説明

農園芸支柱用下穴あけ具

【課題】農園芸支柱は、安定させるためにハンマーや木槌などの道具を用いて頭部キャップを叩き込む、その場合、該キャップが破損する可能性がある。また、支柱を設置した状態が土壌に垂直ではなく傾いてることがある。更に、単なる棒状の丸鋼などで、した穴をあける場合、丸鋼を打ち込んだ後、引き抜く際、揺さぶって抜くので大きめな下穴になり、
支柱に適切な嵌合状態の下穴にならないことが課題であった。
【解決手段】本発明による農園芸支柱用下穴あけ具は下端を錐形に尖がらせた垂直鋼パイプの上端に、ハンドルにあたる水平鋼パイプを溶接したT字型構造からなり、ハンドルの中央には叩き込み部材が設けられ、また、これ等パイプに下げ振りが取り付けられていることにより、該下穴あけ具を目安深さまで叩き込みハンドルを回転しながら抜くと、適切な嵌合状態の下穴をあけることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農園芸支柱を土壌に打ち立てる作業を容易にする為の下穴あけ具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
農園芸において、不安定な植物を支えるために、上下両端にキャップを備えた農園芸支柱が広く利用されている。この種支柱は防錆性の金属管とその両端には一般に軟質の合成樹脂材性キャップとから形成されている。したがって、支柱を土壌に立てる場合、上端のキャップが破壊しないよう気をつけて軽く叩き込むか、柔らかい地面に軽い力で突き刺して使用するか、地面に孔を掘って支柱の先端部分を埋めて使用していた。
【0003】
この場合、不安定な植物の荷重等によって農園芸支柱自身が傾倒したり撓んだりする現象が起こりうる。これに関して、出願人は、この改善策として傾倒や撓み変形が起きにくくする為、予め十分な深さで、しかも適切な嵌合状態の下穴を土壌にあけることができる下穴あけ具を提案をしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許公開2007−143460
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
農園芸支柱は、比較的柔らかい地面に軽い力で突き刺して使用することができるが、この場合支柱そのものが不安定になり易い。より安定させるために、ハンマーなどの道具を用いて叩き込むと、キャップが破損する可能性がある。
【0006】
上記、従来技術の欠点に鑑み、本発明は農園芸支柱が傾倒や撓み変形が起きにくくする為、予め十分な深さで、しかも適切な嵌合状態の下穴をあけるものを提供することを目的とするものである
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は、下端を錐形に尖がらせた垂直鋼パイプ1の上端に、ハンドルにあたる水平鋼パイプ2を溶接したT字型構造からなり、ハンドルの中央には叩き込み部材4が設けられ、また、これ等パイプ間に下げ振り5が具備されている該下穴あけ具を叩き込むことにより、予め十分な深さで適切な嵌合状態の下穴をしかも土壌に垂直にあけることができるため、農園芸支柱を垂直に堅固に立てることができる。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の本発明の農園芸支柱用下穴あけ具によれば、農園芸支柱を破壊することなく立てるための下穴、しかも目安深さに適切な嵌合状態の下穴をあけることを可能にした。
【0009】
請求項2記載の発明により請求項1記載の発明を実施する上において、下穴が土壌に垂直にあけることを可能にした。
【0010】
請求項3記載の発明により請求項2記載の発明を実施する上において、長期間叩き込みによるまくれから手に傷つくことを防止する故、安全に打ち込むことを可能にした。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】農園芸支柱用下穴あけ具全体の正面図
【図2】A−A矢視図
【図3】上端部の拡大断面図
【図4】まくれを表す上端部の拡大断面図
【図5】実施態様を示す図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る農園芸支柱用下穴あけ具の好ましい実施形態を添付の図面に基づいて説明する。
図1は農園芸支柱用下穴あけ具全体の正面図、図2は図1におけるA−A矢視図、図3は該穴あけ具の上端部の拡大断面図、図4は図3において叩き込み部材4にまくれが生じた該穴あけ具の上端部の拡大断面図、図5は農園芸支柱用下穴あけ具を実際に土壌に叩き込んでいる実施態様を示す図である。
【実施例1】
【0013】
図1及び図2は、本発明装置の実施例の正面図であって、目安穴付垂直鋼パイプ1の上端に、ハンドルにあたる水平鋼パイプ2を溶接したT字型構造からなり、更にハンドルの中央には叩き込み部材4、及びまくれから手に傷つくことを防止するリング部材3が溶接されている。また、両パイプ間に下げ振り5が具備されている。特に、パイプ構造にしたのは軽量化で取り扱いが容易であるのが利点である。
【0014】
図3及び図4はハンドルにあたる水平鋼パイプ2とリング部材3、叩き込み部材4の相対関係を表す。また、図4の叩き込み部材4は長期間使用後のまくれ状態を表すがリング部材3によりまくれを囲っているため手を傷つけることなく安全に作業ができる。
【0015】
図5は農園芸支柱用下穴あけ具を実際に土壌にハンマーで叩き込んでいる図であり、目安穴まで下げ振り5を見ながら垂直に叩き込み、ハンドルにあたる水平鋼パイプ2を手で回転して該下穴あけ具を引き抜くと十分な深さで適切な嵌合状態の下穴をあけることができる。できた下穴に農園芸支柱を容易に打ち立てることができる。
【産業上の利用可能性】
【0016】
あらゆる支柱類を打ち立てる際に、十分な深さでしかも制度の良い適切な嵌合状態の下穴を土壌に垂直にあけるのに不可欠な工具として広分野に適用できる。
【符号の説明】
【0017】
1 目安穴付垂直鋼パイプ
2 ハンドルにあたる水平鋼パイプ
3 リング部材
4 叩き込み部材
5 下げ振り
5a 下げ振り部品その1
5b 下げ振り部品その2
5c 下げ振り部品その3

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下端を錐形に尖がらせた(穴の深さを見る)目安穴付垂直鋼パイプ1の上端に、ハンドルにあたる水平鋼パイプ2を溶接したT字型構造からなり、ハンドルの中央には叩き込み部材4が設けられたことを特徴とする農園芸支柱用下穴あけ具。
【請求項2】
土壌に垂直に打ち込めるように、下げ振り金具5を具備したことを特徴とする請求項1記載の農園芸支柱用下穴あけ具。
【請求項3】
叩き込み部材4の長期間叩き込みによるまくれから手に傷つくことを防止するリング部材3を具備したことを特徴とする請求項2記載の農園芸支柱用下穴あけ具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−24077(P2012−24077A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−285614(P2010−285614)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【出願変更の表示】意願2010−17532(D2010−17532)の変更
【原出願日】平成22年7月20日(2010.7.20)
【出願人】(592242246)
【Fターム(参考)】