説明

読書台照明装置

【課題】書台板(透明板)への照明光を、書物の形状に合わせて最適位置に照射し、照明光源の下に遮光カバーを設けて読者の目に照明光が入らないようにした読書台照明装置を提供する。
【解決手段】照明光は書物の形状に合わせて照射方向を最適位置に調整可能な調整機構を用い、照明光は読者の目に入らないよう遮光カバーを設け、読書の快適性と目の疲労を軽減する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、書台板の上に読物を載せ、下から照射して、寝ながら安楽姿勢で、読物を明るく快適に読む道具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のものは、台座(1)の上部に回転筒(3)を設け、その中に回転軸(5)を入れ、上下左右に動くようにし、前記回転筒(3) に照明(4)を取付け、前記回転軸(5)に籍を乗せる架台枠(6)を取付け、架台枠(6)に滑り止め(7)を取付けた仰臥読書スタンドが下記特許文献1に示されているが、照明(4)には遮光カバーが無く、照明の光が読者の目に入り、まぶしくて読書が苦痛になる欠点がある。また、照明光源の位置を調整する構造も示されておらず、読書台の照明装置として不便である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案公開平6−66374号公報
【発明の概要】
【0004】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、書台板(透明板)への照明光を、読物の形状に合わせて最適位置に調整し、更に照明光源の下に遮光カバーを設けて読者の目に照明光が入らないようにしたことを特徴とする読書台照明装置を提供することにある。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
(1)照明光は読物の形状に合わせて最適位置に調整可能にすることが必要。
(2) 照明光は読者の目に入らないよう遮光することが必要。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)照明光は書物の形状に合わせて照射方向を最適位置に調整可能構造にする。
(2) 照明光は読者の目に入らないよう遮光カバーを設ける。

【発明の効果】
【0007】
(1)照明光は書物の形状に合わせて照射方向を最適位置に調整可能にすることにより、読者の読みたい所を重点に照明し読書が快適になる。
(2) 照明光は読者の目に入らないよう遮光カバーを設けることにより、読書がし易くなり、目の疲労を軽減する効果がある。

【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施例1の斜視図
【図2】本発明の実施例1の分解斜視図
【図3】本発明の実施例1の書台板を跳ね上げた斜視図
【図4】本発明の実施例2の側面断面図
【図5】本発明の実施例1、2の使用状態を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に実施例1及び2を、図1から図5を参照して説明する。
図2は図1の分解斜視図で、図3は図1の4書台板を3書台垂直板の上方に跳ね上げた状態を示す。図4は実施例2の図1相当の側面断面図で、図5は実施例1、2の読者が枕を使って読書している状態を示す。
先ず実施例1を説明する。1床面水平版と2床面垂直板はL字形に曲げて一体的に構成し、2床面垂直板には7ガイド溝が両端に垂直に設けてある、3書台垂直板の両端に前記7ガイド溝とピッチを合わせて13雄螺子穴が設けられ、8雄螺子の頭部首下の四角が嵌りあう四角形にしてある、上端には3A曲げ部が設けられ、10蝶番取付用の11A蝶番取付穴Aが設けてあり、11蝶番螺子Aによって組みつけられる。4書台板は透明部材で作られ、先端部には6切り欠穴が設けられ、反射防止と透明部材の透光損失防止がなされている。後端部には10蝶番取付用の12A蝶番取付穴B が設けてあり12蝶番螺子Bによって組みつけられる。8雄螺子は3書台垂直板側から通して2床面垂直板の裏側で9蝶ナットによって締め付けられる。完成した状態が図1で、5書物を4書台板の上に載せて書物の文章部分を6切り欠穴に合わせて下から読書が行われる。
尚、この6切り欠穴は読者が下から指を使って本を移動させる時にも便利である。
図5はその使用状態を示したもので、この事例では布団無しに読書しているが、1床面水平板と枕の間に布団を入れても良い。図3は4書台板を3書台垂直板の上に跳ね上げた状態図で、読者が寝起きする時便利で、収納時にも用いる。
4書台板の高さを調節するには9蝶ナットを緩めて、4書台板を目の焦点位置に合わせて9蝶ナットを締め付ける。4書台板の回転軸は10蝶番を用いているが、3書台垂直板と4書台板の側面の一方に軸受穴を設け、他方に回転軸を設けて回転軸機構としても良い。次に照明装置であるが、図2に示すように12光源電源部と16点灯スイッチを装着した17電源ボックスと20蛇腹パイプと19遮光カバーと18光源(蛍光灯)で構成され、17電源ボックスは3書台垂直板の外側下部にねじで固定され、17電源ボックスに取付けられた曲撓自在な20蛇腹パイプを3書台垂直板上端に設けられた14切欠き溝を通して、3書台垂直板の内側と4書台板の下側で構成されるコーナー部に導入し、20蛇腹パイプに取付けられた19遮光カバーの開口面を4書台板側に向けて装着し、18光源(蛍光灯)で4書台板を下側から上に向けて照射する。組付け後の状態は図1及び図3に示すとおりで、19遮光カバーの固定位置を変化させることで4書台板への照射位置を変化させることができる。18光源として蛍光灯、LED、白熱電球いずれを採用しても良いが、発明者の試験結果では蛍光灯が最も光ムラが少なく読書がし易かった。また、19遮光カバーは、光源部材を保持するソケットを内側に固定保持する。光源部材の側面と下面外周を囲む遮光カバーは、形状を略ハートマークの中心から半分をカットした形とし、カット面を上側にして先細側を前記書台板の外側に向け、材料は不透明または半透明部材で構成される、試作品では白色のABS樹脂を用いたが、半透明状態で遮光カバーの外部は白く光っているが読書を邪魔する程の光度は無かった、不透明部材を用いた方が更に良いと思われた。
【0010】
次に、実施例2を図4を参照して説明する。
図4は図1の中心側面断面図に相当し、17電源ボックスは3書台垂直板の外側下部にねじ固定され、18光源を内蔵した19遮光カバーは開口面を4書台板側に向けて22回転軸可動板で固定され、3書台垂直板に設けた14切欠き溝を通して3書台垂直板の外側に取付けた21回転軸固定板の回転軸穴と同軸に23ボルトと蝶ナットで固定され、18光源(蛍光灯)で4書台板を下側から上に向けて照射する。23ボルトと蝶ナットを緩めて19遮光カバーの固定位置を変化させることで4書台板への照射位置を変化させることができる。θは光源傾斜調整角度を示している。実施例1、2の比較では、コスト的に実施例2の方が安価で軽量化される。図5は本発明の実施例1、2の使用状態を示す斜視図で、枕を使って人が読書している。
【産業上の利用可能性】
【0011】
近年、健康な高齢者の増加により読書熱が高まっており、疲れやすい高齢者の読書を安楽姿勢で安全に行う器具として照明装置は不可欠の装置である。更に、怪我等で入院し、または自宅で、布団やベッド等で寝ている人にも幅広く使い易い読書器具として照明機能が効果を発揮する。
【符号の説明】
【0012】
1床面水平板、2床面垂直板、3書台垂直板、4書台板、5書物、6切り欠穴、
7ガイド溝、8雄螺子、9蝶ナット、10蝶番、11蝶番螺子A、12蝶番螺子B、13雄螺子穴、3A曲げ部、11A蝶番取付穴A、12A蝶番取付穴B、14切欠き溝、15光源電源部、16点灯スイッチ、17電源ボックス、18光源、
19遮光カバー、20蛇腹パイプ、21回転軸固定板、22回転軸可動板、
23ボルトと蝶ナット、θ光源傾斜調整角度


【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面水平板と床面垂直板と書台垂直板と書台板を略コの字型に組合せた読書台において、前記書台垂直板の内側と、前記書台板の下側で構成されるコーナー部に、前記書台板への照射光源位置を調整可能な調整機構を用いて、前記光源の下面及び側面全周を囲む遮光カバーを固定し、前記書台板への照射方向が調整可能で、読者の目に照射光が直接照射しないようにしたことを特徴とする読書台照明装置。
【請求項2】
前記請求項1に記載の読書台照明装置において、前記調整機構は、前記書台垂直板の外側に光源電源部を内蔵した電源ボックスを取付け、前記電源ボックス上端面と、前記書台垂直板の内側で上方を開口した遮光カバーの前記書台垂直板側の間を、前記書台垂直板の上端に設けた切欠き溝を通して曲撓自在な蛇腹パイプで連結保持し、前記遮光カバーを任意の傾き角度に調整可能にしたことを特徴とする読書台照明装置。
【請求項3】
前記請求項1に記載の読書台照明装置において、前記調整機構は、前記書台垂直板の外側に光源電源部を内蔵した電源ボックスを取付け、前記書台垂直板の上端に設けた切欠き溝付近の外側に回転軸固定板を取付け、前記書台垂直板の内側で上方を開口した遮光カバーの前記書台垂直板側に回転軸可動板を取付け、前記書台垂直板の上端に設けた切欠き溝を通して前記回転軸可動板を前記回転軸固定板と同軸に、ボルトと蝶ナットで連結保持し、前記回転軸可動板の回転により光源カバーを任意の傾き角度に調整可能にしたことを特徴とする読書台照明装置。
【請求項4】
前記請求項1から3に記載の読書台照明装置において、前記遮光カバーは、光源部材を保持するソケットを内側に固定保持し、前記光源部材の側面と下面外周を囲む遮光部材で、形状は略ハートマークの中心から半分をカットした形で、カット面を上側にして先細側を前記書台板の外側に向け、不透明または半透明材料で構成したことを特徴とする読書台照明装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−146513(P2012−146513A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−4039(P2011−4039)
【出願日】平成23年1月12日(2011.1.12)
【特許番号】特許第4915023号(P4915023)
【特許公報発行日】平成24年4月11日(2012.4.11)
【出願人】(709004916)
【Fターム(参考)】