説明

車椅子固定装置

【課題】車両内に搬入された車椅子を車両に固定する固定操作が行なわれていなくても、車両が発進する際には車椅子が車両に固定され、安全性が確保された車椅子固定装置を提供すること。
【解決手段】制御部51に危険状態判定部52と回避制御部53を設けている。危険状態判定部52では、リミットスイッチ37からのワイヤが引き出されているというワイヤ引出情報と、操作スイッチ12から引き出されたワイヤが巻き取られずに車椅子が固定されていないことを示す車椅子未固定情報と、ドア用リミットスイッチ13からのバックドアの閉止状態を示す閉止情報とにより、危険状態であると判定する。危険状態判定部52が危険状態と判定すると、危険状態判定部52は回避制御部53を制御し、回避制御部53はモータ駆動回路58を駆動制御をしてモータ30を駆動し、ワイヤを巻き取る制御を行なう。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両内に搬入した車椅子を車両の走行中に動かないように車椅子を車両の床に固定するための車椅子固定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車椅子をリフト等を利用して車両後方より車両内に搬入し、その車椅子を車両室内で固定する装置としては、ワイヤと、このワイヤを巻き取るドラムと、このドラムを回動させる駆動装置を備えた車椅子固定装置が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−82051号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1における車椅子固定装置は、一般にワイヤをドラムから引き出し、ワイヤの先端を車椅子に取り付け後に駆動装置を作動させてワイヤを巻き取ることで、ワイヤの張力により車椅子を移動不能に固定するものであるため、駆動装置の駆動を忘れて車両を発進させた場合には車椅子が固定されていない状態で発進することとなる。
この場合、車椅子は、制動時には、慣性により車両前方へと移動する力が働くために、車両内で車椅子が大きく移動する場合が生じて危険な状態となる。また、駆動装置を作動させても、ワイヤをドラムから引き出して車椅子に取り付ける取付作業が行なわれない場合にも、車椅子は上記と同様に、制動時には、危険な状態となってしまう。
【0005】
本発明は上述の問題点に鑑みて提供したものであって、車両内に搬入された車椅子を車両に固定する固定操作が行なわれていなくても、車両が発進する際には車椅子が車両に固定され、安全性が確保された車椅子固定装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明の車椅子固定装置では、ドラム24と、前記ドラム24に対して巻き取り及び引き出しがなされ、先端が車椅子10に取り付けられるワイヤ22と、前記ドラム24を回動して前記ワイヤ22の巻き取り駆動をする駆動装置27と、前記ワイヤ22が前記ドラム24から引き出されたことを検出するワイヤ引出検出手段と、車椅子10が固定操作が行なわれていないことを検出する車椅子未固定状態検出手段12と、車椅子搬入ドア4の閉止状態を検出する閉止状態検出手段13と、危険状態を回避する回避作動手段と、制御部51とを備えた車椅子固定装置であって、
前記制御部51は、危険状態判定部52と回避制御部53とを有し、
前記危険状態判定部52は、前記ワイヤ引出検出手段により検知されたワイヤ22が引き出されたことを示すワイヤ引出情報と、前記車椅子未固定状態検出手段12により検出された前記ワイヤ22により車椅子10が固定されていないことを示す車椅子未固定情報と、前記閉止状態検出手段13により検出された前記車椅子搬入ドア4の閉止状態を示す閉止情報とが入力された際に、危険状態と判定し、前記回避制御部53は、前記危険状態判定部52の危険状態の判定により、前記回避作動手段を作動させるようにしていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
(1)本発明の車椅子固定装置によれば、前記危険状態判定部52は、前記ワイヤ引出検出手段により検知されたワイヤ22が引き出されたことを示すワイヤ引出情報と、前記車椅子未固定状態検出手段12により検出された前記ワイヤ22により車椅子10が固定されていないことを示す車椅子未固定情報と、前記閉止状態検出手段13により検出された前記車椅子搬入ドア4の閉止状態を示す閉止情報とが入力された際に、危険状態と判定し、前記回避制御部53は、前記危険状態判定部52の危険状態の判定により、前記回避作動手段を作動させるようにしているので、回避作動をさせて車両1が発進して車椅子10が移動するという危険な状態を未然に防止することができる。
【0008】
(2)本発明の車椅子固定装置によれば、前記回避作動手段による回避作動が、警告または前記駆動装置27を駆動させて前記ワイヤ22の巻き取り駆動をする作動としていることで、警告の場合は車両1の発進を未然に防止でき、また、ワイヤ22を巻き取ることで、車椅子10を車両1に固定する固定操作が行なわれていなくても、車両1が発進する際には車椅子10が車両1に自動的に固定され、安全性を確保することができる。
【0009】
(3)本発明の車椅子固定装置によれば、前記ワイヤ引出検出手段は、前記ワイヤ22の所定の位置に固定されたニップル41と、前記ワイヤ22の車椅子10への取り付けによる前記ニップル41の移動を検知するリミットスイッチ37とを含んでいることで、ワイヤ引出検出手段を安価に構成でき、車椅子固定装置のコストの上昇を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施の形態における車両内に搬入した車椅子を固定している状態を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態における車椅子固定装置の配置構成を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態における車椅子固定装置の内部を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態におけるフックの引き出し状態を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態におけるフックの収納状態を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態における特許請求の範囲に対応した機能ブロック図である。
【図7】本発明の実施の形態におけるブロック図である。
【図8】本発明の実施の形態における制御動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は車両1内にリフトなどで車椅子10を搬入して車椅子固定装置20にて該車椅子10を固定している状態を示し、また、図2は車両1のフロア2の床下への車椅子固定装置20の配置状態を示している。
【0012】
車椅子10を車内に搬入・固定して走行するこの種の車両1は、図1に示すように、ルーフ3の後部の開閉自在としたバックドア4を開閉して車椅子10を出し入れする構造となっている。そして、フロア2の前後に車椅子固定装置20がそれぞれ配置されており、車椅子固定装置20の両側から先端にフック21を装着したワイヤ22が、引き出し、巻き取り自在にフロア2に穿孔した穴5を介して導出されている。
【0013】
車椅子10を車両1内に搬入した後に、前後の車椅子固定装置20のワイヤ22をそれぞれ引き出してフック21を車椅子10の所定箇所に引っ掛け、車内に設けてある操作スイッチを操作してワイヤ22を巻き取ることで、車椅子10が固定されることになる。そして、バックドア4を閉めて車両1を発進させても車椅子10がフロア2上を前後に移動することなく安全に走行することができる。
【0014】
図3は前記車椅子固定装置20の平面図を示し、カバーを外した状態を示している。なお、この種の車椅子固定装置20自体は周知な構成であり、例えば前記特許文献1に詳細に記載されているので、簡単に説明する。
この車椅子固定装置20は、板状のベース23と、このベース23に回動自在に配置されている左右のドラム24と、これらのドラム24に巻回されているワイヤ22と、これらのワイヤ22を方向転換する2つのプーリ25と、前記2つのドラム24の間に設けられている2つの中間ギヤ26と、これらの中間ギヤ26等を介して前記ワイヤ22を巻き取る方向にドラム24を回転駆動させる駆動装置27等で構成されている。
【0015】
また、駆動装置27は、モータ30と減速機からなり、この減速機の出力軸に図外のピニオンが連結されており、さらにそのピニオンにアイドルギヤ31が噛合している。中間ギヤ26は、上半分の一部に歯が無い歯無部があり、この歯無部により公知のようにワイヤ22の引き出しが可能となっている。アイドルギヤ31と噛合している中間ギヤ26は、左側のドラム24のギヤ及び上側の中間ギヤ26と噛合しており、さらに該中間ギヤ26は右側のドラム24のギヤと噛合している。
【0016】
車両1内に車椅子10が搬入されると、ワイヤ22を車椅子固定装置20から引き出して先端のフック21を車椅子10に引っ掛ける。そして、操作スイッチの操作により駆動装置27が駆動されて、アイドルギヤ31を時計方向に回転駆動する。
アイドルギヤ31が時計方向に回転駆動されると、左側の中間ギヤ26は反時計方向に回転する。この中間ギヤ26が反時計方向に回転すると、左側のドラム24は時計方向に回転して左側のワイヤ22を巻き取る。また、同時に上側の中間ギヤ26は時計方向に回転することで、右側のドラム24は反時計方向に回転して右側のワイヤ22を巻き取る。この動作は左右同時に行なわれ、左右のワイヤ22は同時に巻き取られ、これにより車椅子10がフロア2上に固定されることになる。
【0017】
次に、ワイヤ22、つまりフック21が引き出されている状態を検出する手段(ワイヤ引出検出手段)について図4及び図5により説明する。ベース23の上面に一対の支持片33が形成されていて、この支持片33間に軸34によりレバー35が回動自在に設けられている。また、このレバー35とベース23との間にスプリング36が介装されており、このスプリング36の引っ張り力によりレバー35は軸34を中心にして反時計方向に付勢されている。
【0018】
また、レバー35の左方にはリミットスイッチ37が配置されており、このリミットスイッチ37のアクチュエータ40を反時計方向に付勢されているレバー35の一端側により押接する構成となっている。また、ワイヤ22にはニップル41が装着されており、ワイヤ22が巻き取られた状態、つまりフック21が収納された状態では、図5に示すように、ニップル41の端面がレバー35の他端側に形成した当接片42に当接し、スプリング36のバネ力に抗してレバー35を時計方向に回転させる。レバー35が時計方向に回転すると、レバー35の一端側がリミットスイッチ37のアクチュエータ40から離れて該リミットスイッチ37をオフさせる。
【0019】
また、図4に示すように、フック21を持ってワイヤ22を引き出すと、ニップル41がレバー35の当接片42から離れることで、レバー35はスプリング36の引っ張り力により反時計方向に回転する。このレバー35が回転(復帰)することで、レバー35の一端側がリミットスイッチ37のアクチュエータ40を押して該リミットスイッチ37をオンさせる。
【0020】
図6は、特許請求の範囲に対応した機能ブロック図を示し、車両1内に搬入した車椅子10にワイヤ22を引き出してフック21を引っ掛けた後に車椅子固定装置20を駆動してワイヤ22の巻き取り操作をしない場合には、自動的にワイヤ22の巻き取り動作をさせる「回避作動手段」を駆動する制御部51は、危険状態判定部52と回避制御部53とで構成されている。
「ワイヤ引出検出手段」は、上述したようにドラム24からワイヤ22が引き出されたことを検出するものであり、また、「車椅子未固定状態検出手段」は、車椅子10にフック21を係止してワイヤ22を巻き取らずに車椅子10の固定操作が行なわれていないことを検出するものである。さらに「閉止状態検出手段」は、車椅子搬入ドアであるバックドア4が閉止された状態を検出するものである。
【0021】
そして、制御部51の危険状態判定部52には、ワイヤ引出検出手段からのワイヤ引出情報と、車椅子未固定状態検出手段からの車椅子未固定情報と、閉止状態検出手段からの閉止情報とが入力される。危険状態判定部52では、これらの情報から車椅子10がワイヤ22により固定されずにバックドア4が閉められた状態では、危険状態と判定する。
危険状態判定部52で危険状態と判定した場合には、回避制御部53を駆動制御して回避作動手段を作動させる。つまり、ワイヤ22を自動的に巻き取るようにして車椅子10を固定し、車両1の発進、走行中における車椅子10が移動するという危険を回避させるものである。
【0022】
図7は上記図6を具体的にしたブロック図を示し、本発明に関連している部分のブロック図である。上記「ワイヤ引出検出手段」として、上述のニップル41、レバー35、リミットスイッチ37などであり、「車椅子未固定状態検出手段」として、ワイヤ22を巻き取る際のスイッチである操作スイッチ12である。また、「閉止状態検出手段」として車両1の後部に設けられていて、バックドア4の開閉を検知するドア用リミットスイッチ13である。
【0023】
リミットスイッチ37からのワイヤ引出情報などが入力されるCPU50は、マイクロコンピュータからなり、上記制御部51と記憶部56を備えている。制御部51は、車椅子固定装置20の制御をプログラムの手順に沿って制御を行なうものであり、記憶部56は、上記プログラムを格納しているROMや、リミットスイッチ37、操作スイッチ12及びドア用リミットスイッチ13からの信号データを一時的に記憶しておくRAMから構成されている。
また、CPU50は、操作スイッチ12からの信号を受けてワイヤ22の巻き取りを行なうべくモータ駆動回路58を介してモータ30を回転制御する。なお、図6に示す「回避作動手段」は、図7に示すモータ駆動回路58、モータ30等にて構成される。
なお、本実施の形態ではCPU50を用いているが、本発明では、CPUの使用に限定されるものではなく、リレー回路で制御するなどCPUを用いた場合と同様の制御が可能な回路を用いることができることは言うまでもない。
【0024】
次に、本発明の制御を図8に示すフローチャートにより説明する。先ず、車椅子10を車両1内に搬入した後に、ワイヤ22を引き出して車椅子10にフック21を引っ掛ける(ステップS1参照)。フック21を車椅子10に引っ掛けた後にステップS2に移行し、介助者が操作スイッチ12を操作してワイヤ22の巻き取り動作を行なった場合は、車椅子10は固定されるので、バックドア4を閉めた後は車両1の発進可能な状態となる(ステップS6参照)。
【0025】
ステップS2において、ワイヤ22を巻き取るべく操作スイッチ12の操作をしなかった場合、ワイヤ22が引き出されているので図4に示すようにリミットスイッチ37からのオン信号であるワイヤ引出情報と、操作スイッチ12が操作されていないので車椅子10が固定されていないという車椅子未固定情報とがCPU50に入力されている。
次に、ステップS2からステップS3に移行してバックドア4が閉じられると、ドア用リミットスイッチ13からバックドア4が閉じられたという閉止情報がCPU50に入力される。
【0026】
ステップS4において、CPU50の制御部51の危険状態判定部52では、リミットスイッチ37からのワイヤ22が引き出されているというワイヤ引出情報と、操作スイッチ12からの引き出されたワイヤ22が巻き取られずに車椅子10が固定されていないことを示す車椅子未固定情報と、ドア用リミットスイッチ13からのバックドア4の閉止状態を示す閉止情報とにより、危険状態であると判定する。危険状態判定部52が危険状態と判定すると、ステップS5に移行し、危険状態判定部52は回避制御部53を制御し、回避制御部53はモータ駆動回路58を駆動制御をしてモータ30を駆動し、ワイヤ22を巻き取る制御を行なう。ワイヤ22が巻き取られると、モータ30の過負荷を検出した制御部51はモータ30をロックして停止させ、車椅子10を固定する。これにより車両1の発進、走行が可能になる(ステップS6参照)。
【0027】
このように本実施形態では、ワイヤ22が巻き取られずに車椅子10が危険状態と危険状態判定部52が判定した場合には、回避制御部53は、ワイヤ22を巻き取るように制御していることで、車両1が発進して車椅子10が移動するという危険な状態を未然に防止することができる。すなわち、ワイヤ22を巻き取ることで、車椅子10を車両1に固定する固定操作が行なわれていなくても、車両1が発進する際には車椅子10が車両1に自動的に固定され、安全性を確保することができる。
【0028】
なお、ステップS4において、危険状態判定部52が危険であると判定した場合、音や光などを発することで介助者にワイヤ22の巻き取り操作をしていないことを警告を発するようにしても良い。この警告を受けた介助者はワイヤ22を巻き取るのを忘れていても、警告により即座にワイヤ22の巻き取り操作をして車椅子10を固定し、安全性を確保することができる。したがって、警告により車椅子10を固定する前における車両1の発進を未然に防止することができる。
また、制御部51の危険状態判定部52が上記の危険状態であると判定した場合におけるワイヤ22の巻き取り作動と同時に、音で警告を報知するようにしても良い。
【0029】
ここで、前記ワイヤ引出検出手段として、前記ワイヤ22の所定の位置に固定されたニップル41と、前記ワイヤ22の車椅子10への取り付けによる前記ニップル41の移動を検知するリミットスイッチ37とを含んでいることで、ワイヤ引出検出手段を安価に構成でき、車椅子固定装置のコストの上昇を抑えることができる。
【0030】
また、ワイヤ引出情報として上記ではリミットスイッチ37からの信号を用いていたが、リミットスイッチ37を用いない方法でも良い。例えば、ドラム24にホール素子とマグネットからなる回転センサを設け、この回転センサから出力されるパルス数をカウントすることで、フック21が収納されている状態か、あるいは引き出されている状態かを検知して、ワイヤ引出情報として用いることができる。
【0031】
また、車椅子未固定情報として操作スイッチ12が操作された状態を用いていたが、操作スイッチ12自体の動作の有無以外のものを用いるようにしても良い。例えば、操作スイッチ12が操作されるモータ30が駆動されてドラム24が回転するために、モータ電流の変化、ドラム24の回転の有無などを検知して、これを車椅子未固定情報として用いるようにしても良い。
【符号の説明】
【0032】
1 車両
4 バックドア(車椅子搬入ドア)
10 車椅子
12 操作スイッチ(車椅子未固定状態検出手段)
13 ドア用リミットスイッチ(閉止状態検出手段)
20 車椅子固定装置
21 フック
22 ワイヤ
24 ドラム
27 駆動装置
37 リミットスイッチ
41 ニップル
51 制御部
52 危険状態判定部
53 回避制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドラム(24)と、
前記ドラム(24)に対して巻き取り及び引き出しがなされ、先端が車椅子(10)に取り付けられるワイヤ(22)と、
前記ドラム(24)を回動して前記ワイヤ(22)の巻き取り駆動をする駆動装置(27)と、
前記ワイヤ(22)が前記ドラム(24)から引き出されたことを検出するワイヤ引出検出手段と、
車椅子(10)が固定操作が行なわれていないことを検出する車椅子未固定状態検出手段(12)と、
車椅子搬入ドア(4)の閉止状態を検出する閉止状態検出手段(13)と、
危険状態を回避する回避作動手段と、
制御部(51)と
を備えた車椅子固定装置であって、
前記制御部(51)は、危険状態判定部(52)と回避制御部(53)とを有し、
前記危険状態判定部(52)は、前記ワイヤ引出検出手段により検知されたワイヤ(22)が引き出されたことを示すワイヤ引出情報と、前記車椅子未固定状態検出手段(12)により検出された前記ワイヤ(22)により車椅子(10)が固定されていないことを示す車椅子未固定情報と、前記閉止状態検出手段(13)により検出された前記車椅子搬入ドア(4)の閉止状態を示す閉止情報とが入力された際に、危険状態と判定し、
前記回避制御部(53)は、前記危険状態判定部(52)の危険状態の判定により、前記回避作動手段を作動させるようにしている
ことを特徴とする車椅子固定装置。
【請求項2】
前記回避作動手段による回避作動が、警告または前記駆動装置(27)を駆動させて前記ワイヤ(22)の巻き取り駆動をする作動であることを特徴とする請求項1に記載の車椅子固定装置。
【請求項3】
前記ワイヤ引出検出手段は、前記ワイヤ(22)の所定の位置に固定されたニップル(41)と、前記ワイヤ(22)の車椅子(10)への取り付けによる前記ニップル(41)の移動を検知するリミットスイッチ(37)とを含んでいることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車椅子固定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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