説明

超音波探触子及びそれを用いたイメージング装置

【課題】複数の超音波を精度よく交差させることができる超音波探触子を提供する。
【解決手段】圧電素子110は、球面形状をしている圧電材112を有する。圧電素子110の凹面側には、第1の電極114と、第2の電極116とが形成されている。圧電素子110の凸面側には、共通電極118が形成されている。リード線114c,118cを介して、第1の電極114と共通電極118との間に交流電圧を印加すると、第1の電極114が形成された分極形成領域から、集束超音波が射出される。リード線116c,118cを介して、第2の電極116と共通電極118との間に交流電圧を印加すると、第2の電極116が形成された分極形成領域から、集束超音波が射出される。これら超音波の進行方向は、圧電素子110の凹球面の法線方向であるので、2つの超音波は、当該凹球面の中心位置に集束し、そこで交差する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波探触子及びそれを用いたイメージング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、2つの振動子から異なる周波数の超音波を射出し、それら超音波の交差する場所で発生する差音(パラメトリック信号)、和音、又は2次高調波を検出し、イメージングを行う装置が知られている。例えば特許文献1には、第1の超音波振動子と、当該第1の超音波振動子による超音波の照射方向に対して所望の角度で配置された第2の超音波振動子とを有し、パラメトリック信号を利用して画像を取得する診断装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−116848号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のようなイメージング装置において、周波数が異なる2つの超音波を、目標とする位置に精度よく交差させることは困難である。この2つの超音波を適切に交差させるための位置合わせの精度は、当該イメージング装置の分解能に影響を与える。すなわち、当該イメージング装置において、超音波を精度よく交差させて良好な分解能を得ることには困難を伴う。
【0005】
そこで本発明は、複数の超音波を目標位置に精度よく交差させることで高い分解能を得ることができる超音波探触子及びそれを用いたイメージング装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を果たすため、本発明の超音波探触子の一態様は、凹球面を有し、複数の分極形成領域を有する圧電材と、前記分極形成領域に対応した前記凹球面上に形成された複数の電極と、前記圧電材の前記凹球面と表裏を成す面に、前記分極形成領域を挟んで前記電極と対向するように形成された対向電極と、異なる複数の周波数を有する交流電圧の各々を、何れかの前記電極と前記対向電極との間に印加することで、少なくとも2つの前記分極形成領域に、それぞれ前記交流電圧に対応した該周波数を有する超音波を射出させる電圧印加部と、を具備することを特徴とする。
【0007】
また、前記目的を果たすため、本発明のイメージング装置の一態様は、凹球面を有し、複数の分極形成領域を有する圧電材と、前記分極形成領域に対応した前記凹球面上に形成された複数の電極と、前記圧電材の前記凹球面と表裏を成す面に、前記分極形成領域を挟んで前記電極と対向するように形成された対向電極と、異なる複数の周波数を有する交流電圧の各々を、何れかの前記電極と前記対向電極との間に印加することで、少なくとも2つの前記分極形成領域に、それぞれ前記交流電圧に対応した該周波数を有する超音波を射出させる電圧印加部と、前記圧電材を1次元、2次元又は3次元に移動させるスキャナと、少なくとも2つの前記分極形成領域の各々から射出された前記超音波の伝播路が交差する交差領域で発生した差音又は和音に由来する超音波を検出する超音波検出部と、前記超音波検出部が検出した前記差音又は前記和音に由来する前記超音波に基づく信号と、前記スキャナが移動させた前記圧電材の位置とに基づいて、画像を構築する画像生成部と、を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数の超音波を射出するための電極を、凹球面を有する圧電材の当該凹球面に形成し、各電極から射出される超音波を当該凹球面の中心位置に集束させるので、複数の超音波を目標位置に精度よく交差させることで高い分解能を得ることができる超音波探触子及びそれを用いたイメージング装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るパラメトリックイメージング装置の一実施形態を示すブロック図。
【図2】第1の実施形態に係る圧電素子の構成例を示す図。
【図3】第1の実施形態に係る超音波探触子の構成例を示す図。
【図4】第1の実施形態に係る超音波探触子から射出される超音波及び発生する超音波の進行路を説明するための図。
【図5】第1の実施形態の第3の変形例に係る圧電素子の構成例を示す図。
【図6】第2の実施形態に係る圧電素子の構成例を示す図。
【図7】第2の実施形態に係るパラメトリックイメージング装置の一実施形態を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。図1において本実施形態に係るパラメトリックイメージング装置100は、超音波探触子120と、コントローラ160と、パルサー・レシーバ165と、信号処理装置170と、表示装置175と、XYZステージ180とを備える。
【0011】
超音波探触子120は、後に詳述するとおり、第1の周波数f1を有する超音波と、第2の周波数f2を有する超音波とを射出する。また、超音波探触子120は、超音波を受信する。
XYZステージ180は、超音波探触子120を、1次元、2次元又は3次元に移動させる。ここで、超音波探触子120が射出する超音波の主たる進行方向をZ軸方向とし、Z軸と直行する面、すなわち超音波探触子120の後述する圧電素子110の広がる面を、X軸方向及びY軸方向と定義する。
【0012】
コントローラ160は、パルサー・レシーバ165、信号処理装置170及びXYZステージ180と接続しており、パラメトリックイメージング装置100の全体を制御する。例えば、コントローラ160は、パルサー・レシーバ165、信号処理装置170及びXYZステージ180の動作を指令し、各部の同期を取る。
【0013】
パルサー・レシーバ165は、コントローラ160の制御の下、超音波探触子120に出力信号を送信し、超音波探触子120に超音波を射出させる。また、パルサー・レシーバ165は、超音波探触子120が受信した超音波に係る信号である受信信号を取得し、増幅する。パルサー・レシーバ165は、増幅した受信信号を信号処理装置170に出力する。
【0014】
信号処理装置170は、コントローラ160の制御の下、パルサー・レシーバ165で取得した受信信号を処理する。例えば、信号処理装置170は、受信信号に対してフィルタリング処理を施す。また、フィルタリング処理した受信信号と、XYZステージ180によって設定された超音波探触子120の位置に係る情報とに基づいて、画像を表す画像信号を作成する。信号処理装置170は、作成した画像信号を表示装置175に出力する。
表示装置175は、例えばディスプレイであり、信号処理装置170から入力した画像信号に基づいて、画像を表示する。
【0015】
超音波探触子120の構成について図2及び図3を参照して説明する。図2(b)は、超音波探触子120を構成する圧電素子110の中心を通る断面を示す断面図である。この図に示すように、圧電素子110は、球面形状をしている圧電材112を有する。圧電材112は、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)によって構成されている。圧電材112の凸面側(外側)から見た平面図を図2(a)に示し、圧電材112の凹面側(内側)から見た平面図を図2(c)に示す。これら図に示すように、圧電素子110は、凹面側から見ると円形をしている。圧電材112の凹面側であり、圧電材112の中心を通る当該凹面の法線方向が、前記したZ軸方向である。
【0016】
圧電素子110の凹面側には、図2(c)に示すように、第1の電極114と、第2の電極116とが形成されている。第1の電極114と第2の電極116とは、ほぼ円形をしており、圧電材112の中心に対して対称に形成されている。第1の電極114は、圧電材112の周縁方向に形成された第1の回り込み電極114aを有している。第1の回り込み電極114aは、圧電材112の凹面側から凸面側に回り込み、凸面側において第1の端子114bを形成している。同様に、第2の電極116は、圧電材112の周縁方向に形成された第2の回り込み電極116aを有している。第2の回り込み電極116aは、圧電材112の凹面側から凸面側に回り込み、凸面側において第2の端子116bを形成している。
【0017】
圧電素子110の凸面側には、図2(a)に示すように、GND電極として機能する共通電極118が形成されている。共通電極118は、円形をしている。圧電素子110の凸面側において、共通電極118にはリード線118cが、第1の端子114bにはリード線114cが、第2の端子116bにはリード線116cが、それぞれ例えば半田や導電性接着剤により接続されている。
【0018】
リード線114c,116c,118cは、それぞれパルサー・レシーバ165に接続されている。第1の電極114と共通電極118との間には、電圧が印加されて分極が形成される。同様に、第2の電極116と共通電極118との間には、電圧が印加されて分極が形成される。この分極により、圧電材112に電気・機械結合が生じる(圧電的に活性化される)。ここで、分極を形成し圧電素子として実際に機能する第1の電極114と共通電極118との間に挟まれた領域、及び第2の電極116と共通電極118との間に挟まれた領域を、分極形成領域と称することにする。
【0019】
第1の電極114と共通電極118との間に交流電圧を印加すると、第1の電極114が形成された分極形成領域において、印加した電圧の周波数を有する超音波が発生する。同様に、第2の電極116と共通電極118との間に交流電圧を印加すると、第2の電極116が形成された分極形成領域において、印加した電圧の周波数を有する超音波が発生する。発生した超音波は、後述するように、圧電素子110の凹面側、すなわちZ軸方向に伝播する。
【0020】
また、超音波探触子120が超音波を受信すると、圧電材112が振動し、第1の電極114と共通電極118との間、及び第2の電極116と共通電極118との間に電圧の変化が生じる。超音波探触子120は、この電圧の変化を、リード線114c,116c,118cを介して、受信信号としてパルサー・レシーバ165に出力する。
【0021】
超音波探触子120の構成を、図3を参照して説明する。図3に示すように、図2を参照して説明した圧電素子110は、筐体122に固定されている。ここで、圧電素子110の周縁部と筐体122とは、例えばシリコーン系等の接着剤126で接着されている。圧電素子110と筐体122との間には、バッキング材124が充填されている。バッキング材124は、例えばアルミナ等の微粒子が混入した樹脂材料である。バッキング材124は、圧電素子110の凸面側に放射される超音波を減衰させる。その結果、バッキング材124は、圧電素子110の凸面側に放射され筐体122で反射された超音波に由来する種々のノイズを低下させる働きを有する。
【0022】
なお、図3において、リード線114c,116c,118cの表記は省略されている。圧電素子110の凹面側の面は、特に処理が施されていなくてもよいが、コーティングを施してもよい。また、圧電素子110の凹面側の面には、超音波をよりよく出力するため、マッチング層が設けられてもよい。
【0023】
このように、例えば圧電材112は、凹球面を有し、複数の分極形成領域を有する圧電材として機能し、例えば第1の電極114及び第2の電極116は、圧電材の分極形成領域に対応した凹球面に形成された複数の電極として機能し、例えば共通電極118は、分極形成領域を挟んで前記電極と対向するように形成された対向電極として機能し、例えばパルサー・レシーバ165は、異なる複数の周波数を有する交流電圧の各々を、何れかの対向電極と電極との間に印加することで、少なくとも2つの前記分極形成領域に、それぞれ交流電圧に対応した周波数を有する超音波を射出させる電圧印加部として機能し、例えばXYZステージ180は、圧電材を1次元、2次元又は3次元に移動させるスキャナとして機能し、例えば超音波探触子120及びパルサー・レシーバ165は、前記超音波の伝播路が交差する交差領域で発生した差音又は和音に由来する超音波を検出する超音波検出部として機能し、例えば信号処理装置170は、画像を構築する画像生成部として機能する。
【0024】
次に、パラメトリックイメージング装置100の動作を、超音波の伝播の様子を模式的に示した図4を参照して説明する。ユーザは、超音波探触子120を、カップリング材910を挟んで超音波の照射対象物である生体組織920に押し当てる。ここで、カップリング材は、例えば脱気水や超音波ゼリーである。
【0025】
パルサー・レシーバ165は、コントローラ160の制御の下、リード線114c,116c,118cを介して、超音波探触子120の圧電素子110の第1の電極114と共通電極118との間、及び第2の電極116と共通電極118との間に電圧を印加する。第1の電極114と共通電極118との間に印加される電圧は、例えば第1の周波数f1を有するバースト波であり、第2の電極116と共通電極118との間に印加される電圧は、例えば第2の周波数f2を有するバースト波である。ここで、第2の周波数f2は第1の周波数f1よりも高いものとする。
【0026】
各電極間に電圧が印加された結果、圧電素子110は、その凹面側の第1の電極114が配置された分極形成領域から、第1の周波数f1を有する第1の超音波501を射出する。同様に、圧電素子110は、その凹面側の第2の電極116が配置された分極形成領域から、第2の周波数f2を有する第2の超音波502を射出する。
【0027】
第1の超音波501及び第2の超音波502の進行方向は、圧電材112の表面の法線方向となる。圧電材112は、凹球面形状をしているので、第1の超音波501及び第2の超音波502は、それぞれ凹球面の中心に相当する焦域510に集束する集束超音波となる。したがって、第1の超音波501及び第2の超音波502は、図4に示す焦域510と一致する交差領域において交差する。
【0028】
ここで、圧電材112は、凹球面形状をしているので、第1の電極114及び第2の電極116を、圧電材112の凹球面側の何れの位置に形成しても、第1の超音波501及び第2の超音波502は、それぞれ必ず焦域510に集束し、焦域510において互いに交差する。
【0029】
第1の超音波501及び第2の超音波502の強度を適切な大きさにすると、交差領域である焦域510において、生体組織920の非線形性に由来して、第1の周波数f1と第2の周波数f2との差音、すなわち周波数がf2−f1である差音503が発生する。焦域510に生体組織固有の弾性的な不連続部位がある場合、この差音503は、その場所で反射される。反射された差音503は、圧電素子110まで戻る。なお、圧電素子110に戻ってくる反射波には、差音503に由来する周波数f2−f1の超音波の他に、第1の周波数f1及び第2の周波数f2や、和音である周波数f1+f2や、その他の高調波の成分を有する超音波も含まれている。
【0030】
圧電素子110は、差音503を含む反射波を受信する。すなわち、反射波を受けた圧電素子110において、圧電材112が振動し、超音波探触子120の第1の電極114と共通電極118との間、及び第2の電極116と共通電極118との間の電圧が変化する。超音波探触子120は、この電圧変化を受信信号として、パルサー・レシーバ165に出力する。ここで、第1の電極114と共通電極118との間、及び第2の電極116と共通電極118との間のうち何れか一方の電圧変化を受信信号としてもよい。
【0031】
パルサー・レシーバ165は、受信信号を増幅し、増幅した受信信号を信号処理装置170に出力する。信号処理装置170は、入力した受信信号に対してフィルタリング処理を行い、第1の超音波501に由来する第1の周波数f1の信号や、第2の超音波502に由来する第2の周波数f2の信号等を取り除き、差音503に由来する周波数f2−f1の信号のみを抽出する。差音503は焦域510において発生するので、差音503に由来する抽出された信号は、焦域510に係る音響特性を表す情報を含む。
【0032】
超音波探触子120を一箇所に固定しておいた場合、焦域510のみの狭い領域の音響特性を表す情報しか得られない。そのためパラメトリックイメージング装置100は、XYZステージ180を備えている。すなわち、XYZステージ180は、コントローラ160の制御の下、超音波探触子120を1次元、2次元又は3次元に移動させる。
【0033】
XYZステージ180によって超音波探触子120を移動させながら、上記の通り、信号処理装置170は、差音503に由来する周波数f2−f1の信号を抽出する。ここで、超音波探触子120と焦域510との距離は、圧電材112の形状によって規定されるので、焦域510で発生した超音波が超音波探触子120に到達するまでの時間は求まる。
【0034】
信号処理装置170は、XYZステージ180による超音波探触子120の位置情報と、差音503に基づく焦域510の音響特性に係る情報とに基づいて、画像を構築する。XYZステージ180によって超音波探触子120に1次元のスキャニングをさせれば、1次元の情報が得られるし、2次元のスキャニングをさせれば、2次元画像が得られるし、3次元のスキャニングをさせれば、3次元画像が得られる。
【0035】
信号処理装置170は、構築した画像を表す画像信号を表示装置175に出力する。表示装置175は、信号処理装置170から入力した画像信号に基づいて、画像を表示する。
なお、パルサー・レシーバ165、信号処理装置170、及びXYZステージ180の同期制御は、コントローラ160によって行われる。
【0036】
本実施形態のように差音を用いることで、以下のような利点が得られる。例えば、第1の周波数f1を7MHzとし、第2の周波数f2を8MHzとすると、差音503の周波数f2−f1は1MHzとなる。一般に、周波数が高い超音波程、ビーム径が細くなる。ビーム径が細い程、その超音波に由来する信号の空間分解能は向上する。したがって、本実施形態では、第1の周波数f1及び第2の周波数f2を、例えば7MHzと8MHzといったように、比較的高い周波数にすることによって、超音波を照射する範囲を絞ることができ、高い空間分解能が得られる。また一般に、周波数が低い程、超音波の減衰は小さい。このため、焦域510で発生する差音503のレベルは小さくても、周波数が比較的低い差音503は、伝播しやすく超音波探触子120において検出しやすい。以上のことから、超音波探触子120から離れた場所について高い分解能で画像を取得することができる。
【0037】
圧電材112の形状を正確な凹球面形状とすることは比較的容易である。本実施形態では、1個の凹球面形状の圧電材112に第1の電極114及び第2の電極116の2つの電極を形成している。このように構成する本実施形態によれば、異なる周波数を有する2つの集束超音波の焦域を、容易に正確に一致させることができる。このように圧電材112の形状により交差領域の位置合わせを行えば、独立の2つの超音波振動子を機械的に位置合わせするよりも、容易に正確に位置合わせを行うことができる。
【0038】
第1の電極114及び第2の電極116が円形をしていることによって、第1の電極114又は第2の電極116が形成されている分極形成領域から射出される第1の超音波501及び第2の超音波502の伝播路の、進行方向に対して垂直な面に係る形状は円形となる。その結果、対称性のよい焦域510にエネルギが集束する。したがって、第1の超音波501及び第2の超音波502は、狭い領域で正確に交差する。このことは、パラメトリックイメージング装置100の分解能の向上に功を奏する。
以上のことから、本実施形態によれば分解能に優れた超音波画像を得ることができる超音波イメージング装置を提供することができる。
【0039】
なお、本実施形態では、共通電極118が形成された面を凸面としたが、第1の電極114及び第2の電極116が形成された面が凹球面であれば、共通電極118が形成された面は、平面等でもよい。
第1の電極114の中心についての圧電材112に対する法線と、第2の電極116の中心についての圧電材112に対する法線との成す角が90°以上であれば、交差領域はZ軸方向について狭くなるので、パラメトリックイメージング装置100は、距離分解能に優れたものとなる。一方、この成す角が90°以下であれば、交差領域は、X軸方向及びY軸方向について狭くなるので、パラメトリックイメージング装置100は、方位分解能に優れたものとなる。
【0040】
一般には、第1の電極114及び第2の電極116が圧電材112の周縁部に配置されているとき、当該超音波イメージング装置は、距離分解能に優れたものとなる。また、圧電材112上において第1の電極114又は第2の電極116が配置されていない場所は、圧電素子として機能しない。したがって、素子の小型化のためには、第1の電極114及び第2の電極116が配置されている部分よりも周縁部側の圧電材112は、ない方が有利である。その結果、第1の電極114及び第2の電極116は、圧電材112の周縁部に配置されることになる。
【0041】
本実施形態では、1つの超音波探触子120が超音波の射出と受信とを行う例を示したが、これに限らない。超音波探触子120は、超音波の射出のみを行い、別途用意した圧電素子が超音波の受信を行うように構成してもよい。
【0042】
以下に本実施形態の変形例を5つ挙げる。
第1の変形例は次のとおりである。上記の説明では、超音波探触子120から第1の周波数f1の第1の超音波501と、第2の周波数f2の第2の超音波502とを射出し、焦域510において発生する周波数がf2−f1である差音503を用いて超音波画像を取得する例を示した。焦域510では、周波数がf1+f2である和音も発生する。本変形例では、和音を用いて、超音波画像を取得する。この場合、信号処理装置170は、フィルタリング処理により周波数がf1+f2である和音の信号を抽出する。信号処理装置170は、抽出した和音に係る信号に基づいて画像を構築する。その他の構成及び動作は、上記の実施形態と同様である。このような本変形例によっても、和音の周波数が高く減衰が大きいことを除いて、前記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0043】
第2の変形例は次のとおりである。本変形例では、第1の電極114が形成された分極形成領域と第2の電極116が形成された分極形成領域との両方から、それぞれ第1の周波数f1と第2の周波数f2との両方の周波数を含む超音波を同時に射出させる。すなわち、第1の電極114と共通電極118との間、及び第2の電極116と共通電極118との間の両方に、第1の周波数及び第2の周波数を含む交流電圧を印加する。この場合、射出される超音波の強度を適宜調整することにより、焦域510においてのみ差音及び和音を発生させることができる。すなわち、第1の電極114を用いて射出された超音波と、第2の電極116を用いて射出された超音波とが、焦域510である交差領域において重畳し、そのエネルギが閾値を超える場合にだけ、交差領域において例えば差音503が発生する。その他の構成及び動作は、上記の実施形態と同様であり、同様に超音波画像を取得することができる。本変形例によっても、前記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0044】
第3の変形例は次のとおりである。本変形例では、圧電素子の形状を図5に示す圧電素子130のように変更している。ここで、図2を参照して説明した圧電素子110と同一の部分については、同一の符号を付している。圧電素子130の圧電材132は、図2を参照して説明した圧電素子110において、圧電材112の第1の電極114又は第2の電極116が形成されていない部分を切り落とした形状となっている。図2を参照して説明した圧電素子110において、第1の電極114も第2の電極116も形成されていない領域、すなわち圧電材132で切り落とされている部分は、音響的に利用されていない。したがって、図5に示す圧電素子130と図2に示す圧電素子110とは、音響的な機能は同等である。一方、図5に示す圧電素子130は、図2に示す圧電素子110に比べて小型である。すなわち、本変形例によれば、超音波探触子120を小型化するという利益が得られる。
【0045】
第4の変形例は次のとおりである。第1の実施形態において、圧電素子110の凹面側には、第1の電極114と第2の電極116との2つの電極が形成されている。これに対して、本変形例では、圧電素子は、その凹球面に3つ以上の独立な電極を有する。3つ以上の独立した電極を形成すると、電極数が2つの場合よりも焦域510が交差する領域、すなわち交差領域をさらに小さくすることができる。その結果、本変形例に係るパラメトリックイメージング装置は、空間分解能がさらに向上する。
【0046】
第5の変形例は次のとおりである。第1の実施形態では、超音波探触子120は、第1の周波数f1を有する超音波と、第2の周波数f2を有する超音波とを射出している。これに対して本変形例では、超音波探触子120は、さらに、第2の周波数f2よりも高い第3の周波数f3を有する超音波も射出する。この際、例えば第4の変形例のように、電極を3つ有するように超音波探触子120を構成してもよい。また、例えば第2の変形例のように、例えば2つの電極から、それぞれ第1の周波数f1と第2の周波数f2と第3の周波数f3とを有する超音波をそれぞれ射出するようにパラメトリックイメージング装置100を構成してもよい。超音波探触子120から第1の周波数f1と第2の周波数f2と第3の周波数f3とを有する超音波を射出すると、焦域において、周波数f3−f2を有する超音波と、周波数f3−f1を有する超音波と、周波数f2−f1を有する超音波との3種類の差音が発生する。パラメトリックイメージング装置100は、これら3種の差音を使い分けて画像を構築することができる。また、超音波探触子120が4種類以上の周波数を射出するようにパラメトリックイメージング装置100を構成することもできる。本変形例によっても、前記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0047】
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態について説明する。ここでは、第1の実施形態との相違点について説明し、同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。本実施形態に係る圧電素子210を図6に示す。圧電素子210は、第1の実施形態に係る圧電素子110と同様に、例えばPZTからなる凹球面形状をした圧電材112を用いて構成されている。図6(a)は、圧電素子210を凸面側から見た平面図であり、図6(b)は、圧電素子210を凹面側から見た平面図である。
【0048】
圧電材112の凹面側には、図6(b)に示すように、ほぼ円形形状をした第1の電極211と、第2の電極212と、第3の電極213と、第4の電極214とが形成されている。第1の実施形態の圧電素子110の場合と同様に、第1の電極211は、第1の回り込み電極211aを有しており、第1の回り込み電極211aは、圧電材112の凸面側に第1の端子211bを形成している。同様に、第2の電極212は、第2の回り込み電極212aを有しており、第2の回り込み電極212aは、圧電材112の凸面側に第2の端子212bを形成している。第3の電極213は、第3の回り込み電極213aを有しており、第3の回り込み電極213aは、圧電材112の凸面側に第3の端子213bを形成している。第4の電極214は、第4の回り込み電極214aを有しており、第4の回り込み電極214aは、圧電材112の凸面側に第4の端子214bを形成している。
【0049】
圧電材112の凸面側には、図6(a)に示すように、圧電材112を挟んで第1の電極211と対向する位置に、ほぼ円形形状をした第1の対向電極216が形成されている。第1の対向電極216は、第1の対向端子216bを有している。同様に、圧電材112の凸面側には、第2の電極212と対向する位置に、第2の対向端子217bを有する第2の対向電極217が形成されている。第3の電極213と対向する位置には、第3の対向端子218bを有する第3の対向電極218が形成されている。第4の電極214と対向する位置には、第4の対向端子219bを有する第4の対向電極219が形成されている。
圧電素子210は、第1の実施形態に係る超音波探触子120の場合と同様に、筐体122に固定され、超音波探触子220を構成する。
【0050】
本実施形態に係るパラメトリックイメージング装置200の構成を図7に示す。この図に示すように、パラメトリックイメージング装置200は、第1の実施形態の超音波探触子120の代わりに、前記した圧電素子210を有する超音波探触子220を備える。また、第1の実施形態のパルサー・レシーバ165の代わりに、パルサー266とレシーバ268とを有する。
【0051】
第1の端子211b、第2の端子212b、第1の対向端子216b、及び第2の対向端子217bには、それぞれリード線が接続され、これらリード線は、パルサー266に接続されている。また、第3の端子213b、第4の端子214b、第3の対向端子218b、及び第4の対向端子219bには、それぞれリード線が接続され、これらリード線は、レシーバ268に接続されている。すなわち、第1の電極211及び第1の対向電極216、並びに第2の電極212及び第2の対向電極217は、超音波を射出するための電極である。また、第3の電極213及び第3の対向電極218、並びに第4の電極214及び第4の対向電極219は、超音波を受信するための電極である。
【0052】
第1の実施形態の場合と同様に、ユーザは、超音波探触子220を、カップリング材910を挟んで超音波の照射対象物である生体組織920に押し当てる。この状態で、パルサー266は、コントローラ160の制御の下、第1の電極211と第1の対向電極216との間に、第1の周波数f1のバースト波状の電圧を印加する。その結果、圧電素子210の第1の電極211が形成されている分極形成領域から、第1の周波数f1を有する第1の超音波501が射出される。同時に、パルサー266は、コントローラ160の制御の下、第2の電極212と第2の対向電極217との間に、第2の周波数f2のバースト波状の電圧を印加する。その結果、圧電素子210の第2の電極212が形成されている分極形成領域から、第2の周波数f2を有する第2の超音波502が射出される。
【0053】
第1の超音波501と第2の超音波502とは、第1の実施形態の場合と同様に、焦域510に集束し、互いに交差する。このとき、焦域510において、周波数がf2−f1である差音503が発生する。この焦域510に生体組織固有の弾性的な不連続部位があった場合、焦域510において発生した差音503は、反射して超音波探触子220に向けて伝播する。
【0054】
超音波探触子220の圧電素子210は、差音503を含む反射波を受ける。このとき、この反射波の音圧によって、圧電材112が振動し、第3の電極213と第3の対向電極218の間、及び第4の電極214と第4の対向電極219の間の電圧が変化する。この電圧変化は、受信信号としてレシーバ268に出力される。
【0055】
レシーバ268は、受信信号を増幅し、増幅した受信信号を信号処理装置170に出力する。また、第1の実施形態と同様に、XYZステージ180は、コントローラ160の制御の下、超音波探触子220にスキャニングさせる。信号処理装置170は、第1の実施形態の場合と同様に、スキャン中に入力した受信信号に対してフィルタリング処理等を施し、差音503に由来する信号を抽出する。その後は第1の実施形態の場合と同様に、抽出した信号及びスキャンによる座標に基づいて、画像を構築する。
【0056】
本実施形態によっても第1の実施形態と同様に、空間分解能が高い超音波イメージング装置を提供することができる。さらに、本実施形態によれば、第1の電極211及び第2の電極212を用いて超音波を射出しながら、第3の電極213及び第4の電極214を用いて反射波を受信できるので、画像取得の時間を短縮することができる。
【0057】
なお、本実施形態においても、第1の実施形態の第1の変形例と同様に、焦域510において発生する周波数f1+f2を有する和音を用いて画像取得を行うこともできる。また、第2の変形例と同様に、第1の電極211及び第2の電極212においてそれぞれ第1の超音波501と第2の超音波502との両方を発生させてもよい。また、超音波を射出するための電極を3組とし、受信するための電極を1組としてもよい。また、第4の変形例と同様に、電極数を増やして、超音波を射出又は受信するための電極の数を増やしてもよい。また、第5の変形例と同様に、射出する超音波の周波数を3種類以上としてもよい。それぞれにおいて、第1の実施形態の各変形例と同様の効果を得ることができる。
【0058】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても、発明が解決しようとする課題の欄で述べられた課題が解決でき、かつ、発明の効果が得られる場合には、この構成要素が削除された構成も発明として抽出され得る。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0059】
100…パラメトリックイメージング装置、110…圧電素子、112…圧電材、114…第1の電極、114a…第1の回り込み電極、114b…第1の端子、114c,116c,118c…リード線、116…第2の電極、116a…第2の回り込み電極、116b…第2の端子、118…共通電極、120…超音波探触子、122…筐体、124…バッキング材、126…接着剤、130…圧電素子、132…圧電材、160…コントローラ、165…パルサー・レシーバ、170…信号処理装置、175…表示装置、180…XYZステージ、200…パラメトリックイメージング装置、210…圧電素子、211…第1の電極、211a…第1の回り込み電極、211b…第1の端子、212…第2の電極、212a…第2の回り込み電極、212b…第2の端子、213…第3の電極、213a…第3の回り込み電極、213b…第3の端子、214…第4の電極、214a…第4の回り込み電極、214b…第4の端子、216…第1の対向電極、216b…第1の対向端子、217b…第2の対向端子、217…第2の対向電極、218b…第3の対向端子、218…第3の対向電極、219b…第4の対向端子、219…第4の対向電極、220…超音波探触子、266…パルサー、268…レシーバ、501…第1の超音波、502…第2の超音波、503…差音、510…焦域、910…カップリング材、920…生体組織。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
凹球面を有し、複数の分極形成領域を有する圧電材と、
前記分極形成領域に対応した前記凹球面上に形成された複数の電極と、
前記圧電材の前記凹球面と表裏を成す面に、前記分極形成領域を挟んで前記電極と対向するように形成された対向電極と、
異なる複数の周波数を有する交流電圧の各々を、何れかの前記電極と前記対向電極との間に印加することで、少なくとも2つの前記分極形成領域に、それぞれ前記交流電圧に対応した該周波数を有する超音波を射出させる電圧印加部と、
を具備することを特徴とする超音波探触子。
【請求項2】
少なくとも1つの前記分極形成領域は、少なくとも2つの前記分極形成領域の各々から射出された前記超音波の伝播路が交差する交差領域で発生した差音又は和音に由来する超音波を検出する、ことを特徴とする請求項1に記載の超音波探触子。
【請求項3】
前記複数の電極のうち、少なくとも1つの該電極は、前記分極形成領域のうち第1の分極形成領域に形成された第1の電極群に属し、
前記複数の電極のうち、その他の前記電極は、前記分極形成領域のうち第2の分極形成領域に形成された第2の電極群に属し、
前記第1の分極形成領域は、第1の周波数を有する第1の超音波を射出し、
前記第2の分極形成領域は、第2の周波数を有する第2の超音波を射出し、
少なくとも1つの前記分極形成領域は、前記第1の超音波の伝播路と前記第2の超音波の伝播路とが交差する交差領域で発生した差音又は和音に由来する超音波を検出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の超音波探触子。
【請求項4】
前記第1の電極群に属する前記電極の数は1つであり、前記第2の電極群に属する前記電極の数は1つである、ことを特徴とする請求項3に記載の超音波探触子。
【請求項5】
少なくとも2つの前記分極形成領域は、それぞれ第1の周波数を有する第1の超音波と第2の周波数を有する第2の超音波とを射出し、
少なくとも1つの前記分極形成領域は、前記第1の超音波の伝播路と前記第2の超音波の伝播路とが交差する交差領域で発生した差音又は和音に由来する超音波を検出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の超音波探触子。
【請求項6】
前記電極の数は2つであることを特徴とする請求項5に記載の超音波探触子。
【請求項7】
前記複数の電極は各々、前記分極形成領域のうち第1の分極形成領域に形成された第1の電極群と、前記分極形成領域のうち第2の分極形成領域に形成された第2の電極群と、前記分極形成領域のうち第3の分極形成領域に形成された第3の電極群とのうちの何れかに属し、
前記第1の電極群、前記第2の電極群、及び前記第3の電極群はそれぞれ、少なくとも1つの前記電極を有し、
前記第1の分極形成領域は、第1の周波数を有する第1の超音波を射出し、
前記第2の分極形成領域は、第2の周波数を有する第2の超音波を射出し、
前記第3の分極形成領域は、前記第1の超音波の伝播路と前記第2の超音波の伝播路とが交差する交差領域で発生した差音又は和音に由来する超音波を検出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の超音波探触子。
【請求項8】
前記第1の電極群に属する前記電極の数は1つであり、前記第2の電極群に属する前記電極の数は1つであり、前記第3の電極群に属する前記電極の数は2つである、ことを特徴とする請求項7に記載の超音波探触子。
【請求項9】
前記複数の電極のうち、少なくとも2つの該電極は、前記分極形成領域のうち第1の分極形成領域に形成された第1の電極群に属し、
前記複数の電極のうち、その他の前記電極は、前記分極形成領域のうち第2の分極形成領域に形成された第2の電極群に属し、
少なくとも2つの前記第1の分極形成領域は、それぞれ第1の周波数を有する第1の超音波と第2の周波数を有する第2の超音波とを射出し、
前記第2の分極形成領域は、前記分極形成領域の各々から射出された前記第1の超音波の伝播路と前記第2の超音波の伝播路とが交差する交差領域で発生した差音又は和音に由来する超音波を検出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の超音波探触子。
【請求項10】
前記電極は円形である、ことを特徴とする請求項1乃至9のうち何れか1項に記載の超音波探触子。
【請求項11】
前記電極は、前記圧電材の周縁部に配置されている、ことを特徴とする請求項1乃至10のうち何れか1項に記載の超音波探触子。
【請求項12】
凹球面を有し、複数の分極形成領域を有する圧電材と、
前記分極形成領域に対応した前記凹球面上に形成された複数の電極と、
前記圧電材の前記凹球面と表裏を成す面に、前記分極形成領域を挟んで前記電極と対向するように形成された対向電極と、
異なる複数の周波数を有する交流電圧の各々を、何れかの前記電極と前記対向電極との間に印加することで、少なくとも2つの前記分極形成領域に、それぞれ前記交流電圧に対応した該周波数を有する超音波を射出させる電圧印加部と、
前記圧電材を1次元、2次元又は3次元に移動させるスキャナと、
少なくとも2つの前記分極形成領域の各々から射出された前記超音波の伝播路が交差する交差領域で発生した差音又は和音に由来する超音波を検出する超音波検出部と、
前記超音波検出部が検出した前記差音又は前記和音に由来する前記超音波に基づく信号と、前記スキャナが移動させた前記圧電材の位置とに基づいて、画像を構築する画像生成部と、
を具備することを特徴とするイメージング装置。
【請求項13】
請求項2乃至9のうち何れかに記載の超音波探触子と、
前記圧電材を1次元、2次元又は3次元に移動させるスキャナと、
前記分極形成領域が検出した前記差音又は前記和音に由来する前記超音波に基づく信号と、前記スキャナが移動させた前記圧電材の位置とに基づいて、画像を構築する画像生成部と、
を具備することを特徴とするイメージング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−249950(P2012−249950A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−126472(P2011−126472)
【出願日】平成23年6月6日(2011.6.6)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】