誘電体バリヤ放電ランプ及び平面型照明装置
【課題】放熱性に優れ、照明装置の小型化を図ることができる誘電体バリヤ放電ランプ、及び、同誘電体バリヤ放電ランプを用いた平面型照明装置を提供する。
【解決手段】放電空間22が内部に形成された密封容器21の蓋体20の外面には第1放電電極23を設けるとともに容器本体18の底部の外面には第2放電電極24を設ける。容器本体18の第2放電電極24側は、熱伝導性エポキシ樹脂接着剤等の熱伝導性材料からなる接合材層17を介して、熱伝導性に優れた金属からなるシャーシ11上に接着される。シャーシ11は、誘電体バリヤ放電ランプ15及び駆動回路16を収容する平面型照明装置10のケース14の背面側を形成する。
【解決手段】放電空間22が内部に形成された密封容器21の蓋体20の外面には第1放電電極23を設けるとともに容器本体18の底部の外面には第2放電電極24を設ける。容器本体18の第2放電電極24側は、熱伝導性エポキシ樹脂接着剤等の熱伝導性材料からなる接合材層17を介して、熱伝導性に優れた金属からなるシャーシ11上に接着される。シャーシ11は、誘電体バリヤ放電ランプ15及び駆動回路16を収容する平面型照明装置10のケース14の背面側を形成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、放電空間及び誘電体を挟んで一対の放電電極が対向配置された誘電体バリヤ放電ランプ、及び、同誘電体バリヤ放電ランプを用いた平面型照明装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の平面型照明装置としては、例えば特許文献1に記載されるものがある。図17に示すように、この照明装置50は、例えば天井Cに固定される扁平なグローブ51内に、誘電体バリヤ放電を行う平面放電管52と、この平面放電管52に高周波電流を印可する駆動回路53とを備えている。平面放電管52における前面側の透明電極54は、駆動回路53の接地側に接続されている。これにより、点灯中の透明電極54に人が触れても、電流が流れないようになっている。
【0003】
さらに、グローブ51において天井Cに密着する裏ケース55の内面には、導電性の金属からなるとともに駆動回路53の回路基板が密着された放熱板56が配置され、この放熱板56は、平面放電管52の背面と対応する位置まで延長されている。そして、共に駆動回路53の接地側に接続された前記透明電極54と放熱板56とにより、平面放電管52が電磁遮蔽されるようになっている。
【特許文献1】特開2005−302646号公報(第4頁、第2図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記特許文献1の照明装置50においては、裏ケース55の内面に接合された放熱板56から離間した位置に平面放電管52が保持されている。これは、放熱板56が駆動回路53の接地側に接続されている一方、平面放電管52の背面電極57は高電位となっているためである。従って、平面放電管52と放熱板56との間に空間があるため、平面放電管52の熱を放熱板56に効率良く逃がすことができなかった。このため、平面型照明装置50の照度を上げる場合には、平面放電管52の冷却効率を上げるためにグローブ51を大きくしてその内部の空間容積を大きくし、同空間の空気の対流によってグローブ51全体から放熱される熱量を多くする必要があった。従って、平面型照明装置50の照度を高くしようとすればグローブ51をより大きくする必要があり、照明装置50がより大型化する問題があった。よって、従来の平面型照明装置50は、薄型であることが要求される冷蔵車の冷蔵庫のような狭い空間への設置が難しかった。
【0005】
この発明の目的は、放熱性に優れ、照明装置の小型化を図ることができる誘電体バリヤ放電ランプ、及び、同誘電体バリヤ放電ランプを用いた平面型照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、放電性ガスを封入した放電空間が内部に形成された密封容器の少なくとも一部を透明な誘電体からなる透光部とし、この透光部の外面又は内面には透明な第1放電電極を設け、前記放電空間を挟んで前記第1放電電極に対向する第2放電電極を前記密封容器の外面又は内面に設けた誘電体バリヤ放電ランプにおいて、前記密封容器の外面に設けた前記第2放電電極の外面、又は、密封容器の内面に設けた第2放電電極に対応する同密封容器の外面に対し、熱伝導性の接合材層を介して、又は、直接に、放熱用部材を対接させたことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に加えて、前記透光部の内面に前記第1放電電極を設け、該透光部の外面に透明な密封容器補強部材を密着状態で設けたことを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明に加えて、前記透光部の外面に前記第1放電電極を設け、更に該第1放電電極の外面に透明な密封容器補強部材を密着状態で設けるとともに該密封容器補強部材を電気絶縁性としたことを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の発明に加えて、両放電電極間に駆動電圧を印可する駆動回路を、熱伝導性の接合材層を介して、又は、直接に、前記放熱用部材に対接させたことを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明に加えて、前記放熱用部材を導電性とするとともに前記駆動回路の接地側に前記第2放電電極及び同放熱用部材を接続したことを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項4又は請求項5に記載の発明において、前記密封容器補強部材の外面に接地電極を設けるとともに、この接地電極を前記駆動回路の接地側に接続したことを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項2〜請求項6のいずれか一項に記載の発明において、前記密封容器補強部材を前記密封容器の外周縁から外側に張り出させたことを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項7のいずれか一項のいずれか一項に記載の発明において、前記放熱用部材を前記密封容器の外周縁から外側に張り出させたことを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の発明において、1つの前記放熱用部材の上に、前記密封容器を複数個並設したことを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、放電性ガスを封入した放電空間が内部に形成された偏平な密封容器の両面における第1面側を透明な誘電体からなる透光部とし、この透光部の外面又は内面には透明な第1放電電極を設け、前記放電空間を挟んで同第1放電電極に対向する第2放電電極を前記両面における第2面側の外面又は内面に設けた誘電体バリヤ放電ランプと、このランプを収容したケースとからなる平面型照明装置において、前記ケースの少なくとも一部を放熱用部材とし、前記誘電体バリヤ放電ランプの第2面を、熱伝導性の接合材層を介して、又は、直接に、同放熱用部材に対接させたことを特徴とする。
【0015】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、前記透光部の内面に前記第1放電電極を設け、該透光部の外面に透明な密封容器補強部材を密着状態で設けたことを特徴とする。
【0016】
請求項12に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、前記透光部の外面に前記第1放電電極を設け、更に該第1放電電極の外面に透明な密封容器補強部材を密着状態で設けるとともに該密封容器補強部材を電気絶縁性としたことを特徴とする。
【0017】
請求項13に記載の発明は、請求項11又は請求項12に記載の発明において、前記密封容器補強部材を、前記ケースの一部としたことを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項10〜請求項13のいずれか一項に記載の発明において、前記誘電体バリヤ放電ランプを点灯させる駆動回路を、熱伝導性の接合材層を介して、又は、直接に、前記放熱用部材に対接させたことを特徴とする。
【0018】
請求項15に記載の発明は、請求項14に記載の発明において、前記放熱用部材を導電性とするとともに前記駆動回路の接地側に前記第2放電電極及び同放熱用部材を接続したことを特徴とする。
【0019】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、第1放電電極及び第2放電電極間に高周波電流又は直流パルスを印可すると、密封容器内の放電空間に放電が発生する。そして、この放電により放電性ガスが紫外線を発生し、この紫外線が密封容器内に設けられた蛍光体膜により可視光に変換されて透光部から密封容器の外部に放出される。または、放電空間での放電により、放電性ガスが可視光を発生し、この可視光が透光部から密封容器の外部に直接放出される。このとき、放電空間には、放電による熱が発生する。放電空間で発生した熱は、密封容器の外面に設けた第2放電電極の外面、又は、密封容器の内面に設けた第2放電電極に対応する密封容器の外面に対接させた放熱用部材により、密封容器から効率良く放熱される。このため、従来のように、放熱空間で発生した熱を、密封容器の周囲の空気を介して放熱するだけ構成とは異なり、密封容器の周囲に、密封容器を冷却するための空間を確保する必要がないので、誘電体バリヤ放電ランプを収容するケースを小型化することができる。
【0020】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、内面に第1放電電極が設けられた透光部の外面に、透明な密封容器補強部材が密着状態で設けられるので、密封容器の剛性が向上するとともに透光部が外部から保護される。このため、ガラス等の脆弱な材料によって構成される密封容器が、外力によって破損しにくくなる。
【0021】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、透光部の外面に設けられた第1放電電極の外面に、透明な密封容器補強部材が更に設けられるので、第1放電電極が被覆されるとともに、密封容器の剛性が向上する。このため、第2放電電極側を接地側として両電極間に高周波電流を印可しても、誘電体バリヤ放電ランプに触れた人に電流が流れることはなく、使い勝手が向上する。また、ガラス等の脆弱な材料によって構成される密封容器が、外力によって破損しにくくなる。
【0022】
請求項4に記載の発明によれば、請求項2又は請求項3に記載の発明の作用に加えて、駆動回路において発生した熱が、駆動回路に対接する放熱用部材を通じて効率良く放熱される。従って、駆動回路を冷却するための大きな空間をその周囲に確保する必要がないので、誘電体バリヤ放電ランプ及び駆動回路を収容するケース、さらに、誘電体バリヤ放電ランプを用いた平面型照明装置の小型化を図ることができる。
【0023】
請求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の発明の作用に加えて、導電性の放熱用部材と第2放電電極とが、共に駆動回路の接地側に接続されているので、第2放電電極と放熱用部材との間に浮遊容量が発生しない。従って、第2放電電極からの漏れ電流を防止し、駆動回路の負荷増大を防止することができるので、駆動回路を小型化するとともにその発熱量を抑制することができる。このため、駆動回路を備えた誘電体バリヤ放電ランプ全体を小型化及び薄型化することができる。
【0024】
請求項6に記載の発明によれば、請求項4又は請求項5に記載の発明の作用に加えて、共に駆動回路の接地側に接続された接地電極と第2放電電極とにより、誘電体バリヤ放電ランプが電磁遮蔽される。このため、外部への障害電波の放射を抑制することができる。
【0025】
請求項7に記載の発明によれば、請求項2〜請求項6のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、密封容器補強部材が密封容器の外周縁から外側に張り出しているので、この張り出し部分に外部から物がぶつかっても、密封容器に直接衝撃が加わることはない。このため、ガラス等の脆弱な材料によって形成された密封容器を、外部からの衝撃に対して保護することができる。
【0026】
請求項8に記載の発明によれば、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、放熱用部材が密封容器の外周縁から外側に張り出しているので、この張り出し部分に外部から物がぶつかっても、密封容器に直接衝撃が加わることはない。このため、ガラス等の脆弱な材料によって形成された密封容器を、外部からの衝撃に対して保護することができる。
【0027】
請求項9に記載の発明によれば、請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、1枚の放熱用部材の上に並設した複数個の密封容器により、1つ1つの密封容器における透光部の面積よりも広い発光面積を有する誘電体バリヤ放電ランプを構成することができる。このため、発光面積の異なる多数の種類の誘電体バリヤ放電ランプを、より少ない種類の誘電体バリヤ放電ランプによって製作することができる。
【0028】
請求項10に記載の発明によれば、第1放電電極及び第2放電電極間に高周波電流又は直流パルスを印可すると、密封容器内の放電空間に放電が発生する。そして、この放電により放電性ガスが紫外線を発生し、この紫外線が密封容器内に設けられた蛍光体膜により可視光に変換されて透光部から密封容器の外部に放出される。または、放電空間での放電により、放電性ガスが可視光を発生し、この可視光が透光部から密封容器の外部に直接放出される。このとき、放電空間には、放電による熱が発生する。誘電体バリヤ放電ランプにおいて発生した熱は、誘電体バリヤ放電ランプを収容するケースの少なくとも一部を構成する放熱用部材を通じて、ケースの外部に効率良く放熱される。このため、従来のように、誘電体バリヤ放電ランプにおいて発生した熱を、誘電体バリヤ放電ランプの周囲の空気を介してケース側に放熱するだけ構成とは異なり、ケース内における誘電体バリヤ放電ランプの周囲に、誘電体バリヤ放電ランプを冷却するための大きな空間を確保する必要がないので、ケースを小型化及び薄型化することができる。
【0029】
請求項11に記載の発明によれば、請求項10に記載の発明の作用に加えて、内面に第1放電電極が設けられた透光部の外面に、透明な密封容器補強部材が密着状態で設けられるので、密封容器の剛性が向上するとともに透光部が外部から保護される。このため、ガラス等の脆弱な材料によって構成される密封容器が、外力によって破損しにくくなる。
【0030】
請求項12に記載の発明によれば、請求項10に記載の発明の作用に加えて、透光部の外面に設けられた第1放電電極の外面に、透明な密封容器補強部材が更に設けられるので、第1放電電極が被覆されるとともに、密封容器の剛性が向上する。このため、第2放電電極側を接地側として両電極間に高周波電流を印可しても、平面型照明装置に触れた人に電流が流れることはなく、使い勝手が向上する。また、ガラス等の脆弱な材料によって構成される密封容器が、外力によって破損しにくくなる。
【0031】
請求項13に記載の発明によれば、請求項11又は請求項12に記載の発明の作用に加えて、密封容器補強部材がケースの一部となるので、部品点数及び組立工数を増やすことなく密封容器を保護することができる。
【0032】
請求項14に記載の発明によれば、請求項10〜請求項13のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、駆動回路において発生した熱が、駆動回路に対接する放熱用部材を通じて効率良く放熱される。従って、ケース内における駆動回路の周囲に、駆動回路を冷却するための大きな空間を確保する必要がないので、ケースさらに平面型照明装置の小型化を図ることができる。
【0033】
請求項15に記載の発明によれば、請求項14に記載の発明の作用に加えて、導電性の放熱用部材と第2放電電極とが共に駆動回路の接地側に接続されているので、第2放電電極と放熱用部材との間に浮遊容量が発生しない。このため、第2放電電極からの漏れ電流を防止し、駆動回路の負荷増大を防止することができる。従って、駆動回路を小型化するとともにその発熱量を抑制することができる。この結果、駆動回路を備えた誘電体バリヤ放電ランプ全体を小型化及び薄型化することができる。
【発明の効果】
【0034】
この発明によれば、放熱性に優れ、照明装置の小型化を図ることができる誘電体バリヤ放電ランプ、及び、同誘電体バリヤ放電ランプを用いた平面型照明装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
(第1実施形態)
次に、この発明を、例えば冷蔵車の冷蔵庫内に設置される平面型照明装置に具体化した第1実施形態について図1〜図3を用いて説明する。
【0036】
図3(a),(b)に示すように、平面型照明装置10は、導電性を有するとともに熱伝導性に優れたアルミニウム、銅等の金属からなるとともに冷蔵庫等の天井Cに固定されるシャーシ11を備えている。このシャーシ11には、ステンレススチール等の金属からなる四角箱状のカバー12が着脱可能に固定されている。このカバー12に設けられた開口部には、ポリカーボネート等の透明な合成樹脂からなるとともに平面型照明装置10の窓を形成する平板状の窓部材13が装着されている。そして、シャーシ11、カバー12及び窓部材13により扁平なケース14が構成され、このケース14内に、平板状の誘電体バリヤ放電ランプ15と、その駆動回路16とが収容されている。
【0037】
図2(a),(b)に示すように、誘電体バリヤ放電ランプ15は、前記シャーシ11に対し、熱伝導性の接合材層17を介して接着されている。この接合材としては、例えば3M社の商品名スコッチ・ウェルドEW2070等の熱伝導性エポキシ接着剤や、熱伝導性両面テープ等がある。
【0038】
図1及び図2(b)に示すように、誘電体バリヤ放電ランプ15は、透明なガラス等の誘電体からなるとともに一方が開口した扁平な有底箱状の容器本体18を備え、この容器本体18の第2面側としての底部の内面には、蛍光体膜19aが形成されている。容器本体18の開口部には、容器本体18と同じように透明なガラス等の誘電体からなるとともに内面に蛍光体膜19bが形成された透光部及び第1面側としての平板状の蓋体20が接合されている。そして、容器本体18と、この容器本体18の開口を閉塞する蓋体20とにより扁平な密封容器21が形成され、この密封容器21の内部に、一対の蛍光体膜19a,19bによって挟まれた放電空間22(図2(b)に図示)が形成されている。この放電空間22には、放電によって紫外線を発生する放電性ガスが充満されている。この放電性ガスとしては、例えばXe(キセノン)ガス、Ar(アルゴン)ガス、Ne(ネオン)ガス等の希ガスがある。
【0039】
また、図1及び図2(b)に示すように、蓋体20の外面には、透明な第1放電電極23が形成されている。第1放電電極23は、例えば酸化インジニウムスズ(ITO:Indium Tin Oxide )、酸化スズ、又は、亜鉛等を用い、スパッタリング、蒸着、CVD(Chemical Vapor Deposition )、又は、塗布によって形成されている。また、容器本体18の底部外面には、第1放電電極23と同じような第2放電電極24が形成されている。但し、第2放電電極24は第1放電電極23のように透明である必要はない。また、第2放電電極24は不透明な金属製の薄膜であってもよい。そして、第1放電電極23及び第2放電電極24は、蓋体20、蛍光体膜19b、放電空間22、蛍光体膜19a及び容器本体18(底部)を挟んで対向している。そして、誘電体バリヤ放電ランプ15は、その第2放電電極24側が前記接合材層17を介してシャーシ11に接着されている。さらに、第2放電電極24は、図示しないワイヤを介してシャーシ11に対し電気的に接続されている。
【0040】
また、図2(b)に示すように、前記駆動回路16は、熱伝導性の回路基板25上に回路部品が片面実装された構成となっており、この回路基板25は、前記接合材層17を介してシャーシ11上に接着されている。この駆動回路16の高電位側は、図示しないワイヤを介して前記第1放電電極23に接続されるとともに、その接地側はシャーシ11に接続されている。
【0041】
上記のように構成された平面型照明装置10は、図3(b)に示すように、例えば冷蔵車の冷蔵庫のアルミニウムからなる天井Cに対してシャーシ11を密着状態でねじ止めすることによって設置される。
【0042】
この平面型照明装置10において、誘電体バリヤ放電ランプ15の第1放電電極23及び第2放電電極24間に駆動回路16から高周波電流を印可すると、放電空間22に放電が発生する。そして、この放電によって放電性ガスから紫外線が発生し、この紫外線により両蛍光体膜19a,19bから可視光が発生する。この可視光は、透明な蓋体20及び第1放電電極23を通じて誘電体バリヤ放電ランプ15から外部に放射され、透明な窓部材13を通してケース14の外部に放射される。
【0043】
このとき、誘電体バリヤ放電ランプ15の放電空間22において熱が発生し、この熱により密封容器21の温度が上昇する。密封容器21の熱は、熱伝導性の接合材層17を通じて熱伝導性に優れたシャーシ11に逃がされ、さらに、シャーシ11からアルミニウム製の天井Cに逃がされる。このため、誘電体バリヤ放電ランプ15は、効率良く冷却される。従って、従来のように放電空間22で発生した熱を密封容器21周囲の空気の対流によりケース14に放熱するだけの構成とは異なり、密封容器21を冷却するための大きな空間を密封容器21の周囲に確保する必要がないので、誘電体バリヤ放電ランプ15を収容するケース14を小型化及び薄型化することができる。ゆえに、放熱性に優れ、薄型化された平面型照明装置10を提供することができる。
【0044】
以下、この実施形態が有する上記以外の効果を列挙する。
(1) 誘電体バリヤ放電ランプ15の第1放電電極23及び第2放電電極24間に高周波電流を印可する駆動回路16を、熱伝導性の接合材層17を介してシャーシ11に対接させた。このため、駆動回路16において発生した熱が、駆動回路16に対接するシャーシ11を通じて効率良く放熱される。従って、駆動回路16を冷却するための大きな空間を確保する必要がないので、ケース14さらに平面型照明装置10をより一層小型化及び薄型化することができる。
【0045】
(2) 駆動回路16の接地側に、第2放電電極24と、導電性を有するシャーシ11とを接続したので、第2放電電極24とシャーシ11との間に浮遊容量が生じることはない。従って、第2放電電極24からの漏れ電流を防止して駆動回路16の負荷増大を防止することができるので、駆動回路16を小型化するとともにその発熱量を抑制することができる。このため、駆動回路16を備えた平面型照明装置10をより一層小型化及び薄型化することができる。
【0046】
(第2実施形態)
次に、この発明を、第1実施形態と同様の平面型照明装置に具体化した第2実施形態について図4〜図6を用いて説明する。なお、第1実施形態と同じ構成については、符号を同じにしてその説明を省略し、第1実施形態とは異なる密封容器補強部材30及び接地電極31、及び、ケース14についてのみ説明する。
【0047】
図4及び図5(a),(b)に示すように、第1実施形態における誘電体バリヤ放電ランプ15の第1放電電極23側には、例えばポリカーボネートやガラス等からなる透明で絶縁性を有する密封容器補強部材30が、熱伝導性を有する接合材層17を介して接着されている。この接合材は、第1実施形態のものと同じであって透明である。密封容器補強部材30の外面には、前記第1放電電極23及び第2放電電極24と同じような接地電極31が形成されている。この接地電極31は、駆動回路16の接地側に接続されている。
【0048】
また、図6(a),(b)に示すように、この実施形態のケース14のカバー12には、第1実施形態における窓部材13に相当するものが設けられておらず、代わりに、前記密封容器補強部材30が、接地電極31を介してカバー12の開口部周縁に当接されることで窓とされている。すなわち、密封容器補強部材30は、ケース14の一部を構成している。そして、接地電極31は、導電性を有するカバー12を介してシャーシ11に接続されている。
【0049】
上記の実施形態によれば、密封容器21における蓋体20の外面に、透明で電気絶縁性を有する密封容器補強部材30が密着状態で設けられるので、密封容器21の剛性が向上するとともに蓋体20が外部から保護される。このため、ガラスからなる脆弱で薄い密封容器21が、外力によって破損しにくくなる。
【0050】
以下、この実施形態が有する上記以外の効果を列挙する。
(1) 蓋体20の外面に設けられた第1放電電極23が密封容器補強部材30によって被覆されるので、第1放電電極23に人が触れることはない。このため、平面型照明装置10に触れた人に電流が流れることはなく、使い勝手が向上する。
【0051】
(2) 密封容器補強部材30の外面に、駆動回路16の接地側に接続された接地電極31を設けたので、この接地電極31と第2放電電極24とにより、誘電体バリヤ放電ランプ15が電磁遮蔽される。このため、外部への障害電波の放射を抑制することができる。
【0052】
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することもできる。
・ 図6(a),(b)に示す平面型照明装置10において、接合材層17を設けることなく、シャーシ11とカバー12との間で誘電体バリヤ放電ランプ15を締め付け固定する。これにより、誘電体バリヤ放電ランプ15の第2放電電極24側をシャーシ11の内面に直接圧接させるとともに、その第1放電電極23側に密封容器補強部材30を直接圧接させた構成とする。
【0053】
また、図3(a),(b)に示す平面型照明装置10において、第1放電電極23と窓部材13との間に空間を設けることなく、シャーシ11と窓部材13との間で誘電体バリヤ放電ランプ15を締め付け固定する。これにより、誘電体バリヤ放電ランプ15の第2放電電極24側をシャーシ11の内面に直接圧接させるとともに、その第1放電電極23側に窓部材13を直接圧接させた構成とする。
【0054】
・ 図7(a)に示すように、第1実施形態において、第1放電電極23を、密封容器21の蓋体20の内面に設けるようにするとともに、この第1放電電極23をMgO、SiO2 、ZnS、MgF2 等の誘電体薄膜からなる保護膜35によって被覆し、さらに、この保護膜35の上に蛍光体膜19bを設けた構成とする。この場合には、第1放電電極23に人が直接触れることがないので、感電がなくなる。また、密封容器21の蓋体20を厚くして第1放電電極23との間の浮遊容量を小さくすれば、人との間での漏れ電流が抑制される。このため、ケース14における窓部材13を省略することができる。なお、第1放電電極23上に保護膜35を設けない構成とすることもできる。さらに、図7(a)に二点鎖線で示すように、内面に第1放電電極23が設けられた蓋体20の外面に前記密封容器補強部材30を設けた構成とすれば、密封容器21が外力によって破損しにくくなる。 また、図7(b)に示すように、第1実施形態において、第2放電電極24を、密封容器21の容器本体18の底部内面に設けるようにするとともに、この第2放電電極24を前記保護膜35によって被覆し、さらに、この保護膜35の上に蛍光体膜19aを設けた構成とする。この場合には、第1放電電極23を駆動回路16の接地側に接続するとともに第1放電電極23を高電位側に接続することにより、第1放電電極23に人が触れたときの感電を防止する構成とすることが好ましい。また、容器本体18の底部の厚さを厚くして第2放電電極24との間の浮遊容量を小さくすれば、シャーシ11との間での漏れ電流が抑制される。なお、第2放電電極24上に保護膜35を設けない構成とすることもできる。さらに、この実施形態において、第1実施形態と同様にして、第2放電電極24を駆動回路16の接地側に接続して第1放電電極23を高電位側としてもよい。また、図7(b)に示すように、蓋体20の外面に設けた第1放電電極23の外面に更に密封容器補強部材30を設けた構成とすれば、第1放電電極23に人が触れることがなくなるとともに、密封容器21が外力によって破損しにくくなる。
【0055】
さらに、図8に示すように、第1放電電極23を、密封容器21の蓋体20の内面に設けるとともに、第2放電電極24を、容器本体18の底部内面に設ける。そして、第1放電電極23に被覆した保護膜35の表面に蛍光体膜19bを設けるとともに、第2放電電極24に被覆した保護膜35の上に蛍光体膜19aを設けた構成とする。この場合には、第1放電電極23に人が直接触れることがないので、ケース14における窓部材13を省略することができる。なお、第1放電電極23及び第2放電電極24のいずれか一方の保護膜35を設けない構成とすることもできる。さらに、図8に二点鎖線で示すように、内面に第1放電電極23が設けられた蓋体20の外面に密封容器補強部材30を設けた構成とすれば、密封容器21が外力によって破損しにくくなる。
【0056】
・ 図9(a),(b)に示すように、1枚のシャーシ11上に、例えば3個の誘電体バリヤ放電ランプ15を一列に並設するとともに、各誘電体バリヤ放電ランプ15の外面に1枚の密封容器補強部材30を接着した構成としてもよい。この場合には、1つ1つの誘電体バリヤ放電ランプ15の発光面積より広い発光面積を有する平面型照明装置10を構成することができる。このため、発光面積が異なる多数の種類の平面型照明装置10を容易に製作することができる。
【0057】
また、シャーシ11を3個の誘電体バリヤ放電ランプ15の外周縁から外側に張り出させた構成としてもよい。この場合には、例えば取付作業等において平面型照明装置10をものにぶつけたときに、誘電体バリヤ放電ランプ15の外周縁から外側に張り出したシャーシ11がものに当たる可能性が高くなる。従って、密封容器に衝撃が直接加わりにくいので、ガラス等の脆弱な材料によって形成された誘電体バリヤ放電ランプ15を効果的に保護することができる。さらに、図9(b)に二点鎖線で示すように、密封容器補強部材30を3つの誘電体バリヤ放電ランプ15の外周縁から外側に張り出させた構成としてもよい。
【0058】
・ 図10(a),(b)に示すように、1枚のシャーシ11上に、例えば4個の誘電体バリヤ放電ランプ15を縦横に並ぶように並設するとともに、各誘電体バリヤ放電ランプ15の外面に1枚の密封容器補強部材30を接着した構成としてもよい。
【0059】
また、密封容器補強部材30を4個の誘電体バリヤ放電ランプ15の外周縁から外側に張り出させた構成としてもよい。この場合にも、ガラス等の脆弱な材料によって形成された誘電体バリヤ放電ランプ15を、外部からの衝撃に対して効果的に保護することができる。さらに、図10(b)に二点鎖線で示すように、シャーシ11を4つの誘電体バリヤ放電ランプ15の外周縁から外側に張り出させた構成としてもよい。
【0060】
・ 図11(a),(b),(c)に示すように、1個の矩形の誘電体バリヤ放電ランプ15における第2放電電極24側に放熱用部材40を接着するとともに、第1放電電極23側に密封容器補強部材30を接着する。さらに、放熱用部材40を、誘電体バリヤ放電ランプ15の両短辺の一方から外側に張り出させた構成としてもよい。また、この場合、図11(c)に二点鎖線で示すように、放熱用部材40と同じように密封容器補強部材30を張り出させてもよい。
【0061】
また、図12(a),(b),(c)に示すように、放熱用部材40を、矩形の誘電体バリヤ放電ランプ15における両長辺の一方から外側に張り出させた構成としてもよい。また、この場合、図12(b)に二点鎖線で示すように、放熱用部材40と同じように密封容器補強部材30を張り出させてもよい。
【0062】
さらに、図13(a),(b),(c)に示すように、放熱用部材40を、矩形の誘電体バリヤ放電ランプ15の両短辺と、両長辺の一方とからそれぞれ外側に張り出させた構成としてもよい。また、この場合、図13(b),(c)に二点鎖線で示すように、放熱用部材40と同じように密封容器補強部材30を張り出させてもよい。
【0063】
・ 図14に示すように、誘電体バリヤ放電ランプ15の第2放電電極24の外面に、外面に放熱用のピン41が多数一体形成された放熱用部材42を接合した構成としてもよい。
【0064】
また、図15に示すように、誘電体バリヤ放電ランプの第2放電電極24の外面に、外面に放熱用のフィン43が多数一体形成された放熱用部材44を接合した構成としてもよい。
【0065】
・ 図16(a),(b)に示すように、誘電体バリヤ放電ランプ15における第2放電電極24の外面に、接合材層17を介して第1の放熱用部材50を接着するとともに、駆動回路16における回路基板25の外面に、接合材層17を介して第2の放熱用部材51を接着する。さらに、第1の放熱用部材50と第2の放熱用部材51とを、熱伝導性に優れたアルミニウム等の金属からなる第3の放熱用部材52の両面側に、熱伝導性に優れた鉄等の金属からなる支持部材53を介して固定する。この場合、誘電体バリヤ放電ランプ15において発生した熱は、第1の放熱用部材50から支持部材53を介して第3の放熱用部材52に放熱されるとともに、駆動回路16において発生した熱は、第2の放熱用部材51から支持部材53を介して第3の放熱用部材52に放熱される。このようにして誘電体バリヤ放電ランプ15と駆動回路16とを互いに重ね合わせた状態で一体化した構成のものは、誘電体バリヤ放電ランプ15における発光面積に対してそれほど大きな横方向の寸法を取ることができない例えば庭園灯のハウジングの内側に、第3の放熱用部材52をネジ止めした状態で用いることができる。そして、第3の放熱用部材52に逃がされた熱は、さらに前記ハウジングに放熱される。このように構成においても、誘電体バリヤ放電ランプ15において発生する熱が第1の放熱用部材50により効率良く放熱されるので、誘電体バリヤ放電ランプ15の周囲に大きな空間を確保する必要がない。また、駆動回路16において発生する熱が第2の放熱用部材51により効率良く放熱されるので、駆動回路16の周囲に大きな空間を確保する必要がない。従って、庭園灯を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】第1実施形態の誘電体バリヤ放電ランプを示した分解斜視図。
【図2】(a)は、シャーシに装着された誘電体バリヤ放電ランプ及び駆動回路を示した平面図、(b)は、(a)におけるa−a線断面図。
【図3】(a)は、平面型照明装置を示した平面図、(b)は、(a)におけるb−b線断面図。
【図4】第2実施形態の誘電体バリヤ放電ランプを示した分解斜視図。
【図5】(a)は、シャーシに装着された誘電体バリヤ放電ランプ及び駆動回路を示した平面図、(b)は、(a)におけるc−c線断面図。
【図6】(a)は、平面型照明装置を示した平面図、(b)は、(a)におけるd−d線断面図。
【図7】(a),(b)は共に、他の実施形態における誘電体バリヤ放電ランプを示した縦断面図。
【図8】他の実施形態における誘電体バリヤ放電ランプを示した縦断面図。
【図9】(a)は、他の実施形態における誘電体バリヤ放電ランプを示した平面図、(b)は、同じく側面図。
【図10】(a)は、他の実施形態における誘電体バリヤ放電ランプを示した平面図、(b)は、同じく側面図。
【図11】(a)は、他の実施形態における誘電体バリヤ放電ランプを示した平面図、(b)は、同じく側面図、(c)は、同じく底面図。
【図12】(a)は、他の実施形態における誘電体バリヤ放電ランプを示した平面図、(b)は、同じく側面図、(c)は、同じく底面図。
【図13】(a)は、他の実施形態における誘電体バリヤ放電ランプを示した平面図、(b)は、同じく側面図、(c)は、同じく底面図。
【図14】他の実施形態における誘電体バリヤ放電ランプを示した斜視図。
【図15】他の実施形態における誘電体バリヤ放電ランプを示した斜視図。
【図16】(a)は、他の実施形態における誘電体バリヤ放電ランプ及び駆動回路を示した側面図、(b)は、同じく平面図。
【図17】従来の平面放電管照明装置を示した縦断面図。
【符号の説明】
【0067】
10…平面型照明装置、11…放熱用部材としてのシャーシ、14…ケース、15…誘電体バリヤ放電ランプ、16…駆動回路、17…接合材層、18…密封容器を構成する容器本体、20…同じく蓋体、21…密封容器、22…放電空間、23…第1放電電極、24…第2放電電極、25…放熱用部材、30…密封容器補強部材、31…接地電極、40,42,44…放熱用部材。
【技術分野】
【0001】
この発明は、放電空間及び誘電体を挟んで一対の放電電極が対向配置された誘電体バリヤ放電ランプ、及び、同誘電体バリヤ放電ランプを用いた平面型照明装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の平面型照明装置としては、例えば特許文献1に記載されるものがある。図17に示すように、この照明装置50は、例えば天井Cに固定される扁平なグローブ51内に、誘電体バリヤ放電を行う平面放電管52と、この平面放電管52に高周波電流を印可する駆動回路53とを備えている。平面放電管52における前面側の透明電極54は、駆動回路53の接地側に接続されている。これにより、点灯中の透明電極54に人が触れても、電流が流れないようになっている。
【0003】
さらに、グローブ51において天井Cに密着する裏ケース55の内面には、導電性の金属からなるとともに駆動回路53の回路基板が密着された放熱板56が配置され、この放熱板56は、平面放電管52の背面と対応する位置まで延長されている。そして、共に駆動回路53の接地側に接続された前記透明電極54と放熱板56とにより、平面放電管52が電磁遮蔽されるようになっている。
【特許文献1】特開2005−302646号公報(第4頁、第2図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記特許文献1の照明装置50においては、裏ケース55の内面に接合された放熱板56から離間した位置に平面放電管52が保持されている。これは、放熱板56が駆動回路53の接地側に接続されている一方、平面放電管52の背面電極57は高電位となっているためである。従って、平面放電管52と放熱板56との間に空間があるため、平面放電管52の熱を放熱板56に効率良く逃がすことができなかった。このため、平面型照明装置50の照度を上げる場合には、平面放電管52の冷却効率を上げるためにグローブ51を大きくしてその内部の空間容積を大きくし、同空間の空気の対流によってグローブ51全体から放熱される熱量を多くする必要があった。従って、平面型照明装置50の照度を高くしようとすればグローブ51をより大きくする必要があり、照明装置50がより大型化する問題があった。よって、従来の平面型照明装置50は、薄型であることが要求される冷蔵車の冷蔵庫のような狭い空間への設置が難しかった。
【0005】
この発明の目的は、放熱性に優れ、照明装置の小型化を図ることができる誘電体バリヤ放電ランプ、及び、同誘電体バリヤ放電ランプを用いた平面型照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、放電性ガスを封入した放電空間が内部に形成された密封容器の少なくとも一部を透明な誘電体からなる透光部とし、この透光部の外面又は内面には透明な第1放電電極を設け、前記放電空間を挟んで前記第1放電電極に対向する第2放電電極を前記密封容器の外面又は内面に設けた誘電体バリヤ放電ランプにおいて、前記密封容器の外面に設けた前記第2放電電極の外面、又は、密封容器の内面に設けた第2放電電極に対応する同密封容器の外面に対し、熱伝導性の接合材層を介して、又は、直接に、放熱用部材を対接させたことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に加えて、前記透光部の内面に前記第1放電電極を設け、該透光部の外面に透明な密封容器補強部材を密着状態で設けたことを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明に加えて、前記透光部の外面に前記第1放電電極を設け、更に該第1放電電極の外面に透明な密封容器補強部材を密着状態で設けるとともに該密封容器補強部材を電気絶縁性としたことを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の発明に加えて、両放電電極間に駆動電圧を印可する駆動回路を、熱伝導性の接合材層を介して、又は、直接に、前記放熱用部材に対接させたことを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明に加えて、前記放熱用部材を導電性とするとともに前記駆動回路の接地側に前記第2放電電極及び同放熱用部材を接続したことを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項4又は請求項5に記載の発明において、前記密封容器補強部材の外面に接地電極を設けるとともに、この接地電極を前記駆動回路の接地側に接続したことを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項2〜請求項6のいずれか一項に記載の発明において、前記密封容器補強部材を前記密封容器の外周縁から外側に張り出させたことを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項7のいずれか一項のいずれか一項に記載の発明において、前記放熱用部材を前記密封容器の外周縁から外側に張り出させたことを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の発明において、1つの前記放熱用部材の上に、前記密封容器を複数個並設したことを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、放電性ガスを封入した放電空間が内部に形成された偏平な密封容器の両面における第1面側を透明な誘電体からなる透光部とし、この透光部の外面又は内面には透明な第1放電電極を設け、前記放電空間を挟んで同第1放電電極に対向する第2放電電極を前記両面における第2面側の外面又は内面に設けた誘電体バリヤ放電ランプと、このランプを収容したケースとからなる平面型照明装置において、前記ケースの少なくとも一部を放熱用部材とし、前記誘電体バリヤ放電ランプの第2面を、熱伝導性の接合材層を介して、又は、直接に、同放熱用部材に対接させたことを特徴とする。
【0015】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、前記透光部の内面に前記第1放電電極を設け、該透光部の外面に透明な密封容器補強部材を密着状態で設けたことを特徴とする。
【0016】
請求項12に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、前記透光部の外面に前記第1放電電極を設け、更に該第1放電電極の外面に透明な密封容器補強部材を密着状態で設けるとともに該密封容器補強部材を電気絶縁性としたことを特徴とする。
【0017】
請求項13に記載の発明は、請求項11又は請求項12に記載の発明において、前記密封容器補強部材を、前記ケースの一部としたことを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項10〜請求項13のいずれか一項に記載の発明において、前記誘電体バリヤ放電ランプを点灯させる駆動回路を、熱伝導性の接合材層を介して、又は、直接に、前記放熱用部材に対接させたことを特徴とする。
【0018】
請求項15に記載の発明は、請求項14に記載の発明において、前記放熱用部材を導電性とするとともに前記駆動回路の接地側に前記第2放電電極及び同放熱用部材を接続したことを特徴とする。
【0019】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、第1放電電極及び第2放電電極間に高周波電流又は直流パルスを印可すると、密封容器内の放電空間に放電が発生する。そして、この放電により放電性ガスが紫外線を発生し、この紫外線が密封容器内に設けられた蛍光体膜により可視光に変換されて透光部から密封容器の外部に放出される。または、放電空間での放電により、放電性ガスが可視光を発生し、この可視光が透光部から密封容器の外部に直接放出される。このとき、放電空間には、放電による熱が発生する。放電空間で発生した熱は、密封容器の外面に設けた第2放電電極の外面、又は、密封容器の内面に設けた第2放電電極に対応する密封容器の外面に対接させた放熱用部材により、密封容器から効率良く放熱される。このため、従来のように、放熱空間で発生した熱を、密封容器の周囲の空気を介して放熱するだけ構成とは異なり、密封容器の周囲に、密封容器を冷却するための空間を確保する必要がないので、誘電体バリヤ放電ランプを収容するケースを小型化することができる。
【0020】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、内面に第1放電電極が設けられた透光部の外面に、透明な密封容器補強部材が密着状態で設けられるので、密封容器の剛性が向上するとともに透光部が外部から保護される。このため、ガラス等の脆弱な材料によって構成される密封容器が、外力によって破損しにくくなる。
【0021】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、透光部の外面に設けられた第1放電電極の外面に、透明な密封容器補強部材が更に設けられるので、第1放電電極が被覆されるとともに、密封容器の剛性が向上する。このため、第2放電電極側を接地側として両電極間に高周波電流を印可しても、誘電体バリヤ放電ランプに触れた人に電流が流れることはなく、使い勝手が向上する。また、ガラス等の脆弱な材料によって構成される密封容器が、外力によって破損しにくくなる。
【0022】
請求項4に記載の発明によれば、請求項2又は請求項3に記載の発明の作用に加えて、駆動回路において発生した熱が、駆動回路に対接する放熱用部材を通じて効率良く放熱される。従って、駆動回路を冷却するための大きな空間をその周囲に確保する必要がないので、誘電体バリヤ放電ランプ及び駆動回路を収容するケース、さらに、誘電体バリヤ放電ランプを用いた平面型照明装置の小型化を図ることができる。
【0023】
請求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の発明の作用に加えて、導電性の放熱用部材と第2放電電極とが、共に駆動回路の接地側に接続されているので、第2放電電極と放熱用部材との間に浮遊容量が発生しない。従って、第2放電電極からの漏れ電流を防止し、駆動回路の負荷増大を防止することができるので、駆動回路を小型化するとともにその発熱量を抑制することができる。このため、駆動回路を備えた誘電体バリヤ放電ランプ全体を小型化及び薄型化することができる。
【0024】
請求項6に記載の発明によれば、請求項4又は請求項5に記載の発明の作用に加えて、共に駆動回路の接地側に接続された接地電極と第2放電電極とにより、誘電体バリヤ放電ランプが電磁遮蔽される。このため、外部への障害電波の放射を抑制することができる。
【0025】
請求項7に記載の発明によれば、請求項2〜請求項6のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、密封容器補強部材が密封容器の外周縁から外側に張り出しているので、この張り出し部分に外部から物がぶつかっても、密封容器に直接衝撃が加わることはない。このため、ガラス等の脆弱な材料によって形成された密封容器を、外部からの衝撃に対して保護することができる。
【0026】
請求項8に記載の発明によれば、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、放熱用部材が密封容器の外周縁から外側に張り出しているので、この張り出し部分に外部から物がぶつかっても、密封容器に直接衝撃が加わることはない。このため、ガラス等の脆弱な材料によって形成された密封容器を、外部からの衝撃に対して保護することができる。
【0027】
請求項9に記載の発明によれば、請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、1枚の放熱用部材の上に並設した複数個の密封容器により、1つ1つの密封容器における透光部の面積よりも広い発光面積を有する誘電体バリヤ放電ランプを構成することができる。このため、発光面積の異なる多数の種類の誘電体バリヤ放電ランプを、より少ない種類の誘電体バリヤ放電ランプによって製作することができる。
【0028】
請求項10に記載の発明によれば、第1放電電極及び第2放電電極間に高周波電流又は直流パルスを印可すると、密封容器内の放電空間に放電が発生する。そして、この放電により放電性ガスが紫外線を発生し、この紫外線が密封容器内に設けられた蛍光体膜により可視光に変換されて透光部から密封容器の外部に放出される。または、放電空間での放電により、放電性ガスが可視光を発生し、この可視光が透光部から密封容器の外部に直接放出される。このとき、放電空間には、放電による熱が発生する。誘電体バリヤ放電ランプにおいて発生した熱は、誘電体バリヤ放電ランプを収容するケースの少なくとも一部を構成する放熱用部材を通じて、ケースの外部に効率良く放熱される。このため、従来のように、誘電体バリヤ放電ランプにおいて発生した熱を、誘電体バリヤ放電ランプの周囲の空気を介してケース側に放熱するだけ構成とは異なり、ケース内における誘電体バリヤ放電ランプの周囲に、誘電体バリヤ放電ランプを冷却するための大きな空間を確保する必要がないので、ケースを小型化及び薄型化することができる。
【0029】
請求項11に記載の発明によれば、請求項10に記載の発明の作用に加えて、内面に第1放電電極が設けられた透光部の外面に、透明な密封容器補強部材が密着状態で設けられるので、密封容器の剛性が向上するとともに透光部が外部から保護される。このため、ガラス等の脆弱な材料によって構成される密封容器が、外力によって破損しにくくなる。
【0030】
請求項12に記載の発明によれば、請求項10に記載の発明の作用に加えて、透光部の外面に設けられた第1放電電極の外面に、透明な密封容器補強部材が更に設けられるので、第1放電電極が被覆されるとともに、密封容器の剛性が向上する。このため、第2放電電極側を接地側として両電極間に高周波電流を印可しても、平面型照明装置に触れた人に電流が流れることはなく、使い勝手が向上する。また、ガラス等の脆弱な材料によって構成される密封容器が、外力によって破損しにくくなる。
【0031】
請求項13に記載の発明によれば、請求項11又は請求項12に記載の発明の作用に加えて、密封容器補強部材がケースの一部となるので、部品点数及び組立工数を増やすことなく密封容器を保護することができる。
【0032】
請求項14に記載の発明によれば、請求項10〜請求項13のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、駆動回路において発生した熱が、駆動回路に対接する放熱用部材を通じて効率良く放熱される。従って、ケース内における駆動回路の周囲に、駆動回路を冷却するための大きな空間を確保する必要がないので、ケースさらに平面型照明装置の小型化を図ることができる。
【0033】
請求項15に記載の発明によれば、請求項14に記載の発明の作用に加えて、導電性の放熱用部材と第2放電電極とが共に駆動回路の接地側に接続されているので、第2放電電極と放熱用部材との間に浮遊容量が発生しない。このため、第2放電電極からの漏れ電流を防止し、駆動回路の負荷増大を防止することができる。従って、駆動回路を小型化するとともにその発熱量を抑制することができる。この結果、駆動回路を備えた誘電体バリヤ放電ランプ全体を小型化及び薄型化することができる。
【発明の効果】
【0034】
この発明によれば、放熱性に優れ、照明装置の小型化を図ることができる誘電体バリヤ放電ランプ、及び、同誘電体バリヤ放電ランプを用いた平面型照明装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
(第1実施形態)
次に、この発明を、例えば冷蔵車の冷蔵庫内に設置される平面型照明装置に具体化した第1実施形態について図1〜図3を用いて説明する。
【0036】
図3(a),(b)に示すように、平面型照明装置10は、導電性を有するとともに熱伝導性に優れたアルミニウム、銅等の金属からなるとともに冷蔵庫等の天井Cに固定されるシャーシ11を備えている。このシャーシ11には、ステンレススチール等の金属からなる四角箱状のカバー12が着脱可能に固定されている。このカバー12に設けられた開口部には、ポリカーボネート等の透明な合成樹脂からなるとともに平面型照明装置10の窓を形成する平板状の窓部材13が装着されている。そして、シャーシ11、カバー12及び窓部材13により扁平なケース14が構成され、このケース14内に、平板状の誘電体バリヤ放電ランプ15と、その駆動回路16とが収容されている。
【0037】
図2(a),(b)に示すように、誘電体バリヤ放電ランプ15は、前記シャーシ11に対し、熱伝導性の接合材層17を介して接着されている。この接合材としては、例えば3M社の商品名スコッチ・ウェルドEW2070等の熱伝導性エポキシ接着剤や、熱伝導性両面テープ等がある。
【0038】
図1及び図2(b)に示すように、誘電体バリヤ放電ランプ15は、透明なガラス等の誘電体からなるとともに一方が開口した扁平な有底箱状の容器本体18を備え、この容器本体18の第2面側としての底部の内面には、蛍光体膜19aが形成されている。容器本体18の開口部には、容器本体18と同じように透明なガラス等の誘電体からなるとともに内面に蛍光体膜19bが形成された透光部及び第1面側としての平板状の蓋体20が接合されている。そして、容器本体18と、この容器本体18の開口を閉塞する蓋体20とにより扁平な密封容器21が形成され、この密封容器21の内部に、一対の蛍光体膜19a,19bによって挟まれた放電空間22(図2(b)に図示)が形成されている。この放電空間22には、放電によって紫外線を発生する放電性ガスが充満されている。この放電性ガスとしては、例えばXe(キセノン)ガス、Ar(アルゴン)ガス、Ne(ネオン)ガス等の希ガスがある。
【0039】
また、図1及び図2(b)に示すように、蓋体20の外面には、透明な第1放電電極23が形成されている。第1放電電極23は、例えば酸化インジニウムスズ(ITO:Indium Tin Oxide )、酸化スズ、又は、亜鉛等を用い、スパッタリング、蒸着、CVD(Chemical Vapor Deposition )、又は、塗布によって形成されている。また、容器本体18の底部外面には、第1放電電極23と同じような第2放電電極24が形成されている。但し、第2放電電極24は第1放電電極23のように透明である必要はない。また、第2放電電極24は不透明な金属製の薄膜であってもよい。そして、第1放電電極23及び第2放電電極24は、蓋体20、蛍光体膜19b、放電空間22、蛍光体膜19a及び容器本体18(底部)を挟んで対向している。そして、誘電体バリヤ放電ランプ15は、その第2放電電極24側が前記接合材層17を介してシャーシ11に接着されている。さらに、第2放電電極24は、図示しないワイヤを介してシャーシ11に対し電気的に接続されている。
【0040】
また、図2(b)に示すように、前記駆動回路16は、熱伝導性の回路基板25上に回路部品が片面実装された構成となっており、この回路基板25は、前記接合材層17を介してシャーシ11上に接着されている。この駆動回路16の高電位側は、図示しないワイヤを介して前記第1放電電極23に接続されるとともに、その接地側はシャーシ11に接続されている。
【0041】
上記のように構成された平面型照明装置10は、図3(b)に示すように、例えば冷蔵車の冷蔵庫のアルミニウムからなる天井Cに対してシャーシ11を密着状態でねじ止めすることによって設置される。
【0042】
この平面型照明装置10において、誘電体バリヤ放電ランプ15の第1放電電極23及び第2放電電極24間に駆動回路16から高周波電流を印可すると、放電空間22に放電が発生する。そして、この放電によって放電性ガスから紫外線が発生し、この紫外線により両蛍光体膜19a,19bから可視光が発生する。この可視光は、透明な蓋体20及び第1放電電極23を通じて誘電体バリヤ放電ランプ15から外部に放射され、透明な窓部材13を通してケース14の外部に放射される。
【0043】
このとき、誘電体バリヤ放電ランプ15の放電空間22において熱が発生し、この熱により密封容器21の温度が上昇する。密封容器21の熱は、熱伝導性の接合材層17を通じて熱伝導性に優れたシャーシ11に逃がされ、さらに、シャーシ11からアルミニウム製の天井Cに逃がされる。このため、誘電体バリヤ放電ランプ15は、効率良く冷却される。従って、従来のように放電空間22で発生した熱を密封容器21周囲の空気の対流によりケース14に放熱するだけの構成とは異なり、密封容器21を冷却するための大きな空間を密封容器21の周囲に確保する必要がないので、誘電体バリヤ放電ランプ15を収容するケース14を小型化及び薄型化することができる。ゆえに、放熱性に優れ、薄型化された平面型照明装置10を提供することができる。
【0044】
以下、この実施形態が有する上記以外の効果を列挙する。
(1) 誘電体バリヤ放電ランプ15の第1放電電極23及び第2放電電極24間に高周波電流を印可する駆動回路16を、熱伝導性の接合材層17を介してシャーシ11に対接させた。このため、駆動回路16において発生した熱が、駆動回路16に対接するシャーシ11を通じて効率良く放熱される。従って、駆動回路16を冷却するための大きな空間を確保する必要がないので、ケース14さらに平面型照明装置10をより一層小型化及び薄型化することができる。
【0045】
(2) 駆動回路16の接地側に、第2放電電極24と、導電性を有するシャーシ11とを接続したので、第2放電電極24とシャーシ11との間に浮遊容量が生じることはない。従って、第2放電電極24からの漏れ電流を防止して駆動回路16の負荷増大を防止することができるので、駆動回路16を小型化するとともにその発熱量を抑制することができる。このため、駆動回路16を備えた平面型照明装置10をより一層小型化及び薄型化することができる。
【0046】
(第2実施形態)
次に、この発明を、第1実施形態と同様の平面型照明装置に具体化した第2実施形態について図4〜図6を用いて説明する。なお、第1実施形態と同じ構成については、符号を同じにしてその説明を省略し、第1実施形態とは異なる密封容器補強部材30及び接地電極31、及び、ケース14についてのみ説明する。
【0047】
図4及び図5(a),(b)に示すように、第1実施形態における誘電体バリヤ放電ランプ15の第1放電電極23側には、例えばポリカーボネートやガラス等からなる透明で絶縁性を有する密封容器補強部材30が、熱伝導性を有する接合材層17を介して接着されている。この接合材は、第1実施形態のものと同じであって透明である。密封容器補強部材30の外面には、前記第1放電電極23及び第2放電電極24と同じような接地電極31が形成されている。この接地電極31は、駆動回路16の接地側に接続されている。
【0048】
また、図6(a),(b)に示すように、この実施形態のケース14のカバー12には、第1実施形態における窓部材13に相当するものが設けられておらず、代わりに、前記密封容器補強部材30が、接地電極31を介してカバー12の開口部周縁に当接されることで窓とされている。すなわち、密封容器補強部材30は、ケース14の一部を構成している。そして、接地電極31は、導電性を有するカバー12を介してシャーシ11に接続されている。
【0049】
上記の実施形態によれば、密封容器21における蓋体20の外面に、透明で電気絶縁性を有する密封容器補強部材30が密着状態で設けられるので、密封容器21の剛性が向上するとともに蓋体20が外部から保護される。このため、ガラスからなる脆弱で薄い密封容器21が、外力によって破損しにくくなる。
【0050】
以下、この実施形態が有する上記以外の効果を列挙する。
(1) 蓋体20の外面に設けられた第1放電電極23が密封容器補強部材30によって被覆されるので、第1放電電極23に人が触れることはない。このため、平面型照明装置10に触れた人に電流が流れることはなく、使い勝手が向上する。
【0051】
(2) 密封容器補強部材30の外面に、駆動回路16の接地側に接続された接地電極31を設けたので、この接地電極31と第2放電電極24とにより、誘電体バリヤ放電ランプ15が電磁遮蔽される。このため、外部への障害電波の放射を抑制することができる。
【0052】
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することもできる。
・ 図6(a),(b)に示す平面型照明装置10において、接合材層17を設けることなく、シャーシ11とカバー12との間で誘電体バリヤ放電ランプ15を締め付け固定する。これにより、誘電体バリヤ放電ランプ15の第2放電電極24側をシャーシ11の内面に直接圧接させるとともに、その第1放電電極23側に密封容器補強部材30を直接圧接させた構成とする。
【0053】
また、図3(a),(b)に示す平面型照明装置10において、第1放電電極23と窓部材13との間に空間を設けることなく、シャーシ11と窓部材13との間で誘電体バリヤ放電ランプ15を締め付け固定する。これにより、誘電体バリヤ放電ランプ15の第2放電電極24側をシャーシ11の内面に直接圧接させるとともに、その第1放電電極23側に窓部材13を直接圧接させた構成とする。
【0054】
・ 図7(a)に示すように、第1実施形態において、第1放電電極23を、密封容器21の蓋体20の内面に設けるようにするとともに、この第1放電電極23をMgO、SiO2 、ZnS、MgF2 等の誘電体薄膜からなる保護膜35によって被覆し、さらに、この保護膜35の上に蛍光体膜19bを設けた構成とする。この場合には、第1放電電極23に人が直接触れることがないので、感電がなくなる。また、密封容器21の蓋体20を厚くして第1放電電極23との間の浮遊容量を小さくすれば、人との間での漏れ電流が抑制される。このため、ケース14における窓部材13を省略することができる。なお、第1放電電極23上に保護膜35を設けない構成とすることもできる。さらに、図7(a)に二点鎖線で示すように、内面に第1放電電極23が設けられた蓋体20の外面に前記密封容器補強部材30を設けた構成とすれば、密封容器21が外力によって破損しにくくなる。 また、図7(b)に示すように、第1実施形態において、第2放電電極24を、密封容器21の容器本体18の底部内面に設けるようにするとともに、この第2放電電極24を前記保護膜35によって被覆し、さらに、この保護膜35の上に蛍光体膜19aを設けた構成とする。この場合には、第1放電電極23を駆動回路16の接地側に接続するとともに第1放電電極23を高電位側に接続することにより、第1放電電極23に人が触れたときの感電を防止する構成とすることが好ましい。また、容器本体18の底部の厚さを厚くして第2放電電極24との間の浮遊容量を小さくすれば、シャーシ11との間での漏れ電流が抑制される。なお、第2放電電極24上に保護膜35を設けない構成とすることもできる。さらに、この実施形態において、第1実施形態と同様にして、第2放電電極24を駆動回路16の接地側に接続して第1放電電極23を高電位側としてもよい。また、図7(b)に示すように、蓋体20の外面に設けた第1放電電極23の外面に更に密封容器補強部材30を設けた構成とすれば、第1放電電極23に人が触れることがなくなるとともに、密封容器21が外力によって破損しにくくなる。
【0055】
さらに、図8に示すように、第1放電電極23を、密封容器21の蓋体20の内面に設けるとともに、第2放電電極24を、容器本体18の底部内面に設ける。そして、第1放電電極23に被覆した保護膜35の表面に蛍光体膜19bを設けるとともに、第2放電電極24に被覆した保護膜35の上に蛍光体膜19aを設けた構成とする。この場合には、第1放電電極23に人が直接触れることがないので、ケース14における窓部材13を省略することができる。なお、第1放電電極23及び第2放電電極24のいずれか一方の保護膜35を設けない構成とすることもできる。さらに、図8に二点鎖線で示すように、内面に第1放電電極23が設けられた蓋体20の外面に密封容器補強部材30を設けた構成とすれば、密封容器21が外力によって破損しにくくなる。
【0056】
・ 図9(a),(b)に示すように、1枚のシャーシ11上に、例えば3個の誘電体バリヤ放電ランプ15を一列に並設するとともに、各誘電体バリヤ放電ランプ15の外面に1枚の密封容器補強部材30を接着した構成としてもよい。この場合には、1つ1つの誘電体バリヤ放電ランプ15の発光面積より広い発光面積を有する平面型照明装置10を構成することができる。このため、発光面積が異なる多数の種類の平面型照明装置10を容易に製作することができる。
【0057】
また、シャーシ11を3個の誘電体バリヤ放電ランプ15の外周縁から外側に張り出させた構成としてもよい。この場合には、例えば取付作業等において平面型照明装置10をものにぶつけたときに、誘電体バリヤ放電ランプ15の外周縁から外側に張り出したシャーシ11がものに当たる可能性が高くなる。従って、密封容器に衝撃が直接加わりにくいので、ガラス等の脆弱な材料によって形成された誘電体バリヤ放電ランプ15を効果的に保護することができる。さらに、図9(b)に二点鎖線で示すように、密封容器補強部材30を3つの誘電体バリヤ放電ランプ15の外周縁から外側に張り出させた構成としてもよい。
【0058】
・ 図10(a),(b)に示すように、1枚のシャーシ11上に、例えば4個の誘電体バリヤ放電ランプ15を縦横に並ぶように並設するとともに、各誘電体バリヤ放電ランプ15の外面に1枚の密封容器補強部材30を接着した構成としてもよい。
【0059】
また、密封容器補強部材30を4個の誘電体バリヤ放電ランプ15の外周縁から外側に張り出させた構成としてもよい。この場合にも、ガラス等の脆弱な材料によって形成された誘電体バリヤ放電ランプ15を、外部からの衝撃に対して効果的に保護することができる。さらに、図10(b)に二点鎖線で示すように、シャーシ11を4つの誘電体バリヤ放電ランプ15の外周縁から外側に張り出させた構成としてもよい。
【0060】
・ 図11(a),(b),(c)に示すように、1個の矩形の誘電体バリヤ放電ランプ15における第2放電電極24側に放熱用部材40を接着するとともに、第1放電電極23側に密封容器補強部材30を接着する。さらに、放熱用部材40を、誘電体バリヤ放電ランプ15の両短辺の一方から外側に張り出させた構成としてもよい。また、この場合、図11(c)に二点鎖線で示すように、放熱用部材40と同じように密封容器補強部材30を張り出させてもよい。
【0061】
また、図12(a),(b),(c)に示すように、放熱用部材40を、矩形の誘電体バリヤ放電ランプ15における両長辺の一方から外側に張り出させた構成としてもよい。また、この場合、図12(b)に二点鎖線で示すように、放熱用部材40と同じように密封容器補強部材30を張り出させてもよい。
【0062】
さらに、図13(a),(b),(c)に示すように、放熱用部材40を、矩形の誘電体バリヤ放電ランプ15の両短辺と、両長辺の一方とからそれぞれ外側に張り出させた構成としてもよい。また、この場合、図13(b),(c)に二点鎖線で示すように、放熱用部材40と同じように密封容器補強部材30を張り出させてもよい。
【0063】
・ 図14に示すように、誘電体バリヤ放電ランプ15の第2放電電極24の外面に、外面に放熱用のピン41が多数一体形成された放熱用部材42を接合した構成としてもよい。
【0064】
また、図15に示すように、誘電体バリヤ放電ランプの第2放電電極24の外面に、外面に放熱用のフィン43が多数一体形成された放熱用部材44を接合した構成としてもよい。
【0065】
・ 図16(a),(b)に示すように、誘電体バリヤ放電ランプ15における第2放電電極24の外面に、接合材層17を介して第1の放熱用部材50を接着するとともに、駆動回路16における回路基板25の外面に、接合材層17を介して第2の放熱用部材51を接着する。さらに、第1の放熱用部材50と第2の放熱用部材51とを、熱伝導性に優れたアルミニウム等の金属からなる第3の放熱用部材52の両面側に、熱伝導性に優れた鉄等の金属からなる支持部材53を介して固定する。この場合、誘電体バリヤ放電ランプ15において発生した熱は、第1の放熱用部材50から支持部材53を介して第3の放熱用部材52に放熱されるとともに、駆動回路16において発生した熱は、第2の放熱用部材51から支持部材53を介して第3の放熱用部材52に放熱される。このようにして誘電体バリヤ放電ランプ15と駆動回路16とを互いに重ね合わせた状態で一体化した構成のものは、誘電体バリヤ放電ランプ15における発光面積に対してそれほど大きな横方向の寸法を取ることができない例えば庭園灯のハウジングの内側に、第3の放熱用部材52をネジ止めした状態で用いることができる。そして、第3の放熱用部材52に逃がされた熱は、さらに前記ハウジングに放熱される。このように構成においても、誘電体バリヤ放電ランプ15において発生する熱が第1の放熱用部材50により効率良く放熱されるので、誘電体バリヤ放電ランプ15の周囲に大きな空間を確保する必要がない。また、駆動回路16において発生する熱が第2の放熱用部材51により効率良く放熱されるので、駆動回路16の周囲に大きな空間を確保する必要がない。従って、庭園灯を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】第1実施形態の誘電体バリヤ放電ランプを示した分解斜視図。
【図2】(a)は、シャーシに装着された誘電体バリヤ放電ランプ及び駆動回路を示した平面図、(b)は、(a)におけるa−a線断面図。
【図3】(a)は、平面型照明装置を示した平面図、(b)は、(a)におけるb−b線断面図。
【図4】第2実施形態の誘電体バリヤ放電ランプを示した分解斜視図。
【図5】(a)は、シャーシに装着された誘電体バリヤ放電ランプ及び駆動回路を示した平面図、(b)は、(a)におけるc−c線断面図。
【図6】(a)は、平面型照明装置を示した平面図、(b)は、(a)におけるd−d線断面図。
【図7】(a),(b)は共に、他の実施形態における誘電体バリヤ放電ランプを示した縦断面図。
【図8】他の実施形態における誘電体バリヤ放電ランプを示した縦断面図。
【図9】(a)は、他の実施形態における誘電体バリヤ放電ランプを示した平面図、(b)は、同じく側面図。
【図10】(a)は、他の実施形態における誘電体バリヤ放電ランプを示した平面図、(b)は、同じく側面図。
【図11】(a)は、他の実施形態における誘電体バリヤ放電ランプを示した平面図、(b)は、同じく側面図、(c)は、同じく底面図。
【図12】(a)は、他の実施形態における誘電体バリヤ放電ランプを示した平面図、(b)は、同じく側面図、(c)は、同じく底面図。
【図13】(a)は、他の実施形態における誘電体バリヤ放電ランプを示した平面図、(b)は、同じく側面図、(c)は、同じく底面図。
【図14】他の実施形態における誘電体バリヤ放電ランプを示した斜視図。
【図15】他の実施形態における誘電体バリヤ放電ランプを示した斜視図。
【図16】(a)は、他の実施形態における誘電体バリヤ放電ランプ及び駆動回路を示した側面図、(b)は、同じく平面図。
【図17】従来の平面放電管照明装置を示した縦断面図。
【符号の説明】
【0067】
10…平面型照明装置、11…放熱用部材としてのシャーシ、14…ケース、15…誘電体バリヤ放電ランプ、16…駆動回路、17…接合材層、18…密封容器を構成する容器本体、20…同じく蓋体、21…密封容器、22…放電空間、23…第1放電電極、24…第2放電電極、25…放熱用部材、30…密封容器補強部材、31…接地電極、40,42,44…放熱用部材。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
放電性ガスを封入した放電空間が内部に形成された密封容器の少なくとも一部を透明な誘電体からなる透光部とし、
この透光部の外面又は内面には透明な第1放電電極を設け、
前記放電空間を挟んで前記第1放電電極に対向する第2放電電極を前記密封容器の外面又は内面に設けた誘電体バリヤ放電ランプにおいて、
前記密封容器の外面に設けた前記第2放電電極の外面、又は、密封容器の内面に設けた第2放電電極に対応する同密封容器の外面に対し、熱伝導性の接合材層を介して、又は、直接に、放熱用部材を対接させたことを特徴とする誘電体バリヤ放電ランプ。
【請求項2】
前記透光部の内面に前記第1放電電極を設け、該透光部の外面に透明な密封容器補強部材を密着状態で設けたことを特徴とする請求項1に記載の誘電体バリヤ放電ランプ。
【請求項3】
前記透光部の外面に前記第1放電電極を設け、更に該第1放電電極の外面に透明な密封容器補強部材を密着状態で設けるとともに該密封容器補強部材を電気絶縁性としたことを特徴とする請求項1に記載の誘電体バリヤ放電ランプ。
【請求項4】
両放電電極間に駆動電圧を印可する駆動回路を、熱伝導性の接合材層を介して、又は、直接に、前記放熱用部材に対接させたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の誘電体バリヤ放電ランプ。
【請求項5】
前記放熱用部材を導電性とするとともに前記駆動回路の接地側に前記第2放電電極及び同放熱用部材を接続したことを特徴とする請求項4に記載の誘電体バリヤ放電ランプ。
【請求項6】
前記密封容器補強部材の外面に接地電極を設けるとともに、この接地電極を前記駆動回路の接地側に接続したことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の誘電体バリヤ放電ランプ。
【請求項7】
前記密封容器補強部材を前記密封容器の外周縁から外側に張り出させたことを特徴とする請求項2〜請求項6のいずれか一項に記載の誘電体バリヤ放電ランプ。
【請求項8】
前記放熱用部材を前記密封容器の外周縁から外側に張り出させたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の誘電体バリヤ放電ランプ。
【請求項9】
1つの前記放熱用部材の上に、前記密封容器を複数個並設したことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の誘電体バリヤ放電ランプ。
【請求項10】
放電性ガスを封入した放電空間が内部に形成された偏平な密封容器の両面における第1面側を透明な誘電体からなる透光部とし、この透光部の外面又は内面には透明な第1放電電極を設け、前記放電空間を挟んで同第1放電電極に対向する第2放電電極を前記両面における第2面側の外面又は内面に設けた誘電体バリヤ放電ランプと、このランプを収容したケースとからなる平面型照明装置において、
前記ケースの少なくとも一部を放熱用部材とし、前記誘電体バリヤ放電ランプの第2面を、熱伝導性の接合材層を介して、又は、直接に、同放熱用部材に対接させたことを特徴とする平面型照明装置。
【請求項11】
前記透光部の内面に前記第1放電電極を設け、該透光部の外面に透明な密封容器補強部材を密着状態で設けたことを特徴とする請求項10に記載の平面型照明装置。
【請求項12】
前記透光部の外面に前記第1放電電極を設け、更に該第1放電電極の外面に透明な密封容器補強部材を密着状態で設けるとともに該密封容器補強部材を電気絶縁性としたことを特徴とする請求項10に記載の平面型照明装置。
【請求項13】
前記密封容器補強部材を、前記ケースの一部としたことを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の平面型照明装置。
【請求項14】
前記誘電体バリヤ放電ランプを点灯させる駆動回路を、熱伝導性の接合材層を介して、又は、直接に、前記放熱用部材に対接させたことを特徴とする請求項10〜請求項13のいずれか一項に記載の平面型照明装置。
【請求項15】
前記放熱用部材を導電性とするとともに前記駆動回路の接地側に前記第2放電電極及び同放熱用部材を接続したことを特徴とする請求項14に記載の平面型照明装置。
【請求項1】
放電性ガスを封入した放電空間が内部に形成された密封容器の少なくとも一部を透明な誘電体からなる透光部とし、
この透光部の外面又は内面には透明な第1放電電極を設け、
前記放電空間を挟んで前記第1放電電極に対向する第2放電電極を前記密封容器の外面又は内面に設けた誘電体バリヤ放電ランプにおいて、
前記密封容器の外面に設けた前記第2放電電極の外面、又は、密封容器の内面に設けた第2放電電極に対応する同密封容器の外面に対し、熱伝導性の接合材層を介して、又は、直接に、放熱用部材を対接させたことを特徴とする誘電体バリヤ放電ランプ。
【請求項2】
前記透光部の内面に前記第1放電電極を設け、該透光部の外面に透明な密封容器補強部材を密着状態で設けたことを特徴とする請求項1に記載の誘電体バリヤ放電ランプ。
【請求項3】
前記透光部の外面に前記第1放電電極を設け、更に該第1放電電極の外面に透明な密封容器補強部材を密着状態で設けるとともに該密封容器補強部材を電気絶縁性としたことを特徴とする請求項1に記載の誘電体バリヤ放電ランプ。
【請求項4】
両放電電極間に駆動電圧を印可する駆動回路を、熱伝導性の接合材層を介して、又は、直接に、前記放熱用部材に対接させたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の誘電体バリヤ放電ランプ。
【請求項5】
前記放熱用部材を導電性とするとともに前記駆動回路の接地側に前記第2放電電極及び同放熱用部材を接続したことを特徴とする請求項4に記載の誘電体バリヤ放電ランプ。
【請求項6】
前記密封容器補強部材の外面に接地電極を設けるとともに、この接地電極を前記駆動回路の接地側に接続したことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の誘電体バリヤ放電ランプ。
【請求項7】
前記密封容器補強部材を前記密封容器の外周縁から外側に張り出させたことを特徴とする請求項2〜請求項6のいずれか一項に記載の誘電体バリヤ放電ランプ。
【請求項8】
前記放熱用部材を前記密封容器の外周縁から外側に張り出させたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の誘電体バリヤ放電ランプ。
【請求項9】
1つの前記放熱用部材の上に、前記密封容器を複数個並設したことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の誘電体バリヤ放電ランプ。
【請求項10】
放電性ガスを封入した放電空間が内部に形成された偏平な密封容器の両面における第1面側を透明な誘電体からなる透光部とし、この透光部の外面又は内面には透明な第1放電電極を設け、前記放電空間を挟んで同第1放電電極に対向する第2放電電極を前記両面における第2面側の外面又は内面に設けた誘電体バリヤ放電ランプと、このランプを収容したケースとからなる平面型照明装置において、
前記ケースの少なくとも一部を放熱用部材とし、前記誘電体バリヤ放電ランプの第2面を、熱伝導性の接合材層を介して、又は、直接に、同放熱用部材に対接させたことを特徴とする平面型照明装置。
【請求項11】
前記透光部の内面に前記第1放電電極を設け、該透光部の外面に透明な密封容器補強部材を密着状態で設けたことを特徴とする請求項10に記載の平面型照明装置。
【請求項12】
前記透光部の外面に前記第1放電電極を設け、更に該第1放電電極の外面に透明な密封容器補強部材を密着状態で設けるとともに該密封容器補強部材を電気絶縁性としたことを特徴とする請求項10に記載の平面型照明装置。
【請求項13】
前記密封容器補強部材を、前記ケースの一部としたことを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の平面型照明装置。
【請求項14】
前記誘電体バリヤ放電ランプを点灯させる駆動回路を、熱伝導性の接合材層を介して、又は、直接に、前記放熱用部材に対接させたことを特徴とする請求項10〜請求項13のいずれか一項に記載の平面型照明装置。
【請求項15】
前記放熱用部材を導電性とするとともに前記駆動回路の接地側に前記第2放電電極及び同放熱用部材を接続したことを特徴とする請求項14に記載の平面型照明装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
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【図14】
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【図16】
【図17】
【公開番号】特開2007−188772(P2007−188772A)
【公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−6053(P2006−6053)
【出願日】平成18年1月13日(2006.1.13)
【出願人】(000144544)レシップ株式会社 (179)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年1月13日(2006.1.13)
【出願人】(000144544)レシップ株式会社 (179)
【Fターム(参考)】
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