説明

転倒防止具

【課題】 どのような地震が来ても、家具の転倒やズレを防止することができる転倒防止具を提供する。
【解決手段】 転倒防止具1は、その本体が、弾性体で形成されるとともに円盤状に形成され、軸方向Bの両端面10,10が、その両端面10,10の周囲縁部12,12に比べて中央部分14,14が凹んだ凹面形状に形成されている。この転倒防止具1をパソコン等の家具5と床3の間に挟むと、本体の両面が吸盤となり、この転倒防止具1が床3と家具5に対して固定される。しかも、この本体は円盤状の太い胴体の弾性体で形成されているので、地震が来た場合、この転倒防止具1が免震機能を発揮し、床3から家具5への振動の伝達を抑える。従って、この転倒防止具1を用いてパソコン5その他の家具を床3に固定すると、どのような地震が来ても、家具の転倒やズレを防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、床やテーブルや机等に置かれた家具やコンピュータ、テレビ等を、地震時に倒れることを防止する転倒防止具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、床やテーブルや机等に置かれた家具やコンピュータ、テレビ等を、地震時に倒れることを防止する様々な転倒防止具がある。この転倒防止具としては、代表的なものとしては、平板状のゴム材を用いたものである。
【0003】
この平板状のゴム材からなる転倒防止具は、家具下面の手前側と床との間に挟んで使用する。このようにすると、家具が壁側に倒れかかるので、地震が来ても家具が手前側に倒れることがない。また、この転倒防止具は、ゴム材で形成されているので、家具の設置位置がずれることを防止することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の転倒防止具は、単に家具と床との間に挟んで使用するだけであったので、数年数十年に一度というような大規模な地震が来た場合は、家具の転倒を防止できなかったり、家具のズレを防止できない恐れがある。
【0005】
そこで本発明では、上述した問題点を解決し、どのような地震が来ても、家具の転倒やズレを防止することができる転倒防止具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した問題を解決するためになされた発明である請求項1に記載の転倒防止具は、弾性体で形成されるとともに円盤状に形成された本体の軸方向の両端面が、その両端面の周囲縁部に比べて中央部分が凹んだ凹面形状に形成されていることを特徴とする。
【0007】
この転倒防止具を家具と床との間に挟むと、本体の両面が吸盤となり、この転倒防止具が床と家具に対して固定される。しかも、家具の重みによって、転倒防止具と床及び家具とが強力に吸着され、家具が床に対して強く固定される。
【0008】
そしてこの本体は円盤状の太い胴体の弾性体で形成されているので、地震が来た場合、この転倒防止具が免震機能を発揮し、床から家具への振動の伝達を抑える。
従って、この転倒防止具を用いて家具を床に固定すると、どのような地震が来ても、家具の転倒やズレを防止することができる
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明が適用された実施形態について説明する。
ここで、図1は、本実施形態の転倒防止具1の説明図で、(a)は斜視図、(b)は(a)のA−A’断面の断面図である。図2は、床と家具との間に転倒防止具1を挟んだ様子を説明するための説明図で、転倒防止具1については、図1の(a)のA−A’断面の断面図である。
【0010】
本実施形態の転倒防止具1は、図1(a)に示すように、その本体が、弾性体で形成されるとともに円盤状に形成されている。弾性体としては、従来より転倒防止用に用いられていたゴムでもよいし、どのようなものをもちいてもよい。例えば、エチレンプロペレンモノマーゴム(EPDM)、軟質塩化ビニル樹脂、軟質シリコン樹脂等をもちいてもよい。
【0011】
そして、本実施形態の転倒防止具1は、図1(b)に示すように、軸方向Bの両端面10,10が、その両端面10,10の周囲縁部12,12に比べて中央部分14,14が凹んだ凹面形状に形成されている。
【0012】
この転倒防止具1をパソコン等の家具5と床3の間に挟むと、図2に示すように、本体の両面が吸盤となり、この転倒防止具1が床3と家具5に対して固定される。しかもこのとき転倒防止具1の軸方向に沿った側面部分16,16が弓なりに変形して、より強力に床3及び家具5に対して吸着される。加えて、家具の重みによって、転倒防止具1と床3及びパソコン5とが強力に吸着され、パソコン5が床3に対して強く固定される。
【0013】
そしてこの本体は円盤状の太い胴体の弾性体で形成されているので、地震が来た場合、この転倒防止具1が免震機能を発揮し、床3から家具5への振動の伝達を抑える。加えて、この転倒防止具1は、両端面10,10と略同じ太さの胴体を有するので、両端面の間で千切れることなく、床3とパソコン5とをしっかりと固定する。
【0014】
従って、この転倒防止具を用いてパソコン5その他の家具を床3に固定すると、どのような地震が来ても、家具の転倒やズレを防止することができる
尚、転倒防止の対象となる家具としては、上述したパソコンの他に、タンスや、机、花瓶、その他どのようなものでもよい。
【0015】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本実施形態の転倒防止具1の説明図で、(a)は斜視図、(b)は(a)のA−A’断面の断面図である。
【図2】床と家具との間に転倒防止具1を挟んだ様子を説明するための説明図で、転倒防止具1については、図1の(a)のA−A’断面の断面図である。
【符号の説明】
【0017】
1…転倒防止具、3…床、5…パソコン(家具)、10…両端面、12…周囲縁部、14…中央部分、16…側面部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性体で形成されるとともに円盤状に形成された本体の軸方向の両端面が、その両端面の周囲縁部に比べて中央部分が凹んだ凹面形状に形成されていることを特徴とする転倒防止具。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−136585(P2008−136585A)
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−324146(P2006−324146)
【出願日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(598086316)株式会社エー・アイ・システムプロダクト (11)
【出願人】(506390904)有限会社KMY (1)