説明

踵の開いた足用衣料品に改善された踵支持をもたらす装置および方法

足用衣料物品は、足の自然な運動を見込むように湾曲されたプラットフォーム210を含む。物品は、また、幾何学的中心点129を有する踵パッド212と、プラットフォーム210に連結された、プラットフォーム210の前部で足を保持し、かつ足の踵が自由に動けるようにするように構成された保持覆い114とを含む。踵パッド212の幾何学的中心点129を通る線と保持覆い114の中心線との交点のところに、実質的角度218が作り出される。足用衣料物品は、足の実際の生理学により緊密に共形となり、着用時には足の踵を踵パッド212の中心にとどまらせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、履物に関し、より詳細には踵の開いた足用衣料品に関する。
【背景技術】
【0002】
サンダル、草履(flip−flops)、木靴など、踵の開いた、または踵部分が露出した(backless)履物は、世界中の多くの地域ですべての年齢の人々によって着用される人気の高い衣類品目である。踵の開いた足用衣料品は、履物としては人気が高いが、足を受けるプラットフォームの踵パッドが踵の実際の接触領域と通常は精確に一致しないので、しばしば着用者に不快感を引き起こす。特に、歩行時など、足が上げられるときには、足を受けるプラットフォームは、足の外縁に向かって揺動する傾向にある。足を受けるプラットフォーム上に足が下りるとき、踵は、内縁の近くでプラットフォームに接触する傾向にあり、そのことが、足に最小限の支持しかもたらさず、しばしば、利用可能な踵パッドから中心がずれた、摩耗した踵接触領域を生み出す。
【0003】
図1A〜1Bは、現在市場で入手可能なものに類似した草履100の一実施形態を示す。草履100は、通常、拇趾と第2趾との間の鼻緒(thong)によって足に保持される、踵部分が露出したサンダルである。草履100は、一般に、プラットフォーム110と、踵パッド112と、ストラップ114などの保持覆い114とを含む。
【0004】
特定の実施形態では、プラットフォーム110は、ストラップ114が3つの接触点116のところで取り付けられた平らな気泡ゴムで作製され、全体的に足の輪郭に従うような形状である。代替的に、草履100および/または踵の開いた足用衣料品を、革、木材、プラスチック、エラストマーなどの様々な材料から作製することもできる。踵部分が露出した一部のサンダルは、スパイクヒールおよび/または傾いたプラットフォーム110さえも含む。保持覆い114は、単一のストラップ114または複雑な基礎構造を含むことができる。草履100および踵部分が露出した他の履物を様々な材料から構成できることが、当業者には認識されよう。加えて、プラットフォーム110、踵パッド112、および保持覆い114は、様々なスタイルおよび/または配置で構成することができる。
【0005】
保持覆い114は、該保持覆い114内の領域をほぼ均等に分割する中心線118の画定を容易にすることができる。ここに描かれた実施形態では、中心線118は、接触点116bと116cとの間に位置する中点120から始まってプラットフォーム110のほぼ中心を通る。
【0006】
踵パッド112は、プラットフォーム110の下部を含むことができる。踵パッド112について幾何学的中心点122を識別することができる。中心点122と中点120とを通る線124が、角度126の画定を容易にすることができる。特定の実施形態では、角度126は、足の自然な曲がりを表すことがある。一般に、角度126は、非実質的であり、約180度となることがある。
【0007】
図1Bは、中心点129を有する実際の踵接触領域128を示す。踵接触領域128は、通常、草履100の内縁130の近くに位置する。運動時にプラットフォーム110が揺動するとき、踵は、プラットフォーム110の縁部130の近くに接触し、そのことが踵への支持量の減少をまねく。内縁130は、外縁132よりも早く潰れて、高低のある傾斜したプラットフォーム110を作り出す傾向にある。ユーザは、通常、踵パッド112が不均一に摩耗するにつれて不快感を経験する。加えて、草履100の外縁132は、通常、使用されていない過剰なプラットフォーム材料を有する。過剰な材料は、ユーザを苛立たせることがある。
【0008】
踵保持デバイスもしくは踵部分(back)を有する靴または履物では、問題は、いくらか軽減される。そのような実施形態では、靴のプラットフォーム110および/または靴底は、一般に足に固定され、通常、踵の開いた履物で一般的であるようには揺動しない。その結果、足を受けるプラットフォーム110は、一般に、足、特に踵に一致したままである。それでも、踵の開いた履物の需要は、引き続き高いままである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
以上の議論から、足を受けるプラットフォームの揺動運動を見込み、足の踵が当たる可能性が最も高い場所に踵パッドの中心を位置決めする、踵の開いた足用衣料物品が必要とされていることが明らかなはずである。有益には、そのような足用衣料物品は、着用が快適で、長持ちする、人気の高い踵の開いた履物を提供する。足の踵が当たる可能性が最も高い場所に中心がおかれた踵パッドを提供することは、ユーザにより良好な踵支持をもたらし、足用衣料品の寿命を潜在的に延長する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、現在の技術水準に応えて、具体的には、現在利用可能な踵の開いた履物によってまだ完全には解決されていない当該技術分野における問題および必要に応えて開発された。したがって、本発明は、当該技術分野における前述の欠点の多くまたはすべてを克服する足用衣料物品を提供するために開発された。
【0011】
装置は、一実施形態では、足の自然な運動を見込み、幾何学的中心点を有する踵パッドを含む、足を受ける湾曲したプラットフォームを提供するように構成される。装置は、プラットフォームの前部で足を保持し、足の踵が自由に動けるようにする、プラットフォームに連結された保持覆いをさらに含む。保持覆いは、中心線を有しており、踵パッドの幾何学的中心点を通る線と保持覆いの中心線との交点のところに実質的角度が作り出される。特定の諸実施形態では、実質的角度は、足の自然な曲がりよりも急激である。
【0012】
また、足用衣料物品を製造する本発明の方法が提示される。一実施形態では、方法は、プラットフォームと、該プラットフォームに連結された中心線を有する保持覆いとを提供するステップを含む。方法は、また、踵接触領域を判定するステップと、踵パッドを踵接触領域の中心点と位置合わせするステップとを含んでおり、踵パッドの幾何学的中心点を通る線と中心線との交点のところに実質的角度が作り出される。
【0013】
本明細書全体を通じた、特徴、利点、もしくは類似の文言への言及は、本発明によって実現できるすべての特徴および利点が、本発明のいずれか単一の実施形態にあるべき、または単一の実施形態にあることを意味するものではない。むしろ、特徴および利点に言及する文言は、一実施形態に関して記載される特定の特徴、利点、または特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味するものと理解される。ゆえに、本明細書全体を通じた、特徴および利点の議論、ならびに類似の文言は、同一の実施形態に言及することもあるが、必ずしもそうとは限らない。
【0014】
さらに、ここに記載される本発明の特徴、利点、および特性は、1つもしくは複数の実施形態においていずれかの適切な方式で組み合わせることができる。特定の実施形態の具体的な特徴または利点のうちの1つもしくは複数なしに本発明を実施できることが、当業者には認識されよう。他の場合には、本発明のすべての実施形態には存在しないことのある追加の特徴および利点を、特定の実施形態では認めることができる。
【0015】
本発明のこれらの特徴および利点は、以下の説明および添付の特許請求の範囲からより完全に明らかとなり、または以下で示される本発明の実行によって学ぶことができる。
本発明の利点が容易に理解されるように、添付図面に示される特定の諸実施形態を参照することによって、以上で簡潔に説明した本発明のより詳細な説明を提示する。これらの図面が本発明の典型的な諸実施形態を描くにすぎず、したがって本発明の範囲を限定するものと見なされるべきではないことを理解した上で、本発明について、添付図面を用いてさらなる特異性および詳細とともに記載かつ説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本明細書全体を通した「一実施形態(one embodiment、an embodiment)」または類似の文言への言及は、その実施形態に関して記載される特定の特徴、構造、または特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。ゆえに、本明細書全体を通した語句「一実施形態では(in one embodiment、in an embodiment)」および類似の文言の出現は、すべて同一の実施形態に言及することもあるが、必ずしもそうとは限らない。
【0017】
さらに、ここに記載される本発明の特徴、構造、または特性は、1つもしくは複数の実施形態においていずれかの適切な方式で組み合わせることができる。以下の説明では、本発明の諸実施形態の完全な理解をもたらすために多数の具体的詳細が提供される。ただし、具体的詳細のうちの1つもしくは複数なしに、または他の方法、コンポーネント、材料などを用いて本発明を実施できることが、当業者には認識されよう。他の場合には、本発明の諸態様を不明瞭にするのを避けるために、周知の構造、材料、または操作は、詳細には示されず、記載されない。
【0018】
図2Aは、本発明による草履200の一実施形態を描く。草履200は、図1A〜1Bに示された草履100に類似であるが、プラットフォーム210は、着用者の踵に改善された支持をもたらすような角度に向けられた踵パッド212を含む。特定の実施形態では、プラットフォーム210は、足の自然な湾曲および運動を見込むように湾曲させられる。
【0019】
湾曲したプラットフォーム210は、一実施形態によれば、踵パッド212を予想される踵接触領域128に対して位置決めする。特定の実施形態では、踵接触領域128の中心点129は、踵パッド212のおおよその幾何学的中心点を構成する。踵パッド212を踵接触領域128と位置合わせすると、踵がすべての側部で実質的な支持を受けられるようになる。加えて、内縁130が外縁132とほぼ等しい摩耗を受けるので、踵パッド212は、より均一に摩耗する。したがって、踵接触領域128は、従来の踵パッド112を用いる場合よりも長持ちする。
【0020】
ここで述べられるように、従来の踵パッド112は、図1Aで角度126によって表される足の自然な湾曲と位置合わせすることができる。理論上、踵パッド112は、中央位置の支持を踵にもたらすはずである。しかし、足の運動および形状ならびに保持覆い114は、踵が実際にプラットフォーム110および210に接触する場所に影響を与える。
【0021】
ここに描かれる諸実施形態では、ストラップ114は、足の両側に不均一な圧力を及ぼす。内側ストラップ114aは、通常、特定の条件下では、足に対して外側ストラップ114bよりも小さな圧力を及ぼす。一実施形態では、足が下げられてプラットフォーム110に押し付けられ、かつ全体的にプラットフォーム110の形状と位置合わせされるときには、外側ストラップ114bは、足の対応する側部に対して張力を加えることによって足を保持する。対照的に、同一条件下の内側ストラップ114aは、通常、比較的緩いままである。
【0022】
しかし、着用者が自身の足を持ち上げるときには、張力は、一般に外側ストラップ114bから移動し、2本のストラップ114aと114bとの間でより釣り合いが取れた状態になって、プラットフォーム110の踵パッド112を外側へ揺動させる。着用者が再び踏み下ろすときには、ストラップ114aおよび114bの両方の張力が、図1Bで踵接触領域128が輪郭を点線で描かれた場所付近のオフセット位置で、踵をプラットフォームに接触させる。ストラップ114の構成を変更すると、足に加わる張力が変化するが、外側への運動および踵パッド112の不均一な摩耗の問題は、残ることになる。
【0023】
図2Aに戻ると、ストラップ114を変更するのではなく、ここに描かれる実施形態の草履200は、問題を軽減するように踵パッド212を調節する。その結果、ユーザは、より大きな快適性および改善された踵支持を経験する。踵パッド212は、草履200とともに足の運動と位置合わせされる。不均一な摩耗および関連した痛みは、最小限に抑えられ、余計なプラットフォーム材料をなくすことができる。
【0024】
中心線118と幾何学的中心点129を通る線216との交点は、好ましくは実質的角度218を作り出す。保持覆い114を備えた草履200の上部は、前述のように機能することができる。それでも、湾曲したプラットフォーム210は、着用者がプラットフォーム210上に踏み下ろすときに、踵にさらなる支持をもたらす。踵パッド212の湾曲は、特定の実施形態では外縁220が足の踵を越えて揺動するのを妨げる。
【0025】
プラットフォーム210と踵パッド212とは、単一ユニットであっても単一ユニットでなくてもよい。踵パッド212は、特定の実施形態ではプラットフォーム210に取り付けることができる。一実施形態では、踵パッド212は、着用者個人用に調整され、踵の開いた既存品の履物に適用することができる。プラットフォーム210は、個々の着用者に適合するように変更することができる。一実施形態では、外縁132上の余分なプラットフォーム材料を除去することができ、その材料を使用して、内縁130にもたらされる支持を増大させて実質的角度218を作り出すことができる。他の実施形態では、踵接触領域128にもたらされる支持の量を増大させるために、追加の材料を既存の草履100の内縁130に追加することができる。
【0026】
ここに描かれる実施形態では、踵パッド212は、保持覆い114が穴116bおよび116cのところでプラットフォームに接触する場所の付近で湾曲する。特定の実施形態では、曲がりまたは角度218は、履物で一般的に模倣される、図1Aに示された足の自然な曲がりよりも急激である。
【0027】
図2Bは、従来の草履100に対する、改善された草履200を示す。角度222は、図1Aに示された足の自然な曲がり126からの曲がり218の変化量を表すことができる。特定の実施形態では、曲がり218を、足の自然な曲がりよりも20度を超えて急激なものとすることができ、約30度の差が好ましい。
【0028】
図3は、足を受けるプラットフォーム310と、踵パッド312と、保持覆い314と、接触点316と、中心線318と、中点320と、特定の実施形態では踵接触領域128の中心点129と位置合わせできる幾何学的中心点322とを備えた、踵部分が露出したサンダル300の代替的な一実施形態を示す。保持覆い314および接触点316は、保持覆い314間の領域をほぼ均等に分割する中心線318の画定を容易にすることができる。
【0029】
加えて、接触点316aおよび316bは、特定の実施形態では中点320を画定することができる。代替的に、中点320は、接触点316aおよび316bを通る線321の上方または下方に位置してもよい。中点320は、一実施形態では中心線318と線324の交点とによって画定されてよい。ここに描かれる実施形態では、線324は、幾何学的中心点322を通り、踵パッド312のおおよその中心線を画定する。踵パッド312は、前述のように踵接触領域128に対して位置決めすることができる。
【0030】
特定の実施形態では、踵パッド312の幾何学的中心点322と、踵接触領域の中心点129とは、踵接触領域128内および/または踵パッド312の中央領域326内に含まれることがあり、また必ずしも直接位置合わせされるわけではない。参照される幾何学的点322、129など、明確に規定された点の精密な位置合わせなしでの本発明の利益が、当業者には認識されよう。ゆえに、幾何学的中心点322と踵接触中心点129とを含む投影された中央領域326は、本発明の範囲内にある。
【0031】
保持覆い314は、当該技術分野で公知の様々な形状および形態を含むことができる。ここに描かれる実施形態では、保持覆い314は、プラットフォーム310に連結された単一ストラップ314を含む。足は、摺動することができ、プラットフォーム310は、前述のように位置を変えることができる。踵接触領域128を判定することができ、踵を支持し、かつ通常の動きを見込むように、踵パッド312を調整することができる。
【0032】
図4は、踵部分が露出したサンダル400の代替的な一実施形態を示す。ここに描かれるサンダル400は、湾曲したプラットフォーム410と、踵パッド412と、保持覆い414と、接触点416と、中心線418と、中点420と、幾何学的中心点422とを含む。つま先ストラップ414aと斜めストラップ414bとを含む保持覆い414は、中点420付近で線424と交差して実質的角度426を作り出す、おおよその中心線418を有する。
【0033】
中点420は、特定の実施形態では、接触点416aと416bとの間を延びるメインストラップ414bに対するものとすることができる。代替的に、中点420を、確立された中心線418およびプラットフォーム410に対するものとすることもできる。線424は、ここに描かれる実施形態では、決定された中点420と踵パッド412の幾何学的中心点422とを通る線を画定する。
【0034】
サンダル400のここに描かれるスタイルは、踵パッド412を踵接触領域128と実質的に位置合わせすることで利益を得る。踵パッド412の幾何学的中心点422は、したがって、保持覆い414の中心線418から実質的角度のところに位置する。角度を成した踵パッド412は、ユーザにより大きな快適性および支持をもたらす。
【0035】
以下の概略的なフローチャート図は、全体的に、論理フローチャート図として示される。したがって、ここに描かれる順序および標示付きの諸ステップは、ここに提示される方法の一実施形態を示す。機能、論理、または1つもしくは複数のステップへの効果、あるいはそれらの一部分がここに示される方法と均等である他のステップおよび方法を考案することができる。さらに、使用される形式および記号は、方法の論理的ステップを説明するために与えられており、方法の範囲を限定しないものと理解される。様々な矢印のタイプおよび線のタイプがフローチャート図で使用されることがあるが、それらは、対応する方法の範囲を限定しないものと理解される。さらに、特定の方法が起こる順序は、ここに示される対応する諸ステップの順序に厳密に従っても従わなくてもよい。
【0036】
図5は、踵の開いた履物に改善された踵支持をもたらす方法500の一実施形態を示す。方法500は、502から始まり、プラットフォームと保持覆いとを有する足用衣料物品を提供するステップ504と、実際の踵接触領域を判定するステップ506と、踵パッドを踵接触領域の中心と実質的に位置合わせするステップ508とを含む。次いで、方法500は、510で終了する。
【0037】
特定の実施形態では、踵の開いた足用衣料物品を、特定の足および/または歩行パターンに適合するようにカスタマイズすることができる。踵パッドは、踵パッドの幾何学的中心点を通る線と保持覆いの中心線との交点のところに実質的角度が作り出されるように、位置合わせすることができる。プラットフォームは、足用衣料物品に対する足の自然な運動を見込むように湾曲させることができる。
【0038】
特定の実施形態では、踵パッドを踵接触領域の中心点と実質的に位置合わせ508するように、踵パッドをプラットフォームに取り付けることができる。他の実施形態では、プラットフォームを、踵パッドが踵接触領域の中心点と実質的に位置合わせ508された、単一ユニットとして形成することができる。一実施形態では、既存の踵パッドの支持を補うために、プラットフォーム材料をプラットフォームに取り付けることができる。
【0039】
図6は、本発明の草履200の湾曲を説明する他の方法を示す。この描写では、中心線119と幾何学的中心点129を通る線216との交点は、好ましくは実質的角度219を作り出す。特定の実施形態では、曲がりまたは角度219は、履物で一般的に模倣される、図1Aに示された足の自然な曲がりよりも急激である。特定の実施形態では、曲がり219を、足の自然な曲がりよりも20度を超えて急激なものとすることができる。一実施形態では、角度219は、約30度である。
【0040】
本発明は、その趣旨または本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で具体化することができる。ここに記載の実施形態は、あらゆる点で、限定的なものではなく単なる説明と見なされるべきである。したがって、本発明の範囲は、以上の説明ではなく添付の特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲の均等物の意味および範囲内に入るすべての変更が、特許請求の範囲に含まれることになる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1A】中央に配置された踵パッドを備える典型的な草履の一実施形態を示す平面図である。
【図1B】オフセットされた踵接触領域を備える典型的な草履の一実施形態を示す平面図である。
【図2A】本発明による草履の一実施形態を示す平面図である。
【図2B】図1A〜1Bに示された草履に対する、本発明による草履の一実施形態を示す平面図である。
【図3】本発明によるサンダルの一実施形態を示す平面図である。
【図4】本発明によるサンダルの他の実施形態を示す平面図である。
【図5】本発明による、踵の開いた足用衣料品に改善された支持をもたらす方法の一実施形態を示す概略フローチャート図である。
【図6】本発明によるサンダルの一実施形態を示す平面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
足用衣料物品であって、
足を受けるプラットフォームを含んでおり、前記プラットフォームが、前記足の自然な運動を見込むように湾曲され、前方部分と幾何学的中心点を有する踵パッドとを含んでおり、前記物品がさらに、
前記プラットフォームに連結された、前記プラットフォームの前部で足を保持し、かつ前記足の踵が自由に動けるようにするように構成された保持覆いを含んでおり、
前記踵パッドと前記前方部分との間に実質的角度が作り出される物品。
【請求項2】
前記実質的角度が、前記足の自然な曲がりよりも急激である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記実質的角度が、前記足の自然な曲がりから20度を超えてオフセットしている、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記実質的角度が、前記足の自然な曲がりから30度を超えてオフセットしている、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記踵パッドの前記幾何学的中心点が、判定された踵接触領域の幾何学的中心点を構成する、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記保持覆いが、前記プラットフォームに連結された1対のストラップを含んでおり、前記中心線が前記ストラップ間の領域をほぼ均等に分割する、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記ストラップが前記足の両側に不均一な圧力を及ぼす、請求項5に記載の装置。
【請求項8】
足用衣料物品であって、
足を受けるプラットフォームを含んでおり、前記プラットフォームが、前記足の自然な運動を見込むように湾曲され、幾何学的中心点を有する踵パッドを含んでおり、前記物品がさらに、
前記プラットフォームに連結された、前記プラットフォームの前部で足を保持し、かつ前記足の踵が自由に動けるようにするように構成された保持覆いを含んでおり、前記保持覆いが中心線を有しており、
前記踵パッドの前記幾何学的中心点を通る線と前記保持覆いの前記中心線との交点のところに実質的角度が作り出されており、
前記実質的角度が前記足の自然な曲がりよりも急激である物品。
【請求項9】
前記実質的角度が、前記足の自然な曲がりから20度を超えてオフセットしており、好ましいオフセット角度が30度である、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記踵パッドの前記幾何学的中心点が、判定された踵接触領域の幾何学的中心点を構成する、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記保持覆いが、前記プラットフォームに連結された1対のストラップを含んでおり、前記中心線が前記ストラップ間の領域をほぼ均等に分割する、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記ストラップが前記足の両側に不均一な圧力を及ぼす、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
足用衣料物品を製造する方法であって、
足を受けるプラットフォームと、前記プラットフォームに連結された保持覆いとを提供するステップを含んでおり、前記保持覆いが、前記プラットフォームの前部で足を保持し、かつ前記足の踵が自由に動けるようにするように構成されており、前記方法がさらに、
運動中に前記踵が前記プラットフォームと繰り返し接触する踵接触領域を判定するステップと、
踵パッドを前記踵接触領域の中心点と実質的に位置合わせするステップとを含んでおり、前記踵パッドの幾何学的中心点を通る線と前記プラットフォームとの交点のところに実質的角度が作り出される方法。
【請求項14】
前記プラットフォームが、前記足の自然な運動を見込むように湾曲している、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記実質的角度が、前記足の自然な曲がりよりも急激である、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記実質的角度が、前記足の自然な曲がりから20度を超えてオフセットしており、好ましいオフセット角度が30度である、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記プラットフォームと前記踵パッドとが単一ユニットである、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
踵パッドを前記踵接触領域の中心点に位置合わせするステップが、前記踵パッドを前記プラットフォームに取り付ける工程をさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
踵パッドを前記踵接触領域の中心点に位置合わせするステップが、前記足の自然な運動を見込むように前記プラットフォームを変更する工程をさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項20】
前記保持覆いが、前記プラットフォームに連結された1対のストラップを含んでおり、前記中心線が前記ストラップ間の領域をほぼ均等に分割する、請求項13に記載の方法。
【請求項21】
前記ストラップが前記足の両側に不均一な圧力を及ぼす、請求項20に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−519115(P2009−519115A)
【公表日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−545965(P2008−545965)
【出願日】平成18年12月13日(2006.12.13)
【国際出願番号】PCT/US2006/062054
【国際公開番号】WO2007/070839
【国際公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【出願人】(508178319)
【Fターム(参考)】