貨物運搬トロリー用レールのカバー材及びその収納構造
【課題】貨物運搬トロリー用レールに対するカバー材の取り付け(閉塞)、取り出し作業を容易にすると共に、カバー材の収納空間を少なくすることができ、かつカバー材の収納を安定させるようにしたレールのカバー材及びその収納構造を提供する。
【解決手段】貨物運搬トロリー用レール3の凹溝4の開口部5内を塞ぐ平板状のカバー本体11と、該カバー本体の両側端の内方側から垂下され凹溝の底部6に当接する一対の脚片12とを有する断面略π字状のアルミニウム製の押出形材にて形成し、かつ、カバー本体の長手方向の両端に指掛け用凹所14を形成する。レールの閉塞時には、一つのレール内に複数個が当接状態で配設されると共に、カバー本体が荷台の表面と同一平面上に位置する。レールの開放時には、指掛け用凹所に指を掛けて凹溝内からカバー材を取り出す。
【解決手段】貨物運搬トロリー用レール3の凹溝4の開口部5内を塞ぐ平板状のカバー本体11と、該カバー本体の両側端の内方側から垂下され凹溝の底部6に当接する一対の脚片12とを有する断面略π字状のアルミニウム製の押出形材にて形成し、かつ、カバー本体の長手方向の両端に指掛け用凹所14を形成する。レールの閉塞時には、一つのレール内に複数個が当接状態で配設されると共に、カバー本体が荷台の表面と同一平面上に位置する。レールの開放時には、指掛け用凹所に指を掛けて凹溝内からカバー材を取り出す。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、貨物運搬トロリー用レールのカバー材及びその収納構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、貨物運搬車例えばバン型トラックでは、パレットの上に梱包された貨物を、荷台に対して人力で効率的に搬入したり搬出したりできる補助装置として、貨物運搬トロリーが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この従来の貨物運搬トロリーは、バン型トラック等の荷台に埋設された凹溝状のレール内に走行が可能であり、貨物を載荷する載荷台は荷台表面に対して昇降可能な構造を有している。貨物を運搬する場合は、貨物を載荷台に載荷した状態でレール内を走行することによって荷台上の貨物を運搬する。貨物運搬トロリーのレールに沿っての走行は人の手によって行われ、貨物はバン型トラックの荷台へ搬入され、また荷台から搬出される。
【0004】
なお、荷物を運搬しない状態では、上記レールは凹溝が開放した状態となり、作業者が凹溝に足を引っ掛ける虞がある。また、車輪のついた台車を移動するときに車輪が凹溝内に落ち、台車が転倒する懸念があった。
【0005】
そこで、従来では、荷物を運搬しないときには、レールの凹溝を例えば木材製の塞ぎ部材(以下にカバー材という)で塞ぐか、あるいは、ステンレスやアルミニウム製の板材をチャンネル状に折り曲げたもので凹溝を塞いでいる。
【特許文献1】特開2000−135946号公報(特許請求の範囲、図2,図6)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、レールは荷台の長手方向の全長に渡って設けられているため、レール内を複数に分割されたカバー材を当接させて閉塞しなければならない。また、レールは複数列例えば4列設けられているため、多くのカバー材が必要となる。
【0007】
したがって、レールに対するカバー材の取り付け(閉塞)、取り出し作業に多くの労力を要し、特に、当接状態にあるカバー材の取り出しが面倒であるという問題があった。
【0008】
また、レールから取り外されたカバー材が多いため、カバー材の収納が嵩張り、またカバー材を積み重ねた場合の崩れの懸念があった。
【0009】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたのもので、レールに対するカバー材の取り付け(閉塞)、取り出し作業を容易にすると共に、カバー材の収納空間を少なくすることができ、かつカバー材の収納を安定させるようにした貨物運搬トロリー用レールのカバー材及びその収納構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、貨物運搬車の荷台に設けられ、載荷台を有するトロリーが走行可能な凹溝を有する貨物運搬トロリー用のレールを閉塞及び開放するカバー材であって、 上記レールの凹溝の開口部内を塞ぐ平板状のカバー本体と、該カバー本体の両側端の内方側から垂下され上記凹溝の底部に当接する一対の脚片とを有する断面略π字状のアルミニウム製の押出形材にて形成され、かつ、上記カバー本体の長手方向の両端に指掛け用凹所を形成してなり、 上記レールの閉塞時には、一つのレール内に複数個が当接状態で配設されると共に、上記カバー本体が上記荷台の表面と同一平面上に位置し、上記レールの開放時には、上記指掛け用凹所に指を掛けて上記凹溝内から取り出し可能にする、ことを特徴とする。
【0011】
このように構成することにより、レールを閉塞するときは、一つのレール内に複数のカバー材を当接した状態でレールを閉塞し、荷台の表面に凹凸部をなくした状態にすることができる。また、レール内からカバー材を取り出すときは、カバー材の長手方向の端部に設けられた指掛け用凹所に指を掛けてレール内からカバー材を取り出すことができる。また、レール内から取り出されたカバー材は裏面側を内外にずらして重ねることができる。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の貨物運搬トロリー用レールのカバー材において、上記カバー本体の裏面側における上記両脚片より内方側に、それぞれ上記脚片の厚さより若干大きい寸法をおいて凸条を脚片と平行に形成してなり、収納時に上記カバー本体の裏面側を内外にずらして重ねる際、上記一方のカバー材の脚片を、他方のカバー材の脚片と上記凸条との間に位置可能にする、ことを特徴とする。
【0013】
このように構成することにより、カバー材の収納時には、カバー本体の裏面側を内外にずらして重ねる際、一方のカバー材の脚片を、他方のカバー材の脚片と凸条との間に位置させるので、重ねられたカバー材同士の横ズレを防止することができる。
【0014】
また、請求項3記載の発明は、請求項1記載の貨物運搬トロリー用レールのカバー材を積み重ねて収納するカバー材の収納構造であって、 貨物運搬車の荷台の側部に対向して立設される一対の保持部材を具備し、 上記両保持部材は、上記荷台の側部に立設される固定部に固定される固定片と、該固定片から起立する保持片と、対向する上記両保持片に設けられカバー材の長手方向端部に形成された指掛け用凹所と係合可能な係止凸条とを形成してなり、 上記カバー材を裏面側の脚片を内外にずらして重ねた状態にして、重ねられたカバー材の指掛け用凹所を、対向する上記保持部材の係止凸条に係合させ、複数の重ねられたカバー材を上記両保持部材間に積み重ねて収納可能にする、ことを特徴とする。
【0015】
このように構成することにより、カバー材を裏面側の脚片を内外にずらして重ねた状態にして、重ねられたカバー材の指掛け用凹所を、対向する保持部材の係止凸条に係合させ、複数の重ねられたカバー材を両保持部材間に積み重ねて収納することができるので、カバー材の収納の省スペース化が図れる。
【0016】
また、請求項4記載の発明は、請求項2記載の貨物運搬トロリー用レールのカバー材を積み重ねて収納するカバー材の収納構造であって、 貨物運搬車の荷台の側部に対向して立設される一対の保持部材を具備し、 上記両保持部材は、上記荷台の側部に立設される固定部に固定される固定片と、該固定片から起立する保持片と、対向する上記両保持片に設けられカバー材の長手方向端部に形成された指掛け用凹所と係合可能な係止凸条とを形成してなり、 上記カバー材を裏面側の脚片を内外にずらして重ねる際、一方のカバー材の脚片を、他方のカバー材の脚片と凸条との間に位置した状態にして、重ねられたカバー材の指掛け用凹所を、対向する上記保持部材の係止凸条に係合させ、複数の重ねられたカバー材を上記両保持部材間に積み重ねて収納可能にする、ことを特徴とする。
【0017】
このように構成することにより、カバー材を裏面側の脚片を内外にずらして重ねる際、一方のカバー材の脚片を、他方のカバー材の脚片と凸条との間に位置した状態にして、重ねられたカバー材の指掛け用凹所を、対向する保持部材の係止凸条に係合させ、複数の重ねられたカバー材を両保持部材間に積み重ねて収納することができるので、カバー材の収納の省スペース化が図れると共に、積み重ねられたカバー材同士の横ズレを防止することができる。
【0018】
また、請求項3又は4記載の貨物運搬トロリー用レールのカバー材の収納構造において、上記保持部材は、貨物運搬車の荷台の側部に立設される固定部に固定されるものであれば荷台の任意の位置であっても差し支えないが、保持部材を貨物運搬車の荷台の前方側両側端に対向して立設される一対の支柱に固定する方が好ましい(請求項5)。
【0019】
このように構成することにより、複数のカバー材を荷台の前壁部に沿わせると共に、積み重ねて収納することができる。
【発明の効果】
【0020】
この発明によれば、上記のように構成されているので、以下のような効果が得られる。
【0021】
(1)請求項1記載の発明によれば、貨物運搬トロリーを使用しないときは、レール内に複数のカバー材を当接した状態でレールを閉塞し、荷台の表面に凹凸部をなくした状態にすることができるので、荷台上で作業者等が躓くのを防止することができると共に、台車等の車輪がレール内に落ちるのを防止することができる。また、レール内からカバー材を取り出すときは、カバー材の長手方向の端部に設けられた指掛け用凹所に指を掛けてレール内からカバー材を取り出すことができるので、カバー材の取り出し作業を容易にすることができる。また、レール内から取り出されたカバー材は裏面側を内外にずらして重ねることができるので、カバー材の収納スペースを少なくすることができる。
【0022】
(2)請求項2記載の発明によれば、カバー材の収納時には、カバー本体の裏面側を内外にずらして重ねる際、一方のカバー材の脚片を、他方のカバー材の脚片と凸条との間に位置させるので、重ねられたカバー材同士の横ズレを防止することができるので、上記(1)に加えて、更にカバー材の収納状態を安定させることができる。
【0023】
(3)請求項3記載の発明によれば、カバー材を裏面側の脚片を内外にずらして重ねた状態にして、重ねられたカバー材の指掛け用凹所を、対向する保持部材の係止凸条に係合させ、複数の重ねられたカバー材を両保持部材間に積み重ねて収納することができるので、カバー材の収納の省スペース化が図れる。
【0024】
(4)請求項4記載の発明によれば、上記(3)に加えて、更にカバー材の収納の省スペース化が図れると共に、積み重ねられたカバー材同士の横ズレを防止することができ、収納状態を安定させることができる。
【0025】
(5)請求項5記載の発明によれば、複数のカバー材を荷台の前壁部に沿わせると共に、積み重ねて収納することができるので、上記(3),(4)に加えて、更にカバー材の収納の省スペース化が図れると共に、収納されたカバー材が邪魔にならず、荷台のスペースを有効に利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下に、この発明の最良の実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。ここでは、この発明に係るカバー材及び収納構造を貨物自動車例えばバン型トラック等の荷台に適用した場合について説明する。
【0027】
図1は、この発明に係るカバー材及びその収納構造を示す概略斜視図、図2は、カバー材によってレールを閉塞した状態を示す要部斜視図、図3は、カバー材の閉塞、取り出し状態を示す斜視図である。
【0028】
貨物自動車であるバン型トラック1は、パレットPの上に梱包された貨物(図示せず)を、荷台2に対して人力で効率的に搬入したり搬出したりできる補助装置として、貨物運搬トロリー(図示せず)を具備している。
【0029】
貨物運搬トロリーは、バン型トラック1の荷台2に埋設された複数列例えば4列の凹溝状のレール3内に走行が可能であり、貨物を運搬する場合は、貨物をパレットPに載荷した状態でレール3内を走行することによって荷台2上の貨物を運搬すなわち荷台2へ搬入又は荷台2から搬出する。また、貨物を運搬しない場合は、上記レール3の凹溝4の開口部5を、この発明に係るカバー材10によって閉塞する。
【0030】
上記カバー材10は、図4に示すように、レール3の凹溝4の開口部5内を塞ぐ平板状のカバー本体11と、該カバー本体11の両側端の内方側から垂下され凹溝4の底部6に当接する一対の脚片12とを有する断面略π字状のアルミニウム製の押出形材にて形成されている。この場合、カバー本体11の裏面側における両脚片12より内方側に、それぞれ脚片12の厚さより若干大きい寸法をおいて凸条13が脚片12と平行に形成されている。また、カバー本体11の長手方向の両端には略U字状の指掛け用凹所14が形成されている。なお、カバー本体11の表面には、互いに平行な複数の凹凸細条からなる滑り止め部15が形成されている。
【0031】
上記のように形成されるカバー材10は、図3に示すように、レール3の凹溝4の開口部5を閉塞するときは、レール3内すなわち凹溝4内に落とし込むようにして両脚片12を凹溝4の底部6に当接する。また、レール3の長手方向に複数のカバー材10を当接してレール3の開口部5を閉塞する。この閉塞状態においては、カバー本体11の表面が荷台2の表面と面一となる。したがって、レール3をカバー材10によって閉塞することによって、荷台上で作業者等が躓くのを防止することができると共に、台車等の車輪がレール内に落ちるのを防止することができる(図2参照)。
【0032】
レール3を開放する場合は、図3に示すように、互いに当接するカバー材10の長手方向端部に設けられた指掛け用凹所14に指を掛けてレール3内からカバー材10を容易に取り出すことができる。
【0033】
レール3内から取り出された複数のカバー材10は、2個のカバー材10の裏面同士を内外にずらして重ねられて、荷台2の前方側の前壁部に設けられたカバー材収納部20に収納されるようになっている。なお、2個のカバー材10の裏面同士を内外にずらして重ねる際、一方のカバー材10の脚片12を、他方のカバー材10の脚片12と凸条13との間に位置させることで、両カバー材10の横ズレを防止することができる(図9(b)参照)。
【0034】
カバー材収納部20は、図6ないし図8に示すように、荷台2の前壁21における両側端に対向して立設される一対の保持部材30を具備している。
【0035】
この場合、各保持部材30は、図5に示すように、荷台2の側部の固定部に固定される固定片31と、固定片31に長手方向の一端から略直角状に折曲(立設)される保持片32と、対向する両保持片32の先端側に屈曲形成され、重ねられたカバー材10の指掛け用凹所14と係合可能な係止凸条33と、を具備している。なお、固定片31の表面中央部には、V字状の位置決め用細条34が形成されており、位置決め用細条34の適宜位置に貫通孔35が穿設されている。このように形成される保持部材30は、例えばアルミニウム合金製の押出形材にて形成されている。
【0036】
上記のように形成される保持部材30は、荷台2の側部例えば前壁21における両側端に対向して立設される支柱22(固定部)に固定片31が添設され、貫通孔35を介して支柱22に打ち込まれる固定部材例えば固定リベット36によって固定される。このようにして対向する一対の支柱22に保持部材30を固定して保持部材30の保持片32及び係止凸条33を対向させる。
【0037】
カバー材10を収納する場合は、図6ないし図8に示すように、対向する保持部材30の係止凸条33に重ねられたカバー材10の指掛け用凹所14を係合させるようにして、複数の重ねられたカバー材10を両保持部材30間に積み重ねて収納することができる。収納時にはカバー材10は両保持部材30間に保持されると共に、荷台2の前壁21に沿って保持される。したがって、複数のカバー材10の収納が嵩張ることがなく、カバー材10の収納の省スペース化が図れる。また、積み重ねられたカバー材10同士の横ズレを防止することができ、収納状態を安定させることができる。
【0038】
なお、上記実施形態では、カバー材収納部20を荷台2の前壁21部に設けた場合について説明したが、カバー材収納部20を前壁21以外の荷台2の側部に設けてもよい。例えば、荷台2の左右の側部すなわち側壁23の一方に対向して支柱22(固定部)を立設し、両支柱22に保持部材30を固定するようにしてもよい。
【0039】
また、上記実施形態では、保持部材30の固定部が支柱22である場合について説明したが、保持部材30を前壁21又は側壁23に直接固定する構造であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】この発明に係るカバー材及びその収納構造を示す概略斜視図である。
【図2】この発明におけるカバー材によってレールを閉塞した状態を示す要部斜視図である。
【図3】上記カバー材の閉塞、取り出し状態を示す斜視図である。
【図4】上記カバー材を示す斜視図である。
【図5】この発明における保持部材を示す斜視図(a)及び(a)のI部拡大斜視図(b)である。
【図6】上記カバー材を収納する状態を示す概略斜視図である。
【図7】図6のII部を拡大して示す要部斜視図である。
【図8】上記カバー材が収納された状態を示す概略斜視図である。
【図9】この発明におけるカバー材と保持部材の係合状態を示す要部拡大平面図(a)及び(a)のIII−III線に沿う断面図(b)である。
【符号の説明】
【0041】
1 バン型トラック
2 荷台
3 貨物運搬トロリー用レール
4 凹溝
5 開口部
6 底部
10 カバー材
11 カバー本体
12 脚片
13 凸条
14 指掛け用凹所
20 カバー材収納部
21 前壁
22 支柱
23 側壁
30 保持部材
31 固定片
32 保持片
33 係止凸条
【技術分野】
【0001】
この発明は、貨物運搬トロリー用レールのカバー材及びその収納構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、貨物運搬車例えばバン型トラックでは、パレットの上に梱包された貨物を、荷台に対して人力で効率的に搬入したり搬出したりできる補助装置として、貨物運搬トロリーが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この従来の貨物運搬トロリーは、バン型トラック等の荷台に埋設された凹溝状のレール内に走行が可能であり、貨物を載荷する載荷台は荷台表面に対して昇降可能な構造を有している。貨物を運搬する場合は、貨物を載荷台に載荷した状態でレール内を走行することによって荷台上の貨物を運搬する。貨物運搬トロリーのレールに沿っての走行は人の手によって行われ、貨物はバン型トラックの荷台へ搬入され、また荷台から搬出される。
【0004】
なお、荷物を運搬しない状態では、上記レールは凹溝が開放した状態となり、作業者が凹溝に足を引っ掛ける虞がある。また、車輪のついた台車を移動するときに車輪が凹溝内に落ち、台車が転倒する懸念があった。
【0005】
そこで、従来では、荷物を運搬しないときには、レールの凹溝を例えば木材製の塞ぎ部材(以下にカバー材という)で塞ぐか、あるいは、ステンレスやアルミニウム製の板材をチャンネル状に折り曲げたもので凹溝を塞いでいる。
【特許文献1】特開2000−135946号公報(特許請求の範囲、図2,図6)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、レールは荷台の長手方向の全長に渡って設けられているため、レール内を複数に分割されたカバー材を当接させて閉塞しなければならない。また、レールは複数列例えば4列設けられているため、多くのカバー材が必要となる。
【0007】
したがって、レールに対するカバー材の取り付け(閉塞)、取り出し作業に多くの労力を要し、特に、当接状態にあるカバー材の取り出しが面倒であるという問題があった。
【0008】
また、レールから取り外されたカバー材が多いため、カバー材の収納が嵩張り、またカバー材を積み重ねた場合の崩れの懸念があった。
【0009】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたのもので、レールに対するカバー材の取り付け(閉塞)、取り出し作業を容易にすると共に、カバー材の収納空間を少なくすることができ、かつカバー材の収納を安定させるようにした貨物運搬トロリー用レールのカバー材及びその収納構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、貨物運搬車の荷台に設けられ、載荷台を有するトロリーが走行可能な凹溝を有する貨物運搬トロリー用のレールを閉塞及び開放するカバー材であって、 上記レールの凹溝の開口部内を塞ぐ平板状のカバー本体と、該カバー本体の両側端の内方側から垂下され上記凹溝の底部に当接する一対の脚片とを有する断面略π字状のアルミニウム製の押出形材にて形成され、かつ、上記カバー本体の長手方向の両端に指掛け用凹所を形成してなり、 上記レールの閉塞時には、一つのレール内に複数個が当接状態で配設されると共に、上記カバー本体が上記荷台の表面と同一平面上に位置し、上記レールの開放時には、上記指掛け用凹所に指を掛けて上記凹溝内から取り出し可能にする、ことを特徴とする。
【0011】
このように構成することにより、レールを閉塞するときは、一つのレール内に複数のカバー材を当接した状態でレールを閉塞し、荷台の表面に凹凸部をなくした状態にすることができる。また、レール内からカバー材を取り出すときは、カバー材の長手方向の端部に設けられた指掛け用凹所に指を掛けてレール内からカバー材を取り出すことができる。また、レール内から取り出されたカバー材は裏面側を内外にずらして重ねることができる。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の貨物運搬トロリー用レールのカバー材において、上記カバー本体の裏面側における上記両脚片より内方側に、それぞれ上記脚片の厚さより若干大きい寸法をおいて凸条を脚片と平行に形成してなり、収納時に上記カバー本体の裏面側を内外にずらして重ねる際、上記一方のカバー材の脚片を、他方のカバー材の脚片と上記凸条との間に位置可能にする、ことを特徴とする。
【0013】
このように構成することにより、カバー材の収納時には、カバー本体の裏面側を内外にずらして重ねる際、一方のカバー材の脚片を、他方のカバー材の脚片と凸条との間に位置させるので、重ねられたカバー材同士の横ズレを防止することができる。
【0014】
また、請求項3記載の発明は、請求項1記載の貨物運搬トロリー用レールのカバー材を積み重ねて収納するカバー材の収納構造であって、 貨物運搬車の荷台の側部に対向して立設される一対の保持部材を具備し、 上記両保持部材は、上記荷台の側部に立設される固定部に固定される固定片と、該固定片から起立する保持片と、対向する上記両保持片に設けられカバー材の長手方向端部に形成された指掛け用凹所と係合可能な係止凸条とを形成してなり、 上記カバー材を裏面側の脚片を内外にずらして重ねた状態にして、重ねられたカバー材の指掛け用凹所を、対向する上記保持部材の係止凸条に係合させ、複数の重ねられたカバー材を上記両保持部材間に積み重ねて収納可能にする、ことを特徴とする。
【0015】
このように構成することにより、カバー材を裏面側の脚片を内外にずらして重ねた状態にして、重ねられたカバー材の指掛け用凹所を、対向する保持部材の係止凸条に係合させ、複数の重ねられたカバー材を両保持部材間に積み重ねて収納することができるので、カバー材の収納の省スペース化が図れる。
【0016】
また、請求項4記載の発明は、請求項2記載の貨物運搬トロリー用レールのカバー材を積み重ねて収納するカバー材の収納構造であって、 貨物運搬車の荷台の側部に対向して立設される一対の保持部材を具備し、 上記両保持部材は、上記荷台の側部に立設される固定部に固定される固定片と、該固定片から起立する保持片と、対向する上記両保持片に設けられカバー材の長手方向端部に形成された指掛け用凹所と係合可能な係止凸条とを形成してなり、 上記カバー材を裏面側の脚片を内外にずらして重ねる際、一方のカバー材の脚片を、他方のカバー材の脚片と凸条との間に位置した状態にして、重ねられたカバー材の指掛け用凹所を、対向する上記保持部材の係止凸条に係合させ、複数の重ねられたカバー材を上記両保持部材間に積み重ねて収納可能にする、ことを特徴とする。
【0017】
このように構成することにより、カバー材を裏面側の脚片を内外にずらして重ねる際、一方のカバー材の脚片を、他方のカバー材の脚片と凸条との間に位置した状態にして、重ねられたカバー材の指掛け用凹所を、対向する保持部材の係止凸条に係合させ、複数の重ねられたカバー材を両保持部材間に積み重ねて収納することができるので、カバー材の収納の省スペース化が図れると共に、積み重ねられたカバー材同士の横ズレを防止することができる。
【0018】
また、請求項3又は4記載の貨物運搬トロリー用レールのカバー材の収納構造において、上記保持部材は、貨物運搬車の荷台の側部に立設される固定部に固定されるものであれば荷台の任意の位置であっても差し支えないが、保持部材を貨物運搬車の荷台の前方側両側端に対向して立設される一対の支柱に固定する方が好ましい(請求項5)。
【0019】
このように構成することにより、複数のカバー材を荷台の前壁部に沿わせると共に、積み重ねて収納することができる。
【発明の効果】
【0020】
この発明によれば、上記のように構成されているので、以下のような効果が得られる。
【0021】
(1)請求項1記載の発明によれば、貨物運搬トロリーを使用しないときは、レール内に複数のカバー材を当接した状態でレールを閉塞し、荷台の表面に凹凸部をなくした状態にすることができるので、荷台上で作業者等が躓くのを防止することができると共に、台車等の車輪がレール内に落ちるのを防止することができる。また、レール内からカバー材を取り出すときは、カバー材の長手方向の端部に設けられた指掛け用凹所に指を掛けてレール内からカバー材を取り出すことができるので、カバー材の取り出し作業を容易にすることができる。また、レール内から取り出されたカバー材は裏面側を内外にずらして重ねることができるので、カバー材の収納スペースを少なくすることができる。
【0022】
(2)請求項2記載の発明によれば、カバー材の収納時には、カバー本体の裏面側を内外にずらして重ねる際、一方のカバー材の脚片を、他方のカバー材の脚片と凸条との間に位置させるので、重ねられたカバー材同士の横ズレを防止することができるので、上記(1)に加えて、更にカバー材の収納状態を安定させることができる。
【0023】
(3)請求項3記載の発明によれば、カバー材を裏面側の脚片を内外にずらして重ねた状態にして、重ねられたカバー材の指掛け用凹所を、対向する保持部材の係止凸条に係合させ、複数の重ねられたカバー材を両保持部材間に積み重ねて収納することができるので、カバー材の収納の省スペース化が図れる。
【0024】
(4)請求項4記載の発明によれば、上記(3)に加えて、更にカバー材の収納の省スペース化が図れると共に、積み重ねられたカバー材同士の横ズレを防止することができ、収納状態を安定させることができる。
【0025】
(5)請求項5記載の発明によれば、複数のカバー材を荷台の前壁部に沿わせると共に、積み重ねて収納することができるので、上記(3),(4)に加えて、更にカバー材の収納の省スペース化が図れると共に、収納されたカバー材が邪魔にならず、荷台のスペースを有効に利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下に、この発明の最良の実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。ここでは、この発明に係るカバー材及び収納構造を貨物自動車例えばバン型トラック等の荷台に適用した場合について説明する。
【0027】
図1は、この発明に係るカバー材及びその収納構造を示す概略斜視図、図2は、カバー材によってレールを閉塞した状態を示す要部斜視図、図3は、カバー材の閉塞、取り出し状態を示す斜視図である。
【0028】
貨物自動車であるバン型トラック1は、パレットPの上に梱包された貨物(図示せず)を、荷台2に対して人力で効率的に搬入したり搬出したりできる補助装置として、貨物運搬トロリー(図示せず)を具備している。
【0029】
貨物運搬トロリーは、バン型トラック1の荷台2に埋設された複数列例えば4列の凹溝状のレール3内に走行が可能であり、貨物を運搬する場合は、貨物をパレットPに載荷した状態でレール3内を走行することによって荷台2上の貨物を運搬すなわち荷台2へ搬入又は荷台2から搬出する。また、貨物を運搬しない場合は、上記レール3の凹溝4の開口部5を、この発明に係るカバー材10によって閉塞する。
【0030】
上記カバー材10は、図4に示すように、レール3の凹溝4の開口部5内を塞ぐ平板状のカバー本体11と、該カバー本体11の両側端の内方側から垂下され凹溝4の底部6に当接する一対の脚片12とを有する断面略π字状のアルミニウム製の押出形材にて形成されている。この場合、カバー本体11の裏面側における両脚片12より内方側に、それぞれ脚片12の厚さより若干大きい寸法をおいて凸条13が脚片12と平行に形成されている。また、カバー本体11の長手方向の両端には略U字状の指掛け用凹所14が形成されている。なお、カバー本体11の表面には、互いに平行な複数の凹凸細条からなる滑り止め部15が形成されている。
【0031】
上記のように形成されるカバー材10は、図3に示すように、レール3の凹溝4の開口部5を閉塞するときは、レール3内すなわち凹溝4内に落とし込むようにして両脚片12を凹溝4の底部6に当接する。また、レール3の長手方向に複数のカバー材10を当接してレール3の開口部5を閉塞する。この閉塞状態においては、カバー本体11の表面が荷台2の表面と面一となる。したがって、レール3をカバー材10によって閉塞することによって、荷台上で作業者等が躓くのを防止することができると共に、台車等の車輪がレール内に落ちるのを防止することができる(図2参照)。
【0032】
レール3を開放する場合は、図3に示すように、互いに当接するカバー材10の長手方向端部に設けられた指掛け用凹所14に指を掛けてレール3内からカバー材10を容易に取り出すことができる。
【0033】
レール3内から取り出された複数のカバー材10は、2個のカバー材10の裏面同士を内外にずらして重ねられて、荷台2の前方側の前壁部に設けられたカバー材収納部20に収納されるようになっている。なお、2個のカバー材10の裏面同士を内外にずらして重ねる際、一方のカバー材10の脚片12を、他方のカバー材10の脚片12と凸条13との間に位置させることで、両カバー材10の横ズレを防止することができる(図9(b)参照)。
【0034】
カバー材収納部20は、図6ないし図8に示すように、荷台2の前壁21における両側端に対向して立設される一対の保持部材30を具備している。
【0035】
この場合、各保持部材30は、図5に示すように、荷台2の側部の固定部に固定される固定片31と、固定片31に長手方向の一端から略直角状に折曲(立設)される保持片32と、対向する両保持片32の先端側に屈曲形成され、重ねられたカバー材10の指掛け用凹所14と係合可能な係止凸条33と、を具備している。なお、固定片31の表面中央部には、V字状の位置決め用細条34が形成されており、位置決め用細条34の適宜位置に貫通孔35が穿設されている。このように形成される保持部材30は、例えばアルミニウム合金製の押出形材にて形成されている。
【0036】
上記のように形成される保持部材30は、荷台2の側部例えば前壁21における両側端に対向して立設される支柱22(固定部)に固定片31が添設され、貫通孔35を介して支柱22に打ち込まれる固定部材例えば固定リベット36によって固定される。このようにして対向する一対の支柱22に保持部材30を固定して保持部材30の保持片32及び係止凸条33を対向させる。
【0037】
カバー材10を収納する場合は、図6ないし図8に示すように、対向する保持部材30の係止凸条33に重ねられたカバー材10の指掛け用凹所14を係合させるようにして、複数の重ねられたカバー材10を両保持部材30間に積み重ねて収納することができる。収納時にはカバー材10は両保持部材30間に保持されると共に、荷台2の前壁21に沿って保持される。したがって、複数のカバー材10の収納が嵩張ることがなく、カバー材10の収納の省スペース化が図れる。また、積み重ねられたカバー材10同士の横ズレを防止することができ、収納状態を安定させることができる。
【0038】
なお、上記実施形態では、カバー材収納部20を荷台2の前壁21部に設けた場合について説明したが、カバー材収納部20を前壁21以外の荷台2の側部に設けてもよい。例えば、荷台2の左右の側部すなわち側壁23の一方に対向して支柱22(固定部)を立設し、両支柱22に保持部材30を固定するようにしてもよい。
【0039】
また、上記実施形態では、保持部材30の固定部が支柱22である場合について説明したが、保持部材30を前壁21又は側壁23に直接固定する構造であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】この発明に係るカバー材及びその収納構造を示す概略斜視図である。
【図2】この発明におけるカバー材によってレールを閉塞した状態を示す要部斜視図である。
【図3】上記カバー材の閉塞、取り出し状態を示す斜視図である。
【図4】上記カバー材を示す斜視図である。
【図5】この発明における保持部材を示す斜視図(a)及び(a)のI部拡大斜視図(b)である。
【図6】上記カバー材を収納する状態を示す概略斜視図である。
【図7】図6のII部を拡大して示す要部斜視図である。
【図8】上記カバー材が収納された状態を示す概略斜視図である。
【図9】この発明におけるカバー材と保持部材の係合状態を示す要部拡大平面図(a)及び(a)のIII−III線に沿う断面図(b)である。
【符号の説明】
【0041】
1 バン型トラック
2 荷台
3 貨物運搬トロリー用レール
4 凹溝
5 開口部
6 底部
10 カバー材
11 カバー本体
12 脚片
13 凸条
14 指掛け用凹所
20 カバー材収納部
21 前壁
22 支柱
23 側壁
30 保持部材
31 固定片
32 保持片
33 係止凸条
【特許請求の範囲】
【請求項1】
貨物運搬車の荷台に設けられ、載荷台を有するトロリーが走行可能な凹溝を有する貨物運搬トロリー用のレールを閉塞及び開放するカバー材であって、
上記レールの凹溝の開口部内を塞ぐ平板状のカバー本体と、該カバー本体の両側端の内方側から垂下され上記凹溝の底部に当接する一対の脚片とを有する断面略π字状のアルミニウム製の押出形材にて形成され、かつ、上記カバー本体の長手方向の両端に指掛け用凹所を形成してなり、
上記レールの閉塞時には、一つのレール内に複数個が当接状態で配設されると共に、上記カバー本体が上記荷台の表面と同一平面上に位置し、上記レールの開放時には、上記指掛け用凹所に指を掛けて上記凹溝内から取り出し可能にする、
ことを特徴とする貨物運搬トロリー用レールのカバー材。
【請求項2】
請求項1記載の貨物運搬トロリー用レールのカバー材において、
上記カバー本体の裏面側における上記両脚片より内方側に、それぞれ上記脚片の厚さより若干大きい寸法をおいて凸条を脚片と平行に形成してなり、収納時に上記カバー本体の裏面側を内外にずらして重ねる際、上記一方のカバー材の脚片を、他方のカバー材の脚片と上記凸条との間に位置可能にした、ことを特徴とする貨物運搬トロリー用レールのカバー材。
【請求項3】
請求項1記載の貨物運搬トロリー用レールのカバー材を積み重ねて収納するカバー材の収納構造であって、
貨物運搬車の荷台の側部に対向して立設される一対の保持部材を具備し、
上記両保持部材は、上記荷台の側部に立設される固定部に固定される固定片と、該固定片から起立する保持片と、対向する上記両保持片に設けられカバー材の長手方向端部に形成された指掛け用凹所と係合可能な係止凸条とを形成してなり、
上記カバー材を裏面側の脚片を内外にずらして重ねた状態にして、重ねられたカバー材の指掛け用凹所を、対向する上記保持部材の係止凸条に係合させ、複数の重ねられたカバー材を上記両保持部材間に積み重ねて収納可能にする、
ことを特徴とする貨物運搬トロリー用レールのカバー材の収納構造。
【請求項4】
請求項2記載の貨物運搬トロリー用レールのカバー材を積み重ねて収納するカバー材の収納構造であって、
貨物運搬車の荷台の側部に対向して立設される一対の保持部材を具備し、
上記両保持部材は、上記荷台の側部に立設される固定部に固定される固定片と、該固定片から起立する保持片と、対向する上記両保持片に設けられカバー材の長手方向端部に形成された指掛け用凹所と係合可能な係止凸条とを形成してなり、
上記カバー材を裏面側の脚片を内外にずらして重ねる際、一方のカバー材の脚片を、他方のカバー材の脚片と凸条との間に位置した状態にして、重ねられたカバー材の指掛け用凹所を、対向する上記保持部材の係止凸条に係合させ、複数の重ねられたカバー材を上記両保持部材間に積み重ねて収納可能にする、
ことを特徴とする貨物運搬トロリー用レールのカバー材の収納構造。
【請求項5】
請求項3又は4記載の貨物運搬トロリー用レールのカバー材の収納構造において、
上記保持部材を貨物運搬車の荷台の前方側両側端に対向して立設される一対の支柱に固定してなる、ことを特徴とする貨物運搬トロリー用レールのカバー材の収納構造。
【請求項1】
貨物運搬車の荷台に設けられ、載荷台を有するトロリーが走行可能な凹溝を有する貨物運搬トロリー用のレールを閉塞及び開放するカバー材であって、
上記レールの凹溝の開口部内を塞ぐ平板状のカバー本体と、該カバー本体の両側端の内方側から垂下され上記凹溝の底部に当接する一対の脚片とを有する断面略π字状のアルミニウム製の押出形材にて形成され、かつ、上記カバー本体の長手方向の両端に指掛け用凹所を形成してなり、
上記レールの閉塞時には、一つのレール内に複数個が当接状態で配設されると共に、上記カバー本体が上記荷台の表面と同一平面上に位置し、上記レールの開放時には、上記指掛け用凹所に指を掛けて上記凹溝内から取り出し可能にする、
ことを特徴とする貨物運搬トロリー用レールのカバー材。
【請求項2】
請求項1記載の貨物運搬トロリー用レールのカバー材において、
上記カバー本体の裏面側における上記両脚片より内方側に、それぞれ上記脚片の厚さより若干大きい寸法をおいて凸条を脚片と平行に形成してなり、収納時に上記カバー本体の裏面側を内外にずらして重ねる際、上記一方のカバー材の脚片を、他方のカバー材の脚片と上記凸条との間に位置可能にした、ことを特徴とする貨物運搬トロリー用レールのカバー材。
【請求項3】
請求項1記載の貨物運搬トロリー用レールのカバー材を積み重ねて収納するカバー材の収納構造であって、
貨物運搬車の荷台の側部に対向して立設される一対の保持部材を具備し、
上記両保持部材は、上記荷台の側部に立設される固定部に固定される固定片と、該固定片から起立する保持片と、対向する上記両保持片に設けられカバー材の長手方向端部に形成された指掛け用凹所と係合可能な係止凸条とを形成してなり、
上記カバー材を裏面側の脚片を内外にずらして重ねた状態にして、重ねられたカバー材の指掛け用凹所を、対向する上記保持部材の係止凸条に係合させ、複数の重ねられたカバー材を上記両保持部材間に積み重ねて収納可能にする、
ことを特徴とする貨物運搬トロリー用レールのカバー材の収納構造。
【請求項4】
請求項2記載の貨物運搬トロリー用レールのカバー材を積み重ねて収納するカバー材の収納構造であって、
貨物運搬車の荷台の側部に対向して立設される一対の保持部材を具備し、
上記両保持部材は、上記荷台の側部に立設される固定部に固定される固定片と、該固定片から起立する保持片と、対向する上記両保持片に設けられカバー材の長手方向端部に形成された指掛け用凹所と係合可能な係止凸条とを形成してなり、
上記カバー材を裏面側の脚片を内外にずらして重ねる際、一方のカバー材の脚片を、他方のカバー材の脚片と凸条との間に位置した状態にして、重ねられたカバー材の指掛け用凹所を、対向する上記保持部材の係止凸条に係合させ、複数の重ねられたカバー材を上記両保持部材間に積み重ねて収納可能にする、
ことを特徴とする貨物運搬トロリー用レールのカバー材の収納構造。
【請求項5】
請求項3又は4記載の貨物運搬トロリー用レールのカバー材の収納構造において、
上記保持部材を貨物運搬車の荷台の前方側両側端に対向して立設される一対の支柱に固定してなる、ことを特徴とする貨物運搬トロリー用レールのカバー材の収納構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2010−52445(P2010−52445A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−216216(P2008−216216)
【出願日】平成20年8月26日(2008.8.26)
【出願人】(502444733)日軽金アクト株式会社 (107)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年8月26日(2008.8.26)
【出願人】(502444733)日軽金アクト株式会社 (107)
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