序を行い得るようにされたプロセッサとを使用する。記憶装置が所定のパラメータのデータ値を記憶し得るようプロセッサに連結されている。少なくとも1つの試験センサと関係付けられた較正情報は、測定すべき流体試料が受け入れられる前に、プロセッサによって読み取ることができる。較正情報は、測定すべき流体試料が受け入れられた後であるが、分析物質の濃度が測定される前に、プロセッサによって読み取ることができる。較正情報は、バッチに基づいて変化するであろう試験センサの異なる特徴を補正し得るよう所定のパラメータのデータ値を測定するとき使用される。この工程の変更例は、図面を含むが、これにのみ限定されない、本明細書にて開示した教示内容から逸脱せずに、当該技術分野の当業者に明らかであろう。
【0012】
[031] 次に、図1−図3を参照すると、計測器又はメータ10が示されている。図2において、センサパッケージ体が存在しない計測器10の内部が示されている。センサパッケージ体の一例(センサパッケージ体12)は、図3に別個に示されている。図2を再度参照すると、計測器10の基部材14は、自動較正板16及び所定の数の自動較正ピン18を支持している。例えば、図2に示したように、計測器10は、10の自動較正ピン18を含む。自動較正ピンの数及び形状は、図2に示したものと相違するものとすることが考えられる。自動較正ピン18は、センサパッケージ体12と係合するよう接続される。
【0013】
[032] 図3のセンサパッケージ体12は、自動較正回路又はラベル20と、複数の試験センサ22と、センサパッケージ体の基部26とを含む。分析物質の濃度を測定するため複数の試験センサ22が使用される。測定可能な分析物質は、糖、脂質プロファイル(例えば、コレステロール、中性脂肪、LDL及びHDL)、微量アルブミン、血小板、AlC、果糖、乳酸塩又はビリルビンを含む。その他の分析物質の濃度を測定することが考えられる。分析物質は、例えば、全血試料、血清試料、血漿試料、ISF(組織内流体)及び尿のようなその他の体液及び非体液とすることができる。本出願にて使用するように、「濃度」という語は、分析物質の濃度、活性度(例えば、酵素及び電解液)、滴定濃度(例えば、抗体)又は所望の分析物質を測定するため使用される任意のその他の測定濃度を意味する。
【0014】
[033] 1つの実施の形態において、複数の試験センサ22は、所望の分析物質又は試験すべき分析物質と反応するよう適正に選んだ酵素を含む。糖と反応するよう使用することのできる酵素は、グルコースオキシターゼである。グルコース脱水素酵素のようなその他の酵素を使用することが考えられる。試験センサの一例は、バイエルコーポレーション(Bayer Corporation)に譲渡された米国特許番号6,531,040に開示された試験センサである。その他の試験センサを使用することが考えられる。
【0015】
[034] センサロット間の製造の相違を補正するため臨床値の計算にて使用するように割り当てられた較正情報又はコードは、自動較正回路20にてコード化される。較正情報(例えば、複数の試験センサ22に対するロット特定的な試薬の較正情報)を伝送する工程を自動化して、センサ22を少なくとも1つの計測器又はメータと共に使用し得るようにするため、自動較正回路20が使用される。1つの実施の形態において、自動較正回路20は、異なる計測器又はメータと共に使用し得るようにされている。自動較正ピン18は、計測器10のカバー38が閉じられ、回路20が存在するとき、自動較正回路20と電気的に連結する。自動較正回路20については、図4に関して以下により詳細に説明する。
【0016】
[035] 1つの方法に従い、電流の読み取り値及び少なくとも1つの等式を使用して流体試料の分析物質の濃度が測定される。この方法において、自動較正回路20からの較正情報又はコードを使用して等式の定数が識別される。これらの定数は、(a)等式の定数を計算するアルゴリズムを使用するステップと、又は(b)自動較正回路20から読み取った特定の所定の較正コードに対する等式の定数を検索する検索表からステップとにより識別することができる。自動較正回路20は、デジタル又はアナログ技術により具体化することができる。デジタルの具体化において、計測器は、較正情報を測定するため選んだ位置に沿ってコンダクタンスがあるかどうかを測定するのを助ける。アナログの具体化において、計測器は、較正情報を測定するため、選んだ位置に沿った抵抗を測定するのを助ける。
【0017】
[036] 図3を再度、参照すると、複数の試験センサ22が自動較正回路20の周りに配置され且つ、回路20を含む領域から半径方向に伸びている。図3の複数のセンサ22は、個々のキャビティ又はブリスタ24内に保存され且つ、複数の試験センサ22の1つが使用される前に、関係付けられたセンサの電子回路により読み取られる。複数のセンサキャビティ又はブリスタ24は、センサパッケージ体12の周端縁に向けて伸びている。この実施の形態において、センサキャビティ24の各々は、複数の試験センサ22の1つを受容する。
【0018】
[037] 図3のセンサパッケージ体12は、外周端縁付近からセンサパッケージ体12の中心に向けて伸び且つ該中心から隔てられたセンサキャビティ24を有する、全体として円形の形状をしている。しかし、センサパッケージ体は、図3に示したものと異なる形状とすることが考えられる。例えば、センサパッケージ体は、四角形、矩形、その他の多角形の形状又は楕円形を含んで非多角形の形状とすることができる。
【0019】
[038] 図4を参照すると、この実施の形態における自動較正回路20は、(a)計測器又はメータ10、(b)計測器10と別個であり又は異なる第二の計測器又はメータ(図示せず)及び(c)計測器10及び第二の計測器の双方と共に作動可能な複数のセンサ22と共に使用し得るようにされている。このように、この実施の形態において、自動較正回路20は、第二の計測器(すなわち新たな計測器)及び第一の計測器(すなわち古い計測器)と共に使用し得るようにされているため、「逆行的」に適合可能であると見なすことができる。自動較正回路は、2つの古い計測器又は2つの新たな計測器と共に機能するよう使用することができる。製造上の変更を少なくし又は解消するため、「逆行的」に適合可能な自動較正回路は回路の寸法を増したり又は電気的接点領域の寸法を小さくしないことが望ましい。図6及び図7に関して以下に説明する別の実施の形態において、自動較正回路は、1つの計測器と共に使用し得るようにされている。
【0020】
[039] 1つの実施の形態に従い、センサパッケージ体は、少なくとも1つの計測器(例えば、計測器10及び第二の計測器と共に作動可能な複数のセンサ22を含むセンサパッケージ12)と共に作動可能な複数のセンサを含む。複数のセンサ22が実質的に同一の較正特徴を有する場合、センサ22の1つに対して計測器10を較正することは、その特定のパッケージ体12内の複数のセンサ22の各々に対し計測器10を較正するのに効果的である。
【0021】
[040] 図4の自動較正回路20は、内側リング52と、外側リング54と、複数の電気的接続部60と、複数の電気的接続部60から別個の複数の電気的接続部62とを含む。幾つかの適用例に対し、内側リング52は論理0sを表わし、外側リング54は論理1sを表わす。内側リング又は外側リングは連続的でないようにすることが考えられる。例えば、内側リング52は、完全な回路を形成するよう伸びないため、連続的ではない。他方、外側リング54は連続的である。内側リング及び外側リングの双方が連続的であり、また、別の実施の形態において、内側リング及び外側リングが連続的ではないようにすることができる。内側リング及び外側リングは、円形以外の形状とすることが考えられる。このように、本明細書にて使用したように、「リング」という語は、不連続的な構造体と、円形以外の形状とを含む。
【0022】
[041] 複数の電気的接続部60は、複数の外側接点領域88(例えば、接点パッド)を含む。複数の外側接点領域88は、自動較正回路20の円周の周りに半径方向に配置されている。複数の電気的接続部62は、複数の内側接点領域86を含む。内側接点領域86は、外側接点領域88よりも回路20の中心により近い位置に配置されている。複数の外側接点領域及び内側接点領域は、図4に示した位置と異なる位置に配置することが考えられる。
【0023】
[042] 複数の電気的接続部62は、複数の電気的接続部60と別個である。しかし、本明細書にて「別個である」という語を使用することは、コードした情報は別個であるが、脱コード化した情報は実質的に同一であることを意味する。例えば、計測器10は、実質的に同一の較正特徴を有するが、例えば、コード化した較正情報と連結するためのピン18のような接点は、計測器の各々に対し異なる位置に配置されている。従って、コード化した情報は、適正な計測器と連結するよう配置しなければならないから、計測器の各々に相応する第一及び第二の測定器のコード化した較正情報は、別個である。
【0024】
[043] 図4に示した実施の形態において、複数の電気接点60は、複数の外側接点領域88の各々からそれぞれの第一の共通の接続部(例えば、内側リング52)まで又は第二の共通の接続部(例えば、外側リング54)まで直接、伸びるようにされている。このように、複数の外側接点領域88の電気的接続部は、内側接点領域86の任意のものを通って伸びない。かかる配置とすることにより、自動較正回路20の寸法を増すことなく、同一の総数の内側及び外側接点領域86、88を使用して追加の独立的なコード化した較正情報を得ることができる。更に、外側接点領域(外側パッド)の電気的接続部が内側接点領域(例えば、内側パッド)を通って伸びる場合、望ましくない電気的接続が生じる可能性がある。しかし、その他の実施の形態において、外側接点領域は、内側接点領域を通って伸びるようにすることが考えられる。
【0025】
[044] 複数の電気的接続部60は、自動較正のため、第一の計測器により利用されるようにされている。他方、複数の電気的接続部62は、自動較正のため第二の計測器により利用されるようにされている。このように、外側接点領域88及び内側接点領域86を配置することは、複数の外側接点領域88又は複数の内側接点領域86の何れかと接触することのできる計測器又はメータにより自動較正回路20を読み取ることを許容する。
【0026】
[045] 複数の電気的接続部60からの情報は、複数の試験センサ22に相応する。複数の電気的接続部62から得られた情報は、複数の試験センサ22にも相応する。
[046] 1つの実施の形態に従い、複数の外側接点領域88の実質的に全ては、最初に、第一の共通の接続部(例えば、内側リング52)及び第二の共通の接続部(例えば、外側リング54)と電気的に接続される。自動較正回路をプログラム化するため、この実施の形態における外側接点領域88の実質的に全てが内側リング52又は外側リング54の一方とのみ接続される。同様に、複数の内側接点領域86の実質的に全ては、最初に、第一の共通の接続部(例えば、内側リング52)及び第二の共通の接続部(例えば、外側リング54)と電気的に接続される。自動較正回路をプログラム化するため、この実施の形態において、内側接点領域86の実質的に全てが内側リング52又は外側リング54の一方とのみ接続される。
【0027】
[047] 図4には、特定のパターンは示されていないが、複数の外側及び内側接点領域を第一及び第二の共通の接続部との可能な接続部が多数、示されている。自動較正回路20のパターンの一例は、図5に示されている。自動較正回路のその他のパターンを形成することが考えられる。
【0028】
[048] 典型的に、外側接点領域88及び内側接点領域86の少なくとも一方は、常に、第一の共通の接続部(例えば、内側リング52)及び第二の共通の接続部(例えば、外側リング54)と電気的に接続されている。例えば、図4及び図5に示したように、外側接点領域88aは、常に、外側リング54と電気的に接続されている。同様に、内側接点領域86aは、常に、内側リング52と電気的に接続されている。個々の外側接点領域88及び内側接点領域86のみを内側リング52又は外側リング54と接続されることは、計測器のソフトウェアにより何らかの「非接続」状態を感知することができるため、信頼性の高い計測器を維持することを助けることになる。このように、欠陥のある自動較正回路であること又は計測器との間違った接続であることは、計測器のソフトウェアにより自動的に感知することができる。
【0029】
[049] 計測器は、自動較正回路の読み取りに対する幾つかの応答性を含むことができる。例えば、応答性は、次のコード、すなわち(1)正確な読み取り、(2)間違った読み取り、(3)読み取り不能な欠陥のあるコード、(4)読み取り不能な間違った回路、(5)読み取りコード範囲外を含むことができる。正確な読み取りは、計測器又はメータが較正情報を正確に読み取ったことを示す。間違った読み取りは、計測器が回路中にコード化された較正情報を正確に読み取らなかったことを示す。間違った読み取りのとき、回路は、完全性チェックを通っている。読み取り不能な欠陥のあるコードは、計測器が回路の存在を感知する(2つ又はより多くの自動較正回路の間の連続性がある)が、回路コードは、1つ又はより多くのコード化規則(回路の完全性チェック)に不合格であることを示す。読み取り不能な間違った回路は、計測器が回路の存在を感知しない(任意の自動較正ピンの間の連続性がないこと)ことを示す。読み取りコード範囲外は、計測器が自動較正コードを感知するが、較正情報は、その計測器に対して有効ではないことを示す。
【0030】
[050] 別の実施の形態に従い、自動較正回路は、1つの計測器と共に使用することができる。かかる自動較正回路の一例が図6に示されている。自動較正回路120は、内側リング152と、外側リング154と、複数の電気的接続部160とを含む。内側リング又は外側リングは、連続的ではないようにすることが考えられる。例えば、内側リング152は、完全な円を形成するよう伸びないため、連続的ではない。他方、外側リング154は、連続的である。内側リング及び外側リングは共に、連続的とし、また、別の実施の形態において、内側リング及び外側リングは連続的でないようにすることができる。内側リング及び外側リングは、円形以外の形状とすることが考えられる。
【0031】
[051] 複数の電気的接続部160は、複数の外側接点領域188(例えば接点パッド)を含む。複数の外側接点領域188は、自動較正回路120の円周の周りにて半径方向に配置されている。複数の外側接点領域は、図6に示した位置と異なる位置に配置することが考えられる。
【0032】
[052] 複数の電気的接続部160は、自動較正のため計測器により使用し得るようにされている。外側接点領域188の配置位置は、複数の外側接点領域188を接続することのできる計測器又はメータにより自動較正回路120を読み取ることを許容する。複数の電気的接続部160からの情報は、複数の試験センサ22に相応する。1つの実施の形態に従い、複数の外側接点領域188の実質的に全ては、最初に、第一の共通の接続部(例えば、内側リング152)及び第二の共通の接続部(例えば、外側リング154)と電気的に接続されている。自動較正回路をプログラム化するため、この実施の形態において、外側接点領域188の実質的に全ては、内側リング152又は外側リング154の一方とのみ接続される。
【0033】
[053] 図6には、特定のパターンは示されず、第一及び第二の共通の接続部に対する複数の外側接点領域の可能な接続部の全てが示されている。自動較正回路120のパターンの一例が図7に示されている。自動較正回路のその他のパターンを形成することも考えられる。
【0034】
[054] 典型的に、外側接点領域188の少なくとも1つは、第一の共通の接続部(例えば、内側リング152)及び第二の共通の接続部(例えば、外側リング154)と電気的に接続される。例えば、図6及び図7に示したように、外側接点領域188aは、常に、外側リング154と電気的に接続されている。個々の外側接点領域188が内側リング152又は外側リング154とのみ接続されるようにすることは、何らかの「非接続」を計測器のソフトウェアによって感知することができるため、信頼性の高い計測器を維持するのを助けることになる。このように、欠陥のある自動較正回路又は計測器との間違った接続は、計測器のソフトウェアにより自動的に感知することができる。
【0035】
[055] 1つの方法に従い、少なくとも1つの計測器と共に使用される自動較正回路(例えば、自動較正回路10、120)は、1つの基板を提供することにより形成することができる。このように、図4−図7に示したものに加えて異なる電気的接続部を有するその他の自動較正回路は、本発明の方法によって形成することが考えられる。
【0036】
[056] 触媒インク又は触媒重合系溶液が基板の少なくとも1つの側部に施される。触媒インク又は触媒重合系溶液は、基板にて電気的接続部を画成するのを助けるべく使用される。触媒インク又は触媒重合系溶液が基板に配置された後、基板は、無電解めっきして基板上に電気的接続部を形成する。電気的接続部は、試験センサに対する自動較正情報を計測器又はメータに伝える。電気的接続部は、自動較正のため少なくとも1つの計測器により利用し得るようにされた1つのパターンを形成する。例えば、自動較正回路は、自動較正のため1つの計測器と共に使用することができる。別の実施の形態において、自動較正回路は、自動較正のための少なくとも2つの計測器と共に使用することができ、これらの計測器の第一及び第二の計測器は異なる。
【0037】
[057] 自動較正回路を形成するとき使用される基板は、多岐に渡る材料から成るものとすることができる。基板は、典型的に、絶縁した材料にて出来ている。例えば、基板は重合系材料にて形成することができる。基板を形成するときに使用可能な重合系材料の非限定的な例は、ポリエチレン、ポリプロピレン、延伸ポリプロピレン(OPP)、無延伸成形ポリプロピレン(CPP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリカーボネート又はこれらの組み合わせを含む。
【0038】
[058] 1つの実施の形態において、無電解めっきし得るようにされた触媒インク又は触媒重合系溶液が使用される。触媒重合系溶液の一例は、インクジェット印刷可能な触媒ポリマーである。無電解めっきし得るようにされた触媒インク又は触媒重合系溶液は、スクリーン印刷、グラビア印刷及びインクジェット印刷のような多岐に渡る方法により基板に施すことができる。触媒インク又は触媒重合系溶液は、基板に接着した触媒膜を作成するのを許容すべく熱硬化性又は熱可塑性ポリマーを含む。
【0039】
[059] 1つの方法に従い、触媒インク又は触媒重合系溶液が施された後、乾燥又は硬化させる。使用可能な乾燥又は硬化工程の一例は、紫外光線によって硬化させることである。乾燥工程は、熱を加えることにより乾燥させ又は硬化させるステップを含むことができる。触媒インク又は触媒重合系溶液は、無電解めっきを許容するため触媒性質を有する。このとき、この膜は、無電解めっきすることができる。
【0040】
[060] 触媒インク又は触媒重合系溶液が基板に施され且つ工程にて乾燥された後、基板は無電解めっきする。無電解めっきは、電流を使用せずに、伝導性金属を基板上に堆積させるべくレドックス反応を使用する。伝導性金属は、全体として基板に施された形成される触媒膜の所定のパターン上に配置される。このように、伝導性金属は、無電解めっき触媒を含む乾燥し又は硬化した触媒膜上に堆積させる。
【0041】
[061] 無電解めっきにて使用することができる伝導性金属の非限定的な例は、銅、ニッケル、金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、コバルト、スズ又はこれらの組み合わせ又は合金を含む。例えば、パラジウム/ニッケルの組み合わせは、伝導性金属として使用し又はコバルト合金を伝導性金属として使用することができる。無電解めっき工程にてその他の金属材料及びその材料の合金を使用することが考えられる。伝導性金属材料の厚さは、変更可能であるが、全体として、約0.025から約2.54μm(約1から約100μインチ)であり、より典型的には、約0.127から約1.27μm(約5から約50μインチ)である。
【0042】
[062] 無電解めっき工程は、典型的に、錯体金属を水溶性溶液中にて還元するステップを含む。水溶性溶液は、典型的に、金属又は浴によって変化する穏やかな又は強力な還元剤を含む。無電解めっきにて使用可能な1つの還元剤は、次亜リン酸ナトリウム(NaHPO)である。その他の還元剤を無電解めっきにて使用することが考えられる。
【0043】
[063] かかる工程の非限定的な一例について、図8a−8dに関して説明する。図8aにおいて、全体として円形の形状をした基板202が提供される。基板は、その他の寸法及び形状とすることが考えられる。図8bに示したように、触媒インク又は触媒重合系溶液222が基板202に施される。次に、触媒インク又は触媒重合系溶液222を有する基板202は、図8cに示したように紫外(UV)光線242にて照射する。紫外光線242にて照射した後、乾燥し又は硬化した無電解触媒膜を有する基板202を無電解めっきする。図8dに示したように、無電解めっきは、浴262内にて行われる。基板は、自己触媒めっき法又は浸漬めっき法により無電解めっきすることができる。基板202を除去し且つ乾燥させて自動較正回路を形成する。この特別な例において、自動較正回路は図4に示されている。
【0044】
[064] 別の方法に従い、自動較正回路は、2つの対向した側部に電気的接続部を形成することができる。この方法において、1つの基板が提供される。基板は、貫通するよう形成された少なくとも1つの開口を含む。基板は、1つの実施の形態において、ビア開口と称される複数の開口を形成することが望ましい。開口は、全体として約5から約30ミルの直径を有する円形の形状とすることができる。
【0045】
[065] 複数の開口は、多角形(例えば、四角形、矩形)又は非多角形(例えば楕円形)のような、全体として円形の形状の複数の開口以外の異なる形状とすることもできる。複数の開口は、切削又はプレス加工を含む多岐に渡る方法によって形成することができる。複数の開口102a−dを形成する1つの切削方法はレーザを使用する方法である。基板に開口を形成することにより、基板の正面側と後側との間に電気的接続部を形成することができる。
【0046】
[066] 触媒インク又は触媒重合系溶液は、基板の対向した2つの側部に提供される。触媒インク又は触媒重合系溶液は、基板上に電気的接続部を画成するのを助けるべく使用される。触媒インク又は触媒重合系溶液が基板の両側部に配置され、次に、硬化又は乾燥させた後、基板は、無電解めっきして基板の電気的接続部を形成する。基板の両側部にある電気的接続部は、少なくとも1つの試験センサに対する自動較正情報を計測器又はメータまで伝える。
【0047】
[067] かかる工程の1つの非限定的な例について、図9a−9fに関して説明する。図9aにおいて、全体として円形の形状をした基板302が提供される。図9bにおいて、基板302に複数の開口314が形成される。上述したような開口314は、例えば、レーザによって形成することができる。複数の開口314の数、形状及び寸法は、図9bに示したものと相違するものとすることができる。
【0048】
[068] 図9cにおいて、触媒インク又は触媒重合系溶液322が基板302の第一の側部324に施される。図9dにおいて、触媒インク又は触媒重合系溶液332は、基板302の第二の対向した側部334に施される。複数の開口314の1つの表面に施された後の触媒インク又は触媒重合系溶液322、332の図が図10aに示されている。
【0049】
[069] 触媒インク又は触媒重合系溶液322、332を有する基板302は、図9eにて紫外光線342により照射する。図9eにて紫外光線342にて照射された後、基板に対し無電解めっきを行う。図9fに示したように、無電解めっきは、無電解めっき溶液を保持する浴362内にて行われる。基板は、自己触媒めっき法又は浸漬めっき法により無電解めっきすることができる。基板302を浴362から除去し且つ乾燥させ、複数の開口314を介して互いに電気的に連通する両側部にて電気的接続部を有する自動較正回路を形成する。詳細には、複数の開口314内に配置された伝導性金属は、基板302の側部の間にて電気的接続部を確立する。これは、例えば、図10bに示されており、この場合、めっき層360が触媒インク又は触媒重合系溶液322、332に形成され且つ開口内に伸びて、また、該開口を実質的に充填する。めっき層360は、開口302の側部324、334間に電気的接続部を確立し得るよう開口内に十分な数にて且つ適正に配置する必要がある。
【0050】
[070] 自動較正回路を形成する方法は、自動較正回路に高分解能の電気的接続部を形成し得るようにされている。詳細には、本発明の方法は、電気的接続部間にて50μm以下の線及び間隔を有する自動較正回路を許容する。更に、幾つかの実施の形態において、自動較正回路は、試験センサ又はパッケージ体に自動較正特徴部を一層良く画成し得るよう開口を使用することを通じて基板の両側部を利用し得るようにされている。電気的接続部を基板の反対側部まで動かすことにより、計測器又はメータのピンが異なるパッド間にてトレースを切り込み又は架橋する可能性が少なくなる。
【0051】
[071] 本発明の自動較正回路(例えば、自動較正回路20、120)は形成し且つ次に、センサパッケージ体(例えば、センサパッケージ体12)に装着することができる。自動較正回路は、例えば、接着剤又はその他の装着方法を介してセンサパッケージ体に装着することができる。
【0052】
[072] 図4−図7の自動較正回路20、120は、全体として、円形の形状をしている。しかし、自動較正回路は、図4−図9に示したものと異なる形状とすることが考えられる。例えば、自動較正回路は、四角形、矩形又はその他の多角形の形状とし、また、楕円形を含む非多角形の形状とすることができる。また、接点領域は、図4−図9に示したものと異なる位置に配置することも考えられる。例えば、接点は線形列とすることができる。
【0053】
[073] 自動較正回路20、120は、図1、図2に示した計測器10以外の計測器と共に使用することが考えられる。自動較正回路20、120は、センサパッケージ体12内のその他の型式のセンサパック内にて使用することもできる。例えば、自動較正回路は、複数の試験センサの積み重ね体又はドラム型センサパッケージ体を有するカートリッジのようなセンサパッケージ体にて使用することができる。
工程A
[074] 少なくとも1つの試験センサを含み且つ、計測器又はメータと共に使用し得るようにされたセンサパッケージ体と共に使用される自動較正回路を形成する方法において、
基板を提供するステップと、
基板にて電気的接続部を較正するのを助けるべく使用される触媒インク又は触媒重合系溶液を基板の少なくとも1つの側部に施すステップと、
少なくとも1つの試験センサに対する自動較正情報を計測器まで伝える基板の電気的接続部を形成するよう触媒インク又は触媒重合系溶液が施される箇所にて基板を無電解めっきするステップとを備える上記の方法が提供される。
工程B
[075] 基板は重合系材料である、工程Aの方法である。
工程C
[076] 重合系材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、延伸ポリプロピレン(OPP)、無延伸ポリプロピレン(CPP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリカーボネート又はそれらの組み合わせを含む、工程Bの方法である。
工程D
[077] 無電解めっきは、銅、ニッケル、金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、コバルト、スズ、これらの組み合わせ又は合金である伝導性金属を使用する、工程Aの方法である。
工程E
[078] 伝導性金属材料の厚さは、約0.025から約2.54μm(約1から約100μインチ)である、工程Dの方法である。
工程F
[079] 伝導性金属材料の厚さは、0.127から約1.27μm(5から約50μインチ)である、工程Eの方法である。
工程G
[080] 触媒インク又は触媒重合系溶液は、インクジェット印刷可能な触媒ポリマーである、工程Aの方法である。
工程H
[081] 自動較正回路は、正確に1つの型式の計測器と共に使用し得るようにされた、工程Aの方法である。
工程I
[082] 自動較正回路は、複数の計測器と共に使用し得るようにされた、工程Aの方法である。
工程J
[083] 触媒インク又は触媒重合系溶液は、インクジェット印刷により基板に施される、工程Aの方法である。
工程K
[084] 触媒インク又は触媒重合系溶液の施工はスクリーン印刷により基板に施される、工程Aの方法である。
工程L
[085] 触媒インク又は触媒重合系溶液の施工はグラビア印刷により基板に施される、工程Aの方法である。
工程M
[086] 触媒インク又は触媒重合系溶液を乾燥させ又は硬化させるステップを更に含む、工程Aの方法である。
工程N
[087] 少なくとも1つの試験センサを含み且つ、計測器又はメータと共に使用し得るようにされたセンサパッケージ体と共に使用される自動較正回路を形成する方法において、
基板を提供するステップと、
基板を貫通する少なくとも1つの開口を形成するステップと、
基板にて電気的接続部を画成するのを助けるべく使用される触媒インク又は触媒重合系溶液を基板の2つの対向する側部に施すステップと、
少なくとも1つの試験センサに対する自動較正情報を計測器まで伝える基板の電気的接続部を形成するよう触媒インク又は触媒重合系溶液が施される箇所にて基板を無電解めっきするステップとを備える上記の方法が提供される。
工程O
[088] 少なくとも1つの開口は、基板の電気的接続部を画成する前にレーザによって形成される、工程Nの方法である。
工程P
[089] 少なくとも1つの開口は、基板の電気的接続部を画成する前に、プレス加工することにより形成される、工程Nの方法である。
工程Q
[090] 少なくとも1つの開口は複数の開口である、工程Nの方法である。
工程R
[091] 基板は重合系材料である、工程Nの方法である。
工程S
[092] 重合系材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、延伸ポリプロピレン(OPP)、無延伸ポリプロピレン(CPP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリカーボネート又はそれらの組み合わせを含む、工程Rの方法である。
工程T
[093] 無電解めっきは、銅、ニッケル、金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、コバルト、スズ、これらの組み合わせ又は合金である伝導性金属を使用する、工程Nの方法である。
工程U
[094] 伝導性金属材料の厚さは、約約0.025から約2.54μm(約1から約100μインチ)である、工程Tの方法である。
工程V
[095] 伝導性金属材料の厚さは、約0.127から約1.27μm(約5から約50μインチ)である、工程Uの方法である。
工程W
[096] 触媒インク又は触媒重合系溶液はインクジェット印刷により基板に施される、工程Nの方法である。
工程X
[097] 触媒インク又は触媒重合系溶液の施工はスクリーン印刷により基板に施される、工程Nの方法である。
工程Y
[098] 触媒インク又は触媒重合系溶液の施工はグラビア印刷により基板に施される、工程Nの方法である。
工程Z
[099] 流体試料中の分析物質の濃度を測定するとき少なくとも1つの計測器と共に使用し得るようにされたセンサパッケージ体を形成する方法において、
基板を提供するステップと、
基板にて電気的接続部を画成するのを助けるべく使用される触媒インク又は触媒重合系溶液を基板の少なくとも1つの側部に施すステップと、
少なくとも1つの試験センサに対する自動較正情報を計測器まで伝える基板の電気的接続部を形成するよう触媒インク又は触媒重合系溶液が施される箇所にて基板を無電解めっきするステップと、
自動較正回路をセンサパッケージ体の基部の表面に装着するステップと、
流体試料を受け取り得るようにされ且つ、少なくとも1つの計測器と共に作動可能である少なくとも1つの試験センサを提供するステップとを備える、上記の方法が提供される。
工程AA
[0100] 少なくとも1つの試験センサは複数のセンサであり、複数の試験センサのそれぞれ1つを保持する複数のキャビティを提供するステップを更に備え、複数の試験キャビティは、自動較正回路の周りに配置される、工程Zの方法である。
工程BB
[0101] 基板は重合系材料である、工程Zの方法である。
工程CC
[0102] 重合系材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、延伸ポリプロピレン(OPP)、無延伸ポリプロピレン(CPP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリカーボネート又はそれらの組み合わせを含む、工程BBの方法である。
工程DD
[0103] 無電解めっきは、銅、ニッケル、金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、コバルト、スズ、これらの組み合わせ又は合金である伝導性金属を使用する、工程Zの方法である。
工程EE
[0104] 伝導性金属材料の厚さは、約0.025から約2.54μm(約1から約100μインチ)である、工程DDの方法である。
工程FF
[0105] 伝導性金属材料の厚さは、0.127から約1.27μm(5から約50μインチ)である、工程EEの方法である。
工程GG
[0106] 触媒インク又は触媒重合系溶液はインクジェット印刷可能な触媒ポリマーである、工程Zの方法である。
工程HH
[0107] 触媒インク又は触媒重合系溶液はインクジェット印刷により基板に施される、工程Zの方法である。
工程II
[0108] 触媒インク又は触媒重合系溶液の施工はスクリーン印刷により基板に施される、工程Zの方法である。
工程JJ
[0109] 触媒インク又は触媒重合系溶液の施工はグラビア印刷により基板に施される、工程Zの方法である。
工程KK
[0110] 無電解めっき触媒溶液又はインクを乾燥させ又は硬化させるステップを更に含む、工程Zの方法である。
【0054】
[0111] 本発明は、1つ又はより多くの特定的な実施の形態に関して説明したが、当該技術分野の当業者には、本発明の精神及び範囲から逸脱せずに、多数の変更例を為すことが可能であることが認識されよう。これらの実施の形態及びその明らかな変更例の各々は、特許請求の範囲により規定された本発明の精神及び範囲に属するものと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】1つの実施の形態に従った感知型計測器の頂面斜視図である。
【図2】図1の感知型計測器の内部を示す頂面斜視図である。
【図3】図1及び図2の感知型計測器と共に使用される1つの実施の形態に従ったセンサパッケージ体の図である。
【図4】本発明の1つの方法により形成された自動較正回路又はラベルの頂面図である。
【図5】1つのパターンに従った図4の自動較正回路の頂面図である。
【図6】本発明の別の方法により形成された自動較正回路の頂面図である。
【図7】1つのパターンに従った図6の自動較正回路の頂面図である。
【図8】8aは、1つの工程に従って図4の自動較正回路を形成すべく使用される基板の頂面斜視図である。
【図8b】1つの工程に従って触媒インク又は触媒重合系溶液が追加された、図8aの基板の図である。
【図8c】図8bの触媒インク又は触媒重合系溶液が紫外光線にて照射される、基板の図である。
【図8d】図8cの紫外線にて照射された後、基板を無電解めっきした溶液にて無電解めっきし得るようにされた浴の側面図である。
【図9a】別の工程に従い自動較正回路を形成すべく使用される基板の頂面斜視図である。
【図9b】複数の開口が形成された図9aの基板の図である。
【図9c】触媒インク又は触媒重合系溶液が追加された、図9bの基板の頂面斜視図である。
【図9d】触媒インク又は触媒重合系溶液が追加された、図9bの基板の底面斜視図である。
【図9e】図9c、9dの触媒インク又は触媒重合系溶液が紫外光線にて照射される、基板の頂面斜視図である。
【図9f】図9eの紫外線にて照射された後、基板を無電解めっきした溶液にて無電解めっきし得るようにされた浴の図である。
【図10a】触媒インク又は触媒重合系溶液が基板に施された後、図9bに示した開口の拡大側面図である。
【図10b】基板が無電解めっきされた後の図10aに示した開口の拡大側面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの試験センサを含み且つ、計測器又はメータと共に使用し得るようにされたセンサパッケージ体と共に使用される自動較正回路を形成する方法において、
基板を提供するステップと、
基板にて電気的接続部を画成するのを助けるべく使用される触媒インク又は触媒重合系溶液を基板の少なくとも1つの側部に施すステップと、
少なくとも1つの試験センサに対する自動較正情報を計測器まで伝える基板の電気的接続部を形成するよう触媒インク又は触媒重合系溶液が施される箇所にて基板を無電解めっきするステップとを備える、自動較正回路を形成する方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、
基板は重合系材料である、方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法において、
重合系材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、延伸ポリプロピレン(OPP)、無延伸ポリプロピレン(CPP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリカーボネート又はそれらの組み合わせを含む、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法において、
無電解めっきは、銅、ニッケル、金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、コバルト、スズ、これらの組み合わせ又は合金である伝導性金属を使用する、方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法において、
伝導性金属材料の厚さは約0.025から約2.54μm(約1から約100μインチ)である、方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法において、
伝導性金属材料の厚さは0.127から約1.27μm(5から約50μインチ)である、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法において、
触媒インク又は触媒重合系溶液は、インクジェット印刷可能な触媒ポリマーである、方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法において、
自動較正回路は、正確に1つの型式の計測器と共に使用し得るようにされた、方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法において、
自動較正回路は、複数の計測器と共に使用し得るようにされた、方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法において、
触媒インク又は触媒重合系溶液は、インクジェット印刷により基板に施される、方法。
【請求項11】
請求項1に記載の方法において、
触媒インク又は触媒重合系溶液の施工はスクリーン印刷により基板に施される、方法。
【請求項12】
請求項1に記載の方法において、
触媒インク又は触媒重合系溶液の施工はグラビア印刷により基板に施される、方法。
【請求項13】
請求項1に記載の方法において、
触媒インク又は触媒重合系溶液を乾燥させ又は硬化させるステップを更に含む、方法。
【請求項14】
少なくとも1つの試験センサを含み且つ、計測器又はメータと共に使用し得るようにされたセンサパッケージ体と共に使用される自動較正回路を形成する方法において、
基板を提供するステップと、
基板を貫通する少なくとも1つの開口を形成するステップと、
基板にて電気的接続部を画成するのを助けるべく使用される触媒インク又は触媒重合系溶液を基板の2つの対向する側部に施すステップと、
少なくとも1つの試験センサに対する自動較正情報を計測器まで伝える基板の電気的接続部を形成するよう触媒インク又は触媒重合系溶液が施される箇所にて基板を無電解めっきするステップとを備える、自動較正回路を形成する方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法において、
少なくとも1つの開口は、基板の電気的接続部を画成する前にレーザによって形成される、方法。
【請求項16】
請求項14に記載の方法において、
少なくとも1つの開口は、基板の電気的接続部を画成する前に、プレス加工することにより形成される、方法。
【請求項17】
請求項14に記載の方法において、
少なくとも1つの開口は複数の開口である、方法。
【請求項18】
請求項14に記載の方法において、
基板は重合系材料である、方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法において、
重合系材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、延伸ポリプロピレン(OPP)、無延伸ポリプロピレン(CPP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリカーボネート又はそれらの組み合わせを含む、方法。
【請求項20】
請求項14に記載の方法において、
無電解めっきは、銅、ニッケル、金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、コバルト、スズ、これらの組み合わせ又は合金である伝導性金属を使用する、方法。
【請求項21】
請求項20に記載の方法において、
伝導性金属材料の厚さは約0.025から約2.54μm(約1から約100μインチ)である、方法。
【請求項22】
請求項21に記載の方法において、
伝導性金属材料の厚さは0.127から約1.27μm(5から約50μインチ)である、方法。
【請求項23】
請求項14に記載の方法において、
触媒インク又は触媒重合系溶液は、インクジェット印刷により基板に施される、方法。
【請求項24】
請求項14に記載の方法において、
触媒インク又は触媒重合系溶液の施工はスクリーン印刷により基板に施される、方法。
【請求項25】
請求項14に記載の方法において、触媒インク又は触媒重合系溶液の施工はグラビア印刷により基板に施される、方法。
【請求項26】
流体試料中の分析物質(analyte)の濃度を測定するとき少なくとも1つの計測器と共に使用し得るようにされたセンサパッケージ体を形成する方法において、
基板を提供するステップと、
基板にて電気的接続部を画成するのを助けるべく使用される触媒インク又は触媒重合系溶液を基板の少なくとも1つの側部に施すステップと、
少なくとも1つの試験センサに対する自動較正情報を計測器まで伝える基板の電気的接続部を形成するよう触媒インク又は触媒重合系溶液が施される箇所にて基板を無電解めっきするステップと、
自動較正回路をセンサパッケージ体の基部の表面に装着するステップと、
流体試料を受け取り得るようにされ且つ、少なくとも1つの計測器と共に作動可能である少なくとも1つの試験センサを提供するステップとを備える、センサパッケージ体を形成する方法。
【請求項27】
請求項26に記載の方法において、少なくとも1つの試験センサは複数のセンサであり、複数の試験センサのそれぞれ1つを保持する複数のキャビティを提供するステップを更に備え、複数の試験キャビティは、自動較正回路の周りに配置される、方法。
【請求項28】
請求項26に記載の方法において、
基板は重合系材料である、方法。
【請求項29】
請求項28に記載の方法において、
重合系材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、延伸ポリプロピレン(OPP)、無延伸ポリプロピレン(CPP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリカーボネート又はそれらの組み合わせを含む、方法。
【請求項30】
請求項26に記載の方法において、
無電解めっきは、銅、ニッケル、金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、コバルト、スズ、これらの組み合わせ又は合金である伝導性金属を使用する、方法。
【請求項31】
請求項30に記載の方法において、
伝導性金属材料の厚さは約0.025から約2.54μm(約1から約100μインチ)である、方法。
【請求項32】
請求項31に記載の方法において、
伝導性金属材料の厚さは0.127から約1.27μm(5から約50μインチ)である、方法。
【請求項33】
請求項26に記載の方法において、
触媒インク又は触媒重合系溶液は、インクジェット印刷可能な触媒ポリマーである、方法。
【請求項34】
請求項26に記載の方法において、
触媒インク又は触媒重合系溶液は、インクジェット印刷により基板に施される、方法。
【請求項35】
請求項26に記載の方法において、
触媒インク又は触媒重合系溶液の施工はスクリーン印刷により基板に施される、方法。
【請求項36】
請求項26に記載の方法において、
触媒インク又は触媒重合系溶液の施工はグラビア印刷により基板に施される、方法。
【請求項37】
請求項26に記載の方法において、無電解めっき触媒溶液又はインクを乾燥させ又は硬化させるステップを更に含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8a】
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【図8b】
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【図8c】
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【図8d】
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【図9a】
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【図9b】
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【図9c】
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【図9d】
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【図9e】
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【図9f】
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【図10a】
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【図10b】
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【公表番号】特表2009−521704(P2009−521704A)
【公表日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−548639(P2008−548639)
【出願日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際出願番号】PCT/US2006/048878
【国際公開番号】WO2007/075937
【国際公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【出願人】(503106111)バイエル・ヘルスケア・エルエルシー (154)