説明

貯湯式給湯装置

【課題】 出湯温度が低い湯水においてもレジオネラ菌等の細菌類の繁殖を確実に防止することで、衛生的な湯水の供給、および消費電力の削減が可能な貯湯式給湯装置を提供する。
【解決手段】 本発明にかかる貯湯式給湯装置100の構成は、水を加熱することにより湯水を生成する湯水生成装置110と、湯水を貯湯する貯湯タンク132と、貯湯タンク132内の湯水を殺菌する殺菌光を照射する殺菌灯134とを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水を加熱することにより生成した湯水を貯湯し、貯湯した湯水を給湯設備に供給する貯湯式給湯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、エネルギーの有効活用、および温室効果ガスである二酸化炭素の排出量削減の観点から、ヒートポンプ型給湯器の普及が進んでいる。ヒートポンプ型給湯器を導入することにより、従来の燃焼式給湯器と比較し、約30%の省エネルギー、および約50%の二酸化炭素排出量の削減が可能である。
【0003】
ヒートポンプ型給湯器は主に、湯水生成装置であるヒートポンプユニットと、湯水を貯水する貯湯タンクユニットから構成される。ヒートポンプユニット内には二酸化炭素が自然冷媒(以下、「冷媒」と称する。)として循環しており、かかる冷媒が大気中の熱を吸熱する。そして、ヒートポンプユニット内の圧縮機において、熱を吸収した冷媒を電力を利用して圧縮する。これにより、冷媒は高圧状態となり、高熱を発生する。
【0004】
そして、ヒートポンプユニットの熱交換器において、貯湯タンクユニットから供給される水を、冷媒の高熱により加熱することで湯水としている。生成された湯水は、貯湯タンクユニットに貯湯され、使用者が必要とするときに貯湯タンクユニットから給湯設備に供給される。このように、湯水を貯湯タンクユニットに一時的に貯湯し、貯湯されている湯水を給湯設備に供給することから、ヒートポンプ型給湯器は貯湯式給湯装置でもある。
【0005】
上述したように、ヒートポンプ型給湯器は、圧縮機において電力を利用(消費)して冷媒を圧縮することで、水を加熱するための熱を発生させている。したがって、大量の熱が必要な場合、すなわちヒートポンプ型給湯器が給湯する湯水の温度(出湯温度)が高温の場合等には、冷媒を圧縮する圧力(圧縮機吐出圧力)を高圧とするため、圧縮機が消費する電力(消費電力)が増大する。反対に、出湯温度が低い場合には、圧縮機の消費電力は減少する。
【0006】
ところで、現状において上記のヒートポンプ型給湯器が給湯する湯水の温度、すなわち出湯温度の下限は65度付近に設定されている。しかし、夏場等の熱需要が少ない時期には65度もの高温の湯水は不要なことが多い。このため、夏場等においても高温の湯水を生成することは、圧縮機において無駄に電力を消費することとなり、かかる電力の消費削減が課題となっていた。
【0007】
上記の課題を解決するための手段として、出湯温度の下限を下げることが考えられた。しかし、上記のように出湯温度の下限が65度付近に設定されているのには、貯湯タンクユニットに貯湯される湯水中での細菌類、特にレジオネラ菌の繁殖防止という目的があった。
【0008】
レジオネラ菌(レジオネラ属菌)は、自然界の土壌と淡水に生息するグラム陰性の桿菌であり、一般に20度から50度で繁殖し、36度前後で最もよく繁殖する。レジオネラ菌の感染源としては、給水・給湯設備、冷却塔、循環式浴槽、加湿器、水景施設、蓄熱槽等が挙げられている。
【0009】
上記の目的から、現状では出湯温度の下限を下げることができず、高温の湯水の需要が少ない夏場等の時期にも拘わらず、細菌類の繁殖を防止するために温度が高い湯水を生成し、電力を無駄に消費せざるを得ない状況である。したがって、出湯温度の下限を下げることで電力の消費削減を行うためには、出湯温度が低い状態におけるレジオネラ菌の繁殖防止が課題となった。
【0010】
上記の課題を解決するための手段として湯水の殺菌が考えられ、例えば特許文献1には、紫外線照射にて殺菌作用を発揮する光クリーン装置を、浴湯が循環する保温用循環路に配置した風呂装置であって、保温用循環路の循環用ポンプONにより光クリーン装置の紫外線ランプがONとなることを特徴とする風呂装置が開示されている。かかる風呂装置によれば、不必要な紫外線の照射を回避できるため、ランプ寿命を伸ばしつつ、長期にわたってクリーンな湯の入浴が可能であるとしている。
【特許文献1】特開2006−284030号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上記の特許文献1に記載の風呂装置では、光クリーン装置、すなわち殺菌装置は浴湯が循環する保温用循環路に配置されている。このため、浴槽に供給された後に長時間保温されている湯水(浴湯)、すなわち保温用循環路を循環している湯水の殺菌は可能である。しかし、浴槽に最初に供給される湯水、および保温されない湯水は、保温用循環路を通過しないため殺菌が行われない。したがって、かかる風呂装置は湯水の殺菌処理の確実性に欠けていた。
【0012】
ヒートポンプ式給湯器のような給湯装置においては、風呂装置などと異なり、風呂だけでなく、台所や洗面台に設置されている給湯設備にも湯水を供給する。故に、湯水は直接人間の口に入る(経口される)可能性がある。このため、ヒートポンプ式給湯器においては、供給する湯水は確実に殺菌されていることが好ましく、特許文献1に記載の技術を適用することができなかった。したがって、ヒートポンプ式給湯器におけるレジオネラ菌の繁殖防止の課題は未だ解決に至っていない。
【0013】
本発明は、このような課題に鑑み、出湯温度が低い湯水におけるレジオネラ菌等の細菌の繁殖を確実に防止することで、衛生的な湯水の供給、および消費電力の削減が可能な貯湯式給湯装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するために、本発明にかかる貯湯式給湯装置の代表的な構成は、水を加熱することにより湯水を生成する湯水生成装置と、湯水を貯湯する貯湯タンクと、貯湯タンク内の湯水を殺菌する殺菌光を照射する殺菌灯とを備えることを特徴とする。
【0015】
上記構成では、殺菌灯が照射する殺菌光により貯湯タンク内の湯水を殺菌する。これにより、湯水中に存在するレジオネラ菌等の細菌類を死滅させ、温度が低い湯水においても細菌類の繁殖を防止することが可能となる。したがって、当該貯湯式給湯装置の出湯温度の下限を下げることができ、消費電力を削減することが可能となる。
【0016】
また、当該貯湯式給湯装置は貯湯タンクの湯水を給湯設備に供給するため、給湯設備には殺菌された湯水が供給されることとなる。したがって、衛生的な湯水を確実に供給することで、使用者に安心感を与えることができる。
【0017】
上記の殺菌灯は、紫外線LEDであるとよい。
【0018】
紫外線は、細菌の細胞内のDNAに作用することにより細菌を死滅させるため、殺菌効果が極めて高く、殺菌域も著しく広い。したがって、かかる紫外線を湯水に照射することにより、湯水中に存在するレジオネラ菌等の細菌類を死滅させ、繁殖を防止することができる。これにより、薬剤を用いた殺菌における、水中での薬剤の濃度管理や薬剤の在庫管理等の手間を削減することが可能となる。
【0019】
また、上記の紫外線LED(Light-Emitting Diode)は従来の紫外線ランプよりも長寿命であるため、紫外線光源に要するコスト、および交換作業等のメンテナンスに要する手間を低減することができる。
【0020】
上記の殺菌灯を複数備え、複数の殺菌灯が交互もしくは順次点灯し、または複数の殺菌灯のうち1の殺菌灯が損耗した場合に他の殺菌灯が点灯し、殺菌光を照射するとよい。
【0021】
上記構成によれば、複数の殺菌灯のうち1の殺菌灯が損耗し点灯しなくなった場合においても他の殺菌灯が点灯するため、長期間において湯水の殺菌が確実に行われることとなる。したがって、1の殺菌灯を備える場合と比べ、殺菌灯の交換および点検等の回数を低減し、メンテナンス周期を延長することができる。これにより、メンテナンスに要するコストを削減することが可能となる。
【0022】
上記の殺菌灯は、貯湯タンクへの水の供給開始後から所定時間照射を行うとよい。
【0023】
例えば、貯湯タンクへの水の供給開始前、すなわち貯湯タンクが空の場合や、貯湯タンクにタンク容量の湯水または水が供給済みであり、且つかかる湯水または水の殺菌が完了している場合には、殺菌光の照射を行う必要がない。このような場合においても殺菌灯を照射(点灯)していると、電力のみならず殺菌灯の寿命も無駄に消費してしまう。
【0024】
したがって上記構成では、水(殺菌されていない水)の貯湯タンクへの供給開始後から所定時間照射を行う。これにより、殺菌されていない水が貯湯タンク内に存在するとき、すなわち殺菌する必要があるときに殺菌灯が照射を行うこととなり、消費電力の削減および殺菌灯の寿命の延命を図ることが可能となる。なお照射時間は、殺菌灯による殺菌光の線量や、対象とする細菌の殺菌に要する照射量に応じて任意に設定することができる。
【0025】
上記の殺菌灯は、貯湯タンクに貯湯されている湯水の温度が50度以下の場合に照射を行うとよい。
【0026】
上述した如く、一般的にレジオネラ菌が繁殖する温度は20度から50度である。このため、貯湯されている湯水の温度が50度を超えている場合には、レジオネラ菌の繁殖は抑制されていると考えることができる。したがって、上記構成では、湯水の温度が50度以下の場合、すなわちレジオネラ菌が繁殖しやすい温度の場合に殺菌灯が照射を行うことで、効率的に殺菌を行い、レジオネラ菌の繁殖を防止することができる。また、殺菌灯の不要な点灯時間が削減されるため、殺菌灯の長寿命化および消費電力の削減が可能となる。
【0027】
上記の殺菌灯は、貯湯タンクの下部に設けられるとよい。
【0028】
水は温度が上昇すると体積膨張により比重が小さくなる。このため、貯湯タンク内では、上部になるほど高温の湯水が、下部になるほど低温の湯水(または水)が存在する。上述した如く、レジオネラ菌は50度以下において繁殖しやすいため、繁殖が活発なのは貯湯タンクの下部に存在する低温の湯水である。したがって、上記構成の如く殺菌灯を貯湯タンク下部に設けることにより、効率的に湯水の殺菌を行い、レジオネラ菌の繁殖を防止することができる。
【0029】
また上記構成によれば、殺菌灯の点灯により生じた熱を効率的に放熱することができる。殺菌灯は点灯により熱を発する。かかる熱が殺菌灯自体に蓄熱されると、殺菌灯の寿命が縮まるおそれがある。したがって、低温の湯水が存在する貯湯タンクの下部に殺菌灯を設けることで、殺菌灯の熱を効率的に湯水に放熱させることができ、殺菌灯の長寿命化を図ることが可能となる。
【0030】
上記の貯湯タンクは、貯湯タンクに水を供給するための供給口を備え、殺菌灯は、供給口近傍に設けられるとよい。
【0031】
貯湯タンクに供給される水は、殺菌処理が行われていないため、および低温であるため、レジオネラ菌が繁殖しやすい状態である。したがって上記構成の如く、貯湯タンクに水を供給するための供給口近傍に殺菌灯を設けることにより、かかる水を供給直後に殺菌することが可能となり、殺菌効率を向上することができる。
【0032】
また上記構成によれば、殺菌灯の熱を、供給された低温の水に効率的に放熱させることができるため、殺菌灯の長寿命化が可能となる。
【0033】
上記の貯湯タンクは、略透明部材からなる照射窓を更に備え、殺菌灯は、照射窓外部に設けられて貯湯タンクの内部に殺菌光を照射するとよい。
【0034】
かかる構成では、殺菌灯は照射窓外部、すなわち貯湯タンク外部に設けられることとなる。したがって、当該貯湯式給湯装置の解体や、運転の停止をすることなく殺菌灯の交換や点検等を行うことが可能となり、メンテナンスに要する手間を削減することができる。
【0035】
上記の貯湯タンクは、略透明部材からなり、貯湯タンクの内部に配置され、貯湯タンクの外部に開口する凹状の殺菌灯挿入部を更に備え、殺菌灯は、殺菌灯挿入部に挿入されることにより貯湯タンクの内部に殺菌光を照射可能となるとよい。
【0036】
上記構成では、殺菌灯は、貯湯タンク外部に開口する凹状の殺菌灯挿入部に挿入される。したがって、上記と同様に、当該貯湯式給湯装置の解体および運転の停止をすることなく殺菌灯の交換や点検等を行うことが可能となり、メンテナンスに要する手間を削減することができる。
【0037】
上記の貯湯タンクは、貯湯タンク内壁が鏡面状であるとよい。これにより、殺菌灯から照射される殺菌光が貯湯タンク内壁において反射し、反射光が生じる。したがって、照射された殺菌光の進行方向に存在する湯水だけでなく、反射光の進行方向に存在する湯水をも殺菌することが可能となり、殺菌効率を向上することができる。
【0038】
上記の貯湯タンクは、ステンレス鋼からなるとよい。ステンレス鋼は耐食性が高いため、貯湯タンクの長寿命化が可能である。また、ステンレス鋼はその表面を鏡面状に加工することが可能であるため、上述した反射光による利点を得ることができる。
【0039】
上記の貯湯タンクは、貯湯タンク内壁に光触媒が塗布されているとよい。
【0040】
光触媒とは、光を照射されることで触媒として作用する物質である。かかる光触媒は、強い酸化作用により細菌類を殺菌することがわかっている。したがって、上記構成では、貯湯タンク内壁に殺菌光が照射されることにより光触媒の殺菌作用を得ることができるため、貯湯タンク内壁の殺菌が可能となる。これにより、細菌類による貯湯タンク内壁へのバイオフィルムの形成を防ぎ、貯湯タンク内の衛生状態を高く維持することができる。
【0041】
上記の光触媒としては、酸化チタンを好適に用いることができる。酸化チタンは、高い殺菌効果を備え、且つ塗膜が鏡面状となる。したがって、内壁が鏡面状でない貯湯タンクであっても、酸化チタンを塗布することによりかかる内壁が鏡面状となる。これにより、貯湯タンク内壁において殺菌光が反射し反射光が生じ、上述した反射光による利点を得ることができる。更には、貯湯タンク内壁が鏡面状でない場合においても、光触媒を塗布することでかかる内壁を鏡面状とすることができ、上記と同様の利点を得ることが可能となる。
【0042】
上記の湯水生成装置は、ヒートポンプであるとよい。
【0043】
ヒートポンプは、物質間の熱移動(熱伝導)により熱(エネルギー)を取得する熱交換サイクルを利用している。このため、かかるヒートポンプを用いた給湯装置(ヒートポンプ型給湯器)は、化石燃料等を燃焼する従来の給湯器と比較し、省エネルギーおよび二酸化炭素排出量の削減が可能である。したがって、上記構成によれば、当該湯水生成装置を、環境負荷が低減された湯水生成装置とすることができる。
【0044】
また、ヒートポンプは、熱交換サイクルを利用しているため火力に比べてエネルギー密度が低いこと、および安価な夜間電力を利用できることから、蓄熱方式の一つである貯湯(貯湯式)タンクシステムを採用している場合が多い。したがって、貯湯タンク内の湯水を殺菌する構成である本発明は、ヒートポンプ型給湯器に好適に用いることができる。
【0045】
更に、本発明において、湯水の殺菌のために必要な部材は殺菌灯のみであるため、大掛かりな、且つ複雑な殺菌装置等の導入が不要となる。したがって、小規模設備用、所謂家庭用として近年普及が進んでいる小型のヒートポンプ型給湯器に本発明を適用することで、かかる小型化を妨げることなく湯水の殺菌を行い、且つメンテナンスの回数およびコストを低減することが可能となる。
【0046】
上記のヒートポンプの冷媒は二酸化炭素であって、圧縮過程と放熱過程の間に前記冷媒が超臨界状態となる超臨界サイクルを行うとよい。
【0047】
自然冷媒である二酸化炭素は、天然物であって環境に対し無害である。したがって、上記構成によれば、環境に負担をかけないヒートポンプとすることができる。また、二酸化炭素は臨界点が約31度と低いため、冷媒として用いる場合には、気体と液体の境界がなくなる超臨界域を用いることができる。これにより動作温度範囲内で相変化(気液変化)を行わないために、自由で幅の広い温度範囲と大きな熱搬送を設定することができる。
【0048】
また、上述した如く、冷媒として用いる場合の二酸化炭素は、超臨界域状態である。このように超臨界を使用する場合には、圧縮機吐出圧力は10〜20MPa程度もの高い圧力を要する。圧縮機吐出圧力は給湯装置の出湯温度に比例するため、出湯温度が低下すると圧縮機吐出圧力も低下する。したがって、本発明によれば、貯湯タンク内の湯水を殺菌することで出湯温度の下限を下げることができるため、圧縮機吐出圧力をも低下させることができる。これにより、従来は10〜20MPa程度もの高圧に耐える必要があったヒートポンプ内の配管部材の耐圧強度を下げることが可能となり、かかる部材に要するコストを削減することができる。耐圧強度を下げる例の一つとして、ヒートポンプ内の二酸化炭素が流通する配管の肉厚を薄くすることができ、配管に要するコストを低減することができる。
【0049】
上記のヒートポンプは、空気の熱で冷媒を蒸発させるとよい。かかる構成では、空気の熱が冷媒に移動し、その熱により冷媒が蒸発する。すなわち、冷媒は空気から熱を得ることができる。これにより、かかる熱を利用して水を加熱し、湯水を生成することが可能となる。
【発明の効果】
【0050】
本発明によれば、出湯温度が低い湯水におけるレジオネラ菌の繁殖を確実に防止することで、衛生的な湯水の供給、および消費電力の削減が可能な貯湯式給湯装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0051】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0052】
なお以下の説明において、本実施形態では、ヒートポンプ式給湯器を貯湯式給湯装置の例として説明するが、かかる例に限られず、湯水を一時的にタンク等に貯湯し、貯湯されている湯水を供給する貯湯式の給湯装置であればよい。
【0053】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態にかかるヒートポンプ式給湯器の構成を説明する図である。図1に示すように、ヒートポンプ式給湯器(以下、給湯器100と称する)は、湯水生成装置(以下、ヒートポンプユニット110と称する)と、貯湯タンクユニット130から構成される。
【0054】
ヒートポンプユニット110は、内部に自然冷媒である二酸化炭素(以下、「冷媒」と称する)が循環しており、冷媒の熱を用いて水を加熱することにより後述する貯湯タンク132に貯湯する湯水を生成する。
【0055】
本実施形態において冷媒は自然冷媒である二酸化炭素を用いており、ヒートポンプは圧縮過程と放熱過程の間に冷媒が超臨界状態となる超臨界サイクルを行う。超臨界サイクルは高圧で動作し、動作温度範囲内で相変化(気液変化)を行わないために、自由で幅の広い温度範囲と大きな熱搬送を設定することができる。また、二酸化炭素は自然冷媒であるため、環境に対して無害である。したがって、環境への負荷を低減することが可能となる。
【0056】
かかるヒートポンプユニット110は、空気熱交換器112と、圧縮機114と、水熱交換器116と、膨張弁118と、ポンプ120とを含んで構成される。
【0057】
空気熱交換器112は、ヒートポンプユニット110内を循環する冷媒と、外気との熱交換を行う。これにより、冷媒は外気(大気中)の熱を吸熱し、水を加熱するための熱を得ることができる。
【0058】
圧縮機114は、外気の熱を吸熱した冷媒を、電力を利用して圧縮する。これにより、冷媒は高圧状態となり高熱を発生し、かかる熱を用いて後述する水熱交換器116において水を加熱することが可能となる。
【0059】
水熱交換器116は、圧縮機114における加熱により高温となった冷媒と、後述する貯湯タンク132から供給される水との熱交換を行う。これにより、冷媒の熱を用いて水を加熱し湯水を生成することができる。
【0060】
膨張弁118は、水熱交換器116において水を加熱後の冷媒を減圧状態とし膨張冷却する。これにより、かかる冷媒が再度外気の熱を吸収することが可能となり、冷媒を再利用することができる。
【0061】
ポンプ120は、水を貯湯タンク132から水熱交換器116へと循環させる。
【0062】
貯湯タンクユニット130は、ヒートポンプユニット110により生成された湯水を貯湯し、使用者が必要とするときに、風呂、台所、洗面所等の給湯設備に貯湯された湯水を供給する。かかる貯湯タンクユニット130は、貯湯タンク132と、殺菌灯134と、水供給検知センサ136と、タイマ138と、給水弁140と、混合弁142とを含んで構成される。
【0063】
貯湯タンク132は、ヒートポンプユニット110により生成された湯水を貯湯する。かかる貯湯タンク132はステンレス鋼からなり、内壁が鏡面状となっている。これにより、殺菌光が貯湯タンク132内壁において反射するため、照射された殺菌光の進行方向だけでなく、反射光の進行方向に存在する湯水をも殺菌することができ、殺菌効率を向上することができる。また、ステンレス鋼は耐食性が高いため、貯湯タンク132の長寿命化が可能である。
【0064】
第1実施形態において、貯湯タンク132は、その下部に略透明部材からなる照射窓144を備える。これにより、照射窓144外部、すなわち貯湯タンク132外部に後述する殺菌灯134を設け、貯湯タンク132の内部に殺菌光を照射することができる。したがって、給湯器100の解体や、運転の停止をすることなく、殺菌灯134の交換や点検等のメンテナンスを容易に行うことが可能となる。
【0065】
また、照射窓144が貯湯タンク132下部に備えられていることから、殺菌灯134は貯湯タンク132下部に設けられることとなる。したがって、貯湯タンク132内の下部に存在する、細菌が繁殖しやすい低温の湯水(または水)を効率的に殺菌することが可能となり、かかる細菌の繁殖を防止することができる。更に、殺菌灯134を貯湯タンク132下部に設けることで、殺菌灯134の点灯により生じた熱を低温の湯水に効率的に放熱することができ、殺菌灯134の長寿命化が可能となる。
【0066】
殺菌灯134は、貯湯タンク132内の湯水を殺菌する殺菌光を照射する。これにより、殺菌光を用いて貯湯タンク132内の湯水を殺菌することができ、湯水中に存在するレジオネラ菌等の細菌類を死滅させることが可能となる。したがって、温度が65度よりも低い湯水においても細菌類の繁殖を防止することができるため、当該給湯器100の出湯温度の下限を下げることが可能となり、消費電力の削減を図ることができる。
【0067】
また、給湯設備への湯水の供給源である貯湯タンク132内の湯水を殺菌するため、給湯設備には殺菌された湯水が供給される。したがって、衛生的な湯水を供給することが可能となる。
【0068】
更に、湯水の殺菌に必要な部材は殺菌灯のみであるため、大掛かりな、且つ複雑な殺菌装置等の導入が不要となる。したがって、家庭用等のヒートポンプ型給湯器の小型化を妨げることなく湯水の殺菌を行うことができる。
【0069】
なお、殺菌灯134としては、紫外線LEDを好適に用いることができる。紫外線は、殺菌効果が極めて高く、殺菌域も著しく広い。したがって、紫外線LEDを用いることで、紫外線により湯水中に存在する細菌類を死滅させ、繁殖を防止することが可能となる。これにより、薬剤を用いた殺菌における、薬剤の水中濃度や在庫の管理等の手間を削減可能である。またLEDは、従来のランプよりも長寿命であるため、殺菌光光源に要するコスト、および交換作業等のメンテナンスに要する手間の削減ができるという利点も有する。
【0070】
上記の殺菌灯134が照射する殺菌光としては、上述した如く殺菌効果が高い紫外線を用いることが好ましいが、更には、最も殺菌効果が高いとされる波長260nm前後の紫外線を用いることが好ましい。しかし、これに限定されるものではなく、殺菌効果がある光および波長であればよく、例えば赤外線を用いることも可能である。
【0071】
また殺菌灯134は、貯湯タンク132への水の供給開始後から所定時間照射を行うとよい。これにより、貯湯タンク132が空の場合や、貯湯タンク132内の湯水または水の殺菌が完了している場合等、殺菌の必要がない場合における殺菌灯134の不要な点灯を防止することができる。したがって、殺菌灯134の長寿命化および消費電力の削減を図ることが可能となる。なお、貯湯タンク132への水の供給の有無の検知には、後述する水供給検知センサ136を、所定時間の計時には、後述するタイマ138を好適に用いることができる。
【0072】
水供給検知センサ136は、後述する給水弁140と貯湯タンク132との間の配管に設けられ、給水弁140から貯湯タンク132に供給が行われているか否かを検知し、供給が行われている場合、その供給量を計量する。これにより、水供給検知センサ136が貯湯タンク132への水の供給開始を検知し、かかる供給開始後に殺菌灯134が殺菌光の照射を行うことが可能となる。
【0073】
なお、本実施形態においては、殺菌灯134は貯湯タンク132への水の供給開始後から照射を行うが、これに限定されるものではなく、水供給検知センサ136の計量する供給量が所定量に達した後に殺菌灯134の照射を行ってもよい。
【0074】
タイマ138は、殺菌灯134が照射を行う所定時間を計時する。これにより、殺菌灯134の所定時間での照射が可能となり、殺菌灯134の不要な点灯を防止し、殺菌灯134の長寿命化および消費電力の削減を図ることができる。なお、かかる照射時間は、殺菌灯134が照射する殺菌光の線量や、対象とする細菌の殺菌に要する照射量に応じて任意に設定することが可能である。
【0075】
給水弁140は、貯湯タンク132に水を供給する。
【0076】
混合弁142は、貯湯タンク132からの湯水と給水弁140からの水を混合することで湯水の温度を使用者が所望する温度に調節し、かかる湯水を給湯設備に供給する。
【0077】
以上説明したように、第1実施形態にかかる給湯器100では、貯湯タンク132に設けられた照射窓144から殺菌灯134が殺菌光を照射する。これにより、貯湯タンク132内の湯水に含まれる細菌類が殺菌され、65度よりも温度が低い湯水においても細菌類の繁殖を防止することが可能となる。したがって、給湯器100の出湯温度の下限を下げることができ、消費電力を削減することが可能となる。
【0078】
なお、家庭用の給湯装置として考えた場合に、台所や風呂、床暖房などで使用する温度が40度程度、融雪が15度程度、最も高温の部類に入る差し湯に必要な温度が60度程度である。したがって本実施形態によれば、従来は最低温度が65度であったところを、最高温度を60度程度にすることができる。特に超臨界サイクルにおいては冷媒の温度に対する圧力変動が大きく、10〜20MPa程度であった圧力を、6〜8MPa程度にまで低減させることができる。このように圧縮機の圧力を大幅に下げることができるため、ヒートポンプ内の配管部材の耐圧強度を下げることが可能となり、かかる部材に要するコストを削減することができる。耐圧強度を下げる例の一つとして、ヒートポンプ内の二酸化炭素が流通する配管の肉厚を薄くすることができ、配管に要するコストを低減することができる。
【0079】
またヒートポンプは温度を上げにくく、たとえば煮沸状態まで温度上昇させるとCOP(Coefficient Of Performance:成績係数)が低下する。しかし、本実施形態に示すように貯湯タンク132に殺菌灯134を設けることにより温度の下限を低下させられるため、圧縮機の出口圧力を低減し、COPを向上させることができる。さらに二酸化炭素冷媒を用いた超臨界サイクルにおいては、フロンによるサイクルよりも65℃以上程度の高温において必要となる圧力の増加が著しいことから、温度低下によるCOPの向上の利益を特に有効に享受することができる。
【0080】
更に、貯湯タンク132内壁が鏡面状であることから、反射光により殺菌効率を向上することができる。更に、殺菌灯134が、貯湯タンク132への水の供給開始後から所定時間照射を行う構成により、不要な点灯を防止し、殺菌灯134の長寿命化および消費電力の削減が可能となる。
【0081】
(第2実施形態)
図2は、第2実施形態にかかるヒートポンプ式給湯器の構成を説明する図である。図2に示すように、ヒートポンプ式給湯器(以下、給湯器200と称する)は、湯水生成装置(以下、ヒートポンプユニット110と称する)と、貯湯タンクユニット230から構成される。なお、以下の説明において、第1実施形態と同様の要素および構成については、重複を避けるため説明を省略する。
【0082】
貯湯タンクユニット230は、ヒートポンプユニット110により生成された湯水を貯湯し、使用者が必要とするときに、風呂、台所、洗面所等の給湯設備に貯湯された湯水を供給する。かかる貯湯タンクユニット230は、貯湯タンク232と、殺菌灯234(134a、134b)と、給水弁140と、混合弁142とを含んで構成される。
【0083】
貯湯タンク232は、ヒートポンプユニット110により生成された湯水を貯湯する。貯湯タンク232の内壁には光触媒が塗布されている。これにより、光触媒の殺菌作用を得ることができるため、貯湯タンク232内壁へのバイオフィルムの形成を防止し、貯湯タンク232内の衛生状態を高く維持することが可能となる。また、かかる光触媒として酸化チタンを用いることで、その塗膜により貯湯タンク232内壁が鏡面状となるため、反射光が発生し、殺菌効率を向上することができる。
【0084】
第2実施形態において、貯湯タンク232は、供給口236と、殺菌灯挿入部238(238a、238b)と、温度センサ240とを備える。
【0085】
供給口236からは、貯湯タンク232に給水弁140からの水が供給される。なお、第2実施形態において供給口236は貯湯タンク232下部に設置されているが、これに限定されるものではない。
【0086】
殺菌灯挿入部238は、凹状の略透明部材からなり、貯湯タンク232の内部に配置され、貯湯タンク232の外部に開口する。かかる殺菌灯挿入部238に後述する殺菌灯234を挿入することで、貯湯タンク232の内部に殺菌光を照射することができる。したがって、殺菌灯234は貯湯タンク232の外部に配置されることとなるため、給湯器200の解体や運転の停止をすることなく、殺菌灯234の交換や点検等のメンテナンスを行うことが可能となる。
【0087】
本実施形態において、殺菌灯挿入部238は供給口236近傍に設けられている。したがって、殺菌灯234は、殺菌灯挿入部238に挿入されると(図2中、破線円内の拡大図参照)、供給口236近傍に設けられることとなる。これにより、貯湯タンク232に供給される水、すなわち細菌類が繁殖しやすい低温の水を、供給直後に殺菌することができ、殺菌効率を向上することが可能となる。また、供給された直後の低温の水に殺菌灯234の熱を効率的に放熱させることができるため、殺菌灯234の長寿命化が可能となる。
【0088】
なお殺菌灯挿入部238は、貯湯タンク232に2つ(複数)設けられているが、これは貯湯タンクユニット230が2つ(複数)の殺菌灯234(134a、134b)を備えるためであり、かかる数に限定されるものではない。したがって、殺菌灯挿入部238の数は、貯湯タンクユニット230が備える殺菌灯234の数に応じて変更することが可能である。
【0089】
温度センサ240は、貯湯タンク232に貯湯されている温水(または水)の温度を検知する。これにより、後述する殺菌灯234は、温度センサ240が検知した温度に応じて殺菌光の照射を行うことができる。なお、貯湯タンク232に設置されている温度センサ240の位置は、図2に示す位置に限定されるものではない。
【0090】
殺菌灯234は、複数の殺菌灯134aおよび134bから構成される。なお、殺菌灯234の数は、これに限定されるものではなく、2以上であればよい。以下、個々の殺菌灯134aおよび134bについては、第1実施形態における殺菌灯134と同様の機能を有するため、説明を省略する。
【0091】
上記の如く、複数の殺菌灯234を備えることにより、複数の殺菌灯234が交互に点灯することができる。これにより、複数の殺菌灯234のうち1の殺菌灯が損耗した場合においても他の殺菌灯が点灯するため、長期間において確実に殺菌を行うことが可能となる。したがって、殺菌灯234の交換および点検等のメンテナンス回数を低減することができ、メンテナンスに要するコストを削減することが可能となる。なお、複数の殺菌灯234は順次点灯してもよい。
【0092】
また複数の殺菌灯234は交互もしくは順次点灯するのではなく、複数の殺菌灯234のうち1以上の所定数の殺菌灯が点灯するように設定し、点灯している殺菌灯のうち一の殺菌灯が損耗した場合に他の殺菌灯が点灯するとしてもよい。
【0093】
更に殺菌灯234は、貯湯タンク232に貯湯されている湯水の温度が50度以下の場合に照射を行うとよい。これにより、湯水の細菌類が繁殖しやすい温度の場合に照射を行うことが可能となり、効率的に殺菌を行い、細菌類の繁殖を防止することができる。また、殺菌灯234の不要な点灯時間を削減し、殺菌灯234の長寿命化および消費電力の削減が可能となる。なお、貯湯タンク232に貯湯されている温水(または水)の温度の検知には、温度センサ240を好適に用いることができる。
【0094】
以上説明したように、第2実施形態にかかる給湯器200では、貯湯タンク232に設けられた殺菌灯挿入部238から複数の殺菌灯234が殺菌光を照射する。これにより、貯湯タンク232内の湯水に含まれる細菌類が殺菌され、細菌類の繁殖を防止することが可能となる。したがって、給湯器200の出湯温度の下限を下げることができ、消費電力を削減することが可能となる。
【0095】
また、貯湯タンク232内壁に光触媒が塗布されているため、殺菌効率を向上することができる。更に、複数の殺菌灯234を備え、かかる殺菌灯234が交互に点灯することにより、長期間において確実に湯水の殺菌を行うことが可能となり、メンテナンスの回数およびコストを削減することができる。
【0096】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0097】
本発明は、水を加熱することにより生成した湯水を貯湯し、貯湯した湯水を給湯設備に供給する貯湯式給湯装置として利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】第1実施形態にかかるヒートポンプ式給湯器の構成を説明する図である。
【図2】第2実施形態にかかるヒートポンプ式給湯器の構成を説明する図である。
【符号の説明】
【0099】
100・200 …給湯器
110 …ヒートポンプユニット
112 …空気熱交換器
114 …圧縮機
116 …水熱交換器
118 …膨張弁
120 …ポンプ
130・230 …貯湯タンクユニット
132・232 …貯湯タンク
134・134a・134b・234 …殺菌灯
136 …水供給検知センサ
138 …タイマ
140 …給水弁
142 …混合弁
144 …照射窓
236 …供給口
238 …殺菌灯挿入部
240 …温度センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を加熱することにより湯水を生成する湯水生成装置と、
前記湯水を貯湯する貯湯タンクと、
前記貯湯タンク内の湯水を殺菌する殺菌光を照射する殺菌灯とを備えることを特徴とする貯湯式給湯装置。
【請求項2】
前記殺菌灯は、紫外線LEDであることを特徴とする請求項1に記載の貯湯式給湯装置。
【請求項3】
前記殺菌灯を複数備え、
前記複数の殺菌灯が交互もしくは順次点灯し、または該複数の殺菌灯のうち一の殺菌灯が損耗した場合に他の殺菌灯が点灯し、前記殺菌光を照射することを特徴とする請求項1に記載の貯湯式給湯装置。
【請求項4】
前記殺菌灯は、前記貯湯タンクへの水の供給開始後から所定時間照射を行うことを特徴とする請求項1に記載の貯湯式給湯装置。
【請求項5】
前記殺菌灯は、前記貯湯タンクに貯湯されている前記湯水の温度が50度以下の場合に照射を行うことを特徴とする請求項1に記載の貯湯式給湯装置。
【請求項6】
前記殺菌灯は、前記貯湯タンクの下部に設けられることを特徴とする請求項1に記載の貯湯式給湯装置。
【請求項7】
前記貯湯タンクは、該貯湯タンクに水を供給するための供給口を備え、
前記殺菌灯は、前記供給口近傍に設けられることを特徴とする請求項1に記載の貯湯式給湯装置。
【請求項8】
前記貯湯タンクは、略透明部材からなる照射窓を更に備え、
前記殺菌灯は、前記照射窓外部に設けられて前記貯湯タンクの内部に前記殺菌光を照射することを特徴とする請求項1に記載の貯湯式給湯装置。
【請求項9】
前記貯湯タンクは、略透明部材からなり、該貯湯タンクの内部に配置され、該貯湯タンクの外部に開口する凹状の殺菌灯挿入部を更に備え、
前記殺菌灯は、前記殺菌灯挿入部に挿入されることにより前記貯湯タンクの内部に前記殺菌光を照射可能となることを特徴とする請求項1に記載の貯湯式給湯装置。
【請求項10】
前記貯湯タンクは、該貯湯タンク内壁が鏡面状であることを特徴とする請求項1に記載の貯湯式給湯装置。
【請求項11】
前記貯湯タンクは、ステンレス鋼からなることを特徴とする請求項1に記載の貯湯式給湯装置。
【請求項12】
前記貯湯タンクは、該貯湯タンク内壁に光触媒が塗布されていることを特徴とする請求項1に記載の貯湯式給湯装置。
【請求項13】
前記湯水生成装置は、ヒートポンプであることを特徴とする請求項1に記載の貯湯式給湯装置。
【請求項14】
前記ヒートポンプの冷媒は二酸化炭素であって、
圧縮過程と放熱過程の間に前記冷媒が超臨界状態となる超臨界サイクルを行うことを特徴とする請求項13に記載の貯湯式給湯装置。
【請求項15】
前記ヒートポンプは、空気の熱で冷媒を蒸発させることを特徴とする請求項13に記載の貯湯式給湯装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−43799(P2010−43799A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−208876(P2008−208876)
【出願日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【出願人】(000003687)東京電力株式会社 (2,580)
【Fターム(参考)】