説明

車椅子および車椅子の操作部材

【課題】ここの発明は、簡易な構成でありながら片手で操作でき、操作性のよい車椅子を提供することを目的とする。
【解決手段】上記の目的を解決するために、本発明の車椅子1の操作部材は、車椅子の左右一対の車輪2,3のうち一方の車輪2に接触させる第1摩擦ローラ6と、他方の車輪3に接触させる第2摩擦ローラ7と、第1摩擦ローラ6に連結された第1シャフト8と、第2摩擦ローラ7に連結された第2シャフト9と、第1シャフト8と第2シャフト9を連結する連結部材18,28を有し、車椅子の車輪のうち一方の車輪2の回転を他方の車輪3に伝達することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、片手でも操作ができる車椅子に関する。
【背景技術】
【0002】
通常の車椅子では左右の車輪が独立して回転するようになっており、左右の車輪を同時に回転させることによって直進し、一方の車輪のみを回転させることによって方向転換を行う。したがって、直進するときは必ず左右両手を使って車輪を回転させなければならず、片手で操作することはできない。そのため、片手が不自由な者が自由に使用することができない。しかし、片手で自由に走行できる車椅子は実用化されていないので、従来の車椅子を機能を有する手足を使って自走する事例が多い。この場合、身体をねじったり、あるいは傾けたような無理な姿勢での走行となる。また、両手を使用できる者にとっても、両手を車椅子の操作に取られるので、片手で物を持って移動したり、移動しながら手で何らかの作業を行ったりすることができない。
【0003】
特許文献1は、操縦桿の前後運動により前進、後退及び方向転換も可能な車椅子を謳っている。しかし、その内容は不明であり、同文献の記載に基いてその車椅子を作成することはできない。また、操縦桿や複雑なギア、ベルトなどが必要なことより、相当に複雑な構造であり、操作も煩雑であると思われる。実用性を欠いており、同文献に係る特許出願から相当の期間が経過しているが、このような車椅子は実現されているとは考えられない。
【0004】
特許文献2〜5にも片手で操作する車椅子が記載されている。これらの車椅子は、車輪の中心軸により左右の車輪の連結を行うものであり、連結に関する部材も車軸そのものに直結している。
【0005】
このうち、特許文献5には、点旋回動作可能になるように一方の車輪を回転させると他方の車輪を逆方向に回転させるように連結することが記載されている。別個独立した二本のシャフトの各外端側にそれぞれ固定した左右の一対の後輪と、前記二本のシャフトのうち一方のシャフトの回転を他方のシャフトへ伝達可能とした前記両シャフトの内端側に設置した回転伝達装置と、一方のシャフトの回転力により他方のシャフトを同方向に回転させて直進モードとする前記回転伝達装置の第1固定手段と、前記一方のシャフトの回転力により他方のシャフトを逆方向に回転させて旋回モードとする前記回転伝達装置の第2固定手段とをそれぞれ備えたものである。第1制御手段は、前記一方又は他方のシャフトに摺動可能に固定した前記回転ディスクと対面するブレーキディスクと、該ブレーキディスクを前記回転ディスクと圧接せしめる前記一方又は他方のシャフトに摺動可能に固定した押出部材と、該押出部材の駆動機構とからなる構成であり、第2制御手段は、前記回転ディスクに固定した回転ドラムと、該回転ドラムに巻き回したブレーキバンドと、該ブレーキバンドの径を縮小せしめる駆動機構とからなる構成である。
【特許文献1】特開2001−224635号公開特許公報
【特許文献2】特開2004−97605号公開特許公報
【特許文献3】特開2006−55630号公開特許公報
【特許文献4】特開2007−300987号公開特許公報
【特許文献5】特開2004−141452号公開特許公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献5に記載された発明においては旋回モードにおいて片側の車輪の回転を他方には逆方向に伝達するので、車椅子を中心としたピボットターンが可能であるが、回転伝達装置は両大傘歯車の間でシャフトに回動自在に取り付けたこれらと噛み合う二以上の小傘歯車を有し、このシャフトが軸心に対して垂直な線を中心に回転(公転)できるようになっており、この公転を自由にしたり制限したりする切替によって回転の伝達方向を切替えている。この回転伝達装置は相当に複雑なものになっている。また、直進時においては、ブレーキディスクを回転ディスクと圧接させ、摩擦力によって回転力を伝達している。しかし、屋外での使用においては、特に後輪間にある部材は砂や土などによって汚れやすく、このような砂や土によって摩擦力が低下することが考えられる。さらに、左右の車輪の連結に関連する主要な部品を車軸そのものに取り付けているので、これらの部品には大きなトルクがかかり、安定した操作が行いにくく、しかも部品の消耗が激しくなる。
【0007】
この発明は、簡易な構成でありながら片手で操作でき、操作性のよい車椅子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を解決するために、本発明の車椅子の操作部材は、車椅子の左右一対の車輪のうち一方の車輪に接触させる第1摩擦ローラと、他方の車輪に接触させる第2摩擦ローラと、第1摩擦ローラに連結された第1シャフトと、第2摩擦ローラに連結された第2シャフトと、第1シャフトと第2シャフトを連結する連結部材を有し、車椅子の車輪のうち一方の車輪の回転を他方の車輪に伝達することを特徴とする。さらに、上記の構成に加えて、第1シャフトの回転を逆方向に変換する逆転装置と、逆転装置に接続された逆転軸と、第1シャフトに設けられた正転接続部と、逆転軸に設けられた逆転接続部と、第2シャフトに設けられた第2シャフト接続部と、接続切替部材とを有し、接続切替部材によって第2シャフト接続部と正転接続部を接続する状態と第2シャフト接続部と逆転接続部を接続する状態に切り替えるようになし、第1シャフトは逆転装置および逆転軸を貫通するようになしてもよい。
【0009】
さらに、本発明の車椅子は、車椅子の左右一対の車輪のうち一方の車輪に接触する第1摩擦ローラと、他方の車輪に接触する第2摩擦ローラと、第1摩擦ローラに連結された第1シャフトと、第2摩擦ローラに連結された第2シャフトと、第1シャフトと第2シャフトを連結する連結部材を有し、車椅子の車輪のうち一方の車輪の回転を他方の車輪に伝達することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
以上、この発明は、片手だけで簡単に車椅子の直進・方向転換の操作が行えるという効果を有する。シャフトや連結部材に過剰なトルクがかからないので、操作性がよく、耐久性のある車椅子が実現できる。車椅子の操作部材は、通常の車椅子に付加するための改造キットとして実施することもでき、簡単に取り付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
この発明を実施するための最良の形態について図面に基づいて説明する。図1はこの発明を適用した車椅子の例を示す一部断面背面図であり、図2は同左側面図、図3は車椅子の操作部材を示す一部断面背面図である。
【0012】
車椅子1は第1車輪2と第2車輪3を対に備える。この第1車輪2と第2車輪3にはそれぞれリム4、5が設けられている。また、車椅子1は操作部材xを備える。
【0013】
操作部材xについて説明する。第1車輪2の外周には第1摩擦ローラ6が、第2車輪3の外周には第2摩擦ローラ7が、それぞれ車輪の前方より押し当てられている。そして、第1摩擦ローラ6の中心には第1シャフト8が、第2摩擦ローラ7の中心には第2シャフト9が固定されている。第1シャフト8と第2シャフト9は同一線上に並ぶように配置されている。また、摩擦ローラ6,7の直径は車輪2,3の直径の1/5から1/15の範囲内にすることが好ましく、約1/10倍にするのが特に好ましい。ここでは、通常の車椅子の車輪の直径が570mm程度であるのに対応して摩擦ローラ6,7の直径を60mmにしている。
【0014】
車椅子の本体部の下部には下部フレーム10がほぼ水平に設けられているが、第1シャフト8と第2シャフト9は取り付け部材11を介してこの下部フレーム10に取り付けられる。取り付け部材11は軸受けを介して第1シャフト8または第2シャフト9を支持する部材11aと、シャフト8,9から切り離し可能な部材11bに分割されており、それぞれ、半円状の断面である溝を有し、下部フレーム10をこの溝に合わせて挟み込むことができる。この状態で、2つの部材11a、11bをボルト41などの締結部材で接続することによって、第1摩擦ローラ6、第2摩擦ローラ7、第1シャフト8および第2シャフト9は車椅子本体に取り付けられる。
【0015】
第1シャフト8の外周には第1シャフト8の回転を逆方向に変換する逆転装置18が設けられている。図4は逆転装置付近の詳細を示す一部断面背面図である。この逆転装置18は、第1シャフト8に固定された第1傘歯車19、第1シャフト8に対向して設けられた第2傘歯車20および第1傘歯車19と第2傘歯車20の間に設けられた第3傘歯車21を有する。第3傘歯車21の回転軸21aは第1シャフト8に対して垂直であり、第3傘歯車21は第1傘歯車19および第2傘歯車20と噛み合っている。第3傘歯車21は回転軸21aを中心に回転自在に傘歯車ボックス22に取り付けられているが、回転軸21aの向きは固定されている。したがって、第1傘歯車19が回転すると、その回転は第3傘歯車21を介して第2傘歯車20に伝達されるが、第1傘歯車19と第2傘歯車20は互いに逆方向に回転する。
【0016】
第1シャフト8は、逆転装置18の中心部を貫通して、第2シャフト9の端部付近まで延びている。この第1シャフト8の端部にはギアが形成されており、正転接続部24となっている。また、第1シャフト8の外側には第2傘歯車20に接続された逆転軸25が設けられており、この逆転軸25の端部にもギアが形成されており、逆転接続部26となっている。
【0017】
第2シャフト9の端部には着脱自在な継手部材23が設けられている。そして、この継手部材23の端部が第1シャフト8の端部と近接している。継手部材23の端部には長く伸びたギアが形成されており、第2シャフト接続部27となっている。
【0018】
接続切替部材28は円筒状の部材であり、第1シャフト8の端部と継手部材23の端部の外周に設けられている。内周面に2つのギア部28a、28bが形成されている。接続切替部材28は軸方向に沿って移動できるようになっている。接続切替部材28はワイヤー29を介して切替操作装置30に接続されている。
【0019】
継手部材23の端部近くには屈折部23aが設けられており、折り曲がることができるようになっている。また、継手部材23の他方の端部には袋状のスライド部材31が軸方向に進退可能に取り付けられており、スライド部材31の内周面にもギア面が形成されている。また、第2シャフト本体部32の端部の外周にもギア部32aが形成されている。スライド部材31にはコイルバネ33によって第2シャフト本体部32方向に押されており、スライド部材31のギア面と第2シャフト本体部32のギア部32aは係合している。
【0020】
接続解除レバー34は先端部がスライド部材31に接するように設けられている。先端部は斜めに切り取られたような形状に形成されている。この接続解除レバー34は上下動可能に設けられており、その上下動によってスライド部材31を移動させる。
【0021】
切替操作装置30について説明する。図5は切替操作装置を示す左側面図、図6は同平面図である。レバー支持部材35は操作レバー36の先端部を差し込むことができる穴を備えており、握り部36aを前後動可能に支持している。操作レバー36を前後に移動することによって、ワイヤー29を引いたり、緩めたりすることができる。接触部材37には操作レバー36が入る第1凹部37aと第2凹部37bが設けられている。そして、この第1凹部37aと第2凹部37bの間には、ほぼ平面状の移動接触面37cが形成されている。押し当て部材38は操作レバー36を挟んで接触部材37に対向して設けられた板状の部材である。接触部材37は車椅子の車体に固定されているが、押し当て部材38は移動可能に取り付けられている。そして、付勢部材39によって接触部材37に押し付けられる方向に付勢されている。
【0022】
つぎに、この車椅子の作用について説明する。ここでは、右手が自由な人が使用する場合について説明する。切替操作装置30は車椅子の右側に設けられている。接続解除レバー34を引き上げ、スライド部材31のギア面と第2シャフト本体部32のギア部32aを係合させる。
【0023】
前進するときは、操作レバー36を後に引いて第1凹部37aに固定する。付勢部材39の力によって押し当て部材38は操作レバー36を押え付けるので、操作レバー36は第1凹部37aから自然に抜け出すことはない。この状態でワイヤー29は緩んだ状態になる。接続切替部材28には付勢部材40が設けられており、その付勢力によって接続切替部材28は図3において左方向に押される。このとき、接続切替部材28の左側のギア部28aは第2シャフト接続部27と係合し、右側のギア部28bは正転接続部24と係合する。すなわち、第2シャフト接続部27と正転接続部24が接続切替部材28を介して接続される。こうして、第1シャフト8と第2シャフト9は直結した状態になる。使用者は第1車輪2(右車輪)のリム4を右手でまわす。前進方向にリム4を回せば第1車輪2と第2車輪3は同じ方向に回転するので、車椅子は前進する。後退方向へ回転させれば車椅子はまっすぐ後退する。
【0024】
方向転換するときは、操作レバー36を前に倒す。操作レバー36は付勢部材39の押す力に抗して押し当て部材38を押し出しながら第1凹部37aから出て、移動接触面37cに沿って移動し、第2凹部37bへ移行する。操作レバー36が第2凹部37bへ入った後も、押し当て部材38の押し付ける力によって操作レバー36は安定して固定される。このとき、ワイヤー29によって接続切替部材28は図4において右方向に移動させられる。接続切替部材28の左側のギア部28aは第2シャフト接続部27と係合し続けるが、右側のギア部28bは逆転接続部26と係合する。すなわち、第2シャフト接続部27と逆転接続部26が接続される。一方、正転接続部24からは遮断される。前進方向にリム4を回せば第1車輪2は前進方向に回転する。この回転は第1シャフト8、逆転装置18を介して、逆転軸25に伝達されるが、回転方向は逆である。この逆方向の回転はさらに接続切替部材28を介して第2シャフト8、そして第2車輪3へと伝達され、第2車輪3は後退方向に回転する。こうして車椅子1はその位置を中心にピボットターンする。
【0025】
この発明においては、シャフト8,9を車輪2,3の車軸に設けず、車輪2,3に外接する摩擦ローラ6,7の軸に設けている。したがって、車輪2,3と摩擦ローラ6,7の径の比によってシャフト8,9に加わるトルクは低くなる。このため、操作性が向上するとともに、シャフト8,9や逆転装置18にかかる負担が減少し、作動が安定するとともに、構成部品の寿命が向上する。
【0026】
接続解除レバー34を引き下げると、接続解除レバー34の先端部がスライド部材31を左側(図4)に移動させる。スライド部材31のギアと第2シャフト本体部32のギア部32aは切り離される。すなわち、第1車輪2と第2車輪3は通常の車椅子と同様に独立して回転する。介護者が車椅子を操作するときにはこのように第1車輪2と第2車輪3を独立させることが必要となる。この接続解除レバー34の操作は介護者が行う場合が多いので、本例のように車椅子の後部に接続解除レバー34を設けることが好ましい。
【0027】
本例の車椅子において、フレームや座席、第1車輪2、第2車輪3など多くの部分は市販されている通常の車椅子が備えているものをそのまま利用している。これに、第1シャフト8、第2シャフト9、逆転装置18、接続切替部材27、切替操作装置30などを含む車椅子の操作部材を付加することによって片手で操作できる車椅子を実現した。したがって、極めて簡易な構成で実施することができるものである。また、従来の車椅子の生産設備や生産工程に対して必要な変更はほとんどなく、わずかな工程の追加のみで、本例の車椅子を生産することができる。さらに、第1シャフト8、第2シャフト9、逆転装置18、接続切替部材27、切替操作装置30など操作部材を構成する部材をセットにして、車椅子の改造キットとして供給してもよい。この発明において、操作部材の車椅子本体部に対する独立性は高い。車椅子本体部に対する本質的な改造は不要であり、取り付け部材11によって操作部材xを付加するだけの簡単な作業によって、片手で操作できる車椅子を実現できる。この場合、それまで使用してきた車椅子を片手操作用に改造することができるので、新たな車椅子を購入しないでも使い慣れた車椅子を使用し続けることができる。また、身体機能の回復によって、このような操作部材xが不要となった場合には、取り外すことによって、元の車椅子に復元することができる。
【0028】
また、切替操作装置30は車椅子の左右にそれぞれ設けてもよい。操作レバー36は着脱可能であるので、左側に設けられたレバー支持部材に取り付けることによって左手を使用する人のための車椅子となる。
【0029】
この車椅子1は折りたたむこともできる。継手部材23のスライド部材31を右側に移動させることによって、継手部材23と第2シャフト本体部32を切り離すことができる。さらに、継手部材23は屈折部23aで折り曲げることができるので、継手部材23の右側の端部を接続切替部材28から切り離すことができる。図7は、継手部材を取り外した状態の操作部材を示す背面図である。こうして、継手部材23を取り外すことによって、第1シャフト8と第2シャフト9は切り離されるので、第1車輪2と第2車輪3を接近させることができる。
【0030】
この実施形態においては、第1シャフト8と第2シャフト9の連結部材を、逆転装置18および接続切替部材28で構成した。しかし、このような逆転装置を含む連結に変えて、第1シャフト8と第2シャフト9の接続・切り離しのみを行うクラッチを連結部材として使用してもよい。この場合、ピボットターンを行うことはできず、旋回半径はやや大きくなるが、部品点数は減少し、コストを低減できる。やはり、クラッチ部分へかかるトルクは小さいので、安定して作用するとともに、寿命は長くなる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】車椅子の一例を示す一部断面背面図である。
【図2】同左側面図である。
【図3】車椅子の操作部材を示す一部断面背面図である。
【図4】逆転装置付近の詳細を示す一部断面背面図である。
【図5】切替操作装置を示す左側面図である。
【図6】同平面図である。
【図7】継手部材を取り外した状態の操作部材を示す背面図である。
【符号の説明】
【0032】
1.車椅子
2.第1車輪
3.第2車輪
6.第1摩擦ローラ
7.第2摩擦ローラ
8.第1シャフト
9.第2シャフト
10.フレーム
11.取り付け部材
18.逆転装置
24.正転接続部
25.逆転軸
26.逆転接続部
27.第2シャフト接続部
28.接続切替部材
29.ワイヤー
30.切替操作装置
36.操作レバー
37.接触部材
37a.第1凹部
37b.第2凹部
37c.移動接触面
38.押し当て部材
39.付勢部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車椅子の左右一対の車輪のうち一方の車輪に接触させる第1摩擦ローラと、他方の車輪に接触させる第2摩擦ローラと、第1摩擦ローラに連結された第1シャフトと、第2摩擦ローラに連結された第2シャフトと、第1シャフトと第2シャフトを連結する連結部材を有し、車椅子の車輪のうち一方の車輪の回転を他方の車輪に伝達することを特徴とする車椅子の操作部材。
【請求項2】
第1シャフトの回転を逆方向に変換する逆転装置と、逆転装置に接続された逆転軸と、第1シャフトに設けられた正転接続部と、逆転軸に設けられた逆転接続部と、第2シャフトに設けられた第2シャフト接続部と、接続切替部材とを有し、接続切替部材によって第2シャフト接続部と正転接続部を接続する状態と第2シャフト接続部と逆転接続部を接続する状態に切り替えるようになし、第1シャフトは逆転装置および逆転軸を貫通している、請求項1に記載の車椅子の操作部材。
【請求項3】
車椅子の左右一対の車輪のうち一方の車輪に接触する第1摩擦ローラと、他方の車輪に接触する第2摩擦ローラと、第1摩擦ローラに連結された第1シャフトと、第2摩擦ローラに連結された第2シャフトと、第1シャフトと第2シャフトを連結する連結部材を有し、車椅子の車輪のうち一方の車輪の回転を他方の車輪に伝達することを特徴とする車椅子。
【請求項4】
第1シャフトの回転を逆方向に変換する逆転装置と、逆転装置に接続された逆転軸と、第1シャフトに設けられた正転接続部と、逆転軸に設けられた逆転接続部と、第2シャフトに設けられた第2シャフト接続部と、接続切替部材とを有し、接続切替部材によって第2シャフト接続部と正転接続部を接続する状態と第2シャフト接続部と逆転接続部を接続する状態に切り替えるようになし、第1シャフトは逆転装置および逆転軸を貫通している、請求項3に記載の車椅子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−12010(P2010−12010A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−174361(P2008−174361)
【出願日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【出願人】(504147254)国立大学法人愛媛大学 (214)