貨物自動車
【課題】乗り降りに優れ、製造コストを抑えた荷箱を備えた貨物自動車を提供する。
【解決手段】車両本体2と、車両本体2に搭載され開口部6を有する荷箱3とを備え、荷箱3は、荷箱本体4と、荷箱3の開口部6を拡張する拡張部5とを備えた貨物自動車1であって、荷箱3の左側面部28及び右側面部29を、荷箱本体4の左側面部7及び右側延部8と、拡張部5の拡張部左側面部18及び拡張部右側面部19より構成したことにより、荷箱本体4の左側面部8及び右側面部9に対して、拡張部5の左側面及び右側面を覆う拡張部左側面部18及び拡張部右側面部19を別体として備えたことにより、荷箱3に従来からある直方体状の荷箱を荷箱本体4として使用することが可能となり、製造コストを抑制することが可能となる。
【解決手段】車両本体2と、車両本体2に搭載され開口部6を有する荷箱3とを備え、荷箱3は、荷箱本体4と、荷箱3の開口部6を拡張する拡張部5とを備えた貨物自動車1であって、荷箱3の左側面部28及び右側面部29を、荷箱本体4の左側面部7及び右側延部8と、拡張部5の拡張部左側面部18及び拡張部右側面部19より構成したことにより、荷箱本体4の左側面部8及び右側面部9に対して、拡張部5の左側面及び右側面を覆う拡張部左側面部18及び拡張部右側面部19を別体として備えたことにより、荷箱3に従来からある直方体状の荷箱を荷箱本体4として使用することが可能となり、製造コストを抑制することが可能となる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷箱を備えた貨物自動車に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、箱型の荷箱を車両本体に搭載した貨物自動車(特許文献1参照)において、荷箱に備えた荷物の運搬用の開口部への乗り降りを容易にする為に様々な工夫が行われてきた。そのような貨物自動車において、図14に示すように荷箱101後部の開口部102側を一段低くしたものがあり、このような荷箱101を備えることにより開口部102への乗り降りを容易にしていた。
【特許文献1】特開2006−96244号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、開口部102側を一段低く形成した荷箱101は、その側面形状が段違い形状を有しており、従来からある貨物自動車に使用されてきた直方体状を有する荷箱とは、側面形状が異なっていた。そのため側面形状を段違い形状とした荷箱を新たに製造する必要があり、コストがかかるという問題点があった。
【0004】
解決しようとする問題点は、乗り降りに優れ、製造コストを抑えた荷箱を備えた貨物自動車を提供する点である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、車両本体と、前記車両本体に搭載され開口部を有する荷箱とを備え、前記荷箱は、荷箱本体と、前記荷箱の開口部を拡張する拡張部とを備えた貨物自動車であって、前記荷箱の側面部を、前記荷箱本体の側面部と、前記拡張部の側面を覆う被覆部材より構成したことを特徴とする。
【0006】
請求項2の発明は、前記荷箱を前記車両本体に着脱自在に固定する連結部材を備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項3の発明は、前記被覆部材を、荷箱に着脱自在に備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の発明によれば、荷箱本体の側面部に対して、拡張部の側面を覆う被覆部材を別体として備えたことにより、荷箱に従来からある荷箱を荷箱本体として使用することが可能となり、製造コストを抑制することが可能となる。
【0009】
請求項2の発明によれば、車両本体に荷箱を搭載する際の工程を減らし、製造コストを抑制することが可能となる。
【0010】
請求項3の発明によれば、荷箱に拡張部を形成する際の工程を減らし、製造コストを抑制することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
【実施例1】
【0012】
図1乃至図13は、本発明の貨物自動車1の一実施例を示しており、図1乃至図3に示すように貨物自動車1は、車両本体2と、この車両本体2に搭載される荷箱3から構成されている。
【0013】
図1に示すように荷箱3は、直方体状を有する荷箱本体4に、この荷箱本体4の一部を拡張させて形成された拡張部5とを備えた構成をしている。
【0014】
図3に示すように荷箱3は、荷箱3後面部12を開放して形成された荷物運搬用の開口部6を備えている。
【0015】
ここで、荷箱本体4は、車長方向Xに長い略直方体形状を有する箱型に形成されたものであり、この荷箱本体4は、それぞれがパネル部材からなる前面部7、左側面部8、右側面部9、天面部10、そして、底面部11を連結させて囲設されるとともに、後面部12全面を開放させて形成されている。
【0016】
ここで、図に示すように、底面部11を車長方向X後端から車長方向X前方(図中左方向)に向けて所定面積だけ矩形状に切欠いて荷箱本体4内部と外部とを連通可能に形成された貫通部13を備えている。
【0017】
ここで前記拡張部5は、この貫通部13に対応させて、荷箱3の底面を下方に拡張させて形成されたものであり、具体的には、貫通部13のそれぞれ荷箱本体4の前面部7、左側面部8、右側面部9と平行に形成された前側端部14、左側端部15、右側端部16の各端部より垂直方向下向きに立設されたパネル部材からなる、拡張部前面部17、拡張部左側面部18、拡張部右側面部19の3面によって拡張部5の水平方向を囲設されて形成されるとともに、拡張部前面部17、拡張部左側面部18、拡張部右側面部19の各下部を連結する、荷箱本体4の床面部11と平行に形成されたパネル部材からなる拡張部底面部20によって、拡張部5の下部を閉塞して形成されており、ここで拡張部前面部17及び拡張部底面部20は一体に形成されている。さらに、拡張部左側面部18、拡張部右側面部19、そして、拡張部底面部20のそれぞれの車長方向X後端によって周縁が形成された拡張部後面部21は開放して形成されている。
【0018】
ここで、開放して形成された拡張部5の拡張部後面部21及び荷箱本体4の後面部12は、互いに連続して形成されており、共に荷箱3の開口部6を形成している。
【0019】
さらに、荷箱3の開口部6は、図に示すように荷箱本体4の後面部12の左右側端と拡張部後面部21の左右側端に連続させて配設され、荷箱3の開口部6の左右側端に設けられた鉄骨等の一対の柱部材22,23を備えており、この柱部材22,23に備えたヒンジ部24,25により回動自在に配設される観音開き式の開閉扉26,27によって、開閉自在に設けられている。
【0020】
また、荷箱3の左側面部28は、荷箱本体4の左側面部8と、拡張部左側面部18から構成された略逆L型形状を有しており、後述するように拡張部左側面部18は着脱自在に構成されている。荷箱3の右側面部29についても、荷箱本体4の右側面部9と、拡張部右側面部19から構成された略逆L型形状を有しており、拡張部左側面部18同様、拡張部右側面部19も着脱自在に構成されている。このようにして、開口部6側を一段低く形成した荷箱3を形成している。
【0021】
ここで、図を参照しながら、本実施例の貨物自動車1における車両本体2と荷箱3との取付構造について説明する。
【0022】
車両本体2と荷箱3は、図に示すように車両本体2に車長方向X(図中左右方向)に平行に設けられた一対の車両フレーム30,31上部の後端部と、この後端部から車長方向X前方に所定の間隔を空けた箇所のそれぞれに、その長手方向を車幅方向Yと平行に設けられた第1の横桟部材32又は第2の横桟部材33が架設されている。
【0023】
そして前記荷箱本体4の底面部11は、この第1の横桟部材32及び第2の横桟部材33の上面部に当接支持されるものである。
【0024】
また、車両フレーム30,31及び荷箱本体4の底面部11は、第1の横桟部材32及び第2の横桟部材33にボルト・ナット等の締結手段たる第1の連結手段34及び第2の連結手段35によって、着脱自在に連結されるものである。
【0025】
次に、車両フレーム30,31の後端部の車幅方向Y外側面には、それぞれ長手方向を垂直方向と平行に備えた第1の縦桟部材36及び第2の縦桟部材37が配設されている。
【0026】
また、第1の縦桟部材36及び第2の縦桟部材37は、車両フレーム30,31の後端部にボルト・ナット等の締結手段たる第3の連結手段38及び第4の連結手段39によって、着脱自在に連結されるものである。
【0027】
さらに、第1の縦桟部材36及び第2の縦桟部材37は、上部に各縦桟部材36,37の断面積より大きく形成された平板状の第1の支持部材40及び第2の支持部材41を備えており、この第1の支持部材40及び第2の支持部材41を介して、第1の縦桟部材36及び第2の縦桟部材37の上部に車両フレーム30,31に配設された第1の横桟部材32を載置可能としている。
【0028】
第1の支持部材40及び第2の支持部材41は、第1の横桟部材32にボルト・ナット等の締結手段たる第5の連結手段42及び第6の連結手段43によって着脱自在に連結されるものである。
【0029】
続いて、第1の縦桟部材36及び第2の縦桟部材37のそれぞれの下端部には、車長方向X後方に向けて延設され、その車長方向Xの長さを車両本体2に搭載された荷箱3の後端より車長方向X後方に飛び出さない寸法に形成された、第3の横桟部材44及び第4の横桟部材45を備えている。
【0030】
さらに、第3の横桟部材44及び第4の横桟部材45の車幅方向Y外側には、車長方向Xと平行に形成され、第3の横桟部材44及び第4の横桟部材45同様に、その車長方向Xの長さを車両本体2に搭載された荷箱3の後端より車長方向X後方に飛び出さない寸法に形成された、第5の横桟部材46及び第6の横桟部材47とを備えている。この第5の横桟部材46及び第6の横桟部材47はそれぞれ、荷箱3の拡張部底面部20の左右端部の僅かに車幅方向Y内側に当接支持可能に配設されている。
【0031】
ここで、第3の横桟部材44、第4の横桟部材45、第5の横桟部材46、及び、第6の横桟部材47はともに、車長方向X先端同士を車幅方向Yと平行に配設された第7の横桟部材48によって連結され、また車長方向X後端同士を車幅方向Yと平行に配設された第8の横桟部材49によって連結され、さらに車長方向Xの先端から後端までの中間部を第9の横桟部材50によって連結されており、いわゆる柵状体51を形成している。
【0032】
また、この柵状体51の第3の横桟部材44、第4の横桟部材45、第5の横桟部材46、第6の横桟部材47の各車長方向X後端は、荷箱3の拡張部底面部20にボルト・ナット等の締結手段たる第7の連結手段52、第8の連結手段53、第9の連結手段54、第10の連結手段55によって、着脱自在に連結されるものである。
【0033】
また、第5の横桟部材46及び第6の横桟部材47の車長方向Xの前端には、前記第1の縦桟部材36及び第2の縦桟部材37に対し、平行且つ垂直方向の高さ寸法を揃えて配設された第3の縦桟部材56及び第4の縦桟部材57が立設されている。
【0034】
第1の縦桟部材36、第2の縦桟部材37、第3の縦桟部材56及び第4の縦桟部材57は、各縦桟部材36,37,56,57の上部に架設された側面視逆コ型の第3の支持部材58によって連結されている。
【0035】
この第3の支持部材58は、上面部を荷箱本体4の床面部11に当接支持可能に形成されるとともに、後面部12を拡張部前面部17に当接支持可能に形成されたものである。
【0036】
さらに、第3の縦桟部材56及び第4の縦桟部材57の上部には、第3の縦桟部材56及び第4の縦桟部材57の上部より車長方向X前方に車長方向Xに平行に配設され、且つそれらの車長方向X前側端を車両フレーム30,31に連結された第2の横桟部材33より前側となる寸法形状に形成された第10の横桟部材59及び第11の横桟部材60を備えている。
【0037】
この第10の横桟部材59及び第11の横桟部材60の上部は、車両フレーム30,31上部に配設された第1の横桟部材32及び第2の横桟部材33を載置可能に形成されている。
【0038】
ここで、第10の横桟部材59は、第1の横桟部材32及び第2の横桟部材33の車幅方向Y左端部にボルト・ナット等の締結手段たる第11の連結手段61及び第12の連結手段62によって着脱自在に連結されるものである。
【0039】
同様に第11の連結手段61は、第1の横桟部材32及び第2の横桟部材33の車幅方向Y右端部にボルト・ナット等の締結手段たる第13の連結手段63及び第14の連結手段64によって着脱自在に連結されるものである。
【0040】
ここで、第3〜11の横桟部材44〜50,59,60及び第1〜4の縦桟部材32,33,56,57は、溶接等によって一体的な構造物、すなわち車両本体2と荷箱3とを取付ける取付部材Tを構成していることが好ましい。
【0041】
また、第5の横桟部材46及び第6の横桟部材47のそれぞれの車幅方向Y外側面には、拡張部左側面部18及び拡張部右側面部19が当接可能な第1の取付部65及び第2の取付部66を備えている。
【0042】
拡張部左側面部18及び拡張部右側面部19は、それぞれ第1の取付部65又は第2の取付部66にボルト・ナット等の締結手段たる第15の連結手段67又は第16の連結手段68によって床下フレーム部材としての取付部材Tの柵状体51に着脱自在に連結されるものである。
【0043】
以上の構成の本実施例の貨物自動車1の作用について述べるとする。
【0044】
車両本体2に荷箱3を搭載する方法について説明する。
【0045】
最初に、予め第3〜11の横桟部材44〜50,59,60及び第1〜4の縦桟部材32,33,56,57を互いに溶接等によって固定し一体的な構造物として形成した取付部材の第1の縦桟部材36と第2の縦桟部材37を車両フレーム30,31の後端部に第3の連結手段38及び第4の連結手段39によって固定して、取付部材Tを車両フレーム30,31に装着する。
【0046】
次に、車両フレーム30,31、第1の支持部材40、第2の支持部材41、第10の横桟部材59及び第11の横桟部材60の上部に第1の横桟部材32及び第2の横桟部材33を設置して、第1の連結手段34、第5の連結手段42、第6の連結手段43、第11の連結手段61、第12の連結手段62、第13の連結手段63、第14の連結手段64によってそれぞれを固定する。
【0047】
続いて、荷箱本体4の貫通部13の下方に拡張部5を備えていない状態の荷箱3を、車両本体2の車両フレーム30,31に連結された第1の横桟部材32及び第2の横桟部材33の上部、そして、取付部材Tの第3支持部材58の上部に設置する。車両本体2の底面部11と第1の横桟部材32及び第2の横桟部材33は、第2の連結手段35によって着脱自在に連結される。ここで、荷箱3の開口部6には、予め柱部材22,23が配設されるとともに、開閉扉26,27が配設されているものとする。
【0048】
次に、一体に形成され側面視略L型に形成された、拡張部前面部17及び拡張部底面部20において、拡張部前面部17を第3の縦桟部材56及び第4の縦桟部材57の車長方向X後端面に当接させるとともに、拡張部底面部20を柵状体51の上部に当接させた状態で第1の連結手段34、第12の連結手段62、第13の連結手段63、第14の連結手段64によって固定する。
【0049】
続いて、第1の取付部65及び第2の取付部66に、パネル部材からなる拡張部左側面部18及び拡張部右側面部19を、第15の連結手段67及び第16の連結手段68によって固定して、拡張部5を形成する。なおここで、拡張部左側面部18及び拡張部右側面部19は、図示しないボルト・ナット等の締結手段たる連結手段によって、それぞれ荷箱本体4の左側面部8及び右側面部9、さらに第3の縦桟部材56及び第4の縦桟部材57に固定されるものとしても構わないものとする。
【0050】
ここで、荷箱3は荷箱本体4に拡張部5を備え、荷箱3後部の開口部6側に、荷箱本体4の底面部11より一段低く形成された拡張部底面部20を備えたことにより、荷箱3後部の開口部6側の高さを一段低く形成し、荷箱3の開口部6を通じての乗り降りを容易なものとすることができる。
【0051】
また、拡張部5を備えた荷箱3の構造を、特許文献1にあるような従来の荷箱3として使用されてきた直方体状の荷箱本体4と、この荷箱本体4の左側面部8及び右側面部9に対して、拡張部左側面部18及び拡張部右側面部19を後付で取付けられる拡張部5からなる構成としたことにより、拡張部5の形状に合わせて、予め荷箱3の側面部のパネル部材を矩形以外の、例えば逆L型等の段違い形状に形成する必要が無く、さらに従来の荷箱3を荷箱本体4として使用することができるので、製造コストの抑制を図ることが可能である。
【0052】
さらに、拡張部左側面部18及び拡張部右側面部19をボルト・ビス等の第15の連結手段67及び第16の連結手段68によって後付する構成としてことで、荷箱本体4に拡張部5を形成する際の工程数を減らして作業時間を短縮させ、人件費等の製造コストを抑制することが可能である。
【0053】
また、予め第3〜11の横桟部材44〜50,59,60及び第1〜4の縦桟部材32,33,56,57を互いに溶接等によって固定し一体的な構造物として取付部材Tを形成しておき、実際にこの取付部材T、第1の横桟部材32及び第2の横桟部材33を介して車両本体2と荷箱3を連結する際のすべての工程を、ボルト・ナット等の締結手段たる第1〜16の連結手段34,35,38,39,42,43,52,53,54,55,61,62,63,64,67,68によって固定することによって、車両本体2に荷箱3を搭載する際の工程数を減らして作業時間を短縮させ、人件費等の製造コストを更に抑制することが可能である。
【0054】
以上のように、前記実施例では請求項1に対応して、車両本体2と、前記車両本体2に搭載され開口部6を有する荷箱3とを備え、前記荷箱3は、荷箱本体4と、前記荷箱3の開口部6を拡張する拡張部5とを備えた貨物自動車1であって、前記荷箱3の側面部たる左側面部28及び右側面部29を、前記荷箱本体4の側面部たる左側面部7及び右側延部8と、前記拡張部5の側面を覆う被覆部材たる拡張部左側面部18及び拡張部右側面部19より構成したことにより、荷箱本体4の左側面部8及び右側面部9に対して、拡張部5の左側面及び右側面を覆う拡張部左側面部18及び拡張部右側面部19を別体として備えたことにより、荷箱3に従来からある直方体状の荷箱を荷箱本体4として使用することが可能となり、製造コストを抑制することが可能となる。
【0055】
また、前記実施例では請求項2に対応して、前記荷箱3を前記車両本体2に着脱自在に固定する連結部材としての取付部材Tを備えたことにより、車両本体2に荷箱3を搭載する際の工程を減らし、製造コストを抑制することが可能となる。
【0056】
さらに、前記実施例では請求項3に対応して、前記被覆部材たる拡張部左側面部18及び拡張部右側面部19を、荷箱3に着脱自在に備えたことにより、荷箱3に拡張部5を形成する際の工程を減らし、製造コストを抑制することが可能となる。
【0057】
尚、本発明は上記実施例に記載の内容に限定されず、適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の一実施例を示す貨物自動車の側面図である。
【図2】同上、貨物自動車の平面図である。
【図3】同上、貨物自動車の背面図である。
【図4】同上、荷箱本体の平面図である。
【図5】同上、図4におけるA―A断面図である。
【図6】同上、貨物自動車の要部の平面図である。
【図7】同上、貨物自動車の要部の断面図である。
【図8】同上、取付部材の斜視図である。
【図9】同上、取付部材を車両本体の取付けた状態を示す斜視図である。
【図10】同上、図9において第1の横桟部材及び第2の横桟部材を取付けた状態を示す斜視図である。
【図11】同上、図10において第1の横桟部材及び第2の横桟部材を荷箱本体の床面部に取付けた状態を示す斜視図である。
【図12】同上、図11において取付部材に拡張部前面部及び拡張部底面部を取り付けた状態を示す斜視図である。
【図13】同上、図12において取付部材に拡張部左側面部及び拡張部右側面部を取り付けた状態を示す斜視図である。
【図14】従来の貨物自動車における荷箱の側面図である。
【符号の説明】
【0059】
1 貨物自動車
2 車両本体
3 荷箱
4 荷箱本体
5 拡張部
6 開口部
8 左側面部(荷箱本体の側面)
9 右側面部(荷箱本体の側面)
18 拡張部左側面部(拡張部の側面)
19 拡張部右側面部(拡張部の側面)
28 左側面部(荷箱の側面)
29 右側面部(荷箱の側面)
T 取付部材(連結部材)
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷箱を備えた貨物自動車に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、箱型の荷箱を車両本体に搭載した貨物自動車(特許文献1参照)において、荷箱に備えた荷物の運搬用の開口部への乗り降りを容易にする為に様々な工夫が行われてきた。そのような貨物自動車において、図14に示すように荷箱101後部の開口部102側を一段低くしたものがあり、このような荷箱101を備えることにより開口部102への乗り降りを容易にしていた。
【特許文献1】特開2006−96244号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、開口部102側を一段低く形成した荷箱101は、その側面形状が段違い形状を有しており、従来からある貨物自動車に使用されてきた直方体状を有する荷箱とは、側面形状が異なっていた。そのため側面形状を段違い形状とした荷箱を新たに製造する必要があり、コストがかかるという問題点があった。
【0004】
解決しようとする問題点は、乗り降りに優れ、製造コストを抑えた荷箱を備えた貨物自動車を提供する点である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、車両本体と、前記車両本体に搭載され開口部を有する荷箱とを備え、前記荷箱は、荷箱本体と、前記荷箱の開口部を拡張する拡張部とを備えた貨物自動車であって、前記荷箱の側面部を、前記荷箱本体の側面部と、前記拡張部の側面を覆う被覆部材より構成したことを特徴とする。
【0006】
請求項2の発明は、前記荷箱を前記車両本体に着脱自在に固定する連結部材を備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項3の発明は、前記被覆部材を、荷箱に着脱自在に備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の発明によれば、荷箱本体の側面部に対して、拡張部の側面を覆う被覆部材を別体として備えたことにより、荷箱に従来からある荷箱を荷箱本体として使用することが可能となり、製造コストを抑制することが可能となる。
【0009】
請求項2の発明によれば、車両本体に荷箱を搭載する際の工程を減らし、製造コストを抑制することが可能となる。
【0010】
請求項3の発明によれば、荷箱に拡張部を形成する際の工程を減らし、製造コストを抑制することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
【実施例1】
【0012】
図1乃至図13は、本発明の貨物自動車1の一実施例を示しており、図1乃至図3に示すように貨物自動車1は、車両本体2と、この車両本体2に搭載される荷箱3から構成されている。
【0013】
図1に示すように荷箱3は、直方体状を有する荷箱本体4に、この荷箱本体4の一部を拡張させて形成された拡張部5とを備えた構成をしている。
【0014】
図3に示すように荷箱3は、荷箱3後面部12を開放して形成された荷物運搬用の開口部6を備えている。
【0015】
ここで、荷箱本体4は、車長方向Xに長い略直方体形状を有する箱型に形成されたものであり、この荷箱本体4は、それぞれがパネル部材からなる前面部7、左側面部8、右側面部9、天面部10、そして、底面部11を連結させて囲設されるとともに、後面部12全面を開放させて形成されている。
【0016】
ここで、図に示すように、底面部11を車長方向X後端から車長方向X前方(図中左方向)に向けて所定面積だけ矩形状に切欠いて荷箱本体4内部と外部とを連通可能に形成された貫通部13を備えている。
【0017】
ここで前記拡張部5は、この貫通部13に対応させて、荷箱3の底面を下方に拡張させて形成されたものであり、具体的には、貫通部13のそれぞれ荷箱本体4の前面部7、左側面部8、右側面部9と平行に形成された前側端部14、左側端部15、右側端部16の各端部より垂直方向下向きに立設されたパネル部材からなる、拡張部前面部17、拡張部左側面部18、拡張部右側面部19の3面によって拡張部5の水平方向を囲設されて形成されるとともに、拡張部前面部17、拡張部左側面部18、拡張部右側面部19の各下部を連結する、荷箱本体4の床面部11と平行に形成されたパネル部材からなる拡張部底面部20によって、拡張部5の下部を閉塞して形成されており、ここで拡張部前面部17及び拡張部底面部20は一体に形成されている。さらに、拡張部左側面部18、拡張部右側面部19、そして、拡張部底面部20のそれぞれの車長方向X後端によって周縁が形成された拡張部後面部21は開放して形成されている。
【0018】
ここで、開放して形成された拡張部5の拡張部後面部21及び荷箱本体4の後面部12は、互いに連続して形成されており、共に荷箱3の開口部6を形成している。
【0019】
さらに、荷箱3の開口部6は、図に示すように荷箱本体4の後面部12の左右側端と拡張部後面部21の左右側端に連続させて配設され、荷箱3の開口部6の左右側端に設けられた鉄骨等の一対の柱部材22,23を備えており、この柱部材22,23に備えたヒンジ部24,25により回動自在に配設される観音開き式の開閉扉26,27によって、開閉自在に設けられている。
【0020】
また、荷箱3の左側面部28は、荷箱本体4の左側面部8と、拡張部左側面部18から構成された略逆L型形状を有しており、後述するように拡張部左側面部18は着脱自在に構成されている。荷箱3の右側面部29についても、荷箱本体4の右側面部9と、拡張部右側面部19から構成された略逆L型形状を有しており、拡張部左側面部18同様、拡張部右側面部19も着脱自在に構成されている。このようにして、開口部6側を一段低く形成した荷箱3を形成している。
【0021】
ここで、図を参照しながら、本実施例の貨物自動車1における車両本体2と荷箱3との取付構造について説明する。
【0022】
車両本体2と荷箱3は、図に示すように車両本体2に車長方向X(図中左右方向)に平行に設けられた一対の車両フレーム30,31上部の後端部と、この後端部から車長方向X前方に所定の間隔を空けた箇所のそれぞれに、その長手方向を車幅方向Yと平行に設けられた第1の横桟部材32又は第2の横桟部材33が架設されている。
【0023】
そして前記荷箱本体4の底面部11は、この第1の横桟部材32及び第2の横桟部材33の上面部に当接支持されるものである。
【0024】
また、車両フレーム30,31及び荷箱本体4の底面部11は、第1の横桟部材32及び第2の横桟部材33にボルト・ナット等の締結手段たる第1の連結手段34及び第2の連結手段35によって、着脱自在に連結されるものである。
【0025】
次に、車両フレーム30,31の後端部の車幅方向Y外側面には、それぞれ長手方向を垂直方向と平行に備えた第1の縦桟部材36及び第2の縦桟部材37が配設されている。
【0026】
また、第1の縦桟部材36及び第2の縦桟部材37は、車両フレーム30,31の後端部にボルト・ナット等の締結手段たる第3の連結手段38及び第4の連結手段39によって、着脱自在に連結されるものである。
【0027】
さらに、第1の縦桟部材36及び第2の縦桟部材37は、上部に各縦桟部材36,37の断面積より大きく形成された平板状の第1の支持部材40及び第2の支持部材41を備えており、この第1の支持部材40及び第2の支持部材41を介して、第1の縦桟部材36及び第2の縦桟部材37の上部に車両フレーム30,31に配設された第1の横桟部材32を載置可能としている。
【0028】
第1の支持部材40及び第2の支持部材41は、第1の横桟部材32にボルト・ナット等の締結手段たる第5の連結手段42及び第6の連結手段43によって着脱自在に連結されるものである。
【0029】
続いて、第1の縦桟部材36及び第2の縦桟部材37のそれぞれの下端部には、車長方向X後方に向けて延設され、その車長方向Xの長さを車両本体2に搭載された荷箱3の後端より車長方向X後方に飛び出さない寸法に形成された、第3の横桟部材44及び第4の横桟部材45を備えている。
【0030】
さらに、第3の横桟部材44及び第4の横桟部材45の車幅方向Y外側には、車長方向Xと平行に形成され、第3の横桟部材44及び第4の横桟部材45同様に、その車長方向Xの長さを車両本体2に搭載された荷箱3の後端より車長方向X後方に飛び出さない寸法に形成された、第5の横桟部材46及び第6の横桟部材47とを備えている。この第5の横桟部材46及び第6の横桟部材47はそれぞれ、荷箱3の拡張部底面部20の左右端部の僅かに車幅方向Y内側に当接支持可能に配設されている。
【0031】
ここで、第3の横桟部材44、第4の横桟部材45、第5の横桟部材46、及び、第6の横桟部材47はともに、車長方向X先端同士を車幅方向Yと平行に配設された第7の横桟部材48によって連結され、また車長方向X後端同士を車幅方向Yと平行に配設された第8の横桟部材49によって連結され、さらに車長方向Xの先端から後端までの中間部を第9の横桟部材50によって連結されており、いわゆる柵状体51を形成している。
【0032】
また、この柵状体51の第3の横桟部材44、第4の横桟部材45、第5の横桟部材46、第6の横桟部材47の各車長方向X後端は、荷箱3の拡張部底面部20にボルト・ナット等の締結手段たる第7の連結手段52、第8の連結手段53、第9の連結手段54、第10の連結手段55によって、着脱自在に連結されるものである。
【0033】
また、第5の横桟部材46及び第6の横桟部材47の車長方向Xの前端には、前記第1の縦桟部材36及び第2の縦桟部材37に対し、平行且つ垂直方向の高さ寸法を揃えて配設された第3の縦桟部材56及び第4の縦桟部材57が立設されている。
【0034】
第1の縦桟部材36、第2の縦桟部材37、第3の縦桟部材56及び第4の縦桟部材57は、各縦桟部材36,37,56,57の上部に架設された側面視逆コ型の第3の支持部材58によって連結されている。
【0035】
この第3の支持部材58は、上面部を荷箱本体4の床面部11に当接支持可能に形成されるとともに、後面部12を拡張部前面部17に当接支持可能に形成されたものである。
【0036】
さらに、第3の縦桟部材56及び第4の縦桟部材57の上部には、第3の縦桟部材56及び第4の縦桟部材57の上部より車長方向X前方に車長方向Xに平行に配設され、且つそれらの車長方向X前側端を車両フレーム30,31に連結された第2の横桟部材33より前側となる寸法形状に形成された第10の横桟部材59及び第11の横桟部材60を備えている。
【0037】
この第10の横桟部材59及び第11の横桟部材60の上部は、車両フレーム30,31上部に配設された第1の横桟部材32及び第2の横桟部材33を載置可能に形成されている。
【0038】
ここで、第10の横桟部材59は、第1の横桟部材32及び第2の横桟部材33の車幅方向Y左端部にボルト・ナット等の締結手段たる第11の連結手段61及び第12の連結手段62によって着脱自在に連結されるものである。
【0039】
同様に第11の連結手段61は、第1の横桟部材32及び第2の横桟部材33の車幅方向Y右端部にボルト・ナット等の締結手段たる第13の連結手段63及び第14の連結手段64によって着脱自在に連結されるものである。
【0040】
ここで、第3〜11の横桟部材44〜50,59,60及び第1〜4の縦桟部材32,33,56,57は、溶接等によって一体的な構造物、すなわち車両本体2と荷箱3とを取付ける取付部材Tを構成していることが好ましい。
【0041】
また、第5の横桟部材46及び第6の横桟部材47のそれぞれの車幅方向Y外側面には、拡張部左側面部18及び拡張部右側面部19が当接可能な第1の取付部65及び第2の取付部66を備えている。
【0042】
拡張部左側面部18及び拡張部右側面部19は、それぞれ第1の取付部65又は第2の取付部66にボルト・ナット等の締結手段たる第15の連結手段67又は第16の連結手段68によって床下フレーム部材としての取付部材Tの柵状体51に着脱自在に連結されるものである。
【0043】
以上の構成の本実施例の貨物自動車1の作用について述べるとする。
【0044】
車両本体2に荷箱3を搭載する方法について説明する。
【0045】
最初に、予め第3〜11の横桟部材44〜50,59,60及び第1〜4の縦桟部材32,33,56,57を互いに溶接等によって固定し一体的な構造物として形成した取付部材の第1の縦桟部材36と第2の縦桟部材37を車両フレーム30,31の後端部に第3の連結手段38及び第4の連結手段39によって固定して、取付部材Tを車両フレーム30,31に装着する。
【0046】
次に、車両フレーム30,31、第1の支持部材40、第2の支持部材41、第10の横桟部材59及び第11の横桟部材60の上部に第1の横桟部材32及び第2の横桟部材33を設置して、第1の連結手段34、第5の連結手段42、第6の連結手段43、第11の連結手段61、第12の連結手段62、第13の連結手段63、第14の連結手段64によってそれぞれを固定する。
【0047】
続いて、荷箱本体4の貫通部13の下方に拡張部5を備えていない状態の荷箱3を、車両本体2の車両フレーム30,31に連結された第1の横桟部材32及び第2の横桟部材33の上部、そして、取付部材Tの第3支持部材58の上部に設置する。車両本体2の底面部11と第1の横桟部材32及び第2の横桟部材33は、第2の連結手段35によって着脱自在に連結される。ここで、荷箱3の開口部6には、予め柱部材22,23が配設されるとともに、開閉扉26,27が配設されているものとする。
【0048】
次に、一体に形成され側面視略L型に形成された、拡張部前面部17及び拡張部底面部20において、拡張部前面部17を第3の縦桟部材56及び第4の縦桟部材57の車長方向X後端面に当接させるとともに、拡張部底面部20を柵状体51の上部に当接させた状態で第1の連結手段34、第12の連結手段62、第13の連結手段63、第14の連結手段64によって固定する。
【0049】
続いて、第1の取付部65及び第2の取付部66に、パネル部材からなる拡張部左側面部18及び拡張部右側面部19を、第15の連結手段67及び第16の連結手段68によって固定して、拡張部5を形成する。なおここで、拡張部左側面部18及び拡張部右側面部19は、図示しないボルト・ナット等の締結手段たる連結手段によって、それぞれ荷箱本体4の左側面部8及び右側面部9、さらに第3の縦桟部材56及び第4の縦桟部材57に固定されるものとしても構わないものとする。
【0050】
ここで、荷箱3は荷箱本体4に拡張部5を備え、荷箱3後部の開口部6側に、荷箱本体4の底面部11より一段低く形成された拡張部底面部20を備えたことにより、荷箱3後部の開口部6側の高さを一段低く形成し、荷箱3の開口部6を通じての乗り降りを容易なものとすることができる。
【0051】
また、拡張部5を備えた荷箱3の構造を、特許文献1にあるような従来の荷箱3として使用されてきた直方体状の荷箱本体4と、この荷箱本体4の左側面部8及び右側面部9に対して、拡張部左側面部18及び拡張部右側面部19を後付で取付けられる拡張部5からなる構成としたことにより、拡張部5の形状に合わせて、予め荷箱3の側面部のパネル部材を矩形以外の、例えば逆L型等の段違い形状に形成する必要が無く、さらに従来の荷箱3を荷箱本体4として使用することができるので、製造コストの抑制を図ることが可能である。
【0052】
さらに、拡張部左側面部18及び拡張部右側面部19をボルト・ビス等の第15の連結手段67及び第16の連結手段68によって後付する構成としてことで、荷箱本体4に拡張部5を形成する際の工程数を減らして作業時間を短縮させ、人件費等の製造コストを抑制することが可能である。
【0053】
また、予め第3〜11の横桟部材44〜50,59,60及び第1〜4の縦桟部材32,33,56,57を互いに溶接等によって固定し一体的な構造物として取付部材Tを形成しておき、実際にこの取付部材T、第1の横桟部材32及び第2の横桟部材33を介して車両本体2と荷箱3を連結する際のすべての工程を、ボルト・ナット等の締結手段たる第1〜16の連結手段34,35,38,39,42,43,52,53,54,55,61,62,63,64,67,68によって固定することによって、車両本体2に荷箱3を搭載する際の工程数を減らして作業時間を短縮させ、人件費等の製造コストを更に抑制することが可能である。
【0054】
以上のように、前記実施例では請求項1に対応して、車両本体2と、前記車両本体2に搭載され開口部6を有する荷箱3とを備え、前記荷箱3は、荷箱本体4と、前記荷箱3の開口部6を拡張する拡張部5とを備えた貨物自動車1であって、前記荷箱3の側面部たる左側面部28及び右側面部29を、前記荷箱本体4の側面部たる左側面部7及び右側延部8と、前記拡張部5の側面を覆う被覆部材たる拡張部左側面部18及び拡張部右側面部19より構成したことにより、荷箱本体4の左側面部8及び右側面部9に対して、拡張部5の左側面及び右側面を覆う拡張部左側面部18及び拡張部右側面部19を別体として備えたことにより、荷箱3に従来からある直方体状の荷箱を荷箱本体4として使用することが可能となり、製造コストを抑制することが可能となる。
【0055】
また、前記実施例では請求項2に対応して、前記荷箱3を前記車両本体2に着脱自在に固定する連結部材としての取付部材Tを備えたことにより、車両本体2に荷箱3を搭載する際の工程を減らし、製造コストを抑制することが可能となる。
【0056】
さらに、前記実施例では請求項3に対応して、前記被覆部材たる拡張部左側面部18及び拡張部右側面部19を、荷箱3に着脱自在に備えたことにより、荷箱3に拡張部5を形成する際の工程を減らし、製造コストを抑制することが可能となる。
【0057】
尚、本発明は上記実施例に記載の内容に限定されず、適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の一実施例を示す貨物自動車の側面図である。
【図2】同上、貨物自動車の平面図である。
【図3】同上、貨物自動車の背面図である。
【図4】同上、荷箱本体の平面図である。
【図5】同上、図4におけるA―A断面図である。
【図6】同上、貨物自動車の要部の平面図である。
【図7】同上、貨物自動車の要部の断面図である。
【図8】同上、取付部材の斜視図である。
【図9】同上、取付部材を車両本体の取付けた状態を示す斜視図である。
【図10】同上、図9において第1の横桟部材及び第2の横桟部材を取付けた状態を示す斜視図である。
【図11】同上、図10において第1の横桟部材及び第2の横桟部材を荷箱本体の床面部に取付けた状態を示す斜視図である。
【図12】同上、図11において取付部材に拡張部前面部及び拡張部底面部を取り付けた状態を示す斜視図である。
【図13】同上、図12において取付部材に拡張部左側面部及び拡張部右側面部を取り付けた状態を示す斜視図である。
【図14】従来の貨物自動車における荷箱の側面図である。
【符号の説明】
【0059】
1 貨物自動車
2 車両本体
3 荷箱
4 荷箱本体
5 拡張部
6 開口部
8 左側面部(荷箱本体の側面)
9 右側面部(荷箱本体の側面)
18 拡張部左側面部(拡張部の側面)
19 拡張部右側面部(拡張部の側面)
28 左側面部(荷箱の側面)
29 右側面部(荷箱の側面)
T 取付部材(連結部材)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両本体と、
前記車両本体に搭載され開口部を有する荷箱とを備え、
前記荷箱は、荷箱本体と、
前記荷箱の開口部を拡張する拡張部とを備えた貨物自動車であって、
前記荷箱の側面部を、
前記荷箱本体の側面部と、
前記拡張部の側面を覆う被覆部材より構成したことを特徴とする貨物自動車。
【請求項2】
前記荷箱を前記車両本体に着脱自在に固定する連結部材を備えたことを特徴とする請求項1記載の貨物自動車。
【請求項3】
前記被覆部材を、荷箱に着脱自在に備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の貨物自動車。
【請求項1】
車両本体と、
前記車両本体に搭載され開口部を有する荷箱とを備え、
前記荷箱は、荷箱本体と、
前記荷箱の開口部を拡張する拡張部とを備えた貨物自動車であって、
前記荷箱の側面部を、
前記荷箱本体の側面部と、
前記拡張部の側面を覆う被覆部材より構成したことを特徴とする貨物自動車。
【請求項2】
前記荷箱を前記車両本体に着脱自在に固定する連結部材を備えたことを特徴とする請求項1記載の貨物自動車。
【請求項3】
前記被覆部材を、荷箱に着脱自在に備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の貨物自動車。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2009−190630(P2009−190630A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−34926(P2008−34926)
【出願日】平成20年2月15日(2008.2.15)
【出願人】(000154912)株式会社北村製作所 (20)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年2月15日(2008.2.15)
【出願人】(000154912)株式会社北村製作所 (20)
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