説明

足指間消臭中敷

【課題】 消臭効果の持続する材質で、消臭効果の高く、歩行に支障の少ない形状の靴の中敷を提供する。
【解決手段】 足の指間に中敷が接触するようなフィンを持ち、前足部のみを対象とした形状とし、足の皮膚に接する表面の一部または全部をステンレスとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、靴の中敷に関する発明である。
【背景技術】
【0002】
材質として従来の靴内の中敷は、ビニール製を主体とした本体に、活性炭等の消臭剤を付けているのが一般的である。その他の素材を活用するものとして、先行事例の中には、銅の性質を利用したもの(特許文献1)、酸化チタンの性質を利用したもの(特許文献2)がある。
形状として平らな形状で、靴の中全体に敷くタイプが一般的である。先行事例としては、足指間に隔壁を設けるもの(特許文献3)があるが、足指間の隔壁を用いて、運動時に効率よく靴底に力を伝達させることを目的としている。
また、ステンレスには、水分と反応してにおいを分解する性質がある。
【0003】
【特許文献1】特許公開2000−316605
【特許文献2】特許公開2004−049888
【特許文献3】特許公開2004−113748
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
次のような問題点があった。
(イ)活性炭やその他の薬剤では、効果の発揮する期間が限定されている。
(ロ)銅は汗により、緑青発生させ、靴内部を汚してしまう。
(ハ)酸化チタンが除菌をするためには、光が必要であるが、使用している靴内には光が入らなく、効果を発揮しづらい。
(ニ)平らな形状で靴下と中敷がすべり易い。
(ホ)靴内の底全体に敷く形状のため、掃き心地が悪くなったり、靴が曲がりづらくなることにより、歩きにくくなったり、厚みが増すことによって靴が脱げ易くなったりすることがある。
(ヘ)最も汗をかく、足指間は対処していない。
本発明は、これらの問題点を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
【請求項1】
足の指間に中敷が接するようなフィンを持ち、前足部のみを対象とした形状の靴の中敷。
【請求項2】
足の皮膚に接する表面の一部または全部をステンレスとする特徴とする靴の中敷。
【発明の効果】
【0006】
(イ)ステンレスが汗の水分と反応して、においを分解する。
(ロ)ステンレスの性質を利用したものであるため、清掃をすれば、半永久的に防臭効果を発揮する。
(ハ)靴内で最も発汗する足の指間の皮膚に接する形状なので、消臭効果が高い。
(ニ)前足部のみの形状としたため、歩くときの靴の変形を邪魔しなくなり、歩きやすくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下に本発明の形態を説明する。
(イ)足指間に納まるフィン(a)を4枚持ち、足指が乗るくぼみ(b)を5つ持ち、足指の根元の形状に接するように連続して隆起(c)している形状とする。
(ロ)靴内で最も発汗する足の指間を対象とする形状なので、消臭効果が高い。
(ハ)一般的には足裏全面の形状だが、前足部のみの形状としたため、歩くときの靴の変形を邪魔しなくなり、歩きやすくなる。ここでいう前足部とは、足指の付け根付近から足指先までの部分を指す。
(ニ)フィン(a)について、足指や靴を傷つけないように曲面処理する。フィン(a)の高さ(h)は、足指の厚さに超えない程度とし、長さ(l)は、足の指の長さを超えない程度とし、足指間の又の付け根や靴に接しない形状とする。
(ホ)足指が乗るくぼみ(b)は、足指の腹がフィットするよう滑らかに、くぼんでいる形状とする。くぼみの高さについては、親指と小指を一番低くくし、中指を一番高くし、人差し指と薬指は中間の高さとする。
(ヘ)(c)については、足指の根元にフィットするよう、滑らかに隆起させた形状(図面3参照)とする。また、足の親指から小指の間の横アーチにフィットするよう親指付け根と小指付け根を一番低くし、両側から徐々に高くし、中指付け根付近を一番高くする形状とする。
【0008】
以下に本発明の材質について説明する。
(イ)本実施例では、中敷の全部をステンレスとする。
(ロ)ほかでは皮膚に接する表面の一部をステンレスとすれば、それ以外の材質については特に限定するものではない。
【0009】
以下に本発明の使用方法について説明する。
(イ)素足に(a)をそれぞれの指間に挟ませ、(b)にそれぞれの指が乗るようにし、(c)が足裏の足指根元に来るようにする。この状態で、靴の中に足を入れる。
(ロ)素足に(a)をそれぞれの指間に挟ませ、(b)にそれぞれの指が乗るようにし、(c)が足裏の足指根元に来るようにする。この状態で、足指の別れていないタイプの靴下を履き、靴の中に足を入れる。
(ハ)5本指の靴下を履き、(a)をそれぞれの指間に挟ませ、(b)にそれぞれの指が乗るようにし、(c)が足裏の足指根元に来るようにする。この状態で、靴の中に足を入れる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】発明品右足用平面図
【図2】A−A断面図
【図3】B−B断面図
【符号の説明】
【0011】
a 足指間のフィン
b 足指を乗せるくぼみ
c 足指付け根にフィットする隆起
h フィンの高さ
l フィンの長さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
足の指間に接するフィンを持ち、前足部のみを対象とした形状の靴の中敷。
【請求項2】
足の皮膚に接する表面の一部または全部をステンレスとする請求項1の靴の中敷。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−55574(P2006−55574A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−266072(P2004−266072)
【出願日】平成16年8月18日(2004.8.18)
【出願人】(504329252)
【Fターム(参考)】