説明

車両用ドアのアウトハンドル装置

【課題】横断面略U字状の収容凹部が形成されるハンドル本体と、収容凹部を覆ってハンドル本体に締結されるハンドルカバーとを備える操作ハンドルが車両用ドアの外面側で操作可能に配置され、少なくとも電子部品が被覆部材で覆われて成る電子部品ユニットが収容凹部内に収容される車両用ドアのアウトハンドル装置において、接着剤を不要としつつ、ハンドル本体およびハンドルカバーの合わせ部間で擦れが生じることを防止する。
【解決手段】弾性材料から成る被覆部材34に、ハンドル本体28およびハンドルカバー29の合わせ部間に挟まれる延出部34bが一体に設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用ドアとは反対側を開放した横断面略U字状の収容凹部が形成されるハンドル本体と、前記収容凹部を覆って前記ハンドル本体に締結されるハンドルカバーとを備える操作ハンドルが前記車両用ドアの外面側で操作可能に配置され、少なくとも電子部品が被覆部材で覆われて成る電子部品ユニットが前記収容凹部内に収容される車両用ドアのアウトハンドル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このような車両用ドアのアウトハンドル装置は、特許文献1で既に知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−256453号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記特許文献1で開示されたものでは、操作ハンドルの操作時に、該操作ハンドルを協働して構成するようにして相互に締結されているハンドル本体およびハンドルカバーの合わせ部間で擦れが生じ、その擦れによる異音が発生する可能性がある。そのような擦れによる異音の発生を防止するために、前記ハンドル本体およびハンドルカバーの合わせ部に接着剤を塗布して固着することが考えられる。
【0005】
ところが接着剤を用いるようにすると、コスト高となるだけでなく、接着剤を塗布する作業が必要となるので作業工数が増大してしまう。また接着剤の硬化時間が必要となるので、すぐに次工程の作業を行うことができず、作業時間が増大してしまう。
【0006】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、接着剤を不要としつつ、ハンドル本体およびハンドルカバーの合わせ部間で擦れが生じることを防止した車両用ドアのアウトハンドル装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、車両用ドアとは反対側を開放した横断面略U字状の収容凹部が形成されるハンドル本体と、前記収容凹部を覆って前記ハンドル本体に締結されるハンドルカバーとを備える操作ハンドルが前記車両用ドアの外面側で操作可能に配置され、少なくとも電子部品が被覆部材で覆われて成る電子部品ユニットが前記収容凹部内に収容される車両用ドアのアウトハンドル装置において、弾性材料から成る前記被覆部材に、前記ハンドル本体および前記ハンドルカバーの合わせ部間に挟まれる延出部が一体に設けられることを第1の特徴とする。
【0008】
また本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記電子部品に接続されるコードを挿通せしめて保持するようにして弾性材料により形成される保持部材と、前記コードの長手方向に直交する平面内で前記保持部材の外周の全周に密接するようにして前記保持部材に装着される合成樹脂製のカバー部材と、前記電子部品とが、インサートモールドで前記被覆部材に埋め込まれることを第2の特徴とする。
【0009】
さらに本発明は、第2の特徴の構成に加えて、前記コードを挿通せしめるようにして前記保持部材に設けられるコード挿通孔の内周に、前記コードの外周に食い込む環状の第1突起が形成され、前記カバー部材の前記保持部材に接触する面に、前記保持部材に食い込むようにして無端状に連なる第2突起が形成されることを第3の特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の第1の特徴によれば、ハンドル本体の収容凹部に収容される電子部品ユニットの一部を構成して少なくとも電子部品を覆う弾性材料製の被覆部材に、相互に締結されるハンドル本体およびハンドルカバーの合わせ部に間に挟まれる延出部が一体に設けられるので、操作ハンドルの操作時にハンドル本体およびハンドルカバーの合わせ部間で擦れが生じることを防止し、その擦れによる異音の発生を防止することができる。しかも被覆部材に延出部を一体に設けるだけであるので、接着剤が不要となり、コストの低減に寄与することができる。また接着剤を塗布する作業が不要であるので、作業工数を低減することができ、接着剤を硬化させる時間も不要であるので、すぐに次工程の作業を行うことができず、作業時間を低減することができる。
【0011】
また本発明の第2の特徴によれば、電子部品に接続されるコードを挿通、保持する弾性材料製の保持部材と、保持部材に装着される合成樹脂製のカバー部材とが、電子部品とともに被覆部材にインサートモールドで埋め込まれており、カバー部材が前記コードの長手方向に直交する平面内で保持部材の外周の全周に密接するので、電子部品側への水の浸入を効果的に防止することができる。すなわち弾性材料から成る被覆部材と、その被覆部材で覆われる弾性材料製の保持部材とでは相互の密着性が低いので、そのままの状態では、外部から操作ハンドル内に水が浸入したときに被覆部材および保持部材間を伝って電子部品側に水が浸入してしまう可能性があるが、コードの長手方向に直交する平面内で保持部材の外周の全周に密接するようにして合成樹脂製のカバー部材が保持部材に装着されるので、保持部材との間の密着性を高めたカバー部材および被覆部材間の密着性を高めて、電子部品側への水の浸入を効果的に防止することが可能となる。
【0012】
さらに本発明の第3の特徴によれば、保持部材のコード挿通孔の内周に形成される環状の第1突起がコードの外周に食い込み、カバー部材の保持部材に接触する面に無端状に連なって形成される第2突起が保持部材に食い込むので、電子部品に対する防水性をより高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】車両用ドアの一部側面図である。
【図2】図1の2−2線断面図である。
【図3】操作ハンドルの分解斜視図である。
【図4】被覆部材を省略した状態での電子部品ユニットの分解斜視図である。
【図5】図2の5矢示部拡大図である。
【図6】保持部材およびカバー部材の分解斜視図である。
【図7】操作ハンドル組み付け時の状態を説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に基づいて説明する。
【0015】
先ず図1において、たとえばサイドドアである車両用ドアDのアウターパネル11には、車両の前後方向(図1および図2の左右方向)に延びる操作ハンドル12が車両用ドアDの外面側で操作することを可能として回動可能に取付けられるとともに、車両の前後方向で前記操作ハンドル12の後方に位置する硬質の合成樹脂から成るベース部材13が取付けられる。
【0016】
図2を併せて参照して、前記アウターパネル11には、前記操作ハンドル12を把持する車両ユーザの手を挿入することを可能とするための窪み14を形成する彎曲部11aが車幅方向内方側に膨らむようにして設けられるとともに、前記彎曲部11aの前方に位置する第1開口部15と、前記彎曲部11aの後方に位置する第2開口部16とが設けられる。また前記アウターパネル11の車幅方向内方には、車両の前後方向に延びるハンドルベース17が配置されており、前記彎曲部11aの後部外面に拡径頭部18aを係合させるボルト18が前記ハンドルベース17に挿通され、前記ボルト18の前記ハンドルベース17からの突出部に螺合させたナット19を締めつけることで、前記ハンドルベース17が前記アウターパネル11に固定される。
【0017】
前記ベース部材13は、第2開口部16の一部を覆うように配置されており、前記ベース部材13に設けられたキー挿入孔20に挿入されるキー(図示せず)によって鎖錠および解錠操作が行われるようにしたシリンダ錠21のシリンダボディ22がボルト24によって前記ハンドルベース17の後部に締結され、前記ベース部材13が前記シリンダボディ22に取付けられる。また前記シリンダ錠21のロータ23は前記キー挿入孔20に対応した位置で前記シリンダボディ22に回動可能に支持される。
【0018】
第1開口部15の周縁部には、前記ボルト18の拡径頭部18aを覆う第1シール部材25が取付けられ、第2開口部16の周縁部には、前記アウターパネル11および前記ベース部材13間に一部が挟まれるようにして第2シール部材26が取付けられる。
【0019】
図3を併せて参照して、前記操作ハンドル12は、硬質の合成樹脂により形成されて車両の前後方向に延びるとともに前記アウターパネル11の外面側に配置されるハンドル本体28と、該ハンドル本体28の外側を覆う合成樹脂製のハンドルカバー29とを備える。
【0020】
前記ハンドル本体28は、車両の前後方向に延びて相互に対向する一対の側壁部28a,28bと、両側壁部28a,28bの前部間を結ぶ前壁部28cと、両側壁部28a,28bの後端間を結ぶ後壁部28dと、前記両側壁28a,28b、前記前部壁28cおよび前記後部壁28dの前記アウターパネル11側端部を連結する底壁部28eと、第1開口部15から前記アウターパネル11内に突入するようにして略L字状に形成されつつ前記底壁部28eの前部に連設される支持腕部28fと、第2開口部16から前記アウターパネル11内に突入するようにして前記底壁部28eの後部に連設される操作腕部28gとを一体に有する。
【0021】
前記ハンドル本体28には、前記両側壁28a,28b、前記前部壁28c、前記後部壁28dおよび前記底壁部28eによって、前記車両用ドアDとは反対側に開いた略U字状の横断面形状を有する収容凹部30が形成され、この収容凹部30に電子部品ユニット31が収容される。
【0022】
前記ハンドル本体28の前記支持腕部28fには、前記ハンドルベース17に設けられた支持部32(図2参照)を挿入せしめる凹部33が設けられており、前記支持腕部28fは前記アウターパネル11に固定された前記ハンドルベース17の支持部32に回動可能に支承される。また前記操作腕部28gは図示しないラッチ機構に連結されるものであり、車両用ドアDがアンロック状態にあるときに、前記操作腕部28gを車両用ドアDの外方側に引き出す方向に前記操作ハンドル12を操作することによって、前記ラッチ機構は車両用ドアDの閉状態を解除することになり、操作ハンドル12の操作により車両用ドアDを開放することが可能となる。しかも前記操作ハンドル12は、図示しない付勢手段によって前記操作腕部28gが車両用ドアDの内方側に引き込まれる側に付勢されており、操作ハンドル12の非操作状態で前記ハンドルカバー29の前部は第1シール部材25に当接し、前記ハンドル本体28の後部は、操作ハンドル12が非操作状態に戻る際の音の発生を低減するようにして前記ハンドル本体28の後部に装着される弾性部材57を介して、第2シール部材26に当接する。
【0023】
図4を併せて参照して、前記電子部品ユニット31は、少なくとも電子部品35が被覆部材34で覆われて成るものであり、この実施の形態において前記電子部品ユニット31は、回路基板にアンテナや複数の電気素子等が配設されて成る前記電子部品35と、電子部品35に接続されるコード38…を挿通せしめて保持するようにして弾性材料たとえばゴム材により形成される保持部材36と、前記コード38…の長手方向に直交する平面内で前記保持部材36の外周の全周に密接するようにして前記保持部材36に装着される合成樹脂製のカバー部材37とが、弾性材料であるシリコンゴムから成る前記被覆部材34で覆われて成り、前記被覆部材34の型成形時に前記電子部品35、前記保持部材36および前記カバー部材37と、前記コード38…の一部とがインサートモールドで前記被覆部材34に埋め込まれる。
【0024】
前記ハンドル本体28の底壁部28eには、両側壁28a,28bとの間にスリット39,39を形成する仕切り壁28hが前記後部壁28dの前方で一体に立設されており、前記後部壁28dおよび前記仕切り壁28h間で前記収容凹部30には、車両ユーザーが車両用ドアDをロックする意志を確認するためのロックスイッチ40が収容、固定され、このロックスイッチ40が備えるスイッチボタン41を臨ませる開口部42が、操作ハンドル12におけるハンドルカバー29の後部に設けられる。
【0025】
一方、前記電子部品ユニット31は、前記仕切り壁28hよりも前方で前記収容凹部30に収容されるものであり、図5で示すように、前記ハンドル本体28の底壁部28eには、前記電子部品ユニット31における被覆部材34に一体に設けられる突部34aを係合せしめて該電子部品ユニット31の前端部位置を規制するための凹部43が形成されており、前記電子部品ユニット31は、前記仕切り壁28hと、前記凹部43とで前後位置が規制されるようにして前記収容凹部30に収容される。しかも前記ロックスイッチ40は、前記電子部品ユニット31の電子部品35に一対の接続コード44,44で接続されており、前記仕切り壁28hを挟むように配置される前記電子部品35および前記ロックスイッチ40間を結ぶ一対の接続コード44,44は、前記仕切り壁28hの両側のスリット39…を通るように配設される。
【0026】
図6を併せて参照して、前記保持部材36は、前記ハンドル本体28の両側壁28a,28bを結ぶ方向を長軸方向とした長円形の横断面形状を有する大径部36aと、前記ハンドル本体28の両側壁28a,28bを結ぶ方向を長軸方向とした長円形の横断面形状を有するとともに前記大径部36aの前記電子部品35側に臨む端面に段差をなして一体に連設される小径部36bとを一体に有して、ゴム材によって形成されており、前記電子部品35側から延出される複数本たとえば6本のコード38…を個別に挿通せしめる複数個たとえば6個の挿通孔45…が保持部材36に設けられる。
【0027】
一方、カバー部材37は、前記保持部材36における小径部36bの外周に内周を接触させるとともに外周を大径部36aの外周に面一に連ならせるようにして、長円形の横断面形状を有するようにして合成樹脂により形成される。
【0028】
しかも前記保持部材36に設けられるコード挿通孔45…の内周には前記コード38…の外周に食い込む環状の第1突起46…が形成され、前記カバー部材37の前記保持部材36に接触する面すなわちカバー部材37の内周面には前記保持部材36における小径部36bの外周に食い込むようにして無端状に連なる第2突起47が形成される。
【0029】
前記保持部材37に挿通されたコード38…は、前記ハンドル本体28の前壁部28aに隣接した部分で底壁部28eに設けられる導出孔48から第1開口部15を経て車両用ドアD内に導かれる。しかも前記導出孔48および前記電子部品ユニット31間で、前記ハンドル本体28の両側壁28a,28bの一方28aには、前記電子部品ユニット31および前記導出孔48間で前記コード38…ががたつくことを回避するようにしてコード38…を他方の側壁28bとの間に挟む壁部28iが一体に突設される。
【0030】
図7を併せて参照して、前記ハンドルカバー29は、前記ハンドル本体28が備える一対の側壁28a,28bの外側に配置される一対の側壁29a,29bを有して、ハンドル本体28側に開いた略U字状の横断面形状を有するように形成されており、ハンドル本体28に対して前記ハンドルカバー29を位置決めするために、ハンドル本体28の前部壁28aおよび後部壁28bに設けられる位置決め凹部49,50にそれぞれ嵌合する位置決め突部51,52がハンドルカバー29の内面に突設される。
【0031】
而して図3で示すように、ハンドル本体28の前部に挿通されるねじ部材53と、ハンドル本体28の後部に挿通されるねじ部材54とがハンドルカバー29に螺合され、ハンドルカバー29は、前記収容凹部30を覆って該ハンドル本体28に締結されることになる。
【0032】
前記電子部品ユニット31の前記被覆部材34には、ハンドルカバー29で覆われていない状態のハンドル本体28の収容凹部30に電子部品ユニット31が収容された状態では、ハンドル本体28の両側壁28a,28bから両側に張り出すようにして被覆部材34の幅方向両側から外側方に延出する延出部34b,34bが一体に設けられており、それらの延出部34b,34bは、電子部品ユニット31を収容凹部30に収容したハンドル本体28に収容凹部30を覆うようにしてハンドルカバー29が締結された状態では、ハンドル本体28およびハンドルカバー29の合わせ部間に挟まれる。すなわちハンドル本体28の両側壁28a,28bの先端と、ハンドルカバー29との間で挟まれた両延出部34b…は、ハンドル本体28の両側壁28a,28bおよびハンドルカバー29の両側壁29a,29b間に介在するように折り曲げられることになる。
【0033】
しかも前記被覆部材34の両延出部34b,34bの長手方向中央部には、電子部品ユニット31を収容凹部30に収容したハンドル本体28にハンドルカバー29を組付けることで両延出部34b…を折り曲げる際に、その折り曲げを容易とするための切欠き部55,55(図3および図4参照)が形成される。
【0034】
次にこの実施の形態の作用について説明すると、操作ハンドル12が、収容凹部30を形成するハンドル本体28と、収容凹部30を覆ってハンドル本体28に締結されるハンドルカバー29とで構成され、前記収容凹部30には、弾性材料たとえばシリコンゴムから成る被覆部材34で少なくとも電子部品35が覆われて成る電子部品ユニット31が収容され、被覆部材34に、ハンドル本体28およびハンドルカバー29の合わせ部間に挟まれる延出部34b…が一体に設けられるので、操作ハンドル12の操作時にハンドル本体28およびハンドルカバー29の合わせ部間で擦れが生じることを防止し、その擦れによる異音の発生を防止することができる。しかも被覆部材34に延出部34b…を一体に設けるだけであるので、接着剤が不要となり、コストの低減に寄与することができる。また接着剤を塗布する作業が不要であるので、作業工数を低減することができ、接着剤を硬化させる時間も不要であるので、すぐに次工程の作業を行うことができず、作業時間を低減することができる。
【0035】
また電子部品35に接続されるコード38…を挿通せしめて保持するようにして弾性材料たとえばゴムにより形成される保持部材36と、前記コード38…の長手方向に直交する平面内で前記保持部材36の外周の全周に密接するようにして前記保持部材36に装着される合成樹脂製のカバー部材37と、前記電子部品35とは、インサートモールドで前記被覆部材34に埋め込まれるので、電子部品35側への水の浸入を効果的に防止することができる。すなわち弾性材料から成る被覆部材34と、その被覆部材34で覆われる弾性材料製の保持部材36とでは相互の密着性が低いので、そのままの状態では、外部から操作ハンドル12内に水が浸入したときに被覆部材34および保持部材36間を伝って電子部品35側に水が浸入してしまう可能性があるが、コード38…の長手方向に直交する平面内で保持部材36の外周の全周に密接するようにして合成樹脂製のカバー部材37が保持部材36に装着されるので、保持部材36との間の密着性を高めたカバー部材37および被覆部材34間の密着性を高めて、電子部品35側への水の浸入を効果的に防止することが可能となる。
【0036】
さらにコード38…を挿通せしめるようにして前記保持部材36に設けられるコード挿通孔45…の内周に、前記コード38…の外周に食い込む環状の第1突起46…が形成され、前記カバー部材37の前記保持部材36に接触する面すなわちカバー部材37の内周面に、前記保持部材36の外周に食い込むようにして無端状に連なる第2突起47が形成されるので、電子部品35に対する防水性をより高めることができる。
【0037】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
【符号の説明】
【0038】
12・・・操作ハンドル
28・・・ハンドル本体
29・・・ハンドルカバー
30・・・収容凹部
31・・・電子部品ユニット
34・・・被覆部材
34b・・・延出部
35・・・電子部品
36・・・保持部材
37・・・カバー部材
38・・・コード
45・・・コード挿通孔
46・・・第1突起
47・・・第2突起
D・・・車両用ドア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用ドア(D)とは反対側を開放した横断面略U字状の収容凹部(30)が形成されるハンドル本体(28)と、前記収容凹部(30)を覆って前記ハンドル本体(28)に締結されるハンドルカバー(29)とを備える操作ハンドル(12)が前記車両用ドア(D)の外面側で操作可能に配置され、少なくとも電子部品(35)が被覆部材(34)で覆われて成る電子部品ユニット(31)が前記収容凹部(30)内に収容される車両用ドアのアウトハンドル装置において、弾性材料から成る前記被覆部材(34)に、前記ハンドル本体(28)および前記ハンドルカバー(29)の合わせ部間に挟まれる延出部(34b)が一体に設けられることを特徴とする車両用ドアのアウトハンドル装置。
【請求項2】
前記電子部品(35)に接続されるコード(38)を挿通せしめて保持するようにして弾性材料により形成される保持部材(36)と、前記コード(38)の長手方向に直交する平面内で前記保持部材(36)の外周の全周に密接するようにして前記保持部材(36)に装着される合成樹脂製のカバー部材(37)と、前記電子部品(35)とが、インサートモールドで前記被覆部材(34)に埋め込まれることを特徴とする請求項1記載の車両用ドアのアウトハンドル装置。
【請求項3】
前記コード(38)を挿通せしめるようにして前記保持部材(36)に設けられるコード挿通孔(45)の内周に、前記コード(38)の外周に食い込む環状の第1突起(46)が形成され、前記カバー部材(37)の前記保持部材(36)に接触する面に、前記保持部材(36)に食い込むようにして無端状に連なる第2突起(47)が形成されることを特徴とする請求項2記載の車両用ドアのアウトハンドル装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−44130(P2013−44130A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−181648(P2011−181648)
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(000155067)株式会社ホンダロック (164)