説明

走査型画像表示装置

【課題】画像歪みを抑えるとともに、画像の高解像度化に伴う画面周辺の輝度低下を抑えることのできる走査型画像表示装置を提供すること。
【解決手段】レーザ光源11,12,13から出射された光ビームは、走査ミラー50のミラー面に略垂直に入射しかつ略垂直に反射する。走査ミラー50のミラー面は、走査ミラー駆動回路5により所定の走査角度だけ2次元的に反復回転駆動される。偏光ビームスプリッタ40は、光源から出射された光ビームを1/4波長板41を介して走査ミラー50に入射させるとともに、走査ミラー50で反射され1/4波長板41を通過した光ビームをスクリーン9の方向へ出射させる。偏光ビームスプリッタ40の出射側には、光ビームの走査角度をN倍に拡大する画角拡大素子42を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ビームを走査ミラーにより2次元的に走査しスクリーンに画像を表示する走査型画像表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、レーザ光源から発せられた光ビームをスクリーンに投射させる際、光ビームを画像信号により強度変調し、走査手段により光ビームをスクリーンに2次元的に走査させ、その残像効果によってスクリーンに画像を表示する走査型画像表示装置が提案されている。これに用いる走査手段として、ミラー面を回転させ光源から出射した光ビームを2次元的に走査するMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラーが知られる(例えば、特許文献1、2参照)。以下、MEMSミラーを「走査ミラー」と呼ぶ。
【0003】
特許文献1の図6や特許文献2の図20には、走査ミラーへの入射方向をほぼ垂直方向(入射角がほぼ0)とした構成が示され、ミラー面の回転角に対するビームの偏向角(偏光効率)が大きくとれることが述べられている。この場合、走査ミラーへの入射光と反射光の光路が共通となるので、投射する光ビームを直線偏光とし、光路中に偏光ビームスプリッタ(PBS)と1/4波長板とを用いて入射光と反射光を分離する構成としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−189573号公報
【特許文献2】特表2009−533715号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
走査型画像表示装置において、スクリーン上の表示画像に発生する歪みは走査ミラーに対する光ビームの入射角に依存し、斜め方向入射の場合画像歪が大きくなることが知られている。そこで、走査ミラーへのビーム入射方向を垂直入射とすることで、画像の歪みを小さくすることができる。ただし垂直入射の場合には、入射光と反射光を分離するために新たに偏光ビームスプリッタ(PBS)を設ける必要がある。PBSは、特定の波長あるいは波長帯域の直線偏光を反射(あるいは透過)する反射膜で構成されるが、反射膜への光ビームの入射角によって、反射率(あるいは透過率)が変化する性質がある。
【0006】
一方、走査型画像表示装置において、画像の高解像度化のためには、スクリーンに対するビームの走査角(偏向角)を大きくする必要がある。すなわち、スクリーン上でのビームサイズに対する表示画面のサイズの比を大きくするためには、走査ミラーの走査角(ミラー面の回転角)を大きくせねばならない。走査ミラーの走査角が大きくなると、PBSを構成する反射膜への入射角が大きくなり、所望の反射率あるいは透過率が得られなくなる。例えば、反射膜の光学特性(反射率または透過率)が入射角が45°に対して最適の特性を有するものである場合、入射角が45°から概ね±10°程度以上ずれると反射率または透過率が低下する。その結果、表示画面の周辺領域では出射ビーム強度が不足し、輝度が低下するとともに、画面内に輝度分布が発生するという問題が生じる。
【0007】
本発明の目的は、画像歪みを抑えるとともに、画像の高解像度化に伴う画面周辺の輝度低下を抑えることのできる走査型画像表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、光ビームを走査しスクリーンに画像を表示する走査型画像表示装置であって、光ビームを出射する光源と、画像信号に応じて前記光源から出射する光ビームの強度を制御する光源駆動回路と、前記光ビームを略垂直にミラー面に入射し該光ビームを略垂直に反射する走査ミラーと、該走査ミラーのミラー面を所定の走査角度だけ2次元的に反復回転駆動する走査ミラー駆動回路と、前記光源から出射された光ビームを1/4波長板を介して前記走査ミラーに入射させるとともに、該走査ミラーで反射され前記1/4波長板を通過した光ビームをスクリーンの方向へ出射させる偏光ビームスプリッタと、該偏光ビームスプリッタから出射された光ビームの走査角度をN倍に拡大する画角拡大素子を備える。
【発明の効果】
【0009】
本願発明によれば、走査ミラーの走査角を縮小することによって、偏光ビームスプリッタの光学特性(反射率または透過率)の変化を抑え画面輝度の低下を防止する。また、画角拡大素子によりスクリーンへ出射する角度範囲を拡大させ、高解像度で高画質の画像を表示することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明による走査型画像表示装置の第1の実施例を示す全体構成図。
【図2】図1における光モジュール部1の詳細構成図。
【図3】光モジュール部1の走査部と投射部の動作を説明する図。
【図4】本発明の第2の実施例として、光モジュール部1の構成を示す図。
【図5】本発明の第3の実施例として、光モジュール部1の構成を示す図。
【図6】PBS反射膜の透過率の入射角依存性の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0012】
図1は、本発明による走査型画像表示装置の第1の実施例を示す全体構成図である。
【0013】
光モジュール部1は、緑(G)/赤(R)/青(B)の3色のレーザ光源11,12,13と、各レーザ光源から発せられた光ビームを合成する光合成部と、合成した光ビームをスクリーン9へ投射する投射部と、投射する光ビームをスクリーン9上で2次元的に走査する走査部とを有する。光合成部には波長選択性ミラー21および22など、投射部には偏光ビームスプリッタ(PBS)40、1/4波長板41、画角拡大素子42など、走査部には走査ミラー50などを含む。光モジュール部1の詳細構成は図2で説明する。
【0014】
表示する画像信号は、電源等を含む制御回路2を経由してビデオ信号処理回路3に入力する。ビデオ信号処理回路3では画像信号に対し各種の処理を施すとともに、R/G/Bの3色信号に分離しレーザ光源駆動回路4に送る。レーザ光源駆動回路4では、R/G/Bの各信号の輝度値に応じて、光モジュール部1内の対応するレーザ光源11,12,13に対して発光用の駆動電流を供給する。その結果レーザ光源11,12,13は、表示タイミングに合わせてR/G/B信号の輝度値に応じた強度の光ビームを出射する。
【0015】
またビデオ信号処理回路3は、画像信号から同期信号を抽出して走査ミラー駆動回路5に送る。走査ミラー駆動回路5は、水平・垂直同期信号に合わせて光モジュール部1内の走査ミラー50に対しミラー面を2次元的に反復回転させる駆動信号を供給する。これにより走査ミラー50は、ミラー面を所定の角度だけ周期的に反復回転して光ビームを反射させ、スクリーン9上に水平方向および垂直方向に光ビームを走査して画像を表示する。
【0016】
フロントモニター信号検出回路6は、光モジュール部1内のフロントモニター60からの信号を入力して、レーザ光源11,12,13から出射されるR/G/Bそれぞれの出力レベルを検出する。検出された出力レベルは、ビデオ信号処理回路3に入力され、所定の出力になるようレーザ光源11,12,13の出力が制御される。
【0017】
本実施例の走査型画像表示装置では、高解像度で高画質の画像を表示する。具体的には、従来のVGAモードの画像だけでなく、高解像度XGAモード(1024×768画素)の画像表示を行う。そのため、スクリーン9に投射する光ビームの角度幅(以下、「偏向角」と呼ぶ)は、例えば水平方向θh=±24°、垂直方向θv=±18°に拡大する。この偏向角を走査ミラー50の回転角度幅(以下、「走査角」と呼ぶ)でそのまま実現しようとすると、PBS40へのビーム入射角が上記偏向角だけ変化し、PBS40の光学特性の変化(低下)が避けられない。その結果、表示画面の周辺領域に対する出射ビーム強度が不足し、輝度が低下してしまう。そこで本実施例では、走査ミラー50の走査角は、高解像度の画像表示に必要な偏向角の1/Nに縮小する。例えばN=2として、走査角を水平方向θh=±12°、垂直方向θv=±9°に縮小し、PBS40の光学特性の変化を受けないようにした。そして、走査ミラー50で反射されPBS40を通過した光ビームの出射側に、出射角度幅をN倍(例えばN=2)に拡大する画角拡大素子42を配置し、スクリーン9への必要な偏向角を確保するようにした。
【0018】
図2は、図1における光モジュール部1の詳細構成図である。
光モジュール部1において、レーザ光源11はG光(波長520nm帯)、レーザ光源12はR光(波長640nm帯)、レーザ光源13はB光(波長440nm帯)のビームをそれぞれ発生する。各色の光ビームは、コリメートレンズ14,15,16によって略平行な光ビームに変換される。波長選択性ミラー(ダイクロイックミラー)21は、G光を透過しR光を反射する。また波長選択性ミラー22は、G光とR光を透過しB光を反射する。G、R、B光の各ビームは、それらの光軸の傾きと位置を調整することで、各ビームの断面が互いに重なり合って1本の合成された光ビームとして進行する。なお、ここに示したG光、R光、B光の配置は各光ビームの伝達効率を考慮して決定したものであるが、その配置はこれに限定せず適宜変更することができる。
【0019】
スペックルノイズ低減素子30は、レーザ光が通過する光学部品からの戻り光との干渉により発生するスペックルノイズを低減するための素子で、例えば液晶素子で構成する。また、フロントモニター60,61は、光路中の各色光の光ビームの強度を検出する。一方のフロントモニター61は省略することもできる。
【0020】
合成された光ビームは、偏光ビームスプリッタ(PBS)40に入射し、反射膜40aによって反射され1/4波長板41を通過して走査ミラー50へほぼ垂直に入射する。走査ミラー50は例えば所謂MEMSミラーで構成され、そのミラー面を2次元的に所定の走査角で反復回転させることで、入射した光ビームを走査角の範囲でほぼ垂直方向に反射させる。反射された光ビームはPBS40の反射膜40aを透過し、画角拡大素子42に入射する。画角拡大素子42は例えばプロジェクタに等で使用されるような凹レンズ、あるいはレンズを複数枚組み合わせた画角拡大の光学系を使用する。画角拡大素子42は、PBS40から入射した光ビームの走査角をN倍に拡大して出射し、スクリーン9へ画像を投射する。
【0021】
図3は、光モジュール部1の走査部と投射部の動作を説明する図である。
レーザ光源11,12,13から出射され合成された光ビーム101は、S偏光としてPBS40に入射する。入射光偏光をS偏光にするためには、各レーザ光源あるいは各コリメートレンズ出射部分に偏光板を設ける方法、レーザ光源自体を回転させて取り付ける方法等、種々の方法が考えられるが、いずれを用いても本発明の本質が変わることはない。PBS40の反射膜40aは、S偏光を反射しP偏光を透過する特性を有する。よってS偏光の光ビーム101は反射膜40aで反射され、1/4波長板41に入射する。S偏光の光ビーム101は1/4波長板41で概ね円偏光の光ビーム102に変換され、走査ミラー50に略垂直に入射する。
【0022】
走査ミラー50は光ビーム102を反射し、その反射ビーム103は所定の走査角(水平方向θ1h、垂直方向θ1v)で振られる。光ビーム103は1/4波長板41を再度通過することによって、円偏光からP偏光の光ビーム104に変換されてPBS40に入射する。P偏光の光ビーム104は反射膜40aを透過し、PBS40から画角拡大素子42に入射する。画角拡大素子42は走査角(θ1h、θ1v)で入射した光ビーム104をN倍の走査幅(水平方向θ2h=N×θ1h、垂直方向θ2v=N×θ1v)の光ビーム105に変換して出射する。すなわち、スクリーン9への投射表示する画角(偏向角)は水平方向θ2h、垂直方向θ2vとなる。
【0023】
以上のように本実施例の光モジュール部1では、スクリーン9へ投射する光ビームの偏向角(θ2h=±24°,θ2v=±18°)に対して、走査ミラー50の走査角(θ1h,θ1v)を1/Nに縮小することができる。例えばN=2の画角拡大素子42を用いることで、走査ミラー50の走査角をθ1h=±12°,θ1v=±9°と縮小させた状態で、高解像度XGAモードの画像を表示する。その際、PBS40の反射膜40aへの入射角のずれは上記走査角(θ1h,θ1v)に縮小されているので光学特性の変化を受けず、画面輝度の低下を防止することが可能となる。
【0024】
ここでPBS40の反射膜40aの光学特性について説明する。
図6は、PBS反射膜の透過率の入射角依存性の一例を示す図である。縦軸は、波長455nmのP偏光に対する反射膜の透過率を示し、横軸は、45°傾斜した反射膜に対する入射角を示す。入射角が(+)方向と(−)方向とでは透過率の変化は非対称になる。これは、入射角(+)側では反射膜の法線方向に近付くのに対し、(−)側では反射膜の法線方向から遠ざかることに起因している。いずれも入射角が約±10°を超えると透過率の低下が始まり、特に(−)側での低下が激しくなる。その結果、表示される画像の明るさが低下するだけでなく、左右画面の明るさにアンバランスが生じることになる。図に示す特性の場合には、波長依存性や製造バラツキ等を考慮すると、実用上使用可能な入射角の変化範囲は±15°程度、すなわち走査ミラー50の走査角は±15°以内とする必要がある。従って前記した走査ミラー50の縮小された走査角θ1h=±12°,θ1v=±9°であれば問題ないと言える。なお、PBS40の反射膜40aの光学特性が異なれば、使用可能な入射角の範囲に合わせて画角拡大素子42の拡大率Nを設定すれば良い。
【0025】
また本実施例の構成では、走査ミラー50への光ビームの入射方向はほぼ垂直方向となるので、スクリーン上での表示画像の歪みも抑えられることは言うまでもない。
【実施例2】
【0026】
図4は、本発明の走査型画像表示装置の第2の実施例として、その光モジュール部1の構成を示す図である。本実施例の光モジュール部1は、実施例1(図2)と比べて光合成部の構成が異なり、走査部と投射部は同一構成である。以下、図2と異なる部分について説明する。
【0027】
本実施例では、レーザ光源11,12,13の配置を変え、光合成のためクロスプリズム23と色選択偏光回転素子24を設けている。クロスプリズム23には2枚のダイクロイック膜23a,23bがクロス状に形成されている。また色選択偏光回転素子24は、選択された色光について偏光回転を行う素子である。
【0028】
レーザ光源11から出射されたG光は、図示しない偏光板等によりP偏光としてクロスプリズム23に入射する。レーザ光源12,13から出射されたR光とB光は、図示しない偏光板等によりS偏光としてクロスプリズム23に入射する。クロスプリズム23内のダイクロイック膜23aはB光を反射し、ダイクロイック膜23bはR光を反射する。よって、レーザ光源11からのG光はダイクロイック膜23a,23bを透過し、レーザ光源12,13からのR光とB光はダイクロイック膜23a,23bで反射される。その結果各色光のビームは合成され、1本の光ビームとなって進行する。ここでクロスプリズム23による光合成ではダイクロイック膜23a,23bの分光特性を考慮し、R光とB光をS偏光、G光をP偏光とする所謂SPS合成を行うことで、効率良く光合成することができる。なお、各レーザ光源から出射する光ビームを、所定の偏光にするためには、レーザ光源自体を回転させても良い。
【0029】
合成された光ビームは、色選択偏光回転素子24に入射する。色選択偏光回転素子24は、G光成分について偏光回転させP偏光からS偏光に変換し、R光とB光成分についてはS偏光のまま通過させる。その結果、色選択偏光回転素子24を通過した光ビームは、各色成分とも全てS偏光に揃えられる。その後光ビームは、スペックルノイズ低減素子30を介してPBS40に入射し、走査ミラー50により走査され、画角拡大素子42を介してスクリーンへ投射される。
【0030】
本実施例によれば、実施例1の効果に加えて、レーザ光源11,12,13をクロスプリズム23の3面方向に配置したので、光モジュール部1の長さ、すなわちレーザ光源11からフロントモニター61までの距離を短縮する効果がある。
【実施例3】
【0031】
図5は、本発明の走査型画像表示装置の第3の実施例として、その光モジュール部1の構成を示す図である。本実施例の光モジュール部1は、実施例2(図4)と比べて光合成部のコリメートレンズの構成が異なり、他は同一構成である。以下、図4と異なる部分について説明する。
【0032】
本実施例では、各レーザ光源11,12,13から出射された光ビームを平行な光ビームに変換するために、個別のコリメートレンズではなく3光源共通のコリメートレンズ17を用いて、色選択偏光回転素子24とスペックルノイズ低減素子30の間に配置した。共通のコリメートレンズ17としては、3光源の波長差を考慮して色収差を補正した所謂色消しレンズを使用する。これに伴い、各レーザ光源11,12,13の位置は、各波長によって生じる焦点位置のずれを考慮して、各波長における共通コリメートレンズの焦点位置に配置する。
【0033】
本実施例によれば、実施例1と実施例2の効果に加えて、各光源の光ビームに対するコリメートレンズを共通化することで、部品点数を削減する効果がある。
【符号の説明】
【0034】
1…光モジュール部、
2…制御回路、
3…ビデオ信号処理回路、
4…レーザ光源駆動回路、
5…走査ミラー駆動回路、
9…スクリーン、
11,12,13…レーザ光源、
14,15,16,17…コリメートレンズ、
21,22…波長選択性ミラー、
23…クロスプリズム、
24…色選択偏光回転素子、
30…スペックルノイズ低減素子、
40…偏光ビームスプリッタ(PBS)、
41…1/4波長板、
42…画角拡大素子、
50…走査ミラー、
60,61…フロントモニター。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ビームを走査しスクリーンに画像を表示する走査型画像表示装置において、
光ビームを出射する光源と、
画像信号に応じて前記光源から出射する光ビームの強度を制御する光源駆動回路と、
前記光ビームを略垂直にミラー面に入射し該光ビームを略垂直に反射する走査ミラーと、
該走査ミラーのミラー面を所定の走査角度だけ2次元的に反復回転駆動する走査ミラー駆動回路と、
前記光源から出射された光ビームを1/4波長板を介して前記走査ミラーに入射させるとともに、該走査ミラーで反射され前記1/4波長板を通過した光ビームをスクリーンの方向へ出射させる偏光ビームスプリッタと、
該偏光ビームスプリッタから出射された光ビームの走査角度をN倍に拡大する画角拡大素子を備えることを特徴とする走査型画像表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の走査型画像表示装置であって、
前記光源として赤色、緑色、青色の光ビームを発光する3個の光源と、
該3色の光ビームを入射して1本の光ビームに合成するクロスプリズムを有することを特徴とする走査型画像表示装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の走査型画像表示装置であって、
前記光源からの光ビームが前記偏光ビームスプリッタに入射する側に、該偏光ビームスプリッタ側からの戻り光との干渉により発生するスペックルノイズを低減するためスペックルノイズ低減素子を設けたことを特徴とする走査型画像表示装置。
【請求項4】
請求項2に記載の走査型画像表示装置であって、
前記クロスプリズムで合成された光ビームを略平行な光ビームに変換するとともに、前記3個の光源からの色収差を補正する共通のコリメートレンズを設けたことを特徴とする走査型画像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−230321(P2012−230321A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−99820(P2011−99820)
【出願日】平成23年4月27日(2011.4.27)
【出願人】(000153535)株式会社日立メディアエレクトロニクス (452)
【Fターム(参考)】