説明

車両用空調装置のケース嵌合構造

【課題】簡単なシール構造であっても分割ケースの嵌合部からの水漏れを抑制すると共に、嵌合部の寸法修正を容易に行うことのできる車両用空調装置のケース嵌合構造を提供する。
【解決手段】先端部102bの下側面102cと対向する突起部101の対向面101a、および対向面101aと組合わされる孔部202の孔部内面202aを、先端部102bの傾斜角度と同等の角度で傾斜された傾斜面101a、202aとして形成する。突起部101および孔部202において、所定の方向に沿う2組の組合せ面のうち、いずれか1組の組合せ面の間に隙間110aを形成し、更に、1組の組合せ面の一方側の面202aから他方側の面に突出する嵌合部リブ202cを形成して、嵌合部リブ202cの先端部が他方側の面202aに当接するようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載される車両用空調装置のケース嵌合構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の車両用空調装置として、例えば特許文献1に示されるものが知られている。即ち、特許文献1の車両用空調装置では、蒸発器を収容する空調ケースの底部に排水口が設けられており、蒸発器で発生した凝縮水等の空調ケース内の水を、その排水口から車室外に排出するようになっている。
【0003】
また、特許文献1の車両用空調装置では、内外気切替箱にドレンポートを設置し、この内外気切替箱のドレンポートと空調ケースの底部の排水口とをホースで連結するようにしている。これにより、内外気切替箱内に水滴が浸入しても、浸入した水滴をドレンポートおよびホースを介して空調ケースの排水口から車室外に排出でき、内外気切替箱内の送風機への水滴の浸入を防止できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−249907号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、空調ケースが、分割された分割ケースの端部同士を嵌合することによって形成されるものにおいては、外部から空調ケース内に水が浸入した場合に、分割ケースの嵌合部から水が漏れ、その水が車室内に滴下するという問題を含んでいる。
【0006】
このような空調ケースであると、空調ケース内において、嵌合部の上側に浸入した水を優先的に排出口側に導くリブを設けることで、直接的に水が嵌合部に至ることを抑制でき、嵌合部において例えばシール部材を介在させるようなシール構造を設けなくても、嵌合部からの水漏れをなくすことができると考えられる。嵌合部としては、例えば簡素な凸部を凹部に嵌めこむような構造が考えられる。
【0007】
しかしながら、嵌合部の凸部および凹部の出来栄え寸法において、凸部と凹部の形状によっては狙い値に対するズレが発生し易く、凸部と凹部との間に隙間が出来るような場合では、空調風の漏れ、空調ケースのガタ、更には空調ケースの組付け不良等が発生する。このような場合であると、空調ケースが樹脂製であれば、成形用の金型を修正して、主に、凸部および凹部が互いに接触する面全体に渡って、凸部の厚み寸法、あるいは凹部の幅寸法等の修正を行う必要が発生する。
【0008】
本発明は上記問題に鑑み、簡単なシール構造であっても分割ケースの嵌合部からの水漏れを抑制すると共に、嵌合部の寸法修正を容易に行うことのできる車両用空調装置のケース嵌合構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
【0010】
請求項1に記載の発明では、車室内への送風空気が通る空気通路を形成するケース(110)が、分割された少なくとも第1ケース部材(10)および第2ケース部材(20)から形成され、
第1ケース部材(10)と第2ケース部材(20)とが所定の方向に嵌合する車両用空調装置のケース嵌合構造であって、
第2ケース部材(20)には、ケース(110)内に溜まった水分を車室外へ排出する排水部(201)が設けられており、
ケース(110)の内部において、第1ケース部材(10)の、第1ケース部材(10)と第2ケース部材(20)との嵌合部(3)の鉛直方向上方側には、第2ケース部材(20)側に向かって延びるリブ(102)が設けられており、
リブ(102)の第2ケース部材(20)側の先端部(102b)は、排水部(201)の第1ケース部材(10)側の端部(203)よりも第2ケース部材(20)側に位置しているとともに、水平方向に対して下方側に傾斜しており、
嵌合部(3)は、第1ケース部材(10)に形成されて、第1ケース部材(10)から第2ケース部材(20)に対して所定の方向に突出する突起部(101)と、第2ケース部材(20)に形成されて、突起部(101)が挿入される孔部(202)とを備えており、
先端部(102b)の下側面(102c)と対向する突起部(101)の対向面(101a)、および対向面(101a)と組合わされる孔部(202)の孔部内面(202a)は、先端部(102b)の傾斜角度と同等の角度で傾斜された傾斜面(101a、202a)として形成されており、
突起部(101)および孔部(202)において、所定の方向に沿う2組の組合せ面のうち、いずれか1組の組合せ面の間には隙間(110a)が形成されており、更に、1組の組合せ面の一方側の面(202a)から他方側の面に突出する嵌合部リブ(202c)が形成されて、嵌合部リブ(202c)の先端部が他方側の面(202a)に当接していることを特徴としている。
【0011】
このように、リブ(102)の先端部(102b)を、排水部(201)の第1ケース部材(10)側の端部よりも第2ケース部材(20)側に突出させると共に、下方側に傾斜させることで、外部からケース(110)内に侵入した水が、第1ケース部材(10)の鉛直方向下側面を流れてリブ(102)の先端部(102b)から排水部(201)に滴下され、ケース(110)外部へ排水される。このため、嵌合部(3)に水が到達することを防止できるので、嵌合部(3)に複雑なシール構造を設けなくとも、嵌合部(3)からの水漏れを抑制できる。
【0012】
また、突起部(101)の対向面(101a)、および対向面(101a)と組合わされる孔部(202)の孔部内面(202a)は、先端部(102b)の傾斜角度と同等の傾斜角度で傾斜された傾斜面(101a、202a)として形成されているので、第1ケース部材(10)を成形するための金型において、先端部(102b)および突起部(101)の傾斜に合わせた抜き方向を形成することができ、アンダーカットとなる部位を無くすことができるので、第1ケース部材(10)の形成が容易となる。
【0013】
ここで、突起部(101)および孔部(202)に傾斜面(101a、202a)が形成されている場合では、突起部(101)および孔部(202)の出来栄え寸法において狙い値からのズレがあると、突起部(101)および孔部(202)間に隙間が発生し、空調風の漏れ、組付けのガタ、更には組付け不良等が発生してしまう。このような場合であると、ケース(110)成形用の金型を修正して、主に、突起部(101)および孔部(202)が本来互いに接触すべき面全体に渡って、突起部(101)の厚み寸法、あるいは孔部(202)の幅寸法等の修正を行う必要が発生する。
【0014】
しかしながら、本発明では、突起部(101)および孔部(202)において、所定の方向に沿う2組の組合せ面のうち、いずれか1組の組合せ面の間には予め隙間(110a)が形成されるようにしている。更に、1組の組合せ面の一方側の面(202a)から他方側の面(101a)に突出する嵌合部リブ(202c)が形成されて、嵌合部リブ(202c)の先端部が他方側の面(101a)に当接されるようにしている。つまり、嵌合部リブ(202c)の先端部が他方側の面(101a)に当接されることで、突起部(101)および孔部(202)間の空調風の漏れ、組付けのガタ、更には組付け不良等が防止されるようにしている。
【0015】
これにより、初期成形時の突起部(101)および孔部(202)の嵌合不良が発生しても、金型において嵌合部リブ(202c)の部位のみ、寸法調整のための金型修正を行うことで、嵌合部リブ(202c)の先端部を他方側の面(101a)に当接させることができ、突起部(101)および孔部(202)が本来互いに接触すべき面全体に渡って、金型修正を行う場合に比べて、金型修正を容易に行うことが可能となる。
【0016】
請求項2に記載の発明では、嵌合部リブ(202c)は、傾斜面(101a、202a)に形成されたことを特徴としている。
【0017】
突起部(101)および孔部(202)の出来栄え寸法において狙い値からのズレがあると、傾斜角度のバラつきも踏まえると、2組の組合せ面のうち、傾斜面(101a、202a)の形成される組合せ面の間に隙間が形成されやすい。よって本発明によれば、傾斜面(101a、202a)に嵌合部リブ(202c)を形成して、嵌合部リブ(202c)の先端部が他方側の面(101a)に当接されるようにすることで、突起部(101)および孔部(202)間の空調風の漏れ、組付けのガタ、更には組付け不良等を確実に防止することができる。
【0018】
請求項3に記載の発明では、嵌合部リブ(202c)は、複数設けられたことを特徴としている。
【0019】
この発明によれば、突起部(101)と孔部(202)との当接箇所を増やすことができるので、突起部(101)および孔部(202)間の空調風の漏れ、組付けのガタ、更には組付け不良等の防止効果を向上させることができる。
【0020】
請求項4に記載の発明では、突起部(101)および孔部(202)において、所定の方向に沿う2組の組合せ面のうち、1組の組合せ面を傾斜面(101a、202a)としたとき、もう1組の組合せ面は、所定の方向に沿う平面として形成されたことを特徴としている。
【0021】
この発明によれば、突起部(101)および孔部(202)において、所定の方向に沿う2組の組合せ面のうち、1組の組合せ面を傾斜面(101a、202a)としたとき、もう1組の組合せ面は、金型においてアンダーカットの影響のない面となるので、所定の方向に沿う平面として形成することで、簡素な形状とすることができ、金型の製作が容易となる。
【0022】
請求項5に記載の発明では、突起部(101)および孔部(202)は、複数組形成されたことを特徴としている。
【0023】
この発明によれば、嵌合部(3)において嵌合する部位を増やすことができるので、突起部(101)および孔部(202)間の空調風の漏れ、組付けのガタ、更には組付け不良等の防止効果を向上させることができる。
【0024】
請求項6に記載の発明では、先端部(102b)の下側に傾斜した傾斜角度は、水平方向に対して15°以上、90°以下であることを特徴としている。
【0025】
車両用空調装置は車両に搭載されるので、車両が水平面に対して傾斜した傾斜面上にある場合においても、ケース(110)の嵌合部(3)に水が到達することを防止すること、すなわち嵌合部(3)の防水性を確保することが必要となる。
【0026】
ここで、車両用空調装置の防水性に関する規格の一つに、JIS D 5020に定められた「自動車用電気装置の外郭による保護等級(IPコード)」がある。上述したように、車両が傾斜面上にある場合においても嵌合部(3)の防水性を確保するためには、上記規格で定められた「水に対する保護等級2(IPX2)」に相当する防水性を確保することが好ましい。
【0027】
これに対し、本発明では、リブ(102)の先端部(102b)が、水平方向に対して下方側に15°以上傾斜しているので、車両が水平面に対して15°傾斜した場合であっても、外部からケース(110)内に侵入した水がリブ(102)の先端部(102b)から排水部(201)に滴下されるので、嵌合部(3)に水が到達することはない。このため、上記規格で定められた「水に対する保護等級2(IPX2)」に相当する防水性を確保することが可能となる。したがって、車両が傾斜面上にある場合であっても、嵌合部(3)に水が到達することを抑制できるので、両ケース部材(10、20)の嵌合部(3)からの水漏れを抑制できる。
【0028】
また、リブ(102)の先端部(102b)の水平方向に対する傾斜角度を90°以下とすることで、リブ(102)を第1ケース部材(10)と一体に形成する場合に、第1ケース部材(10)の成形性を向上させることが可能となる。
【0029】
尚、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】第1実施形態に係る車両用空調装置の空調ユニットを示す正面図である。
【図2】第1実施形態の空調ユニットケースにおける送風機ユニットケースとエアコンユニットケースとの嵌合部近傍を示す拡大断面図である。
【図3】図2における嵌合部近傍を更に拡大した拡大断面図である。
【図4】突起部を成形する際の金型の抜き方向を示す断面図である。
【図5】第2実施形態における嵌合部近傍を示す拡大断面図である。
【図6】第3実施形態における嵌合部近傍を示す拡大断面図である。
【図7】第4実施形態における嵌合部近傍を示す拡大断面図である。
【図8】第5実施形態における嵌合部近傍を示す拡大断面図である。
【図9】第6実施形態における嵌合部近傍を示す拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
【0032】
(第1実施形態)
第1実施形態の空調ユニット100における車両用空調ケースの嵌合構造について図1〜図3を用いて説明する。車両用空調装置のケース嵌合構造は、空調ユニットケース110における送風ユニットケース10とエアコンユニットケース20との嵌合部3に適用したものである。図1は車両用空調装置の空調ユニット100を示す正面図、図2は空調ユニットケース110における送風機ユニットケース10とエアコンユニットケース20との嵌合部3近傍を示す拡大断面図、図3は図2における嵌合部3近傍を更に拡大した拡大断面図である。
【0033】
図1に示すように、空調ユニット100は、送風機ユニット1およびエアコンユニット2を有して構成されている。そして、空調ユニット100の空調ユニットケース110は、予め分割形成された第1ケース部材としての送風機ユニットケース10と、第2ケース部材としてのエアコンユニットケース20とが、嵌合部3において、水平方向(図1〜図3中の左右方向)に嵌合されることによって、車室内への送風空気が通る空気通路を形成している。嵌合される水平方向は、本発明の所定方向に対応している。送風機ユニットケース10およびエアコンユニットケース20は、それぞれ、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れた樹脂材(例えば、ポリプロピレン)にて形成されている。送風機ユニットケース10およびエアコンユニットケース20は、金型によって成形されている。
【0034】
本実施形態では、空調ユニット100(送風機ユニット1およびエアコンユニット2)は、車両のダッシュパネル(図示せず)内に、例えば図1中の左右方向が車両の左右方向に一致するように搭載されている。
【0035】
送風機ユニットケース10には、車室外の空気(外気)を導入するための外気導入口11と、車室内の空気(内気)を循環させるための内気導入口12とが形成されている。また、送風機ユニットケース10内には、内気の風量と外気の風量との風量割合を変化させる内外気切替ドア(図示せず)が配置されている。内外気切替ドアは、内外気切替ドア用の電動アクチュエータ(図示せず)によって駆動され、この電動アクチュエータは、空調制御装置(図示せず)から出力される制御信号によって、その作動が制御されるようになっている。
【0036】
送風機ユニットケース10における内外気切替ドアの空気流れ下流側には、外気導入口11および内気導入口12の少なくとも一方を介して吸入した空気を車室内へ向けて送風する送風機13が配置されている。この送風機は、遠心多翼ファン(図示せず)を電動モータ14にて駆動する電動送風機であって、空調制御装置から出力される制御信号によって回転数(送風量)が制御されるようになっている。
【0037】
エアコンユニットケース20の側面の下部には、送風機ユニット1から送風された空気が流入する空気入口21が形成されている。エアコンユニットケース20内における空気入口21の空気流れ下流側には、蒸発器22が配置されている。蒸発器22は、その内部を流通する冷媒と送風空気とを熱交換させて送風空気を冷却する冷却用熱交換器である。蒸発器22は、図示しない圧縮機、凝縮器、気液分離器、膨張弁等と共に、冷凍サイクルを構成している。
【0038】
エアコンユニットケース20内における蒸発器22の上方側かつ空気流れ下流側には、蒸発器22通過後の空気を加熱するためのヒータコア23が、空気流れに対してバイパス通路(図示せず)を並列形成するように配置されている。また、エアコンユニットケース20内には、ヒータコア23およびバイパス通路から流出した空気を混合させる混合空間(図示せず)が形成されている。
【0039】
エアコンユニットケース20内におけるヒータコア23の側方には、ヒータコア23とバイパス通路を通過する空気の風量割合を調整するエアミックスドア(図示せず)が設けられている。エアミックスドアは、エアミックスドア用の電動アクチュエータ(図示せず)によって駆動され、この電動アクチュエータは、空調制御装置から出力される制御信号によって、その作動が制御されるようになっている。
【0040】
エアコンユニットケース20の最上部かつ空気流れ最下流部には、混合空間から空調対象空間である車室内へ温度調整された送風空気を吹き出すために、図示しないデフロスタ開口部、フェイス開口部、およびフット開口部が設けられている。
【0041】
デフロスタ開口部には、デフロスタダクト(図示せず)が接続され、このデフロスタダクト先端部のデフロスタ吹出口から車両前面窓ガラスの内面に向けて空調風を吹き出すようになっている。フェイス開口部には、フェイスダクト(図示せず)が接続され、フェイスダクト先端部のフェイス吹出口から車室内の乗員の上半身に向けて空調風を吹き出すようになっている。また、フット開口部には、フットダクト(図示せず)が接続され、フットダクト先端部のフット吹出口から乗員の足元に向けて空調風を吹き出すようになっている。
【0042】
また、エアコンユニットケース20内には、吹出口モードを切り替える、すなわちデフロスタ開口部、フェイス開口部およびフット開口部を切替開閉する吹出口モードドア(図示せず)が設けられている。吹出口モードドアは、エアミックスドア用の電動アクチュエータ(図示せず)によって駆動され、この電動アクチュエータは、空調制御装置から出力される制御信号によって、その作動が制御されるようになっている。
【0043】
次に、空調ユニットケース110の嵌合部3の詳細について説明する。図2に示すように、送風機ユニットケース10における鉛直方向下方側かつエアコンユニットケース20と隣接する部位には、エアコンユニットケース20に対して水平方向(所定の方向)に突出する突起部101が設けられている。本実施形態では、突起部101は送風機ユニットケース10と一体に形成されている。突起部101は、図2の紙面に対して垂直方向に所定の領域に渡って連続的に形成されている。
【0044】
エアコンユニットケース20における鉛直方向下方側には、外部から空調ユニットケース110内に侵入した水を車室外へ排水するための排水部201が設けられている。本実施形態では、排水部201は、外部から空調ユニットケース110内に侵入した水を空調ユニット100の外部へ導くために溝状に形成されている。
【0045】
エアコンユニットケース20における排水部201の鉛直方向上側であって、突起部101に対応する部位には、突起部101と嵌合する孔部202が設けられている。孔部202は、断面形状が溝状を成しており、突起部101が挿入される凹部として形成されている。本実施形態では、孔部202はエアコンユニットケース20と一体に形成されている。孔部202は、図2の紙面に対して垂直方向に、突起部101に対応するように所定の領域に渡って連続的に形成されている。
【0046】
突起部101が孔部202に挿入され、嵌合されることで嵌合部3が形成されている。送風機ユニットケース10において、嵌合部3の鉛直方向上側には、エアコンユニットケース20側に向かって突出する板状のリブ102が設けられている。リブ102は、送風機ユニットケース10と一体に形成されている。
【0047】
リブ102は、一端側が送風機ユニットケース10に接続されると共に、他端側が略水平方向に延びるリブ本体部102aと、リブ本体部102aに接続されると共に水平方向に対して鉛直方向下側に傾斜するリブ先端部102bとを有して構成されている。リブ本体部102aとリブ先端部102bとは一体に形成されている。
【0048】
リブ先端部102bの水平方向に対する傾斜角度θは、15°以上、90°以下の範囲内に設定されている。また、リブ102のエアコンユニットケース20側となる端部、すなわちリブ先端部102bは、排水部201の送風機ユニットケース10側の端部203よりも、エアコンユニットケース20側に突出している。
【0049】
ここで、突起部101において、リブ先端部102bの下側面102cと対向する面(突起部101の上側となる面)を対向面101aとしたとき、対向面101aはリブ先端部102bの傾斜角度θと同等の傾斜角度θを有する傾斜面となっている。一方、突起部101の下側となる面は、水平方向に沿って延びる嵌合面101bとなっている。更に突起部101の先端部は、嵌合面101b側にて面取り部が形成されている。
【0050】
また、孔部202において、突起部101が挿入されたときに対向面101aと組合せとなる面を孔部内面202aとしたとき、孔部内面202aは、対向面101aの傾斜角度θと同等の傾斜角度θを有する傾斜面となっている。一方、孔部202の下側となる面は、水平方向に沿って延びる嵌合面202bとなっている。更に孔部202の奥の部位は、突起部101の先端部における面取り部に沿うように肉盛りされた形となっている。
【0051】
尚、対向面101aと孔部内面202aは、突起部101と孔部202とが嵌合されたときの、1組の組合せ面となっており、また、嵌合面101bと嵌合面202bは、突起部101と孔部202とが嵌合されたときの、もう1組の組合せ面となっている。
【0052】
突起部101と孔部202とが嵌合されたときの、対向面101aと孔部内面202aとの間には、隙間110aが形成されるようになっている。そして、孔部内面202aにおいて孔部202の開口部側となる先端位置には、対向面101aに向けて突出する嵌合部リブ202cが形成されている。嵌合部リブ202cは、図2の紙面に対して垂直方向に、突起部101、孔部202に対応するように所定の領域に渡って連続的に形成されている。尚、嵌合部リブ202cは、図2の紙面に対して、所定の領域の間で、断続的に形成されるものとしても良い。
【0053】
嵌合部リブ202cは、図2、図3で示す断面図において三角形を成すように形成されている。三角形の三辺のうち、一辺は孔部内面202aと共通となる辺となっており、もう一辺は、孔部202の開口側の鉛直方向の面から延長された辺となっており、更にもう一辺は、鉛直方向の面から延長された辺の先端部から孔部202の奥側に水平方向に延びる辺となっている。このような嵌合部リブ202cの形状は、孔部202を金型によって成形する際に、アンダーカットとならない形状となっている。そして、嵌合部リブ202cの突出した先端部は、対向面101aに当接するようになっている。ここでは、突起部101と孔部202とが嵌合されたときの1組の組合せ面において、孔部内面202aは、本発明の一方側の面に対応し、対向面101aは、本発明の他方側の面に対応している。
【0054】
孔部202の孔部内面202aに嵌合部リブ202cを形成するに当たっては、実際的には、金型製作の初期段階で嵌合部リブ202cの突出寸法を狙い値に対して小さめにして作成する。そして、突起部101と孔部202とを嵌合させたときの嵌合部リブ202cの先端部と対向面101aとの当接状態を見ながら、金型を削り込んでいく方向で嵌合部リブ202cの突出寸法を調整していくのが良い。
【0055】
次に、上記構成に基づく車両用空調装置のケース嵌合構造の作用効果について、図4を加えて説明する。
【0056】
まず、本実施形態では、リブ102の先端部102bを、排水部201の送風機ユニットケース10側の端部よりもエアコンユニットケース20側に突出させると共に、下方側に傾斜させるようにしている。よって、外部から空調ユニットケース110内に侵入した水が、送風機ユニットケース10の鉛直方向下側面を流れてリブ102の先端部102bから排水部201に滴下され、空調ユニットケース110外部へ排水される。このため、嵌合部3に水が到達することを防止できるので、嵌合部3に複雑なシール構造を設けなくとも、嵌合部3からの水漏れを抑制できる。
【0057】
また、突起部101の対向面101a、および対向面101aと組合わされる孔部202の孔部内面202aは、先端部102bの傾斜角度θと同等の傾斜角度θで傾斜された傾斜面として形成されている。よって、図4に示すように、送風機ユニットケース10を成形するための金型において、先端部102bおよび突起部101(対向面101a)の傾斜に合わせた抜き方向を形成することができ、アンダーカットとなる部位を無くすことができるので、送風機ユニットケース10の形成が容易となる。
【0058】
ここで、突起部101および孔部202に傾斜面(対向面101a、孔部内面202a)が形成されている場合では、突起部101および孔部202の出来栄え寸法において狙い値からのズレがあると、突起部101および孔部202間に隙間が発生し(特に、傾斜面101a、202a間での隙間が発生しやすい)、空調風の漏れ、組付けのガタ、更には組付け不良等が発生してしまう。このような場合であると、空調ユニットケース110成形用の金型を修正して、主に、突起部101および孔部202が本来互いに接触すべき面全体に渡って、突起部101の厚み寸法(図2、図3中の鉛直方向の寸法)、あるいは孔部202の幅寸法(図2、図3中の鉛直方向の溝間寸法)等の修正を行う必要が発生する。
【0059】
しかしながら、本実施形態では、突起部101および孔部202において、所定の方向(水平方向)に沿う2組の組合せ面のうち、いずれか1組の組合せ面の間には予め隙間110aが形成されるようにしている。更に、1組の組合せ面の一方側の面(孔部内面202a)から他方側の面(対向面101a)に突出する嵌合部リブ202cが形成されて、嵌合部リブ202cの先端部が他方側の面(対向面101a)に当接されるようにしている。つまり、嵌合部リブ202cの先端部が他方側の面(対向面101a)に当接されることで、突起部101および孔部202間の空調風の漏れ、組付けのガタ、更には組付け不良等が防止されるようにしている。
【0060】
これにより、初期成形時の突起部101および孔部202の嵌合不良が発生しても、金型において嵌合部リブ202cの部位のみ、寸法調整のための金型修正を行うことで、嵌合部リブ202cの先端部を他方側の面(対向面101a)に当接させることができ、突起部101および孔部202が本来互いに接触すべき面全体に渡って、金型修正を行う場合に比べて、金型修正を容易に行うことが可能となる。
【0061】
また、本実施形態では、嵌合部リブ202cは、傾斜面(101a、202a)のうち、孔部内面202aに形成されるようにしている。
【0062】
突起部101および孔部202の出来栄え寸法において狙い値からのズレがあると、傾斜角度のバラつきも踏まえると、2組の組合せ面のうち、傾斜面(101a、202a)の形成される組合せ面の間に隙間が形成されやすい。よって本実施形態によれば、傾斜面(101a、202a)に嵌合部リブ202cを形成して、嵌合部リブ202cの先端部が他方側の面(対向面101a)に当接されるようにすることで、突起部101および孔部202間の空調風の漏れ、組付けのガタ、更には組付け不良等を確実に防止することができる。
【0063】
また、本実施形態では、突起部101および孔部202において、所定の方向に沿う2組の組合せ面のうち、1組の組合せ面を傾斜面(101a、202a)としたとき、もう1組の組合せ面を、所定の方向に沿う平面として形成されるようにしている。
【0064】
これにより、もう1組の組合せ面は、金型においてアンダーカットの影響のない面となるので、所定の方向に沿う平面として形成することで、簡素な形状とすることができ、金型の製作が容易となる。
【0065】
ここで、車両用空調装置は車両に搭載されるので、車両が水平面に対して傾斜した傾斜面上にある場合においても、空調用ケース110の嵌合部3に水が到達することを防止すること、すなわち嵌合部3の防水性を確保することが必要となる。
【0066】
車両用空調装置の防水性に関する規格の一つに、JIS D 5020に定められた「自動車用電気装置の外郭による保護等級(IPコード)」がある。上述したように、車両が傾斜面上にある場合においても嵌合部3の防水性を確保するためには、上記規格で定められた「水に対する保護等級2(IPX2)」に相当する防水性を確保することが好ましい。
【0067】
これに対し、本実施形態では、リブ102の先端部102bが、水平方向に対して下方側に15°以上傾斜しているので、車両が水平面に対して15°傾斜した場合であっても、外部から空調ユニットケース110内に侵入した水がリブ102の先端部102bから排水部201に滴下されるので、嵌合部3に水が到達することはない。このため、上記規格で定められた「水に対する保護等級2(IPX2)」に相当する防水性を確保することが可能となる。したがって、車両が傾斜面上にある場合であっても、嵌合部3に水が到達することを抑制できるので、両ユニットケース10、20の嵌合部3からの水漏れを抑制できる。
【0068】
また、リブ102の先端部102bの水平方向に対する傾斜角度を90°以下とすることで、リブ102を送風機ユニットケース10と一体に形成する場合に、送風機ユニットケー10の成形性を向上させることが可能となる。
【0069】
(第2実施形態)
第2実施形態の嵌合部3を図5に示す。第2実施形態は、上記第1実施形態に対して嵌合部リブ202cを複数設けるようにしたものである。
【0070】
嵌合部リブ202cは、孔部内面202aにおいて孔部202の開口部側となる先端位置に加えて、孔部内面202aの中間位置にも形成されるようにしている。
【0071】
本実施形態によれば、2つの嵌合部リブ202cによって、突起部101と孔部202との当接箇所を増やすことができるので、突起部101および孔部202間の空調風の漏れ、組付けのガタ、更には組付け不良等の防止効果を向上させることができる。
【0072】
(第3実施形態)
第3実施形態の嵌合部3を図6に示す。第3実施形態は、上記第1実施形態に対して突起部101および孔部202を複数組、設けるようにしたものである。
【0073】
突起部101は鉛直方向に並ぶように2つ設けられている。孔部202は、2つの突起部101に対応するように鉛直方向に2つ設けられている。上側となる孔部202の孔部内面202aに嵌合部リブ202cが形成されて、嵌合部リブ202cの先端部が対向面101aに当接している。
【0074】
本実施形態によれば、嵌合部3において嵌合する部位を増やすことができるので、突起部101および孔部202間の空調風の漏れ、組付けのガタ、更には組付け不良等の防止効果を向上させることができる。
【0075】
尚、上記第3実施形態に対して、2つの孔部内面202aのうち、下側の孔部内面202aにも上側と同様に、嵌合部リブ202cを設けるようにしても良い。
【0076】
(第4実施形態)
第4実施形態の嵌合部3を図7に示す。第4実施形態は、上記第1実施形態に対して嵌合部リブ202cの設定位置を変更したものである。
【0077】
本実施形態では、突起部101の嵌合面101bと、孔部202の嵌合面202bとの間に隙間110aが形成されている。そして、嵌合部リブ202cは、嵌合面202bに形成されて、嵌合部リブ202cの先端部が嵌合面101bに当接するようになっている。つまり、本実施形態では、上記第1実施形態に対して、突起部101と孔部202とが嵌合されたときの2組の組合せ面のうち、もう1組の組合せ面(嵌合面101bと嵌合面202b)において、嵌合部リブ202cが形成されたものとなっている。
【0078】
嵌合部リブ202cは、孔部202の奥側に形成されており、嵌合面101bに対して階段状に形成されており、嵌合部リブ202cの突出した先端部は、対向面101aと平行となる水平面として形成されている。よって、孔部202を金型によって成形する際に、嵌合部リブ202cがアンダーカットとならない形状となっている。
【0079】
本実施形態では、上記第1実施形態に対して、嵌合部リブ202cの設定位置を上側から下側に変更したのみであり、上記第1実施形態と同一の作用効果を得ることができる。
【0080】
(第5実施形態)
第5実施形態の嵌合部3を図8に示す。第5実施形態は、上記第1実施形態に対して嵌合部リブ202cの設定位置を変更し、嵌合部リブ101cとしたものである。
【0081】
本実施形態では、突起部101の対向面101aと、孔部202の孔部内面202aとのうち、対向面101aに嵌合部リブ101cが形成されている。嵌合部リブ101cは、突起部101の付根部に形成されている。嵌合部リブ101cは、対向面101aに対して階段状に形成されており、嵌合部リブ101cの突出した先端部は、対向面101aと平行となる傾斜面として形成されている。よって、突起部101を金型によって成形する際に、嵌合部リブ101cがアンダーカットとならない形状となっている。
【0082】
本実施形態では、上記第1実施形態に対して、嵌合部リブ202cを嵌合部リブ101cに変更し、対向面101aに形成したのみであり、上記第1実施形態と同一の作用効果を得ることができる。
【0083】
(第6実施形態)
第6実施形態の嵌合部3を図9に示す。第6実施形態は、上記第1実施形態に対して嵌合部リブ202cの設定位置を変更し、嵌合部リブ101cとしたものである。
【0084】
本実施形態では、突起部101の嵌合面101bと、孔部202の嵌合面202bとの間に隙間110aが形成されている。そして、嵌合部リブ101cは、嵌合面101bに形成されて、嵌合部リブ101cの先端部が嵌合面202bに当接するようになっている。つまり、本実施形態では、上記第1実施形態に対して、突起部101と孔部202とが嵌合されたときの2組の組合せ面のうち、もう1組の組合せ面(嵌合面101bと嵌合面202b)において、嵌合部リブ101cが形成されたものとなっている。
【0085】
嵌合部リブ101cは、突起部101の付根部に形成されている。嵌合部リブ101cは、対向面101aに対して階段状に形成されており、嵌合部リブ101cの突出した先端部は、対向面101aと平行となる水平面として形成されている。よって、突起部101を金型によって成形する際に、嵌合部リブ101cがアンダーカットとならない形状となっている。
【0086】
本実施形態では、上記第1実施形態に対して、嵌合部リブ202cを嵌合部リブ101cに変更し、対向面101bに形成したのみであり、上記第1実施形態と同一の作用効果を得ることができる。
【0087】
(その他の実施形態)
上述の各実施形態では、送風機ユニットケース10にリブ102を設け、エアコンユニットケース20に排水部201を設けた例について説明したが、送風機ユニットケース10とエアコンユニットケース20とを入れ替えてもよい。すなわち、エアコンユニットケース20にリブ102を設け、送風機ユニットケース10に排水部201を設けてもよい。
【0088】
また、エアコンユニットケースから別のエアコンユニットケースへ水が流れるとき、一方のエアコンユニットケースにリブを設け、嵌合する別のエアコンユニットケースに排水部を設けても良い。
【符号の説明】
【0089】
3 嵌合部
10 送風機ユニットケース(第1ケース部材)
20 エアコンユニットケース(第2ケース部材)
101 突起部
101a 対向面(傾斜面、他方側の面)
102 リブ
102b リブ先端部
102c 下側面
110 空調ユニットケース(ケース)
110a 隙間
201 排水部
202 孔部
202a 孔部内面(傾斜面、一方側の面)
202c 嵌合部リブ
203 端部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車室内への送風空気が通る空気通路を形成するケース(110)が、分割された少なくとも第1ケース部材(10)および第2ケース部材(20)から形成され、
前記第1ケース部材(10)と前記第2ケース部材(20)とが所定の方向に嵌合する車両用空調装置のケース嵌合構造であって、
前記第2ケース部材(20)には、前記ケース(110)内に溜まった水分を車室外へ排出する排水部(201)が設けられており、
前記ケース(110)の内部において、前記第1ケース部材(10)の、前記第1ケース部材(10)と前記第2ケース部材(20)との嵌合部(3)の鉛直方向上方側には、前記第2ケース部材(20)側に向かって延びるリブ(102)が設けられており、
前記リブ(102)の前記第2ケース部材(20)側の先端部(102b)は、前記排水部(201)の前記第1ケース部材(10)側の端部(203)よりも前記第2ケース部材(20)側に位置しているとともに、水平方向に対して下方側に傾斜しており、
前記嵌合部(3)は、前記第1ケース部材(10)に形成されて、前記第1ケース部材(10)から前記第2ケース部材(20)に対して前記所定の方向に突出する突起部(101)と、前記第2ケース部材(20)に形成されて、前記突起部(101)が挿入される孔部(202)とを備えており、
前記先端部(102b)の下側面(102c)と対向する前記突起部(101)の対向面(101a)、および前記対向面(101a)と組合わされる前記孔部(202)の孔部内面(202a)は、前記先端部(102b)の傾斜角度と同等の角度で傾斜された傾斜面(101a、202a)として形成されており、
前記突起部(101)および前記孔部(202)において、前記所定の方向に沿う2組の組合せ面のうち、いずれか1組の組合せ面の間には隙間(110a)が形成されており、更に、前記1組の組合せ面の一方側の面(202a)から他方側の面に突出する嵌合部リブ(202c)が形成されて、前記嵌合部リブ(202c)の先端部が前記他方側の面(202a)に当接していることを特徴とする車両用空調装置のケース嵌合構造。
【請求項2】
前記嵌合部リブ(202c)は、前記傾斜面(101a、202a)に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置のケース嵌合構造。
【請求項3】
前記嵌合部リブ(202c)は、複数設けられたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置のケース嵌合構造。
【請求項4】
前記突起部(101)および前記孔部(202)において、前記所定の方向に沿う2組の組合せ面のうち、1組の組合せ面を前記傾斜面(101a、202a)としたとき、もう1組の組合せ面は、前記所定の方向に沿う平面として形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の車両用空調装置のケース嵌合構造。
【請求項5】
前記突起部(101)および前記孔部(202)は、複数組形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の車両用空調装置のケース嵌合構造。
【請求項6】
前記先端部(102b)の下側に傾斜した傾斜角度は、水平方向に対して15°以上、90°以下であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の車両用空調装置のケース嵌合構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−14269(P2013−14269A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−149484(P2011−149484)
【出願日】平成23年7月5日(2011.7.5)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】