説明

超音波診断装置

【課題】ユーザ所望のフレームデータの保存し損ないを回避することが可能な超音波診断装置を提供することにある。
【解決手段】フレームデータ生成部20は、超音波スキャン中に超音波プローブ11から出力される受信信号に基づいてスキャン面毎のフレームデータを繰り返し生成する。フレームデータ記憶部21は、フレームデータをFIFO形式で記憶領域に書き込む。開始指示アドレス特定部23は、保存開始指示のなされた時点においてフレームデータが書き込まれた開始指示アドレスを特定する。保存開始アドレス算出部25は、開始指示アドレスよりも遡りアドレス量分だけ時間的に遡った保存開始アドレスを算出する。記憶制御部29は、開始指示アドレスを起点として記憶領域の既定記憶容量分のフレームデータが記憶された時点に、又は保存終了指示がなされた時点に、フレームデータ記憶部21を制御してフレームデータの書き込みを終了させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、スキャンによりフレームデータを収集し、収集されたフレームデータを記憶する超音波診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波診断装置は、スキャン中、収集されたフレームデータをフレームメモリと呼ばれる記憶媒体にリアルタイムで書き込み続ける。フリーズ(スキャンの一時停止)後、フレームメモリは読み出しモードに切り替わり、トラックボールやダイヤルスイッチなどの入力機器による入力信号に応じてフレームメモリに一時的に記憶されたフレームデータは読み出され、読み出されたフレームデータに対応する表示画像はモニタに表示される。
【0003】
フレームメモリへの書き込み開始と書き込み終了とのタイミングは大きく分けて2種類ある。1つはプロスペクティブ(Prospective)方式と呼ばれている。プロスペクティブ方式は、ユーザによる保存開始指示がなされた時点から、ユーザによる保存終了指示が入力されるまでの期間にフレームデータをフレームメモリに書き込み続ける方式である。もう1つはレトロスペクティブ(Retrospective)方式と呼ばれている。レトロスペクティブ方式は、スキャン開始と同時にフレームデータをフレームメモリに書き込み始め、フリーズ時に書き込みを停止する方式である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005―296254号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
フレームメモリは、有限であるので、FIFO(first in, first out)形式の書き込みがなされている。従ってフレームデータがフレームメモリの最大記憶可能容量まで達すると、古いフレームデータから上書きされてしまう。
【0006】
超音波造影剤による診断、例えば肝腫瘍の鑑別診断では、悪性腫瘍が主に動脈支配であるために最も早く流入してくる動脈血流の評価が重要とされており、ファーストパス(First Path)からのフレームデータ群(静止画、動画)の保存が望まれている。この場合、検査対象器官に造影剤が流入したタイミングでユーザが保存開始指示のタイミングを与えるプロスペクティブ方式が用いられることが多い。加えて一過性の検査のためフレームメモリを上書きしないように最大記憶可能容量まで書き込んだ時点で書き込みを停止する工夫がなされている。
【0007】
造影剤の静脈注入後、対象器官への流入時間、流入速度は個人差があり、保存開始指示の入力タイミングを逸してしまう場合がある。保存開始指示の入力タイミングを逸すると流入開始時の有用なフレームデータを欠落させてしまう。また、一般に視覚認識から動作を起こすまでに平均で200msの遅延が起こるとされている。また、超音波診断装置のスイッチの機械的なストロークや処理時間による遅延も発生する。従って、必ずしもユーザが期待したフレームデータから保持されない場合がある。
【0008】
一方、スキャンに集中するために、前もって保存開始指示を入力した場合、余分なフレームデータでフレームメモリの容量を使用してしまい、結果として必要なフレームデータを保存できない場合がある。
【0009】
また、フレームメモリの記憶容量を増やすことにより上述の問題を回避することも考えられるが、コストの増加や、データの扱いが煩雑化したりしてしまう。
【0010】
目的は、記憶容量を増やすことなく、ユーザ所望のフレームデータの保存し損ないを回避することが可能な超音波診断装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本実施形態に係る超音波診断装置は、超音波プローブと、前記超音波プローブを介して被検体に超音波スキャンを施すスキャン部と、前記超音波スキャン中に前記超音波プローブから出力される受信信号に基づいてスキャン面毎のフレームデータを繰り返し生成する生成部と、前記フレームデータのための記憶領域を有し、前記フレームデータをFIFO形式で前記記憶領域に書き込む記憶部と、前記記憶領域内のアドレスであって、保存開始指示のなされた時点において前記フレームデータが書き込まれた第1のアドレスを特定する特定部と、前記第1のアドレスよりも既定アドレス分だけ時間的に遡った第2のアドレスを算出する算出部と、前記第2のアドレスを起点として前記記憶領域の既定記憶容量分の前記フレームデータが書き込まれた時点に、又は保存終了指示がなされた時点に、前記記憶部を制御して前記記憶領域への前記フレームデータの書き込みを終了させる制御部と、を具備する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】第1実施形態に係る超音波診断装置の構成を示す図。
【図2】図1の表示部により表示される遡りパラメータや設定記憶容量の設定画面の一例を示す図。
【図3】図1の記憶制御部により行われる、第1の終了タイミング(保存開始アドレスを起点として設定記憶容量分のフレームデータが記憶された時点)においてフレームデータの書き込みを終了させる書き込み制御処理を説明するための図。
【図4】図1の記憶制御部により行われる、第2の終了タイミング(ユーザにより入力部を介して保存開始指示がなされた時点)においてフレームデータの書き込みを終了させる書き込み制御処理を説明するための図。
【図5】第2実施形態に係る超音波診断装置の構成を示す図。
【図6】図5の保存開始タイミング判定部により行われる、保存開始指示の自動判定処理を説明するための図。
【図7】図5の保存開始タイミング判定部により行われる、保存開始指示の自動判定処理を説明するための他の図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら本実施形態に係わる超音波診断装置を説明する。
【0014】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る超音波診断装置1の構成を示す図である、図1に示すように、超音波診断装置1は、超音波プローブ10、スキャン制御部13、送受信部15、Bモード処理部17、ドプラ処理部19、フレームデータ記憶部21、開始指示アドレス特定部23、保存開始アドレス算出部25、遡りアドレス量算出部27、記憶制御部29、表示画像生成部31、表示部33、入力部35、ネットワークインターフェース部37、内部記憶部39、及びシステム制御部41を有する。
【0015】
超音波プローブ11は、複数の振動子セルを内蔵する。超音波プローブ11は、送受信部15からの駆動パルスを受け、ビーム状の超音波を発生する。超音波は、被検体の体内組織の音響インピーダンスの不連続点(エコー源)で次々と反射される。超音波が被検体内の血流により反射されると、超音波は、ドプラ偏移を受ける。反射された超音波は、超音波プローブ11により受波される。超音波プローブ11は、超音波を受波すると、受波された超音波に由来する受信信号(電気信号)に変換し、この受信信号を出力する。
【0016】
スキャン制御部13は、超音波プローブ11を介して被検体を超音波でスキャンするため、内部記憶部39からスキャン条件のスキャンパラメータを読み出し、読み出されたスキャンパラメータに応じて送受信部17を制御する。
【0017】
送受信部15は、スキャン制御部13による制御に従って、超音波プローブ11を介して超音波ビームを送信する。より詳細には、送受信部15は、レートパルスをチャンネル毎に繰り返し発生する。送受信部15は、発生された各レートパルスに対して、既定の送信方向と送信フォーカスとに関する超音波ビームを形成するのに必要な遅延時間を与える。この遅延時間は、例えば、送信方向と送信フォーカス位置とに応じて振動子セル毎に決定される。そして送受信部15は、各遅延されたレートパルスに基づくタイミングで駆動パルスを発生し、発生された駆動パルスを各振動子セルに供給する。駆動パルスの供給を受けた各振動子セルは、超音波を発生する。これにより超音波プローブ11は、既定のスキャンラインに関する超音波ビームを発生する。
【0018】
また、送受信部15は、スキャン制御部13による制御に従って、被検体により反射された超音波に由来する受信信号を、超音波プローブ11を介して繰り返し受信する。受信信号が受信されると送受信部15は、超音波ビームに関する受信信号を生成する。より詳細には送受信部15は、超音波プローブ11から受信信号を受信し、受信された受信信号をゲイン補正し、ゲイン補正された受信信号をアナログからデジタルに変換する。次に送受信部15は、デジタルに変換された受信信号をS/Nを上げるために、適切な位相遅延を与え加算(整相加算)する。この整相加算により受信信号は、スキャンライン毎のスキャンラインデータに変換される。スキャンラインデータは、Bモード処理部17とドプラ処理部19とに供給される。
【0019】
このように、スキャン制御部13と送受信部15とは、超音波プローブ11を介して被検体に超音波スキャンを施すスキャン部を構成する。
【0020】
Bモード処理部17は、スキャンラインデータに対数圧縮や包絡線検波等のBモード処理を施す。Bモード処理が施されたスキャンラインデータは、Bモードデータと呼ばれる。このようにBモード処理部17は、1フレーム分のスキャンラインデータにBモード処理を施すことにより、スキャン面(フレーム)毎のBモードデータを生成する。以下、フレーム毎のBモードデータをBモードフレームデータと呼ぶことにする。Bモードフレームデータは、表示部33に表示するための直交座標系に変換される前のスキャン時の座標系で規定される。Bモードフレームデータは、フレームデータ記憶部21に供給される。
【0021】
ドプラ処理部19は、送受信部15からのスキャンラインデータに自己相関演算等のドプラ処理を施す。ドプラ処理が施されたスキャンラインデータは、ドプラデータと呼ばれる。このようにドプラ処理部19は、1フレーム分のスキャンラインデータにドプラ処理を施すことにより、スキャン面(フレーム)毎のドプラデータを生成する。以下、フレーム毎のドプラデータをドプラフレームデータと呼ぶことにする。ドプラフレームデータは、表示部33に表示するための直交座標系に変換される前のスキャン時の座標系で規定される。ドプラフレームデータは、フレームデータ記憶部21に供給される。
【0022】
Bモード処理部17とドプラ処理部19とは、受信信号に基づいてフレームデータを生成するフレームデータ生成部20を構成する。以下、Bモードフレームデータとドプラフレームデータとを区別する必要がない場合、Bモードフレームデータとドプラフレームデータとをまとめてフレームデータと呼ぶことにする。
【0023】
フレームデータ記憶部21は、いわゆるフレームメモリである。フレームデータ記憶部21は、スキャン中、記憶制御部29による制御に従って、フレームデータ生成部20からのフレームデータをFIFO形式で記憶領域に書き込む。記憶領域は、フレームデータ記憶部21に内蔵されている。記憶領域は、物理的に有限であり、最大記憶容量が物理的に定められている。記憶領域内の位置は、アドレスにより規定されている。フレームデータが書き込まれる記憶領域の容量を設定記憶容量と呼ぶことにする。設定記憶容量は、記憶領域の物理的な最大記憶容量や、ユーザにより入力部35を介して設定された記憶容量に設定される。スキャン終了時に記憶領域に記憶されているフレームデータが保存される。
【0024】
開始指示アドレス特定部23は、フレームデータが書き込まれたアドレスをモニタリングし、保存開始指示がなされた時点においてフレームデータが書き込まれたアドレス(以下、開始指示アドレスと呼ぶことにする)を特定する。保存開始指示は、ユーザにより入力部35を介してなされる。
【0025】
保存開始アドレス算出部25は、保存開始指示アドレスよりも規定のアドレス量(以下、遡りアドレス量を呼ぶことにする)だけ時間的に遡った時点においてフレームデータが書き込まれたアドレス(以下、保存開始アドレスと呼ぶことにする)を算出する。この遡りアドレス量は、遡りアドレス量算出部27により算出される。
【0026】
遡りアドレス量算出部27は、スキャンパラメータと遡りパラメータとに基づいて遡りアドレス量を算出する。スキャンパラメータは、画角、走査線数、PRF(pulse repetition frequency:パルス繰り返し周波数)、フレームレート、及びデータのビット数等のうちの少なくとも一つのスキャン条件に関するパラメータを含む。これらスキャンパラメータにより、1フレームあたりのデータ量と単位時間あたりのスキャンフレーム数とを算出できる。遡りパラメータは、遡り時間、遡りフレーム数、及びフレームレートに対する遡りフレーム率のうちの少なくとも一つの遡りデータ量に関するパラメータを含む。遡りパラメータについては、後述する。
【0027】
記憶制御部29は、保存開始指示の入力時点以前に書き込まれたフレームデータを保存できるように、フレームデータ記憶部21を制御する。具体的には、記憶制御部29は、スキャン開始からフレームデータ記憶部21を制御し、フレームデータを記憶領域へ書き込ませる。書き込みの終了タイミングは、2つある。第1の終了タイミングは、保存開始アドレスを起点として設定記憶容量分のフレームデータが記憶された時点である。第2の終了タイミングは、ユーザにより入力部35を介して保存終了指示がなされた時点である。すなわち、記憶制御部29は、保存開始アドレスを起点として設定記憶容量分のフレームデータが記憶された時点、又はユーザにより入力部35を介して保存終了指示がなされた時点に、フレームデータ記憶部21を制御して記憶領域へのフレームデータの書き込みを終了させる。
【0028】
表示画像生成部31は、Bモード処理部17からのBモードフレームデータに基づいて、表示部33に表示するためのBモード画像のデータを生成する。具体的には、表示画像発生部31は、Bモードフレームデータの座標系を表示部33に表示するための直交座標系に変換することにより、Bモード画像のデータを生成する。Bモード画像を構成する各画素は、由来する受信信号の強度に応じた輝度値を有する。また、表示画像生成部31は、ドプラモード処理部19からのドプラフレームデータに基づいてドプラ画像のデータを生成する。具体的には、表示画像生成部31は、ドプラフレームデータの座標系を表示部33に表示するための直交座標系に変換することにより、ドプラ画像のデータを生成する。ドプラ画像を構成する各画素は、由来する血流の平均流速値や分散値、パワー値に応じた色を有する。Bモード画像のデータとドプラ画像のデータとは、表示部33に供給される。
【0029】
表示部33は、表示画像生成部31からのBモード画像やドプラ画像を表示する。また、表示部33は、後述する設定画面を表示することもできる。表示部33は、例えばCRTディスプレイや、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ等の表示機器により構成される。
【0030】
入力部35は、ユーザからの各種指示や情報を入力する。入力部35は、パネルスイッチやタッチコマンドスクリーン、フットスイッチ、トラックボール等の入力機器により構成される。例えば、入力部35は、スキャンパラメータや設定パラメータの入力に利用される。
【0031】
ネットワークインターフェース部37は、ネットワークを介してサーバや他のモダリティ等とデータ通信する。
【0032】
内部記憶部39は、スキャンパラメータや遡りパラメータ、遡りアドレス量を記憶する。また、内部記憶部39は、遡りパラメータや設定記憶容量を設定するための設定プログラム、遡りアドレス量を算出するための算出プログラム、フレームデータの書き込みを制御するための制御プログラムを記憶する。
【0033】
システム制御部41は、超音波診断装置1の中枢として機能する。具体的には、システム制御部41は、内部記憶部39から各種プログラムを読み出して、読み出されたプログラムを実行する。例えば、システム制御部41は、遡りパラメータや設定記憶容量の設定プログラムに示された手順に従って各部を制御することにより、遡りパラメータや設定記憶容量の設定処理を実行する。また、システム制御部41は、遡りアドレス量の算出プログラムに示された手順に従って各部を制御することにより、遡りアドレス量の算出処理を実行する。また、システム制御部41は、フレームデータの書き込みの制御プログラムに示された手順に従って各部を制御することにより、フレームデータの書き込みの制御処理を実行する。
【0034】
次にシステム制御部41の制御のもとに行なわれる超音波診断装置1の動作例について説明する。まずは、遡りパラメータや設定記憶容量の設定処理について説明する。遡りパラメータや設定記憶容量は、GUI(Graphical User Interface)を介して設定される。システム制御部41は、例えば、ユーザが入力部35を介して設定画面起動のスイッチを押すことを契機として、内部記憶部39から設定プログラムを読み出し、実行する。遡りパラメータの設定画面は、表示部33に表示される。
【0035】
図2は、遡りパラメータや設定記憶容量の設定画面の一例を示す図である。図2に示すように、設定画面は、遡りパラメータの設定欄と設定記憶容量の設定欄とを有する。
【0036】
遡りパラメータの設定欄には、遡り時間[msec(又はsec)]、遡りフレーム数[枚]、フレームレートに対する遡りフレーム率[%]の設定欄が配置されている。遡り時間は、保存開始指示の入力時点から遡る時間である。ユーザの感覚的には、保存開始指示の時点よりも遡り時間だけ前に書き込まれたフレームデータから保存(上書き禁止)される。例えば、遡り時間が1secの場合、保存開始時の入力時点から1sec前の時点に書き込まれたフレームデータから保存される。遡りフレーム数は、保存開始指示の入力時点から遡るフレーム数である。ユーザの感覚的には、保存開始指示の時点から遡りフレーム数だけ前に書き込まれたフレームデータから保存(上書き禁止)される。例えば、遡りフレーム数が100枚の場合、保存開始時の入力時点から100枚前のフレームデータから保存される。遡りフレーム率は、単位時間当たりのスキャンフレーム数(アコースティックフレームレートと呼ばれている)に対する遡りフレーム数の割合である。例えば、アコースティックフレームレートが30Hzであり遡りフレーム数が20%の場合、保存開始時の入力時点から30×0.6=18フレーム前のフレームデータから保存(上書き禁止)される。
【0037】
遡りパラメータの設定欄は、図2に示すように、例えば、予め決定された複数のパラメータ値から1つを選択するためのプルダウンメニュー形式で提供される。ユーザがプルダウンメニューに表示された複数のパラメータ値のうちの一つを入力部35を介して選択することにより、遡りアドレス量算出部27は、選択されたパラメータ値を遡りパラメータに設定する。設定された遡りパラメータは、内部記憶部39に記憶される。
【0038】
設定記憶容量の設定欄には、保存時間[sec]、保存枚数[枚]の設定欄が配置されている。保存時間は、保存したいフレームデータのデータ量を時間に換算したものである。例えば、保存時間が60secの場合、最大60sec分のフレームデータがフレームデータ記憶部に保存可能となる。保存枚数は、保存したいフレームデータのデータ量をフレーム枚数に換算したものである。例えば、保存枚数が200枚の場合、最大200枚分のフレームデータがフレームデータ記憶部21に保存可能となる。また、保存時間や保存枚数は、フレームデータ記憶部21の記憶領域が物理的に記憶できる最大記憶可能容量に設定することも可能である。なお設定記憶容量は、最大記憶可能容量以下に設定される。
【0039】
設定記憶容量の設定欄は、図2に示すように、例えば、予め決定された複数の容量値から1つを選択するためのプルダウンメニュー形式で提供される。ユーザがプルダウンメニューに表示された複数の容量値のうちの一つを入力部35を介して選択することにより、記憶制御部29は、選択された容量値を設定記憶容量に設定する。設定された設定記憶容量の値は、内部記憶部39に記憶される。
【0040】
これら遡りパラメータや設定記憶容量は、腹部や頚部等の検査部位毎、あるいは全検査部位にわたって設定可能である。
【0041】
次に、遡りパラメータを利用する遡りアドレス量の算出処理について説明する。遡りアドレス量の算出処理は、遡りパラメータとスキャンパラメータとが設定されると開始される。遡りアドレス量算出部27は、遡りパラメータとスキャンパラメータとに基づいて、遡りアドレス量を算出する。例えば、まず1フレームあたりのデータ量が算出される。1フレームあたりのデータ量は、画角、走査線数、PRF、フレームレート等のスキャン条件に応じて異なる。そこで遡りアドレス量算出部27は、まず、スキャンパラメータに基づいて1フレームあたりのデータ量を算出する。次に遡りアドレス量算出部27は、1フレームあたりのデータ量と遡りパラメータとに基づいて、保存指示開始時点から記憶領域上において時間的に遡るデータ量を算出する。例えば、遡りアドレス量算出部27は、1フレームあたりのデータ量と遡りフレーム数とを乗じ、遡るデータ量を算出する。あるいは、遡りアドレス量算出部27は、1フレームあたりのデータ量と遡り時間との積にフレームレートを積算することにより、遡るデータ量を算出する。そして遡りアドレス量算出部27は、遡るデータ量をフレームデータ記憶部21のアドレス量に換算する。なおアドレス量は、あるアドレスと他のアドレスとの差分を意味する。このようにして遡りアドレス量が算出される。遡りアドレス量は、内部記憶部39に記憶される。遡りアドレス量は、スキャンパラメータや遡りパラメータが変更されるたびに算出しなおされる。
【0042】
次に、フレームデータの書き込みの制御処理について説明する。ユーザは、スキャンパラメータと遡りパラメータとを入力し、遡りアドレスが算出されると、入力部35を介してスキャン開始指示を入力する。システム制御部41は、スキャン開始指示がなされたことを契機としてスキャンを開始する。スキャン開始時がなされるとスキャン制御部13は、内部記憶部39に記憶されているスキャンパラメータに従って送受信部15を制御する。スキャン制御部13の制御により送受信部15は、超音波プローブ11を介して被検体を超音波でスキャンする。
【0043】
スキャンが開始されるとともに記憶制御部29は、Bモード処理部17やドプラ処理部19により生成されるフレームデータを記憶領域にFIFO形式で書き込むためにフレームデータ記憶部21を制御する。フレームデータは、典型的には、記憶領域の始端アドレスから順番に書き込まれる。スキャン中、開始指示アドレス特定部23は、フレームデータが書き込まれたアドレスをモニタリングし、ユーザにより入力部35を介して保存開始指示がなされることを待機する。フレームデータ記憶部21は、フレームデータをFIFO形式で書き込むので、設定記憶容量いっぱいにフレームデータが書き込まれたら、最新のフレームデータを最古のフレームデータに上書きする。
【0044】
保存開始指示がなされると開始指示アドレス特定部23は、保存開始指示がなされた時点においてフレームデータが書き込まれたアドレス(開始指示アドレス)を特定する。開始指示アドレスが特定されると保存開始アドレス算出部25は、開始指示アドレスと遡りアドレス量とに基づいて保存開始アドレスを算出する。より詳細には、保存開始アドレス算出部25は、開始指示アドレスから遡りアドレス量だけ時間的に遡ったところのアドレスを、保存開始アドレスとして算出する。換言すれば、保存開始アドレスに記憶されているフレームデータは、開始指示アドレスに記憶されているフレームデータよりも遡りアドレス量に相当する時間だけ前に書き込まれたフレームデータである。
【0045】
保存開始アドレスが算出されると記憶制御部29は、フレームデータが書き込まれるアドレスをモニタリングし、上述の第1の終了タイミング(保存開始アドレスを起点として設定記憶容量分のフレームデータが記憶された時点)、又は第2の終了タイミング(ユーザにより入力部を介して保存開始指示がなされた時点)が到来することを待機する。そして記憶制御部29は、第1の終了タイミング又は第2の終了タイミングが到来したことを契機として、フレームデータ記憶部21に書き込みを終了させる。なお、第1の終了タイミングが来るまでは、第2の終了タイミングが優先される。以下に、第1の終了タイミングによる書き込みの終了と第2の終了タイミングによる書き込みの終了とを詳細に説明する。
【0046】
図3は、第1の終了タイミング(保存開始アドレスを起点として設定記憶容量分のフレームデータが記憶された時点)においてフレームデータの書き込みを終了させる処理を説明するための図である。図4は、第2の終了タイミング(ユーザにより入力部を介して保存開始指示がなされた時点)においてフレームデータの書き込みを終了させる処理を説明するための図である。図3と図4とに示すように、フレームデータは、始端アドレスと終端アドレスとの間の記憶領域に書き込まれる。始端アドレスと終端アドレスとの間の記憶容量は、設定記憶容量に設定されている。上述のように開始指示アドレスよりも遡りアドレス量だけ時間的に遡ったアドレスは、保存開始アドレスに設定される。
【0047】
保存開始アドレスが算出されると記憶制御部29は、保存開始指示アドレスを起点として設定記憶容量分のフレームデータが書き込まれることを待機する。具体的には、記憶制御部29は、フレームデータが書き込まれるアドレスをモニタリングし、フレームデータの書き込みアドレスが保存開始アドレスに到達することを待機する。そして、フレームデータの書き込みアドレスが保存開始アドレスに到達することを契機として記憶制御部29は、フレームデータ記憶部21にフレームデータの書き込みを終了させる。すなわち、保存開始アドレスから数えて設定記憶容量分のフレームデータが書き込まれた時点で書き込みが終了する。なお、フレームデータの書き込みアドレスが保存開始アドレスの直前のアドレスに到達したことを契機として、フレームデータの書き込みを終了させてもよい。
【0048】
フレームデータの書き込みアドレスが保存開始アドレスに到達する以前に、ユーザにより入力部35を介して保存の終了指示がなされた場合、記憶制御部29は、フレームデータ記憶部21にフレームデータの書き込みを終了させる。
【0049】
上述の実施形態により超音波診断装置1は、フレームデータの書き込みアドレスが、第1の終了タイミング又は第2の終了タイミングに対応するアドレスに到達した時点で書き込みを終了する。従って、ユーザによる保存開始指示の入力以後のフレームデータだけでなく、入力時点よりも遡りパラメータに応じた時間分だけ遡った分のフレームデータをも保存することができる。従ってユーザの保存開始指示の入力の遅延によるフレームデータの保存し損ないを回避することができる。また、保存開始指示の入力タイミング以前のフレームデータを保存することができるので、ユーザは、保存開始指示の入力タイミングに厳密になる必要がなくなるので、スキャンに専念することができる。
【0050】
また、ユーザが保存終了指示を入力しなかったり、保存終了指示が遅れてしまったりする場合においても、フレームデータの書き込みアドレスが再び保存開始アドレスに到達した時点でフレームデータの書き込みを終了することができる。換言すれば、保存開始アドレス以後に書き込まれたフレームデータを上書き禁止にすることができる。従って、保存終了指示の入力タイミングが遅れてしまっても、保存開始指示近辺に書き込まれたフレームデータを上書きしてしまうことなく保存できる。従ってユーザは、保存終了指示の入力タイミングに厳密になる必要がなくなるので、スキャンに専念することができる。
【0051】
上述のように第1実施形態に係る超音波診断装置は、フレームデータの保存し損ないを回避するために、保存開始タイミングと終了タイミングを工夫している。すなわち、本実施形態のためにフレームデータ記憶部の記憶領域の記憶容量を増加させる必要はないので、本実施形態は非常に経済的である。
【0052】
かくして第1実施形態に係る超音波診断装置は、記憶容量を増やすことなく、ユーザ所望のフレームデータの保存し損ないを回避することが可能となる。
【0053】
なおフレームデータ記憶部21(フレームメモリ)とは別に、フレームデータを記憶可能な大容量の記憶装置が超音波診断装置1に設けられていても良い。
【0054】
(第2実施形態)
第2実施形態に係る超音波診断装置は、画像処理により保持開始指示の入力時点を画像処理により自動的に判定する。以下第2実施形態に係る超音波診断装置の説明をする。なお以下の説明において、第1実施形態と略同一の機能を有する構成要素については、同一符号を付し、必要な場合にのみ重複説明する。
【0055】
図5は、第2実施形態に係る超音波診断装置2の構成を示す図である、図5に示すように、超音波診断装置2は、超音波プローブ11、スキャン制御部13、送受信部15、Bモード処理部17、ドプラ処理部19、フレームデータ記憶部21、開始指示アドレス特定部23、保存開始アドレス算出部25、遡りアドレス量算出部27、記憶制御部29、表示画像生成部31、表示部33、入力部35、ネットワークインターフェース部37、内部記憶部39、システム制御部41、及び保存開始タイミング判定部45を有する。
【0056】
第2実施形態に係る内部記憶部39は、保存開始指示の自動判定のための判定プログラムを記憶する。システム制御部41は、判定プログラムに示された手順に従って保存開始タイミング判定部45を制御することにより、保存開始指示の自動判定処理を実行する。
【0057】
以下、システム制御部41の制御のもとに保存開始タイミング判定部45により実行される保存開始指示の自動判定処理について説明する。
【0058】
超音波検査前に、ユーザは、例えば、「保存開始指示の自動判定処理」スイッチを入力部35のパネルスイッチやタッチコマンドスクリーンで押す。このスイッチが押されることを契機としてシステム制御部41は、内部記憶部39から保存開始指示の自動判定処理の判定プログラムを読み出し、実行する。判定プログラムが実行されると表示部33は、判定プログラムが起動中であることを示すアイコンや文字を表示する。
【0059】
造影モードに切り替わり、静脈注入が開始されると、Bモード処理部17は、造影剤のデータ成分をフィルタ処理により抽出し、抽出されたデータ成分にBモード処理を施し、フレームデータを繰り返し生成する。スキャン中、フレームデータ記憶部21は、造影剤に関するフレームデータを第1実施形態と同様にFIFO形式で記憶領域に書き込む。
【0060】
フレームデータが生成されると保存開始タイミング判定部45は、保存開始指示の自動判定処理を実行する。図6は、保存開始指示の自動判定処理を説明するための図である。まず保存開始タイミング判定部45は、フィルタ処理が施されたフレームデータFB間の画素値の変化量を繰り返し算出する。フィルタ処理がフレームデータFBには、高調波成分である造影像CAの成分が含まれている。
【0061】
具体的には、まず保存開始タイミング判定部45は、フレームデータが生成される毎に、フレームデータを構成する複数の画素の画素値に基づく統計値をリアルタイムで算出する。統計値は、例えば、平均値、最大値、最頻値、あるいは中間値が採用される。採用する統計値の種類は、ユーザにより入力部35を介して任意に設定可能である。
【0062】
処理対象のフレームデータの統計値が算出されると保存開始タイミング判定部45は、算出された統計値と基準のフレームデータの統計値との変化量を算出する。基準のフレームデータは、例えば、スキャン開始時において生成されたフレームデータ等の処理対象のフレームデータ以前に生成されたフレームデータに設定される。基準のフレームデータは、例えば、ユーザにより入力部35を介して任意に設定可能である。変化量としては、平均値の差分値や最大値の差分値等の統計値の差分値が採用される。また、他の変化量としては、これら統計値の差分値に対して時間に関する規格化を施すことにより得られる規格化差分値が採用される。規格化差分値は、例えば、統計値の差分値を、処理対象のフレームデータと基準のフレームデータとの時間間隔で除算することにより算出される。これら変化量の種類は、例えば、ユーザにより入力部35を介して任意に設定可能である。
【0063】
変化量が算出されると保存開始タイミング判定部45は、算出された変化量と事前に設定された閾値とを比較し、変化量が閾値より大きいか否かを判定する。閾値は、事前にシミュレーションや臨床データの解析結果に基づいて経験的に決定される。但し、閾値は図示しないGUIを利用してユーザが変更可能としてもよい。保存開始タイミング判定部45は、変化量が閾値より小さいと判定した場合、保存開始指示の発行を待機する。この場合、保存開始タイミング判定部45は、次に生成されたフレームデータに関する変化量と閾値とを比較する。このようにして保存開始タイミング判定部45は、閾値より大きい変化量を有するフレームデータが生成されるまでこの判定処理を繰り返す。そして変化量が閾値より大きいと判定した場合、保存開始タイミング判定部45は、保存開始指示を発行する。これにより、保存開始タイミング判定部45による保存開始指示の自動判定処理が終了する。
【0064】
保存開始指示が発行されるとシステム制御部41は、開始指示アドレス特定部23に対して第1実施形態と同様に開始指示アドレスを特定させ、保存開始アドレス算出部25に対して第1実施形態と同様に保存開始アドレスを算出させ、記憶制御部29に対して第1実施形態と同様に書き込み制御させる。
【0065】
上述の実施形態により超音波診断装置2は、保存開始指示を画像処理により自動的に発行することができる。従って、ユーザは、超音波プローブ11を操作しながら、保存開始指示のタイミングを図る必要がなくなるのでスキャンに専念することができる。また、ユーザの主観的な判断による保存開始指示の入力(発行)タイミングの影響を排除できるので、保存開始指示のタイミングの精度を一定水準に保つことができる。
【0066】
かくして第2実施形態に係る超音波診断装置は、ユーザ所望のフレームデータの保存し損ないを回避することが可能となる。
【0067】
なお上述の保存開始指示の自動判定処理においては、フレームデータの全面の画素値が考慮された。しかしながら、第2実施形態はこれに限定されない。例えば、図7に示すように、フレームデータに設定された関心領域(ROI:region of interest)内の画素に限定して上述の保存開始指示の自動判定処理が行われても良い。関心領域は、例えば、ユーザにより入力部35を介して任意に設定される。関心領域は、例えば、超音波検査開始直前に設定されるとよい。保存開始指示の自動判定処理を関心領域に限定することにより、演算量を削減することができる。また、統計値の変化量をモニタリングするターゲットを関心領域内に絞ることにより、画像保持開始のタイミングの精度を向上させることができる。
【0068】
なお上記の説明において、フレームデータとして、Bモード処理部17により生成されるBモードフレームデータを例に挙げて説明した。これは、Bモードフレームデーダのフレームレートがドプラフレームデータのフレームレートに比して良好であり、第2実施形態をBモードフレームデーダに利用した方が臨床応用上有用であると考えられるためである。しかしながら、第2実施形態においても、フレームデータとしてドプラフレームデータが利用されてもよい。
【0069】
また上述の保存開始指示の自動判定処理においては、フレームデータが処理されるとした。しかしながら、第2実施形態はこれに限定されない。保存開始指示の自動判定処理においては、例えば、表示画像生成部31により生成されたBモード画像やドプラ画像等の表示画像が処理されてもよい。
【0070】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0071】
1…超音波診断装置、11…超音波プローブ、13…スキャン制御部、15…送受信部、17…Bモード処理部、19…ドプラ処理部、20…フレームデータ生成部、21…フレームデータ記憶部(フレームデータメモリ)、23…開始指示アドレス特定部、25…保存開始アドレス算出部、27…遡りアドレス量算出部、29…記憶制御部、31…表示画像生成部、33…表示部、35…入力部、37…ネットワークインターフェース部、39…内部記憶部、41…システム制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波プローブと、
前記超音波プローブを介して被検体に超音波スキャンを施すスキャン部と、
前記超音波スキャン中に前記超音波プローブから出力される受信信号に基づいてスキャン面毎のフレームデータを繰り返し生成する生成部と、
前記フレームデータのための記憶領域を有し、前記フレームデータをFIFO形式で前記記憶領域に書き込む記憶部と、
前記記憶領域内のアドレスであって、保存開始指示のなされた時点において前記フレームデータが書き込まれた第1のアドレスを特定する特定部と、
前記第1のアドレスよりも既定アドレス分だけ時間的に遡った第2のアドレスを算出する算出部と、
前記第2のアドレスを起点として前記記憶領域の既定記憶容量分の前記フレームデータが書き込まれた時点に、又は保存終了指示がなされた時点に、前記記憶部を制御して前記記憶領域への前記フレームデータの書き込みを終了させる制御部と、
を具備する超音波診断装置。
【請求項2】
1フレームあたりのデータ量と単位時間あたりのスキャンフレーム数とを算出可能なスキャンパラメータと、ユーザにより設定された遡り時間、遡りフレーム数、及び単位時間あたりのスキャンフレーム数に対する前記遡りフレーム数の割合の少なくとも一つの遡りパラメータと、に基づいて前記既定アドレスを算出する算出部をさらに備える、請求項1記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記既定記憶容量は、前記記憶領域の物理的な最大記憶容量、又はユーザにより指定された記憶容量に設定される、請求項1記載の超音波診断装置。
【請求項4】
前記保存開始指示をユーザからの指示に従って入力する入力部をさらに備える、請求項1記載の超音波診断装置。
【請求項5】
前記繰り返し生成されるフレームデータ又は前記フレームデータに対応する表示画像間の画素値の変化量を繰り返し算出し、前記算出された変化量が閾値よりも大きいか否かを判定し、前記変化量が閾値よりも大きいと判定された場合、前記特定部に保存開始指示を施し、前記変化量が前記閾値よりも小さいと判定された場合、前記保存開始指示を待機する判定部をさらに備える請求項1記載の超音波診断装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−5601(P2012−5601A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−143113(P2010−143113)
【出願日】平成22年6月23日(2010.6.23)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】