透水性の袋
【課題】閉鎖した環状の持ち手を有する容器に固定することが容易であり、茶などを抽出するために有用な、透水性の袋を提供する。
【解決手段】開いた頂縁を有する透水性の袋1が提供され、この頂縁の近傍に、頂縁と同じ方向に伸びる引き裂き案内部が設けられており、これに沿ってこの袋1を引き裂くことによって、取っ手8が形成される。この取っ手8が、2つの自由端部41A、41Bを有するので、閉鎖した環状の持ち手24を有するマグカップなどの容器21にこの取っ手8を結びつけることが容易である。
【解決手段】開いた頂縁を有する透水性の袋1が提供され、この頂縁の近傍に、頂縁と同じ方向に伸びる引き裂き案内部が設けられており、これに沿ってこの袋1を引き裂くことによって、取っ手8が形成される。この取っ手8が、2つの自由端部41A、41Bを有するので、閉鎖した環状の持ち手24を有するマグカップなどの容器21にこの取っ手8を結びつけることが容易である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、茶およびコーヒーなどを入れたり、だし汁を作ったりするときなどに使用するのに好適な、透水性の袋に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、茶葉などを入れた透水性の袋に糸を取り付けて吊り紐とし、ティーカップ、急須などに手を汚すことなく出し入れすることができるティーバッグが、使用されている。
【0003】
従来の糸つきのティーバッグの製造においては、袋と糸という形状の全く異なる材料を扱う必要があるため、工程が煩雑となりかつ製造装置が複雑になることが避けられない。また、製造されたティーバッグは、包装の際に糸が邪魔になったり、あるいは使用の際に糸が外れたりするおそれがある。
【0004】
また、従来の糸つきティーバッグは、茶葉を入れた袋に封をし、その封をした箇所に糸の一端を固定することによって吊り紐とするものであることから、この吊り紐は自由な端部を1つしか有さないため、ティーカップおよび急須などに固定するには不向きである。このため、抽出時にこの吊り紐がカップや急須の中に入ってしまい、袋の取り出しが困難になるというおそれがある。さらに、このようなティーバッグは、茶葉を袋内に封入してあるため、茶葉が袋の中で十分に広がるための空間を確保することが困難である。茶葉と湯との接触が限定されることにより、茶葉を直に急須に入れた場合と比較して、茶の抽出の効率が低い。茶の抽出の効率が低い場合、茶を入れるのに時間がかかり、しかも、熱い湯で短時間に抽出することによってよりよい風味が得られる紅茶などの茶葉においては、茶の味を損なう原因となる。
【0005】
特許文献1において、濾過性のティーバッグ原紙を二つ折りにし、その三周縁を圧着にて封をするとともに、この圧着部の1つにおいて互い違いにかつ端縁に平行して切目を刻設し、使用時にこの切目で原紙を切り離すことによってティーバッグの吊り紐とする考案が、開示されている。
【0006】
特許文献1にかかるティーバッグは、ティーバッグ原紙のみを材料とする点で、糸つきティーバッグの問題点を一部克服している。
【0007】
しかし、特許文献1のティーバッグの吊り紐は、ティーバッグに一端が固定されており、自由な端部が1つしかないことから、やはりティーカップおよび急須などに固定するには不向きである。また、このティーバッグも従来の糸つきティーバッグと同じく茶葉が封入されているので、抽出の効率が低い。
【0008】
特許文献2に記載されている袋は、折り重なった透水性シートからなる袋であって、底となる底縁、それに対向する頂縁、ならびに底縁および頂縁の間に伸びる側縁を有し、それらの縁のうち頂縁が開いておりかつ他の3つの縁が閉じており、その頂縁の近傍に、頂縁と平行に引き裂き容易な部位が設けられていることによって、使用時にこの引き裂き容易な部位を引き裂いて環状の取っ手を形成することができる。
【0009】
特許文献2にかかる袋は、透水性のシートのみを材料とする利点を有するだけでなく、環状の取っ手が形成されるため、棒状の持ち手を有する急須などに引っ掛けて使用する場合、固定することができるので、きわめて便利である。また、この袋は、頂縁が開かれており開口を有するため、茶葉などの抽出対象物と湯などの液体とが接触可能である空間が広く、抽出の効率がきわめてよい。さらに、開口から湯を注ぐことが可能となるため、コーヒーのペーパードリップなどにも有用である。
【0010】
しかし、特許文献2の袋は、両端で容器に固定されている閉鎖した環状の持ち手を有する容器を使用して抽出を行う場合、その持ち手に固定するには不向きである。
【0011】
近年、より簡便な方法で、よりおいしい茶、コーヒーなどを入れることへの需要が高まっている。特に、ティーカップおよびマグカップのような容器を用いて1人分の茶などを入れることが望まれているが、これらの容器は、閉鎖した環状の持ち手を有する場合が多い。容器に固定して使用可能な透水性の袋は、抽出時間に使用者が持ち続けている必要がないので、多忙な場合に便利である。また、袋の開口から湯を注ぐ場合、容器に固定することができない袋は、袋を保持するために片手が塞がってしまうので、きわめて使用し難い。
【特許文献1】実開昭56−88640号公報
【特許文献2】特許第3675749号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、本発明は、閉鎖した環状の持ち手を有する容器に固定することが容易であり、茶などを抽出するために有用な、透水性の袋を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題を解決するために、本発明が提供する透水性の袋は、以下の通りのものである。すなわち、該透水性の袋は、縦方向およびこれと直交する横方向;内面および外面を有し、かつ該内面が対向するように互いに重ね合わせられている、透水性の第1および第2シート部分;該横方向に伸びる頂縁および底縁、ならびに該縦方向に伸びる第1側縁および第2側縁;ならびに該頂縁の近傍に、該第1および第2シート部分それぞれにおいて該横方向に伸びる、第1および第2引き裂き案内部を、有する。該第1および第2シート部分は、該底縁および該第1側縁において閉じ、該頂縁において開き、該第2側縁は、該底縁から該第1および第2引き裂き案内部の近傍まで閉じている。該第1および第2引き裂き案内部は、該横方向において、該第1側縁の内側から該第2側縁の外側まで伸びている。該透水性の袋は、該第2側縁が、該第1および第2引き裂き案内部から該頂縁まで開いていることを、特徴とする。該第1および第2シート部分を、該第1および第2引き裂き案内部で引き裂くことによって、2つの自由端部を有し、該2つの自由端部の間で該第1側縁につながる紐状の取っ手が、形成される。
【0014】
本発明はまた、以下の透水性の袋を提供するものでもある。すなわち、該透水性の袋は、縦方向およびこれと直交する横方向;内面および外面を有し、かつ該内面が対向するように互いに重ね合わせられている、透水性の第1および第2シート部分;該横方向に伸びる頂縁および底縁、ならびに該縦方向に伸びる第1側縁および第2側縁;ならびに該頂縁の近傍に、該第1および第2シート部分それぞれにおいて該横方向に伸びる、第1および第2引き裂き案内部を、有する。該第1および第2シート部分は、該底縁、該第1側縁および該第2側縁において閉じ、該頂縁において開いている。該第1および第2引き裂き案内部は、該横方向において、該第1側縁の内側から該第2側縁の外側まで伸びている。該透水性の袋は、該第1または第2シート部分において、該第1または第2引き裂き案内部から該頂縁の外側まで伸びる切断案内部を有し、該切断案内部以外では該第1および第2シート部分が該縦方向へ実質的に裂けることがないように形成されていることを、特徴とする。該第1および第2シート部分を、該第1および第2引き裂き案内部で引き裂き、次いで該第1および第2引き裂き案内部と該頂縁との間を該切断案内部において該縦方向に切断することによって、2つの自由端部を有し、該2つの自由端部の間で該第1側縁につながる紐状の取っ手が、形成される。
【発明の効果】
【0015】
本発明において提供される透水性の袋は、開いた頂縁の近傍に、頂縁と同じように横方向に伸びる引き裂き案内部が設けられており、この引き裂き案内部においてこの袋を引き裂くことによって、取っ手が形成される。この取っ手は、2つの自由端部を有するので、閉鎖した環状の持ち手を有するマグカップなどの容器にこの取っ手を結びつけることが容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
添付の図面を参照して、本発明にかかる透水性の袋を、詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の透水性の袋1の平面図であり、図2は、図1のII−II線矢視図であるが、第1シート部分1Aおよび第2シート部分1Bの厚さは、誇張して示されている。
【0018】
図1、2に示すように、袋1は、内面および外面を有する透水性の第1および第2シート部分1A、1Bを含み、これら第1および第2シート部分1A、1Bは、内面が対向するように互いに重ね合わせられている。袋1は、横方向Xに伸びる頂縁2および底縁3、ならびに縦方向Yに伸びる第1側縁4および第2側縁5を有する。第1および第2シート部分1A、1Bは、第1側縁4における第1接合部11および第2側縁5における第2接合部12において、互いに接合することによって袋1を形成している。本明細書中において、第1シート部分1Aと第2シート部分1Bとが互いに『接合する』とは、袋1の使用中に、第1シート部分1Aと第2シート部分1Bとが剥がれることのないように、接ぎ合わされていることをいう。
【0019】
頂縁2の近傍には、頂縁2と平行な第1および第2引き裂き案内部6A、6Bが、それぞれ第1および第2シート部分1A、1Bに、横方向Xと縦方向Yとにおける位置が一致するように形成されている。この第1および第2引き裂き案内部6A、6Bは、横方向Xにおいて、第1接合部11の内側から第2側縁5の外側まで伸びる。本明細書中で『引き裂き案内部』とは、袋1の横方向Xの引き裂きを容易にする手段を適用した部分である。
【0020】
頂縁2と第1および第2引き裂き案内部6A、6Bとの間には、幅Wの第1および第2帯域40A、40Bがそれぞれ形成されている。第1帯域40Aと第2帯域40Bとは、第1側縁4において第1接合部11で互いに接合しているが、第2側縁5は接合しておらず、互いに離間可能である。
【0021】
図3は、第1および第2帯域40A、40Bを第2側縁5の近傍の部位13(図1)においてつまんで矢印P(図1)で示す方向に引っ張り、第1および第2引き裂き案内部6A、6Bで引き裂いた袋1の、斜視図である。ここで、第1および第2帯域40A、40Bは、2つの自由端部41A、41Bを有する紐状の取っ手8を形成する。第1および第2引き裂き案内部6A、6Bは、横方向Xにおける接合部11の内側から形成されているので、接合部11を超えて第1側縁4を引き裂くことはない。したがって、この取っ手8は、2つの自由端部41A、41Bの間で第1側縁4につながっている。
【0022】
図4は、容器(マグカップ)21に対する袋1の使用状態を示す図である。図示するように、取っ手8を閉鎖した環状の持ち手24に結びつけることにより、袋1を容器21に容易に固定することができる。本明細書中で、『閉鎖した環状の持ち手』とは、ティーカップ、コーヒーカップ、マグカップ、土瓶、やかんなどの、両端が容器に固定されている持ち手を意味する。第1および第2シート部分1A、1Bは、頂縁2において開かれて、大きな開口14を形成している。この開口14からは、抽出対象物22を簡単に入れることができる。この袋1は、液体23を満たした容器21に入れるか、または容器21に入れた後に開口14から液体23を注ぐことによって、頂縁2が閉じた状態の袋と比較してより広い空間で抽出対象物22と液体23とを接触させることができ、効率的に抽出することができる。
【0023】
袋1の第1および第2シート部分1A、1Bは、好ましくは、熱可塑性の合成繊維で形成された透水性の不織布であり、この場合、第1および第2シート部分1A、1Bは、ヒートシール、ソニックシール、縫合などの、当業者に周知の方法によって接合される。熱可塑性の不織布には、100℃の熱湯でも軟化することのない耐熱性のものを使用する。第1および第2シート部分1A、1Bは、不織布に代えて、熱可塑性合成樹脂で形成された開孔フィルムなどであってもよく、この場合、孔径は、抽出対象物22は通らないが、水が通る大きさのものを選択する。
【0024】
第1および第2引き裂き案内部6A、6Bの引き裂きを容易にする手段の一例は、第1または第2シート部分1A、1Bを厚さ方向に貫通する、横方向に間欠的に並ぶように形成された複数のスリットである。スリットの形状は、直線状、矩形、楕円形、円形などであり得る。引き裂きを容易にする手段は、スリットに代わる他の手段であってもよい。
【0025】
袋1が第1および第2引き裂き案内部6A、6Bにおいて引き裂かれる際に、接合部11を超えて第1側縁4の外側まで引き裂いてしまうことを防ぐために、第1および/または第2シート部分1A、1Bを第1側縁4で折り重ねて第1接合部11で溶着することにより、第1および第2帯域40A、40Bを第1側縁4で補強してもよい。
【0026】
抽出対象物22は、紅茶、緑茶、ほうじ茶、烏龍茶などの茶葉であってもよく、また、挽いたコーヒー豆、削り節、煮干、昆布、香辛料、ハーブ、ブーケガルニなどであってもよい。液体23は、湯または水であってもよく、また、牛乳、酒、油などの他の液体であってもよい。
【0027】
図1〜図4に示した実施形態において、袋1の第1および第2シート部分1A、1Bは、1枚のシートを底縁3において折り曲げることによって形成されている。しかし、本発明において、第1および第2シート部分1A、1Bは、それぞれ個別のシートであってもよく、また、1枚のシートを底縁以外の他の縁で折り曲げることによって形成されていてもよい。
【0028】
なお、第1および第2シート部分1A、1Bのそれぞれは、1枚または複数枚のシートを重ね合わせたものであってもよい。
【0029】
図1の袋1において、第1および第2帯域40A、40Bは、第2側縁近傍の部位13において、仮止めされていてもよい。部位13において第1および第2シート部分1A、1Bを仮止めすることによって、第1および第2帯域40A、40Bの第2側縁5近傍がそれぞればらばらに折れ曲がって裏返しになることがなくなり、袋1の外観が向上する。部位13における仮止めは、第1および第2引き裂き案内部6A、6Bにおいて袋1を引き裂く前または後のいずれでも容易に外すことができる。このような仮止めは、部位13において、第1および第2シート部分1A、1Bにニードルパンチングを施したり、または第1および第2シート部分1A、1Bに熱可塑性合成繊維が含まれる場合には、できるだけ低い温度での加圧処理を施したりすることによって、達成され得る。
【0030】
図5は、実施形態の他の一例を示す、図2と同様の矢視図である。図5の袋1は、底に断面ほぼW形に形成されたタック7を有する。タック7は、使用時に袋内に広い空間を提供し、抽出対象物と液体との接触を良好にする。
【0031】
図6は、実施形態の他の一例を示す、図2と同様の矢視図である。図6の袋1において、第1シート部分1Aは、袋1の頂縁2に沿って第1引き裂き案内部6Aまで折り返されていて、第1帯域40Aにおいて二重になっている。第1引き裂き案内部6Aは、一重の第1シート部分1Aに設けられている。この二重の第1帯域40Aは、第1接合部11以外の部分で広い範囲に渡って接合されており、第2帯域40Bよりも高い剛性を有する。このような袋1は、第1および第2引き裂き案内部6A、6Bを引き裂く際に、重なり合う第1帯域40Aと第2帯域40Bとを指でつまみ易く、取っ手としてもつまみ易いという利点を有する。また、第1および第2引き裂き案内部6A、6Bは、剛性の高い第1帯域40Aに沿って引き裂かれ易くなる。図6において、第1帯域40Aは、第1シート部分1Aを折り返して接合することによって形成されているが、この実施形態に代えて、第2帯域40Bが第2シート部分1Bを折り返して接合することによって形成されている実施形態で、発明を実施することもできる。また、第1および第2帯域40A、40Bの両方が、第1および第2シート部分1A、1B各々を折り返して接合することによって形成されていてもよい。さらに、第1および/または第2帯域40A、40Bは、二重より多く折り重ねたシートを接合することによって形成されていてもよい。
【0032】
図7は、実施形態の他の一例を示す、図1と同様の図である。ただし、図7においては、第1シート部分1Aの第1帯域40Aの一部分が、袋1の外側へ折り返された状態で示されている。図7の袋1は、第1および第2帯域40A、40Bに、頂縁2と平行な第3および第4引き裂き案内部16A、16Bをそれぞれ有する以外は、図1の袋1と同じである。第3および第4引き裂き案内部16A、16Bは、第1および第2シート部分1A、1Bにおいて、横方向Xと縦方向Yとにおける位置が一致するように形成されており、横方向Xにおいて、第1側縁4の外側から第2側縁5の内側まで伸びる。また、接合部11は、第3および第4引き裂き案内部16A、16Bと頂縁2との間には形成されていない。したがって、第1および第2帯域40A、40Bは、第2側縁5において互いに離間可能であるだけでなく、第1側縁4においても第3および第4引き裂き案内部16A、16Bと頂縁2との間で互いに離間可能である。
【0033】
図8は、第1および第2帯域40A、40Bを、第1側縁4の第3および第4引き裂き案内部16A、16Bと頂縁2との間においてつまんで矢印R(図7)で示す方向に引っ張って第3および第4引き裂き案内部16A、16Bで引き裂き、また、第2側縁5においてつまんで矢印P(図7)で示す方向に引っ張って第1および第2引き裂き案内部6A、6Bで引き裂いた袋1の、図3と同様の斜視図である。ここで、第1および第2帯域40A、40Bは、2つの自由端部42A、42Bを有する紐状の取っ手8を形成する。この取っ手8は、折り返し部43A、43Bで折り返し、その間で第1側縁4につながっている。図8の取っ手8は、図1の取っ手8の約2倍の長さである。
【0034】
図8の袋1が第3および第4引き裂き案内部16A、16Bにおいて引き裂かれる際に、第2側縁5の外側まで引き裂いてしまうことを防ぐために、第1および/または第2シート部分1A、1Bを、折り返し部43Aおよび/または43Bで折り重ねて溶着することにより、折り返し部43Aおよび/または43Bを補強してもよい。
【0035】
図9は、実施形態のさらに他の一例を示す、図1と同様の図である。図9の袋1において、本発明の袋1は、底縁3、第1側縁4および第2側縁5が閉じており、縦方向Yに第1引き裂き案内部6Aから頂縁2の外側まで伸びる切断案内部15を有する以外は、図1の袋1と同じである。本明細書中で『切断案内部』とは、第1および第2シート部分1A、1Bを縦方向Yに切断することを容易にする手段を適用した部分である。ここで、第1および第2シート部分1A、1Bを切断案内部15以外の部分で縦方向Yに引き裂くことは、困難である。
【0036】
図10は、図8の袋1を、第2側縁5においてつまんで矢印P(図9)で示す方向に引っ張って第1および第2引き裂き案内部6A、6Bで引き裂き、また、切断案内部15の横方向Xの両側の部分(図9に示す44、45)を指でつまんで縦方向Yにおける逆方向にそれぞれ引っ張って第1帯域40Aを切断案内部15で切断した袋1の、図3と同様の斜視図である。ここで、第1および第2帯域40A、40Bは、2つの自由端部44、45を有する紐状の取っ手8を形成し、この取っ手8は、2つの自由端部44、45の間で第1側縁4につながっている。
【0037】
図10に示す袋1において、切断案内部15は、第1引き裂き案内部6Aに1つ存在しているが、第2引き裂き案内部6Bにのみ存在してもよく、また、両方に存在してもよい。切断案内部15は、横方向Xの任意の位置に存在し得、それによって、第1側縁4からの距離が任意である2つの端部を有する取っ手8を形成し得る。
【0038】
切断案内部の切断を容易にする手段は、引き裂き案内部の引き裂きを容易にする手段と同じであっても、異なっていてもよい。この手段の一例は、第1または第2シート部分1A、1Bを厚さ方向に貫通する、縦方向に間欠的に並ぶように形成された複数のスリットである。
【0039】
図11は、実施形態の他の一例を示す、図1と同様の図であるが、図11においては、袋1の角部の1つにおいて、重なり合う第1シート部分1Aと第2シート部分1Bとが折り返された状態で示されている。折り返されていない袋1の第1側縁4および頂縁2を、二点鎖線で示す。図11の袋1は、頂縁2が第3接合部17によって閉じており、第1および第2シート部分1A、1Bにおいて、第3接合部17と第1および第2引き裂き案内部6A、6Bとの間に頂縁2と平行な第5および第6引き裂き案内部26A、26Bをそれぞれ有する。この第5および第6引き裂き案内部26A、26Bは、第1および第2シート部分1A、1Bにおいて、横方向Xと縦方向Yとにおける位置が一致するように形成されており、横方向Xにおいて、第1側縁4の外側から第2側縁5の外側まで伸びる。切断案内部15は、第1接合部11と第2接合部12との間で、第1引き裂き案内部6Aから第5引き裂き案内部26Aを通って、頂縁2に向かって縦方向Yに伸びる。
【0040】
袋1を、例えば第2側縁と頂縁2との角をつまんで矢印P(図11)で示す方向に引っ張って第5および第6引き裂き案内部26A、26Bで引き裂くことにより、第3接合部17を含む部分を切り落とすと、図9に示す袋1と同じ袋が形成される。
【0041】
図11に示す実施形態において、使用前の袋1は4つの縁全てが閉じているので、抽出対象物22をあらかじめ封入した状態で使用者に提供するのに適している。袋1の中にあらかじめ茶葉などの抽出対象物22を封入した状態で袋1を提供することにより、使用者はより手軽に茶などを入れることができる。
【0042】
図12は、実施形態の他の一例を示す、図1と同様の図であるが、説明のために一部が破断して示されている。図12の袋1は、第1シート部分1Aを袋1の頂縁2に沿って外側に折り返すことによって形成された、第3シート部分1Cを有すること以外は、図1の袋1と同じである。第3シート部分1Cは、頂縁2において第1シート部分1Aとつながっており、底縁3に向かって下向きに伸びている。第1シート部分1Aと第3シート部分1Cとが重なっている二重部分30において、第1および第3引き裂き案内部6A、6Cが、第1シート部分1Aおよび第3シート部分1Cのそれぞれに形成されている。第2シート部分1Bには、第2引き裂き案内部6Bが形成されており、第1〜第3引き裂き案内部6A〜6Cは、横方向Xと縦方向Yとにおける位置を互いに一致させるように形成されている。また、二重部分30において、第1シート部分1Aと第3シート部分1Cとは、第1および第2接合部11、12においてのみ接合されており、他の部分では接合されていない。したがって、第1シート部分1Aおよび第3シート部分1Cは、袋1の外側に、頂縁2において閉じ、底縁3に向かって開く、ポケット31を形成している。図12の袋1は、第1〜第3引き裂き案内部6A〜6Cを引き裂くことによって、図1の袋1と同様に使用することができる。このような使用の仕方に代えて、図12の袋1に抽出対象物を入れた後、第1〜第3シート部分1A〜1Cが第1および第2接合部11、12において接合されている角部34、35を、仮想線32および33に沿って第2シート部分1B側に折り返し、その後さらに、第1および第3シート部分1A、1Cで第2シート部分1Bを挟むように、第3シート部分1Cを頂縁2に沿って裏返すことによって、袋1の頂縁2を閉じることができる。このように閉じた袋1は、抽出対象物が袋1からこぼれるおそれがないので、麦茶、かつお節、ブーケガルニなどをやかんや鍋に入れて煮出す際などに便利である。このようなポケットを有する袋の形態は、例えば実開昭59−138568号公報によって公知である。図12の袋1において、第1〜第3シート部分1A〜1Cは、1枚のシートを折り曲げることによって形成されているが、第1〜第3シート部分1A〜1Cが2枚または3枚の個別のシートから形成される実施形態で、発明を実施することもできる。
【0043】
図13は、実施形態の他の一例を示す、図1と同様の図である。図13の袋1は、第1シート部分1Aにおいて、第1引き裂き案内部6Aの近傍であって底縁3側の位置に、第1挿通孔36Aを有する。第2シート部分1Bには、第1挿通孔36Aと同じ形状の第2挿通孔(図示せず)が、横方向Xと縦方向Yとにおける位置を第1挿通孔36Aと一致させるように形成されている。第2シート部分1Bにはまた、第2引き裂き案内部(図示せず)が、横方向Xと縦方向Yとにおける位置を第1引き裂き案内部6Aと一致させるように形成されている。このような袋1は、抽出対象物を入れた後で、仮想線で示すように、第1引き裂き案内部6Aおよび第2引き裂き案内部を引き裂いて形成した取っ手8の自由端部41A、41Bの少なくとも一方を、第1挿通孔36Aおよび第2挿通孔に通すことにより、頂縁2を閉じることができる。このような袋1は、ペットボトルに入れた水で水出しの茶を作る際などに、それを揺らしても茶葉がこぼれにくいという特徴を有する。第1挿通孔36Aの図示例の形状は矩形であるが、第1挿通孔36Aは、円形、楕円形、線形など適宜の形状に変更することができる。
【0044】
上述のように、本発明の透水性の袋は、閉鎖した環状の持ち手を有する容器に固定することができるので、短時間で茶やコーヒーなどを入れる必要がある場合に、きわめて便利に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明にかかる透水性の袋の平面図。
【図2】図1のII−II線矢視図。
【図3】取っ手が形成されている図1の袋の斜視図。
【図4】図3の袋の使用状態を示す図。
【図5】実施形態の一例を示す、図2と同様の矢視図。
【図6】実施形態の他の一例を示す、図2と同様の矢視図。
【図7】実施形態の他の一例を示す平面図。
【図8】図7の袋の使用時の形態の斜視図。
【図9】実施形態の他の一例を示す平面図。
【図10】図9の袋の使用時の形態の斜視図。
【図11】実施形態の他の一例を示す平面図。
【図12】実施形態の他の一例を示す破断平面図。
【図13】実施形態の他の一例を示す平面図。
【符号の説明】
【0046】
1 袋
1A 第1シート部分
1B 第2シート部分
2 頂縁
3 底縁
4 第1側縁
5 第2側縁
6A 第1引き裂き案内部
6B 第2引き裂き案内部
8 取っ手
15 切断案内部
【技術分野】
【0001】
この発明は、茶およびコーヒーなどを入れたり、だし汁を作ったりするときなどに使用するのに好適な、透水性の袋に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、茶葉などを入れた透水性の袋に糸を取り付けて吊り紐とし、ティーカップ、急須などに手を汚すことなく出し入れすることができるティーバッグが、使用されている。
【0003】
従来の糸つきのティーバッグの製造においては、袋と糸という形状の全く異なる材料を扱う必要があるため、工程が煩雑となりかつ製造装置が複雑になることが避けられない。また、製造されたティーバッグは、包装の際に糸が邪魔になったり、あるいは使用の際に糸が外れたりするおそれがある。
【0004】
また、従来の糸つきティーバッグは、茶葉を入れた袋に封をし、その封をした箇所に糸の一端を固定することによって吊り紐とするものであることから、この吊り紐は自由な端部を1つしか有さないため、ティーカップおよび急須などに固定するには不向きである。このため、抽出時にこの吊り紐がカップや急須の中に入ってしまい、袋の取り出しが困難になるというおそれがある。さらに、このようなティーバッグは、茶葉を袋内に封入してあるため、茶葉が袋の中で十分に広がるための空間を確保することが困難である。茶葉と湯との接触が限定されることにより、茶葉を直に急須に入れた場合と比較して、茶の抽出の効率が低い。茶の抽出の効率が低い場合、茶を入れるのに時間がかかり、しかも、熱い湯で短時間に抽出することによってよりよい風味が得られる紅茶などの茶葉においては、茶の味を損なう原因となる。
【0005】
特許文献1において、濾過性のティーバッグ原紙を二つ折りにし、その三周縁を圧着にて封をするとともに、この圧着部の1つにおいて互い違いにかつ端縁に平行して切目を刻設し、使用時にこの切目で原紙を切り離すことによってティーバッグの吊り紐とする考案が、開示されている。
【0006】
特許文献1にかかるティーバッグは、ティーバッグ原紙のみを材料とする点で、糸つきティーバッグの問題点を一部克服している。
【0007】
しかし、特許文献1のティーバッグの吊り紐は、ティーバッグに一端が固定されており、自由な端部が1つしかないことから、やはりティーカップおよび急須などに固定するには不向きである。また、このティーバッグも従来の糸つきティーバッグと同じく茶葉が封入されているので、抽出の効率が低い。
【0008】
特許文献2に記載されている袋は、折り重なった透水性シートからなる袋であって、底となる底縁、それに対向する頂縁、ならびに底縁および頂縁の間に伸びる側縁を有し、それらの縁のうち頂縁が開いておりかつ他の3つの縁が閉じており、その頂縁の近傍に、頂縁と平行に引き裂き容易な部位が設けられていることによって、使用時にこの引き裂き容易な部位を引き裂いて環状の取っ手を形成することができる。
【0009】
特許文献2にかかる袋は、透水性のシートのみを材料とする利点を有するだけでなく、環状の取っ手が形成されるため、棒状の持ち手を有する急須などに引っ掛けて使用する場合、固定することができるので、きわめて便利である。また、この袋は、頂縁が開かれており開口を有するため、茶葉などの抽出対象物と湯などの液体とが接触可能である空間が広く、抽出の効率がきわめてよい。さらに、開口から湯を注ぐことが可能となるため、コーヒーのペーパードリップなどにも有用である。
【0010】
しかし、特許文献2の袋は、両端で容器に固定されている閉鎖した環状の持ち手を有する容器を使用して抽出を行う場合、その持ち手に固定するには不向きである。
【0011】
近年、より簡便な方法で、よりおいしい茶、コーヒーなどを入れることへの需要が高まっている。特に、ティーカップおよびマグカップのような容器を用いて1人分の茶などを入れることが望まれているが、これらの容器は、閉鎖した環状の持ち手を有する場合が多い。容器に固定して使用可能な透水性の袋は、抽出時間に使用者が持ち続けている必要がないので、多忙な場合に便利である。また、袋の開口から湯を注ぐ場合、容器に固定することができない袋は、袋を保持するために片手が塞がってしまうので、きわめて使用し難い。
【特許文献1】実開昭56−88640号公報
【特許文献2】特許第3675749号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、本発明は、閉鎖した環状の持ち手を有する容器に固定することが容易であり、茶などを抽出するために有用な、透水性の袋を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題を解決するために、本発明が提供する透水性の袋は、以下の通りのものである。すなわち、該透水性の袋は、縦方向およびこれと直交する横方向;内面および外面を有し、かつ該内面が対向するように互いに重ね合わせられている、透水性の第1および第2シート部分;該横方向に伸びる頂縁および底縁、ならびに該縦方向に伸びる第1側縁および第2側縁;ならびに該頂縁の近傍に、該第1および第2シート部分それぞれにおいて該横方向に伸びる、第1および第2引き裂き案内部を、有する。該第1および第2シート部分は、該底縁および該第1側縁において閉じ、該頂縁において開き、該第2側縁は、該底縁から該第1および第2引き裂き案内部の近傍まで閉じている。該第1および第2引き裂き案内部は、該横方向において、該第1側縁の内側から該第2側縁の外側まで伸びている。該透水性の袋は、該第2側縁が、該第1および第2引き裂き案内部から該頂縁まで開いていることを、特徴とする。該第1および第2シート部分を、該第1および第2引き裂き案内部で引き裂くことによって、2つの自由端部を有し、該2つの自由端部の間で該第1側縁につながる紐状の取っ手が、形成される。
【0014】
本発明はまた、以下の透水性の袋を提供するものでもある。すなわち、該透水性の袋は、縦方向およびこれと直交する横方向;内面および外面を有し、かつ該内面が対向するように互いに重ね合わせられている、透水性の第1および第2シート部分;該横方向に伸びる頂縁および底縁、ならびに該縦方向に伸びる第1側縁および第2側縁;ならびに該頂縁の近傍に、該第1および第2シート部分それぞれにおいて該横方向に伸びる、第1および第2引き裂き案内部を、有する。該第1および第2シート部分は、該底縁、該第1側縁および該第2側縁において閉じ、該頂縁において開いている。該第1および第2引き裂き案内部は、該横方向において、該第1側縁の内側から該第2側縁の外側まで伸びている。該透水性の袋は、該第1または第2シート部分において、該第1または第2引き裂き案内部から該頂縁の外側まで伸びる切断案内部を有し、該切断案内部以外では該第1および第2シート部分が該縦方向へ実質的に裂けることがないように形成されていることを、特徴とする。該第1および第2シート部分を、該第1および第2引き裂き案内部で引き裂き、次いで該第1および第2引き裂き案内部と該頂縁との間を該切断案内部において該縦方向に切断することによって、2つの自由端部を有し、該2つの自由端部の間で該第1側縁につながる紐状の取っ手が、形成される。
【発明の効果】
【0015】
本発明において提供される透水性の袋は、開いた頂縁の近傍に、頂縁と同じように横方向に伸びる引き裂き案内部が設けられており、この引き裂き案内部においてこの袋を引き裂くことによって、取っ手が形成される。この取っ手は、2つの自由端部を有するので、閉鎖した環状の持ち手を有するマグカップなどの容器にこの取っ手を結びつけることが容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
添付の図面を参照して、本発明にかかる透水性の袋を、詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の透水性の袋1の平面図であり、図2は、図1のII−II線矢視図であるが、第1シート部分1Aおよび第2シート部分1Bの厚さは、誇張して示されている。
【0018】
図1、2に示すように、袋1は、内面および外面を有する透水性の第1および第2シート部分1A、1Bを含み、これら第1および第2シート部分1A、1Bは、内面が対向するように互いに重ね合わせられている。袋1は、横方向Xに伸びる頂縁2および底縁3、ならびに縦方向Yに伸びる第1側縁4および第2側縁5を有する。第1および第2シート部分1A、1Bは、第1側縁4における第1接合部11および第2側縁5における第2接合部12において、互いに接合することによって袋1を形成している。本明細書中において、第1シート部分1Aと第2シート部分1Bとが互いに『接合する』とは、袋1の使用中に、第1シート部分1Aと第2シート部分1Bとが剥がれることのないように、接ぎ合わされていることをいう。
【0019】
頂縁2の近傍には、頂縁2と平行な第1および第2引き裂き案内部6A、6Bが、それぞれ第1および第2シート部分1A、1Bに、横方向Xと縦方向Yとにおける位置が一致するように形成されている。この第1および第2引き裂き案内部6A、6Bは、横方向Xにおいて、第1接合部11の内側から第2側縁5の外側まで伸びる。本明細書中で『引き裂き案内部』とは、袋1の横方向Xの引き裂きを容易にする手段を適用した部分である。
【0020】
頂縁2と第1および第2引き裂き案内部6A、6Bとの間には、幅Wの第1および第2帯域40A、40Bがそれぞれ形成されている。第1帯域40Aと第2帯域40Bとは、第1側縁4において第1接合部11で互いに接合しているが、第2側縁5は接合しておらず、互いに離間可能である。
【0021】
図3は、第1および第2帯域40A、40Bを第2側縁5の近傍の部位13(図1)においてつまんで矢印P(図1)で示す方向に引っ張り、第1および第2引き裂き案内部6A、6Bで引き裂いた袋1の、斜視図である。ここで、第1および第2帯域40A、40Bは、2つの自由端部41A、41Bを有する紐状の取っ手8を形成する。第1および第2引き裂き案内部6A、6Bは、横方向Xにおける接合部11の内側から形成されているので、接合部11を超えて第1側縁4を引き裂くことはない。したがって、この取っ手8は、2つの自由端部41A、41Bの間で第1側縁4につながっている。
【0022】
図4は、容器(マグカップ)21に対する袋1の使用状態を示す図である。図示するように、取っ手8を閉鎖した環状の持ち手24に結びつけることにより、袋1を容器21に容易に固定することができる。本明細書中で、『閉鎖した環状の持ち手』とは、ティーカップ、コーヒーカップ、マグカップ、土瓶、やかんなどの、両端が容器に固定されている持ち手を意味する。第1および第2シート部分1A、1Bは、頂縁2において開かれて、大きな開口14を形成している。この開口14からは、抽出対象物22を簡単に入れることができる。この袋1は、液体23を満たした容器21に入れるか、または容器21に入れた後に開口14から液体23を注ぐことによって、頂縁2が閉じた状態の袋と比較してより広い空間で抽出対象物22と液体23とを接触させることができ、効率的に抽出することができる。
【0023】
袋1の第1および第2シート部分1A、1Bは、好ましくは、熱可塑性の合成繊維で形成された透水性の不織布であり、この場合、第1および第2シート部分1A、1Bは、ヒートシール、ソニックシール、縫合などの、当業者に周知の方法によって接合される。熱可塑性の不織布には、100℃の熱湯でも軟化することのない耐熱性のものを使用する。第1および第2シート部分1A、1Bは、不織布に代えて、熱可塑性合成樹脂で形成された開孔フィルムなどであってもよく、この場合、孔径は、抽出対象物22は通らないが、水が通る大きさのものを選択する。
【0024】
第1および第2引き裂き案内部6A、6Bの引き裂きを容易にする手段の一例は、第1または第2シート部分1A、1Bを厚さ方向に貫通する、横方向に間欠的に並ぶように形成された複数のスリットである。スリットの形状は、直線状、矩形、楕円形、円形などであり得る。引き裂きを容易にする手段は、スリットに代わる他の手段であってもよい。
【0025】
袋1が第1および第2引き裂き案内部6A、6Bにおいて引き裂かれる際に、接合部11を超えて第1側縁4の外側まで引き裂いてしまうことを防ぐために、第1および/または第2シート部分1A、1Bを第1側縁4で折り重ねて第1接合部11で溶着することにより、第1および第2帯域40A、40Bを第1側縁4で補強してもよい。
【0026】
抽出対象物22は、紅茶、緑茶、ほうじ茶、烏龍茶などの茶葉であってもよく、また、挽いたコーヒー豆、削り節、煮干、昆布、香辛料、ハーブ、ブーケガルニなどであってもよい。液体23は、湯または水であってもよく、また、牛乳、酒、油などの他の液体であってもよい。
【0027】
図1〜図4に示した実施形態において、袋1の第1および第2シート部分1A、1Bは、1枚のシートを底縁3において折り曲げることによって形成されている。しかし、本発明において、第1および第2シート部分1A、1Bは、それぞれ個別のシートであってもよく、また、1枚のシートを底縁以外の他の縁で折り曲げることによって形成されていてもよい。
【0028】
なお、第1および第2シート部分1A、1Bのそれぞれは、1枚または複数枚のシートを重ね合わせたものであってもよい。
【0029】
図1の袋1において、第1および第2帯域40A、40Bは、第2側縁近傍の部位13において、仮止めされていてもよい。部位13において第1および第2シート部分1A、1Bを仮止めすることによって、第1および第2帯域40A、40Bの第2側縁5近傍がそれぞればらばらに折れ曲がって裏返しになることがなくなり、袋1の外観が向上する。部位13における仮止めは、第1および第2引き裂き案内部6A、6Bにおいて袋1を引き裂く前または後のいずれでも容易に外すことができる。このような仮止めは、部位13において、第1および第2シート部分1A、1Bにニードルパンチングを施したり、または第1および第2シート部分1A、1Bに熱可塑性合成繊維が含まれる場合には、できるだけ低い温度での加圧処理を施したりすることによって、達成され得る。
【0030】
図5は、実施形態の他の一例を示す、図2と同様の矢視図である。図5の袋1は、底に断面ほぼW形に形成されたタック7を有する。タック7は、使用時に袋内に広い空間を提供し、抽出対象物と液体との接触を良好にする。
【0031】
図6は、実施形態の他の一例を示す、図2と同様の矢視図である。図6の袋1において、第1シート部分1Aは、袋1の頂縁2に沿って第1引き裂き案内部6Aまで折り返されていて、第1帯域40Aにおいて二重になっている。第1引き裂き案内部6Aは、一重の第1シート部分1Aに設けられている。この二重の第1帯域40Aは、第1接合部11以外の部分で広い範囲に渡って接合されており、第2帯域40Bよりも高い剛性を有する。このような袋1は、第1および第2引き裂き案内部6A、6Bを引き裂く際に、重なり合う第1帯域40Aと第2帯域40Bとを指でつまみ易く、取っ手としてもつまみ易いという利点を有する。また、第1および第2引き裂き案内部6A、6Bは、剛性の高い第1帯域40Aに沿って引き裂かれ易くなる。図6において、第1帯域40Aは、第1シート部分1Aを折り返して接合することによって形成されているが、この実施形態に代えて、第2帯域40Bが第2シート部分1Bを折り返して接合することによって形成されている実施形態で、発明を実施することもできる。また、第1および第2帯域40A、40Bの両方が、第1および第2シート部分1A、1B各々を折り返して接合することによって形成されていてもよい。さらに、第1および/または第2帯域40A、40Bは、二重より多く折り重ねたシートを接合することによって形成されていてもよい。
【0032】
図7は、実施形態の他の一例を示す、図1と同様の図である。ただし、図7においては、第1シート部分1Aの第1帯域40Aの一部分が、袋1の外側へ折り返された状態で示されている。図7の袋1は、第1および第2帯域40A、40Bに、頂縁2と平行な第3および第4引き裂き案内部16A、16Bをそれぞれ有する以外は、図1の袋1と同じである。第3および第4引き裂き案内部16A、16Bは、第1および第2シート部分1A、1Bにおいて、横方向Xと縦方向Yとにおける位置が一致するように形成されており、横方向Xにおいて、第1側縁4の外側から第2側縁5の内側まで伸びる。また、接合部11は、第3および第4引き裂き案内部16A、16Bと頂縁2との間には形成されていない。したがって、第1および第2帯域40A、40Bは、第2側縁5において互いに離間可能であるだけでなく、第1側縁4においても第3および第4引き裂き案内部16A、16Bと頂縁2との間で互いに離間可能である。
【0033】
図8は、第1および第2帯域40A、40Bを、第1側縁4の第3および第4引き裂き案内部16A、16Bと頂縁2との間においてつまんで矢印R(図7)で示す方向に引っ張って第3および第4引き裂き案内部16A、16Bで引き裂き、また、第2側縁5においてつまんで矢印P(図7)で示す方向に引っ張って第1および第2引き裂き案内部6A、6Bで引き裂いた袋1の、図3と同様の斜視図である。ここで、第1および第2帯域40A、40Bは、2つの自由端部42A、42Bを有する紐状の取っ手8を形成する。この取っ手8は、折り返し部43A、43Bで折り返し、その間で第1側縁4につながっている。図8の取っ手8は、図1の取っ手8の約2倍の長さである。
【0034】
図8の袋1が第3および第4引き裂き案内部16A、16Bにおいて引き裂かれる際に、第2側縁5の外側まで引き裂いてしまうことを防ぐために、第1および/または第2シート部分1A、1Bを、折り返し部43Aおよび/または43Bで折り重ねて溶着することにより、折り返し部43Aおよび/または43Bを補強してもよい。
【0035】
図9は、実施形態のさらに他の一例を示す、図1と同様の図である。図9の袋1において、本発明の袋1は、底縁3、第1側縁4および第2側縁5が閉じており、縦方向Yに第1引き裂き案内部6Aから頂縁2の外側まで伸びる切断案内部15を有する以外は、図1の袋1と同じである。本明細書中で『切断案内部』とは、第1および第2シート部分1A、1Bを縦方向Yに切断することを容易にする手段を適用した部分である。ここで、第1および第2シート部分1A、1Bを切断案内部15以外の部分で縦方向Yに引き裂くことは、困難である。
【0036】
図10は、図8の袋1を、第2側縁5においてつまんで矢印P(図9)で示す方向に引っ張って第1および第2引き裂き案内部6A、6Bで引き裂き、また、切断案内部15の横方向Xの両側の部分(図9に示す44、45)を指でつまんで縦方向Yにおける逆方向にそれぞれ引っ張って第1帯域40Aを切断案内部15で切断した袋1の、図3と同様の斜視図である。ここで、第1および第2帯域40A、40Bは、2つの自由端部44、45を有する紐状の取っ手8を形成し、この取っ手8は、2つの自由端部44、45の間で第1側縁4につながっている。
【0037】
図10に示す袋1において、切断案内部15は、第1引き裂き案内部6Aに1つ存在しているが、第2引き裂き案内部6Bにのみ存在してもよく、また、両方に存在してもよい。切断案内部15は、横方向Xの任意の位置に存在し得、それによって、第1側縁4からの距離が任意である2つの端部を有する取っ手8を形成し得る。
【0038】
切断案内部の切断を容易にする手段は、引き裂き案内部の引き裂きを容易にする手段と同じであっても、異なっていてもよい。この手段の一例は、第1または第2シート部分1A、1Bを厚さ方向に貫通する、縦方向に間欠的に並ぶように形成された複数のスリットである。
【0039】
図11は、実施形態の他の一例を示す、図1と同様の図であるが、図11においては、袋1の角部の1つにおいて、重なり合う第1シート部分1Aと第2シート部分1Bとが折り返された状態で示されている。折り返されていない袋1の第1側縁4および頂縁2を、二点鎖線で示す。図11の袋1は、頂縁2が第3接合部17によって閉じており、第1および第2シート部分1A、1Bにおいて、第3接合部17と第1および第2引き裂き案内部6A、6Bとの間に頂縁2と平行な第5および第6引き裂き案内部26A、26Bをそれぞれ有する。この第5および第6引き裂き案内部26A、26Bは、第1および第2シート部分1A、1Bにおいて、横方向Xと縦方向Yとにおける位置が一致するように形成されており、横方向Xにおいて、第1側縁4の外側から第2側縁5の外側まで伸びる。切断案内部15は、第1接合部11と第2接合部12との間で、第1引き裂き案内部6Aから第5引き裂き案内部26Aを通って、頂縁2に向かって縦方向Yに伸びる。
【0040】
袋1を、例えば第2側縁と頂縁2との角をつまんで矢印P(図11)で示す方向に引っ張って第5および第6引き裂き案内部26A、26Bで引き裂くことにより、第3接合部17を含む部分を切り落とすと、図9に示す袋1と同じ袋が形成される。
【0041】
図11に示す実施形態において、使用前の袋1は4つの縁全てが閉じているので、抽出対象物22をあらかじめ封入した状態で使用者に提供するのに適している。袋1の中にあらかじめ茶葉などの抽出対象物22を封入した状態で袋1を提供することにより、使用者はより手軽に茶などを入れることができる。
【0042】
図12は、実施形態の他の一例を示す、図1と同様の図であるが、説明のために一部が破断して示されている。図12の袋1は、第1シート部分1Aを袋1の頂縁2に沿って外側に折り返すことによって形成された、第3シート部分1Cを有すること以外は、図1の袋1と同じである。第3シート部分1Cは、頂縁2において第1シート部分1Aとつながっており、底縁3に向かって下向きに伸びている。第1シート部分1Aと第3シート部分1Cとが重なっている二重部分30において、第1および第3引き裂き案内部6A、6Cが、第1シート部分1Aおよび第3シート部分1Cのそれぞれに形成されている。第2シート部分1Bには、第2引き裂き案内部6Bが形成されており、第1〜第3引き裂き案内部6A〜6Cは、横方向Xと縦方向Yとにおける位置を互いに一致させるように形成されている。また、二重部分30において、第1シート部分1Aと第3シート部分1Cとは、第1および第2接合部11、12においてのみ接合されており、他の部分では接合されていない。したがって、第1シート部分1Aおよび第3シート部分1Cは、袋1の外側に、頂縁2において閉じ、底縁3に向かって開く、ポケット31を形成している。図12の袋1は、第1〜第3引き裂き案内部6A〜6Cを引き裂くことによって、図1の袋1と同様に使用することができる。このような使用の仕方に代えて、図12の袋1に抽出対象物を入れた後、第1〜第3シート部分1A〜1Cが第1および第2接合部11、12において接合されている角部34、35を、仮想線32および33に沿って第2シート部分1B側に折り返し、その後さらに、第1および第3シート部分1A、1Cで第2シート部分1Bを挟むように、第3シート部分1Cを頂縁2に沿って裏返すことによって、袋1の頂縁2を閉じることができる。このように閉じた袋1は、抽出対象物が袋1からこぼれるおそれがないので、麦茶、かつお節、ブーケガルニなどをやかんや鍋に入れて煮出す際などに便利である。このようなポケットを有する袋の形態は、例えば実開昭59−138568号公報によって公知である。図12の袋1において、第1〜第3シート部分1A〜1Cは、1枚のシートを折り曲げることによって形成されているが、第1〜第3シート部分1A〜1Cが2枚または3枚の個別のシートから形成される実施形態で、発明を実施することもできる。
【0043】
図13は、実施形態の他の一例を示す、図1と同様の図である。図13の袋1は、第1シート部分1Aにおいて、第1引き裂き案内部6Aの近傍であって底縁3側の位置に、第1挿通孔36Aを有する。第2シート部分1Bには、第1挿通孔36Aと同じ形状の第2挿通孔(図示せず)が、横方向Xと縦方向Yとにおける位置を第1挿通孔36Aと一致させるように形成されている。第2シート部分1Bにはまた、第2引き裂き案内部(図示せず)が、横方向Xと縦方向Yとにおける位置を第1引き裂き案内部6Aと一致させるように形成されている。このような袋1は、抽出対象物を入れた後で、仮想線で示すように、第1引き裂き案内部6Aおよび第2引き裂き案内部を引き裂いて形成した取っ手8の自由端部41A、41Bの少なくとも一方を、第1挿通孔36Aおよび第2挿通孔に通すことにより、頂縁2を閉じることができる。このような袋1は、ペットボトルに入れた水で水出しの茶を作る際などに、それを揺らしても茶葉がこぼれにくいという特徴を有する。第1挿通孔36Aの図示例の形状は矩形であるが、第1挿通孔36Aは、円形、楕円形、線形など適宜の形状に変更することができる。
【0044】
上述のように、本発明の透水性の袋は、閉鎖した環状の持ち手を有する容器に固定することができるので、短時間で茶やコーヒーなどを入れる必要がある場合に、きわめて便利に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明にかかる透水性の袋の平面図。
【図2】図1のII−II線矢視図。
【図3】取っ手が形成されている図1の袋の斜視図。
【図4】図3の袋の使用状態を示す図。
【図5】実施形態の一例を示す、図2と同様の矢視図。
【図6】実施形態の他の一例を示す、図2と同様の矢視図。
【図7】実施形態の他の一例を示す平面図。
【図8】図7の袋の使用時の形態の斜視図。
【図9】実施形態の他の一例を示す平面図。
【図10】図9の袋の使用時の形態の斜視図。
【図11】実施形態の他の一例を示す平面図。
【図12】実施形態の他の一例を示す破断平面図。
【図13】実施形態の他の一例を示す平面図。
【符号の説明】
【0046】
1 袋
1A 第1シート部分
1B 第2シート部分
2 頂縁
3 底縁
4 第1側縁
5 第2側縁
6A 第1引き裂き案内部
6B 第2引き裂き案内部
8 取っ手
15 切断案内部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦方向およびこれと直交する横方向;
内面および外面を有し、かつ前記内面が対向するように互いに重ね合わせられている、透水性の第1および第2シート部分;
前記横方向に伸びる頂縁および底縁、ならびに前記縦方向に伸びる第1側縁および第2側縁;ならびに
前記頂縁の近傍に、前記第1および第2シート部分それぞれにおいて前記横方向に伸びる、第1および第2引き裂き案内部を、有し、
前記第1および第2シート部分は、前記底縁および前記第1側縁において閉じ、前記頂縁において開き、前記第2側縁は、前記底縁から前記第1および第2引き裂き案内部の近傍まで閉じており、
前記第1および第2引き裂き案内部は、前記横方向において、前記第1側縁の内側から前記第2側縁の外側まで伸びている、透水性の袋であって、
前記第2側縁は、前記第1および第2引き裂き案内部から前記頂縁まで開いていることを特徴とする、前記透水性の袋。
【請求項2】
縦方向およびこれと直交する横方向;
内面および外面を有し、かつ前記内面が対向するように互いに重ね合わせられている、透水性の第1および第2シート部分;
前記横方向に伸びる頂縁および底縁、ならびに前記縦方向に伸びる第1側縁および第2側縁;ならびに
前記頂縁の近傍に、前記第1および第2シート部分それぞれにおいて前記横方向に伸びる、第1および第2引き裂き案内部を、有し、
前記第1および第2シート部分は、前記底縁、前記第1側縁および前記第2側縁において閉じ、前記頂縁において開いており、
前記第1および第2引き裂き案内部は、前記横方向において、前記第1側縁の内側から前記第2側縁の外側まで伸びている、透水性の袋であって、
前記第1または第2シート部分において、前記第1または第2引き裂き案内部から前記頂縁の外側まで伸びる切断案内部を有し、
前記透水性の袋は、前記切断案内部以外では前記第1および第2シート部分が前記縦方向へ実質的に裂けることがないように形成されていることを特徴とする、前記透水性の袋。
【請求項1】
縦方向およびこれと直交する横方向;
内面および外面を有し、かつ前記内面が対向するように互いに重ね合わせられている、透水性の第1および第2シート部分;
前記横方向に伸びる頂縁および底縁、ならびに前記縦方向に伸びる第1側縁および第2側縁;ならびに
前記頂縁の近傍に、前記第1および第2シート部分それぞれにおいて前記横方向に伸びる、第1および第2引き裂き案内部を、有し、
前記第1および第2シート部分は、前記底縁および前記第1側縁において閉じ、前記頂縁において開き、前記第2側縁は、前記底縁から前記第1および第2引き裂き案内部の近傍まで閉じており、
前記第1および第2引き裂き案内部は、前記横方向において、前記第1側縁の内側から前記第2側縁の外側まで伸びている、透水性の袋であって、
前記第2側縁は、前記第1および第2引き裂き案内部から前記頂縁まで開いていることを特徴とする、前記透水性の袋。
【請求項2】
縦方向およびこれと直交する横方向;
内面および外面を有し、かつ前記内面が対向するように互いに重ね合わせられている、透水性の第1および第2シート部分;
前記横方向に伸びる頂縁および底縁、ならびに前記縦方向に伸びる第1側縁および第2側縁;ならびに
前記頂縁の近傍に、前記第1および第2シート部分それぞれにおいて前記横方向に伸びる、第1および第2引き裂き案内部を、有し、
前記第1および第2シート部分は、前記底縁、前記第1側縁および前記第2側縁において閉じ、前記頂縁において開いており、
前記第1および第2引き裂き案内部は、前記横方向において、前記第1側縁の内側から前記第2側縁の外側まで伸びている、透水性の袋であって、
前記第1または第2シート部分において、前記第1または第2引き裂き案内部から前記頂縁の外側まで伸びる切断案内部を有し、
前記透水性の袋は、前記切断案内部以外では前記第1および第2シート部分が前記縦方向へ実質的に裂けることがないように形成されていることを特徴とする、前記透水性の袋。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2010−143601(P2010−143601A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−321394(P2008−321394)
【出願日】平成20年12月17日(2008.12.17)
【出願人】(594032458)株式会社ナガイマーケティング研究所 (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月17日(2008.12.17)
【出願人】(594032458)株式会社ナガイマーケティング研究所 (1)
【Fターム(参考)】
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