説明

車両用灰皿

【課題】灰皿本体の収納容量の縮小を招くことなく火消し部の破損を防止することができる車両用灰皿を提供する。
【解決手段】灰皿本体13の周壁11と蓋部材14との間に設けられ、該蓋部材を少なくとも該蓋部材が灰皿本体13の上端開口13aを開放する開放位置に向けて付勢する板ばね部材19に、蓋部材14が開放位置におかれた状態で板ばね部材19から灰皿本体13の内方へ突出する火消し部24を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車室内に設けるのに好適な車両用灰皿に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両に設けられたドリンクホルダーに収容可能な車両用灰皿が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この車両用灰皿は、合成樹脂材料からなり、底壁及び該底壁の周縁から立ち上がる筒状の周壁を有する灰皿本体と、該灰皿本体の周壁の上端開口を覆うための蓋部材とを備える。
【0004】
蓋部材は、灰皿本体の周壁の上端開口を覆う閉鎖位置と、上端開口を開放する開放位置との間で枢動可能に周壁に枢着されている。また、蓋部材は、周壁に設けられたばね部材により開放位置に向けて付勢されており、閉鎖位置では係止手段によって周壁に解除可能に係止される。
【0005】
灰皿本体の周壁には、煙草の消火時に煙草を押し付けるための板状の火消し部が形成されている。火消し部は、周壁の内周面から灰皿本体の内方へ張り出す。これにより、煙草を火消し部に押し付けたときに、煙草の灰が灰皿本体の外方に零れ落ちることなく灰を灰皿本体内に確実に受け入れることができる。また、灰皿本体内には、火消し部を支持するための支持部が設けられている。支持部は、周壁の内周面から灰皿本体の内方に突出し且つ底壁から火消し部に向けて伸びる。これにより、火消し部に煙草を押し付けたとき、火消し部が煙草から受ける押し付け力を支持部で受け止めることができるので、前記押し付け力によって火消し部が破損することが防止される。
【特許文献1】特開2006−166778号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、周壁の内面から灰皿本体の内方に突出し且つ底壁から火消し部に向けて伸びる支持部が灰皿本体内に設けられていることから、支持部が配置されている分、灰皿本体内の空間が狭くなる。このため、灰皿本体の煙草の吸殻及び灰のための収納容量が小さくなってしまう。
【0007】
そこで、本発明の目的は、灰皿本体の収納容量の縮小を招くことなく火消し部の破損を防止することができる車両用灰皿を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、底壁及び該底壁の周縁から立ち上がる筒状の周壁を有する灰皿本体と、該灰皿本体の前記周壁の上端開口を覆うための蓋部材とを備え、該蓋部材は、前記灰皿本体の前記周壁の前記上端開口を覆う閉鎖位置と該上端開口を開放する開放位置との間で回動可能に前記周壁に枢着されており、前記周壁と前記蓋部材との間には、該蓋部材を少なくとも前記開放位置に向けて付勢する板ばね部材が設けられており、該板ばね部材には、前記蓋部材が前記開放位置におかれた状態で前記板ばね部材から前記灰皿本体の内方へ突出する火消し部が形成されていることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記火消し部は、金属製であり、前記板ばね部材に一体に形成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記火消し部は、前記蓋部材が前記開放位置におかれた状態で、前記板ばね部材から前記灰皿本体の内方下方へ向けて傾斜していることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発明において、前記板ばね部材は、前記周壁と前記蓋部材とに跨るように配置されており、前記板ばね部材の下端部は前記周壁に固定されており、前記板ばね部材の上端部は前記蓋部材に当接しており、前記板ばね部材は、前記蓋部材が少なくとも前記閉鎖位置に向けて回動するときに前記上端部が前記蓋部材から受ける押圧力により前記灰皿本体の内方下方へ向けて移動するように弾性変形し、前記火消し部は、その先端が前記板ばね部材の弾性変形により下方へ向くように前記板ばね部材の前記上端部に形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、火消し部が板ばね部材に形成されており、火消し部は、蓋部材が灰皿本体の上端開口を開放する開放位置におかれた状態で板ばね部材から灰皿本体の内方へ突出することから、煙草を火消し部に押し付けたときに、従来と同様に、煙草の灰が灰皿本体の外方に零れ落ちることなく灰を灰皿本体内に確実に受け入れることができる。
【0013】
また、板ばね部材に火消し部が形成されていることから、火消し部に煙草を押し付けたときに煙草から火消し部に作用する押し付け力は、火消し部から板ばね部材に該板ばね部材を弾性変形させる力として作用させることができる。
【0014】
これにより、火消し部に作用した前記押し付け力を板ばね部材の弾性変形により吸収することができるので、前記押し付け力によって火消し部が破損することを防止することができる。
【0015】
従って、前記押し付け力による火消し部の破損を防止するために火消し部を支持する従来のような支持部を灰皿本体内に形成する必要はないので、灰皿本体内に支持部を形成することによって灰皿本体の煙草の吸殻及び灰のための収納容量が小さくなることを、確実に防止することができる。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、火消し部は、金属製であり、板ばね部材に一体に形成されている。
【0017】
火消し部が金属製であることから、煙草の火を火消し部で消す作業を繰り返し行ったとしても、火消し部が合成樹脂材料からなる場合に比べて煙草の火の熱により焦げ又は溶けることが抑制される。
【0018】
これにより、火消し部の焦げ及び溶解を防止するために火消し部とは別に形成された金属板を火消し部に貼り付ける必要はないので、部品点数の増加による製造コストの増大を確実に防止することができる。
【0019】
また、火消し部が板ばね部材にそれと一体に形成されていることから、板ばね部材を例えば灰皿本体に組み込むと同時に火消し部が灰皿本体に組み込まれるので、金属製の火消し部を灰皿本体に組み込むための格別な組み付け作業を行う必要はない。これにより、火消し部を灰皿本体に組み付ける作業が必要となる場合に比べて、車両用灰皿の組立作業を容易に行うことができる。
【0020】
請求項3に記載の発明によれば、火消し部は、蓋部材が開放位置におかれた状態で、板ばね部材から灰皿本体の内方下方へ向けて傾斜していることから、火消し部に煙草を押し付けたとき、火消し部の傾斜によって灰が灰皿本体内に向けて案内されるので、灰を灰皿本体内に容易に落下させることができる。
【0021】
請求項4に記載の発明によれば、板ばね部材は、周壁と蓋部材とに跨るように配置されており、板ばね部材の下端部は周壁に固定されており、板ばね部材の上端部は蓋部材に当接しており、板ばね部材は、蓋部材が少なくとも閉鎖位置に向けて回動するときに上端部が蓋部材から受ける押圧力により灰皿本体の内方下方へ向けて移動するように弾性変形し、火消し部は、その先端が板ばね部材の弾性変形により下方へ向くように板ばね部材の上端部に形成されている。
【0022】
このことから、火消し部に煙草を押し付けた後、火消し部上に灰及び吸殻が残留した場合でも、蓋部材を閉鎖位置に向けて回動させたとき、火消し部上に残留した灰及び吸殻を火消し部上から掻き落とすことなく灰皿本体内に容易に落下させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明を車両用灰皿の実施例に沿って説明する。
【実施例】
【0024】
図1は、車両の図示しないコンソールに設けられたドリンクホルダーに収容される車両用灰皿10に本発明を適用した例を示す。
【0025】
本発明に係る車両用灰皿10は、図1及び図2に示すように、底壁11及び該底壁の周縁から立ち上がる筒状の周壁12を有する上端開放の灰皿本体13と、該灰皿本体の上端開口13aを覆うための蓋部材14とを備える。
【0026】
底壁11及び周壁12は、それぞれ合成樹脂材料からなる。周壁12の上端部12aには、周壁12の上方へ開放する切欠部15が形成されている。切欠部15内には、該切欠部内を周壁12の周方向に横切るように軸部材16(図2参照。)が設けられている。また、周壁12には、切欠部15の下方で、後述する板ばね部材19を周壁12に固定するための溝部21が形成されている。
【0027】
蓋部材14は、灰皿本体13と同様の合成樹脂材料からなり、ほぼ円板状をなしている。蓋部材14には、蓋部材14を灰皿本体13に取り付けるための取付部17が形成されている。取付部17は、図示の例では、蓋部材14の周縁部14aから灰皿本体13の切欠部15内に向けて蓋部材14の板厚方向に突出する。また、取付部17には、軸部材16が挿通される挿通孔18(図2参照。)が形成されている。蓋部材14は、その取付部17の挿通孔18内に軸部材16が挿通されることにより、蓋部材14がほぼ直立し灰皿本体13の上端開口13aを開放して使用状態におく図2に示す開放位置と、灰皿本体13の上端開口13aを覆う図3に示す閉鎖位置との間で軸部材16の周りに回動可能に周壁12に支持される。
【0028】
灰皿本体13の周壁12と蓋部材14との間には、前記した板ばね部材19が設けられている。
【0029】
板ばね部材19は、金属製であり、図4に示すように、全体に矩形状をなしている。また、板ばね部材19は、その長手方向の中央部に板ばね部材19の幅方向に沿って形成された屈曲線20で屈曲している。
【0030】
板ばね部材19は、図2に示すように、灰皿本体13の内方へ向けて屈曲する姿勢で灰皿本体13内に配置されている。また、板ばね部材19は、その下端部19aが周壁12の前記した溝部21に差し込まれることにより周壁12に固定されている。板ばね部材19が周壁12に固定された状態では、板ばね部材19は、周壁12と蓋部材14とに跨るように配置されている。また、板ばね部材19が周壁12に固定された状態では、板ばね部材19の上端部19bは、板ばね部材19が屈曲線20で更に屈曲することにより弾性変形した状態で蓋部材14の取付部17の先端17aに当接している。
【0031】
図示の例では、取付部17の先端17aには、開放位置と閉鎖位置との間の所定の回動位置を超えて該回動位置よりも開放位置側の回動位置に蓋部材14が回動したときに板ばね部材19から取付部17に作用するばね力を蓋部材14に該蓋部材を開放位置へ向けて回動させる回転力として作用させる第一の当接面22と、前記所定の回動位置を越えて該回動位置よりも閉鎖位置側の回動位置に蓋部材14が回動したときに板ばね部材19から取付部17に作用するばね力が蓋部材14に該蓋部材を閉鎖位置へ向けて回動させる回転力として作用させる第二の当接面23とが形成されている。これにより、板ばね部材19は、蓋部材14が前記所定の回動位置を越えて開放位置に向けて回動したときは蓋部材14を開放位置に向けて付勢し、蓋部材14が前記所定の回動位置を越えて閉鎖位置に向けて回動したときは蓋部材14を閉鎖位置に向けて付勢する。従って、蓋部材14は、開放位置及び閉鎖位置におかれたとき、板ばね部材19のばね力によりその状態に保持される。
【0032】
また、図示の例では、蓋部材14が開放位置と閉鎖位置との間で回動するとき、取付部17から板ばね部材19に該板ばね部材を弾性変形させる押圧力が作用する。板ばね部材19は、この押圧力により、上端部19bが灰皿本体13の内方下方へ移動するように弾性変形する。取付部17から板ばね部材19の上端部19bに作用する押圧力は、図示の例では、蓋部材14が前記所定の回動位置におかれたときに最大となり、そのとき、図5に示すように、板ばね部材19の変形量が最大となる。
【0033】
板ばね部材19には、図4に示すように、煙草の消火時に煙草を押し付けるための板状の火消し部24が形成されている。
【0034】
火消し部24は、図示の例では、矩形状をなした金属板からなり、板ばね部材19と一体に形成されている。また、火消し部24は、図示の例では、板ばね部材19の上端部19bに形成されており、該上端部から板ばね部材19の屈曲方向へ向けて板ばね部材19の板厚方向に伸びる。これにより、火消し部24は、板ばね部材19が灰皿本体13の周壁12に固定された状態では、図2に示すように、板ばね部材19から灰皿本体13の内方へ突出し、更に、先端24aの高さ位置が基端24bのそれよりも低くなるように板ばね部材19から灰皿本体13の下方へ向けて傾斜している。また、火消し部24は、蓋部材14の回動による板ばね部材19の弾性変形により、灰皿本体13の内方下方へ向けての火消し部24の傾斜角度が大きくなるように灰皿本体13の下方へ移動する。火消し部24の傾斜角度は、蓋部材14が前記所定の回動位置におかれたときすなわち板ばね部材19の変形量が最大となったとき最大になる。
【0035】
また、火消し部24には、図4に示すように、その伸長方向(火消し部24の短辺方向である。)に沿って伸び且つそれぞれ火消し部24の幅方向(火消し部24の長辺方向である。)に間隔をおいて配置された複数の長孔25が形成されている。煙草の消化時に煙草を火消し部24に押し付けた状態で該火消し部の幅方向に移動させることにより、煙草の火種部分を各長孔25の縁部25aで容易にこそぎ取ることができる。
【0036】
本実施例によれば、前記したように、火消し部24が板ばね部材19に形成されており、火消し部24は、蓋部材14が灰皿本体13の上端開口13aを開放する開放位置におかれた状態で板ばね部材19から灰皿本体13の内方へ突出することから、煙草を火消し部24に押し付けたときに、煙草の灰が灰皿本体13の外方に零れ落ちることなく灰を灰皿本体13内に確実に受け入れることができる。
【0037】
また、板ばね部材19に火消し部24が形成されていることから、火消し部24に煙草を押し付けたときに煙草から火消し部24に作用する押し付け力は、火消し部24から板ばね部材19に該板ばね部材を弾性変形させる力として作用させることができる。
【0038】
これにより、火消し部24に作用した前記押し付け力を板ばね部材19の弾性変形により吸収することができるので、前記押し付け力によって火消し部24が破損することを防止することができる。
【0039】
従って、前記押し付け力による火消し部24の破損を防止するために火消し部24を支持する従来のような支持部を灰皿本体13内に形成する必要はないので、灰皿本体13内に支持部を形成することによって灰皿本体13の煙草の吸殻及び灰のための収納容量が小さくなることを、確実に防止することができる。
【0040】
また、前記したように、火消し部24は、金属製であり、板ばね部材19に一体に形成されている。
【0041】
例えば、火消し部が従来のように灰皿本体に合成樹脂材料により一体成形されている場合、煙草の火を火消し部で消す作業を繰り返し行うことにより、合成樹脂製の火消し部が煙草の火の熱により焦げ又は溶けてしまう。このため、火消し部の焦げ及び溶解を防止するために、例えば、火消し部上に金属板を貼り付けたり、火消し部を金属により形成したりする必要がある。
【0042】
しかしながら、火消し部上に金属板を貼り付ける場合、火消し部とは別に新たな部品が必要となるため、部品点数が増加し、製造コストの増大を招く。また、火消し部を金属により形成する場合、金属製の火消し部を灰皿本体に新たに組み込む作業が必要となるため、車両用灰皿の組立作業が煩雑になる。
【0043】
これに対し、本発明によれば、前記したように、火消し部24が金属製であることから、煙草の火を火消し部24で消す作業を繰り返し行ったとしても、火消し部24が合成樹脂材料からなる場合に比べて煙草の火の熱により焦げ又は溶けることが抑制される。
【0044】
これにより、火消し部24の焦げ及び溶解を防止するために火消し部24とは別に形成された金属板を火消し部24に貼り付ける必要はないので、部品点数の増加による製造コストとの増大を確実に防止することができる。
【0045】
また、火消し部24が板ばね部材19にそれと一体に形成されていることから、板ばね部材19を例えば灰皿本体13に組み込むと同時に火消し部24が灰皿本体13に組み込まれるので、金属製の火消し部24を灰皿本体13に新たに組み込むための格別な組み付け作業を行う必要はない。これにより、火消し部24を灰皿本体13に組み付ける作業が必要となる場合に比べて、車両用灰皿10の組立作業を容易に行うことができる。
【0046】
更に、前記したように、火消し部24は、蓋部材14が開放位置におかれた状態で、板ばね部材19から灰皿本体13の内方下方へ向けて傾斜していることから、火消し部24に煙草を押し付けたとき、火消し部24の傾斜によって灰が灰皿本体13内に向けて案内されるので、灰を灰皿本体13内に容易に落下させることができる。
【0047】
また、前記したように、火消し部24は、蓋部材14の回動による板ばね部材19の弾性変形により、灰皿本体13の内方下方へ向けての火消し部24の傾斜角度が大きくなるように灰皿本体13の下方へ移動することから、火消し部24に煙草を押し付けた後、火消し部24上に灰及び吸殻が残留した場合でも、蓋部材14を回動させたとき、火消し部24上に残留した灰及び吸殻を火消し部24上から掻き落とすことなく灰皿本体13内に容易に落下させることができる。
【0048】
本実施例では、蓋部材14の所定の回動位置を境にして板ばね部材19から蓋部材14に作用する付勢力の方向を変化させる構成を本発明に用いた例を示したが、これに代えて、蓋部材14を開放位置に向けて常時付勢する構成を本発明に用いることができる。この場合、蓋部材14を閉鎖位置に保持するために、蓋部材14と灰皿本体13の周壁12との間に、蓋部材14を周壁12に係止するための係止機構を設けることができる。
【0049】
この例では、蓋部材14の回動時に該蓋部材から板ばね部材19の上端部19bに作用する押圧力は、蓋部材14が開放位置から閉鎖位置に向けて回動するに従って漸増し、蓋部材14が閉鎖位置におかれたときに最大になる。このとき、板ばね部材19の変形量が最大になり、火消し部24の前記傾斜角度が最大になる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明に係る車両用灰皿を概略的に示す斜視図である。
【図2】本発明に係る蓋部材が開放位置にある状態を概略的に示す縦断面図である。
【図3】本発明に係る蓋部材が閉鎖位置にある状態を概略的に示す縦断面図である
【図4】本発明に係る火消し部が形成された板ばね部材を概略的に示す斜視図である。
【図5】本発明に係る蓋部材が所定の回動位置におかれた状態を概略的に示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0051】
10 車両用灰皿
11 底壁
12 周壁
13 灰皿本体
13a 上端開口
14 蓋部材
19 板ばね部材
19b 上端部(板ばね部材の上端部)
24 火消し部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
底壁及び該底壁の周縁から立ち上がる筒状の周壁を有する灰皿本体と、該灰皿本体の前記周壁の上端開口を覆うための蓋部材とを備え、該蓋部材は、前記灰皿本体の前記周壁の前記上端開口を覆う閉鎖位置と該上端開口を開放する開放位置との間で回動可能に前記周壁に枢着されており、前記周壁と前記蓋部材との間には、該蓋部材を少なくとも前記開放位置に向けて付勢する板ばね部材が設けられており、該板ばね部材には、前記蓋部材が前記開放位置におかれた状態で前記板ばね部材から前記灰皿本体の内方へ突出する火消し部が形成されていることを特徴とする車両用灰皿。
【請求項2】
前記火消し部は、金属製であり、前記板ばね部材に一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用灰皿。
【請求項3】
前記火消し部は、前記蓋部材が前記開放位置におかれた状態で、前記板ばね部材から前記灰皿本体の内方下方へ向けて傾斜していることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用灰皿。
【請求項4】
前記板ばね部材は、前記周壁と前記蓋部材とに跨るように配置されており、前記板ばね部材の下端部は前記周壁に固定されており、前記板ばね部材の上端部は前記蓋部材に当接しており、前記板ばね部材は、前記蓋部材が少なくとも前記閉鎖位置に向けて回動するときに前記上端部が前記蓋部材から受ける押圧力により前記灰皿本体の内方下方へ向けて移動するように弾性変形し、前記火消し部は、その先端が前記板ばね部材の弾性変形により下方へ向くように前記板ばね部材の前記上端部に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の車両用灰皿。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−302723(P2008−302723A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−149078(P2007−149078)
【出願日】平成19年6月5日(2007.6.5)
【出願人】(000004765)カルソニックカンセイ株式会社 (3,404)
【Fターム(参考)】