説明

近距離通信ネットワークにおけるデータを共有するための方法及び装置

近距離通信(NFC)ネットワークにおける複数の電子装置間でデータを管理するための方法を提供する。上記方法は、第1の電子装置が複数の電子装置の中の少なくとも1つと通信リンクの確立を開始する。デスクトップ構成情報は、少なくとも他の電子装置と交換される。この後に、上記第1の電子装置のデスクトップデータは、上記複数の電子装置の中の少なくとも1つと共有されることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、短い範囲の無線通信ネットワークにおけるデータの管理に関する技術である。特に、本発明は、近距離通信(Near Field Communication:以下、“NFC”と称する。)ネットワークにおいて電子装置間のデータを共有する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
移動端末、PDA、及びセットトップボックスなどを含む(しかしながら、これに限定されない)携帯用電子装置は、通信のために頻繁に使用される。例えば、このような電子装置は、遠距離通信ネットワークのようなネットワーク上で通信及び直接的通信のために使用される。しかしながら、このような携帯用電子装置の使用は、通信に厳格に限定されない。この携帯用電子装置は、データを共有するか、音楽を聞くか、格納されているビデオを見るか、活性化されたコンテンツ/実時間コンテンツなどを見ることができるのに使用されることができる。例えば、移動電話のユーザは、この移動電話を介してビデオを見ることができ、音楽を聞くことができ、短文/マルチメディアメッセージを送信することができる。
【0003】
さらに、この移動電話のディスプレースクリーンのサイズが対応するビデオを見るのに適切でない場合に、このユーザは、より大きいディスプレースクリーンを有する他の電子装置に格納されているデータ(例えば、ビデオファイル)の共有及び/又は送信を行うことができる。このデータは、遠距離通信ネットワーク、近距離無線通信ネットワークなどを介して2つの電子装置間で共有されることができる。例えば、移動電話は、近距離無線通信、例えば、近距離無線(ブルートゥース(登録商標))、赤外光(IR)、及び近距離通信(NFC)を介して他の電子装置とデータファイルを共有することができる。
【0004】
ブルートゥース(登録商標)又は赤外光(IR)を使用してデータを共有するために、ユーザは、複数の動作を実行しなければならない。このような動作には、送信されるデータを選択し、通信技術(例えば、活性化されたブルートゥース又はIR)を活性化し、この移動電話に隣接した電子装置を探索し、この選択されたデータを送信する電子装置を選択した後に、この選択された電子装置にデータを送信する動作などがある。
【0005】
しかしながら、近距離無線通信技術であるNFCにおいて、通信チャネルは、2つの電子装置が相互に近く位置し次第自動的に確立される。NFCは、10センチメートル距離内の装置間でデータの交換を可能にする。したがって、NFCにおいて、データを共有するためのマニュアル介在は、非常に簡単である。したがって、本発明は、ブルートゥース又はIRよりはNFCを使用してデータを共有するためのユーザのためにさらに有用に適用される。
【0006】
上記した観点から、NFCを介して電子装置間でデータの管理及び共有を行うための方法及び装置が当該技術分野で長期間要求されてきた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するために提案されたものであり、その目的は、近距離通信(NFC)を介して1つ又はそれ以上の電子装置間でデータを共有するための方法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記のような目的を達成するために、本発明の実施形態の一態様によれば、近距離通信(NFC)ネットワークにおける複数の電子装置間でデータを管理する方法を提供する。この方法は、例えば、第1の電子装置でこの複数の電子装置の中の少なくとも1つと通信リンクを確立するステップを含む。この方法は、この複数の電子装置の中の少なくとも1つとデスクトップ構成情報を交換する。その後に、デスクトップデータは、この複数の電子装置の中の少なくとも1つと共有される。
【0009】
本発明の実施形態の他の態様によれば、第1の電子装置が提供される。この第1の電子装置は、送受信部とプロセッサとを含むことができる。送受信部は、複数の電子装置の中の少なくとも1つと通信リンクを確立する。このプロセッサは、この複数の電子装置の中の少なくとも1つとデスクトップ構成情報の交換を可能にする。また、このプロセッサは、この第1の電子装置がこの複数の電子装置の中の少なくとも1つとデスクトップデータを共有することができるようにする。
【発明の効果】
【0010】
上述した本発明の様々な実施形態は、次のような長所を提供する。本発明は、NFCを介して1つ又はそれ以上の電子装置間でデータを共有するための方法を提供する。活性化データ、すなわち、DS RTDとして名付けられた新たなNFC RTDを共有するために、この方法は、他の電子ハンドヘルド装置とともに共有される電子装置の活性化ディスプレー又は大きいか及び/又は小さいディスプレーを有する電子装置に適用される。また、他の/付加の電子装置、例えば、少なくとも第3の電子装置がNFCを介して第2の電子装置又は第1の電子装置とリンクを確立した後に、第1の電子装置から1つ又はそれ以上のアプリケーションにアクセスするために活性化ディスプレーを共有することができる。
【0011】
さらに、このような方法を用いて、活性化デスクトップは、簡素なNFC接触を介して共有されることができる。これにより、現在の活性化デスクトップデータは、ピア電子装置とともに共有される。この活性化デスクトップデータは、空のデスクトップ(ウォールペーパーイメージ、クロックパラメータなど)、SMSコンテンツ、フォンブックエントリー(.vcf format)、チャットセッション開始、及びアプリケーション開始(ゲーミング)などであることができる。
【0012】
本発明の方法は、ユーザが活性化データの特定の部分のみを共有することができるようにする。この方法は、電子装置の活性化データから特定のアプリケーションの開始及び使用を行うための電子装置に適用される。例えば、電子装置は、他の電子装置のカメラ特性を使用することができる。また、この方法は、活性化音声通信の送信を可能にする。例えば、電子装置の活性化音声通信は、他の電子装置とともに共有されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態による例示環境を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態による第1の電子装置を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に従ってRTDレイアウトを共有するデスクトップを示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に従ってデスクトップ共有RTDを使用してデスクトップ構成交換のデータフォーマットの一例を示す図である。
【図5】本発明の他の実施形態に従ってデスクトップ共有RTDを使用してコンデンツ交換のデータフォーマットの一例を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に従ってNFCでデータを管理するための方法を説明するメッセージフロー図である。
【図7】本発明の一実施形態に従ってNFCでデータを管理するための方法の例示動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、様々な実施形態を説明するために使用される用語を例を挙げて記述する。このような用語は、本発明の実施形態の包括的な理解を助けるために提供されたものであり、本発明の範囲を限定するために使用されないという点は、当該技術分野における通常の知識を有する者には明らかである。第1及び第2のような用語は、同一の用語を有する対象間を区別するために使用され、年代順を示すか又は他のものを言及するためのものではない。1つのセットは、少なくとも1つのエレメントを含む空いていないセットとして定義される。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態による例示環境100を示す図である。
【0016】
図1を参照すると、環境100は、複数の電子装置、例えば、電子装置102及び電子装置104を含む。しかしながら、2個の電子装置のみが環境100で示され、環境100が通常複数の電子装置を含むということは、当該技術分野における通常の知識を有する者には明らかである。
【0017】
例えば、電子装置102及び104は、移動電話、テレビジョン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)及びコンピュータを含むが、これは、限定されないいくつかの例を言及し、これらだけに限定されない。本実施形態での電子装置102及び104は、遠距離通信ネットワークを使用して相互に通信することができる。他の実施形態において、電子装置102及び104は、近距離無線通信技術を介して相互に通信することができる。近距離無線通信技術の例は、近距離無線(ブルートゥース(登録商標))、WLAN(IEEE802.11)、赤外光(IR)、及び近距離通信(NFC)が含まれるが、これらだけに限定されない。
【0018】
環境100において、電子装置102及び104は、NFC技術を介して相互に通信することができる。本発明の実施形態において、電子装置104のユーザは、電子装置102のディスプレースクリーン上で電子装置104のディスプレースクリーンにディスプレーされたデータを見ることができる。本発明の実施形態において、このユーザは、予め定義された距離内に電子装置102及び104を初期に持ってこなければならない。
【0019】
本発明の実施形態において、この予め定義された距離は、通信技術の標準で具体化される。例えば、NFCにおいて、予め定められた距離は、10センチメートルより小さい。これらを相互に近くすべき理由は、10センチメートル内で電子装置の間でデータを交換することができるためである。したがって、電子装置102及び104間で通信リンクが確立される際に、NFCを介してデータが交換されるか又は共有されることができる。したがって、電子装置104上にディスプレーされた活性化データは、電子装置102とともに共有されることができる。例えば、電子装置104のディスプレースクリーンでディスプレーされたデータは、電子装置102のディスプレースクリーンで見られることができる。
【0020】
図2は、本発明の一実施形態による第1の電子装置104を示す図である。第1の電子装置を説明するために、参照符号は、図1に作られる。しかしながら、本発明の実施形態が任意の他の適切な記載例に役立つために説明されることができることは、当該技術分野における通常の知識を有する者には自明であろう。
【0021】
図2を参照すると、第1の電子装置104は、好ましく送受信部202とプロセッサ204とを含む。送受信部202は、複数の電子装置の中の少なくとも1つの電子装置と通信リンクを確立する。本発明の実施形態において、送受信部202は、電子装置間、例えば、電子装置102と電子装置104との間でデータを送受信することができる。本実施形態において、送受信部202は、近距離送受信部である。環境100(図1に図示)において、NFCを介して通信することができる電子装置102と電子装置104とが相互に予め定義されている距離内に位置する際に送受信部202を介して通信リンクが確立される。
【0022】
この後に、プロセッサ204は、電子装置104が複数の電子装置の中の少なくとも1つ、例えば、電子装置102のような複数の装置とデスクトップ構成情報を交換することができるようにする。また、プロセッサ204は、電子装置102が少なくても1つの電子装置とデスクトップデータを共有することができるようにする。したがって、送受信部202は、初期にNFCネットワークを確立する。この後に、プロセッサ204は、電子装置104でデスクトップ構成細部事項を確認する。
【0023】
その後に、デスクトップ構成細部事項は、電子装置102とともに交換される。電子装置104のディスプレースクリーン上にディスプレーされたデータは、電子装置102とともに共有される。本発明の実施形態において、電子装置104のディスプレースクリーン上にディスプレーされたデータは、複数の電子装置の中の少なくとも1つの電子装置、例えば、図1に示した電子装置102から受信されたデスクトップ構成応答に基づいて共有される。このデスクトップ構成応答は、送受信部202を介して受信される。
【0024】
さらに、電子装置102が活性化データを共有することができる場合に、電子装置102は、肯定応答としてこのデスクトップ構成応答を送信することができる。同様に、このデスクトップ構成応答は、電子装置102が活性化データを共有することができない場合に、否定応答であることができる。この後に、このデスクトップ構成応答は、電子装置104で処理される。本発明の実施形態において、このデスクトップ構成応答は、プロセッサ204により処理される。
【0025】
図3は、本発明の実施形態によるデスクトップ共有レコードタイプ定義(RTD)レイアウトを示す図である。
【0026】
これから、図3を参照すると、デスクトップ共有(DS)RTD302は、NFCレコードタイプ定義を含む。RTDは、アプリケーションエンティティーがNFCで送信されることによりユニフォーム方式として定義されることができる。
【0027】
DS RTD302は、活性化デスクトップデータを交換するために使用される。DS RTD302のサイズは、1バイト、すなわち、8ビットである。DS RTD302は、交換される活性化データに関連した情報を含む。本発明の実施形態において、DS RTD302は、DSフィールド304と、DSヘッダーフィールド306と、マルチプル構成レコード又はコンデンツレコードフィールド308とを含む。DSフィールド304は、1番目のビット(ビット0をB0とも呼ぶ)を示す。B0は、DS RTDヘッダータイプと関連する。例えば、DS RTD302のB0内の値は、通信のタイプを通知する。B0の値は、DS RTD320が構成レコードヘッダー又はコンデンツ送信ヘッダーとして使用されるか否かを示す。したがって、DSフィールド304は、構成のタイプを識別する。例えば、DSフィールド304の通信は、構成又はデータ交換のためである。
【0028】
ビットフィールド306は、1番目のビットの次の3つのビット(ビット1、ビット2、及びビット3)(以下、それぞれB1、B2、及びB3と称する)を格納する。B1、B2、及びB3は、現在の活性化デスクトップ情報と関連する。この現在の活性化デスクトップ情報は、例えば、空のデスクトップ(ウォールペーパーイメージ、クロックパラメータなど)、SMS(短文メッセージサービス)コンデンツ、アプリケーション開始、フォンブックエントリー(.Vcf format)、及び/又はチャットセッション開始などを含むことができる。ビットフィールド308は、残りのビット(ビット4、ビット5、ビット6、及びビット7)(以下、それぞれB4、B5、B6、及びB7と称する)を格納することができる。B4、B5、B6、及びB7は、マルチプル構成レコード又はコンデンツレコードのために使用される。B4、B5、B6、及びB7は、マルチプル構成レコード又はコンデンツレコードのために使用される。本発明の実施形態において、このデスクトップ共有レコードタイプ定義は、異なるタイプの構成の交渉を統一された方法で実行する。本発明の他の実施形態において、このデスクトップ共有レコードタイプ定義は、異なるアプリケーションタイプごとにデータコンデンツの交渉を実行する。
【0029】
図4は、本発明の一実施形態に従ってDS RTDを使用してデスクトップ構成交換のデータフォーマットの一例を示す図である。
【0030】
これから、図4を参照すると、DS RTDは、1つのバイト(8ビット)フィールドである。DS RTDは、ビットフィールド402と、ビットフィールド404と、ビットフィールド406とを含む。ビットフィールド402は、B0を示す1つのビットフィールドである。B0の値は、DS RTDヘッダーを示す。本発明の実施形態において、B0の値が‘0’である際に、DS RTDは、構成交換レコードのために機能する。
【0031】
ビットフィールド404は、好ましくB0の次の3つのビット(ビット1、ビット2、及びビット3)を示す3つのビットフィールドを備える。B1、B2、及びB3のそれぞれの値は、通信で活性化デスクトップ情報/データを示す。本発明の実施形態において、この3つのビット(B1、B2、及びB3)のすべての値が‘0’である場合、例えば、B1B2B3が‘000’である場合に、空のデスクトップに関連した情報は、複数の電子装置の中の少なくとも1つの電子装置に送信される。B1及びB2の値が‘0’であり、B3の値が‘1’である場合に、例えば、B1B2B3が‘001’である場合に、チャットセッションに関連した情報を共有する。
【0032】
同様に、B1及びB3の値が‘0’であり、B2の値が‘1’である場合、例えば、B1B2B3が‘010’である場合に、SMSコンデンツに関連した情報を共有する。B1の値が‘0’であり、B2及びB3の値が‘1’である場合、例えば、B1B2B3が‘011’である場合に、アプリケーション開始に関連した情報を共有する。B1の値が‘1’であり、B2及びB3の値が‘0’である場合、例えば、B1B2B3が‘100’である場合に、フォンブックに関連した情報を共有する。
【0033】
上記で説明したビットの値及びこの値に対応するアプリケーションは、明瞭性の目的のためのものであり、本発明の範囲を限定するのではない。したがって、当該技術分野における通常の知識を有する者は、任意のアプリケーション及びデータのために任意の値を使用することができる。
本実施形態において、ビットフィールド406は、次の4つのビット、例えば、ビット4、ビット5、ビット6、及びビット7(以下、B4、B5、B6、及びB7と称する。)を示す3ビットワイドフィールドを含む。B4、B5、B6、及びB7の値は、ハンドオーバ又は他のRTD包含に関する情報を示す。本発明の実施形態において、DS RTDは、マルチプルデータレコードだけではなくマルチプル構成レコードをシングルRTDレコードに組み込むことができる。
【0034】
明瞭さのために、DS RTDを構成するビットの値が示す情報は、次のように要約される。
【0035】
1.B0が‘0’として設定される際に構成ヘッダーを示す。
【0036】
2.B1、B2、及びB3が次のような値として設定される際に、
‘000’として設定される際に空のデスクトップの活性化コンデンツを共有することを示し、
‘001’として設定される際にチャットセッションの活性化コンデンツを共有することを示し、
‘010’として設定される際にSMSコンデンツの活性化コンデンツを共有することを示し、
‘011’として設定される際にアプリケーション開始の活性化コンデンツを共有することを示し、
‘100’として設定される際にフォンブックの活性化コンデンツを共有することを示す。
【0037】
3.B4、B5、B6、及びB7は、ハンドオーバ又は他のRTD包含に関する情報を示す。
【0038】
本発明の実施形態において、B4、B5、B6、及びB7は、DS RTDレコードとともにピギーバックされたRTDの任意の他のタイプの情報をリレーするために使用されることができる。
【0039】
図5は、本発明の他の実施形態に従ってDS RTDを使用してコンデンツ交換のヘッダーフォーマットを示す図である。
【0040】
図5に示す例を参照すると、DS RTDは、好ましくB0フィールド502と、B1−B3フィールド504と、B4−B6フィールド506と、B7フィールド508とを含む。
【0041】
B0フィールド502は、1番目のビットであるB0を示す。B0は、DS RTDヘッダーを示す。本発明の実施形態において、B0の値が‘1’として設定される際に、DS RTDは、構成交換レコードのための機能をする。
【0042】
B1−B3フィールド504は、B0の次の3つのビット(B1、B2、及びB3)を示す。B1、B2、及びB3のそれぞれの値は、活性化デスクトップ情報を示す。本発明の実施形態において、3つのビット(B1、B2、及びB3)のすべての値が‘0’である場合、例えば、B1B2B3が‘000’である場合に、空のデスクトップに関連した情報は、複数の電子装置の中の少なくとも1つの電子装置に送信される。同様に、B1及びB2の値が‘0’であり、B3の値が‘1’である場合、例えば、B1B2B3が‘001’である場合に、チャットセッションに関連した情報を共有する。
【0043】
さらに、B1及びB3の値が‘0’であり、B2の値が‘1’である場合、例えば、B1B2B3が‘010’である場合に、SMSコンデンツに関連した情報を共有する。B1の値が‘0’であり、B2及びB3の値が‘1’である場合、例えば、B1B2B3が‘011’である場合に、アプリケーション開始に関連した情報を共有する。B1の値が‘1’であり、B2及びB3の値が‘0’である場合、例えば、B1B2B3が‘100’である場合に、フォンブックに関連した情報を共有する。
【0044】
図5を参照すると、B4−B6フィールド506は、この3つのビットの次の3つのビット(B4、B5、B6)を示す。B4、B5、及びB6の値は、ハンドオーバ通信レコードのタイプを示す。本発明の実施形態において、3つのビット(B4、B5、B6)のすべての値が‘0’に設定される場合、例えば、B4B5B6が‘000’である場合に、ブルートゥースハンドオーバレコードコンデンツを示す。B4及びB5の値が‘0’であり、B6が‘1'である場合、例えば、B4B5B6が‘001’である場合に、Wi−Fiハンドオーバレコードに関連した情報を示す。
【0045】
同様に、B4及びB6の値が‘0’であり、B5が‘1’である場合、例えばB4B5B6が‘010’である場合に、WiMediaハンドオーバレコードを示す。ビットフィールド508は、ビット7を示し、B7とも呼ぶ。本実施形態において、B7は、使用されず、未来の機能のために予約されることができる。上記で説明したビットの値及びこの値に対応するアプリケーションは、明瞭性の目的のためのものであり、本発明の範囲を限定するのではない。したがって、当該技術分野における通常の知識を有する者は、任意のアプリケーション及びデータのために任意の値を使用することができる。
【0046】
明瞭さのために、DS RTDを構成するビットの値が示す上記の情報は、次のように要約される。
【0047】
1.B0が‘1’として設定される際にコンデンツレコードヘッダーを示す。
【0048】
2.B1、B2、及びB3が次のような値として設定される際に、
‘000’として設定される際に空のデスクトップの活性化コンデンツを共有することを示し、
‘001’として設定される際にチャットセッションの活性化コンデンツを共有することを示し、
‘010’として設定される際にSMSコンデンツの活性化コンデンツを共有することを示し、
‘011’として設定される際にアプリケーション開始の活性化コンデンツを共有することを示し、
‘100’として設定される際にフォンブックの活性化コンデンツを共有することを示す。
【0049】
3.B4、B5、及びB6が次のような値として設定される際に、
‘000’として設定される際にブルートゥースハンドオーバレコードコンデンツを示し、
‘001’として設定される際にWiFiハンドオーバレコードを示し、
‘010’として設定される際にWiMediaハンドオーバレコードを示し、
【0050】
4.B7は、未来の使用のために使用されないか又は予約される。
【0051】
図6は、本発明の一実施形態に従ってデータを共有するための方法を説明するメッセージフロー図である。
【0052】
本発明の実施形態において、2つの電子装置間で共有する活性化データについて説明する。電子送信装置104は、活性化データを共有するか又は活性化データを電子受信装置102に送信することができる。
【0053】
例えば、受信装置102のデスクトップサイズが送信装置104より大きいサイズでディスプレーすることができる場合に、この活性化データは、さらに大きいディスプレースクリーン上でこのデータを見ることができるように共有される。例えば、任意の電子装置のディスプレースクリーンが小さい場合に、この活性化デスクトップデータは、より大きいディスプレースクリーンを有する電子装置とともに共有されることができる。他の例において、デスクトップデータは、電子装置のディスプレースクリーン上にディスプレーされた特定のアプリケーションの開始及び使用のために共有される。
【0054】
さらに、複数のアプリケーションが1つの電子装置のデスクトップ上にディスプレーされる場合に、この複数のアプリケーションの1つ以上は、他の電子装置と共有されることができる。同様に、この複数のアプリケーションからの特定のアプリケーションのみが他の電子装置とともに共有されてもよい。したがって、デスクトップスクリーン上にハイライトされたアプリケーションは、他の電子装置の中の1つ又は複数の電子装置とともに共有されることができる。したがって、このハイライトされたアプリケーションは、他の電子装置により容易に開始されることができる。
【0055】
さらに、上述したハイライトされたアプリケーションは、ユーザの選好度別に構成されることもできる。例えば、チャットアプリケーションのためにそれぞれのパラメータを有するチャットセッション開始が交換され、このチャットアプリケーションの開始のためのデータは、現在のカーソル位置を使用して共有される。
【0056】
図6を参照すると、活性化データを共有するために、NFC接触を介して送信装置104と受信装置102との間で通信チャネルが確立される。この後に、ステップ602で、送信装置104は、受信装置102とともに構成情報を有する活性化デスクトップ共有RTD(図4と関連して上述した)を送信する。ステップ604で、受信装置102は、デスクトップ構成応答を送信装置104に送信する。本発明の実施形態において、受信装置102は、交渉値を含むデスクトップ構成応答を送信する。
【0057】
この後に、ステップ606で、送信装置104は、DS RTD交換を介してデスクトップ共有構成情報を送信する。本発明の実施形態において、DS RTDは、データが共有される際に受信装置102により送信装置104にも送信される。この後に、この活性化データは、受信装置102と送信装置104との間で交換される(図5と関連して上述した)。したがって、送信装置104からのデータは、受信装置102に継続して送信される。この後に、このデータは、受信装置102のディスプレースクリーン上に継続してディスプレーされる。したがって、送信装置104のディスプレースクリーン上にディスプレーされた活性化データは、受信装置102のディスプレースクリーン上にディスプレーされる。
【0058】
図7は、本発明の一実施形態に従ってNFCネットワークでデータを管理するための方法の例示動作を説明するフローチャートである。図7のフローチャートは、図1、図2、及び図3に定義された参照符号で説明される。しかしながら、本発明の実施形態が下記で説明される図面の範囲に限定されないことは、当該技術分野における通常の知識を有する者には明らかである。また、図7に示すように、この方法は、少しのステップ(又はそれ以上のステップ)を含むことができる。さらに、このステップの順序は、図示され記述されたものと異なってもよい。
【0059】
図7を参照すると、ステップ704で、第1の電子装置、例えば、電子装置104は、複数の電子装置の中の少なくとも1つ、例えば、電子装置102と通信リンクを確立する。これら間の通信リンクは、好ましく近距離無線通信技術を介して確立される。本発明の実施形態において、この通信リンクは、近距離通信技術を介して確立される。例えば、電子装置104と電子装置102との間の通信は、NFCネットワークで通信のピアツーピアモードに基づいて確立されることができる。本発明の実施形態において、電子装置104と電子装置102との間の通信は、NFCで通信のリーダー/ライターモードに基づいて確立される。電子装置104の送受信部202は、電子装置102とともに通信リンクを確立する。
【0060】
この後に、この通信リンクが確立されると、デスクトップ構成情報が交換される。ステップ706で、第1の電子装置は、複数の電子装置の中の少なくとも1つの電子装置とデスクトップ構成情報を交換する。例えば、電子装置104は、電子装置102とデスクトップ構成情報を交換する。このデスクトップ構成情報は、1つ又はそれ以上のDS RTDに基づいて交換される。本発明の実施形態において、電子装置104は、データフォーマット400に基づいてデスクトップ構成情報を交換する。
【0061】
ステップ708で、第1の電子装置は、この複数の電子装置の中の少なくとも1つの電子装置とともにデスクトップデータを共有する。例えば、電子装置104は、電子装置102とともにディスプレースクリーン上にディスプレーされたデータを共有する。したがって、電子装置104のディスプレースクリーン上にディスプレーされたデータは、電子装置102のディスプレースクリーンでディスプレーされる。
【0062】
例えば、このデスクトップデータは、1つ又はそれ以上のDS RTDに基づいて共有されることができる。本発明の他の実施形態において、このデスクトップデータは、データフォーマット500に基づいて共有される。本発明の特定の実施形態において、このデスクトップデータは、この複数の電子装置の中の少なくとも1つの電子装置から受信されたデスクトップ構成応答に基づいて共有される。ステップ710で、この方法は終了される。
【0063】
以上、本発明の実施形態が図示され記述されてきたが、本発明及びその長所がこの実施形態のみに限定されるものではないことは自明である。添付した特許請求の範囲によって規定されるような本発明の精神及び範囲を逸脱することなく、様々な変形、変更、変化、代替、及び同等なものが可能であることは、当該技術分野における通常の知識を持つ者には明らかである。
【符号の説明】
【0064】
100 ・・・ 環境
102,104 ・・・ 電子装置
202 ・・・ 送受信部
204 ・・・ プロセッサ
302 ・・・ デスクトップ共有(DS)RTD
304 ・・・ DSフィールド
306 ・・・ DSヘッダーフィールド
307 ・・・ マルチプル構成レコード又はコンデンツレコードフィールド
402,404,406 ・・・ ビットフィールド
502 ・・・ B0フィールド
504 ・・・ B1−B3フィールド
506 ・・・ B4−B6フィールド
508 ・・・ B7フィールド


【特許請求の範囲】
【請求項1】
近距離通信(NFC)ネットワークにおける第1の電子装置が複数の電子装置間でデータを管理する方法であって、
第2の電子装置と通信リンクを確立するステップと、
前記第2の電子装置とデスクトップ構成情報を交換するステップと、
前記第2の電子装置とデスクトップデータを共有するステップと
を具備することを特徴とするデータ管理方法。
【請求項2】
前記デスクトップ構成情報を交換するステップは、前記第2の電子装置と1つ又はそれ以上のレコードタイプ定義(RTD)を相互にやりとりするステップを具備することを特徴とする請求項1に記載のデータ管理方法。
【請求項3】
前記デスクトップ構成情報を交換するステップは、前記第2の電子装置と構成情報に従って活性化デスクトップ共有(DS)レコードタイプ定義(RTD)を相互にやりとりするステップを具備することを特徴とする請求項1に記載のデータ管理方法。
【請求項4】
前記デスクトップデータを共有するステップは、前記第1の電子装置でディスプレーされた活性化デスクトップデータを前記第2の電子装置に送信するステップを具備することを特徴とする請求項1に記載のデータ管理方法。
【請求項5】
前記デスクトップデータを共有するステップは、前記第1の電子装置でディスプレーされた活性化デスクトップデータの第1のセクションでアクションを前記第2の電子装置に実行するステップを具備することを特徴とする請求項1に記載のデータ管理方法。
【請求項6】
前記活性化デスクトップデータの第1のセクションでアクションを実行するステップは、前記第2の電子装置により前記第1の電子装置の1つ又はそれ以上のアプリケーションにアクセスするステップを具備し、
前記1つ又はそれ以上のアプリケーションは、セッションアプリケーション、マルチメディアアプリケーション、通信アプリケーション、オーディオ/ビデオアプリケーション、及びゲーミングアプリケーションの中の少なくとも1つのチャットを具備することを特徴とする請求項5に記載のデータ管理方法。
【請求項7】
前記第2の電子装置から受信された活性化デスクトップ共有レコードタイプ定義構成応答に基づいて前記デスクトップデータを共有するステップをさらに具備することを特徴とする請求項1に記載のデータ管理方法。
【請求項8】
前記デスクトップデータを前記第2の電子装置のディスプレー部及び前記第1の電子装置のディスプレー部上にディスプレーするステップをさらに具備することを特徴とする請求項1に記載のデータ管理方法。
【請求項9】
ピアツーピアモード通信及びリーダー/ライターモード通信の中の少なくとも1つに基づいて前記第1の電子装置と前記第2の電子装置との間で通信ネットワークを設定するステップをさらに具備することを特徴とする請求項1に記載のデータ管理方法。
【請求項10】
前記通信ネットワークを設定するステップは、1つ又はそれ以上の近距離無線通信ネットワークを確立するステップを具備することを特徴とする請求項9に記載のデータ管理方法。
【請求項11】
近距離通信(NFC)ネットワークにおける第1の電子装置を含む複数の電子装置間でデータを管理する装置であって、
少なくとも第2の電子装置と通信リンクを確立する送受信部と、
前記第2の電子装置とデスクトップ構成情報を交換し、前記第2の電子装置とデスクトップデータを共有するためのプロセッサと
を具備する前記第1の電子装置を含むことを特徴とするデータ管理装置。
【請求項12】
前記プロセッサは、前記第2の電子装置と1つ又はそれ以上のレコードタイプ定義を相互にやりとりすることにより前記デスクトップ構成情報を交換することを特徴とする請求項11に記載のデータ管理装置。
【請求項13】
前記プロセッサは、前記デスクトップ構成情報に従って前記第2の電子装置と活性化デスクトップ共有(DS)レコードタイプ定義(RTD)を相互にやりとりすることにより、前記デスクトップ構成情報を交換することを特徴とする請求項11に記載のデータ管理装置。
【請求項14】
前記送受信部は、前記第1の電子装置でディスプレーされた活性化デスクトップデータを前記第2の電子装置に送信することにより前記デスクトップデータを共有することを特徴とする請求項11に記載のデータ管理装置。
【請求項15】
前記第2の電子装置は、前記第1の電子装置でディスプレーされた活性化デスクトップデータの第1のセクションでアクションを実行することを特徴とする請求項11に記載のデータ管理装置。
【請求項16】
前記第2の電子装置は、前記第1の電子装置の1つ又はそれ以上のアプリケーションにアクセスし、
前記1つ又はそれ以上のアプリケーションは、セッションアプリケーション、マルチメディアアプリケーション、通信アプリケーション、オーディオ/ビデオアプリケーション、及びゲーミングアプリケーションの中の少なくとも1つのチャットを具備することを特徴とする請求項15に記載のデータ管理装置。
【請求項17】
前記プロセッサは、前記第2の電子装置から受信された活性化デスクトップ共有(DS)レコードタイプ定義(RTD)構成応答に基づいて前記デスクトップデータを共有することを特徴とする請求項11に記載のデータ管理装置。
【請求項18】
前記第2の電子装置は、前記第1の電子装置のディスプレー部上に前記デスクトップデータをディスプレーするディスプレー部を具備することを特徴とする請求項11に記載のデータ管理装置。
【請求項19】
前記第1の電子装置及び前記第2の電子装置は、ピアツーピアモード通信及びリーダー/ライターモード通信の中の少なくとも1つに基づいて通信ネットワークを設定し、
前記通信ネットワークは、1つ又はそれ以上の近距離無線通信ネットワークを具備することを特徴とする請求項11に記載のデータ管理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公表番号】特表2011−505739(P2011−505739A)
【公表日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−535891(P2010−535891)
【出願日】平成20年12月1日(2008.12.1)
【国際出願番号】PCT/KR2008/007091
【国際公開番号】WO2009/069989
【国際公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】