説明

転写型保護層、転写型保護層の製造方法、個人認証媒体、及び個人認証媒体の製造方法

【課題】接着性と熱保存特性が良好な保護層を有する個人認証媒体を提供する。
【解決手段】転写型保護層は、支持体、支持体上に形成された保護層2、及び保護層2上に形成された接着層3を含む。接着層3は、熱可塑性樹脂と微粒子を含有する。個人認証媒体は、基材5、基材5上に形成された画像部9、画像部9が形成された基材5表面に設けられた接着層3、該接着層3上に設けられた保護層2を含む。光硬化性樹脂を含む保護層2は光照射することにより予め光硬化した後、接着層3上に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、個人認証媒体の保護層を形成するための転写型保護層、転写型保護層の製造方法、個人認証媒体、及び個人認証媒体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
IDカード,従業員証,身分証明証は、その表面に顔などの画像情報、文字情報を印刷している。これらの多くは、画像部分あるいはカード全体の表面を破損や劣化から防護するために透明な保護膜で覆われている。この保護膜は熱可塑性樹脂で構成されるものもあるが、より耐久性を向上させるためUVや熱・電子線などによって硬化する材質で構成されている。この保護膜を支持体上に設けて転写型保護層を形成し、保護膜を支持体からカード上に転写させることによってカード表面に保護膜を形成することができる。この転写による保護膜形成の方法は大きく分けて2つある。1つはカード上に保護膜を転写させてから、UV・熱・電子線硬化させる方法であり、2つめは既に硬化済みの保護膜をカード上に転写させる方法である。これらの方法によって現在のIDなどの高耐久性を要求されるカード類は表面保護を実現されている。
【0003】
保護膜に要求される機能はカードとの接着性、常温での保存性、IDカードとしての耐水性、耐溶剤性、耐熱性などがある。従来技術で述べた2つの方法にはそれぞれ課題や問題がある。1つ目の方法にはカードに転写した後に硬化を実施するため、カード上への接着には問題ないが、転写後にUV照射を実施するため、IDカードの製造装置にUV照射器を搭載させる必要があり、電力消費が大きくなってしまう。またUVランプは高価で消耗も激しいため、コスト面でも大きな負担となってしまう。2つ目の方法では、UV照射器を必要とせず、電力消費を抑えることができる。しかし、カード表面のロゴや枠・共通記載事項などの部分に一般的に使われる紫外線硬化型インクが事前印刷されたカードの場合、この紫外線硬化型インク部分への接着性が悪いという技術的困難な問題がある。そのため接着性能とIDカードとしての耐水性、耐溶剤性、耐熱性といった各種耐久性能と利便性を両立させることが困難であった。具体的に述べると、転写対象のカードに熱負担をかけすぎない温度や速度、圧力で転写するには接着層の樹脂には軟化温度の低いものを使用する必要があり、この場合一般的にリボン状態での保存で、ブロッキングが生じたり、保護膜のムラ等が発生し、難しい。さらにこれらは高温状態ではより生じやすい。
【0004】
一方、これを改良しようと逆にリボン化して保存できるような軟化温度の高い樹脂を選択した場合、転写の際にかなりの熱が必要になりカードや印刷機機体に負荷が大きくなってしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−64209号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の実施形態は、接着性と熱保存特性が良好な保護層を有する個人認証媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態によれば、支持体、該支持体上に形成された保護層、及び該保護層上に形成され、熱可塑性樹脂と微粒子を含有する接着層を含むことを特徴とする転写型保護層が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】接着層中の微粒子の様子を表すモデル図である。
【図2】第1の実施形態にかかる転写型保護層の一例を表す断面図である。
【図3】第2の実施形態にかかる転写型保護層の一例を表す断面図である。
【図4】第3の実施形態にかかる転写型保護層の一例を表す断面図である。
【図5】第4の実施形態にかかる個人認証媒体の一例を表す断面図である。
【図6】第4の実施形態にかかる個人認証媒体の他の一例を表す断面図である。
【図7】第4の実施形態にかかる個人認証媒体のさらに他の一例を表す断面図である。
【図8】第5の実施形態にかかる個人認証媒体の一例を表す断面図である。
【図9】実施形態にかかる個人認証媒体の製造装置の一例を表す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施形態にかかる転写型保護層は、支持体、支持体上に形成された保護層、及び保護層上に形成された接着層を含む。接着層は、熱可塑性樹脂と微粒子を含有する。
【0010】
実施形態にかかる転写型保護層の製造方法は、支持体上に、光硬化性樹脂を含む保護層塗布液を塗布乾燥して保護層塗布層を形成する工程、保護層塗布層に光照射して保護層塗布層を光硬化せしめ、保護層を形成する工程、保護層上に接着層を形成する工程を具備する。接着層は、熱可塑性樹脂と微粒子を含有する。
【0011】
実施形態にかかる個人認証媒体は、基材、基材上に形成された画像部、画像部が形成された基材表面に設けられた接着層、該接着層上に設けられた保護層を含む。接着層は、熱可塑性樹脂と微粒子を含有する。保護層は、光硬化性樹脂を含む保護層は光照射することにより予め光硬化した後、接着層上に形成されている。
【0012】
画像部は、昇華性インク、溶融性インク等により印刷することができる。
【0013】
基材と画像部との間には、画像受容層を設けることができる。
【0014】
画像受容層としては、例えば昇華性インクを受容し得る材料、あるいは溶融性インクと接着性の良好な材料を使用することができる。
【0015】
実施形態にかかる個人認証媒体の製造方法は、基材上に画像部を形成する工程、及び画像部上に接着層と保護層によって形成された転写型保護層を転写する工程を含む。転写型保護層は、支持体と、支持体上に設けられ、光硬化性樹脂を含む保護層塗布液を支持体上に塗布乾燥した後、光照射することにより硬化された保護層と、保護層上に設けられ、熱可塑性樹脂と微粒子を含有する接着層とを含む。」
実施形態によれば、転写型保護層の保護層上に熱可塑性樹脂と微粒子を含有する接着層を適用することにより、転写前に予め保護層が光硬化されていても、保護層の接着性と熱保存特性が良好な保護層を有する個人認証媒体が得られる。また、実施形態によれば、転写型保護層の状態で予め保護層が光硬化されているので、個人認証媒体の製造工程において、個人認証媒体の製造装置に紫外線ランプ等の光照射を行う設備を設ける必要がなく、低コストである。また、個人認証媒体の保護層以外の基材例えば写真画像、文字画像等の画像部等が紫外線ランプ等の光照射を受けないので、光照射による劣化を生じない。
【0016】
接着層は0.5μmないし10μmの厚さを有することが好ましい。
【0017】
接着層は0.5μm未満であると、十分な接着ができなくなる傾向があり、10μmを越えると、リボンとしての巻き径が大きくなりすぎコストがかかりすぎる傾向があるため、3μm程度が望ましい。
【0018】
微粒子は、接着層の厚さの0.8倍ないし3倍の体積平均粒径を有することが好ましい。
【0019】
図1に、ロール状に巻かれた転写型保護層における接着層中の微粒子の様子を表すモデル図を示す。
【0020】
図中、44は支持体を、43は保護層を、42は接着層を、41は微粒子を、45は支持体を各々示す。
【0021】
図示するように微粒子41が接着層3の厚さの0.8倍ないし3倍の体積平均粒径を有すると、微粒子41が支持体45と接着層42との間のスペーサーとしての役割を担い、接着層42が支持体45に直接触れず、また圧力を受けにくくなる。接着層3から微粒子41が飛び出ているのが望ましいからである。ロール状に巻かれた転写型保護層において転写型保護層が重なっても、接着層はその上の転写型保護膜の支持体裏面にくっつき難くなる。
【0022】
微粒子の大きさが、接着層の厚さの0.8倍未満であると、スペーサーとしての役割を果たせなくなる傾向があり、3倍を越えると、接着層が転写の際に基材に触れる量が少なくなり接着力が弱くなる傾向がある。
【0023】
微粒子は、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂からなる群から選択される材料からなる樹脂微粒子、及びシリカ、アルミナ、及びガラスからなる群から選択される材料からなる無機微粒子のうち少なくとも1種であることが好ましい。
【0024】
微粒子は熱可塑性樹脂に対し0.1〜30重量%含まれていることが好ましい。
【0025】
微粒子の含有量が0.1重量%未満であると、スペーサーとしての役割を果たせなくなる傾向があり、30重量%を越えると、接着層が転写の際に基材に触れる量が少なくなり接着力が弱くなる傾向がある。
【0026】
支持体と保護層との間にさらに剥離層を形成することができる。
【0027】
熱可塑性樹脂として、理論Tg36℃以下のポリアクリル酸エステル共重合体を用いることが好ましい。
【0028】
理論Tg36℃以上のポリアクリル酸エステル共重合体を用いると、接着力不足となる傾向がある。
【0029】
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0030】
図2に、第1の実施形態にかかる転写型保護層の一例を表す断面図を示す。
【0031】
第1の実施形態にかかる転写型保護層11は、図示するように、支持体1と支持体1上に設けられた保護層2とを有する。
【0032】
保護層2は、例えば、20:80〜80:20の重量比で配合された熱可塑性樹脂及び光硬化性樹脂、及び固形分比率で0.1〜20重量%の光重合開始剤を含む保護層塗布液を支持体1上に塗布乾燥した後、光照射することにより硬化されている。
【0033】
図3に、第2の実施形態にかかる転写型保護層の一例を表す断面図を示す。
【0034】
第2の実施形態にかかる転写型保護層12は、保護層2上に、接着層3が設けられていること以外は、図2と同様の構成を有する。
【0035】
図4に、第3の実施形態にかかる転写型保護層の一例を表す断面図を示す。
【0036】
第2の実施形態にかかる転写型保護層13は、支持体1と保護層2との間にさらに剥離層4を有すること以外は図3と同様の構成を有する。ここで、接着層3は、任意に設けられ得る。
【0037】
図5に、第4の実施形態にかかる個人認証媒体の一例を表す断面図を示す。
【0038】
第4の実施形態にかかるIDカード10は、プラスチック製の基材5と、基材5上に形成された写真画像部6及び文字画像部7等の記録情報を含む画像部9と、基材5上に記録情報9を介して設けられた保護層2とを含む。文字画像部7は、例えばUVインク、溶融インクを用いて形成することができる。写真画像部6は例えば昇華性インク、インクジェットインク、または溶融インクを用いて形成することができる。基材5上に図示しない画像受容層を設け、その上に写真画像部6を設けることができる。
【0039】
図6に、第4の実施形態にかかる個人認証媒体の他の一例を表す断面図を示す。
【0040】
第4の実施形態にかかるIDカード30は、基材5及び画像部9と保護層2との間に接着層3が設けられ、かつ写真画像部6表面に、写真画像部6を紫外線から保護するUVカット層31が形成されていること以外は、図5と同様の構造を有する。
【0041】
図7に、第4の実施形態にかかる個人認証媒体のさらに他の一例を表す断面図を示す。
【0042】
第4の実施形態にかかるIDカード50は、基材5及び画像部9の間に画像受容層51が設けられていること以外は、図6と同様の構造を有する。
【0043】
なお、図中、画像部9は、説明の便宜上、例えば、画像受容層51表面上に層状に設けられているけれども、層状の画像部のみならず、画像受容層の表面領域に受容された昇華性インクによる写真画像等も含むものとする。
【0044】
図8に、第5の実施形態にかかる個人認証媒体の一例を表す断面図を示す。
【0045】
第5の実施形態にかかる紙製金券媒体20は、紙製の基材8と、情報を記録するための文字画像部等の画像部9と、基材8上に画像部9を介して設けられた保護層2とを含む。なお、基材5及び画像部9と保護層2との間に図示しない接着層を設けることができる。
【0046】
図9は、実施形態にかかる個人認証媒体の製造装置の一例を表す概略図を示す。
【0047】
この装置40は、個人認証媒体としてIDカードの製造装置である。
【0048】
図示するように、まず、IDカード基材供給部21よりIDカード基材26をIDカード製造装置40内に取り込み、搬送部27へ供給する。
【0049】
次に、例えば、サーマルヘッド等の記録部材29とインクリボン等のインク部材32等を備えた印刷部22にIDカード基材26を導入し、例えばUVインク、溶融インクを用いて文字画像部を形成し、例えば昇華性インクを用いて写真画像部を形成することができる。
【0050】
続いて、例えば支持体と支持体上に形成されたUVカット層とを有するUVカット層転写リボン33と、加熱ローラー28等を備えたUVカット層形成部23に文字画像部及び写真画像部等の画像部が形成されたIDカード基材26を導入し、昇華性インクを用いて形成された写真画像部の上にUVカット層を形成することができる。
【0051】
その後、例えば図4と同様の転写型保護層13と加熱ローラー34とを備えた保護層形成部24において、画像部及びUVカット層が形成されたIDカード基材26表面に接着層を介して保護層を形成することができる。
【0052】
このようにして、得られたIDカード25がIDカードの製造装置か排出される。
【0053】
実施形態に使用する支持体としては例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレナフタレート、ポリカーボネート、セルロース、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等の各種プラスチックフィルムが挙げられる。また、ポリイミド、ポリスルホン等の透明性の低い樹脂フィルムも、フィルムの膜厚みが薄ければ紫外線等を透過できることから使用可能である。
【0054】
支持体の厚みは、1〜200μmの範囲が、更には5〜50μmの範囲が好ましい。1μmより薄ければカールし易くなるし、200μmより厚過ぎると転写時の熱量が多く必要となる傾向がある。
【0055】
保護層に用いられる熱可塑性樹脂としては、透明性の高い樹脂を用いることができる。透明性の高い樹脂としては、例えばポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹脂及びこれらの各樹脂の混合物等があげられる。
【0056】
熱可塑性樹脂の分子量としては、1,000から25,000が好ましい。この範囲内の分子量を有する熱可塑性樹脂は転写時のバリが発生しにくく、切れ性が良い。
【0057】
ポリエステル系樹脂は、具体的には、東洋紡績(株)製 商品名 バイロン200、バイロン220、バイロン240、バイロン245、バイロン280、バイロン296、バイロン530、バイロン560、バイロン600、バイロナールMD1100、バイロナールMD1200、バイロナールMD1245、バイロナールMD1400、バイロナールGX−W27、ユニチカ(株)製 商品名 エリーテルUE−3300、エリーテルUE−3320、エリーテルUE−3350、エリーテルUE−3370、エリーテルUE−3380等を使用することができる。
【0058】
ポリウレタン系樹脂としては、例えば日本ポリウレタン工業(株) 商品名 ニッポラン2301、ニッポラン2304、ニッポラン3016、ニッポラン3022、ニッポラン3027、パールセンU−102A、パールセンU−102B、パールセンU−204A、パールセンU−204B、コロネートT、ミリオネートMT、ミリオネートMR、MDIバリアンツ、ニッポラン5033、ニッポラン5111、ニッポラン5115、ニッポラン5120、ニッポラン5138、ニッポラン5193、ニッポラン5196、ニッポラン5199、ニッポラン5230、ニッポラン5238、ニッポラン5980、ニッポラン3022、ニッポラン3110、ニッポラン3116、ニッポラン3168、ニッポラン2301、ニッポラン2304、ニッポラン3016、ニッポラン3113、ニッポラン3124、ニッポラン3126、ニッポラン3124、ニッポラン3126、ニッポラン3219、ニッポラン3230ニッポラン3004、ミラクトランXN−2001、ミラクトランXN−2002、ミラクトランXN−2004、ミラクトランP395SRNAT、ミラクトランP390RSUP、ミラクトランP480RSUI、ミラクトラン485RSUI、ミラクトランP490RSUI、ミラクトランP890RSUA、ミラクトランP22MRNAT、ミラクトランP25MRNAT、ミラクトランP26MRNAT、ミラクトランP22SRNAT、ミラクトランP26SRNAT、電気化学工業(株)製 商品名 ハードロックWX−2000R、ハードロックWX−2000S等を使用することができる。
【0059】
アクリル系樹脂としては、例えば、ダイセル化成品(株)製 商品名 セビアンA45000、セビアンA45610、セビアンA46777、セビアンA4635、三菱レイヨン(株)製 商品名 ダイヤナールBR−80、ダイヤナールBR−83、ダイヤナールBR−85、ダイヤナールBR−87、ナールBR−88、ダイヤナールBR−101、ダイヤナールBR−102、ダイヤナールBR−105、ダイヤナールBR−106等を使用することができる。
【0060】
エポキシ系樹脂としては、例えば、三菱化学(株) 商品名 827、828、828EL、828XA、834、801N、801PN、802、811、813、816A、816C、819、1001、1002、1003、1055、1004、1004AF、1007、109、1010、1003F、1004F、1005F、009F、1004FS、1006FS、1007FS、834X90、1001B80、1001X70、1001T75、806、807、4005P、4007P、4010P、1256、4250、4275、1255HX30、YX8100BH30、YX6954BH30、5046B80、5050T60、5050、5051、152、154、157S70、1031S、1032H60、604、630、871、872、872X75、168V70、191P、YX310、545、YL6810、YX8000、YX8034、YX8800、YL980、YL983U、YX4000、YX4000H、YL6121H、YX7399等を使用することができる。
【0061】
ポリビニルアルコール系樹脂は、例えば、日本合成化学工業(株) 商品名 ゴーセノールNH−26、ゴーセノールNH−20、ゴーセノールNH−18、ゴーセノールN−300、ゴーセノールNM−14、ゴーセノールNM−11、ゴーセノールNL−05、ゴーセノールAH−26、ゴーセノールAH−17、ゴーセノールA−300ゴーセノールC−500、ゴーセノールP−610、ゴーセノールAL−06R、ゴーセノールGH−23、ゴーセノール、GH−20、ゴーセノールGH−17、ゴーセノールGM−14、ゴーセノールGM−14L、ゴーセノールGL−05、ゴーセノールGL−03、ゴーセノールKH−20、ゴーセノールKH−17、ゴーセノールKL−05、ゴーセノールKL−03、ゴーセノールKP−08R、ゴーセノールNK−05R、ゴーセファイマーZ−100、ゴーセファイマーZ−200、ゴーセファイマーZ−205、ゴーセファイマーZ−210、ゴーセファイマーZ−220、ゴーセファイマーZ−300、ゴーセファイマーZ−320、ゴーセファイマーZ−410、ゴーセファイマーOKS3540等を使用することができる。
【0062】
ポリビニルブチラール系樹脂としては、例えば、(株)クラレ製 商品名 Mowital・LPB16B、MowitalB20H、Mowital30T、Mowital30H、Mowital30HH、Mowital45M、Mowital45H、Mowital60H、Mowital60T、Mowital60HH、Mowital70HH、Mowital75H、積水化学工業(株) 商品名 エスレックBL−1、エスレックBL−1H、BL−2、BL−2H、エスレックBL−5、エスレックBL−10、エスレックBL−S、エスレックBM−1、エスレックBM−2、エスレックBM−5、エスレックBM−S、エスレックBH−3、エスレックBH−6、エスレックBH−S、エスレックBX−1、エスレックBX−L、エスレックBX−3、エスレックBX−5、エスレックKS−1、エスレックKS−3、エスレックKS−5、エスレックKS−10等を使用することができる。
【0063】
酢酸ビニル樹脂としては、例えば、電気化学工業(株) 商品名 サクノールSN−04、サクノールSN−04S、サクノールSN−04D、サクノールSN−09A、サクノールSN−09T、サクノールSN−10、サクノールSN−10N、サクノールSN−17A、ASR CH−09、ASR CL−13、クラリアントポリマー(株)製 商品名 モビニールDC、ダイセル化成品(株)製 商品名 セビアンA530、セビアンA700、セビアンA707、セビアンA710、セビアンA712、セビアンA800等を使用することができる。
【0064】
エチレン−酢酸ビニル系樹脂としては、例えば、三井・デュポン・ポリケミカル(株)製 商品名 エバフレックス45X、エバフレックス40、エバフレックス150、エバフレックス210、エバフレックス220、エバフレックス250、エバフレックス260、エバフレックス310、エバフレックス360、エバフレックス410、エバフレックス420、エバフレックス450、エバフレックス460、エバフレックス550、エバフレックス560、クラリアントポリマー(株)製 商品名 モビニール081F、住友化学工業(株)製 商品名 エバテートD3022、D3012、D4032、CV8030、ヒロダイン工業(株)製 商品名 ヒロダイン1800−5、ヒロダイン1800−6、ヒロダイン1800−8、ヒロダイン3706、ヒロダイン4309、コニシ(株)製 商品名 CZ250、CV3105、SP3055、CV6105、SP7、SP95、SP200、SP210N、SP220N、SP195、SP295、SP2850N、CZ220、CZ250、日本合成化学工業(株)製 商品名 モビニール081F、モビニール082、モビニール109E、モビニール172E、モビニール180E、モビニール185EK、モビニール206、モビニール412、モビニール490、モビニール506、モビニール507、モビニール650、モビニール760H、モビニール761HG、モビニール763、モビニール987B、モビニール1410、モビニール7980、モビニールDC、モビニールDC02、モビニールDS5、モビニールS−71等を使用することができる。
【0065】
光硬化性樹脂としては、2官能アクリレートまたは2官能メタクリレートと、3官能以上の多官能アクリレートまたは3官能以上の多官能メタクリレートとからなる材料を用いることができる。
【0066】
2官能アクリレートまたは2官能メタクリレートとしては、骨格に、下記式(1)で表されるジメチルメチレン(A)を持つものを使用することができる。
【化1】

【0067】
2官能アクリレートまたは2官能メタクリレートは、ビスフェノールA型またはビスフェノールF型の骨格を持つものを使用することができる。
【0068】
骨格にジメチルメチレンをもつものとして、例えば、共栄社化学(株)製 商品名 ライトエステルTB、ライトアクリレートHPP−A、ライトアクリレートBA−104、ライトアクリレートNP−A、日本化薬(株)製 商品名 KAYARAD・FM−400、KAYARAD・NPGDA、KAYARAD・HX−220、KAYARAD・HX−620、KAYARAD・R−604、新中村化学工業(株)製 商品名 NKエステルNPG、NKエステルBPE−80N、東亜合成(株) 商品名 アロニックスM211B等を使用することができる。
【0069】
ビスフェノールA型またはビスフェノールF型の骨格をもつものとして、例えば、日本化薬(株) 商品名 KAYARAD・R−712、KAYARAD・R551、共栄社化学(株) 商品名 ライトエステルBP−2EMK、ライトエステルBP−4EM、ライトエステルBP−6EM、ライトアクリレートBP−4EA、ライトアクリレートBP−4PA、ライトアクリレートBP−10EA、東亜合成(株) 商品名 アロニックスM−208、アロニックスM211B、新中村化学工業(株) 商品名 NKエステルABE−300、NKエステルA−B1206PE、NKエステルA−BPE−10、NKエステルA−BPE−20、NKエステルA−BPE−30、NKエステルA−BPE−4、NKエステルA−BPP−3、NKエステルBPE−100、NKエステルBPE−200、NKエステルBPE−500、NKエステルBPE−900、NKエステルBPE−1300N等を使用することができる。
【0070】
3官能以上の多官能アクリレートまたはメタクリレートとしては、例えば、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ペンタエリスリトールポリアクリレート、及びジペンタエリスリトールポリアクリレート等が挙げられる。また、これら3官能以上の紫外線硬化化合物は複数のものを組み合わせて使用しても良いし、混合物であっても良い。
【0071】
中でも、エリスリトール基を複数もつものとして、例えば、日本化薬(株) 商品名 KAYARAD・DPHA、KAYARAD・DPEA−12、KAYARAD・DPHA−2C、KAYARAD・D−310、KAYARAD・DPCA−20、KAYARAD・DPCA−30、KAYARAD・DPCA−60、KAYARAD・DPCA−120、KAYARAD・DN−0075、新中村化学工業(株) 商品名 NKエステルA−9550、NKエステルA−9530、NKエステルA−DPH、NKエステルTMPT、NKエステルA−TMPT、NKエステルA−TMM−3、NKエステルA−TMM−3L、NKエステルA−TMM−3LM−N、NKエステルA−TMMT、NKエステルA−TMMT、NKエステルATM−35E、NKエステルAD−TMP、NKエステルA−TMPT、共栄社化学(株) 商品名 ライトアクリレートDPE−6A、ライトアクリレートPE−4A、ライトアクリレートPE−3A、ウレタンアクリレートUA−306H、ウレタンアクリレートUA−306T、ウレタンアクリレートUA−306I、ウレタンアクリレートUA−510H、東亜合成(株) 商品名 アロニックスM−306、アロニックスM−305、アロニックスM−309、アロニックスM−310、アロニックスM−315、アロニックスM−320、アロニックスM−325、アロニックスM−330、アロニックスM−400、アロニックスM−415、アロニックスM−450、アロニックスM−408、アロニックスM403、アロニックスM−400、アロニックスM−402、アロニックスM404、アロニックスM406、アロニックスM405、等を使用することができる。
【0072】
光硬化性樹脂には光重合開始剤を混合することができる。
【0073】
光重合開始剤として、例えば、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、ベンゾイン類、チオキサントン類、アゾ化合物類、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾインアルキルエーテル、ベンジルジメチルケタール、及びテトラメチルチウラムモノサルファイド等を挙げることができる。具体的には、例えば、BASF(株)製 商品名 イルガキュア651、イルガキュア184、ダロキュア1173、イルガキュア500、イルガキュア1000、イルガキュア1300、イルガキュア2959、イルガキュア907、イルガキュア369、イルガキュア1700、イルガキュア1800、イルガキュア1850、イルガキュア819、イルガキュア784、東京化成工業(株)製 商品名 A0061、A1028、B0050、B0221、B3633、B0079、B0222、B1019、B1015、B0942、B0869、B0083、B0103、B1164、B1267、B2380、B2381、B1225、B0139、B1275、B0481、C0014、C0136、C1150、C1485、C0292、D1801、D1621、D1640、D2375、D1702、D2963、D2248、D2238、D2253、D3358、E0063、F0021、F0362、H0617、H0991、P0211、I0591、I0678、M1245、M2140、M0792、B1231、M1209、M2028、N0528、P1410、P1377、B0486、T0157、T1188、T1608、T2041、T2042等を使用することができる。
【0074】
熱可塑性樹脂と光硬化性樹脂の配合比率は、20:80〜80:20の割合で配合することができる。媒体に転写後の保護層の柔軟性を更に向上させたい場合は熱可塑性樹脂の配合比率を上げていくことが好ましく、媒体に転写後の保護層の堅牢性を更に向上させたい場合は光硬化性樹脂の配合比率を上げていくことが好ましい。
【0075】
光硬化性樹脂の中でも更に、2官能アクリレートまたは2官能メタクリレートと、3官能以上の多官能アクリレートまたは多官能メタクリレートとの配合比率を97:3〜50:50の割合で配合することができる。媒体に転写後の保護層の柔軟性を更に向上させたい場合は2官能アクリレートまたは2官能メタクリレートの配合比率を上げていくことが好ましく、媒体に転写後の保護層の堅牢性を更に向上させたい場合は3官能以上の多官能アクリレートまたは多官能メタクリレートの配合比率を上げていくことが好ましい。
【0076】
2官能アクリレートまたは2官能メタクリレートの材料としては、2官能アクリレートまたは2官能メタクリレートであればその特性を有するが、更に向上させたい場合は、骨格にジメチルメチレンを持つ材料、且つ又は、ビスフェノールA型またはF型の骨格を持つ材料を使用する方が好ましい。
【0077】
3官能以上の多官能アクリレートまたはメタクリレートとしては、3官能以上の多官能アクリレートまたはメタクリレートであればその特性を有するが、更に向上させたい場合は、エリスリトール基を複数持つ材料を使用する方が好ましい。更には、ペンタエリスリトールを骨格に持つ材料を使用する方が更に好ましい。
【0078】
転写型保護層の膜厚は、転写させる媒体の厚さや材質により種種異なるが、好ましくは0.1μmから50μmが好ましい。転写箔を巻き物で保存しておく場合などは硬化済み光硬化樹脂にクラックなどのひび割れが生じやすいことから、又、熱転写時に発生するバリの抑制の観点から薄い方が好ましく堅牢性を保持する為には厚い方が好ましいことから、3μm〜30μmが好ましい。
【0079】
転写型保護層では、支持体と保護層の間に剥離層を設けることができる。
【0080】
支持体と保護層の間に剥離層を設けることにより、保護層が剥離層からはがれやすくなる。
【0081】
剥離層の膜厚は、0.1μmから30μmが好ましい。
【0082】
剥離層に用いる樹脂としては、支持体との接着力が適度に調節されていることが望ましい。接着力が過度に大きいと、熱接着後の剥離時に支持体から光硬化樹脂をカード表面に転写できなくなる。また、接着力が過度に小さいと、支持体剥離後にカード端面にバリが発生するという問題点が発生する。
【0083】
接着力の調整は、保護層を剥離するのに適した樹脂と保護層を接着する樹脂の混合比率を調整することなどにより、行うことができる。
【0084】
剥離層樹脂に適した適度な接着力を持つ樹脂としては、ポリビニルアルコール樹脂、ワックス樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、酢酸ビニル共重合樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂及びこれらの各樹脂の混合物等が用いられる。または離型層付きの支持体を用いても良い。
【0085】
ワックス樹脂としては、例えば、日本精蝋(株)製 商品名 Hi−Mic−2065、Hi−Mic−1045、Hi−Mic−2045、PALVAX−1230、PALVAX−1330、PALVAX−1335、PALVAX−1430、BONTEX−0011、BONTEX−0100、BONTEX−2266等を使用することができる。
【0086】
酢酸ビニル樹脂としては、例えば、電気化学工業(株) 商品名 サクノールSN−04、サクノールSN−04S、サクノールSN−04D、サクノールSN−09A、サクノールSN−09T、サクノールSN−10、サクノールSN−10N、サクノールSN−17A、ASR CH−09、ASR CL−13、クラリアントポリマー(株)製 商品名 モビニールDC、ダイセル化成品(株)製 商品名 セビアンA530、セビアンA700、セビアンA707、セビアンA710、セビアンA712、セビアンA800等を使用することができる。
【0087】
ポリビニルブチラール系樹脂としては、例えば、(株)クラレ製 商品名 Mowital・LPB16B、MowitalB20H、Mowital30T、Mowital30H、Mowital30HH、Mowital45M、Mowital45H、Mowital60H、Mowital60T、Mowital60HH、Mowital70HH、Mowital75H、積水化学工業(株) 商品名 エスレックBL−1、エスレックBL−1H、BL−2、BL−2H、エスレックBL−5、エスレックBL−10、エスレックBL−S、エスレックBM−1、エスレックBM−2、エスレックBM−5、エスレックBM−S、エスレックBH−3、エスレックBH−6、エスレックBH−S、エスレックBX−1、エスレックBX−L、エスレックBX−3、エスレックBX−5、エスレックKS−1、エスレックKS−3、エスレックKS−5、エスレックKS−10等を使用することができる。
【0088】
エチレン−酢酸ビニル系樹脂としては、例えば、三井・デュポン・ポリケミカル(株)製エバフレックス45X、エバフレックス40、エバフレックス150、エバフレックス210、エバフレックス220、エバフレックス250、エバフレックス260、エバフレックス310、エバフレックス360、エバフレックス410、エバフレックス420、エバフレックス450、エバフレックス460、エバフレックス550、エバフレックス560、クラリアントポリマー(株)製モビニール 商品名 081F、住友化学工業(株)製 商品名 エバテートD3022、D3012、D4032、CV8030、ヒロダイン工業(株)製 商品名 ヒロダイン1800−5、ヒロダイン1800−6、ヒロダイン1800−8、ヒロダイン3706、ヒロダイン4309、コニシ(株)製 商品名 CZ250、CV3105、SP3055、CV6105、SP7、SP95、SP200、SP210N、SP220N、SP195、SP295、SP2850N、CZ220、CZ250、日本合成化学工業(株)製 商品名 モビニール081F、モビニール082、モビニール109E、モビニール172E、モビニール180E、モビニール185EK、モビニール206、モビニール412、モビニール490、モビニール506、モビニール507、モビニール650、モビニール760H、モビニール761HG、モビニール763、モビニール987B、モビニール1410、モビニール7980、モビニールDC、モビニールDC02、モビニールDS5、モビニールS−71等を使用することができる。
【0089】
アクリル樹脂としては、例えば、ダイセル化成品(株)製 商品名 セビアンA45000、セビアンA45610、セビアンA46777、セビアンA4635、三菱レイヨン(株)製 商品名 ダイヤナールBR−80、ダイヤナールBR−83、ダイヤナールBR−85、ダイヤナールBR−87、ナールBR−88、ダイヤナールBR−101、ダイヤナールBR−102、ダイヤナールBR−105、ダイヤナールBR−106等を使用することができる。
【0090】
シリコーン樹脂としては、例えば、東芝シリコーン(株)製 商品名 トスガード510等を使用することができる。
【0091】
ポリエステル樹脂としては、例えば、東洋紡績(株)製 商品名 バイロン200、バイロン220、バイロン240、バイロン245、バイロン280、バイロン296、バイロン530、バイロン560、バイロン600、バイロナールMD1100、バイロナールMD1200、バイロナールMD1245、バイロナールMD1400、バイロナールGX−W27、ユニチカ(株)製 商品名 エリーテルUE−3300、エリーテルUE−3320、エリーテルUE−3350、エリーテルUE−3370、エリーテルUE−3380等を使用することができる。
【0092】
ポリビニルアルコール樹脂としては、例えば、日本合成化学工業(株) 商品名 ゴーセノールNH−26、ゴーセノールNH−20、ゴーセノールNH−18、ゴーセノールN−300、ゴーセノールNM−14、ゴーセノールNM−11、ゴーセノールNL−05、ゴーセノールAH−26、ゴーセノールAH−17、ゴーセノールA−300ゴーセノールC−500、ゴーセノールP−610、ゴーセノールAL−06R、ゴーセノールGH−23、ゴーセノール、GH−20、ゴーセノールGH−17、ゴーセノールGM−14、ゴーセノールGM−14L、ゴーセノールGL−05、ゴーセノールGL−03、ゴーセノールKH−20、ゴーセノールKH−17、ゴーセノールKL−05、ゴーセノールKL−03、ゴーセノールKP−08R、ゴーセノールNK−05R、ゴーセファイマーZ−100、ゴーセファイマーZ−200、ゴーセファイマーZ−205、ゴーセファイマーZ−210、ゴーセファイマーZ−220、ゴーセファイマーZ−300、ゴーセファイマーZ−320、ゴーセファイマーZ−410、ゴーセファイマーOKS3540等を使用することができる。
【0093】
離型層付きの支持体としては、例えば、東レフィルム加工(株) 商品名 セラピールMF、セラピールMD、セラピールBK、セラピールWD、セラピールWZ、セラピールBX8、セラピールBX9、セラピールBL、セラピールHP2、帝人デュポンフィルム(株) 商品名 ピューレックス#24、ピューレックス#31、ピューレックス#32、ピューレックス#33、ピューレックス#33N、ピューレックス#35、ピューレックス#36、ピューレックス#43、ピューレックス#50、ピューレックス#75、ピューレックス#78、ピューレックス#54、ピューレックス#55、ピューレックス#70、ピューレックス#71、ピューレックス#72、ピューレックス#52、ピューレックス#53、ピューレックス#NR1、ピューレックス#AN15、パナック(株) 商品名 01BU、TP−01、TP−02、SG−1、
リンテック(株) 商品名 コートフィルム離型剤処方の一般シリコーン離型剤01処方、GS処方、GS−H処方、1070処方、PS/−2処方、A処方、B処方、C処方、SD処方、LT処方、1010処方、1020処方、1031処方、2010処方、2080処方、2090処方、2100処方、コートフィルム離型剤処方の重剥離タイプ離型剤6040処方、6010処方、X処方、SK−1処方、AL−5処方、6050処方、T157−2処方等を使用することができる。
【0094】
実施形態にかかる転写型保護層では、保護層の上にさらに接着層を設けることができる。
【0095】
接着層の膜厚は、0.1μmから30μmが好ましい。
【0096】
さらに好ましくは0.5ないし10μmである。
【0097】
接着層に用いる樹脂としては、個人認証媒体との十分な接着力があるものが選択される。
【0098】
接着層の材料としては、ポリビニルアルコール樹脂、ワックス樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、酢酸ビニル共重合樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂及びこれらの各樹脂の混合物等が用いられる。
【0099】
ワックス樹脂は、具体的には、日本精蝋(株)製 商品名 Hi−Mic−2065、Hi−Mic−1045、Hi−Mic−2045、PALVAX−1230、PALVAX−1330、PALVAX−1335、PALVAX−1430、BONTEX−0011、BONTEX−0100、BONTEX−2266等を使用することができる。
【0100】
酢酸ビニル樹脂としては、例えば、電気化学工業(株) 商品名 サクノールSN−04、サクノールSN−04S、サクノールSN−04D、サクノールSN−09A、サクノールSN−09T、サクノールSN−10、サクノールSN−10N、サクノールSN−17A、ASR CH−09、ASR CL−13、クラリアントポリマー(株)製 商品名 モビニールDC、ダイセル化成品(株)製 商品名 セビアンA530、セビアンA700、セビアンA707、セビアンA710、セビアンA712、セビアンA800、等を使用することができる。
【0101】

ポリビニルブチラール系樹脂としては、例えば、(株)クラレ製 商品名 Mowital・LPB16B、MowitalB20H、Mowital30T、Mowital30H、Mowital30HH、Mowital45M、Mowital45H、Mowital60H、Mowital60T、Mowital60HH、Mowital70HH、Mowital75H、積水化学工業(株) 商品名 エスレックBL−1、エスレックBL−1H、BL−2、BL−2H、エスレックBL−5、エスレックBL−10、エスレックBL−S、エスレックBM−1、エスレックBM−2、エスレックBM−5、エスレックBM−S、エスレックBH−3、エスレックBH−6、エスレックBH−S、エスレックBX−1、エスレックBX−L、エスレックBX−3、エスレックBX−5、エスレックKS−1、エスレックKS−3、エスレックKS−5、エスレックKS−10等を使用することができる。
【0102】
エチレン−酢酸ビニル系樹脂としては、例えば、三井・デュポン・ポリケミカル(株)製 商品名 エバフレックス45X、エバフレックス40、エバフレックス150、エバフレックス210、エバフレックス220、エバフレックス250、エバフレックス260、エバフレックス310、エバフレックス360、エバフレックス410、エバフレックス420、エバフレックス450、エバフレックス460、エバフレックス550、エバフレックス560、クラリアントポリマー(株)製 商品名 モビニール081F、住友化学工業(株)製 商品名 エバテートD3022、D3012、D4032、CV8030、ヒロダイン工業(株)製 商品名 ヒロダイン1800−5、ヒロダイン1800−6、ヒロダイン1800−8、ヒロダイン3706、ヒロダイン4309、コニシ(株)製 商品名 CZ250、CV3105、SP3055、CV6105、SP7、SP95、SP200、SP210N、SP220N、SP195、SP295、SP2850N、CZ220、CZ250、日本合成化学工業(株)製 商品名 モビニール081F、モビニール082、モビニール109E、モビニール172E、モビニール180E、モビニール185EK、モビニール206、モビニール412、モビニール490、モビニール506、モビニール507、モビニール650、モビニール760H、モビニール761HG、モビニール763、モビニール987B、モビニール1410、モビニール7980、モビニールDC、モビニールDC02、モビニールDS5、モビニールS−71等を使用することができる。
【0103】
アクリル樹脂は、例えば、ダイセル化成品(株)製 商品名 セビアンA45000、セビアンA45610、セビアンA46777、セビアンA4635、三菱レイヨン(株)製 商品名 ダイヤナールBR−80、ダイヤナールBR−83、ダイヤナールBR−85、ダイヤナールBR−87、ナールBR−88、ダイヤナールBR−101、ダイヤナールBR−102、ダイヤナールBR−105、ダイヤナールBR−106等を使用することができる。
【0104】
シリコーン樹脂は、例えば、東芝シリコーン(株)製トスガード510等を使用することができる。
【0105】
ポリエステル樹脂は、例えば、東洋紡績(株)製バイロン200、バイロン220、バイロン240、バイロン245、バイロン280、バイロン296、バイロン530、バイロン560、バイロン600、バイロナールMD1100、バイロナールMD1200、バイロナールMD1245、バイロナールMD1400、バイロナールGX−W27、ユニチカ(株)製エリーテルUE−3300、エリーテルUE−3320、エリーテルUE−3350、エリーテルUE−3370、エリーテルUE−3380等を使用することができる。
【0106】
ポリビニルアルコール樹脂は、例えば、日本合成化学工業(株) 商品名 ゴーセノールNH−26、ゴーセノールNH−20、ゴーセノールNH−18、ゴーセノールN−300、ゴーセノールNM−14、ゴーセノールNM−11、ゴーセノールNL−05、ゴーセノールAH−26、ゴーセノールAH−17、ゴーセノールA−300ゴーセノールC−500、ゴーセノールP−610、ゴーセノールAL−06R、ゴーセノールGH−23、ゴーセノール、GH−20、ゴーセノールGH−17、ゴーセノールGM−14、ゴーセノールGM−14L、ゴーセノールGL−05、ゴーセノールGL−03、ゴーセノールKH−20、ゴーセノールKH−17、ゴーセノールKL−05、ゴーセノールKL−03、ゴーセノールKP−08R、ゴーセノールNK−05R、ゴーセファイマーZ−100、ゴーセファイマーZ−200、ゴーセファイマーZ−205、ゴーセファイマーZ−210、ゴーセファイマーZ−220、ゴーセファイマーZ−300、ゴーセファイマーZ−320、ゴーセファイマーZ−410、ゴーセファイマーOKS3540等を使用することができる。
【0107】
転写型保護層の作成方法としては、上記各層の材料を塗料化し、支持体上にグラビアコート、リバースコート、ダイコート、ワイヤーバーコート、ホットメルトコート、バーコート等により、順次塗布・乾燥する方法等が挙げられる。
【0108】
光反応開始剤を励起させる為に使用する紫外線ランプとしては、水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプが好適であるが紫外線等の高エネルギー光線を発するものであれば、これに限定されるものではないが反応開始剤を励起するに適した波長の紫外線を発する光源が好ましい。
【0109】
個人認証媒体としては、プラスチック製または紙製のIDカードまたはIC内蔵型カード、又は、証券、株券、金券などのプラスチック製または紙製の媒体が好ましい。
【0110】
実施形態にかかる転写型保護層を媒体に形成する方法としては、転写型保護層と媒体を重ね、ヒートローラ、プラテンローラ、シャフトにより転写型保護層と媒体を送りながら、転写型保護層の支持体面からヒートローラによって加熱及び加圧することにより、プラテンローラ上に位置する媒体の表面に転写型保護層を転写させることができる。簡便な方式としては、転写型保護層と媒体を重ねアイロン等加熱器具を用いて加熱及び加圧することにより、媒体の表面に転写型保護層を転写させることができる。
【0111】
個人認証媒体に記録されるセキュリティ情報あるいは個人情報等のオンデマンド情報は、染料熱拡散記録技術、熱溶融転写記録技術、熱現像銀塩写真記録技術、電子写真記録技術、インクジェット記録技術、及びドットインパクト記録技術等の記録技術を用いて記録することができる。簡便性及びセキュリティ性、階調性、解像度等の画質の点から、染料熱拡散記録技術、インクジェット記録技術を用いることが好ましい。
【0112】
画像受容層の材料としては、例えば、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアセタール樹脂等の熱可塑性樹脂を設けることができる。また、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアセタール樹脂等の熱可塑性樹脂にイソシアネート化合物等を添加し架橋させても良く、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアセタール樹脂等の熱可塑性樹脂にシリコーン等の離型剤を添加させても良い。
【0113】
実施例
以下実施例を示し、実施形態をより具体的に説明する。
【0114】
実施例1
剥離層の形成
厚さ25μmのポリエステルフィルムの片面に次に示す組成の樹脂液を厚さ1μmになるようにワイヤーバーコート法で塗布し、その後乾燥して剥離層を形成した。
【0115】
剥離層樹脂液組成
純水・・・77重量部
商品型番:NL-05(日本合成化学)・・・9重量部
商品型番:MD1200(東洋紡)・・・4重量部
保護層の形成
剥離層上に次に示す組成の保護層塗布液を厚さ10μmになるようにワイヤーバーコート法で塗布し、乾燥して保護層を形成した。その後、保護層上からUV照射機を用いてピーク照度45(mW/cm),積算光量321(mJ/cm)のUV照射を実施し、保護層をUV硬化させた。
【0116】
保護層塗布液組成
メチルエチルケトン・・・67重量部
商品型名:BR-83(三菱レイヨン)・・・25.4重量部
商品型名:FM-400(日本化薬)・・・3.2重量部
商品型名:M-400(東亜合成)・・・3.2重量部
商品型名:イルガキュア651(長瀬産業)・・・1.3重量部
接着層の形成
保護層上に次に示す組成の接着層塗布液を厚さ3μmになるようにワイヤーバーコート法で塗布しその後乾燥して接着層を形成した。
【0117】
接着層塗布液組成
純水・・・85重量部
商品名:ET-325(日本東亜合成)・・・15重量部
商品名:KMP-701(信越化学工業)・・・0.05重量部
画像受容層形成
厚さが50μmの白色ポリエステルフィルム(東レKK製,商品型番:E20)の片面に次の組成の画像受容層塗布液を塗布し、120℃で30分間、加熱・乾燥して、画像受容層を形成した。
【0118】
画像受容層塗布液組成
メチルエチルケトン・・・30重量部
トルエン・・・30重量部
商品型番:UR-1400(東洋紡)・・・30重量部
商品型番:TSF4700(東芝シリコーン)・・・0.2重量部
商品型番:コロネート2513(日本ポリウレタン)・・・1重量部
UV硬化インク部形成
画像受容層の上にオフセット印刷にてUV硬化型インクのロゴマーク・枠線を印刷した。
【0119】
IDカード製造装置内の工程
図8に示すようなIDカード製造装置を用いて、上記で説明したカードに画像・個別情報を印刷し、UVカット層と保護層を転写する工程を行った。
【0120】
(A)UV硬化インクでの印刷までが完了したカードを印刷機に取り込む。
【0121】
(B)カード上に溶融印刷にて個別情報を印刷し、昇華印刷にて画像を印刷する。
【0122】
(C)画像を印刷した昇華印刷部上にUVカット層を転写する。
【0123】
(D)カード表面全体に保護層を転写する。
【0124】
(E)印刷機外へ完成カードを排出する。
【0125】
得られたIDカードは図6と同様の構成を有する。
【0126】
上記(D)の工程で転写型リボンの接着層側がカード表面と当接するように、カードに転写型保護層リボンを重ねる。そしてヒートローラ、プラテンローラ、シャフトにより転写リボンとカードを送りながら、転写型保護層リボンの支持体側からヒートローラーによって圧力9kg重/m,転写速度28mm/sで加熱及び加圧することにより、プラテンローラ上に位置するカード表面に紫外線硬化保護膜を転写させる。
【0127】
その際のヒートローラの温度はカード表面温度が85℃,100℃,115℃の3段階になるように設定し各温度での転写を実施した。
【0128】
各種転写温度別の転写温度の示す特徴を以下に示す。
【0129】
(1)85℃:機器負担も少なく、従来製品で既に実現されている温度。
【0130】
(2)100℃:機器への負担が大きく、ローラーなどの消耗品劣化が激しくなる温度
(3)115℃:機器・カード共の負担が大きく、一部のカードには溶け・反りが頻発に発生する温度
得られたIDカードについて、接着性試験及び熱保存特性試験を行った。
【0131】
接着性試験
30mm×60mmの大きさのテープをIDカードに貼付し、90°剥離の条件で剥離を行い、保護層の剥がれの有無を調べた。また、媒体をマンドレル径6mmの塗膜屈曲試験機を用いて折り曲げる試験を実施し、保護層のクラック、ひび割れの有無を調べた。
【0132】
テープ剥離や屈曲試験などにおいて、保護層の剥がれが一切みられない状態を○、テープ剥離や屈曲試験などのどれかにおいて保護層の剥がれが一部に確認された状態を△、テープ剥離や屈曲試験などのすべてにおいて剥離層の剥がれが一部に確認される、もしくは転写自体が全く不可の状態を×と評価した。
【0133】
熱保存試験
IDカードを50℃で85時間保存した後、IDカード表面に変化が見られず、またブロッキングが発生していない状態を○、IDカード表面が変化する、もしくはブロッキングが発生してしまった状態を×と評価した。
【0134】
実施例2〜9
下記組成の接着層を用いること以外は実施例1と同様にして、各々IDカードを作成した。
【0135】
使用されるKMPは、各々粒径の違う微粒子であり、KMP−701:平均粒径3.5μm,KMP−590:平均粒径2.0μm,KMP−601:平均粒径:12μmのシリコーン微粒子である。
【0136】
実施例-1 純水:85,ET-325(東亜合成):15,KMP-701(信越化学):0.05
実施例-2 純水:85,ET-325(東亜合成):15,KMP-701(信越化学):0.5
実施例-3 純水:85,ET-325(東亜合成):15,KMP-701(信越化学):5
実施例-4 純水:85,ET-325(東亜合成):15,KMP-590(信越化学):0.05
実施例-5 純水:85,ET-325(東亜合成):15,KMP-590(信越化学):0.5
実施例-6 純水:85,ET-325(東亜合成):15,KMP-590(信越化学):5
実施例-7 純水:85,ET-325(東亜合成):15,KMP-601(信越化学):0.05
実施例-8 純水:85,ET-325(東亜合成):15,KMP-601 (信越化学):0.5
実施例-9 純水:85,ET-325(東亜合成):15,KMP-601 (信越化学):5
実施例-10 純水:85,ET-325(東亜合成):15,KMP-701 (信越化学):15
実施例-11 純水:85,ET-325(東亜合成):15,KMP-590(信越化学):15
実施例-12 純水:85,ET-325(東亜合成):15,KMP-601 (信越化学):15
得られたIDカードについて、接着性試験及び熱保存特性試験を行った。
【0137】
比較例1ないし3
下記組成の接着層を用いること以外は実施例1と同様にしてIDカードを作成した。
【0138】
比較例-1 純水:[85],ET-325(Tg:27℃):[15]
比較例-2 純水:[85],ET-410(Tg:44℃):[15]
比較例-3 純水:[85],ET-613(Tg:67℃):[15]
得られたIDカードについて、実施例1と同様に接着性試験及び熱保存特性試験を行った。
【表1】

【0139】
上記の実施例・比較例の結果から、ポリアクリル酸エステル共重合体にて低い温度で十分な接着性を得るにはTgが少なくとも43℃以下のものを使用することが好ましく、また50℃85時間保存性能試験をクリアするには最低でも微粒子の粒径2.0〜12μmのものをポリアクリル酸エステル共重合体に0.1%から30%程度混入させることが好ましい。微粒子を30%以上混入させてしまうと接着性が低下する傾向がある。よって接着性と保存性を両立させる条件としては少なくともTg43℃以下のポリアクリル酸エステル共重合体に粒径2〜12μmの微粒子を0.1〜49%程度添加させたものを用いることが好ましいことがわかる。
【0140】
実施形態によれば、紫外線照射による個人認証媒体の劣化を防止し、紫外線照射設備の省略により製造装置を低コスト化し、保護層の接着性と熱保存特性が良好な保護層を有する個人認証媒体が得られる。
【0141】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる

【符号の説明】
【0142】
1…支持体、2…保護層、3…接着層、4…剥離層、5,8…基材、6…写真画像、7…文字画像、9…記録情報、10,20…個人認証媒体、11,12,13…転写型保護層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体、該支持体上に形成された保護層、及び該保護層上に形成され、熱可塑性樹脂と微粒子を含有する接着層を含むことを特徴とする転写型保護層。
【請求項2】
前記接着層は0.5μmないし10μmの厚さを有する請求項1に記載の転写型保護層。
【請求項3】
前記微粒子は、前記接着層の厚さの0.8倍ないし3倍の平均粒径を有することを特徴とする請求項1または2に記載の転写型保護層。
【請求項4】
前記微粒子は、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、シリカ、アルミナ、及びガラスからなる群から選択される少なくとも1種の材料からなる微粒子である請求項1ないし3いずれか1項に記載の転写型保護層。
【請求項5】
前記微粒子は熱可塑性樹脂に対し0.1〜30重量%含まれている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の転写型保護層。
【請求項6】
前記支持体と前記保護層との間にさらに剥離層を形成することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の転写型保護層。
【請求項7】
前記熱可塑性樹脂は、理論Tg36℃以下のポリアクリル酸エステル共重合体である請求項1ないし6のいずれか1項に記載の記載の転写型保護層。
【請求項8】
該支持体上に、光硬化性樹脂を含む保護層塗布液を塗布乾燥して保護層塗布層を形成する工程、該保護層塗布層に光照射して該保護層塗布層を光硬化せしめ、保護層を形成する工程、該保護層上に熱可塑性樹脂と微粒子を含有する接着層を形成する工程を具備することを特徴とする転写型保護層の製造方法。
【請求項9】
前記接着層は0.5μmないし10μmの厚さを有する請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記微粒子は、前記接着層の厚さの0.8倍ないし3倍の平均粒径を有することを特徴とする請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
前記微粒子は、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、シリカ、アルミナ、及びガラスからなる群から選択される少なくとも1種の材料からなる微粒子である請求項8ないし10いずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記微粒子は熱可塑性樹脂に対し0.1〜30重量%含まれている請求項8ないし11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記支持体と前記保護層との間にさらに剥離層を形成することを特徴とする請求項8ないし12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記熱可塑性樹脂は、理論Tg36℃以下のポリアクリル酸エステル共重合体である請求項8ないし13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
基材、
該基材上に形成された画像部、
該画像部が形成された基材表面に設けられた、熱可塑性樹脂と微粒子を含有する接着層と、
該接着層上に設けられ、光硬化性樹脂を含み、該接着剤層上に設けられる前に予め光硬化された保護層とを具備することを特徴とする個人認証媒体。
【請求項16】
基材上に画像部を形成する工程、及び
支持体と、該支持体上に設けられ、光硬化性樹脂を含む保護層塗布液を該支持体上に塗布乾燥した後、光照射することにより硬化された保護層と、該保護層上に設けられ、熱可塑性樹脂と微粒子を含有する接着層とを含む転写型保護層を用いて、該画像部上に、該接着層を介して保護層を転写する工程を具備する個人認証媒体の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate