説明

警報装置

【課題】作業者の死角となる位置(後方や側方等)において充電部との距離が近接した場合に警報を発することが可能であり、また、作業監視者が充電部との接近を容易に認識することが可能な警報装置を提供する。
【解決手段】警報装置は、充電部Aと所定範囲内に接近したことを検知して警報音を発生させる検電器10を作業者の死角となる外表面に着脱自在に装着した作業用ベスト1と、作業用バケット26に着脱自在に装着され、検電器10からの警報音の発生を検知する受信センサ28、及び、作業用バケット26の下方から視認可能な箇所に取り付けられて受信センサ28によって警報音を検知した場合に発光する発光体30を備えた発光装置とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業用ベストやヘルメット等の、特に、作業者の死角となる箇所が充電部と接近する場合に警報を発する接近警報機能付きの作業用着装品と、その警報に連動して発光する発光装置とを備えた警報装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、高圧配電線路の高所における作業において、高圧線等の充電部と作業者との離隔距離の確認は、作業者およびその作業者の作業を監視する作業監視者による目視により行われている。しかし、長時間の作業においては、作業位置の変更も多く、作業者自身による充電部の位置確認漏れが生じる場合があり、また、作業監視者による地上からの監視においても、監視位置によっては、作業者と充電部との離隔距離を正確に把握することができず、誤認する場合がある。
【0003】
そこで、従来においては、下記する特許文献1乃至5に示される技術が提案されている。
このうち、特許文献1は、電圧警報器の装着し忘れを防止することができる電圧警報器埋め込み型作業服に関するもので、作業者が着用する作業服の袖口部の外周部にアンテナ電極を設けると共に袖口部の内周部にアース電極を設け、電気設備の充電部への接近により電気設備の充電部とアンテナ部との間に発生する電極間浮遊静電容量と作業者の人体とアース電極との間に発生する対地静電容量とにより作業者の人体へ流れる微小な静電誘導電流を検出する検出回路と、検出回路で検出された信号に基づいて作業者に注意喚起を行う警報を発する警報回路とを備えるようにしたものである。
【0004】
また、特許文献2は、高圧配電線の活線作業の安全を図るための接近警報システムに関するもので、配電線に取り付けられる超音波発信装置と、配電線に超音波発信装置を起点として一方向に取り付けられる複数の超音波発信/受信装置と、超音波受信装置と、親局装置とを備え、超音波発信装置および複数の超音波発信/受信装置が取り付けられた配電線の区間を、これら各装置を結ぶ複数の直線区間に分け、この直線区間と超音波受信装置との距離を配電線との距離として算出するようにしたものである。
【0005】
特許文献3は、高電圧充電部に接近した時に、音又は振動等の警報を発する検電器を装着した作業用帽子に関するもので、作業用帽子に着脱自在に設けられた保護部材と帽子との間に検電器を装着自在に設けるようにしたものである。
【0006】
特許文献4は、充電状態にある電線や機器設備近傍で作業を行う際に着用する安全ヘルメットに関するもので、ヘルメット本体の開口端側の外周部と前方部側中央から後方部側中央に至る部分にテープ状の検出電極部を張り付け、この検出電極部を電位検知センサとして被検出対象充電部の電圧の有無を検出する非接触式検電器をヘルメット本体の顎部の基端部中央に取り付け、非接触式検電器により非検出対象充電部の電圧が検出されると点灯するLEDを顎部の目視可能な位置に設けるようにしたものである。
【0007】
特許文献5は、作業者の充電部への接近の検知とその警報を行う接近警報装置に関するもので、インパルス信号の送信タイミングとインパルス信号の反射波の受信タイミングとに基づいて作業者の接近距離を算出し、その接近距離と予め記憶している接近限界距離とをインパルス信号に重畳して送信し、接近距離が接近限界距離よりも短い場合に作動する警報手段を設けるようにしたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2009−70335号公報
【特許文献2】実開2008−33857号公報
【特許文献3】特開2008−150761
【特許文献4】特開平11−12842号公報
【特許文献5】特開2006−20822号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、高圧配電線路の高所における作業においては、作業位置を作業箇所に対して常に正対した状態となるように選定されるのが一般的である。このため、上述した従来の提案も作業者の頭部や身体の前面部などを対象に発案されている。
しかしながら、高所での間接活線作業をはじめ、複雑な作業になると、作業に集中する余りに視野が狭くなり、死角となりやすい後方や側方に対して注意力が低下しがちとなる。また、高所作業車のバケットに載って作業する場合において、地上から作業を監視する作業監視者についても、天候や監視位置によっては、必ずしも作業者の後方や側方において充電部との離隔距離を正確に把握できない場合も生じる。
【0010】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、作業者の死角となる位置、例えば、後方や側方において、充電部との距離が近接した場合に警報を発することが可能であり、また、同時に作業監視者が充電部との接近を容易に確認することが可能な警報装置を提供することを主たる課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を達成するために、本発明に係る警報装置は、電気設備の充電部に接近した場合に警報を発する装置であって、前記充電部と所定範囲内に接近したことを検知して警報音を発生させる検電器を作業者の死角となる着装品外表面に着脱自在に装着した作業用着装品と、作業用バケットに着脱自在に装着されると共に、前記警報音の発生を検知するセンサ部、及び、前記作業用バケットの下方から視認可能な箇所に取り付けられて前記センサ部によって前記警報音を検知した場合に発光する発光体を有する発光装置とを具備することを特徴としている。
【0012】
ここで、作業者の死角となる着装品外表面への装着とは、作業用着装品が作業用ベストである場合には、作業用ベストの後身頃の外表面の四隅に装着するのがよく、また、作業用着装品がヘルメットである場合にあっては、ヘルメットの頂部又は後部に検電器を着脱自在に取り付けるようにするとよい。
【0013】
したがって、作業者が作業中に自身の死角となる箇所が充電部に接近する場合でも、検電器が充電部と所定の範囲内に接近したことを検知した場合に警報音が発生するので、作業者は、充電部との接近を認識することが可能となる。
ここで、作業基準において、接近限界距離は、頭上が40cm、後方および側方が80cmに設定されているので、検電器は、充電部との距離が80cm以内に接近した場合に警報を発するように設定するとよい。
【0014】
また、バケットに設けられた発光装置は、センサ部がこの警報音を検知した場合に発光体を発光させるので、発光体を警報音と連動して発光させることが可能となり、作業用バケットの下方で監視している監視者も作業者が充電部に接近していることを容易に認識することが可能となる。
【0015】
上述した警報装置のより具体的構成としては、前記検電器を、電気設備の充電部への接近により前記充電部との間に形成される浮遊静電容量と人体アースとの間に形成される浮遊静電容量とにより前記充電部から前記人体アースへ流れる静電誘導電流を検出する検出部と、この検出部により検出された静電誘導電流が所定の閾値以上となった場合に警報音を発する警報音発生手段とを備えて構成し、前記作業用着装品として、作業用ベストが用いられる場合には、前記検電器を、前記作業用ベストの後身頃の四隅に設けられた収容ポケットに着脱自在に収容し、前記センサ部と前記発光体とを、前記作業用バケットに対して着脱可能な係止部材に設けるようにするとよい。
【0016】
尚、検電器から発生される警報音は、作業者が警報音に慣れてしまわないように断続的に発生させることが好ましい。また、警報音の周波数や音量も、現場に応じて最適な値に設定されることが好ましい。
また、発光体は、地上から作業を監視する者が認識しやすいように赤色に発光させるのがよく、また、監視者が発光状態に慣れないようにするために、所定のパターンで点滅させるのがよい。
【発明の効果】
【0017】
以上述べたように、本発明に係る警報装置によれば、作業者から死角となる作業用着装品の外表面に充電部と所定範囲内に接近したことを検知して警報音を発生させる検電器を着脱自在に装着すると共に、警報音の発生を検知するセンサ部と下方から視認可能な箇所に取り付けられてセンサ部によって警報音を検知した場合に発光する発光体とを備えた発光装置を作業用バケットに着脱自在に装着するようにしたので、作業者の死角となる位置において充電部との距離が接近した場合に、警報により作業者に充電部との接近を認識させると共に、発光体の発光により下方で監視している作業監視者に作業者と充電部との接近を認識させることが可能となる。
したがって、作業者の注意が不足しがちな領域に対して、作業者自身に充電部との接近を把握せしめて充電部との接触を回避するよう行動させることが可能となり、また、作業用バケットの下方で監視している作業監視者においても、作業者が充電部に接近していることを容易に把握でき、作業者に対して適切な指示を与えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は、本発明に係る警報装置の作業用着装品として例示される作業用ベストを示す図であり、(a)はその正面図、(b)はその背面図である。
【図2】図2は、検電器を収容する検電器収容ポケットに検電器を収容した状態を示す斜視図である。
【図3】図3は、検電器の構成例を示す図である。
【図4】図4は、本発明に係る作業用着装品として例示されるヘルメットを着用した状態を示す図である。
【図5】図5は、本発明に係る作業用着装品と併用する発光装置を高所作業車のバケットに取り付けた状態を示す斜視図である。
【図6】図6は、本発明に係る発光装置を示す図であり、(a)は発光装置をバケットに取り付けた状態を示す断面図であり、(b)は発光装置の構成を示す図である。
【図7】図7は、本発明に係る作業用着装品を着用し、発光装置をバケットに取り付けて作業を行う状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係る警報装置について図面を参照して説明する。
【0020】
図1及び図2において、本発明に係る警報装置の一部をなす作業用着装品としての作業用ベスト1が示されている。この作業用ベスト1は、前身頃2と、この前身頃2に連結された後身頃3とを有して構成されている。
【0021】
前身頃2及び後身頃3は、例えばナイロン等からなる絶縁素材よりなる内布と外布とを予め設計された形状に裁断し、これらを適宜縫着することによって形成されているもので、前身頃2は、左右一対の右前身頃2a及び左前身頃2bを有し、これらは、作業者の前面側(腹部側)の右側或いは左側半分をそれぞれ覆うように構成されており、右前身頃2a及び左前身頃2bの合わせ部分において、ファスナー又はボタン4(この例ではボタン4)を介して互いに係脱自在に連結可能となっている。
【0022】
したがって、作業者は、ファスナー又はボタンを操作することによって、前身頃2を開き、作業用ベスト1を着脱できるようになっている。
また、前身頃2(右前身頃2a及び左前身頃2b)には、適宜ポケット5が設けられており、例えばドライバ等の工具を適宜収納することができるようになっている。
【0023】
これに対して、後身頃3の四隅には、袋状に形成されて上端が開放された検電器収容ポケット6が設けられている。この検電器収容ポケット6は、例えば、フレーム部7とこのフレーム部7に取り付けられるネット8と、開口部となる上側縁を保形するネット支持用帯状部材9とにより構成されている。
【0024】
ネット8は、伸縮性を有する合成樹脂からなる編紐を編み組みすることで網状に形成されているもので、ここに収容される検電器10をネット8の弾性力により保持するようにしている。フレーム部7は、ネット8の外縁の上辺を除いて囲む略U字形状に形成された枠体をなしており、図示しない係止突起などの周知の手段によりネット8を固定するようにしている。また、ネット支持用帯状部材9は、伸縮性素材で構成され、その中間部の合わせ部分にマジックテープ(商標名)9aが設けられて閉塞された状態を保持できるようにしている。
【0025】
検電器収容ポケット6に収容される検電器10は、図3に示されるように、略半球状に形成されたプラスチック製のケース11の内部に、後述する検出電極12、レベル検出回路13、フリッカ回路14、音響周波発振回路15、電池16、テストスイッチ17、電子ブザー18が収納されて構成されているもので、充電状態にある充電部Aへの接近により、充電部Aと検出電極12との間に形成される浮遊静電容量C1と、電池16と人体アースBとの間に形成される浮遊静電容量C2とにより充電部Aから人体アースBへ流れる静電誘導電流Iを検出し、その検出信号に基づき断続音を発生させることにより充電部Aとの接近を警報するものである。
【0026】
検出電極12は、充電部Aに接近した際に、上述した充電部Aとの間に生ずる浮遊静電容量C1と人体アースBとの間に生じる浮遊静電容量C2とに基づいて流れる誘導電流を検出するもので、この例では、ケース11の球面頂部となる部位に設けられている。
【0027】
レベル検出回路13は、浮遊静電容量C1から浮遊静電容量C2に流れる静電誘導電流をこの回路に流すことで静電誘導電流の大きさを監視しているもので、予め設定された所定の閾値以上となった場合に検出信号を出力するものである。この例では、6000Vの充電部が検電器10に対して約80cm以内に近接した場合に検出信号が出力されるようになっている。
【0028】
フリッカ回路14は、レベル検出回路13からの検出信号を受けると、電子ブザー18の断続音の断続周期を決定し、その断続周期に応じた出力信号を送出する。
【0029】
音響周波発振回路15は、所定周波数(例えば、4000Hz)で電子ブザー18を駆動するための発振信号を出力するもので、電子ブザー18は、周囲の雑音で電子音が掻き消されない程度に十分な発音性能を有しているものが用いられる。
【0030】
尚、電子ブザー18は、検電器10の底面に設けるようにしてもよいが、検電器収容ポケット6に平坦な底部を生地側に向けて収容した際に、電子ブザー18が塞がれてブザー音が聞こえにくくならないように、ケース11の上面に設けるようにするとよい。
【0031】
テストスイッチ17は、各種回路(レベル検出回路13、フリッカ回路14、音響周波発振回路15)が正常に動作するか否かを確認するために設けられているもので、このテストスイッチ17の押下により動作が試行される。
本検電器10は、電源スイッチが設けられておらず、常時使用できる状態に設定されているため、テストスイッチ17を押下して動作を試行することで電池16の消耗を確認できるようにしている。
【0032】
したがって、上述の構成によれば、作業用ベスト1の後身頃3の四隅に設けられた各検電器収容ポケット6に検電器10をその平坦部が生地側に向くように収容し、その状態で作業用ベスト1を装着すると、検電器10は、作業者の肩の後ろ側両脇と腰上の両脇近傍に配置されることとなり、高圧活線作業において、作業者の死角となる箇所(後部、側部、頭部)が高圧活線や変圧器などの高電圧の充電部に接近すると、充電部A→浮遊静電容量C1→検出電極12→レベル検出回路13→電池16→対人体浮遊静電容量C2→人体アースBの経路で微小静電誘導電流が流れる閉回路が形成され、これにより、レベル検出回路13→フリッカ回路14→音響周波発振回路15→電子ブザー18の順で動作し、警報音が断続的に発音される。
【0033】
以上の例は、作業者の死角となる部位(背部や側部、頭部)において、充電部Aとの接近状態を作業用ベスト1の後身頃3の四隅に検電器10を配置することで検知する構成であるが、この例に限定されるものではなく、図4に示されるように、作業用ヘルメット20の後部又は頂部(実施例では頂部)に同様の検電器10を取付けバンド21等で固定し、作業者の死角に入った充電部Aとの接近を検知するようにしてもよい。
また、上述したケース11は、半球状のものを用いた例を示したが、これに限らず、直方体等、任意の形状に形成してもよい。
【0034】
また、ヘルメット20への検電器10の取付けは、検電器10の平坦部をヘルメット20の表面と対峙するように装着すれば、取り付け手段は特に限定されるものではなく、ヘルメットの外表面にビス止め、又は、マジックテープ等によって、着脱可能に取付けるようにしてもよい。
【0035】
図5及び図6において、上述した検電器10による警報の発音に連動して発光する発光装置25を作業用バケット26に取り付けた構成例が示されている。
この発光装置25は、バケット26の手摺り26aに係止させるようにU字状に折り返された係止部27aと、この係止部27aからバケット26の側面に沿って下方に延設され、バケット26の下方でバケットの中央に向けて屈曲された支持アーム27bとから成る係止部材27に取り付けられているもので、検電器10から発せられた警報を受信する受信センサ28と、受信センサ28からの信号に基づいて発光体30の電源をON/OFFする(警報音を受信している間は電源をONにし、警報音を受信していない間は電源をOFFにする)制御回路29と、バケット26の底面の下方に配置された発光体30と、前記受信センサ28、制御回路29、及び発光体30に電源を供給する電池31とを有して構成されている。
【0036】
この例において、受信センサ28は、係止部27aの上端部に配置され、発光体30は、支持アーム27bの先端、即ち、バケット26の中央下方において下向きに配置されている。
【0037】
したがって、検電器10が充電部Aに接近して警報が継続的に発せられると、これに合わせて、発光体30も断続的に発光することになる。尚、発光体30の発光色は、下方で監視している作業監視者の確認を容易にするために赤色にするとよい。
【0038】
以上の構成によれば、作業者が、図7に示されるように、高所作業車のバケット26に載って作業する場合において、死角に入った箇所に充電部Aがある場合でも、作業用ベスト1の後身頃3にある検電器10やヘルメット20の頂部にある検電器10が充電部Aに対して所定の距離内(80cm以内)に接近すれば、検電器10から警報音が発せられるので、作業者は充電部Aとの接近を認知することが可能となり、充電部Aとの接触を回避することが可能となる。特に、上述のように後身頃3の四隅に配置した構成によれば、作業者の後方および側方に80cmほどの感知距離が確保されていると共に、肩の後ろ側両脇に配置された検電器10により、作業者の肩部から頭頂部までの距離が40cm程度あるとしても、頭頂部から上方に40cm程度の感知距離が確保されているので、仮にヘルメット20に検電器10を装着し忘れた場合でも、頭部が充電部に接近した場合には、肩部両脇の検電器10で充電部Aを検知することが可能となり、充電部Aとの接触を回避することが可能となる。
【0039】
尚、上述の例では、検電器10を作業用ベスト1の四隅とヘルメット20の頂部に設けた例を示したが、これに限定されるものではなく、作業者の死角となる範囲で検電器10の配置を適宜変更してもよく、また、検電器10の数も適宜増加させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0040】
A 充電部
B 人体アース
1 作業用ベスト
6 検電器収容ポケット
10 検電器
12 検出電極
13 レベル検出回路
14 フリッカ回路
15 音響周波発振回路
18 電子ブザー
20 ヘルメット
26 作業用バケット
27 係止部材
28 受信センサ
30 発光体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気設備の充電部に接近した場合に警報を発する警報装置であって、
前記充電部と所定範囲内に接近したことを検知して警報音を発生させる検電器を作業者の死角となる着装品外表面に着脱自在に装着した作業用着装品と、
作業用バケットに着脱自在に装着されると共に、前記警報音の発生を検知するセンサ部、及び、前記作業用バケットの下方から視認可能な箇所に取り付けられて前記センサ部によって前記警報音を検知した場合に発光する発光体を有する発光装置と
を具備することを特徴とする警報装置。
【請求項2】
前記検電器は、電気設備の充電部への接近により前記充電部との間に形成される浮遊静電容量と人体アースとの間に形成される浮遊静電容量とにより前記充電部から前記人体アースへ流れる静電誘導電流を検出する検出部と、この検出部により検出された静電誘導電流が所定の閾値以上となった場合に警報音を発する警報音発生手段とを備えてなり、
前記作業用着装品は、作業用ベストであり、前記検電器は、前記作業用ベストの後身頃の四隅に設けられた収容ポケットに着脱自在に収容され、
前記センサ部と前記発光体とは、前記作業用バケットに対して着脱可能な係止部材に設けられていることを特徴とする請求項1記載の警報装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−8627(P2012−8627A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−141447(P2010−141447)
【出願日】平成22年6月22日(2010.6.22)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】