足踏み式液体噴出装置
【課題】足踏み式の液体噴出装置の吐出機構としてポンプ式のディスペンサーを用いたものにつき、押圧ヘッドに必要以上の押圧力が加わっても破損することのない足踏み式液体噴出装置を提供する。
【解決手段】足踏み式液体噴出装置1は、容器3の口部3aに装着したディスペンサー5の押圧ヘッド19を上下動させることにより、容器3内の内容液を外部に噴出するディスペンサー付き容器7と、ディスペンサー付き容器7を収容、保持する保持部材9と、一端に踏み板11を有し他端が保持部材9に揺動自在に保持されて、該踏み板11の踏み込みより押圧ヘッド19を押圧して内容液を噴出させる作動部材13と、保持部材9に設けられ、ディスペンサー付き容器7の底部を弾性支持する弾性部材35と、を備える。
【解決手段】足踏み式液体噴出装置1は、容器3の口部3aに装着したディスペンサー5の押圧ヘッド19を上下動させることにより、容器3内の内容液を外部に噴出するディスペンサー付き容器7と、ディスペンサー付き容器7を収容、保持する保持部材9と、一端に踏み板11を有し他端が保持部材9に揺動自在に保持されて、該踏み板11の踏み込みより押圧ヘッド19を押圧して内容液を噴出させる作動部材13と、保持部材9に設けられ、ディスペンサー付き容器7の底部を弾性支持する弾性部材35と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、足踏み式の液体噴出装置に関し、とくには、吐出機構として、ポンプ式のディスペンサーを用いた足踏み式液体噴出装置を提供しようとするものである。
【背景技術】
【0002】
従来、足踏み式の液体噴出装置としては、特許文献1に記載されるようなエアゾール式の容器が主流である。しかしながら、エアゾール式の容器は、内部に可燃性の液化石油ガスやジメチルエーテル等の噴射剤が含まれる場合があり、容器内にガスが残ったまま廃棄した場合、ごみ集積車や廃棄物処理施設で火災・爆発事故の原因となるおそれがある。このような事故を防ぐために、エアゾール式の容器を廃棄する場合には、内部の残留ガスを排出してから廃棄する必要があり、廃棄作業が面倒である。また、エアゾール式の容器は、容器内に充填されたガスの圧力を利用して内容液を噴射するものであるので、噴射ボタンを押している間は内容液が出続けてしまい、噴射量のコントロールが困難であり、また、充填されたガスの圧力が下がると容器内に内容液が残ったまま使用できなくなるという不具合が生じる。また、容器に内容液をリフィルして容器の再利用を図ることもできない。
【0003】
このようなことから、吐出機構として、エアゾールに代えてポンプ式のディスペンサーを用いた足踏み式の液体噴出装置に対する要望がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−143733号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、ポンプ式のディスペンサーは、通常、押圧ヘッドを指で押して使用するものであり、押圧ヘッドのストロークエンドでその押込みを止めることができるが、該ディスペンサーを足踏み式の液体噴出装置に用いた場合、使用者の体重がかかるため必要以上の押圧力がディスペンサーに加わり、ディスペンサーが破損するおそれがある。
【0006】
それゆえ、本発明は、足踏み式の液体噴出装置の吐出機構としてポンプ式のディスペンサーを用いたものにつき、押圧ヘッドに必要以上の押圧力が加わっても破損することのない足踏み式液体噴出装置を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の足踏み式液体噴出装置は、容器の口部に装着したディスペンサーの押圧ヘッドを上下動させることにより、容器内の内容液を外部に噴出するディスペンサー付き容器と、前記ディスペンサー付き容器を収容、保持する保持部材と、一端に踏み板を有し他端が前記保持部材に揺動自在に保持されて、該踏み板の踏み込みより前記押圧ヘッドを押圧して前記内容液を噴出させる作動部材と、前記保持部材に設けられ、前記ディスペンサー付き容器の底部を弾性支持する弾性部材と、を備えることを特徴とするものである。
【0008】
なお、本発明の足踏み式液体噴出装置にあっては、前記弾性部材を、前記保持部材に一体に形成された板バネで構成してなることが好ましい。
【0009】
また、本発明の足踏み式液体噴出装置にあっては、前記板バネを傾斜して設けるとともに、前記ディスペンサーを前記容器に対して前記板バネの傾斜する側に偏芯配置してなることが好ましい。
【0010】
さらに、本発明の足踏み式液体噴出装置にあっては、前記板バネの傾斜方向と、前記ディスペンサーが偏芯する方向とが一致した場合のみ前記ディスペンサー付き容器を前記保持部材内に収容可能とする位置決め手段を設けてなることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の足踏み式液体噴出装置にあっては、使用者が、足で踏むことのできる踏み板を踏み込むと、作動部材が揺動し、その作動部材の揺動と連動してディスペンサー付き容器の押圧ヘッドが押し込まれるので、容器内の内容液が加圧、圧縮されて押圧ヘッドの噴出口より噴出する。この際、押圧ヘッドのストロークエンドに達した後にも、踏み板が踏み込まれた場合には、ディスペンサー付き容器の底部を支持する弾性部材が下方に撓み変形し、該容器も下方へ変位する。
【0012】
したがって、本発明の足踏み式液体噴出装置によれば、過剰な押圧力がディスペンサー付き容器に加わった場合に、弾性部材の弾性変形によりその過剰な力を解放することができるので、ディスペンサー等の破損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明にしたがう第1の実施形態の足踏み式液体噴出装置を示す斜視図である。
【図2】ディスペンサー付き容器をホルダ内に装着する前の状態の足踏み式液体噴出装置を、カバー体を省略して示す斜視図である。
【図3】図1の足踏み式液体噴出装置を、図4と同様の断面で示した断面図である。
【図4】図1の足踏み式液体噴出装置を、図5のA−A線に沿う断面で示した断面図である。
【図5】図1の足踏み式液体噴出装置の背面側を、一部を断面で示した図である。
【図6】図1の足踏み式液体噴出装置を、図4と同様の断面で示した断面図であり、踏み板を押圧ヘッドのストロークエンドまで踏み込んだ様子を示した図である。
【図7】図1の足踏み式液体噴出装置を、図4と同様の断面で示した断面図であり、踏み板を押圧ヘッドのストロークエンドに達した後にさらに踏み込んだ様子を示した図である。
【図8】本発明にしたがう第2の実施形態の足踏み式液体噴出装置のディスペンサー付き容器を示しており、(a)は平面図、(b)は(a)中のB−B線に沿う断面図である。
【図9】第2の実施形態の足踏み式液体噴出装置を、図13のC−C線に沿う断面で示す断面図である。
【図10】第2の実施形態の足踏み式液体噴出装置を、図9と同様の断面で示す断面図であり、踏み板を押圧ヘッドのストロークエンドまで踏み込んだ様子を示した図である。
【図11】第2の実施形態の足踏み式液体噴出装置を、図9と同様の断面で示す断面図であり、踏み板を押圧ヘッドのストロークエンドに達した後にさらに踏み込んだ様子を示した図である。
【図12】ディスペンサー付き容器をホルダに装着する様子を、カバー体を省略して示す斜視図である。
【図13】第2の実施形態の足踏み式液体噴出装置の背面側を一部を断面で示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0015】
この実施形態の足踏み式液体噴出装置1は、床等の上に置かれ使用者が足で操作することで内容液を噴出するものであり、図1〜4に示すように、容器3の口部3aにディスペンサー5を装着してなるディスペンサー付き容器7と、該ディスペンサー付き容器7を収容、保持する、保持部材としてのホルダ9と、一端に踏み板11を有し他端がホルダ9に揺動自在に保持されて、該踏み板11の踏み込みよりディスペンサー5を作動して内容液を噴出させる、作動部材としてのカバー体13と、を備えている。なお、以下、足踏み式液体噴出装置1において、踏み板11が設けられた側を「前方側」とし、その反対側を「後方側」として説明し、また、「左右」とは、前方側を正面としてみたときの左右を意味するものとする。
【0016】
容器3は、上記口部3aの下端に肩部3bを介してつながる胴部3cと、この胴部3cの下端を閉塞させる底部3dとを有するものであり、ここでは胴部3cの横断面形状は円形としているがこれに限定されず四角形または他の多角形としてもよい。ディスペンサ5は、周壁15aおよび天面壁15bからなり該周壁15aにて容器3の口部3a外側でねじ止めされるベースキャップ15と、このベースキャップ15の下面と上記口部3aの突端との間に保持される通常のポンプ機構17と、上下動することにより該ポンプ機構17を作動させて容器3内の内容液を吸引、加圧、圧縮して外部へ噴出させる押圧ヘッド19からなる。なお、図中の符号19aは、押圧ヘッド19の噴出口近傍に形成され、後述するカバー体13の押圧突起の先端が当接する平坦な当接面である。また、符号21は、ベースキャップ15に装着され、使用時に取り外すことができるオーバーキャップ21である。
【0017】
ホルダ9は、床等の上に置かれる平坦なベース板23と、このベース板23から起立し上記ディスペンサー付き容器7を取り囲んで該ディスペンサー付き容器7用の収容部を形成する囲い壁25とを有し、囲い壁25の後方側の部分(以下、「後壁部分」という。)25aには、収納部に向けて延びディスペンサー付き容器7を囲い壁25の前方側の部分(以下、「前壁部分」という。)25bに押し付ける少なくとも一つ(ここでは一つ)の縦板27が突設されている。囲い壁25の前壁部分25bおよび縦板27の前縁は後方側に傾斜しており、そのためディスペンサー付き容器7も後方側に傾斜して配置されている。また、囲い壁25の左右の側壁部分25c、25dは、側方からみて略L字形状に形成され、すなわち後方側の一部p1、p2を残して上端の高さが容器3の胴部3c中央付近まで下げられている(図2参照)。これにより、ディスペンサー付き容器7の出し入れの際に囲い壁25が邪魔になることがなく、ディスペンサー付き容器7を収納部内にスムーズに出し入れすることができる。また、囲い壁25の左右の側壁部分25c、25dの上記後方側の一部p1、p2は、囲い壁25の後壁部分25aと同等の高さを有するとともに、カバー体13を揺動可能に枢支する、突起からなる軸部29が形成されている。
【0018】
カバー体13は、踏み板11の後端から囲い壁25の前壁部分25bの手前にて立設された前壁13aと、この前壁13aの上端より後方側に延びる頂壁13bと、囲い壁25の側壁部分25c、25dの外側で前壁13aおよび頂壁13bに連設された側壁13c、13dとからなり、囲い壁25の後壁部分25aを残して囲い壁25を覆い隠す形状を有している。
【0019】
頂壁13bには、押圧ヘッド19の先端部を貫通、突出させる開口hが形成されるとともに、該開口hの周りで頂壁13bから垂下して先端が押圧ヘッド19の当接面19aに当接する押圧突起31が設けられている(図3および図5参照)。ここでは、押圧突起31は、左右に各1個設けられているが、押圧突起31の個数や形状はこれに限定されず、図示は省略するが開口hの周りで頂壁13bから垂下する環状壁にて押圧突起31を構成してもよい。
【0020】
また、左右の側壁13c、13dの後方側の上端部にはそれぞれ、囲い壁25の軸部29が貫入される、軸受としての孔33が形成されており(図1および図5参照)、これにより、カバー体13は、踏み板11の踏み込みにより軸部29を支点として揺動し、押圧ヘッド19を押圧することができる。なお、カバー体13、ホルダ9、およびディスペンサー付き容器7の製造に起因する高さのバラツキを考慮し、孔33の中心からカバー体13の下端までの距離L1は、軸部29の中心からベース板23までの距離L2より小さく形成されている(図6参照)。これにより、踏み板11を踏み込んでいき押圧ヘッド19のストロークエンドに達した時点(図6に示す状態)にて、踏み板11とベース板23との間には隙間(踏み込み代)Sが形成されることとなり、カバー体13、ホルダ9、およびディスペンサー付き容器7に高さのバラツキが生じた場合においても、押圧ヘッド19のストロークエンドに達するまで、確実に踏み板11を踏み込むことができる。
【0021】
そして、この足踏み式液体噴出装置1は、ホルダ9に設けられ、ディスペンサー付き容器7の底部3dを弾性支持する、弾性部材としての板バネ35を備えている。板バネ35のばね定数は、ディスペンサー5の、押圧ヘッド19を押し込み方向とは逆方向に付勢するスプリング(図示省略)のばね定数よりも大である。板バネ35は、ホルダ9のベース板23に一体に形成されるとともに、後方側の端部が該ベース板23に片持ち支持されてなる。また、板バネ35は、容器3の底部3dの傾斜に合わせて傾斜しており、すなわち、自由端に向かうに連れてベース板23からの高さが大きくなるようベース板23に対して傾斜して配置されている。
【0022】
かかる実施形態の足踏み式液体噴出装置1にあっては、ディスペンサー付き容器7をホルダ9の収納部内にセットした状態(図3、4参照)から、使用者が、ホルダ9によって揺動可能に支持された、足で踏むことのできる踏み板11を踏み込むと、図6に示すように、カバー体13が揺動し、そのカバー体13の揺動と連動してディスペンサー付き容器7の押圧ヘッド19が押し込まれるので、容器3内の内容液が加圧、圧縮されて押圧ヘッド19の噴出口より噴出する。この際、図7に示すように、押圧ヘッド19のストロークエンドに達した後にも、踏み板11がベース板23に当接するまで踏み込まれた場合には、ディスペンサー付き容器7の底部3dを支持する板バネ35が下方に撓み変形し、該容器3も下方へ変位する。
【0023】
したがって、本実施形態の足踏み式液体噴出装置1によれば、過剰な押圧力がディスペンサー付き容器7に加わった場合に、板バネ35の弾性変形によりその過剰な力を解放することができるので、ディスペンサー5等の破損を防止することができる。
【0024】
また、本実施形態の足踏み式液体噴出装置1によれば、ディスペンサー付き容器7の底部3dを弾性支持する弾性部材を、ボルダ9に一体に形成された板バネ35で構成したことから、部品点数が増大せず、安価に製造することができる。
【0025】
さらに、本実施形態の足踏み式液体噴出装置1によれば、ディスペンサー付き容器7を後方側に傾けた状態にてホルダ9内にセット可能としたことから、使用者が踏み板11を踏み込んだ際に、内容液を使用者から遠ざかる方向に噴出させることができ噴出した内容液が使用者に付着するのを防止することができる。
【0026】
しかも、本実施形態の足踏み式液体噴出装置1によれば、踏み板11を踏み込んでいき押圧ヘッド19のストロークエンドに達した時点にて、踏み板11とベース板23との間に隙間Sが形成されるよう構成したことから、カバー体13、ホルダ9、およびディスペンサー付き容器7に高さのバラツキが生じた場合においても、押圧ヘッド19のストロークエンドに達するまで、確実に踏み板11を踏み込むことが可能となる。
【0027】
次いで、本発明の他の実施形態について図8〜13を参照して説明する。なお、上記実施形態の足踏み式液体噴出装置1と同様の部材には、同一の符号を付しその説明は省略する。
【0028】
図8〜13に示す実施形態の足踏み式液体噴出装置1では、ディスペンサー5を容器3に対して板バネ35の傾斜する側(後方側)に偏芯配置し、すなわち、ディスペンサー5の中心軸線Oから容器3の後方端までの距離X1を、該中心軸線Oから容器3の前方端までの距離X2よりも小さくしている(図8(b)参照)。ディスペンサー付き容器7が後方側に傾けられていることで、容器3内の内容液が少なくなると内容液が容器3の後方側の隅部に溜まり易くなるが、本実施形態の足踏み式液体噴出装置1によれば、ディスペンサー5の吸い上げパイプ37の下端が容器3の後方端寄りに配置されるので、容器3の後方側の隅部に溜まった内容液をも吸い上げることができ、ディスペンサー5で吸い上げることができずに容器3内に残る内容液(以下、「残量」という。)を減らすことができる。つまり、ディスペンサー5を偏芯させずに容器3の径を小さくしディスペンサー5の中心軸線Oから容器の後方端までの距離X1を小さくすることでも上記残量を減らすことも可能ではあるが、こうした場合、容器3内に収納できる容量が減少するか、あるいは容器3の高さを高くしなければ所定の容量を確保することができないという欠点があるが、本実施形態によれば、容器3の高さが増大することなく、残量の低減を図ることができる。また、ディスペンサー5の吸い上げパイプ37を後方側に湾曲させて吸い上げパイプ37の下端を容器3の後方側の隅部に位置させることが好ましく、これによれば、さらなる残量の低減を図ることができる。
【0029】
また、本実施形態の足踏み式液体噴出装置1では、容器3の形状が断面四角形に形成されており、位置決め手段としての、容器胴部3cの後方側の壁面に外側に向けて突出する膨出部39、および囲い壁25の後壁部分25aに膨出部39を避けるように突設された2つの縦板40、41を備えている。これによれば、図12に示すように、板バネ35の傾斜方向と、ディスペンサー5が偏芯する方向とが一致した場合のみディスペンサー付き容器7をホルダ9内にセットすることができるので、ディスペンサー付き容器7が間違った方向でホルダ9内にセットされることにより、押圧ヘッド19の位置とカバー体13の開口hとの位置が合致しなくなるのを防止することができる。
【0030】
以上、図示例に基づき説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものでなく、特許請求の範囲の記載範囲内で適宜変更することができる。例えば、上記実施形態では、弾性部材として、ホルダに一体に形成された板バネを設けると説明したが、板バネの代わりにコイルバネやゴム等の他の弾性体を用いてもよい。また、上記実施形態では、軸部および孔により、カバー体をホルダに対して揺動可能に支持すると説明したが、ホルダに孔を設けるとともにカバー体に該孔に挿入される軸部を設けてもよく、あるいは、カバー体とホルダとをその後端側にてヒンジや蝶番にて連結してもよい。また、図8〜13に示す実施形態では、位置決め手段を囲い壁の後壁部分に設けられた2つの縦板と容器胴部の後方側の壁面に設けられた膨出部とで構成すると説明したが、縦板は囲い壁の前壁部分や側壁部分に設けるとともに膨出部も容器胴端の前方側の壁面や側方側の壁面に設けてもよい。また、位置決め手段は、ディスペンサー容器の、ホルダ内への装着方向が特定できればよいので、囲い壁に凸部または凹部を設けるとともに、容器胴部の側壁に囲い壁の凸部または凹部に合致する形状の凹部または凸部を設けることで位置決め手段を構成してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明により、足踏み式の液体噴出装置の吐出機構としてポンプ式のディスペンサーを用いたものにつき、押圧ヘッドに必要以上の押圧力が加わっても破損することのない足踏み式液体噴出装置を提供することが可能となった。
【符号の説明】
【0032】
1 足踏み式液体噴出装置
3 容器
3a 容器の口部
5 ディスペンサー
7 ディスペンサー付き容器
9 ホルダ(保持部材)
11 踏み板
13 カバー体(作動部材)
17 ポンプ機構
19 押圧ヘッド
19a 当接面
25 囲い壁
27 縦板
31 押圧突起
35 板バネ
39 膨出部
40、41 縦板
【技術分野】
【0001】
本発明は、足踏み式の液体噴出装置に関し、とくには、吐出機構として、ポンプ式のディスペンサーを用いた足踏み式液体噴出装置を提供しようとするものである。
【背景技術】
【0002】
従来、足踏み式の液体噴出装置としては、特許文献1に記載されるようなエアゾール式の容器が主流である。しかしながら、エアゾール式の容器は、内部に可燃性の液化石油ガスやジメチルエーテル等の噴射剤が含まれる場合があり、容器内にガスが残ったまま廃棄した場合、ごみ集積車や廃棄物処理施設で火災・爆発事故の原因となるおそれがある。このような事故を防ぐために、エアゾール式の容器を廃棄する場合には、内部の残留ガスを排出してから廃棄する必要があり、廃棄作業が面倒である。また、エアゾール式の容器は、容器内に充填されたガスの圧力を利用して内容液を噴射するものであるので、噴射ボタンを押している間は内容液が出続けてしまい、噴射量のコントロールが困難であり、また、充填されたガスの圧力が下がると容器内に内容液が残ったまま使用できなくなるという不具合が生じる。また、容器に内容液をリフィルして容器の再利用を図ることもできない。
【0003】
このようなことから、吐出機構として、エアゾールに代えてポンプ式のディスペンサーを用いた足踏み式の液体噴出装置に対する要望がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−143733号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、ポンプ式のディスペンサーは、通常、押圧ヘッドを指で押して使用するものであり、押圧ヘッドのストロークエンドでその押込みを止めることができるが、該ディスペンサーを足踏み式の液体噴出装置に用いた場合、使用者の体重がかかるため必要以上の押圧力がディスペンサーに加わり、ディスペンサーが破損するおそれがある。
【0006】
それゆえ、本発明は、足踏み式の液体噴出装置の吐出機構としてポンプ式のディスペンサーを用いたものにつき、押圧ヘッドに必要以上の押圧力が加わっても破損することのない足踏み式液体噴出装置を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の足踏み式液体噴出装置は、容器の口部に装着したディスペンサーの押圧ヘッドを上下動させることにより、容器内の内容液を外部に噴出するディスペンサー付き容器と、前記ディスペンサー付き容器を収容、保持する保持部材と、一端に踏み板を有し他端が前記保持部材に揺動自在に保持されて、該踏み板の踏み込みより前記押圧ヘッドを押圧して前記内容液を噴出させる作動部材と、前記保持部材に設けられ、前記ディスペンサー付き容器の底部を弾性支持する弾性部材と、を備えることを特徴とするものである。
【0008】
なお、本発明の足踏み式液体噴出装置にあっては、前記弾性部材を、前記保持部材に一体に形成された板バネで構成してなることが好ましい。
【0009】
また、本発明の足踏み式液体噴出装置にあっては、前記板バネを傾斜して設けるとともに、前記ディスペンサーを前記容器に対して前記板バネの傾斜する側に偏芯配置してなることが好ましい。
【0010】
さらに、本発明の足踏み式液体噴出装置にあっては、前記板バネの傾斜方向と、前記ディスペンサーが偏芯する方向とが一致した場合のみ前記ディスペンサー付き容器を前記保持部材内に収容可能とする位置決め手段を設けてなることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の足踏み式液体噴出装置にあっては、使用者が、足で踏むことのできる踏み板を踏み込むと、作動部材が揺動し、その作動部材の揺動と連動してディスペンサー付き容器の押圧ヘッドが押し込まれるので、容器内の内容液が加圧、圧縮されて押圧ヘッドの噴出口より噴出する。この際、押圧ヘッドのストロークエンドに達した後にも、踏み板が踏み込まれた場合には、ディスペンサー付き容器の底部を支持する弾性部材が下方に撓み変形し、該容器も下方へ変位する。
【0012】
したがって、本発明の足踏み式液体噴出装置によれば、過剰な押圧力がディスペンサー付き容器に加わった場合に、弾性部材の弾性変形によりその過剰な力を解放することができるので、ディスペンサー等の破損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明にしたがう第1の実施形態の足踏み式液体噴出装置を示す斜視図である。
【図2】ディスペンサー付き容器をホルダ内に装着する前の状態の足踏み式液体噴出装置を、カバー体を省略して示す斜視図である。
【図3】図1の足踏み式液体噴出装置を、図4と同様の断面で示した断面図である。
【図4】図1の足踏み式液体噴出装置を、図5のA−A線に沿う断面で示した断面図である。
【図5】図1の足踏み式液体噴出装置の背面側を、一部を断面で示した図である。
【図6】図1の足踏み式液体噴出装置を、図4と同様の断面で示した断面図であり、踏み板を押圧ヘッドのストロークエンドまで踏み込んだ様子を示した図である。
【図7】図1の足踏み式液体噴出装置を、図4と同様の断面で示した断面図であり、踏み板を押圧ヘッドのストロークエンドに達した後にさらに踏み込んだ様子を示した図である。
【図8】本発明にしたがう第2の実施形態の足踏み式液体噴出装置のディスペンサー付き容器を示しており、(a)は平面図、(b)は(a)中のB−B線に沿う断面図である。
【図9】第2の実施形態の足踏み式液体噴出装置を、図13のC−C線に沿う断面で示す断面図である。
【図10】第2の実施形態の足踏み式液体噴出装置を、図9と同様の断面で示す断面図であり、踏み板を押圧ヘッドのストロークエンドまで踏み込んだ様子を示した図である。
【図11】第2の実施形態の足踏み式液体噴出装置を、図9と同様の断面で示す断面図であり、踏み板を押圧ヘッドのストロークエンドに達した後にさらに踏み込んだ様子を示した図である。
【図12】ディスペンサー付き容器をホルダに装着する様子を、カバー体を省略して示す斜視図である。
【図13】第2の実施形態の足踏み式液体噴出装置の背面側を一部を断面で示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0015】
この実施形態の足踏み式液体噴出装置1は、床等の上に置かれ使用者が足で操作することで内容液を噴出するものであり、図1〜4に示すように、容器3の口部3aにディスペンサー5を装着してなるディスペンサー付き容器7と、該ディスペンサー付き容器7を収容、保持する、保持部材としてのホルダ9と、一端に踏み板11を有し他端がホルダ9に揺動自在に保持されて、該踏み板11の踏み込みよりディスペンサー5を作動して内容液を噴出させる、作動部材としてのカバー体13と、を備えている。なお、以下、足踏み式液体噴出装置1において、踏み板11が設けられた側を「前方側」とし、その反対側を「後方側」として説明し、また、「左右」とは、前方側を正面としてみたときの左右を意味するものとする。
【0016】
容器3は、上記口部3aの下端に肩部3bを介してつながる胴部3cと、この胴部3cの下端を閉塞させる底部3dとを有するものであり、ここでは胴部3cの横断面形状は円形としているがこれに限定されず四角形または他の多角形としてもよい。ディスペンサ5は、周壁15aおよび天面壁15bからなり該周壁15aにて容器3の口部3a外側でねじ止めされるベースキャップ15と、このベースキャップ15の下面と上記口部3aの突端との間に保持される通常のポンプ機構17と、上下動することにより該ポンプ機構17を作動させて容器3内の内容液を吸引、加圧、圧縮して外部へ噴出させる押圧ヘッド19からなる。なお、図中の符号19aは、押圧ヘッド19の噴出口近傍に形成され、後述するカバー体13の押圧突起の先端が当接する平坦な当接面である。また、符号21は、ベースキャップ15に装着され、使用時に取り外すことができるオーバーキャップ21である。
【0017】
ホルダ9は、床等の上に置かれる平坦なベース板23と、このベース板23から起立し上記ディスペンサー付き容器7を取り囲んで該ディスペンサー付き容器7用の収容部を形成する囲い壁25とを有し、囲い壁25の後方側の部分(以下、「後壁部分」という。)25aには、収納部に向けて延びディスペンサー付き容器7を囲い壁25の前方側の部分(以下、「前壁部分」という。)25bに押し付ける少なくとも一つ(ここでは一つ)の縦板27が突設されている。囲い壁25の前壁部分25bおよび縦板27の前縁は後方側に傾斜しており、そのためディスペンサー付き容器7も後方側に傾斜して配置されている。また、囲い壁25の左右の側壁部分25c、25dは、側方からみて略L字形状に形成され、すなわち後方側の一部p1、p2を残して上端の高さが容器3の胴部3c中央付近まで下げられている(図2参照)。これにより、ディスペンサー付き容器7の出し入れの際に囲い壁25が邪魔になることがなく、ディスペンサー付き容器7を収納部内にスムーズに出し入れすることができる。また、囲い壁25の左右の側壁部分25c、25dの上記後方側の一部p1、p2は、囲い壁25の後壁部分25aと同等の高さを有するとともに、カバー体13を揺動可能に枢支する、突起からなる軸部29が形成されている。
【0018】
カバー体13は、踏み板11の後端から囲い壁25の前壁部分25bの手前にて立設された前壁13aと、この前壁13aの上端より後方側に延びる頂壁13bと、囲い壁25の側壁部分25c、25dの外側で前壁13aおよび頂壁13bに連設された側壁13c、13dとからなり、囲い壁25の後壁部分25aを残して囲い壁25を覆い隠す形状を有している。
【0019】
頂壁13bには、押圧ヘッド19の先端部を貫通、突出させる開口hが形成されるとともに、該開口hの周りで頂壁13bから垂下して先端が押圧ヘッド19の当接面19aに当接する押圧突起31が設けられている(図3および図5参照)。ここでは、押圧突起31は、左右に各1個設けられているが、押圧突起31の個数や形状はこれに限定されず、図示は省略するが開口hの周りで頂壁13bから垂下する環状壁にて押圧突起31を構成してもよい。
【0020】
また、左右の側壁13c、13dの後方側の上端部にはそれぞれ、囲い壁25の軸部29が貫入される、軸受としての孔33が形成されており(図1および図5参照)、これにより、カバー体13は、踏み板11の踏み込みにより軸部29を支点として揺動し、押圧ヘッド19を押圧することができる。なお、カバー体13、ホルダ9、およびディスペンサー付き容器7の製造に起因する高さのバラツキを考慮し、孔33の中心からカバー体13の下端までの距離L1は、軸部29の中心からベース板23までの距離L2より小さく形成されている(図6参照)。これにより、踏み板11を踏み込んでいき押圧ヘッド19のストロークエンドに達した時点(図6に示す状態)にて、踏み板11とベース板23との間には隙間(踏み込み代)Sが形成されることとなり、カバー体13、ホルダ9、およびディスペンサー付き容器7に高さのバラツキが生じた場合においても、押圧ヘッド19のストロークエンドに達するまで、確実に踏み板11を踏み込むことができる。
【0021】
そして、この足踏み式液体噴出装置1は、ホルダ9に設けられ、ディスペンサー付き容器7の底部3dを弾性支持する、弾性部材としての板バネ35を備えている。板バネ35のばね定数は、ディスペンサー5の、押圧ヘッド19を押し込み方向とは逆方向に付勢するスプリング(図示省略)のばね定数よりも大である。板バネ35は、ホルダ9のベース板23に一体に形成されるとともに、後方側の端部が該ベース板23に片持ち支持されてなる。また、板バネ35は、容器3の底部3dの傾斜に合わせて傾斜しており、すなわち、自由端に向かうに連れてベース板23からの高さが大きくなるようベース板23に対して傾斜して配置されている。
【0022】
かかる実施形態の足踏み式液体噴出装置1にあっては、ディスペンサー付き容器7をホルダ9の収納部内にセットした状態(図3、4参照)から、使用者が、ホルダ9によって揺動可能に支持された、足で踏むことのできる踏み板11を踏み込むと、図6に示すように、カバー体13が揺動し、そのカバー体13の揺動と連動してディスペンサー付き容器7の押圧ヘッド19が押し込まれるので、容器3内の内容液が加圧、圧縮されて押圧ヘッド19の噴出口より噴出する。この際、図7に示すように、押圧ヘッド19のストロークエンドに達した後にも、踏み板11がベース板23に当接するまで踏み込まれた場合には、ディスペンサー付き容器7の底部3dを支持する板バネ35が下方に撓み変形し、該容器3も下方へ変位する。
【0023】
したがって、本実施形態の足踏み式液体噴出装置1によれば、過剰な押圧力がディスペンサー付き容器7に加わった場合に、板バネ35の弾性変形によりその過剰な力を解放することができるので、ディスペンサー5等の破損を防止することができる。
【0024】
また、本実施形態の足踏み式液体噴出装置1によれば、ディスペンサー付き容器7の底部3dを弾性支持する弾性部材を、ボルダ9に一体に形成された板バネ35で構成したことから、部品点数が増大せず、安価に製造することができる。
【0025】
さらに、本実施形態の足踏み式液体噴出装置1によれば、ディスペンサー付き容器7を後方側に傾けた状態にてホルダ9内にセット可能としたことから、使用者が踏み板11を踏み込んだ際に、内容液を使用者から遠ざかる方向に噴出させることができ噴出した内容液が使用者に付着するのを防止することができる。
【0026】
しかも、本実施形態の足踏み式液体噴出装置1によれば、踏み板11を踏み込んでいき押圧ヘッド19のストロークエンドに達した時点にて、踏み板11とベース板23との間に隙間Sが形成されるよう構成したことから、カバー体13、ホルダ9、およびディスペンサー付き容器7に高さのバラツキが生じた場合においても、押圧ヘッド19のストロークエンドに達するまで、確実に踏み板11を踏み込むことが可能となる。
【0027】
次いで、本発明の他の実施形態について図8〜13を参照して説明する。なお、上記実施形態の足踏み式液体噴出装置1と同様の部材には、同一の符号を付しその説明は省略する。
【0028】
図8〜13に示す実施形態の足踏み式液体噴出装置1では、ディスペンサー5を容器3に対して板バネ35の傾斜する側(後方側)に偏芯配置し、すなわち、ディスペンサー5の中心軸線Oから容器3の後方端までの距離X1を、該中心軸線Oから容器3の前方端までの距離X2よりも小さくしている(図8(b)参照)。ディスペンサー付き容器7が後方側に傾けられていることで、容器3内の内容液が少なくなると内容液が容器3の後方側の隅部に溜まり易くなるが、本実施形態の足踏み式液体噴出装置1によれば、ディスペンサー5の吸い上げパイプ37の下端が容器3の後方端寄りに配置されるので、容器3の後方側の隅部に溜まった内容液をも吸い上げることができ、ディスペンサー5で吸い上げることができずに容器3内に残る内容液(以下、「残量」という。)を減らすことができる。つまり、ディスペンサー5を偏芯させずに容器3の径を小さくしディスペンサー5の中心軸線Oから容器の後方端までの距離X1を小さくすることでも上記残量を減らすことも可能ではあるが、こうした場合、容器3内に収納できる容量が減少するか、あるいは容器3の高さを高くしなければ所定の容量を確保することができないという欠点があるが、本実施形態によれば、容器3の高さが増大することなく、残量の低減を図ることができる。また、ディスペンサー5の吸い上げパイプ37を後方側に湾曲させて吸い上げパイプ37の下端を容器3の後方側の隅部に位置させることが好ましく、これによれば、さらなる残量の低減を図ることができる。
【0029】
また、本実施形態の足踏み式液体噴出装置1では、容器3の形状が断面四角形に形成されており、位置決め手段としての、容器胴部3cの後方側の壁面に外側に向けて突出する膨出部39、および囲い壁25の後壁部分25aに膨出部39を避けるように突設された2つの縦板40、41を備えている。これによれば、図12に示すように、板バネ35の傾斜方向と、ディスペンサー5が偏芯する方向とが一致した場合のみディスペンサー付き容器7をホルダ9内にセットすることができるので、ディスペンサー付き容器7が間違った方向でホルダ9内にセットされることにより、押圧ヘッド19の位置とカバー体13の開口hとの位置が合致しなくなるのを防止することができる。
【0030】
以上、図示例に基づき説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものでなく、特許請求の範囲の記載範囲内で適宜変更することができる。例えば、上記実施形態では、弾性部材として、ホルダに一体に形成された板バネを設けると説明したが、板バネの代わりにコイルバネやゴム等の他の弾性体を用いてもよい。また、上記実施形態では、軸部および孔により、カバー体をホルダに対して揺動可能に支持すると説明したが、ホルダに孔を設けるとともにカバー体に該孔に挿入される軸部を設けてもよく、あるいは、カバー体とホルダとをその後端側にてヒンジや蝶番にて連結してもよい。また、図8〜13に示す実施形態では、位置決め手段を囲い壁の後壁部分に設けられた2つの縦板と容器胴部の後方側の壁面に設けられた膨出部とで構成すると説明したが、縦板は囲い壁の前壁部分や側壁部分に設けるとともに膨出部も容器胴端の前方側の壁面や側方側の壁面に設けてもよい。また、位置決め手段は、ディスペンサー容器の、ホルダ内への装着方向が特定できればよいので、囲い壁に凸部または凹部を設けるとともに、容器胴部の側壁に囲い壁の凸部または凹部に合致する形状の凹部または凸部を設けることで位置決め手段を構成してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明により、足踏み式の液体噴出装置の吐出機構としてポンプ式のディスペンサーを用いたものにつき、押圧ヘッドに必要以上の押圧力が加わっても破損することのない足踏み式液体噴出装置を提供することが可能となった。
【符号の説明】
【0032】
1 足踏み式液体噴出装置
3 容器
3a 容器の口部
5 ディスペンサー
7 ディスペンサー付き容器
9 ホルダ(保持部材)
11 踏み板
13 カバー体(作動部材)
17 ポンプ機構
19 押圧ヘッド
19a 当接面
25 囲い壁
27 縦板
31 押圧突起
35 板バネ
39 膨出部
40、41 縦板
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の口部に装着したディスペンサーの押圧ヘッドを上下動させることにより、容器内の内容液を外部に噴出するディスペンサー付き容器と、
前記ディスペンサー付き容器を収容、保持する保持部材と、
一端に踏み板を有し他端が前記保持部材に揺動自在に保持されて、該踏み板の踏み込みより前記押圧ヘッドを押圧して前記内容液を噴出させる作動部材と、
前記保持部材に設けられ、前記ディスペンサー付き容器の底部を弾性支持する弾性部材と、を備えることを特徴とする足踏み式液体噴出装置。
【請求項2】
前記弾性部材を、前記保持部材に一体に形成された板バネで構成してなる、請求項1に記載の足踏み式液体噴出装置。
【請求項3】
前記板バネを傾斜して設けるとともに、前記ディスペンサーを前記容器に対して前記板バネの傾斜する側に偏芯配置してなる、請求項2に記載の足踏み式液体噴出装置。
【請求項4】
前記板バネの傾斜方向と、前記ディスペンサーが偏芯する方向とが一致した場合のみ前記ディスペンサー付き容器を前記保持部材内に収容可能とする位置決め手段を設けてなる、請求項3に記載の足踏み式液体噴出装置。
【請求項1】
容器の口部に装着したディスペンサーの押圧ヘッドを上下動させることにより、容器内の内容液を外部に噴出するディスペンサー付き容器と、
前記ディスペンサー付き容器を収容、保持する保持部材と、
一端に踏み板を有し他端が前記保持部材に揺動自在に保持されて、該踏み板の踏み込みより前記押圧ヘッドを押圧して前記内容液を噴出させる作動部材と、
前記保持部材に設けられ、前記ディスペンサー付き容器の底部を弾性支持する弾性部材と、を備えることを特徴とする足踏み式液体噴出装置。
【請求項2】
前記弾性部材を、前記保持部材に一体に形成された板バネで構成してなる、請求項1に記載の足踏み式液体噴出装置。
【請求項3】
前記板バネを傾斜して設けるとともに、前記ディスペンサーを前記容器に対して前記板バネの傾斜する側に偏芯配置してなる、請求項2に記載の足踏み式液体噴出装置。
【請求項4】
前記板バネの傾斜方向と、前記ディスペンサーが偏芯する方向とが一致した場合のみ前記ディスペンサー付き容器を前記保持部材内に収容可能とする位置決め手段を設けてなる、請求項3に記載の足踏み式液体噴出装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−210555(P2012−210555A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−76247(P2011−76247)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】
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