説明

路面のひび割れ調査システム

【課題】 従来のスケッチ法にしても、路面性状測定車にしても、データ解析・集計に何日もかかっていた。それは人力による手作業によるものであるからである。
【解決手段】 ペン入力できるノート型パソコンを測定器として使用することにより、データ解析・集計を自動化することができる。また、ひびの形状がコンピュータのグラフィック表示により一目でわかり、データの信頼性があり、電子納品にも対応する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スケッチ法によるひび割れ調査の測定器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のひび割れ調査測定器は路面性状測定車がある。これは車に数台のカメラを取り付けて路面のひび割れ状況を撮影するものである。
【特許文献1】特開平08−184422号 公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
以上に述べた従来の路面性状測定車では、ひび割れの写真撮影はできても、その解析は目視による手作業で行うしかなかった。
【0004】
また、調査結果報告書にはひびの形状は表示されず、ひびの本数を表す記号表示しかなかった。
【0005】
また、従来のスケッチ法のひび割れ調査では、紙に書いて、色分けをして、集計をするといった原始的な方法しかなかった。
【0006】
本発明は、このような従来の方法が有していた問題を解決しようとするものであり、スケッチ法によるデータ解析・集計を自動化することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そして、本発明は上記目的を達成するためにペン入力のできるノート型パソコンを使用してひび割れのデータ収集・解析・集計ができるようにしたものである。
【発明の効果】
【0008】
上述したように本発明は自動でデータ解析・集計ができるとともに、ひびの形状が一目でわかるので、データの信頼性がある。
【0009】
また、データはエクセルで出力するので、電子納品に対応している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図2に基づいて説明する。
【0011】
図においては、1は専用カバーに入れたペン入力できるノート型パソコンで、3のベルトによりたすきがけに吊り下げる。
【0012】
2は専用ポーチに入れた外部バッテリーで、4のベルトで腰に締める。5は接続ケーブルである。
【0013】
以下、上記構成の形態を説明する。ノート型パソコン1は体の前側に据えてペン入力しやすくする。パソコン本体だけではバッテリー駆動時間が短いので、外部バッテリー2をケーブル5にて接続する。測定作業は歩道や路肩から目視で行うので交通規制は必要ない。
【実施例】
【0014】
国土交通省発注の一級国道における舗装修繕工事において主に実施する。発明者は国道2号線、9号線、54号線で実施例あり。
【数1】

【0015】
上記の式はエクセルのVBAのプログラムコードである。1つの正方形のセルをマス目とし、ひびがそのマス目にある場合を判定し色分けするプログラムである。9.75はマスの1辺のポイント数である。このコードを応用しマス目にあるひびの本数を数え、ひび割れ率を出すことができる。ただ、ひび割れ判定は完全ではないので、目視により補正する。
【産業上の利用可能性】
【0016】
現在、ひび割れ調査は路面性状測定車や従来のスケッチ法にて行われているが、データ解析・集計が人力によるため、何日もかかっている。このシステムおよびソフトウェアを使用すれば同じ処理が短時間でできる。それによって工期短縮にもなるし、今後国道以外に県道や市道の調査にも採用されることを期待する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】 本発明の実施形態を示す、調査測定状況図。
【図2】 同測定器の上方から見た外観図。
【符号の説明】
【0018】
1 ノート型パソコン
2 外部バッテリー
3 ベルト
4 ベルト
5 接続ケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペン入力できるノート型パソコンを使用し、路面のひび割れ等をスケッチするシステム。
【請求項2】
スケッチしたひびは解析ソフトにより自動で集計され、調査結果報告書が作成されるシステム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−196295(P2008−196295A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−64141(P2007−64141)
【出願日】平成19年2月13日(2007.2.13)
【出願人】(507080581)
【Fターム(参考)】