説明

車両用サンバイザー装置

【課題】簡単な構成で安価に製造でき、コンタクトレンズのケースや化粧をする際に必要な小物類を載せる箇所を備えた車両用サンバイザー装置を提供すること。
【解決手段】車両用サンバイザー装置10は、サンバイザー本体12とミラー14とミラーカバー16とを備える。ミラーカバー16は、ミラー14を覆う遮蔽板24と、ミラー14の遮蔽状態を形成する方向に遮蔽板24を付勢する付勢機構28と、ミラー14の開放状態を保持する折り畳み展開機構30とを備える。折り畳み展開機構30は、第1側板32と第2側板34とを含んで構成され、ミラー14の遮蔽状態から遮蔽板24を起立させると、第1側板32と第2側板34はそれらの自重により遮蔽板24から離れる方向に展開してサンバイザー本体12に当接しミラー14の開放状態が保持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用サンバイザー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、運転席および助手席の前方の車室の天井にサンバイザー装置が設けられ、サンバイザー装置は、フロントガラスの上方に退避した収納位置と、フロントガラスの上部に突出し遮光する使用位置との間で揺動可能なサンバイザー本体を備えている。
そして、多くの場合、使用位置で車室内に向けられたサンバイザー本体の内面にミラーが設けられ、また、ミラーを覆うミラーカバーが設けられている。
一方、このミラーを利用してコンタクトレンズを装脱したり、女性が化粧をする場合が多い。
しかしながら、従来のサンバイザー装置は、ミラーを覆うミラーカバーを備えているものの、ミラーの近傍にコンタクトレンズのケースや化粧をする際に必要な小物類を載せる箇所を備えておらず、コンタクトレンズの装脱や化粧をする場合に、コンタクトレンズのケースや化粧をする際に必要な小物類を、傾斜がついていて落ちやすいダッシュボード等の上に置かざるを得ず、ミラー付近での作業がし難いのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−20596
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そのため、ミラーの近傍にコンタクトレンズのケースや化粧直しに必要な小物類を載せる箇所を備えた装置の出現が望まれていた。
本発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明の目的は、簡単な構成で安価に製造でき、コンタクトレンズのケースや化粧をする際に必要な小物類を載せる箇所を備えた車両用サンバイザー装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するため本発明は、フロントガラスの上方に退避した収納位置とフロンドガラスの上部に突出した使用位置との間で車室内に揺動可能に取付けられたサンバイザー本体と、前記使用位置で前記車室内に向くよう前記サンバイザー本体に取着されたミラーと、前記ミラーを覆う遮蔽状態と前記ミラーを露出させる開放状態との間で揺動可能に取付けられたミラーカバーとを備える車両用サンバイザー装置であって、前記ミラーカバーは、第1の連結機構によって上辺がサンバイザー本体に揺動可能に連結された遮蔽板と、前記遮蔽板を支持し、前記開放状態を保持する折り畳み展開機構とを有し、前記折り畳み展開機構は、第2の連結機構によって前記遮蔽板にそれぞれ折曲可能に連結された第1側板と、第3の連結機構によって前記各第1側板にそれぞれ折曲可能に連結された第2側板とを含んで構成され、前記開放状態において、前記第1側板と前記第2側板の少なくとも一方が前記サンバイザー本体に当接することによって前記遮蔽板を支持することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
請求項1記載の発明によれば、コンタクトレンズのケースや化粧をする際に必要な小物類を載せる箇所をミラーカバーに設けたので、それらケースや小物類を載せるための専用の装置を設ける必要はなく、それらケースや小物類を載せるための装置を、簡単な構成で安価に製造できる。
また、コンタクトレンズのケースや化粧をする際に必要な小物類をミラーに最も近い箇所であるミラーの直上の遮蔽板に載せることができ、コンタクトレンズの装脱や化粧をし易くする上でも有利となる。
また、ミラーカバーの折り畳み展開機構を構成する第1側板と第2側板の少なくとも一方が、ミラーの開放状態においてサンバイザー本体に当接し、遮蔽板を支持するので、開放状態を安定して保持することができ、小物類を載せるのに適した構成となる。
また、請求項2記載の発明によれば、ミラーの開放状態で、遮蔽板が付勢機構の付勢力に抗して起立するので、開放状態における遮蔽板のぐらつきが小さくなり、第1側板と第2側板によって遮蔽板がより的確に支持される。
また、請求項3記載の発明によれば、ミラーの開放状態において、第1側板が遮蔽板から直角に下方に折曲し、第2側板が第1側板から直角に遮蔽板から離れる方向に折曲するので、簡素な構成で遮蔽板を的確に支持することができ、より安定して開放状態を保持できる。また、第2側板が水平となるので、遮蔽板上のみならず、第2側板上にも小物類を載せることができる。
また、請求項4記載の発明によれば、遮蔽板の両側の第1側板および第2側板を互いに近づく方向に引き寄せ、遮蔽板を下方に倒すことにより、ミラーの遮蔽状態が形成される。したがって、ミラーの開放状態から遮蔽状態への操作は簡単なまま、ミラーの遮蔽状態におけるミラーカバーの見栄えを向上できる。
請求項5記載の発明によれば、ミラーの遮蔽状態におけるミラーカバーのデザイン性をより高める上で有利となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】使用位置に位置したサンバイザー本体の斜視図であり、(A)はミラーの閉塞状態の説明図、(B)はミラーの閉塞状態と開放状態との間の中間の状態の説明図、(C)はミラーの開放状態の説明図である。
【図2】(A)はミラーの遮蔽状態を形成する遮蔽板、第1側板、第2側板の説明図、(B)はミラーの遮蔽状態を形成する遮蔽板、第1側板、第2側板を遮蔽板の凹部、第1側板の凸部、第2側板の凹部部分で切断した断面図である。
【図3】(A)はミラーの開放状態を形成する遮蔽板、第1側板、第2側板の説明図、(B)はミラーの開放状態を形成する遮蔽板、第1側板、第2側板を遮蔽板の凹部、第1側板の凸部、第2側板の凹部部分で切断した断面図である。
【図4】ミラーカバーの展開図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を図面にしたがって説明する。
図1に示すように、車両用サンバイザー装置10は、サンバイザー本体12とミラー14とミラーカバー16とを含んで構成されている。
サンバイザー本体12は横長の矩形状を呈しその上辺がステー20で支持されている。ステー20は一端がブラケット21を介して車室内の天井側で搖動可能に支持され、他端が車室内の天井側に設けられた掛止具22で係脱可能に保持されている。そして、サンバイザー本体12はステー20を支点として、フロントガラスの上方に退避し車室内の天井に向かい合わされる収納位置と、図1に示すように、フロントガラスの上部に突出して遮光する使用位置とに揺動可能である。
ミラー14は、使用位置で車室内に向いたサンバイザー本体12の車室側面12Aに取着され、ミラー14は横長の矩形状を呈している。
【0009】
ミラーカバー16は、サンバイザー本体12の使用位置において、図1(A)、図2に示すように、ミラー14を覆う遮蔽状態と、図1(C)、図3に示すように、ミラー14を車室内に露出させる開放状態を形成するものである。
ミラーカバー16は、図4に示すように、遮蔽板24と第1の連結機構26と付勢機構28と折り畳み展開機構30とを備えている。
遮蔽板24は、ミラー14を覆う大きさの横長の矩形状を呈している。遮蔽板24は、ミラー14を覆う遮蔽状態で車室内に向けられる外面24Aと、その反対に位置する内面24Bを有している。図1(C)に示すように、遮蔽板24がサンバイザー本体12の車室側面12Aから起立した状態で、外面24Aは上方に向けられ、内面24Bは下方に向けられる。
第1の連結機構26は、遮蔽板24の一辺をなす上辺をミラー14の上方のサンバイザー本体12の箇所に搖動可能に連結する支軸2602を含んで構成されている。支軸2602は、サンバイザー本体12の車室側面12A側に設けられた不図示の軸受孔と遮蔽板24の軸受孔2410とに挿通されている。
付勢機構28は、遮蔽板24から突出する支軸2602の部分に巻装され、その両端がサンバイザー本体12と遮蔽板24とに係止されたコイルスプリングにより構成されている。
【0010】
折り畳み展開機構30は、遮蔽板24に設けられ、サンバイザー本体12の車室側面12Aから遮蔽板24を起立させてミラーカバー16の開放状態を形成し保持するものである。
折り畳み展開機構30は、2枚の第1側板32と、2枚の第2側板34と、第2の連結機構36と、第3の連結機構38とを含んで構成されている。
第1側板32と第2側板34は共に矩形状を呈している。
第2の連結機構36は、前記上辺の両端に接続され遮蔽板24の対向する一対の辺にそれぞれ第1側板32の一辺を折曲可能に連結している。
第3の連結機構38は、前記第1側板32の一辺に対向する第1側板32の他辺にそれぞれ第2側板34の一辺を折曲可能に連結している。
なお、第1側板32の一辺と第1側板32の他辺との間の寸法は、指を掛止できる寸法で形成されている。
また、遮蔽板24、第1側板32、第2側板34は型成形された合成樹脂製の薄板または金属製の薄板で形成されている。
【0011】
第2の連結機構36は、図4に示すように、遮蔽板24の対向する一対の辺の中央部に形成された凹部2402と、この凹部2402に収納可能に第1側板32の一辺に形成された凸部3202と、凹部2402に凸部3202が収納された状態で凹部2402の両側の側部の軸受孔2412から凸部3202の軸受孔3212にわたって挿通された支軸3602を含んで構成されている。
第2の連結機構36は、遮蔽板24の内面24Bの上に第1側板32が折り畳まれた状態と、遮蔽板24の対向する一対の辺から第1側板32が直角に下方に折曲された状態との間で搖動できるように、遮蔽板24と第1側板32とを連結している。
また、遮蔽板24の対向する一対の辺から第1側板32が直角に下方に折曲された状態で、図3(A)に示すように、支軸3602の上方に位置する第1側板32の内面32Bが遮蔽板24の対向する一対の辺の端面に当接することで、直角を超えた角度で折曲されることを阻止するように形成されている。言い換えると、第2の連結機構36は、遮蔽板24の対向する一対の辺から第1側板32が直角に下方に折曲された状態を形成し、また、保持するように形成されている。
【0012】
第3の連結機構38は、第2側板34の一辺の中央部に形成された凹部3402と、図3(B)に示すように、この凹部3402に収納可能で第1側板32の外面32Aで第1側板32の一辺に対向する第1側板32の他辺に形成された凸部3204と、凹部3402に凸部3204が収納された状態で凹部3402の両側の側部の軸受孔3414から凸部3204の軸受孔3214にわたって挿通された支軸3802を含んで構成されている。
第3の連結機構38は、遮蔽板24の内面24Bの上に折り畳まれた第1側板32の上に第2側板34が折り畳まれた状態と、遮蔽板24の対向する一対の辺から第1側板32が直角に下方に折曲された状態で第1側板32の他辺から第2側板34が直角に遮蔽板24から離れる方向に折曲した状態との間で搖動できるように、第1側板32と第2側板34とを連結している。
また、第1側板32の他辺から第2側板34が直角に下方に折曲された状態で、図3(A)に示すように、支軸3802の下方に位置する第2側板34の端面が第1側板32の外面32Aに当接することで、直角を超えた角度で折曲されることを阻止するように形成されている。言い換えると、第3の連結機構38は、第2側板34が第1側板32の他辺から遮蔽板24から離れる方向に直角に折曲された状態を形成し、また、保持するように形成されている。
【0013】
ミラーカバー16によりミラー14を覆う遮蔽状態は、遮蔽板24がサンバイザー本体12の車室側面12Aから起立した状態で遮蔽板24の内面24Bの上に両側の第1側板32が折り畳まれ、その上に第2側板34が折り畳まれ、このように第1側板32と第2側板34とが折り畳まれた折り畳み状態で第1の連結機構26を介して遮蔽板24がミラー14の上に折り畳まれることで形成され、この遮蔽状態は付勢機構28により保持される。
ミラー14の遮蔽状態では、遮蔽板24の外面24Aが車室内に向き、遮蔽板24の輪郭の内側に2枚の第1側板32と2枚の第2側板34が位置し、それら第1側板32、第2側板34が遮蔽板24により隠されることで遮蔽状態におけるミラーカバー16のデザイン性を向上している。
【0014】
ミラー14の遮蔽状態から遮蔽板24を起立させると、第1側板32と第2側板34はそれらの自重により遮蔽板24から離れる方向に展開した展開状態となり、この展開状態で、第1側板32と第2側板34はサンバイザー本体12の車室側面12Aに当接してミラー14を車室内に露出させたミラー14の開放状態が形成される。すなわち、ミラー14の開放状態では、言い換えると、折り畳み展開機構30の展開状態では、第1側板32は遮蔽板24の対向する一対の辺から直角に下方に折曲し、第2側板34は第1側板32の他辺から直角に遮蔽板24から離れる方向に折曲しており、車室内に向いた辺と対向した位置にある第1側板32の上辺および第2側板34の上辺がサンバイザー本体12の車室側面12Aに当接することでミラー14の開放状態が形成され、保持される。
【0015】
本実施の形態によれば、サンバイザー本体12を使用位置とし、ミラー14を遮蔽状態として車両を走行させても、遮蔽板24や第1側板32、第2側板34がサンバイザー本体12から飛び出すことはなく、付勢機構28により遮蔽状態が安定した状態で保持される。
また、ミラー14を利用してコンタクトレンズの装脱や化粧をする場合、遮蔽板24を付勢機構28の付勢力に抗してサンバイザー本体12の車室側面12Aから起立させると、第1側板32と第2側板34はそれらの自重により遮蔽板24から離れる方向に展開した展開状態となってサンバイザー本体12の車室側面12Aに当接し、ミラー14を車室内に露出させたミラー14の開放状態を形成し、保持する。
より詳細には、第1側板32は遮蔽板24の対向する一対の辺から直角に下方に折曲し、第2側板34は第1側板32の他辺から直角に遮蔽板24から離れる方向に折曲し、第1側板32の上辺および第2側板34の上辺がサンバイザー本体12の車室側面12Aに当接することでミラー14の開放状態が形成され、保持される。
【0016】
したがって、遮蔽板24の上方を向いた外面24Aや第2側板34の上方を向いた外面34Aに、コンタクトレンズのケースや化粧の際に必要な小物類を載せることができ、コンタクトレンズの装脱や化粧をし易くする上で有利となる。
また、ミラー14を覆う遮蔽板24を利用しているので、コンタクトレンズのケースや化粧の際に必要な小物類を載せるための専用の装置を設ける必要がなく、また、ミラー14の開放状態を形成する折り畳み展開機構30も第1側板32と第2側板34とを含む簡単な構成であるため、安価な車両用サンバイザー装置10によりケースや小物類を載せるための装置を構成でき、車両用サンバイザー装置10の実用的価値を高める上で有利となる。
また、コンタクトレンズのケースや化粧の際に必要な小物類を載せても、言い換えると、遮蔽板24に下方への荷重が作用しても、第1側板32の上辺および第2側板34の上辺がサンバイザー本体12の車室側面12Aに当接することでミラー14の開放状態が保持されるので、ケースや小物類の重量により第1側板32、第2側板34の展開状態が崩れることはなく、それらケースや小物類が載せられた状態を安定して保持でき、コンタクトレンズの装脱や化粧をし易くする上で有利となる。
しかもコンタクトレンズの装脱や化粧をする際に必要な小物類をミラー14に最も近い箇所であるミラー14の直上の遮蔽板24に載せることができ、コンタクトレンズの装脱や化粧をし易くする上で有利となる。
また、ミラー14を遮蔽状態から開放状態にする場合、遮蔽板24を起立させると、第1側板32と第2側板34はそれらの自重により展開状態となり、ミラー14を車室内に露出させたミラー14の開放状態が形成される。しがたって、ミラー14の遮蔽状態から開放状態への操作も簡単になされ、ミラーカバー16の取り扱いも便利である。
【0017】
また、折り畳み展開機構30の展開状態で、第1側板32が遮蔽板24の対向する一対の辺に対する角度を鈍角とし、また、第2側板34が第1側板32に対する角度を直角以外の角度にしてもよいが、実施の形態のように、第1側板32が遮蔽板24の対向する一対の辺に対する角度および第2側板34が第1側板32に対する角度を共に直角にすると、ミラーの開放状態において、両側の第1側板32と第2側板34とを互いに近づく方向に引き寄せ、遮蔽板24を下方に揺動することで閉塞状態が形成されるので、ミラー14の開放状態から遮蔽状態への操作を簡単に行なう上で有利となる。したがって、ミラー14の遮蔽状態、開放状態への操作も簡単になされ、ミラーカバー16の取り扱いも便利である。
また、第1側板32の一辺と第1側板32の他辺との間を、指を掛止できる寸法で形成しておくと、ミラー14を開放状態から遮蔽状態にする場合、両側の第1側板32を指により互いに近づく方向に引き寄せ、遮蔽板24を下方に揺動することで閉塞状態が簡単に形成される。すなわち、遮蔽板24を少し持ち上げ、両側の第1側板32を指により互いに近づく方向に引き寄せ、遮蔽板24を下方に揺動すると、ミラー14により第1側板32と第2側板34とが折り畳まれ方向に揺動し、閉塞状態が形成される。しがたって、ミラー14の開放状態から遮蔽状態への操作が片手で簡単になされ、ミラー14の開放状態から遮蔽状態への操作を簡単に行なう上でより有利となる。
また、第1側板32と第2側板34は共に薄板により形成されているため、それら第1側板32と第2側板34とが重ねられたミラー14の遮蔽状態において、遮蔽板24がサンバイザー本体12の車室側面12Aから大きく突出することもなく、ミラーカバー16のデザイン性を向上する上でも有利となる。
【符号の説明】
【0018】
10……車両用サンバイザー装置、12……サンバイザー本体、14……ミラー、16……ミラーカバー、24……遮蔽板、26……第1の連結機構、2602……支軸、28……付勢機構、30……折り畳み展開機構、32……第1側板、34……第2側板、36……第2の連結機構、3602……支軸、38……第3の連結機構、3802……支軸。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロントガラスの上方に退避した収納位置とフロンドガラスの上部に突出した使用位置との間で車室内に揺動可能に取付けられたサンバイザー本体と、前記使用位置で前記車室内に向くよう前記サンバイザー本体に取着されたミラーと、前記ミラーを覆う遮蔽状態と前記ミラーを露出させる開放状態との間で揺動可能に取付けられたミラーカバーとを備える車両用サンバイザー装置であって、
前記ミラーカバーは、第1の連結機構によって上辺がサンバイザー本体に揺動可能に連結された遮蔽板と、前記遮蔽板を支持し、前記開放状態を保持する折り畳み展開機構とを有し、
前記折り畳み展開機構は、第2の連結機構によって前記遮蔽板にそれぞれ折曲可能に連結された第1側板と、第3の連結機構によって前記各第1側板にそれぞれ折曲可能に連結された第2側板とを含んで構成され、
前記開放状態において、前記第1側板と前記第2側板の少なくとも一方が前記サンバイザー本体に当接することによって前記遮蔽板を支持する、
ことを特徴とする車両用サンバイザー装置。
【請求項2】
前記遮蔽板は、付勢機構によって前記遮蔽状態を形成する方向に付勢され、前記開放状態において前記付勢機構の付勢力に抗して起立する、
ことを特徴とする請求項1記載の車両用サンバイザー装置。
【請求項3】
前記遮蔽板と前記第1側板と前記第2側板は何れも矩形状を呈し、
前記第2の連結機構は、前記遮蔽板の対向する一対の辺にそれぞれ設けられて前記第1側板の一辺を折曲可能に連結し、
前記第3の連結機構は、前記第1側板の一辺に対向する前記第1側板の他辺に設けられて前記第2側板の一辺を折曲可能に連結し、
前記開放状態において、前記第1側板は前記遮蔽板から直角に下方に折曲し、前記第2側板は前記第1側板から直角に前記遮蔽板から離れる方向へ折曲する、
ことを特徴とする請求項1または2記載の車両用サンバイザー装置。
【請求項4】
前記遮蔽状態において、前記第1側板と前記第2側板は、前記遮蔽板と前記ミラーとの間に収納されるように折り畳まれる、
ことを特徴とする請求項1乃至3に何れか1項記載の車両用サンバイザー装置。
【請求項5】
前記遮蔽状態において、前記第1側板と前記第2側板は前記遮蔽板の輪郭の内側に位置している、
ことを特徴とする請求項4に記載の車両用サンバイザー装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−232686(P2012−232686A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−103369(P2011−103369)
【出願日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【出願人】(000006286)三菱自動車工業株式会社 (2,892)