説明

軽くて生け易いお洒落な花留

【課題】
高齢化が進む中で、従来の花留は重量があり重たく、花器もそれなりのものが必要であり、水を入れれば更に重たくなり、花を生けること自体難しくなっている。したがって当発明のように、軽くて、身辺の生活雑器に野辺の草花を生け、身近に置けるものが望ましい。花留自体がおしゃれで、軽く扱い易いので、子供や高齢者は屋外に出て草花を摘む喜びと生けて鑑賞する楽しさを感じられる花留を提供するものである。。
【解決手段】
山形に折曲した波状又は湾曲の波状で金属又は、合成樹脂の帯状体、2枚を対向接触、或いは上下に対向接触させることで、中空部を設けた花留。請求項3金属もしくは合成樹脂の帯状体(1)を折曲(1a)又は湾曲(1b)して、接触させ固定することにより中空部を並設させ、中空部に保水性部材(4)を挿入してなる花留。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、花を生ける花留に関するものであって、従来の花留は鉛で造ったものや鋳物製のもの、剣山等、形も様々であるが、茎の細い一本の花を挿す場合、鉛製の花留はバランス的に重たく感じるうえ、挿し難い欠点がある。本発明は軽くて持ち運びに便利な花留であるから子供や高齢者でも扱い易く、身近にある器で花を生けて楽しむことが出来る。現代の住居空間や生活様式に適した花留を提供する。
【背景技術】
【0002】
従来の花留は鉛で作ったものや鋳物性のもの、剣山など形も様々であるが、茎の細い一本の花を挿す場合、鉛製の花留は重たい感じがしてバランス面から見てもすっきりしない、又年齢を増してくると重たくて扱い難い欠点があった。陶器製の穴の明いている物などあるが、ちょっと茎が太いと入らないという欠点があり、使い難い面もあった。
【先行技術分野】
【0003】
本発明のような花留はなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように従来の花留は鉛で造ったものや鋳物性のもの、剣山など形状も様々であり、重量があるので、落としたら怪我をする恐れがあった。また重量のあるものでなければ花が倒れてしまった。これを使用するには、それなりの花器でなければ水を充分に入れなれないので生け花を枯らしてしまうことになる。現在の生活様式や住居の空間を考えると少量の花を生けるには、使い難い面もあるので、手軽に、誰でも、花器として作ったものでなくても生活雑器にでも花を生けて楽しめる花留を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前述の目的を達成するために本発明は、請求項1に示すように折曲又は湾曲させた金属、もしくは合成樹脂の帯状体を対向接触させることで複数の中空部を並設させたことを特徴とする花留である。請求項2、折曲又は湾曲させた金属もしくは合成樹脂の帯状体を上下に対向接触させることで中空部を形成する請求項1記載の花留。請求項3、折曲又は湾曲させた金属もしくは合成樹脂の帯状体の折曲部又は湾曲部を接触させることにより中空部を並設させた花留であり、何れも中空部に花を生けるものである。請求項4、中空部に保水性部材を挿入した上記請求項1、2、3記載の花留であって前記対向部の空間に保水性部材が収納され、容易に花を挿せるようにして、生けることが出来るものであり、花器も身近にある器や、食器の皿で水が少量であっても、保水性部材が水を吸水しているので、花の鮮度を保つ事が出来る。少しの空間があれば花を置いて楽しむことが出来る。本発明の花留は軽量なので子供でも、老齢の方でも扱えるものである。本発明の花留は軽量ではあるが支点が多いので安定しており、また保水性部材を花留の中空部に挿入して併用することにより、花留と保水性部材が一体化して重量を増し安定して活けることが出来るので、花も一層挿しやすい利点が生じた。
【0006】
請求項1に示すように折曲又は湾曲させた金属もしくは合成樹脂の帯状体を対向接触させることで複数の中空部を並設させたことを特徴とする花留であるから、2枚の帯状体が中空部を保持する必要があるので固定具にて左右の両端や任意の箇所を取り外し可能に止める、又は固着する。請求項2の 折曲又は湾曲させた金属もしくは合成樹脂の帯状体を上下に対向接触させることで中空部を形成する。請求項1記載の花留であるから接触部において。相互に差し込まれる結束用スリットを形成する。請求項3記載の折曲又は湾曲させた金属もしくは合成樹脂の帯状体の折曲部又は湾曲部を接触させることにより中空部を並設させた花留である。請求項4の保水性部材は中空部全体に挿入しても良いし、花を生ける必要な処のみに挿入しても良く自由である。
【0007】
使用方であるが、任意の容器に本発明の花留を置き、中空部に花を挿すのであるが、中空部が広く挿し辛いときは、花茎を花留の高さに切って中空部を埋めて挿しても良いが、保水性部材を予め、花留の高さに切っておき、花留の上に保水性部材を載せて押さえ切り、もしくは、花留で保水性部材を切り抜く方法等、何れでも良く花留の中空部に保水性部材を簡単に挿入することが出来るので、細い花茎でも、容易に止めることが可能となった。花を大きく沢山に入れたい場合は花留を2組、3組と増やすことも出来る。まず花を生ける器に保水性部材を挿入した花留を置き、水を器の端から静かに満たし保水性部材に水が充分浸透してから花を生ける。急激に保水性部材の上から水を注ぐと、充分に水が吸収されない。本発明の寸法は特に限定しないが、一般的には、一箇所の中空部が2センチ〜4センチ四方で高さも2センチ〜4センチ位のものが扱い易い。材質の金属は錆ないものが望ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明の花留は上記したように、軽量で簡単に花を挿すことが出来るので、生け花を習得したことが無くても、一輪の花でも挿して楽しむことが出来る。又老若男女、幼児でも、生け花を楽しむ事が出来、幼児や子供においては、色彩感覚を養い情操教育にもなり、これからは高齢化が進む中で、お年よりも身近な器に野辺の花を挿し季節の移ろいを楽しむ事が出来ると確信する。また吸水性部材も花留の中空部に挿入するので、少量でよい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明、請求項1の帯状体を屈折したものを真上から見た平面図である。
【図2】本発明、請求項1の花留であって屈折した帯状体を対向接触したもので真上から見た平面図である。
【図3】本発明請求項1の斜視図であって固定具で左右を止めている。
【図4】中空部を保つための固定具の斜視図である。
【図5】湾曲にした帯状対を真上から見た平面図である。
【図6】図5の湾曲にした帯状体を少しずらして中空部に変化をもたらした斜視図。
【図7】本発明請求項2の帯状体の平面図である。
【図8】真上から見た図7の帯状体の平面図。
【図9】図8の帯状体を二枚組み合わせた本発明、請求項2の中空部が1個の真上から見た花留の平面図である。
【図10】本発明、請求項2の花留であっ中空部が1個の図8の斜視図である。
【図11】本発明請求項2の中空部が2個の帯状体の平面図でスリットの位置と折曲部を示す。
【図12】図11の折曲した帯状体を真上から見た平面図。
【図13】図12の折曲した帯状体を組み合わせ真上から見た平面図。
【図14】本発明請求項2の中空部が2個の図13の斜視図。
【図15】本発明請求項2の中空部3個の使用状態を示す斜視図で中空部に保水性部材が挿入されている。
【図16】図16は、帯状体を連続に湾曲して中空部を設けた請求項3の実施例を示すものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【実施例】
【0009】
以下本発明の実施の形態を図示しながら説明する。
【0010】
図1に示すものは帯状体を左右の両端を水平にして図のように折曲し連結したものである。図では左右の両端を水平にしたが、折曲でも良い。又折曲部の数により中空部が増減する。
【0011】
図2に示すものは、図1に示す帯状体と全く同じ形状を2枚作って、どちらか一方の帯状体の上下を逆にして対向接触させたものであり中空部が3箇所出来ている。
【0012】
図3に示すものは、図2に示す2枚の帯状体の中空部を固定するために左右の両端を下記図4記載の固定具で止めたものである。図では固定具を使用したが、接触部を固着しても良い。
【0013】
図4に示すものは、2枚の帯状体を固定するための固定具である。
【0014】
図5に示すものは2枚の帯状体を全く同じ湾曲にし、その1枚を上下、逆にして、対向接触させ中空部を三箇所設けたものである。
【0015】
図6は、図5のものを少しずらして、中空部に変化をもたせたものであり、両端は固定具で止めて、中空部に保水性部材が入っている状態を示す。図のように帯状体の側面に穴を設ければ穴からでも花を挿す事が出来る。また穴を明けることにより花留が美しくなる。
【0016】
図7に示すものは、請求項2の 折曲又は湾曲させた金属もしくは合成樹脂の帯状体を上下に対向接触させることで中空部を形成する。請求項1記載の花留であるから接触部において相互に差し込まれる結束用スリット部を設けた帯状体で、中心の折曲する位置とスリットの位置を示すものである。
【0017】
図8、に示す帯状体を90度に折曲した図である。
【0018】
図9に示すものは、上記図8の帯状体で2枚全く同じ形状のものであり、内1枚を上下、逆にして組み合わせ対向接触させたものである。
【0019】
図10は、図9の斜視図であり、中空部が一箇所の花留である。
【0020】
図11は請求項2の 折曲又は湾曲させた金属もしくは合成樹脂の帯状体を上下に対向接触させることで中空部を形成する。請求項1記載の花留であるから接触部において相互に差し込まれる結束用スリット部を設けた帯状体で、中心の折曲する位置とスリットの位置を示すものであり中空部が二箇所出来る。
【0021】
図12は、図11に示す帯状体を90度に折曲した図である。
【0022】
図13は、図12に示す帯状体を2枚全く同じ形状のものを1枚だけ上下、逆にして対向接触させたものである。
【0023】
図14は、中空部が二箇所出来た花留である。同じような方法で中空部を増やすことが出来る。
【0024】
図15は請求項2の中空部が三箇所あり、請求項4記載の中空部には保水性部材を入れ植物を挿した本発明の花留の使用例を示すものである。
【0025】
図16は、帯状体を連続に湾曲して中空部を設けた請求項3の実施例を示すものである。
【産業上の利用可能性】
【0026】
高齢化が進む中で、従来の花留は重量があり重たく、花器もそれなりのものが必要で、水を入れれば更に重たくなり、花を生けること自体難しくなっている。したがって当発明のように、軽くて、身辺の生活雑器に野辺の草花を生けて身近に置けるものが望ましい。花留自体がおしゃれで、軽くて扱い易いので、高齢者は屋外に出て草花を摘む喜びと生けて鑑賞する楽しさを感じられると思うので、商品化も容易であるから社会に貢献できるものと確信する。
【符号の説明】
【0027】
1‥‥帯状体。
1a‥‥折曲部。
1b‥‥湾曲部
2‥‥スリット
3‥‥固定部材
4‥‥保水性部材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
折曲又は湾曲させた金属もしくは合成樹脂の帯状体を対向接触させることで複数の中空部を並設させたことを特徴とする花留。
【請求項2】
折曲又は湾曲させた金属もしくは合成樹脂の帯状体を上下に対向接触させることで中空部を形成する請求項1記載の花留。
【請求項3】
折曲又は湾曲させた金属もしくは合成樹脂の帯状体の折曲部又は湾曲部を接触させることにより中空部を並設させた花留。
【請求項4】
中空部に保水性部材を挿入した上記請求項1、2、3記載の花留。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−90942(P2012−90942A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−257272(P2010−257272)
【出願日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(000174068)