説明

車両誘導装置

【課題】車両正対を、短時間で、容易かつ正確に行うこと。
【解決手段】車両整備工場の正対領域を有する床面に敷設されたレール上を走行するヘッドライトテスターと、該ヘッドライトテスター又は正対領域のいずれかに配設され、かつ床面に進入して来る検査車両を撮影するカメラと、このカメラからの出力信号を、制御手段を介して映し出す表示手段と、検査車両の停止位置に関する情報を有する記憶手段を備え、車両正対時、制御手段は、前記制御手段は、前記記憶手段の前記情報に基づいて前記表示手段に車両導入基準線に相当する仮車両正対基準線及び車両停止線に相当する仮車両停止線を描くと共に、該表示手段の表示画面上、仮車両正対基準線に沿って進行して来る検査車両のライトの映像が仮車両停止線に重なるように映す或いは制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、民間の車検場、予備検査場等の測定作業ベイに配設される車両整備工場(民間の車検場や予備検査場も含まれる)用の車両誘導装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、特許出願人が提案したものである。特許文献1に記載の発明の主な課題は、民間の車検場を含む車両整備工場の床面に関する情報、被試験車両の輪郭情報等を制御手段ないし記憶部を介して解析し、解析データをヘッドライトテスター側の車両正対のために生かすことができることである。該目的を解決するための手段として、車両停止状態解析装置は、レール上を走行するヘッドライトテスターが配設されていると共に、車両導入用基準標識を有する車両整備工場の床面と、前記基準標識に沿って解析領域に停止した被試験車両を撮影するために床面よりも上方又は下方のいずれかに設置された撮像手段と、前記ヘッドライトテスターと被試験車両との正対の横ずれ量を解析するために撮像手段に接続され、かつ、撮像手段が撮影した被試験車両の輪郭情報及び記憶部に格納されている基準情報に基づいて前記横ずれ量を算出する輝度差演算機能を有する制御手段と、この制御手段に接続され、かつ、算出結果を出力する出力部とから成る。
【0003】
しかしながら、上記構成の車両停止状態解析装置は、あくまでも、車両正対の「ズレ量」を解析するものであることから、例えば車両進入後にヘッドライトテスターの基準面に検査車両の停止位置を合わせるためには、運転手(作業員)が検査車両から降りる必要があり、その結果、作業時間が増えるという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−2606号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願発明の所期の目的は、運転手が表示手段に表れる当該検査車両の進行状況を見ながら、車両正対を、短時間で、容易かつ正確に行うことである。第2の目的は、カメラの設置如何を問わず、少なくとも操作、音声、無線のいずれかに基づく入力部からの入力信号に基づいて、当該検査車両のランプの高さを特定し、該特定情報及び記億部の車両停止位置情報に基づいて、表示手段に当該検査車両の位置情報と共に車両の撮像情報を加味して表示を行うようにすることである。その他の目的は従属項によって特定され得る。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の車両誘導装置は、車両整備工場の正対領域を有する床面に敷設されたレール上を走行するヘッドライトテスターと、該ヘッドライトテスター又は前記正対領域のいずれかに配設され、かつ、前記床面に進入して来る検査車両を撮影するカメラと、このカメラからの出力信号を、制御手段を介して映し出す運転手用の表示手段と、比較係数としての車両停止位置情報及び形状情報を有する記憶手段を備え、車両正対時、前記制御手段は、少なくとも操作、音声、無線のいずれかに基づく入力部からの入力信号に基づいて、当該検査車両のランプの高さを特定すると共に、該特定情報と前記車両停止位置情報と前記形状情報に基づいて、当該検査車両に適合する生の車両停止線に相当する仮車両停止線を取得して前記表示手段に描くと共に、該表示手段の表示画面上、進行中の検査車両のライトの映像が前記仮車両停止線に重なるように映し出すことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の車両誘導装置は、車両整備工場の正対領域を有する床面に敷設されたレール上を走行するヘッドライトテスターと、該ヘッドライトテスター又は前記正対領域のいずれかに配設され、かつ、前記床面に進入して来る検査車両を撮影する半導体固定素子カメラと、この半導体固定素子カメラからの出力信号を、制御手段を介して撮像する表示手段と、比較係数としての車両停止位置情報及び形状情報を有する記憶手段を備え、車両正対時、前記制御手段は、少なくとも操作、音声、無線のいずれかに基づく入力部からの入力信号に基づいて、当該検査車両のランプの高さを特定すると共に、該特定情報と前記車両停止位置情報と前記形状情報に基づいて、当該検査車両に適合する生の車両停止線に相当する仮車両停止線を取得して前記表示手段に描くと共に、前記半導体固定素子カメラから当該検査車両の撮像情報を取得すると、当該検査車両の仮想車両輪郭線を表示手段に出力し、該仮想車両輪郭線は、表示手段の表示画面上、仮想車両輪郭線マッチング手段を介して、該仮想車両輪郭線のライトの映像が前記仮車両停止線に重なるように制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
(a)従来、車両正対を取る際の運転手は、床面上の現実(生)の車両導入基準線や車両停止線を頼りにしていたので、窓から顔を出したり、時には何度か切り返しをしたり、床面上の車両停止線が検査車両の停止直前で肉眼では見えない情態で検査車両の運転を行っていた(感覚に依存していた)ので、正確な車両正対ができなかった。請求項1に記載の発明は、車両正対時、運転手は検査車両の停止位置に関する情報を、ヘッドライトテスターに設けた表示画面を見ながら、検査車両のライトの映像が仮車両停止線に重なる位置まで運ぶことができる。また請求項7に記載の発明も、車両正対時、運転手は検査車両の停止位置に関する情報を、ヘッドライトテスターに設けた表示画面を見ながら、検査車両のライトの撮像情報と仮車両停止線とが互いに重なる位置まで運ぶことができる。付言すると、運転手は常に表示画面上で検査車両の姿勢及び停止位置を視覚に基づき把握することができるので、車両正対を極めて容易かつ正確に行うことができる。
(b)請求項2に記載の発明は、前記(a)の効果を得ることができると共に、カメラを所望する位置に配設することができる。
(c)請求項3、請求項4に記載の発明は、制御手段は、記憶手段に一時的或は予め格納されている情報に基づいて、当該検査車両に最適な停止位置に関する基準情報を自動的に選択するので、検査車両を撮影するカメラの他に、当該検査車両の床面からのランプの高さを求めるための、機械的・電気的高さ検出手段(例えば補正カメラ、補正装置、画像処理において明度などを平準化する等化器としてのイコライザ等)を設ける必要がない。
(d)請求項5に記載の発明は、車両正対を取る際の運転手は、表示画面と共に、従来の床面上の現実(生)の車両導入基準線や車両停止線も目安にすることができる。
(e)請求項6に記載の発明は、表示画面上の検査車両の停止すべき位置に、少なくとも仮車両停止線と一緒に検査車両形状情報も表示されるので、停止位置の検査車両のイメージが把握し易い。
(f)請求項8に記載の発明は、表示手段は、ヘッドライトテスターの受光部の上面に回転可能に軸支されていると共に、前記受光部の上面には、前記表示手段の筐体の平坦状背面部分を受け入れる凹所を有する表示手段用支持体が固定されているので、美感上優れていると共に、所定角度で表示手段を確実に支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1乃至図7は本発明の第1実施形態を示す各説明図。図8乃至図10は本発明の第2実施形態を示す各説明図。図11乃至図12は本発明の第3実施形態を示す各説明図。図13は表示手段の設計変更例を示す概略説明図。
【図1】平面視からの概略説明図。
【図2】検査車両が待機中のヘッドライトテスターに向かって進入し、車両停止線で停止した状態の平面視からの概略説明図。
【図3】図2に於いて、側面視からの概略説明図。
【図4】図3に於いて、運転手がヘッドライトテスターを正面から見た概略説明図。
【図5】車両誘導装置のブロック図。
【図6】記憶手段に格納されている基準情報の説明図。
【図7】車両正対時、表示手段に表示される一態様を示す概略説明図(フローチャート)。
【図8】第2実施形態の図4と同様の概略説明図。
【図9】第2実施形態の車両誘導装置のブロック図。
【図10】第2実施形態の図7と同様の概略説明図。
【図11】第3実施形態の車両誘導装置のブロック図。
【図12】第3実施形態の図7と同様の概略説明図。
【図13】表示手段の設計変更例を示す概略説明図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(1)全体の環境説明
図1乃至図7を参照にして、本発明の第1実施形態を説明する。まず、図1は平面視からの概略説明図である。また、図2は検査車両Vが待機中のヘッドライトテスター3に向かって進入し、車両停止線5(本実施形態では表示画面上の仮車両停止線)で停止した状態の平面視からの概略説明図である。さらに、図3は側面視からの概略説明図である。
図1乃至図3に於いて、1は車両整備工場の床面、2は床面上に敷設されたレール、3はレール上2を走行するヘッドライトテスター(以下、「テスター」という。)、4は床面1上に設けられた車両導入用基準線(現実の線)、5はレール2よりも前方の所定位置の床面上に該レール2と平行に設けられた車両停止線(現実の線)、6は前記車両導入用基準線4及び車両停止線5を含む所定の作業ベイ(検査或いは計測)領域(以下、ここでは「正対領域」という。)である。
【0011】
車両停止線5はテスター3のレンズ面18との間に所定の距離(例えば受光部の基準箇所から1m、3m等の当業者の常識的距離)を有して床面1に設けられている。図3で示すように、検査車両Vには運転手(作業員)7が乗っている。さらに、本実施形態の車両誘導装置は、車両停止線5に向かって進入して来る検査車両Vを撮影する少なくとも単数のカメラ8及び該カメラからの出力信号を、後述の記憶手段31の検査車両の停止位置に関する情報32を制御する制御手段30を介して映し出すと共に、その重畳表示手段30aは検査車両Vを運転している運転手7の視覚から該検査車両Vの現在位置を判別することができるよう表示する表示手段9をそれぞれ備えている。
【0012】
(2)テスターの具体的構成
ここでは、主に、図2及び図3を参照にしてテスターの具体的構成を説明する。なお、テスターは周知事項なので、細部的事項の説明は割愛する。
【0013】
さて、テスター3は、普通一般のテスター(例えば特開昭63−19529号公報、特許第3249629号公報、特開2001−13039号公報などに記載のテスター)と同様に、手動(昇降用操作ハンドル15a)又は自動(駆動モータ)の駆動源を含む昇降手段15と、該昇降手段の駆動力により垂直支柱13に沿って上下動する昇降体とを備え、車両整備工場の正対領域6を有する床面に敷設されたレール2上を走行する。
【0014】
テスター3の駆動源、駆動手段等の内部構造は、例えば特開昭63−19529号公報、特許第3249629号公報等に具体的に記載された周知事項なので、ここでは詳細な説明は割愛するが、普通一般にテスター3は、走行用駆動源の駆動力により、レール2に沿って往復自在なだけでなく、昇降用駆動源の駆動力により、床面1と鉛直な方向に上下動することによって上下方向の位置決めができるようになっている。
【0015】
またテスター3は、当該上下方向の位置決めされた任意位置において、手動又は自動で上下方向及び左右方向に所定量の回動が可能に装備されており、これにより、受光部17に内蔵した光学系の光軸の方向を調整できるようになっている。
【0016】
そして、上記構成のテスター3を用いて検査車両Vのヘッドライト10の配光特性等を測定する場合、その前提として車両正対が必要とされている。「車両正対」は、検査車両Vの外観上の中心線をテスター3の光学系の光軸と平行にさせる操作をいう。
【0017】
本発明は、この車両正対時、検査車両Vを運転する運転手7が、昇降体を構成する運転手用の表示手段9の前向き表示画面9aの表示情報を見ながら、例えばテスター3の手前1[m]の距離である床面1の停止位置(車両停止線5)にぴったりと停止できるようにすることを目的とする。検査車両Vは、図1で示すように、望ましくはレール2の敷設方向に対して直角に進入させる。なお、受光部17の高さ情報は、「車両の停止」を実行するために、検査車両VのヘッドライトHLのバルブ(中心位置)とテスター3の光学系の光軸とが「目安」として略平行になる位置情報である。
【0018】
ところで、ここで「昇降体」とは、台座14と、該台座上に設けられた受光部17と、該受光部の上壁固定的に設けられた操作部(入力部)19と、前記受光部17に回動自在に軸支された、又は前記台座14に支持アーム20を介して受光部17の上方に配設された運転手用の表示手段9とから成る。
【0019】
さらに、具体的に説明する。図に於いて、2は床面1に敷設されたレールである。検査車両Vは、レール2に対して直交するように、しかも、望ましくは床面上の生の車両停止線5の真上にヘッドライト(ランプ)10が来るように車両導入用基準線4に沿って停止する。12はレール上を左右に走行する走行台車で、この走行台車12は下面に滑車を有している。
【0020】
13は走行台車の上面の一端部寄りの部位に立設された複数本の垂直支持部材で、これらの垂直支持部材13は、例えば台車12の上面の左端寄りの部位に長板状の取付けベース板を介して前後方向に合計2本立設されている。
【0021】
14は基端部側が垂直支持部材13に摺接嵌合すると共に、他端部側が水平方向に延在する台座である。この台座14の基端部の前面には、台座昇降用駆動手段15を構成する操作ハンドル15aが設けられている。特に図示しないが、台座昇降用駆動手段(台座用移動装置とも称される)15が手動式の場合には、台座14の基端部側には、単数又は複数の歯車及び駆動チェーンを設ける。歯車は、例えば基端部の嵌合筒に回転自在に内装され、また駆動モータも前記台座14の基端部に横設され、又は実施形態如何によっては、垂直支持部材13の上端部に設けた上部ボックス16内に配設され、操作ハンドル15aの操作力(駆動力)により横長状の台座14が昇降動する。
【0022】
一方、台座昇降用駆動手段15が自動式の場合には、前記操作ハンドル15a側の適宜箇所に駆動モータを横設し(本実施形態)、この駆動モータの出力軸にピニオンを設けると共に、ピニオンに噛合するラックを垂直支持部材13の主たる支柱に沿って固定的に配設する。このように、台座14は手動又は駆動モータの駆動力により垂直支持部材13に沿って昇降動する。付言すると、台座昇降用駆動手段15は台座乃至支持部材に亘って配設されている。
【0023】
17は台座14の上面に固定的に載置され、かつ前面に集光レンズ18を有する受光部である。この受光部17の内部構造の詳細は割愛する。19は受光部17の筐体の上面17aに固定的に設けられ操作ボックスを有する操作部である。この操作部19の傾斜状の前面パネルには、複数個の操作ボタンが配設されている。
【0024】
入力部としての操作部19の前記操作ボタンの一つは、本装置の起動スイッチの役割を果たすことから、該起動スイッチの基づき、前回の車両正対時の際に用いた位置情報をリセットすることができるし、また他の操作ボタンの一つを操作して当該検査車両Vに最適な高さ情報を選択することができる。
【0025】
ここで、図5を参照にすると、入力部19の情報は、少なくとも操作、音声、無線のいずれかに基づくもので、例えば当該検査車両Vのランプの高さ情報が電波に含まれている場合には、該入力信号を図示しない受信手段を介して取得した制御手段30は当該検査車両のランプの高さを特定する。また図示しない操作ボタンを操作して当該検査車両Vのランプの高さ情報が入力された場合も同様である。このように入力信号は特定情報として一時的に記億手段31に格納される。
【0026】
20は基端部が台座14に固定され、一方、上端部が角度方向に折れ曲がった支持アームで、この支持アーム20は、例えば角パイプであり、該支持アーム20の上端部に受光部17の筐体の上面17aの上方に所定間隙を有して薄型の表示画面9aを有する表示手段9が取り付けられている。
【0027】
そして、前述したカメラ8は、本実施形態では、垂直支持部材13の上端部側、例えば上部ボックス16の一側壁16aに取付け板21を介してやや傾斜状態に固定されている。
【0028】
なお、特に図示しないが、検査車両Vを撮影するカメラ8は、テスター3の垂直支柱13の上端部側、或は検査車両を上から撮影する正対領域(例えば天井)、或はまた検査車両を側面から撮影する正対領域(例えば床面1に立設した支柱の上端部)のいずれかに配設することができる。またカメラ8は、設計如何によっては、受光部17の上壁(後述)、操作ボックス19の上壁、表示手段9の上方等に支持部材を介して配設することもできる。
【0029】
ところで、本実施形態のテスター3は、垂直支持部材13の下端部が走行台車12の上面に設けられた案内手段(一対のガイドレール、それらの嵌合部、水平可動台等)22を介して検査車両Vの前後方向に移動可能である。また、現に存在する車両導入用基準線4及び車両停止線5の各色は、床面1のそれと相違する。その理由は、例えば図4で示すように、制御手段30は、記憶手段31の基準情報(背景データ、線データ、属性情報)に基づいて表示画面9aに当該検査車両Vの先端部のライト10の映像と仮車両停止線とが互いに重なるように描くからである。
【0030】
したがって、実施形態如何によって、例えば車両整備工場の床面1に、レール2に直交する車両導入用基準線4と、この車両導入用基準線に直交するように、かつ、テスター3のレンズ面(集光レンズ)18との間に所定の距離(例えば1メートル)を有する車両停止線5がそれぞれ設けられている場合には、現実の線である車両導入用基準線4及び車両停止線5と仮想基準線である仮車両停止線を混同しないようにするためである。もちろん、被試験車両Vの色と仮車両停止線のそれとが完全に一致する場合も有り得るが、そのような場合には、仮車両停止線の色については、たとえば仮車両停止線の輝度が車両停止線5のそれよりも上回るような色に採択し得る。
【0031】
(3)ブロック図と基準情報等
まず、図5は車両誘導装置のブロック図である。この図5に於いて、8はテスター3の上部ボックス16の垂直側壁に取付け板21を介して傾斜状に設けられたカメラで、このカメラ8は、前述したように、車両正対時、正対領域6に入り込んでくる検査車両Vを撮影する。実施形態では、カメラ8は上部ボックス16に直接又は間接的に設けられ、或は固定的又は軸受け手段を介して上下方向に首振り可能に設けられる。
【0032】
30はカメラ8からの信号(検査車両Vの斜め上方からの情報)を取得して表示手段9の表示画面9aにそのまま立体的映像として映し出すように画像を処理する制御手段で、この制御手段30は、本実施形態ではテスター3の制御手段が使用されている。制御手段30は、入力部19からの信号に基づき、かつ記億手段31に格納されている停止位置に関する情報(比較係数、形状情報、高さ、車種名等の属性情報)32に基づき、しかも、重畳表示手段30aを用いて、最終的には表示画面9aに当該検査車両Vの先端部のライト10の映像と仮車両停止線Yとが互いに重なるように描く。
【0033】
次に、図6は記憶手段31に格納されている検査車両Vの停止位置に関する情報32の説明図である。この停止位置に関する情報32は、比較係数としての車両停止位置情報(A)、車両のライトの高さ情報或は属性情報(B)及び形状情報(C)であり、これらの各情報は互いに関連付け(紐付)される。
【0034】
すなわち、前記比較係数としての車両停止位置情報(A)は、受光部17の前面部、例えば集光レンズを基準として1mであり、また前記形状情報(C)は、枝葉としての背景データaを有し、該背景データaの中に線データbを有している、いわば絵の如く、「透明の枝葉に仮車両停止線Xと単数又は複数の仮車両正対基準線Y」が描かれている。前記仮車両停止線Xは前述した生の車両停止線5に相当し、一方、前記仮車両正対基準線Yは前述した生の車両導入基準線4に相当する。これらの仮車両停止線Xと単数又は複数の仮車両正対基準線Yを描いた透明の枝葉は、1枚のデータだけでは、標準的な車両しか車両正対ができないことになるので、本実施形態では、形状情報(C)は多数の車両のライトの高さ情報や属性情報(B)に関連付け(紐付)られている。したがって、記億手段31は、望ましくは各車種に対応した多数の矩形枝葉32a乃至32nをRAM又はROMに格納する。
【0035】
付言すると、形状情報(C)を構成する主な要素は、面(ポリゴン)、形状位置としてのX座標やY座標としての点、点同士を結ぶ線(リンク)、線の形状タイプ(実線、破線、直線、曲線)、線同士が交差したノード情報(交点情報)、文字情報、色情報等である。これに対して、後者の車両のライトの高さ情報や属性情報(B)は、当該検査車両の高さのみ、或は各車両メーカーの各車種名・各車種の型式・高さ・長さ・幅、排気量、車体色等である。
【0036】
したがって、例えば当該検査車両Vが、トヨタ(登録商標)のカローラーフイルダー(登録商標)の排気量1800ccである場合には、制御手段は、少なくとも操作、音声、無線のいずれかに基づく入力部からの入力信号に基づいて、当該検査車両のランプの高さを特定すると共に、該特定情報(B)と、比較係数としての車両停止位置情報(A)と、前記形状情報(C)に基づいて、当該検査車両に適合する生の車両停止線に相当する仮車両停止線を取得して前記表示手段9の表示画面9aに描くと共に、該表示手段9の表示画面9a上、進行中の検査車両のライト10の映像が仮車両停止線Xに重なるように映し出す。
【0037】
なお、入力信号が車種名や型式である場合には、該属性情報(B)に基づいて、仮車両停止線Xと単数又は複数の仮車両正対基準線Yが描かれた最適な枝葉が選択され、それが表示画面9aに表示される。また、矩形の枝葉32a乃至32nは、原則として、いわば多くの検査車両Vのランプ10が位置するレベルの範囲であるが、該範囲は当業者の常識の範囲に限定される。また情報の表現形式としては、仮車両停止線Xのみを描いても良い。
【0038】
次に図7は、車両正対時、表示手段9に表示される一態様を示す概略説明図(フローチャート)である。まず図7の(イ)は、検査車両Vの進入前、カメラ8で作業ベイ(正対領域)6の床面1を表示画面9aに映し出している状態である。この図7の(イ)の表示画面9aを得るには、例えば操作部19の操作ボタンを操作して、起動スイッチON、初期化の実行等を行う。この時表示画面9aには、床面1に存在する生の車両導入用基準線4と、この車両導入用基準線に直交する車両停止線5が遠近状態に映し出されている。
次に図7の(ロ)は、生の車両導入用基準線4及び車両停止線5が映し出されている表示画面9aに、検査車両Vに対する最適枝葉(32a乃至32nのいずれか一つ)が描かれている場合の状態である。この場合も、例えば操作部19の操作ボタンを操作して、当該検査車両Vのランプの高さ情報を入力し、或は当該車種名・型式を入力して最適枝葉を選択する。この時、運転手7の視覚から表示画面9aを見ると、生の車両導入用基準線4と仮車両正対基準線Yは略一致しているものの、生の車両停止線5と仮車両停止線Xは一致していない。何故ならば、実施形態のように、カメラ8の向きが斜め前方を指向しているので、検査車両Vの映像は斜め上方から立体的に見えるからである。
【0039】
そして、図7の(ハ)は、少なくとも、仮車両停止線X及び仮車両正対基準線Yが同時に描かれている表示画面9aに、重畳表示手段30aを介して検査車両Vのライト10の映像が重なった概略説明図である。この時、運転手は表示画面9aを見ながら、検査車両Vの現在位置を確認しつつ、検査車両Vのランプ10が水平状態(カメラ8が上方に位置する実施形態の場合)の仮車両停止線Xに重なるまで、或は検査車両Vのランプ10が垂直状態(カメラ8が車両の側方に位置する実施形態の場合)の仮車両停止線Xに重なるまで、視覚上の感覚を頼りにして停止する。
【0040】
以上のように、本発明の車両誘導装置は、車両整備工場の正対領域6を有する床面1に敷設されたレール2上を走行するヘッドライトテスター3と、該ヘッドライトテスター又は前記正対領域6のいずれかに配設され、かつ、前記床面1に進入して来る検査車両Vを撮影するカメラ8と、このカメラからの出力信号を、制御手段30を介して映し出す運転手用の表示手段9と、比較係数としての車両停止位置情報(A)及び形状情報(C)を有する記憶手段31を備え、車両正対時、前記制御手段30は、少なくとも操作、音声、無線のいずれかに基づく入力部19からの入力信号に基づいて、当該検査車両のランプ10の高さを特定すると共に、該特定情報(B)と前記車両停止位置情報(A)と前記形状情報(C)に基づいて、当該検査車両に適合する生の車両停止線に相当する仮車両停止線Xを取得して前記表示手段9に描くと共に、該表示手段の表示画面9a上、進行中の検査車両のライト10の映像が前記仮車両停止線Xに重なるように映し出す。
【実施例】
【0041】
この欄では、第1実施形態に他の構成を加味した第2実施形態を説明する。したがって、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付して重複する説明を割愛する。
【0042】
まず図8は、第2実施形態の図4と同様の概略説明図である。この第2実施形態が第1実施形態と主に異なる事項は、(a)制御手段30は検査車両形状作成手段30bを有する点、(b)該検査車両形状作成手段30bで作成された検査車両形状情報35は一旦記憶手段31のRAMに記憶される点、(c)該記憶手段31のRAMに記憶された検査車両形状情報35は検査車両の停止位置に関する基準情報に関連付けられ、かつ検査車両形状情報位置特定手段30cで当該検査車両形状情報の位置が決定される点、(d)そして、制御手段30は、図10で示すように、表示手段9の表示画面9aに仮車両正対基準線Y及び仮車両停止線Xと一緒に検査車両形状情報35を表示するように制御する点、(e)その他、A/D変換機34を有している点である。
【0043】
図10は、図7と同様に、車両正対時、表示手段9に表示される一態様を示す概略説明図(フローチャート)である。図10の(イ)は、検査車両Vの進入前、カメラ8で作業ベイ(正対領域)9の床面1を表示画面9aに映し出している状態である。この図10の(イ)の表示画面9aを得るには、例えば操作部19の操作ボタンを操作して、起動スイッチON、初期化の実行等を行う。この時表示画面9aには、床面1に存在する生の車両導入用基準線4と、この車両導入用基準線に直交する車両停止線5が遠近状態に映し出されている。
【0044】
次に図10の(ロ)は、生の車両導入用基準線4及び車両停止線5が映し出されている表示画面9aに、検査車両Vに対する最適枝葉(32a乃至32nのいずれか一つ)が描かれている場合の状態である。この場合も、第1実施形態と同様に操作、音声、無線のいずれかによる入力部19から入力信号により、最適枝葉が選択される。またカメラ8で撮影された出力信号は、A/D変換機34を介してデジタル信号に変換される。したがって、カメラ8は、例えばCCD素子、CMOS素子等の半導体固定素子カメラが用いられ、電子信号としての画像が得られる。
【0045】
付言すると、カメラ8で取得したアナログ信号はデジタル信号に変換され、検査車両形状作成手段30bで検査車両形状情報35(例えばランプを含む仮想線の三次元輪郭形状図)が作成される。そして、検査車両形状情報35は検査車両形状情報位置特定手段30cで当該検査車両形状情報35の位置が決定され、表示画面9a上に仮車両正対基準線Y及び仮車両停止線Xと一緒に表示される。この時、運転手7は表示画面9a上に、水平状態或は垂直状態の仮車両停止線Xと検査車両形状情報35のランプの位置が重なり合っているのを確認することができる。
【0046】
そして、図10の(ハ)は、仮車両停止線X及び仮車両正対基準線Yと共に検査車両形状情報35が同時に描かれている表示画面9aに、重畳表示手段30aを介して検査車両Vのライト10の映像が重なった概略説明図である。この時、運転手は表示画面9aを見ながら、検査車両Vの現在位置を確認しつつ、検査車両Vのランプ10が水平状態(カメラ8が上方に位置する実施形態の場合)の仮車両停止線Xに重なるまで、或は検査車両Vのランプ10が垂直状態(カメラ8が車両の側方に位置する実施形態の場合)の仮車両停止線Xに重なるまで、視覚上の感覚を頼りにして停止する点は第1実施形態と同様である。
【0047】
上記構成に於いては、第1実施形態と同様の効果を得ることができると共に、表示画面上の検査車両の停止すべき位置に、仮車両正対基準線及び仮車両停止線と一緒に検査車両形状情報も表示されるので、停止位置の検査車両のイメージが把握し易い。
【0048】
次に図11乃至図12は、本発明の第3実施形態を示す各説明図である。この第3実施形態が第1実施形態と主に異なる事項は、(a)カメラ8AがCCD素子、CMOS素子等の半導体固定素子カメラである点、(b)半導体固定素子カメラカメラ8Aで撮影された出力信号は、A/D変換機34を介してデジタル信号に変換される点、したがって、制御手段30はデジタル信号に変換された画像情報を取得する点、(c)制御手段30が取得した画像情報は、画像処理手段36を介して当該検査車両Vの仮想車両輪郭線V1を表示手段9に出力する点、(d)制御手段30は、仮想車両輪郭線V1のライト10A、10Aの映像が仮車両停止線Xに重なるように制御する仮想車両輪郭線マッチング手段37を有している点である。
【0049】
図12は、車両正対時、表示手段9に表示される一態様を示す概略説明図(フローチャート)である。このフローチャートの説明は、画像処理手段36及び仮想車両輪郭線マッチング手段37を除き、実質的には第1実施形態の作用と同一なので、該第1実施形態の作用の説明を援用する。
【0050】
したがって、第3実施形態の車両誘導装置は、車両整備工場の正対領域を有する床面に敷設されたレール2上を走行するヘッドライトテスター3と、該ヘッドライトテスター又は前記正対領域6のいずれかに配設され、かつ、前記床面1に進入して来る検査車両Vを撮影する半導体固定素子カメラ8Aと、この半導体固定素子カメラ8Aからの出力信号を、画像処理手段36を含む制御手段30を介して撮像する表示手段9と、比較係数としての車両停止位置情報(A)及び形状情報(C)を有する記憶手段31を備え、車両正対時、前記制御手段30は、少なくとも操作、音声、無線のいずれかに基づく入力部19からの入力信号に基づいて、当該検査車両Vのランプ10の高さを特定すると共に、該特定情報(B)と前記車両停止位置情報(A)と前記形状情報(C)に基づいて、当該検査車両に適合する生の車両停止線に相当する仮車両停止線Xを取得して前記表示手段9に描くと共に、前記半導体固定素子カメラ8Aから当該検査車両Vの撮像情報を取得すると、当該検査車両Vの仮想車両輪郭線V1を表示手段9に出力し、該仮想車両輪郭線V1は、表示手段9の表示画面9a上、仮想車両輪郭線マッチング手段37を介して、該仮想車両輪郭線V1のライトの映像10A、10Aが前記仮車両停止線Xに重なるように制御する。
【0051】
最後に、図13は表示手段の設計変更例を示す概略説明図である。この実施形態は、本発明の第4実施形態に相当するが、要部の一つである表示手段9Aを改良したものである。すなわち、第4実施形態の液晶型表示手段9Aは、ヘッドライトテスター3の受光部17の上面17aの中央部に直接又は間接的に回転可能に軸支されていると共に、前記受光部17の上面17aには、前記表示手段9Aの筐体の突起状かつ平坦状背面部分9bを受け入れる支持凹所40aを有する表示手段用支持体40が固定されている。
【0052】
このように構成すると、第1実施形態の表示手段9の如く、長い支持アームを介してヘッドライトテスター3に運転手用表示手段9を取り付ける必要はなく、美感上優れていると共に、所定角度で表示手段を確実に支持することができる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明は、主に自動車の整備業界で利用される。
【符号の説明】
【0054】
X…仮車両停止線、Y…仮車両正対基準線、V…検査車両、1…床面、2…レール、3…ヘッドライトテスター(テスター)、4…車両導入基準線、5…車両停止線、6…正対領域、7…運転手、8、8A…カメラ、9…表示手段、9a…表示画面、9b…背面部分、10…ヘッドライト(ランプ)、12…走行台車、13…垂直支柱、17…受光部、18…レンズ面(例えば基準面)、19…入力部、20…支持アーム、22…案内手段、30…制御手段、30a…重畳表示手段、30b…検査車両形状作成手段、30c…検査車両形状情報位置特定手段、31…記憶手段、32…情報、A…比較係数(車両停止位置情報)、B…特定情報(車両のランプの高さ情報や属性情報)、C…形状情報、34…A/D変換機、35…検査車両形状情報、36…画像処理手段、V1…仮想車両輪郭線、10A…仮想車両輪郭線のライト、37…仮想車両輪郭線マッチング手段、40…表示手段用支持体、40a…凹所。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両整備工場の正対領域を有する床面に敷設されたレール上を走行するヘッドライトテスターと、該ヘッドライトテスター又は前記正対領域のいずれかに配設され、かつ、前記床面に進入して来る検査車両を撮影するカメラと、このカメラからの出力信号を、制御手段を介して映し出す運転手用の表示手段と、比較係数としての車両停止位置情報及び形状情報を有する記憶手段を備え、車両正対時、前記制御手段は、少なくとも操作、音声、無線のいずれかに基づく入力部からの入力信号に基づいて、当該検査車両のランプの高さを特定すると共に、該特定情報と前記車両停止位置情報と前記形状情報に基づいて、当該検査車両に適合する生の車両停止線に相当する仮車両停止線を取得して前記表示手段に描くと共に、該表示手段の表示画面上、進行中の検査車両のライトの映像が前記仮車両停止線に重なるように映し出す車両誘導装置。
【請求項2】
請求項1に於いて、検査車両を撮影するカメラは、ヘッドライトテスターの垂直支柱の上端部側、或は検査車両を上から撮影する正対領域、或はまた検査車両を側面から撮影する正対領域のいずれかに配設されていることを特徴とする車両誘導装置。
【請求項3】
請求項1に於いて、記憶手段には、予め形状位置や形状タイプを含む形状情報と各車種名や型式を含む車両の属性情報が格納され、該形状情報と属性情報は関連付け(紐付)されていることを特徴とする車両誘導装置。
【請求項4】
請求項1に於いて、入力部からの入力信号は、当該検査車両のランプの高さを特定する情報であり、一方、記憶手段は該特定情報を一旦記録し、制御手段は該特定情報及び前記車両停止位置情報に基づいて、当該検査車両に適合する生の車両停止線に相当する仮車両停止線を取得して前記表示手段に描くことを特徴とする車両誘導装置。
【請求項5】
請求項1に於いて、車両整備工場の床面には、レールに直交する車両導入用基準線と、前記レールに平行する車両停止線がそれぞれ設けられていることを特徴とする車両誘導装置。
【請求項6】
請求項1に於いて、制御手段は、検査車両形状作成手段を有すると共に、該検査車両形状作成手段で作成された検査車両形状情報は記憶手段に記憶され、しかも、当該検査車両形状情報の位置は検査車両の停止位置に関する情報に基づいて決定され、かつ表示手段の表示画面に少なくとも仮車両停止線と一緒に表示されることを特徴とする車両誘導装置。
【請求項7】
車両整備工場の正対領域を有する床面に敷設されたレール上を走行するヘッドライトテスターと、該ヘッドライトテスター又は前記正対領域のいずれかに配設され、かつ、前記床面に進入して来る検査車両を撮影する半導体固定素子カメラと、この半導体固定素子カメラからの出力信号を、制御手段を介して撮像する表示手段と、比較係数としての車両停止位置情報及び形状情報を有する記憶手段を備え、車両正対時、前記制御手段は、少なくとも操作、音声、無線のいずれかに基づく入力部からの入力信号に基づいて、当該検査車両のランプの高さを特定すると共に、該特定情報と前記車両停止位置情報と前記形状情報に基づいて、当該検査車両に適合する生の車両停止線に相当する仮車両停止線を取得して前記表示手段に描くと共に、前記半導体固定素子カメラから当該検査車両の撮像情報を取得すると、当該検査車両の仮想車両輪郭線を表示手段に出力し、該仮想車両輪郭線は、表示手段の表示画面上、仮想車両輪郭線マッチング手段を介して、該仮想車両輪郭線のライトの映像が前記仮車両停止線に重なるように制御する車両誘導装置。
【請求項8】
請求項1又は請求項7に於いて、表示手段は、ヘッドライトテスターの受光部の上面に回転可能に軸支されていると共に、前記受光部の上面には、前記表示手段の筐体の背面部分を受け入れる支持凹所を有する表示手段用支持体が固定されていることを特徴とする車両誘導装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−29424(P2013−29424A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−165799(P2011−165799)
【出願日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(390012885)三栄工業株式会社 (16)