説明

身長関連情報測定装置および体成分分析装置

【課題】身長関連情報測定装置および体成分分析装置に関する。
【解決手段】位置制限される被測定者の映像を撮影し、撮影された被測定者の映像から特定器官を認識し、認識された器官に基づいて該当の被測定者の身長関連情報を算出するように実現することによって、物理的な装置が人体に接しないため不快感を感じることなく、器官認識を介して被測定者の身長関連情報を推定することによって、より精密な身長関連情報を取得することができ、被測定者の映像を撮影し、撮影された被測定者の映像から特定器官を認識し、認識された器官に基づいて該当の被測定者の身長関連情報を算出し、さらに身長関連情報を被測定者の体成分の分析時に反映するように実現することで、精密な身長関連情報を取得することができると共に、ユーザ情報の入力を必要とすることなく、身長関連情報を用いて体成分分析を可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人体の器官の高さまたは身長などの身長関連の情報測定技術に関し、特に被測定者の映像から器官の高さを算出したり、算出された器官の高さから被測定者の身長を推定したりする技術、そして被測定者の性別、年齢などのユーザ情報入力を必要とすることなく体成分分析が可能な体成分分析技術に関する。
【背景技術】
【0002】
身長を測定する方式は、大きく、接触式および非接触式に区分することができる。接触式の身長測定方式は物理的な装置を人体に接触して身長を測定する方式であり、例えば、被測定者が真っ直ぐに立った状態でバーを手動または自動方式で被測定者の頭に接触させ、足の裏とバーの下段位置までの距離を測定して身長を測定する。
【0003】
非接触式の身長測定方式は、物理的な装置を人体に接触することなく身長を測定する方式であり、例えば、被測定者が真っ直ぐに立った状態で高さを把握している超音波センサを用いて被測定者の頭に超音波を発射し、被測定者の頭から反射する超音波を検出して被測定者の頭と超音波センサとの間の距離を算出し、超音波センサの高さから算出された距離を減算することによって被測定者の身長を測定することができる。
【0004】
しかし、接触式の身長測定方式は物理的な装置を人体に接触させるため不快感を誘発する恐れがあり、超音波を用いた非接触式の身長測定方式は髪の毛によって超音波が反射するため精密な身長測定が不可能であり、超音波センサを被測定者の高さよりも高い位置に設けなければならないという不便さがあった。
【0005】
したがって、本発明者は、物理的な装置を人体に接することなく不快感のない非接触方式よりも精密に被測定者の身長関連情報を取得することのできる技術について研究を行うことになった。
【0006】
また、従来における体成分分析装置は、被測定者の体成分を分析するために被測定者の性別、年齢などのユーザ情報入力を必要としたため、ユーザ入力に伴う不便さがあった。
【0007】
したがって、本発明者は被測定者の性別、年齢などのユーザ情報入力を必要とすることなく体成分を分析できることで、ユーザの便利性を向上させることのできる体成分分析技術に関する研究を行なった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2009−000534号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、前述した趣旨の下に発明されたものであり、被測定者の映像から特定器官を認識し、認識された器官に基づいて該当の被測定者の身長関連情報を算出することのできる身長関連情報測定装置を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、被測定者の映像から特定器官を認識し、認識された器官に基づいて該当の被測定者の身長関連情報を算出することのできる体成分分析装置を提供することにある。
【0011】
本発明の更なる目的は、身長関連情報を被測定者の体成分の分析時に反映してユーザ情報入力を必要とすることなく体成分分析が可能な体成分分析装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記のような目的を達成するための本発明の一実施形態によると、身長関連情報測定装置が位置制限される被測定者の映像を撮影し、撮影された被測定者の映像から特定器官を認識し、認識された器官に基づいて該当の被測定者の身長関連情報を算出することを特徴とする。
【0013】
本発明の他の実施形態によると、体成分分析装置が被測定者の映像を撮影し、撮影された被測定者の映像から特定器官を認識し、認識された器官に基づいて該当の被測定者の身長関連情報を算出することを特徴とする。
【0014】
本発明の更なる実施形態によると、体成分分析装置がさらに身長関連情報を被測定者の体成分の分析時に反映することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る身長関連情報測定装置は、被測定者の映像から特定器官を認識し、認識された器官に基づいて該当の被測定者の身長関連情報を算出することで物理的な装置が人体に接しないため不快感を感じることなく、器官認識によって被測定者の身長関連情報を推定することで、より精密な身長関連情報を取得することができる有効な効果がある。
【0016】
また、本発明に係る体成分分析装置は、被測定者の映像から特定器官を認識し、認識された器官に基づいて該当の被測定者の身長関連情報を算出することで物理的な装置が人体に接しないため不快感を感じることなく、器官認識によって被測定者の身長関連情報を推定することによって、より精密な身長関連情報を取得することができる有効な効果がある。
【0017】
また、本発明に係る体成分分析装置は、被測定者の性別、年齢などのユーザ情報入力を必要とすることなく身長関連情報を用いて体成分分析を可能にすることによって、ユーザの便宜性を向上させることができる有効な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る身長関連情報測定装置の一実施形態の構成を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る身長関連情報測定装置の一実施形態の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明に係る身長関連情報測定装置の身長測定の概要図である。
【図4】本発明に係る身長関連情報測定装置の回転駆動部の一実施形態を示す図である。
【図5】本発明に係る身長関連情報測定装置の回転駆動部の他の実施形態を示す図である。
【図6】本発明に係る身長関連情報測定装置の線形駆動部の一実施形態を示す図である。
【図7】本発明に係る身長関連情報測定装置のカメラ部で複数のカメラを用いた実施形態を示す図である。
【図8】本発明に係る身長関連情報測定装置のカメラ部の前面に偏光レンズを設けた実施形態を示す図である。
【図9】本発明に係る身長関連情報測定装置のカメラ部を光学系が分散した形態に実現した実施形態を示す図である。
【図10】本発明に係る体成分分析装置の一実施形態の構成を示す斜視図である。
【図11】本発明に係る体成分分析装置の一実施形態の構成を示すブロック図である。
【図12】位置制限部を形成した体成分分析装置の一例を示す図である。
【図13】距離検知センサを設けた体成分分析装置の一例を示す図である。
【図14】本発明に係る体成分分析装置の身長測定の概要図である。
【図15】本発明に係る体成分分析装置の体成分分析測定の概要図である。
【図16】本発明に係る体成分分析装置の回転駆動部の一実施形態を示す図である。
【図17】本発明に係る体成分分析装置の回転駆動部の更なる実施形態を示す図である。
【図18】本発明に係る体成分分析装置の線形駆動部の一実施形態を示す図である。
【図19】本発明に係る体成分分析装置のカメラ部として複数のカメラを用いた実施形態を示す図である。
【図20】本発明に係る体成分分析装置のカメラ部の前面に偏光レンズを設けた実施形態を示す図である。
【図21】本発明に係る体成分分析装置のカメラ部を光学系が分散した形態で実現した実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付する図面を参照しながら記述される好適な実施形態によって本発明を当業者が容易に理解かつ実現できるように詳説する。
【0020】
本発明の説明において関連する公知機能または構成に対する具体的な説明が本発明実施形態の要旨を曖昧にすると判断される場合にはその詳説は省略する。
【0021】
本発明の明細書全般にわたって用いられる用語は、本発明の実施形態における機能を考慮して定義された用語であり、ユーザまたは運用者の意図、慣例などによって十分に変形され得る事項であるため、この用語の定義は本明細書全般にわたる内容に基づいて下されなければならない。
【0022】
図1は、本発明に係る身長関連情報測定装置の一実施形態の構成を示す斜視図、図2は、本発明に係る身長関連情報測定装置の一実施形態の構成を示すブロック図である。
【0023】
図1および図2に示すように、この実施形態に係る身長関連情報測定装置100は、位置制限部110、カメラ部120、身長関連情報算出部130、および身長関連情報出力部140を備えてなる。
【0024】
位置制限部110は、被測定者の測定位置を制限する。ここで、位置制限部110が被測定者が足を踏む位置を制限するように実現してもよい。例えば、図1に示すように下部体10を構成し、この下部体に人の足裏の形の位置制限部110を形成して被測定者が人の足裏の形の位置制限部110に立つようにすることで足を踏む位置を制限することができる。
【0025】
カメラ部120は、位置制限部110によって位置制限される被測定者の映像を撮影する。例えば、下部体10の前面に結合される支持部20の上段に上部体30を結合し、この上部体30にカメラ部120を固定または回転または移動自在に設けて、被測定者がカメラ部120を凝視する状態でカメラ部120が被測定者の映像を撮影するように実現してもよい。
【0026】
ここで、下部体10に形成された人の足裏の形の位置制限部110に被測定者が立つと、被測定者の位置が制限され、この状態でカメラ部120が被測定者の映像を撮影すると、位置制限された被測定者の映像が撮影されるようになる。
【0027】
身長関連情報算出部130は、上部体30に搭載されるマイクロ・プロセッサまたはこれによって実行されるソフトウェアの形態で実現してもよく、カメラ部120によって撮影される被測定者の映像から特定器官を認識し、認識された器官に基づいて該当の被測定者の身長関連情報を算出する。身長関連情報は、器官の高さ算出値または身長推定値であってもよい。
【0028】
ここで、身長関連情報算出部130が認識された器官の高さを算出し、算出された器官の高さに基づいて被測定者の身長を推定するように実現してもよい。例えば、身長関連情報算出部130がカメラの高さ、算出された器官の高さ、および器官の高さから推定される推定値を合算して被測定者の身長を推定することができる。
【0029】
ここで、より精密な測定のために、身長関連情報算出部130が器官の高さ算出時にカメラ部120と位置制限部110との間の水平距離を反映して器官の高さを算出するように実現してもよい。カメラ部120と位置制限部110との間の水平距離は予め正規化された設定値であってもよく、距離検知センサ(図示せず)などによってリアルタイムで取得された値であってもよい。
【0030】
図3は、本発明に係る身長関連情報測定装置の身長測定の概要図である。図3において、Hは測定しようとする被測定者の身長、h1はカメラの高さ、h2は被測定者映像から算出される器官の高さ、h3は器官の高さから推定される推定値、dはカメラ部120と位置制限部110との間の水平距離であると仮定する。
【0031】
カメラの高さh1は、カメラ部120が固定された場合、固定された設定値、カメラ部120が上/下方向に移動自在な場合に上/下移動距離に応じて変動する設定値に予め決定されている値である。
【0032】
被測定者映像から算出される器官の高さh2は、例えば、カメラによって撮影される全体の映像領域のうち基準となるy座標からカメラによって撮影される全体映像で認識された器官の中心位置のy座標間のピクセル数に応じて算出されてもよい。
【0033】
ここで、各ピクセル当たりの高さは、カメラ部120と位置制限部110との間の水平距離dに応じて変わり、カメラ部120と位置制限部110との間の水平距離dを一定に維持するよう被測定者の位置を制限することで、各ピクセル当たりの高さを正規化して器官の高さh2を精密に算出することができる。
【0034】
カメラによって撮影される全体の映像領域のうち基準となるy座標はカメラの傾斜角によって変わる値であり、カメラが正確に正面に向かうよう設けられた場合、基準となるy座標はカメラによって撮影される全体映像領域のうち中央になるy座標である。
【0035】
一方、人体の目のような器官は身長と比例関係にあるため、複数の標本集団の人々から特定器官と身長との関係を分析して器官の高さから推定される推定値h3を経験的または実験的に正規化することができる。
【0036】
カメラの高さh1および器官の高さから推定される推定値h3は予め決定された値であるため、身長関連情報算出部130は、被測定者映像から算出される器官の高さh2のみを算出すると、被測定者の身長H=h1+h2+h3を算出することができる。
【0037】
例えば、身長関連情報算出部130がカメラによって撮影される全体映像から目のような特定器官の特徴点を検出して特定器官を認識し、認識された器官の中心位置のy座標を算出した後、カメラによって撮影される全体の映像領域のうち基準となるy座標からカメラによって撮影される全体映像で認識された器官の中心位置のy座標間のピクセル数を算出し、算出されたピクセル数から器官の高さh2を算出する。また、これによって被測定者の身長H=h1+h2+h3を算出する。
【0038】
身長関連情報出力部140は、身長関連情報算出部130によって算出される身長関連情報を出力する。ここで、身長関連情報出力部140が身長関連情報を画面出力したり、音声出力したり、ネットワーク出力したり、または印刷出力するように実現してもよい。
【0039】
例えば、身長関連情報出力部140が上部体30の前面に形成されるLCDパネルの形態に実現され、身長関連情報算出部130によって算出される身長関連情報を画面出力するように実現してもよい。
【0040】
したがって、前述した本発明は被測定者の映像から特定器官を認識し、認識された器官に基づいて該当の被測定者の身長関連情報を算出することで物理的な装置が人体に接しないため不快感を感じることなく、器官認識によって被測定者の身長関連情報を推定することで精密な身長関連情報を取得することができる。
【0041】
本発明の付加的な実施形態によると、身長関連情報測定装置100がカメラの撮影角を自動または手動で変更する回転駆動部150をさらに備えてもよい。ここで、図4に示すように回転駆動部150がカメラ部120を上/下方向に回転駆動して撮影角を変更するように実現してもよい。
【0042】
これとは異なって、図5に示すように回転駆動部150がカメラ部120の固定された身長関連情報出力部140を上/下方向に回転駆動して撮影角を変更するように実現してもよい。
【0043】
すなわち、図4に示す実施形態は、カメラ部120そのものを上/下方向に回転駆動するよう回転駆動部150を構成することによって、図5に示す実施形態は、カメラ部120の固定された身長関連情報出力部140を上/下方向に回転駆動するよう回転駆動部150を構成することによって、被測定者の身長に応じてカメラの撮影角を上/下に自由に変更しながら被測定者の映像を撮影して特定器官を認識することができる。
【0044】
本発明の付加的な実施形態によると、図6に示すように、身長関連情報測定装置100がカメラの撮影位置を自動または手動で変更する線形駆動部160をさらに備えてもよい。線形駆動部160は、カメラ部120を上/下方向に線形駆動して撮影位置を変更する。
【0045】
すなわち、図6に示す実施形態はカメラ部120を上/下方向に線形駆動するよう線形駆動部160を構成することによって、被測定者の身長に応じてカメラの位置を上/下に自由に移動しながら被測定者の映像を撮影して特定器官を認識することができる。
【0046】
本発明の付加的な実施形態によると、図7に示すように、身長関連情報測定装置100のカメラ部120が上/下方向に離隔された複数のカメラを備えてもよい。
【0047】
すなわち、図7に示す実施形態は、上/下方向に離隔して設けられた複数のカメラのうち適した1つのカメラを選択して被測定者の映像を撮影するようカメラ部120を構成することで、被測定者の身長に応じて適切なカメラを選択して被測定者の映像を撮影し、特定器官を認識することができる。
【0048】
本発明の付加的な実施形態によると、図8に示すように、身長関連情報測定装置100がカメラ部120の前面に撮影角を拡張させる偏光レンズ170をさらに備えるように実現してもよい。
【0049】
この実施形態は、カメラ部120の前面に撮影角を拡張させる偏光レンズ170を設け、近接の距離でカメラ部120によって撮影される被測定者の映像領域をさらに拡大させるためのものである。
【0050】
本発明に係る身長関連情報測定装置100のカメラ部120は、光学系(複数のレンズ)が一列に配列される一般的な形態のカメラを用いてもよく、図9に示すように、光学系(レンズおよびミラー)の分散された形態のスキャン方式のカメラを用いてもよい。
【0051】
図9に示すカメラ部120は、光出力部121、球面レンズ122、回転ミラー123、および光検出部124を備えてなる。光出力部121は光を出力する。球面レンズ122は、光出力部121によって出力される光を屈折および集光させる。
【0052】
回転ミラー123は、球面レンズ122によって屈折および集光される光を反射させて被測定者に入射させ、被測定者から反射される光を反射させて球面レンズに入射させる。光検出部124は、回転ミラー123によって反射して球面レンズ122によって屈折および集光される光を検出する。
【0053】
すなわち、この実施形態は、光学系(レンズおよびミラー)の分散された形態のスキャン方式のカメラを用いて被測定者の映像を撮影することができる。
【0054】
本発明の付加的な実施形態によると、身長関連情報測定装置100が被測定者の体重を測定する体重測定部180、体重測定部180によって測定された体重に関する情報を出力する体重情報出力部190をさらに備えるように実現してもよい。
【0055】
例えば、体重測定部180が、図1に示す下部体10に設けられて被測定者が下部体10に形成された人の足裏の形の位置制限部110に立つと、体重測定部180が被測定者の体重を測定するように実現してもよい。
【0056】
一方、被測定者の体重に関する情報を出力する体重情報出力部190は、被測定者の身長関連情報を出力する身長関連情報出力部140と別の装置に実現してもよいが、好ましくは、体重情報出力部190および身長関連情報出力部140を同じ装置に実現してもよい。
【0057】
すなわち、この実施形態は、本発明に係る身長関連情報測定装置100によって被測定者の身長を測定すると同時に体重までも測定することができる。
【0058】
本発明の付加的な実施形態によると、身長関連情報測定装置100が被測定者の身長関連の情報測定を開始する起動信号の入力を受ける起動信号入力部200をさらに備えてもよい。
【0059】
ここで、起動信号入力部200が特別なキー操作によって測定を開始する起動信号の入力を受けてもよいが、精密な測定のためにキー操作の必要のない音声入力や行動入力方式によって起動信号が入力されるように実現してもよい。
【0060】
例えば、起動信号入力部200が被測定者の音声を読み取って起動信号を検出するように実現し、「測定開始」などのような被測定者の音声入力を検出することによって測定を開始するように実現してもよい。
【0061】
すなわち、本願発明に係る身長関連情報測定装置100は、精密な測定のために被測定者の位置を位置制限部110によって制限している。もし、測定開始のためにユーザが特別なキー操作を実行すると、煩わしいだけではなく、キー操作のため被測定者の動きに応じて精密測定に影響を与える恐れがある。したがって、特別なキー操作を行うことなく測定を開始するために、音声入力または行動入力方式によって起動信号が入力できるように実現してもよい。
【0062】
一方、本発明の付加的な実施形態によると、カメラ部120によって撮影される被測定者映像は、カメラ部の傾斜角に応じて各ピクセル別の実距離が異なるため、これに対する補正が必要である。
【0063】
もし、カメラ部120が傾斜した状態で固定的に設けられる場合には、カメラ部のレンズ前面に非球面レンズ(図示せず)を設けてカメラ部120によって撮影される被測定者の映像を補正してもよい。
【0064】
もし、カメラ部120が上/下で回転自在に設けられる場合には、カメラ部120の傾斜角に応じてソフトウェア的にカメラ部120によって撮影される被測定者映像を補正してもよい。したがって、このような映像補正によって精密な身長関連の情報取得が可能になる。
【0065】
図10は本発明に係る体成分分析装置の一実施形態の構成を示す斜視図、図11は本発明に係る体成分分析装置の一実施形態の構成を示すブロック図である。
【0066】
図10および図11に図示すように、この実施形態に係る体成分分析装置1100は、被測定者の身体に印加される電圧を測定して被測定者の生体インピーダンスを算出し、算出された生体インピーダンスから被測定者の体成分を分析する装置であり、カメラ部1110および身長関連情報算出部1120を備えてなる。
【0067】
カメラ部1110は被測定者の映像を撮影する。図10に示すように、下部体1010の前面に結合される支持部1020の上段に上部体1030を結合し、この上部体1030にカメラ部1110を固定または回転または移動自在に設け、被測定者がカメラ部1110を凝視する状態でカメラ部1110が被測定者の映像を撮影するように実現してもよい。
【0068】
身長関連情報算出部1120は、上部体1030に搭載されるマイクロ・プロセッサまたはこれによって実行されるソフトウェアの形態に実現してもよく、カメラ部1110によって撮影される被測定者の映像から特定器官を認識し、認識された器官に基づいて該当の被測定者の身長関連情報を算出する。身長関連情報は、器官の高さ算出値または身長推定値であってもよい。
【0069】
ここで、身長関連情報算出部1120が認識された器官の高さを算出し、算出された器官の高さに基づいて被測定者の身長を推定するように実現してもよい。例えば、身長関連情報算出部1120がカメラの高さ、算出された器官の高さ、および器官の高さから推定される推定値を合算して被測定者の身長を推定することができる。
【0070】
ここで、より精密な測定のために、身長関連情報算出部1120が器官の高さ算出時にカメラ部1110と被測定者との間の水平距離を反映して器官の高さを算出するように実現してもよい。カメラ部1110と被測定者との間の水平距離は予め正規化された設定値であってもよく、リアルタイムで取得された値であってもよい。
【0071】
一方、本発明の付加的な実施形態によると、被測定者との間の水平距離を正規化するために本発明に係る体成分分析装置1100が、図12に示すように位置制限部1130をさらに備えてもよい。位置制限部1130は、被測定者の測定位置を制限してカメラ部1110と被測定者との間の水平距離を一定にする。
【0072】
ここで、位置制限部1130が足電極であってもよい。例えば、下部体1010に人の足裏の形の足電極を形成して、被測定者が人の足裏の形の足電極に立つようにすることで被測定者の測定位置を制限してもよい。
【0073】
一方、本発明の付加的な実施形態によると、被測定者との間の水平距離をリアルタイムで取得するために、本発明に係る体成分分析装置1100が、図13に示すように距離検知センサ1140をさらに備えてもよい。距離検知センサ1140は、カメラ部1110と被測定者との間の水平距離を測定する。
【0074】
図14は、本発明に係る体成分分析装置の身長測定の概要図である。図14において、Hは測定しようとする被測定者の身長、h1はカメラの高さ、h2は被測定者映像から算出される器官の高さ、h3は器官の高さから推定される推定値、dはカメラ部110と被測定者との間の水平距離であると仮定する。
【0075】
カメラの高さh1は、カメラ部1110が固定された場合、固定された設定値、カメラ部1110が上/下方向に移動自在な場合、上/下移動距離に応じて変動する設定値に予め決定されている値である。
【0076】
被測定者映像から算出される器官の高さh2は、例えば、カメラによって撮影される全体の映像領域のうち基準となるy座標からカメラによって撮影される全体映像で認識された器官の中心位置のy座標間のピクセル数に応じて算出されてもよい。
【0077】
ここで、各ピクセル当たりの高さは、カメラ部1110と被測定者との間の水平距離dに応じて変わり、カメラ部1110と被測定者との間の水平距離dを一定に維持するよう被測定者の位置を制限することで、各ピクセル当たりの高さを正規化して器官の高さh2を精密に算出することができる。被測定者の位置制限については後で具体的に説明する。
【0078】
カメラによって撮影される全体の映像領域のうち基準となるy座標はカメラの傾斜角によって変わる値であり、カメラが正確に正面に向かうよう設けられた場合、基準となるy座標は、カメラによって撮影される全体映像領域のうち中央となるy座標である。
【0079】
一方、人体の目のような器官は身長と比例関係にあるため、複数の標本集団の人々から特定器官と身長との関係を分析して器官の高さから推定される推定値h3を経験的または実験的に正規化することができる。
【0080】
カメラの高さh1および器官の高さから推定される推定値h3は予め決定された値であるため、身長関連情報算出部1120は、被測定者映像から算出される器官の高さh2のみを算出すると、被測定者の身長H=h1+h2+h3を算出することができる。
【0081】
例えば、身長関連情報算出部1120がカメラによって撮影される全体映像から目のような特定器官の特徴点を検出して特定器官を認識し、認識された器官の中心位置のy座標を算出した後、カメラによって撮影される全体の映像領域のうち基準となるy座標からカメラによって撮影される全体映像で認識された器官の中心位置のy座標間のピクセル数を算出し、算出されたピクセル数から器官の高さh2を算出する。また、これから被測定者の身長H=h1+h2+h3を算出する。
【0082】
したがって、前述した本発明は、被測定者の映像から特定器官を認識し、認識された器官に基づいて該当の被測定者の身長関連情報を算出することで物理的な装置が人体に接しないため不快感を感じることなく、器官認識によって被測定者の身長関連情報を推定することで精密な身長関連情報を取得することができる。
【0083】
本発明の付加的な実施形態によると、本発明に係る体成分分析装置1100が一対の足電極体1150、手電極体1160、切り替え部1170、測定部1180、および体成分分析部1190を備えてなる。
【0084】
一対の足電極体1150および手電極体1160には少なくとも1つの電流印加用電極1151、1161、少なくとも1つの電圧測定用電極1152、1162をそれぞれ備える。
【0085】
切り替え部1170は、測定部位に応じて各足電極体1150および手電極体1160に含まれる電流印加用電極1151、1161の間の接続または接続解除を行って、同時に各足電極体1150および手電極体1160に含まれる電圧測定用電極1152、1162の間の接続または接続解除を行う。
【0086】
測定部1180は、切り替え部1170によって接続された電流印加用電極1151、1161に接触した被測定者の身体部位に電流を印加し、切り替え部1170によって接続された電圧測定用電極1152、1162に接触された被測定者の身体部位において電圧を測定する。
【0087】
体成分分析部1190は、測定部1180によって測定された電圧から被測定者の身体部位別の生体インピーダンスを算出し、算出された被測定者の身体部位別の生体インピーダンスから被測定者の体成分を分析する。
【0088】
ここで、体成分分析部1190が身長関連情報算出部1120によって算出された身長関連情報を被測定者の体成分の分析時に反映する。体成分の分析時に被測定者の身長関連情報は主な変数であり、例えば、身長の自乗を生体インピーダンスで割った値をインピーダンス指数とし、このインピーダンス指数は身体の筋肉量に関わっている。
【0089】
したがって、被測定者の身長関連情報を自動で算出し、これを被測定者の体成分の分析時に反映すると、被測定者の年齢、性別などのユーザ情報を別に入力しなくても被測定者の体成分を分析することができるため、ユーザの便宜性を向上させることができる。
【0090】
図15は、本発明に係る体成分分析装置の体成分分析測定の概要図である。図15は、被測定者の部位別に体成分を分析するための人体の電気的モデルを示している。図15に示す人体の電気的モデルは人体を1つの人体抵抗を有した伝導体であると仮定することなく、右腕、左腕、胴体、右足、および左足という各5個の人体抵抗を有する伝導体であると仮定している。
【0091】
図に示すように、部位別の抵抗は、RRA、RLA、R、RRL、RLLで表している。抵抗RおよびRは親指と手の平の抵抗を表し、手首部位から枝の形に外側にのびている。抵抗RおよびRはかかとおよび足底前部の抵抗を表し、足首部位から枝を形成して外側にのびている。
【0092】
測定のために被測定者は足電極E5、E6、E7、E8を踏んで手電極E1、E2、E3、E4を把持した後、背筋を伸ばした姿勢を取ると、体成分分析装置が人体の部位別に体成分を自動で分析して結果を出力する。
【0093】
部位別の人体抵抗を測定する方法について説明すると、例えば、右腕の人体抵抗RRAを測定するためには切り替え部1170のスイッチング動作によって手電極E1と足電極E5との間で電流を流し、測定部1180が手電極E2と手電極E4との間で電圧を測定する。電流はR→RRA→R→RRL−Rを介して流れ、電圧はR→RRA→RLA→Rに形成されるループで測定される。電流の流れた通路と電圧の測定されたループはRRAで重なって右腕の人体抵抗RRAを測定する。このような測定によって体成分分析装置の電圧測定端子の入力インピーダンスが大きい場合、R〜Rにかけた末端の人体抵抗値は右腕抵抗の測定に影響を与えない。これは接触抵抗が変化してR〜Rの抵抗値が変化しても人体の部位別の抵抗値を測定することに影響を与えないことを意味する。
【0094】
右側の他の部位の生体インピーダンスは右腕の測定と類似に測定される。手電極E1と足電極E5との間で電流を流し、手電極E4と足電極E8との間で電圧を測定すると胴の人体抵抗Rを、足電極E6と足電極E8との間で電圧を測定すると右の足の人体抵抗RRLを求めることができる。左側の部位別生体インピーダンスを求めるためには手電極E3と足電極E7との間で電流を流し、手電極E2と手電極E4との間で電圧を測定すると左の腕の人体抵抗RLAを、足電極E6と足電極E8との間で電圧を測定すると左の足の人体抵抗RLLを求めることができる。
【0095】
測定部1180によって人体抵抗が求められると、体成分分析部190が生体インピーダンス測定(BIA:Bioelectrical Impedance Analysis)技術を用いて人体抵抗から被測定者の体成分を分析する。
【0096】
生体インピーダンス測定技術は、人体の体水分を電気的な方法を用いて測定する技術である。弱い交流電流信号を人体に流す時は導電の高い体水分に沿って流れる。水分の多少は流れる通路の広狭を決定することになるが、これをインピーダンスという測定値に表す。
【0097】
インピーダンスZとは、電気の流れるときにこれを妨害する力である。インピーダンスは工学的には抵抗RとリアクタンスXのベクトル和に決定される。
【0098】
【数1】

【0099】
ところが、人体の場合、インピーダンスおよび抵抗値は約2〜3Ω程度しか差がなく、この差は無視できるほど小さい値であるため生体インピーダンス測定分野においてインピーダンスは抵抗値と同一であると見なす。
【0100】
導体の抵抗Rは比抵抗ρと導体の長さLに比例し、断面積Aに反比例する。
【0101】
【数2】

【0102】
上記の式から導体の体積Vは比抵抗ρ、導体の長さL、および抵抗Rの関数に表してもよい。
【0103】
【数3】

【0104】
この式を人体に適用すると、導体の体積Vは人体の体水分に対応し、比抵抗ρは体水分の単位体積当たり抵抗Cに対応し、導体の長さLは人体の身長に対応し、抵抗Rは人体抵抗、すなわち、人体の生体インピーダンスに対応するため、体水分を求める形は次の通りである。
【0105】
【数4】

【0106】
身長は身長関連情報算出部120によって算出される値であり、体水分の単位体積当たり抵抗Cは体水分には単位体積当たり一定量の電解質が溶け合っているため、一定の定数値に表し得るため、測定部180によって人体抵抗、すなわち、人体の生体インピーダンス値を測定すると人体の体水分を求めることができる。
【0107】
身体を構成している体成分は、体水分、タンパク質、体脂肪、無機質(骨)の4種類の成分で主に構成されている。この4種類の成分が体重において占めている比率は性別と個人差があるものの、約55:20:20:5程度である。ところが、この成分のうち体水分量と体脂肪量を把握すると残り成分を求めることができる。
【0108】
なぜなら、タンパク質および体水分は筋肉を形成する主成分であり、これは互いに比例的な関係を有する。すなわち、健康な筋肉は約73%が水からなり、残りの27%がタンパク質である。無機質は主に骨を形成している主成分であり、骨の重さは筋肉量と密接な関係を有する。したがって、体水分量からタンパク質量および無機質量を求めることができるため、体水分量および体脂肪量を把握すると、体成分を形成している4種類の成分の全てを把握することができる。
【0109】
すなわち、測定部1180によって人体の生体インピーダンス値を取得すると、体成分分析部1190を介して人体の体水分量を求めることができ、この体水分量からタンパク質量および無機質量を求めることができる。体水分量からタンパク質量および無機質量を除くと体脂肪量が求められる。したがって、人体の生体インピーダンス測定によって人体の体脂肪などの体成分分析が可能になる。
【0110】
一方、本発明の付加的な実施形態によると、体成分分析装置1100が体成分情報出力部1192をさらに備えてもよい。体成分情報出力部1192は、体成分分析部1190によって分析された被測定者の体成分情報を出力する。ここで、体成分情報出力部1192が体成分情報を画面出力したり、音声出力したり、ネットワーク出力したり、または、印刷出力するように実現してもよい。
【0111】
例えば、体成分情報出力部1192が上部体1030の前面に形成されるLCDパネルの形態に実現され、体成分分析部1190によって分析された被測定者の体成分情報を画面出力するように実現してもよい。したがって、体成分分析装置1100が体成分情報出力部1192を介して体成分分析部1190によって分析された被測定者の体成分情報を出力することで、被測定者などを把握することができる。
【0112】
一方、本発明の付加的な実施形態によると、体成分分析装置1100がカメラの撮影角を自動または手動に変更する回転駆動部1194をさらに備えてもよい。ここで、図16に図示すように、回転駆動部1194がカメラ部1110を上/下方向に回転駆動して撮影角を変更するように実現してもよい。
【0113】
これとは異なって、図17に図示すように回転駆動部1194がカメラ部1110の固定された体成分情報出力部1192を上/下方向に回転駆動して撮影角を変更するように実現してもよい。
【0114】
すなわち、図16に示す実施形態は、カメラ部1110そのものを上/下方向に回転駆動するよう回転駆動部1194を構成することによって、図17に示す実施形態は、カメラ部1110の固定された体成分情報出力部1192を上/下方向に回転駆動するよう回転駆動部1194を構成することによって、被測定者の身長に応じてカメラの撮影角を上/下に自由に変更しながら被測定者の映像を撮影して特定器官を認識することができる。
【0115】
一方、本発明の付加的な実施形態によると、図18に図示すように、体成分分析装置1100がカメラの撮影位置を自動または手動で変更する線形駆動部1196をさらに備えてもよい。線形駆動部1196は、カメラ部1110を上/下方向に線形駆動して撮影位置を変更する。
【0116】
すなわち、図18に示す実施形態は、カメラ部1110を上/下方向に線形駆動するよう線形駆動部1196を構成することによって、被測定者の身長に応じてカメラの位置を上/下に自由移動しながら被測定者の映像を撮影して特定器官を認識することができる。
【0117】
一方、本発明の付加的な実施形態によると、図19に図示すように、体成分分析装置1100のカメラ部1110が上/下方向に離隔された複数のカメラを備えてもよい。
【0118】
すなわち、図19に示す実施形態は上/下方向に離隔して設けられた複数のカメラのうち、適する1つのカメラを選択して被測定者の映像を撮影するようカメラ部1110を構成することで、被測定者の身長に応じて適切なカメラを選択し、被測定者の映像を撮影して特定器官を認識することができる。
【0119】
一方、本発明の付加的な実施形態によると、図20に図示すように、体成分分析装置1100がカメラ部1110の前面に撮影角を拡張させる偏光レンズ1198をさらに備えるように実現してもよい。
【0120】
この実施形態は、カメラ部1110の前面に撮影角を拡張させる偏光レンズ1198を設け、近接した距離でカメラ部1110によって撮影される被測定者の映像領域をさらに拡大するためのものである。
【0121】
一方、本発明の付加的な実施形態によると、体成分分析装置1100のカメラ部1110は、光学系(複数のレンズ)が一列に配列される一般的な形態のカメラを用いてもよく、図21に図示すように、光学系(レンズおよびミラー)が分散した形態のスキャン方式のカメラを用いてもよい。
【0122】
図21に示すカメラ部1110は、光出力部1111、球面レンズ1112、回転ミラー1113、光検出部1114を備えてなる。光出力部1111は光を出力する。球面レンズ1112は光出力部1111によって出力される光を屈折および集光させる。
【0123】
回転ミラー1113は、球面レンズ1112によって屈折および集光される光を反射させて被測定者に入射させ、被測定者から反射される光を反射させて球面レンズに入射させる。光検出部1114は、回転ミラー1113により反射されて球面レンズ1112によって屈折および集光される光を検出する。
【0124】
すなわち、この実施形態は、光学系(レンズおよびミラー)の分散された形態のスキャン方式のカメラを用いて被測定者の映像を撮影した実施形態である。
【0125】
一方、本発明の付加的な実施形態によると、体成分分析装置1100が被測定者の体重を測定する体重測定部1200をさらに備えるように実現してもよい。
【0126】
例えば、体重測定部1200が図1に示す下部体1010に設けられて被測定者が下部体1010に立つと、体重測定部1200が被測定者の体重を測定するように実現してもよい。ここで、体成分分析部1190が体重測定部1200によって測定された体重に関する情報を被測定者の体成分の分析時に反映するように実現してもよい。
【0127】
すなわち、この実施形態は本発明に係る体成分分析装置1100によって被測定者の体成分を分析するとき、体重を測定して体成分の分析時に反映することで、より精密な体成分分析を可能にした実施形態である。
【0128】
一方、本発明の付加的な実施形態によると、体成分分析装置1100が被測定者の体成分分析を開始する起動信号の入力を受ける起動信号入力部1300をさらに備えてもよい。
【0129】
ここで、起動信号入力部1300が特別なキー操作に応じて被測定者の体成分分析を開始する起動信号の入力を受けてもよいが、精密な測定のためにキー操作が必要のない音声入力や行動入力方式によって起動信号が入力されるように実現してもよい。
【0130】
例えば、起動信号入力部1300が被測定者の音声を読み取って起動信号を検出するように実現し、「測定開始」などのような被測定者の音声入力を検出することによって測定を開始するように実現してもよい。
【0131】
もし、被測定者の体成分分析を開始するためにユーザが特別なキー操作を実行すると、煩わしいだけではなく、キー操作のため被測定者の動きに応じて精密測定に影響を与える恐れがある。したがって、特別なキー操作を行うことなく測定を開始するために、音声入力または行動入力方式によって起動信号が入力できるように実現してもよい。
【0132】
一方、本発明の付加的な実施形態によると、カメラ部1110によって撮影される被測定者映像は、カメラ部の傾斜角に応じて各ピクセル別の実距離が異なるため、これに対する補正が必要である。
【0133】
もし、カメラ部1110が傾斜した状態で固定的に設けられる場合には、カメラ部のレンズ前面に非球面レンズ(図示せず)を設けてカメラ部1110によって撮影される被測定者映像を補正してもよい。
【0134】
もし、カメラ部1110が上/下で回転自在に設けられる場合には、カメラ部1110の傾斜角に応じてソフトウェア的にカメラ部1110によって撮影される被測定者映像を補正してもよい。したがって、このような映像補正によって精密な身長関連の情報取得が可能になる。
【0135】
以上で説明したように、本発明は、被測定者の映像から特定器官を認識し、認識された器官に基づいて該当の被測定者の身長関連情報を算出することによって物理的な装置が人体に接しないため不快感を感じることなく、器官認識によって被測定者の身長関連情報を推定することによって精密な身長関連情報を取得することができるため、提示する本発明の目的を達成することができる。
【0136】
また、本発明は被測定者の映像から特定器官を認識し、認識された器官に基づいて該当の被測定者の身長関連情報を算出することによって物理的な装置が人体に接しないため不快感を感じることなく、器官認識によって被測定者の身長関連情報を推定することによって、より精密な身長関連情報を取得することができる有効な効果がある。
【0137】
また、本発明は、被測定者の性別、年齢などのユーザ情報入力を必要とせずに、身長関連情報を用いて体成分分析が可能であるため、ユーザの便宜性を向上させることによって、提示する本発明の目的を達成することができる。
【0138】
本発明は、多様なコンピュータ手段を介して様々な処理を実行することができるプログラム命令の形態で実現され、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読取可能な媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などの単独または組み合わせたものを含んでもよい。媒体に記録されるプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計されて構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知のものであり使用可能なものであってもよい。コンピュータ読取可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD−ROM、DVDのような光記録媒体、光ディスクのような光磁気媒体、及びROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれてもよい。プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるような機械語コード(machine code)だけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータによって実行され得る高級言語コード(higher level code)を含む。上述したハードウェア装置は、本発明の動作を行うために1つ以上のソフトウェアのレイヤで動作するように構成されてもよい。
【0139】
上述したように本発明を限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、このような実施形態から多様な修正及び変形が可能である。
【0140】
したがって、本発明の範囲は、開示された実施形態に限定して定められるものではなく、特許請求の範囲だけではなく特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるものである。
【産業上の利用可能性】
【0141】
本発明は、人体の器官の高さまたは身長などの身長関連情報を測定する技術分、またはその応用技術分野において産業上利用可能であり、体成分分析技術分野およびこの応用技術分野において産業上利用可能である。
【符号の説明】
【0142】
10 下部体
20 支持部
30 上部体
100 身長関連情報測定装置
110 位置制限部
120 カメラ部
121 光出力部
122 球面レンズ
123 回転ミラー
124 光検出部
130 身長関連情報算出部
140 身長関連情報出力部
150 回転駆動部
160 線形駆動部
170 偏光レンズ
180 体重測定部
190 体重情報出力部
200 起動信号入力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被測定者の映像を撮影するカメラ部と、
前記カメラ部によって撮影される被測定者の映像から特定器官を認識し、認識された器官に基づいて該当の被測定者の身長関連情報を算出する身長関連情報算出部と、
を備えることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記身長関連情報は、前記器官の高さ算出値または身長推定値であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記身長関連情報算出部は、前記認識された器官の高さを算出し、当該算出された器官の高さに基づいて被測定者の身長を推定することを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記身長関連情報算出部は、カメラの高さ、前記算出された器官の高さ、及び前記器官の高さから推定される推定値を合算して被測定者の身長を推定することを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記装置は、被測定者の測定位置を制限する位置制限部をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記身長関連情報算出部は、前記器官の高さ算出時に前記カメラ部と前記位置制限部との間の水平距離を反映して前記器官の高さを算出することを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記身長関連情報算出部は、前記器官の高さの算出時に前記カメラ部と前記被測定者との間の水平距離を反映して前記器官の高さを算出することを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項8】
前記装置は、前記被測定者の測定位置を制限して前記カメラ部と前記被測定者との間の水平距離を一定にする位置制限部をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記位置制限部は、足電極であることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記装置は、前記カメラ部と前記被測定者との間の水平距離を測定する距離検知センサをさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項11】
前記位置制限部は、前記被測定者の足を踏む位置を制限することを特徴とする請求項5、請求項6、請求項8、または請求項9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記装置は、前記身長関連情報算出部によって算出される身長関連情報を出力する身長関連情報出力部をさらに備えることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記身長関連情報出力部は、前記身長関連情報を画面出力することを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記身長関連情報出力部は、前記身長関連情報を音声出力することを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記身長関連情報出力部は、前記身長関連情報をネットワーク出力することを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項16】
前記身長関連情報出力部は、前記身長関連情報を印刷出力することを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項17】
前記装置は、前記カメラ部を上/下方向に回転駆動して撮影角を変更する回転駆動部をさらに備えることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項18】
前記装置は、前記カメラ部が固定された身長関連情報出力部を上/下方向に回転駆動して撮影角を変更する回転駆動部をさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項19】
前記装置は、前記カメラ部を上/下方向に線形駆動して撮影位置を変更する線形駆動部をさらに備えることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項20】
前記カメラ部は、上/下方向に離隔された複数のカメラを備えることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項21】
前記装置は、前記カメラ部の前面に撮影角を拡張させる偏光レンズをさらに備えることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項22】
前記カメラ部は、
光を出力する光出力部と、
前記光出力部によって出力される光を屈折および集光させる球面レンズと、
前記球面レンズによって屈折および集光される光を反射させて前記被測定者に入射させ、前記被測定者から反射される光を反射させて前記球面レンズに入射させる回転ミラーと、
前記回転ミラーによって反射されて前記球面レンズによって屈折および集光される光を検出する光検出部と、
を備えることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項23】
前記装置は、前記被測定者の体重を測定する体重測定部をさらに備えることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項24】
前記装置は、前記体重測定部によって測定された体重に関する情報を出力する体重情報出力部をさらに備えることを特徴とする請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記装置は、前記被測定者の身長関連の情報測定を開始する起動信号の入力を受ける起動信号入力部をさらに備えることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項26】
前記起動信号入力部は、前記被測定者の音声を読み取って前記起動信号を検出することを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記装置は、前記被測定者の体成分を分析する体成分分析部をさらに備え、
前記体成分分析部は、前記身長関連情報算出部によって算出された身長関連情報が前記被測定者の体成分の分析時に反映することを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項28】
前記装置は、
少なくとも1つの電流印加用電極と、少なくとも1つの電圧測定用電極とをそれぞれ備える一対の足電極体および手電極体と、
測定部位に応じて、それぞれの前記足電極体および前記手電極体に含まれる電流印加用電極の間の接続または接続解除を行ない、同時にそれぞれの前記足電極体および前記手電極体に含まれる電圧測定用電極の間の接続または接続解除を行う切り替え部と、
前記切り替え部によって接続された電流印加用電極に接触した前記被測定者の身体部位に電流を印加し、前記切り替え部によって接続された前記電圧測定用電極に接触した前記被測定者の身体部位で電圧を測定する測定部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記体成分分析部は、前記測定部によって測定された電圧から前記被測定者の身体部位別の生体インピーダンスを算出し、算出された前記被測定者の身体部位別の生体インピーダンスから被測定者の体成分を分析することを特徴とする請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記体成分分析部は、前記身長関連情報算出部によって算出された身長関連情報を前記被測定者の体成分の分析時に反映することを特徴とする請求項27に記載の装置。
【請求項31】
前記装置は、前記体成分分析部によって分析された前記被測定者の体成分情報を出力する体成分情報出力部をさらに備えることを特徴とする請求項27に記載の装置。
【請求項32】
前記体成分情報出力部は、前記体成分情報を画面出力することを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記体成分情報出力部は、前記体成分情報を音声出力することを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項34】
前記体成分情報出力部は、前記体成分情報をネットワーク出力することを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項35】
前記体成分情報出力部は、前記体成分情報を印刷出力することを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項36】
前記装置は、前記カメラ部が固定された体成分情報出力部を上/下方向に回転駆動して撮影角を変更する回転駆動部をさらに備えることを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項37】
前記装置は、前記被測定者の体重を測定する体重測定部をさらに備えることを特徴とする請求項27に記載の装置。
【請求項38】
前記体成分分析部は、前記体重測定部によって測定された体重に関する情報を前記被測定者の体成分の分析時に反映することを特徴とする請求項37に記載の装置。
【請求項39】
前記装置は、前記被測定者の体成分分析を開始する起動信号の入力を受ける起動信号入力部をさらに備えることを特徴とする請求項27に記載の装置。
【請求項40】
前記起動信号入力部は、前記被測定者の音声を読み取って前記起動信号を検出することを特徴とする請求項39に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2013−329(P2013−329A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−134290(P2011−134290)
【出願日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【出願人】(508142354)バイオ スペース・カンパニー・リミテッド (9)
【氏名又は名称原語表記】BIOSPACE CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】518−10 Dogok 2−dong,Gangnam−gu,Seoul,Republic of Korea
【Fターム(参考)】