説明

車両用サンバイザーの取付構造

【課題】サンバイザー本体の使用位置での自重回動による垂れ下がりを回避することができる車両用サンバイザーの取付構造の提供を図る。
【解決手段】合成樹脂製のサンバイザー支持シャフト3の周面が熱軟化してサンバイザー本体4が使用位置から自重回動した場合、シャフト周面に周方向に多段に形成された複数個の使用位置規定用の平坦面部7A〜7Dのうち、前記シャフト周面と板ばね部材20との線接触点位置に周方向で直近する平坦面部の1つに該板ばね部材20が弾接係止して、前記自重回動を小さく規制し、初期設定した回動角位置近傍でのサンバイザー本体4の使用姿勢が保持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のフロントウィンドウの車室内側の上縁部に沿って配設される車両用サンバイザーの取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車両用サンバイザーの取付構造として、例えば特許文献1に示されているように、サンバイザー本体を上方回動してルーフ内面にほぼ沿った格納位置で、その格納姿勢を保持できるようにしたものが知られている。
【0003】
これは、ルーフ骨格部材等の車体側にサンバイザー支持シャフトを略水平に取付け、このサンバイザー支持シャフトにサンバイザー本体を上下方向に回動可能に装着して構成される。前記サンバイザー本体のサンバイザー支持シャフト挿通部には、前記サンバイザー支持シャフトの周面に弾接してサンバイザー本体の回動抵抗を発生する板ばね部材が固定配置されている一方、前記サンバイザー支持シャフトの少くとも上面に平坦面部が面取り形成され、サンバイザー本体をルーフ内面にほぼ沿う格納位置に上方回動したときに、これと一体に回動する板ばね部材が前記平坦面部に弾性係止して、この格納姿勢を保持し得るように構成したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−254649号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記従来の構造によれば、サンバイザー本体の格納状態では、前述のように板ばね部材がサンバイザー支持シャフトの平坦面部に弾性係止しているため、サンバイザー本体の格納姿勢が確保される。
【0006】
また、サンバイザー本体を前記格納位置から下方回動して、任意の回動角位置に停止した使用位置では、前記板ばね部材がサンバイザー支持シャフトの周面に弾接してサンバイザー本体に回動抵抗が付与されているため、該サンバイザー本体の使用姿勢の保持機能を期待することができる。
【0007】
しかし、このサンバイザー本体の使用位置では、前記板ばね部材とサンバイザー支持シャフトの周面とが線接触状態にあってサンバイザー本体の姿勢保持力が前記格納位置にあるときに較べて低くなってしまうことは否めない。
【0008】
このため、サンバイザー本体を略垂直とした使用位置では問題はないが、これよりも回動角が小さい、または回動角が大きい使用位置では、走行時振動等によりサンバイザー本体が自重回動して、略垂直状態に垂れ下がってしまう可能性がある。
【0009】
これは特に、前記サンバイザー支持シャフトが合成樹脂製の場合、炎天下で車室内温度が上昇して、サンバイザー支持シャフトおよび板ばね部材が高温化すると、サンバイザー支持シャフトの周面が熱影響で軟化して板ばね部材の線接触点がサンバイザー本体の重量で回動方向にずれ動いて、前記サンバイザー本体の自重回動が発生し易くなる傾向となる。
【0010】
そこで、本発明は合成樹脂製のサンバイザー支持シャフトと、その周面に弾接する板ばね部材が高温化する環境下にあっても、サンバイザー本体をルーフ内面にほぼ沿う格納位置から下方回動して、任意の回動角位置に停止した使用位置での使用姿勢を適正に保持することができる車両用サンバイザーの取付構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の車両用サンバイザーの取付構造にあっては、車体側に略水平に取付けられた合成樹脂製のサンバイザー支持シャフトと、前記サンバイザー支持シャフトに対して上下方向に回動可能に装着されたサンバイザー本体と、前記サンバイザー本体のサンバイザー支持シャフト挿通部に固定配置されて、該サンバイザー支持シャフトの周面に弾接してサンバイザー本体の回動抵抗を発生する板ばね部材と、を備え、前記サンバイザー支持シャフトの周面には、前記サンバイザー本体が上方回動されてルーフ内面にほぼ沿った格納位置で、前記板ばね部材が係止してサンバイザー本体の格納姿勢を保持する格納位置規定用の平坦面部と、前記格納位置規定用の平坦面部から周方向に離間した位置で周方向に多段に形成され、前記サンバイザー本体が前記格納位置から下方回動された際に、所定の回動角位置で前記板ばね部材が係止してサンバイザー本体の使用姿勢を保持する複数個の使用位置規定用の平坦面部と、が形成されていることを主要な特徴としている。
【0012】
前記サンバイザー本体をルーフ内面にほぼ沿った格納位置から下方に向けて所定の回動角位置に回動すると、板ばね部材が前記サンバイザー支持シャフトの周面に周方向に多段に形成された複数個の使用位置規定用の平坦面部の1つに弾性作用により落ち込んで係止する。
【0013】
これにより、サンバイザー本体の所定の回動角位置での使用姿勢が適正に保持される。
【0014】
前記サンバイザー本体は、基本的にはサンバイザー支持シャフトの周面に弾接した板ばね部材のばね力によって得られる回動抵抗により、使用位置における姿勢保持が行われる。
【0015】
従って、サンバイザー本体を前記使用位置規定用の平坦面部から外れた任意の回動角位置に回動した使用位置にあっても、前記回動抵抗によりその使用姿勢が保持される。
【0016】
このとき、前記サンバイザー支持シャフトおよび板ばね部材が高温化する環境下にあって、前記サンバイザー支持シャフトの周面が軟化して、その周面の前記平坦面部がない一般面と板ばね部材との線接触点がサンバイザー本体の重量で回動方向にずれ動いて、該サンバイザー本体の自重回動が生じると、この線接触点位置に周方向で直近する前記使用位置規定用の平坦面部の1つに板ばね部材が落ち込み係止することによって、このサンバイザー本体の自重回動が規制される。
【0017】
この結果、サンバイザー本体が略垂直に垂れ下がる位置にまで自重回動するのが阻止され、初期設定した任意の回動角位置近傍での使用姿勢が保持される。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、サンバイザー支持シャフトの周面に周方向に多段に形成された複数個の使用位置規定用の平坦面部の存在により、サンバイザー本体を格納位置から所定の回動角位置で、板ばね部材とこの回動角位置に対応した使用位置規定用の平坦面部との係止作用によって、該サンバイザー本体の使用姿勢を適正に保持することができる。
【0019】
また、サンバイザー本体を前記使用位置規定用の平坦面部から外れた回動角位置に回動した使用状態時に、サンバイザー本体の自重回動が生じた場合でも、この回動角位置に周方向で直近する前記使用位置規定用の平坦面部の1つに板ばね部材が落ち込み係止することによって、サンバイザー本体の自重回動を小さく規制して、初期設定した任意の回動角位置近傍での使用姿勢を保持して、良好な遮光効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の対象とする車両用サンバイザーの配設状態を示す車室内観図。
【図2】本発明に係るサンバイザー本体の取付構造の一実施形態を示す分解斜視図。
【図3】サンバイザー支持シャフトの周面構造を周方向に位相を変えて(A),(B)にて示す斜視図。
【図4】サンバイザー本体の回動状況を示す説明図。
【図5】図4におけるサンバイザー支持シャフトと板ばね部材との位置関係を示す拡大図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態を図面と共に詳述する。
【0022】
図1に示す本実施形態における車両用サンバイザー1は、フロントウィンドウパネルW・Pの車室側の上縁部近傍に配設されている。
【0023】
この車両用サンバイザー1は、ブラケット2と、サンバイザー支持シャフト3と、サンバイザー本体4とを備え、運転席側と助手席側とにそれぞれ配置されている。
【0024】
前記ブラケット2は、図外のフロントルーフレール等のルーフ骨格部材にボルト等の締結部材により固定されている。
【0025】
前記サンバイザー支持シャフト3は、適宜の合成樹脂材からなり、このサンバイザー支持シャフト3は、図3に示すように長軸部3Aと、その一端部から略直角に一体成形された短軸のピボット軸3Bとで略L字状に形成されている。
【0026】
前記ピボット軸3Bは、その先端部が前記ブラケット2に抜け止めされて、略垂直に回動可能に連結され、前記長軸部3Aが図外のフロントルーフレールにほぼ沿う横方向と、該長軸部3Aが図外のルーフサイドレールにほぼ沿う前後方向と、に配置向きが可変とされている。
【0027】
前記サンバイザー本体4は、前記サンバイザー支持シャフト3の長軸部3Aに上下方向に回動可能に装着され、該サンバイザー本体4がルーフRの内面にほぼ沿う格納姿勢と、サンバイザー本体4を前記ルーフRの内面にほぼ沿って格納された格納位置から所要の回動角で下方回動された使用姿勢と、を任意に取れるように構成されている。
【0028】
このサンバイザー本体4は、前記サンバイザー支持シャフト3に連結される側の一側長辺部で薄肉ヒンジ部により2つ折りして重合された合成樹脂製の2枚の連設プレートを基材として、これを表装樹脂シートで被覆して構成される(薄肉ヒンジ部、連設プレート、表装樹脂シートは何れも図示省略)。
【0029】
前記サンバイザー本体4と、前記サンバイザー支持シャフト3との基本的な連結手段としては、前記特許文献1に示された軸受構造を採用することが可能である。
【0030】
即ち、前記サンバイザー本体4の前記サンバイザー支持シャフト3を連結する部分の内部には、図2に示す合成樹脂製の軸受部材10が固定配置される。
【0031】
この軸受部材10は、所要の間隔をおいて同一軸線上に対向して配置された一対の円筒状の軸受部11を備えた略コ字形に形成されていて、前記サンバイザー本体4の2枚の連設プレート間にサンドイッチ状に挟んで固定配置される。
【0032】
前記サンバイザー支持シャフト3は、その長軸部3Aをサンバイザー本体4の一側短辺部から前記一対の軸受部11に挿通して、軸受部材10に回動可能に連結され、前記長軸部3Aの先端部に設けられたキー5によって、該軸受部材10に抜け止めされる。
【0033】
前記軸受部材10には、前記一対の軸受部11,11間において、前記サンバイザー支持シャフト3の長軸部3Aの周面に弾接して、サンバイザー本体4の回動抵抗を発生するための金属製の板ばね部材20が装着されている。
【0034】
この板ばね部材20は、前記長軸部3Aを挟み込む略U字状のシャフト挟持部21と、該シャフト挟持部21の両側開口縁から対向的に延設された一対の固定用脚片22とを備えている。
【0035】
前記板ばね部材20は、前記一対の固定用脚片22を開脚させて、軸受部材10の一対の軸受部11の基部間に跨設されたサポート部12の両側面から下面に亘って自体のばね力により弾性係着して、該軸受部材10に予め固定的に取付けられる。
【0036】
従って、前述のようにサンバイザー支持シャフト3の長軸部3Aを、サンバイザー本体4の一側短辺部から一対の軸受部11に挿通,連結することにより、該長軸部3Aの中間部の周面に前記板ばね部材20のシャフト挟持部21が対向的に弾接するようになる。
【0037】
前記サンバイザー支持シャフト3の長軸部3Aの周面の上面部分には、前記サンバイザー本体4を上方回動してルーフR面にほぼ沿った格納位置に配置した際に、前記板ばね部材20のシャフト挟持部21の上面に向く側の側面がばね作用により落ち込んで弾性係止して、該サンバイザー本体4の前記格納姿勢を保持する格納位置規定用の平坦面部6が面取り形成されている(図3(B)参照)。
【0038】
前記格納位置規定用の平坦面部6は、前記長軸部3Aの軸方向に向けて所要長さに小幅の短冊状に形成されている。
【0039】
本実施形態では、前記格納位置規定用の平坦面部6が、前記長軸部3Aの軸方向に所要の間隔を置いて同一線上に一対設けられている。
【0040】
一方、前記板ばね部材20のシャフト挟持部21の、前記サンバイザー本体4の格納位置で上面を向く側の側面には、図2に示すように前記一対の格納位置規定用の平坦面部6に対応して、これに面接触して弾接係止する一対の平坦な係止面23が横方向に帯状に形成されている。
【0041】
これにより、前述のようにサンバイザー本体4をルーフR面にほぼ沿う格納位置に上方回動した際に、サンバイザー支持シャフト3の長軸部3Aの上面部分に形成された格納位置規定用の平坦面部6に、板ばね部材20のシャフト挟持部21の上面側に向く側面の前記係止面23が落ち込んで相互に面接触して係止し、サンバイザー本体4が走行時振動によっても自重回動して前記格納位置から不当に垂れ下がるのが回避される。
【0042】
そして更に、前記長軸部3Aの周面には、前記格納位置規定用の平坦面部6から周方向に離間した位置に、前記サンバイザー本体4が前記格納位置から下方回動された際に、所定の回動角位置で前記板ばね部材20の一対の係止面23の一方が係止して、サンバイザー本体4の使用姿勢を保持する複数個の使用位置規定用の平坦面部7A〜7Dが周方向に多段に形成されている。
【0043】
前記使用位置規定用の平坦面部7A〜7Dは、例えば前記格納位置規定用の平坦面部6と同一規格の短冊状に形成される。
【0044】
本実施形態では、前記使用位置規定用の平坦面部7A〜7Dは、周方向に隣接する前段のものと後段のもの、即ち、平坦面部7Aと7B、7Bと7C、7Cと7Dとが、前記長軸部3Aの軸方向に離間して周方向に交互に形成され、前記一対の格納位置規定用の平坦面部6の一方と、前記平坦面部7A,7Cとが周方向に同列に、平坦面部6の他方と、前記平坦面部7B,7Dとが周方向に同列となるように形成されている(図2,3参照)。
【0045】
なお、図1中、F・Pはフロントピラー、I・Pはインストルメントパネル、S・Wはステアリングホイールを示す。
【0046】
以上の実施形態の構成により、サンバイザー本体4を図4に実線で示すように、ルーフR(図1参照)の内面にほぼ沿った略水平の格納位置から下方に向けて所定の回動角位置、例えば略垂直の使用位置A、または、それよりもフロントウィンドウパネルW・P側に寄った使用位置B〜Dの何れかの使用位置に回動すると、板ばね部材20におけるシャフト挟持部21の一側面に形成された係止面23が前記長軸部3Aの格納位置規定用の平坦面部6との係止から外れて、長軸部3Aの一般周面に乗り上げた後、所定の回動角位置で前記一対の係止面23,23の一方が、前記長軸部3Aの周方向に多段に形成された複数個の使用位置規定用の平坦面部7A〜7Dの1つ、例えば7A、または7B〜7Dの1つに弾性作用により落ち込んで係止する。
【0047】
これにより、サンバイザー本体4の所定の回動角位置A、またはB〜Dの何れか1つの使用姿勢が適正に保持される。
【0048】
この回動角位置A,B,C,Dへの回動操作は、板ばね部材20の係止面23が使用位置規定用の平坦面部7A,7B,7C,7Dに落ち込み係止する際に生じるクリック感によって、操作者が容易に覚知することができる。
【0049】
前記サンバイザー本体4は、基本的には前記サンバイザー支持シャフト3の長軸部3Aの周面に弾接した板ばね部材20のばね力によって得られる回動抵抗により、希望する使用位置における姿勢保持が行われる。
【0050】
従って、サンバイザー本体4を前記使用位置規定用の平坦面部7A,7B,7C,7Dから外れた任意の回動角位置に回動した使用位置にあっても、前記回動抵抗によりその使用姿勢を保持することが可能である。
【0051】
このとき、前記サンバイザー支持シャフト3および板ばね部材20が高温化する環境下にあって、前記サンバイザー支持シャフト3の長軸部3Aの周面が微妙に軟化して、その周面の前記平坦面部7A,7B,7C,7Dがない一般周面と板ばね部材20の係止面23との線接触点が、サンバイザー本体4の重量で回動方向にずれ動いて、該サンバイザー本体4が自重により、および走行時振動も加わることにより自重回動する可能性がある。
【0052】
このような場合、前記線接触点位置に周方向で直近する前記使用位置規定用の平坦面部7A,7B,7C,7Dの1つに板ばね部材20の係止面23の一方が落ち込み係止することにより、このサンバイザー本体4の自重回動が規制される。
【0053】
この結果、サンバイザー本体4が略垂直に垂れ下がる位置にまで自重回動するのが阻止され、この自重回動を小さく規制して初期設定した任意の回動角位置近傍での使用姿勢を保持して、良好な遮光効果を得ることができる。
【0054】
ここで、特に本実施形態にあっては、前記サンバイザー支持シャフト3の長軸部3Aの周面に周方向に多段に形成される複数個の使用位置規定用の平坦面部7A,7B,7C,7Dは、周方向に隣接する前段の平坦面部と後段の平坦面部、即ち、7Aと7B、7Bと7C,7Cと7Dが、該長軸部3Aの軸方向に離間して周方向に交互に形成されている。
【0055】
このため、サンバイザー本体4の厚みが薄く、前記長軸部3Aの外径が小さくても、前記平坦面部7A〜7Dをサンバイザー本体4の姿勢保持に必要な所要の係止面幅に設定することができて、サンバイザー本体4の所定回動角位置での使用姿勢を確実に保持することができる。
【0056】
なお、前記実施形態ではサンバイザー本体4の格納姿勢保持が、サンバイザー支持シャフト3の長軸部3Aの上面に軸方向に設けられた一対の格納位置規定用の平坦面部6,6と、板ばね部材20のシャフト挟持部21の一側面に設けられた一対の平坦な係止面23,23との弾接係止によって行われているが、前記上面の平坦面部6,6の中間部分の周面上で、それらと略180°位相を異ならせた下面側にもう1つの平坦面部6を設ける一方、シャフト挟持部21の他側面の中央部にもう1つの係止面23を設けて、平坦面部6と係止面23との面接触係止部を上,下3点として、サンバイザー本体4の格納姿勢保持力を高めることも可能である。
【0057】
また、前記実施形態では板ばね部材20として、略U字状のシャフト挟持部21を備えた構造例を示したが、これに限定されることはなく、サンバイザー支持シャフト3の長軸部3Aの周面に弾接して所要のサンバイザー回動抵抗が得られるものであればよく、例えば、1枚、または、対向する2枚の短冊状の板ばね部材を用いることも可能である。
【符号の説明】
【0058】
1…車両用サンバイザー
3…サンバイザー支持シャフト
4…サンバイザー本体
6…格納位置規定用の平坦面部
7A〜7D…使用位置規定用の平坦面部
20…板ばね部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体側に略水平に取付けられた合成樹脂製のサンバイザー支持シャフトと、
前記サンバイザー支持シャフトに対して上下方向に回動可能に装着されたサンバイザー本体と、
前記サンバイザー本体のサンバイザー支持シャフト挿通部に固定配置されて、該サンバイザー支持シャフトの周面に弾接してサンバイザー本体の回動抵抗を発生する板ばね部材と、を備え、
前記サンバイザー支持シャフトの周面には、前記サンバイザー本体が上方回動されてルーフ内面にほぼ沿った格納位置で、前記板ばね部材が係止してサンバイザー本体の格納姿勢を保持する格納位置規定用の平坦面部と、
前記格納位置規定用の平坦面部から周方向に離間した位置で周方向に多段に形成され、前記サンバイザー本体が前記格納位置から下方回動された際に、所定の回動角位置で前記板ばね部材が係止してサンバイザー本体の使用姿勢を保持する複数個の使用位置規定用の平坦面部と、が形成されていることを特徴とする車両用サンバイザーの取付構造。
【請求項2】
前記使用位置規定用の平坦面部は、周方向に隣接する前段の平坦面部と後段の平坦面部とが、サンバイザー支持シャフトの軸方向に離間して周方向に交互に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用サンバイザーの取付構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−126349(P2011−126349A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−284722(P2009−284722)
【出願日】平成21年12月16日(2009.12.16)
【出願人】(000124454)河西工業株式会社 (593)