説明

車両用空調操作装置

【課題】自動制御されている機能の認識が容易な車両用空調操作装置を提供する。
【解決手段】空調風の風量設定を行う風量設定ダイヤル6と、空調風のモードを切り替えるモード切替ダイヤル7と、ECUによる自動制御とECUによらない手動制御との間で切り替えるAUTOスイッチ8とを有する車両用空調操作装置において、風量設定ダイヤル6の周囲及びAUTOスイッチ8の右側半分の周囲をそれぞれ囲繞する部分と、これらの間を接続する部分とを有するインジケータ21と、AUTOスイッチ8の左側半分の周囲及びモード切替ダイヤル7の周囲をそれぞれ囲繞する部分と、これらの間を接続する部分とを有するインジケータ22とを設け、AUTOスイッチ8がオン操作されたときは、インジケータ21,22を点灯させる車両用空調操作装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用空調操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車には、乗車中の環境を快適なものにするため、車室内の空気調節を行う車両用空調装置(カーエアコン)が設けられている。カーエアコンは、例えば、特許文献1に示される空調操作装置の操作を通じて任意に設定された環境に車両の室内を空調する。この空調操作装置には、空調風の吐出口(モード)及び空調風の風量の自動制御の有無を切り替えるAUTOスイッチが設けられている。AUTOスイッチをオンすれば、カーエアコンを統括制御する制御部が、設定温度に応じてモード及び風量を自動制御するので、ユーザは、モード切替スイッチ及び風量切替スイッチを操作することなく、自身の設定した温度に空調することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−320521号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
制御部における自動制御には、モード切替と風量切替との両方を自動で制御するフルオートと、それらのどちらか一方のみを自動で制御するセミオートとがある。フルオートからセミオートへの切替は、制御部がフルオートの状態であるときに、ユーザがモード切替スイッチ又は風量切替スイッチを操作することにより行われる。このとき、操作されたスイッチに係る自動制御が手動制御に移行し、操作されなかったスイッチに係る自動制御は継続される。特許文献1では、モード切替スイッチと風量切替スイッチとの両方に手動インジケータが設けられており、これを点灯させることによりそのスイッチに係る制御が手動制御にあることを報知する。
【0005】
しかしながら、特許文献1では、セミオートのときは、AUTOスイッチが点滅若しくは、フルオートの場合と色相を異ならせて点灯するため、一定時間経過すればフルオートに戻る等、フルオートの状態が解除されていないと勘違いしてしまうユーザも多いと想定される。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、自動制御されている機能の認識が容易な車両用空調操作装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、空調機能に対応して設けられ、その空調機能の制御態様を手動で切り替える複数の制御スイッチと、前記空調機能の制御態様を制御手段による自動制御と前記制御手段によらない手動制御との間で切り替えるAUTOスイッチとを有する車両用空調操作装置において、前記複数の制御スイッチと前記AUTOスイッチとを接続する複数のインジケータを設け、自動制御されている空調機能に対応する前記制御スイッチと前記AUTOスイッチとを接続する前記インジケータを点灯させることを要旨とする。
【0008】
同構成によれば、インジケータの視認を通じて、どの機能が自動制御されているかを容易に認識することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用空調操作装置において、前記複数のインジケータは、前記AUTOスイッチの周囲と前記制御スイッチの周囲とを囲繞するとともに、これらを接続して設けられることを要旨とする。
【0009】
同構成によれば、インジケータの視認を通じて、AUTOスイッチがオフされているときでも、このAUTOスイッチの周囲と制御スイッチの周囲とが接続されていることを認識することができる。このため、AUTOスイッチをオンしたときに、インジケータにより囲繞された制御スイッチに対応する空調機能が自動制御されることを認識することができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の車両用空調操作装置において、自動制御されている空調機能に対応して点灯状態が切り替わる前記制御スイッチに対応するインジケータと前記AUTOスイッチに対応するインジケータとが点灯している状態において、自動制御されている空調機能に対応する前記制御スイッチが操作された場合は、その制御スイッチに対応する空調機能を手動制御状態とするとともに、同制御スイッチに対応するインジケータを消灯させることを要旨とする。
【0011】
AUTOスイッチが操作された場合、自動制御されている機能に対応する制御スイッチに対応するインジケータは、AUTOスイッチに対応するインジケータとともに点灯する。この状態で制御スイッチが操作された場合、この操作された制御スイッチに対応する空調機能は、手動制御状態となるとともに、同制御スイッチに対応するインジケータのみが消灯される。これにより、自動制御されている空調機能と手動制御されている空調機能との判別が容易となる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の車両用空調操作装置において、前記複数の制御スイッチは、空調風の風量の大小を切り替える風量設定スイッチと、空調風の吐出口を切り替えるモード切替スイッチとであることを要旨とする。
【0013】
同構成によれば、空調風の風量の大小を切り替える機能及び空調風の吐出口を切り替える機能が自動制御であるか又は手動制御であるかを容易に認識することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、自動制御されている機能の認識が容易な車両用空調操作装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施形態のカーエアコンの概略構成を示すブロック図。
【図2】車両用空調操作装置の正面図。
【図3】(a)はモード及び風量の両方が自動制御されているフルオートの状態、(b)は風量のみが自動制御されているセミオートの状態、(c)はモードのみが自動制御されているセミオートの状態を示す車両用操作装置の正面図。
【図4】他の実施例を示す車両用空調操作装置の正面図。
【図5】他の実施例を示す車両用空調操作装置の正面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の車両用空調操作装置の一実施形態を図1〜3に従って説明する。
(カーエアコンの概要)
図1に示されるように、カーエアコン1は、図示しない車両に搭載される内気センサ2、外気センサ3、日射センサ4、温度設定ダイヤル5、風量設定ダイヤル6、モード切替ダイヤル7、及びAUTOスイッチ8からの情報を基に制御手段としてのECU9によって制御される。内気センサ2は、車両室内の温度情報及び湿度情報を取得して、その情報をECU9に入力する。外気センサ3は、車両室外の温度情報及び湿度情報を取得して、その情報をECU9に入力する。日射センサ4は、車両室内に注がれる日射量の情報を取得して、その情報をECU9に入力する。温度設定ダイヤル5は、ユーザにより操作されて、ユーザの希望温度情報をECU9に入力する。風量設定ダイヤル6は、ユーザにより操作されて、ユーザの希望風量をECU9に入力する。モード切替ダイヤル7は、ユーザにより操作されて、ユーザの希望する空調風の吐出口(モード)をECU9に入力する。AUTOスイッチ8は、ユーザにより操作されて、風量設定及びモード切替をECU9が自動で制御するか否かを切り替える。これら風量設定ダイヤル6、モード切替ダイヤル7、及びAUTOスイッチ8の近傍には、表示部10が設けられている。この表示部10は、風量設定ダイヤル6によって切り替えられる空調風の風量、モード切替ダイヤル7によって切り替えられるモード、及びAUTOスイッチ8によって切り替えられる自動制御の有無に応じて、その表示態様が変化する。ECU9には、空調制御部9aと表示制御部9bとが設けられている。空調制御部9aは、各センサ等を通じて入力される情報に基づき設定温度に空調するための最適な制御状態(風量、モード等)を演算し、これに基づき空調制御を行う。表示制御部9bは、空調制御部9aにおける空調制御状態に対応した表示部10の表示制御を行う。これら風量設定ダイヤル6、モード切替ダイヤル7、AUTOスイッチ8、及び表示部10により車両用空調操作装置11が構成されている。
【0017】
(表示部の構成)
図2に示されるように、車両用空調操作装置11は、車室内のダッシュボードに設けられる。ダッシュボードには、円形の風量設定ダイヤル6、横に長い楕円形のAUTOスイッチ8、及び円形のモード切替ダイヤル7が、右側からこの順番で横一列に設けられている。これらは、全て独立して設けられている。これら風量設定ダイヤル6、モード切替ダイヤル7、及びAUTOスイッチ8の周囲には、表示部10が設けられている。具体的には、表示部10は、2つのインジケータ21,22を備えてなる。インジケータ21は、風量設定ダイヤル6の周囲及びAUTOスイッチ8の右側半分の周囲をそれぞれ囲繞する部分と、これらの間を接続する部分とを有している。また、インジケータ22は、AUTOスイッチ8の左側半分の周囲及びモード切替ダイヤル7の周囲をそれぞれ囲繞する部分と、これらの間を接続する部分とを有している。これら2つのインジケータ21,22は、同色に点灯可能とされている。なお、インジケータ21,22の具体例としては、例えば、単一又は複数の光源から光を導くライトガイド、或いはLED(発光ダイオード)の集合体を利用したものがある。
【0018】
また、表示部10は、8つのインジケータ23及び4つのインジケータ24を備えてなる。8つのインジケータ23は、風量設定ダイヤル6の上方において、同風量設定ダイヤル6に沿って半円を描く態様で配設されている。4つのインジケータ24は、モード切替ダイヤル7の左方において、同モード切替ダイヤル7に沿って半円を描く態様で配設されている。なお、これらインジケータ21〜24は、点灯していない状況であっても、ユーザは、その存在を視認することができる。
【0019】
AUTOスイッチ8の表面には「AUTO」の文字が、ダッシュボードにおけるインジケータ23の右端の上方には羽根のマークがそれぞれ印刷されている。また、ダッシュボードにおける4つのインジケータ24とモード切替ダイヤル7との間には、空調風の吐出口を表す4つのマークが4つのインジケータ24のそれぞれに対応して印刷されている。
【0020】
(表示部の作用)
つぎに、このように構成された表示部10の作用を図2及び図3に従って説明する。なお、同図中に斜線で示される領域は、インジケータが点灯している旨示す。
【0021】
表示部10は、カーエアコン1の制御態様によって各インジケータ21〜24の点灯の有無を切り替える。本例の車両用空調操作装置11では、空調風の風量に応じてインジケータ23の点灯する個数が変化する。すなわち、インジケータ23の点灯する個数が多いほど風量が多く、少ないほど風量が少ないことを示す。なお、インジケータ23は、左側から右側に向かって順に点灯していく。また、空調風のモードに応じてインジケータ24の点灯する位置が変化する。ECU9は、モードと一致するマークに対応するインジケータ24を点灯させる。
【0022】
図2に示されるように、インジケータ21,22が消灯された状態、すなわち、空調風の風量及びモードが自動制御でない手動制御状態(マニュアル状態)において、AUTOスイッチ8が操作されると、ECU9は、各センサ及び温度設定ダイヤル5から入力される情報に応じて空調風の風量及びモードを自動制御する。このとき、ECU9は、図3(a)に示されるように、インジケータ21,22を点灯させる。これにより、風量設定ダイヤル6及びモード切替ダイヤル7の周囲は、AUTOスイッチ8の周囲と接続された態様で点灯する。これにより、ユーザは、インジケータ21,22の視認を通じて空調風の風量及びモードが自動制御されていることを容易に認識することができる。なお、このときのカーエアコン1の制御状態をフルオート状態という。
【0023】
フルオート状態から、モード切替ダイヤル7が操作されると、ECU9は、モード切替ダイヤル7の回転位置に応じて、空調風の吐出口を設定するとともに、図3(b)に示されるように、設定した吐出口に対応するマークに対応したインジケータ24を点灯させる。また、ECU9は、インジケータ22を消灯させる。すなわち、風量設定ダイヤル6の周囲のみAUTOスイッチ8の周囲の右側半分と接続された点灯態様が維持される。これにより、ユーザは、インジケータ21の視認を通じて空調風の風量が自動制御されていることを、インジケータ22の視認を通じて空調風のモードが自動制御でないこと、すなわち、手動制御であることを容易に認識することができる。なお、このときのカーエアコン1の制御状態をセミオート状態という。
【0024】
また、フルオート状態から、風量設定ダイヤル6が操作されると、ECU9は、風量設定ダイヤル6の回転量に応じて、風量を設定するとともに、図3(c)に示されるように、設定した風量に応じてインジケータ23を点灯させる。また、ECU9は、インジケータ21を消灯させる。すなわち、モード切替ダイヤル7の周囲のみAUTOスイッチ8の周囲の左側半分と接続された態様での点灯が維持される。これにより、ユーザは、インジケータ22の視認を通じて空調風のモードが自動制御されていることを、インジケータ21の視認を通じて空調風の風量が自動制御でないこと、すなわち、手動制御であることを容易に認識することができる。なお、このときのカーエアコン1の制御状態をセミオート状態という。
【0025】
カーエアコン1は、セミオート状態のときにAUTOスイッチ8が操作される場合においても、マニュアル状態のときにAUTOスイッチ8が操作される場合と同様に、フルオート状態に移行する。なお、フルオート状態でAUTOスイッチ8が操作されたときのカーエアコン1は、フルオート状態を維持する。すなわち、カーエアコン1は、制御状態にかかわらず、AUTOスイッチ8が操作されれば、フルオート状態に移行して、ECU9は、インジケータ21,22を点灯させる。これにより、ユーザは、インジケータ21,22の視認を通じて空調風の風量及びモードが自動制御であることを容易に認識することができる。
【0026】
また、セミオート状態のときに、自動制御されている空調機能の制御態様を切り替えるスイッチ、すなわち、図3(b)に示される状態であれば風量設定ダイヤル6、図3(c)に示される状態であればモード切替ダイヤル7が操作された場合は、図2に示すマニュアル状態に切り替わる。つまり、ECU9は、インジケータ21,22を消灯させる。
【0027】
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られる。
(1)風量設定ダイヤル6の周囲及びAUTOスイッチ8の右側半分の周囲には、これを囲繞するとともに、これらの間を接続するインジケータ21を設けた。また、AUTOスイッチ8の左側半分の周囲とモード切替ダイヤル7の周囲には、これを囲繞するとともに、これらの間を接続するインジケータ22を設けた。AUTOスイッチ8がオン操作された場合は、これらインジケータ21,22を点灯させることにより、空調風の風量の大小を切り替える機能及び空調風の吐出口を切り替える機能が、自動制御されるフルオート状態であることを認識することができる。
【0028】
(2)フルオート状態から、風量設定ダイヤル6又はモード切替ダイヤル7が操作された場合は、操作された側のダイヤル6又はダイヤル7の周囲とAUTOスイッチ8の周囲の半分とを繋ぐインジケータ21又はインジケータ22を消灯させる。そして、このとき、操作されなかった側のダイヤル7又はダイヤル6の周囲とAUTOスイッチ8の周囲の半分とを繋ぐインジケータ22又はインジケータ21は点灯状態に維持される。これにより、自動制御されている空調機能と手動制御されている空調機能との判別が容易となる。
【0029】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、ECU9による自動制御は、風量設定ダイヤル6に対応する空調風の風量の大小を切り替える機能と、モード切替ダイヤル7に対応する空調風の吐出口を切り替える機能とに限定されたが、これに限るものではない。例えば、A/Cスイッチに対応するA/C機能、すなわち、空調風の冷房・除湿機能の有無を切り替える機能や、内気循環切替スイッチに対応する機能、すなわち、車室内の空気の循環と外気の導入とを切り替える機能が自動制御されてもよい。従って、風量設定ダイヤル6をA/Cスイッチに、モード切替ダイヤル7を内気循環切替スイッチにそれぞれ変更してもよい。このように構成しても上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0030】
また、上記実施形態にA/Cスイッチ及び内気循環切替スイッチを追加して設けるようにしてもよい。具体的には、図4に示されるように、ダッシュボードにおけるAUTOスイッチ8の上方にA/Cスイッチ31を、同じく下方に内気循環切替スイッチ32をそれぞれ設ける。そして、A/Cスイッチ31の周囲及びAUTOスイッチ8の上側の周囲を囲繞するとともに、これらの間を接続するインジケータ33を設ける。また、内気循環切替スイッチ32の周囲及びAUTOスイッチ8の下側の周囲を囲繞するとともに、これらの間を接続するインジケータ34を設ける。このように構成した場合は、上記実施形態と同様の効果に加えて、A/C機能及び車室内の空気の循環と外気の導入とを切り替える機能が、自動制御される空調機能であることを認識することができる。
【0031】
・上記実施形態において、風量設定ダイヤル6及びモード切替ダイヤル7は、プッシュ操作で、風量及びモードが切り替わるプッシュスイッチであってもよい。例えば、図5に示されるように、車両用空調操作装置11は、車室内のダッシュボードに設けられる。ダッシュボードには、風量設定スイッチ60、AUTOスイッチ8、及びモード切替スイッチ70が、右側からこの順番で横一列に設けられている。これらは、全て独立して設けられている。これら風量設定スイッチ60、モード切替スイッチ70、及びAUTOスイッチ8の周囲には、表示部10が設けられている。表示部10は、2つのインジケータ81,82を備えてなる。インジケータ81は、風量設定スイッチ60の周囲及びAUTOスイッチ8の右側半分の周囲をそれぞれ囲繞する部分と、これらの間を接続する部分とを有している。これら2つのインジケータ81,82は、同色に点灯可能とされている。インジケータ82は、AUTOスイッチ8の左側半分の周囲及びモード切替スイッチ70の周囲をそれぞれ囲繞する部分と、これらの間を接続する部分とを有している。これら2つのインジケータ81,82は、同色に点灯可能とされている。また、表示部10は、空調風の制御状態を表示するインジケータ83を備えてなる。インジケータ83は、イラスト、文字、記号を通じて空調風の制御状態を表示する。このインジケータ83は、ダッシュボードにおいて、先の風量設定スイッチ60、モード切替スイッチ70、及びAUTOスイッチ8の上方に設けられる。
【0032】
風量設定スイッチ60は、右側に配置されてノブに上側に向かって先鋭となる三角形がプリントされた風量UPスイッチ61と、左側に配置されてノブに下側に向かって先鋭となる三角形がプリントされた風量DOWNスイッチ62とを有する。風量UPスイッチ61を操作すると、空調風の風量が多くなり、風量DOWNスイッチ62を操作すると、空調風の風量が少なくなる。モード切替スイッチ70のノブには、「MODE」の文字がプリントされている。このモード切替スイッチ70を操作すると、空調風の吐出口が切り替わる。インジケータ83は、左側から順に空調風のモード、及び温度、並びに風量を表示する。インジケータ83は、モードの表示はイラストで、温度表示は数値及び記号で、風量は、上側に向かって幅広、下側に向かって先鋭となる三角形の大きさが変化するイラストで表示する。なお、温度は、図示しない温度設定スイッチによって設定される。このように構成した場合であっても、このように構成しても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0033】
・上記実施形態では、セミオート状態の場合、AUTOスイッチ8の右側又は左側の半分のみが点灯するようにしたが、AUTOスイッチ8の周囲を全周点灯させるようにしてもよい。この場合、インジケータ21,22に代えて、AUTOスイッチ8の周囲を囲繞するインジケータと、このインジケータと接続されるとともに風量設定ダイヤル6の周囲を囲繞するインジケータと、同じくAUTOスイッチ8の周囲を囲繞するインジケータと接続されるとともにモード切替ダイヤル7の周囲を囲繞するインジケータとを設ける。そして、ECU9は、インジケータ毎に点灯と消灯とを切り替える。このように構成しても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0034】
・上記実施形態では、インジケータ21,22は点灯しているか否かでそのスイッチに対応する機能が自動制御されているか否かを報知した。すなわち、フルオート、セミオートにかかわらず、自動制御されている機能に対応するスイッチ(ダイヤル)を囲繞するインジケータは、同色で点灯された。しかし、これらのインジケータは、複数の色で点灯可能であってもよい。このように構成すれば、フルオートのときと、セミオートのときとで、点灯する色を変更することができる。これにより、例えば、インジケータの点灯色を視認することで、フルオートかセミオートかを認識することができる。
【0035】
・上記実施形態において、インジケータ21,22は、風量設定ダイヤル6、及びモード切替ダイヤル7、並びにAUTOスイッチ8の周囲を囲繞していなくともよい。すなわち、インジケータ21,22は、風量設定ダイヤル6とAUTOスイッチ8とを、及びAUTOスイッチ8とモード切替ダイヤル7とを接続するものであってもよい。このように構成しても、自動制御されている空調機能と手動制御されている空調機能との判別が容易となる。
【0036】
・上記実施形態では、風量設定ダイヤル6、AUTOスイッチ8、及びモード切替ダイヤル7は、横並びに設けられたが、設けられる位置関係は、これに限定されない。例えば、上下であったりV字型であったりしてもよい。このように構成しても、これらの周囲を囲繞するインジケータの視認を通じて、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0037】
・上記実施形態において、AUTOスイッチ8を操作した場合、カーエアコン1は、常にフルオート状態に移行するとしたが、フルオート状態のときにAUTOスイッチ8が操作された場合は、マニュアル状態に移行するとしてもよい。
【符号の説明】
【0038】
1…カーエアコン、2…内気センサ、3…外気センサ、4…日射センサ、5…温度設定ダイヤル、6…風量設定ダイヤル、7…モード切替ダイヤル、8…AUTOスイッチ、9…ECU、9a…空調制御部、9b…表示制御部、10…表示部、11…車両用空調操作装置、21,22,23,24,33,34,81,82,83…インジケータ、31…A/Cスイッチ、32…内気循環切替スイッチ、60…風量設定スイッチ、70…モード切替スイッチ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空調機能に対応して設けられ、その空調機能の制御態様を手動で切り替える複数の制御スイッチと、前記空調機能の制御態様を制御手段による自動制御と前記制御手段によらない手動制御との間で切り替えるAUTOスイッチとを有する車両用空調操作装置において、
前記複数の制御スイッチと前記AUTOスイッチとを接続する複数のインジケータを設け、自動制御されている空調機能に対応する前記制御スイッチと前記AUTOスイッチとを接続する前記インジケータを点灯させる車両用空調操作装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両用空調操作装置において、
前記複数のインジケータは、前記AUTOスイッチの周囲と前記制御スイッチの周囲とを囲繞するとともに、これらを接続して設けられることを特徴とする車両用空調操作装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の車両用空調操作装置において、
自動制御されている空調機能に対応して点灯状態が切り替わる前記制御スイッチに対応するインジケータと前記AUTOスイッチに対応するインジケータとが点灯している状態において、自動制御されている空調機能に対応する前記制御スイッチが操作された場合は、その制御スイッチに対応する空調機能を手動制御状態とするとともに、同制御スイッチに対応するインジケータを消灯させる車両用空調操作装置。
【請求項4】
請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の車両用空調操作装置において、
前記複数の制御スイッチは、空調風の風量の大小を切り替える風量設定スイッチと、空調風の吐出口を切り替えるモード切替スイッチとである車両用空調操作装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−153236(P2012−153236A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−13337(P2011−13337)
【出願日】平成23年1月25日(2011.1.25)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】