通信サービス提供システム
【課題】通信事業者が提供するネットワーク機能の一部または全部をサードパーティが利用するに際し、当該通信事業者における加入者(エンドユーザ)の意思が確実に反映されるようにした通信サービス提供システムを実現する。
【解決手段】サードパーティからのエンドユーザに対する通信サービス上での制御に係る要求を契機として該要求におけるエンドユーザの意思の反映状況を該制御の実行に先行して識別するエンドユーザ意思反映状況識別部と、前記エンドユーザ意思反映状況識別部における識別結果に応じて前記エンドユーザに対する通信サービス上での制御に係る規制を行うエンドユーザ制御規制部と、を含むように通信サービス提供システムを構成する。
【解決手段】サードパーティからのエンドユーザに対する通信サービス上での制御に係る要求を契機として該要求におけるエンドユーザの意思の反映状況を該制御の実行に先行して識別するエンドユーザ意思反映状況識別部と、前記エンドユーザ意思反映状況識別部における識別結果に応じて前記エンドユーザに対する通信サービス上での制御に係る規制を行うエンドユーザ制御規制部と、を含むように通信サービス提供システムを構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信事業者が提供しているネットワーク機能の利用の権限をサードパーティ(3rd Party:第三者)にも許諾する通信サービス提供システムに関する。
特に、通信事業者が、一または複数のサードパーティに、自己が保有するネットワーク機能の一部または全部の利用を許諾するに際し、当該サードパーティの適格性の判定と、該利用が前記通信事業者における加入者に及ぼす作用を規制することを可能にする通信サービス提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、通信事業者が、自己が保有するネットワーク機能の一部を、コンテンツプロバイダやサービスプロバイダ等のサードパーティに対して有償で使用許諾するという新たな事業展開が始まっている。
このような動静にあって、携帯通信事業者が一般加入者向けに具備している認証機能および課金機能をそのまま利用し、サードパーティがネットワーク機能の利用に際して事前の登録処理を行うことなく、確実に認証・課金が行える方法が既に提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、一方、通信サービス提供システムに適用するゲートウェイによって、通信サービスプロバイダとこの通信サービスプロバイダから提供される機能を利用するサードパーティとの間のアクセスポイントを提供する技術に関し、ゲートウェイで、使用可能なサービスを公表し、該公表されたサービスへのサードパーティからの要求を認証、許可、及び処理すると共に、無許可のアクセスに対して通信サービスプロバイダを保護する技術も既に提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−206341号公報
【特許文献2】特開2007−89199号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
サードパーティに通信事業者のネットワーク機能を提供する場合、インターフェース仕様を整備するだけでは不十分であり、通信事業者がサードパーティを認証および認可する機能が必要となる。
また、通信事業者のネットワーク機能のうちには、通信事業者における加入者(以下、エンドユーザという)の用いる携帯電話機その他の端末装置を制御するものも存在するため、エンドユーザにとって不所望な制御をサードパーティから受けてしまうおそれがある。接続を希望しないエンドユーザ間が接続されてしまう可能性の存在等がその例である。
【0006】
更に、通信事業者が管理する制御判定用の加入者プロファイルへの登録の権限までも、サードパーティにも許諾した場合には、この権限を悪意のあるサードパーティが利用することによって、エンドユーザにとって不快な着信が発生するといった危惧も無いとは言えない。
【0007】
図12は、上述におけるような通信事業者が運営する通信システム(図では、キャリアと表記)とサードパーティの通信設備(図では、3rd Partyと表記)、および、エンドユーザの端末装置(図では、ユーザ端末と表記)との関係を概念的に表すシーケンスチャートである。尚、以下、適宜、加入者をユーザと言う。
図12において、ユーザ端末から3rd Partyに対して携帯電話番号によって自己を特定してサービス契約手続が実行される(S1201)。ステップS1201の手続はU−Plane(ユーザプレーン)で実行される。このステップS1201の履行によって3rd Partyとユーザ端末との間にセッションが確立する。
【0008】
そして、3rd Partyからキャリアに対して、3rd Partyが利用する趣旨でサービス登録した該当するAPIの利用に関する要求が実行される(S1202)。ステップS1202においては、3rd Partyが利用するAPIのID、ユーザが利用するサービスのIDとユーザの電話番号等を含むユーザ情報、サービス名等が通知される。
【0009】
ステップS1201の手続が確立した段階で、3rd Partyとユーザ端末との間でセッションが確立するため、これ以降、キャリアは3rd Partyによるネットワークの利用について干渉できない状態になっている。
S1202の要求を受けたキャリアは、3rd Partyの認証とエンドユーザが自網におけるエンドユーザ(加入者)であることの判定を実行する(S1203)。
【0010】
ステップS1203の判定実行後、キャリアは応答の待ち時間を限定するためのタイマを起動させて(S1204)、登録確認のメッセージをユーザ端末に送信する(S1205)。このステップS1205での登録確認は、サービス名、および、ユーザが利用する趣旨でサービス登録した該当するAPIのURLを以って実行される。
ステップS1205の登録確認に対して、ユーザ端末から、ユーザが利用する趣旨でサービス登録した該当するAPIを確かに利用する旨の回答を受信すると(S1206)、キャリアは、ユーザによる応諾の意思があるものと認識して、これに該当するユーザに関するプロファイルを更新する(S1207)。
ステップS1207のプロファイル更新の後、キャリアは、処理完了の旨の応答を3rd Partyに返す(S1208)。このステップS1208の応答においては、ユーザが利用するサービスのIDとサービス名が通知される。
【0011】
図13は、図12のシーケンスチャートを参照して説明した3rd Partyによるネットワークの利用において、場合によっては懸念される不正な運用について説明するためのシーケンスチャートである。
図13において、図12のステップS1202に対応するステップS1301では、3rd Partyとユーザ端末との間でセッションが確立している。このため、これ以降、3rd Partyからキャリアに対して、3rd Partyが利用する趣旨でサービス登録した該当するAPIの利用に関する要求が実行される。この要求に際して、3rd Partyからキャリアに対して、ステップS1202におけると同様の、利用するAPIのID、ユーザが利用するサービスのIDとユーザの電話番号等を含むユーザ情報、サービス名に加えて、ユーザの意思によらずに商品の広告等の情報までも送信してしまうことが可能である。
【0012】
そして、ステップS1301で送信された情報を受けたキャリア側では、このような商品の広告等の情報を含むことに拘わらず、既述のステップS1203に対応する処理として、3rd Partyの認証とエンドユーザが自網におけるエンドユーザ(加入者)であることの判定を実行する(S1302)。
ステップS1302の判定実行後、キャリアは応答の待ち時間を限定するためのタイマを起動させて(S1303)、登録確認のメッセージをユーザ端末に送信する(S1304)。このステップS1304での登録確認は、サービス名、および、ユーザが利用する趣旨でサービス登録した該当するAPIのURLを以って実行される。そして、この場合、サービス名の情報に付帯して、上述のようなユーザの意思によらない商品の広告等の情報までもがエンドユーザに届いてしまう可能性がある。
【0013】
即ち、図13を参照して説明した状況では、図12を参照して既述のステップS1201のようなU−Planeにおける3rd Partyとユーザ端末間のセッション確立が前段に存在しない場合であっても、悪意のある3rd PartyがエンドユーザのIDをランダムに指定して上述のサービス登録したAPIを利用可能になってしまう。従って、3rd Partyは、悪意で、不所望とするような情報までもユーザ端末に送り込んでしまえる余地がある。
【0014】
図14は、図12のシーケンスチャートを参照して説明した3rd Partyによるネットワークの利用において、場合によっては懸念される不正な運用の他の例について説明するためのシーケンスチャートである。
図14において、図12のステップS1202に対応するステップS1401では、3rd Partyとユーザ端末との間でセッションが確立している。このため、これ以降、3rd Partyからキャリアに対して、3rd Partyが利用する趣旨でサービス登録した該当するAPIの利用に関する要求が実行される。この要求に際して、3rd Partyからキャリアに対して、ステップS1202におけると同様の、利用するAPIのID、ユーザが利用するサービスのIDとユーザの電話番号等を含むユーザ情報、サービス名が送信される。
【0015】
そして、ステップS1401で送信された情報を受けたキャリア側では、既述のステップS1203に対応する処理として、3rd Partyの認証とエンドユーザが自網におけるエンドユーザ(加入者)であることの判定を実行する(S1402)。
ステップS1402の判定実行後、キャリアは応答の待ち時間を限定するためのタイマを起動させて(S1403)、登録確認のメッセージをユーザ端末に送信する(S1404)。このステップS1404での登録確認は、サービス名、および、ユーザが利用する趣旨でサービス登録した該当するAPIのURLを以って実行される。
【0016】
ステップS1404の登録確認に対して、場合によっては、ユーザ自身の不注意等によって、不所望な制御等を含むサービスについてまで登録に合意してしまうこと(図14では、このような不注意等による登録合意の場合を示してある)が発生し得る(S1405)。
S1405での合意に基づいて、ユーザ端末から、ユーザが利用する趣旨でサービス登録した該当するAPIを利用する旨の回答を受信すると(S1406)、キャリアは、不所望な制御等を含むサービスであるにもかかわらず、ユーザによる応諾の意思があるものと認識して、ユーザに対する制御を規制する規制制御プロファイルを更新してしまう(S1407)。
【0017】
ステップS1407の規制制御プロファイル更新の後、キャリアは、処理完了の旨の応答を3rd Partyに返す(S1408)。
このステップS1408の応答の後は、ユーザにとって不所望な制御が含まれているAPI利用要求が3rd Partyからキャリアに送られても(S1409)、キャリアは、それをユーザ端末に送信するため(S1410)、ユーザ端末においては外部から不所望な制御が行われてしまうといった被害が発生してしまうことになる(S1411)。
【0018】
即ち、図14を参照して説明した状況においても、図12を参照して既述のステップS1201のようなU−Planeにおける3rd Partyとユーザ端末間のセッション確立が前段に存在しないまま、悪意のある3rd PartyがエンドユーザのIDをランダムに指定して上述のサービス登録したAPIを利用可能になってしまうことになる。このため、ステップS1411の如き被害の発生にまで及んでしまう懸念がある。
【0019】
上掲の特許文献1に開示の技術は、通信事業者が保有するネットワーク機能をサードパーティが利用可能にした場合に、サードパーティ側に一層の便宜を提供しようとする限りの技術である。従って、サードパーティによるネットワーク機能の利用に伴なって加入者(エンドユーザ)が被る影響については特段の配慮はない。
一方、特許文献2には、通信事業者がサードパーティにネットワーク機能の利用を認可する際の適格性について一定水準の障壁を設ける(認可の判定基準を厳しくする)等の技術が開示されている。
【0020】
しかしながら、この適格性の判定においても、通信事業者から認可を受けたサードパーティが用いるネットワーク機能が起動することによってエンドユーザが被る影響については特段の視点を持つものではない。
本発明は上述のような状況に鑑みてなされたものであり、通信事業者が提供するネットワーク機能の一部または全部をサードパーティが利用するに際し、当該通信事業者における加入者(エンドユーザ)の意思が確実に反映されるようにした通信サービス提供システムを実現することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記課題を解決するために、ここに、次のような技術を提案する。
(1)通信事業者が提供しているネットワーク機能の利用をサードパーティに許諾する通信サービス提供システムであって、
前記サードパーティの装置からのエンドユーザの装置に対する通信サービス上での制御に係る要求を契機として該要求におけるエンドユーザの意思の反映状況を該制御の実行に先行して識別するエンドユーザ意思反映状況識別部と、
前記エンドユーザ意思反映状況識別部における識別結果に応じて前記加入者の装置に対する通信サービス上での制御に係る規制を行うエンドユーザ制御規制部と、
を含んで構成されていることを特徴とする通信サービス提供システム。
【0022】
上記(1)の通信サービス提供システムでは、エンドユーザ意思反映状況識別部によって、サードパーティの装置からのエンドユーザの装置に対する通信サービス上での制御に係る要求を契機として該要求におけるエンドユーザの意思の反映状況が該制御の実行に先行して識別される。そして、エンドユーザ制御規制部によって、エンドユーザ意思反映状況識別部における識別結果に応じて加入者の装置に対する通信サービス上での制御に係る規制が行われる。
【0023】
(2)前記エンドユーザ意思反映状況識別部は、前記サードパーティの装置が利用する前記ネットワーク機能によるサービスの態様に応じて個別に当該識別を行うことを特徴とする(1)の通信サービス提供システム。
上記(2)の通信サービス提供システムでは、(1)の通信サービス提供システムにおいて特に、エンドユーザ意思反映状況識別部によって、前記サードパーティの装置が利用する前記ネットワーク機能によるサービスの態様に応じて、個別に当該識別が行われる。
【0024】
(3)前記エンドユーザ意思反映状況識別部は、前記エンドユーザの意思の反映状況を識別するために前記エンドユーザの装置と前記サードパーティの装置との間のユーザプレーンでの通信履歴を参照することを特徴とする(1)の通信サービス提供システム。
上記(3)の通信サービス提供システムでは、(1)の通信サービス提供システムにおいて特に、エンドユーザ意思反映状況識別部によって、前記エンドユーザの意思の反映状況を識別するために、前記エンドユーザの装置と前記サードパーティの装置との間のユーザプレーンでの通信履歴が参照される。
【0025】
(4)前記エンドユーザ意思反映状況識別部は、前記サードパーティが利用する前記ネットワーク機能に対する前記エンドユーザの選択操作に応じて個別に当該識別を行うことを特徴とする(1)の通信サービス提供システム。
上記(4)の通信サービス提供システムでは、(1)の通信サービス提供システムにおいて特に、前記エンドユーザ意思反映状況識別部によって、前記サードパーティが利用する前記ネットワーク機能に対する前記エンドユーザの選択操作に応じて個別に当該識別が行われる。
【0026】
(5)前記エンドユーザ意思反映状況識別部は、前記選択操作を促す案内情報を該当するエンドユーザの装置に送信することを特徴とする(4)の通信サービス提供システム。
上記(5)の通信サービス提供システムでは(4)の通信サービス提供システムにおいて特に、エンドユーザ意思反映状況識別部によって、前記選択操作を促す案内情報が、該当するエンドユーザの装置に送信される。
【発明の効果】
【0027】
通信事業者が提供するネットワーク機能の一部または全部をサードパーティが利用するに際し、当該通信事業者における加入者の意思が確実に反映されるようにした通信サービス提供システムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一つの実施の形態としての通信サービス提供システムおよび関連するノードを表す概念図である。
【図2】図1の通信サービス提供システムにおいてコンテンツプロバイダの認証用に用いられるサードパーティプロファイルの構成例を表す図である。
【図3】1人のエンドユーザに関する加入者プロファイルの構成例を表す図である。
【図4】複数人のエンドユーザに関する加入者プロファイルの構成例を表す図である。
【図5】本発明の実施の形態である通信サービス提供システムにおけるコンテンツプロバイダの認証、認可に関する処理を表すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態である通信サービス提供システムにおけるエンドユーザの制御態様の一例を表すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態である通信サービス提供システムにおけるエンドユーザの制御態様の他の例を表すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態である通信サービス提供システムとその関連ノードにおいて、エンドユーザの制御に規制がかけられる状況を表すシーケンスチャートである。
【図9】本発明の実施の形態である通信サービス提供システムとその関連ノードにおいて、エンドユーザの制御に規制がかけられる状況に関する他の例を表すシーケンスチャートである。
【図10】本発明の実施の形態である通信サービス提供システムとその関連ノードにおいて、エンドユーザの制御に規制がかけられる状況に関する他の例を表すシーケンスチャートである。
【図11】本発明の実施の形態としての通信サービス提供システムにおいて、通信事業者が運営する通信システムとサードパーティの通信設備、および、エンドユーザの端末装置との関係を表すシーケンスチャートである。
【図12】従来の通信サービス提供システムにおいて、通信事業者が運営する通信システムとサードパーティの通信設備、および、エンドユーザの端末装置との関係を表すシーケンスチャートである。
【図13】図12のシーケンスチャートを参照して説明したサードパーティによるネットワークの利用における不正な運用について例示的に説明するためのシーケンスチャートである。
【図14】図12のシーケンスチャートを参照して説明したサードパーティによるネットワークの利用における不正な運用の他の例について説明するためのシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について詳述することにより、本発明を明らかにする。
(システムの構成の概要)
図1は、本発明の一つの実施の形態としての通信サービス提供システムおよび関連するノードを表す概念図である。
図1において、この発明の実施の形態としての通信サービス提供システム100は、APIGW101とキャリアネットワーク102とを含んでいる。
APIGW101はAPI(Application Program Interface)の機能とGW(Gate Way)の機能を含む複合的ノードであり、以降、この複合的ノードを図1に表記のとおりAPIGWと言う。
【0030】
一方、キャリアネットワーク102は、通信事業者の運営するネットワークであり、図1ではキャリアNWと表記されている。
図1において、キャリアネットワーク102は、後述するような、プロファイル保有装置、制御装置、制御前エンドユーザ意思確認機能ノード、交換機、その他データの無線伝送区間を担う公知のノード等を含んで構成され、複数の加入者(それら加入者のユーザ端末)111、112、113を擁している。
また、図示の他の通信事業者のネットワーク(図1では他キャリアNWと表記)120は、加入者(それら加入者のユーザ端末)121、122を擁している。
【0031】
サードパーティ(3rd Party)たる各コンテンツプロバイダ(図1ではCP1、CP2、CP3と表記)131、132、133は、本例では、インターネット140を介して通信サービス提供システム100と結ばれている。尚、本発明の技術思想は、各コンテンツプロバイダ131、132、133と通信サービス提供システム100とはインターネット140を介して結ばれているか否かを問うものではない。
【0032】
(サードパーティプロファイルの構成例)
図2は、図1の通信サービス提供システム100においてAPIの提供者たる通信事業者によってコンテンツプロバイダの認証用に用いられるサードパーティプロファイルの構成例を表す図である。
このサードパーティプロファイルは、通信事業者がそのネットワーク機能の使用を認可するサードパーティとしての条件を規定するものである。
図2の例では、サードパーティたるコンテンツプロバイダCP1(電話番号09099990001を管理番号とし、図1において符号131が附されている)について、APIリスト欄の各API1、API2、…、APIn(nは自然数)について、平日および土日祝日の区分において、それぞれの時間帯事に使用可(○)および使用不可(×)が図示のごとく規定されている。尚、使用可とする条件は、通信事業者自身による使用条件との関係において、排他的であることを必然とするものではない。
【0033】
サードパーティプロファイルにおける認可(許諾)の条件は、通信事業者がコンテンツプロバイダにAPIを提供する際の通信事業者とコンテンツプロバイダとの契約として取り決められ、汎用のデータベース構築の技術を適用する等して通信事業者によって作成され、通信サービス提供システム100に保存されている。
【0034】
図3は、1人のエンドユーザに関する加入者プロファイルの構成例を表す図である。この加入者プロファイルは、APIを提供する通信事業者やエンドユーザ(加入者)自身が、エンドユーザによるネットワーク機能(例えば、ユーザ端末への制御機能)の許諾または拒否の設定条件を規定するものである。
【0035】
そして、このような加入者プロファイルは、エンドユーザによる事前申込みやネットワーク側からエンドユーザのユーザ端末への制御を実行する直前の段階での当該エンドユーザによる許諾または拒否の意思表示の操作等に基づいて決まるものであり、例えば、HLR等の通信事業者の加入者プロファイルを保持する装置に保持される。このように保持された加入者プロファイルは、通信事業者によるエンドユーザ(加入者)への制御の規制を行うための基準とされる。
【0036】
図3の例では、エンドユーザ(電話番号が09011110001であるユーザ1であり、例えば、図1におけるユーザ端末111)に関する加入者プロファイルである。この加入者プロファイルでは、コンテンツプロバイダCP1(図1において符号131が附されている)について、時間帯に関する条件として、APIリスト欄の各API1、API2、…、APInについて、平日および土日祝日の区分において、それぞれの時間帯事に使用可(○)および使用不可(×)が図示のごとく規定されている。また、場所に関する条件として、APIリスト欄の各API1、API2、…、APInについて、横須賀、東京、…、といったそれぞれの地域の区分毎に使用可(○)および使用不可(×)が図示のごとく規定されている。以上のような規定の仕方は、コンテンツプロバイダCP2(図1において符号132が附されている)について同様である。
尚、使用可とする条件は、通信事業者自身による使用条件との関係において、排他的であることを必然とするものではない。
【0037】
図4は、複数人のエンドユーザに関する加入者プロファイルの構成例を表す図である。この加入者プロファイルは、APIを提供する通信事業者やエンドユーザ(加入者)自身が、エンドユーザによるネットワーク機能(例えば、ユーザ端末への制御機能)の許諾または拒否の設定条件を規定するものである。
そして、このような加入者プロファイルは、エンドユーザによる事前申込みやネットワーク側からエンドユーザの装置であるユーザ端末への制御を実行する直前の段階での当該エンドユーザによる許諾または拒否の意思表示の操作等に基づいて決まるものであり、例えば、HLR等の通信事業者の加入者プロファイルを保持する装置に保持される。このように保持された加入者プロファイルは、通信事業者によるエンドユーザ(加入者)への制御の規制を行うための基準とされる。
【0038】
図4の例では、複数のAPIのうちAPI1に関して、一の通信事業者に係る自網の各エンドユーザの装置(電話番号が09011110001〜0901111000nである各ユーザ端末)に対する接続先が自網の各エンドユーザであるか他網の各エンドユーザであるかの区分に応じて、相互の接続に関する許諾(○)または拒否(×)が図示のごとく規定されている。
【0039】
(コンテンツプロバイダの認証、認可に関する処理)
図5は、本発明の実施の形態である通信サービス提供システム100(図1)におけるコンテンツプロバイダの認証、認可に関する処理を表すフローチャートである。
図5において、例えば、サードパーティであるコンテンツプロバイダCP1(図1において符号131が附されている)から発せられたネットワーク機能の起動要求が受信されると(S501)、該当するコンテンツプロバイダプロファイル(図中、CPプロファイルと表記)の参照要求処理を実行し(S502)、参照したコンテンツプロバイダプロファイルに基づいてエンドユーザの装置(ユーザ端末)に対する制御の可否を判定する(S503)。
【0040】
ステップS503において、エンドユーザの装置(ユーザ端末)に対する制御が許容されていると判定されたときには(S503:Yes)、そのエンドユーザの装置(ユーザ端末)に対する制御を実行する(S504)。
一方、ステップS503において、エンドユーザの装置(ユーザ端末)に対する制御が許容されていないと判定されたときには(S503:No)、その制御については実行を規制する(S505)。
【0041】
(エンドユーザの装置の制御態様の例示)
図6は、本発明の実施の形態である通信サービス提供システム100(図1)におけるエンドユーザの装置の制御態様の一例を表すフローチャートである。
本発明の実施の形態である通信サービス提供システム100(図1)において、例えば、サードパーティであるコンテンツプロバイダCP1(図1において符号131が附されている)から発せられたネットワーク機能の起動要求が受信されると(S601)、加入者プロファイル番号n(nは自然数であり、ここでは全加入者プロファイルが連続番号で特定されるものであると仮定する)の初期値としてn=1を設定する(S602)。
そして、該当する加入者プロファイル(加入者プロファイル1)の参照要求処理を実行する(S603)。
【0042】
次いで、参照した加入者プロファイル1に基づいてエンドユーザ(ユーザ端末)に対する制御の可否を判定する前段で、当該加入者プロファイル1に制御内容が明示されているか否かを判定する(S604)。
ステップS604において、制御内容が明示されていると判定されたときには(S604:Yes)、次いで、エンドユーザの装置に対する制御(エンドユーザ制御)が規制されているか否かを判定する(S605)。
【0043】
ステップS605で、その制御内容についてのエンドユーザ制御が規制されていると判定されたときには(S605:規制)、当該エンドユーザ制御の実行を規制する処置をとる(S606)。
一方、ステップS605において、当該制御が許容されていると判定されたときには(S605:許容)、該許容されているエンドユーザ制御を実行する(S607)。
そして、ステップS606でのエンドユーザ制御の規制処置、または、ステップS607でのエンドユーザ制御の実行の後、予定の全メンバ(加入者)に関してエンドユーザ制御の可否判定が実行されたか否かを判断する(S608)。
【0044】
そして、予定の全メンバ(加入者)に関して既にエンドユーザ制御の可否判定が実行されたと判定された場合には(S608:Yes)そこで処理を終了する。
一方、未だ、予定の全メンバ(加入者)に関してエンドユーザ制御の可否判定が実行されていないと判定された場合には(S608:No)、加入者プロファイル番号nについて1だけインクリメントして(S609)ステップS603に戻る。
【0045】
また、既述のステップS604での判定が否定的(加入者プロファイル番号nに制御内容が明示されていないと判定されたときには(S604:No)、制御の実行前にその都度制御の可否判定を実行する(S610)。
以上のようにして、予定の全メンバ(加入者)に関してエンドユーザ制御の可否判定乃至はエンドユーザ制御にかかるその都度の事前の可否判定が実行されることになる。
【0046】
図7は、本発明の実施の形態である通信サービス提供システム100(図1)におけるエンドユーザの装置の制御態様の他の例を表すフローチャートである。
本発明の実施の形態である通信サービス提供システム100(図1)において、例えば、サードパーティであるコンテンツプロバイダCP1(図1において符号131が附されている)から発せられたネットワーク機能の起動要求が受信されると(S701)、該当する制御の実行前にその都度エンドユーザの意思を確認する態様の制御機能を起動する(S702)。
【0047】
ステップS702に次いで、該当するエンドユーザからの意思を受信し(S703)、この受信内容に基づいてエンドユーザに対する制御が許容されているか規制されているかを判定する(S704)。
ステップS704で、エンドユーザに対する制御が規制されていると判定されたときには(S704:規制)、制御の実行を規制する(S705)。次いで、加入者プロファイルの更新の要否を判定し(S706)、不要と判定されたときには(S706:不要)、そのまま処理を終了する。
一方、ステップS706で加入者プロファイルの更新を要すると判定されたときには(S706:必要)、該当する加入者プロファイルの更新を実行して処理を終了する。
【0048】
(実施の形態としての通信サービス提供システム…場合1)
図8は、本発明の実施の形態である通信サービス提供システム100(図1)とその関連ノードにおいて、エンドユーザによる意思表明に基づいてユーザ端末に対するサードパーティたるコンテンツプロバイダ(図8では、CP(3rd Party)と表記)による制御に規制がかけられる状況を表すシーケンスチャートである。
そして、このシーケンスチャートは、音声・テレビ電話の接続制御時におけるガイダンスの送出に係る動作を表している。
【0049】
図8に表記の各ノードは、CP(3rd Party)、APIGW、プロファイル保有装置、制御装置、制御前エンドユーザ意思確認機能ノード、交換機、エンドユーザ(ユーザ端末)である。CP(3rd Party)は、図1におけるコンテンツプロバイダ(図1ではCP1、CP2、CP3と表記)131、132、133の何れかがこれに該当し、APIGWは図1におけるAPIGW101がこれに該当する。
【0050】
また、プロファイル保有装置(例えば、HLR等)、制御装置、制御前エンドユーザ意思確認機能ノード、交換機は、それぞれ、この図8を参照して説明する機能を有するノードであって、本例では、これらのノードは何れも図1におけるキャリアネットワーク102に備えられている。
図8において、コンテンツプロバイダからAPIGWにAPI利用要求が発せられるが(S801)、このAPI利用要求は、例えば、ソーシャル・ネットワーキング・サービス名で特定されるような、エンドユーザ(その端末)に対する制御を行うサービス主体者の名称、当該制御を受ける(複数の)対象者を特定するID、および、これら対象者名(サービス上の称呼であり得る)等によって行われる。
【0051】
ステップS801のAPI利用要求を受けたAPIGWは、コンテンツプロバイダプロファイル(適宜CPプロファイルと略記)取得要求をプロファイル保有装置に発する(S802)。
ステップS802のCPプロファイル取得要求を受けたプロファイル保有装置はCPプロファイル取得応答として該当するプロファイルデータをAPIGWに返す(S803)。
【0052】
ステップS803のCPプロファイル取得応答を受けたAPIGWは、API利用要求元のコンテンツプロバイダが契約によってネットワーク機能の正規の使用許諾を受けたコンテンツプロバイダであることの確認(認証)、および、エンドユーザに対する既定の制御を実行する正規の権限を有するものであることの確認(認可)を実行する(S804)。
ステップS804における認証および認可の確認が行われると、次いで、エンドユーザ制御の実行に移行する(S805)。
そして、APIGWから制御装置に制御起動要求が発せられ(S806)、これ以降のステップにおいて制御前エンドユーザ意思確認動作(図8において破線の枠で囲まれた部分の各ステップ)が起動し実行される。
【0053】
この制御前エンドユーザ意思確認動作は、エンドユーザに関する制御が実行されようとする都度、ガイダンスにより事前にエンドユーザの意思確認を行う動作である。
即ち、ステップS806の制御起動要求を受けた制御装置は、制御前エンドユーザ意思確認の実行を制御前エンドユーザ意思確認機能ノードに要求する(S807)。このステップS807では、ステップS801について既述の如く、ソーシャル・ネットワーキング・サービス名で特定されるような、エンドユーザの装置に対する制御を行うサービス主体者の名称、当該制御を受ける(複数の)対象者を特定するID、および、これら対象者名(サービス上の称呼であり得る)等を提供することを伴って行われる。
【0054】
ステップS807の要求を受けた制御前エンドユーザ意思確認機能ノードでは、提供された上述のサービス主体者の名称、当該制御を受ける(複数の)対象者を特定するID、および、これら対象者名の情報に基づいて、該当するエンドユーザに送出する音声および映像によるガイダンスを作成する(S808)。
ステップS808で作成されるガイダンスは、エンドユーザによる選択操作を促す案内情報であり、例えば、「“…(サービス名)…”から接続します。接続メンバは、接続対象者名(1)、接続対象者名(2)、…接続対象者名(n)、です。おつなぎする場合は1を、切断する場合は2を押してください。」といった音声による、或いは、音声および映像によるガイダンスである。
【0055】
ステップS808で作成されたガイダンスは、図中「音声/TV電話着信制御」と表記のように、例えば、汎用のセッション制御プロトコルであるSIP(Session Initiation Protocol)による制御信号が交換機を通して(S809)エンドユーザに送信される(S810)。
ステップS810によってこの制御信号を受けたエンドユーザ(そのユーザ端末)は、例えばSIPによる制御信号によって応答を返す。この応答は、交換機を経由して(S811)、制御前エンドユーザ意思確認機能ノードに送られる(S812)。
【0056】
ステップS812の応答によって、制御前エンドユーザ意思確認機能ノードとエンドユーザ(そのユーザ端末)との間のガイダンス伝送路が確立し、この伝送路を通して、ステップS808で作成された、音声による、或いは、音声および映像によるガイダンスがエンドユーザ(そのユーザ端末)に送信される(S813)。
ステップS813によるガイダンスを視聴したエンドユーザは、そのユーザ端末で、ガイダンスに従った操作(上掲の例では、接続希望の場合は操作キー1を、切断希望の場合は操作キー2を押すキー入力操作)を行なう(S814)。
【0057】
ステップS814のキー入力操作に基づいて、キー入力信号が制御前エンドユーザ意思確認機能ノードに返される(S815)。
ステップS815のキー入力応答を受けた制御前エンドユーザ意思確認機能ノードは、当該キー入力操作に対応する動作(制御)を実行する旨のガイダンス(例えば、エンドユーザが接続を希望して操作キー1を押した場合には「おつなぎします。このままお待ちください。」といった音声による、或いは、音声および映像によるガイダンス)をエンドユーザ(そのユーザ端末)に送出する(S816)。
【0058】
ステップS816のガイダンス送出を行った制御前エンドユーザ意思確認機能ノードは、制御装置に、エンドユーザに対する制御を許容する旨の応答を返す(S817)。
制御装置は、エンドユーザ(そのユーザ端末)それぞれに対してステップS807でのエンドユーザの意思確認の発信からステップS817でそれへの応答を受けるまでのステップを実行する(S818…複数の繰り返しを代表的に表記)。
ステップS818に次いで、制御装置は、交換機に対して該当する全エンドユーザに関する接続指示を発する(S819)。
【0059】
(実施の形態としての通信サービス提供システム…場合2)
図9は、本発明の実施の形態である通信サービス提供システム100(図1)とその関連ノードにおいて、エンドユーザによる意思表明に基づいてユーザ端末に対するサードパーティたるコンテンツプロバイダ(図9では、CP(3rd Party)と表記)による制御に規制がかけられる状況に関する他の例を表すシーケンスチャートである。
そして、このシーケンスチャートは、パケット接続制御時におけるメールの送出に係る動作を表している。
【0060】
図9に表記の各ノードは、図8を参照して既述の各ノードのうち交換機を除く各対応するノード、即ち、CP(3rd Party)、APIGW、プロファイル保有装置、制御装置、制御前エンドユーザ意思確認機能ノード、エンドユーザ(ユーザ端末)である。従って、これらノードの概要に関する説明は、図8を参照して既述の説明を援用する。そして、個々には以下に言及する。
【0061】
図9において、コンテンツプロバイダからAPIGWにAPI利用要求が発せられるが(S901)、このAPI利用要求は、図8を参照して既述のように、例えば、ソーシャル・ネットワーキング・サービス名で特定されるような、エンドユーザ(その端末)に対する制御を行うサービス主体者の名称、当該制御を受ける(複数の)対象者を特定するID、および、これら対象者名(サービス上の称呼であり得る)等によって行われる。
【0062】
ステップS901のAPI利用要求を受けたAPIGWは、コンテンツプロバイダプロファイル(適宜CPプロファイルと略記)取得要求をプロファイル保有装置に発する(S902)。
ステップS902のCPプロファイル取得要求を受けたプロファイル保有装置はCPプロファイル取得応答として該当するプロファイルデータをAPIGWに返す(S903)。
【0063】
ステップS903のCPプロファイル取得応答を受けたAPIGWは、API利用要求元のコンテンツプロバイダが契約によってネットワーク機能の正規の使用許諾を受けたコンテンツプロバイダであることの確認(認証)、および、エンドユーザに対する既定の制御を実行する正規の権限を有するものであることの確認(認可)を実行する(S904)。
【0064】
ステップS904における認証および認可の確認が行われると、次いで、エンドユーザ制御の実行に移行する(S905)。
そして、APIGWから制御装置に制御起動要求が発せられ(S906)、これ以降のステップにおいて制御前エンドユーザ意思確認動作(図9において破線の枠で囲まれた部分の各ステップ)が起動し実行される。
【0065】
この制御前エンドユーザ意思確認動作は、エンドユーザに関する制御が実行されようとする都度、メールにより事前にエンドユーザの意思確認を行う動作である。
即ち、ステップS906の制御起動要求を受けた制御装置は、制御前エンドユーザ意思確認の実行を制御前エンドユーザ意思確認機能ノードに要求する(S907)。このステップS907では、ステップS901について既述の如く、ソーシャル・ネットワーキング・サービス名で特定されるような、エンドユーザ(その端末)に対する制御を行うサービス主体者の名称、当該制御を受ける(複数の)対象者を特定するID、および、これら対象者名(サービス上の称呼であり得る)等を提供することを伴って行われる。
【0066】
ステップS907の要求を受けた制御前エンドユーザ意思確認機能ノードでは、提供された上述のサービス主体者の名称、当該制御を受ける(複数の)対象者を特定するID、および、これら対象者名の情報に基づいて、該当するエンドユーザに送出するメールによるガイダンス(メッセージ)を作成する(S908)。
ステップS908で作成されるメールは、エンドユーザによる選択操作を促す案内情報であり、例えば、「“…(サービス名)…”から接続します。接続メンバは、接続対象者名(1)、接続対象者名(2)、…接続対象者名(n)、です。接続する場合は5分以内に本メール中のURL1に、切断する場合はURL2におつなぎください。」といったメールによるメッセージである。
【0067】
ステップS908で作成されたメッセージは、メールによってエンドユーザ(そのユーザ端末)に送信される(S909)。
ステップS909によってこのメールによるメッセージを受けたエンドユーザは、そのユーザ端末に対しメッセージに従った操作(上掲の例では、接続希望の場合はURL1につなぎ、切断希望の場合はURL2につなぐ操作)を行う(S910)。
【0068】
ステップS910のキー入力操作(例えば、接続希望の場合はURL1につなぐ操作)に基づいて、接続希望の旨の信号が制御前エンドユーザ意思確認機能ノードに返される(S911)。
ステップS911の接続希望の旨の応答を受けた制御前エンドユーザ意思確認機能ノードは、制御装置に、エンドユーザに対する制御を許容する旨の応答を返す(S912)。
【0069】
制御装置は、エンドユーザ(そのユーザ端末)それぞれに対してステップS907でのエンドユーザの意思確認の発信からステップS912でそれへの応答を受けるまでのステップを実行する(S913…複数の繰り返しを代表的に表記)。
ステップS913に次いで、制御装置は、交換機に対して該当する全エンドユーザに関する接続指示を発する(S914)。
【0070】
(実施の形態としての通信サービス提供システム…場合3)
図10は、本発明の実施の形態である通信サービス提供システム100(図1)とその関連ノードにおいて、エンドユーザによる意思表明に基づいてユーザ端末に対するサードパーティたるコンテンツプロバイダ(図中、CP(3rd Party)と表記)による制御に規制がかけられる状況に関する他の例を表すシーケンスチャートである。
【0071】
そして、このシーケンスチャートは、音声・テレビ電話の接続制御時における文字による案内表示の送出動作を表している。
図10に表記の各ノードは、図8を参照して既述の各ノード、即ち、CP(3rd Party)、APIGW、プロファイル保有装置、制御装置、制御前エンドユーザ意思確認機能ノード、交換機、エンドユーザの装置である。従って、これらのノードの概要に関する説明は、図8を参照して既述の説明を援用する。そして、個々には以下に言及する。
【0072】
図10において、コンテンツプロバイダからAPIGWにAPI利用要求が発せられるが(S1001)、このAPI利用要求は、図8を参照して既述のように、例えば、ソーシャル・ネットワーキング・サービス名で特定されるような、エンドユーザ(その端末)に対する制御を行うサービス主体者の名称、当該制御を受ける(複数の)対象者を特定するID、および、これら対象者名(サービス上の称呼であり得る)等によって行われる。
【0073】
ステップS1001のAPI利用要求を受けたAPIGWは、コンテンツプロバイダプロファイル(適宜CPプロファイルと略記)取得要求をプロファイル保有装置に発する(S1002)。
ステップS1002のCPプロファイル取得要求を受けたプロファイル保有装置はCPプロファイル取得応答として該当するプロファイルデータをAPIGWに返す(S1003)。
【0074】
ステップS1003のCPプロファイル取得応答を受けたAPIGWは、API利用要求元のコンテンツプロバイダが契約によってネットワーク機能の正規の使用許諾を受けたコンテンツプロバイダであることの確認(認証)、および、エンドユーザに対する既定の制御を実行する正規の権限を有するものであることの確認(認可)を実行する(S1004)。
【0075】
ステップS1004における認証および認可の確認が行われると、次いで、エンドユーザ制御の実行に移行する(S1005)。
そして、APIGWから制御装置に制御起動要求が発せられ(S1006)、これ以降のステップにおいて制御前エンドユーザ意思確認動作(図10において破線の枠で囲まれた部分の各ステップ)が起動し実行される。
【0076】
この制御前エンドユーザ意思確認動作は、エンドユーザに関する制御が実行されようとする都度、接続着信時の文字表示により事前にエンドユーザの意思確認を行う動作である。
即ち、ステップS1006の制御起動要求を受けた制御装置は、制御前エンドユーザ意思確認の実行を制御前エンドユーザ意思確認機能ノードに要求する(S1007)。このステップS1007では、ステップS1001について既述の如く、ソーシャル・ネットワーキング・サービス名で特定されるような、エンドユーザ(その端末)に対する制御を行うサービス主体者の名称、当該制御を受ける(複数の)対象者を特定するID、および、これら対象者名(サービス上の称呼であり得る)等を提供することを伴って行われる。
【0077】
ステップS1007の要求を受けた制御前エンドユーザ意思確認機能ノードでは、提供された上述のサービス主体者の名称、当該制御を受ける(複数の)対象者を特定するID、および、これら対象者名の情報に基づいて、該当するエンドユーザに送出する文字による案内表示を作成する(S1008)。
ステップS1008で作成される文字による案内表示は、エンドユーザによる選択操作を促す案内情報であり、例えば、「“…(サービス名)…”から接続します。接続メンバは、接続対象者名(1)、接続対象者名(2)、…接続対象者名(n)、です。おつなぎする場合は応答ください。」といった表示の文字列である。
【0078】
ステップS1008での文字による案内表示の作成が完了すると、その旨の応答が制御装置に返される(S1009)。
ステップS1009の応答を受けた制御装置は、エンドユーザ(そのユーザ端末)それぞれに対して、交換機を介して、既述の文字による案内表示を配信する(S1010、S1011)。
ステップS1011での文字による案内表示を受けた各エンドユーザは、各自の意思によって、応答し、或いは、応答しない。
【0079】
以上、図8、図9、および、図10を参照して説明したところから理解されるとおり、制御装置、および、制御前エンドユーザ意思確認機能ノード、(図8および図10のシステムでは、更に、交換機)における各該当する機能部は、サードパーティからのエンドユーザに対する通信サービス上での制御に係る要求を契機として該要求におけるエンドユーザの意思の反映状況を該制御の実行に先行して識別するエンドユーザ意思反映状況識別部と、このエンドユーザ意思反映状況識別部における識別結果に応じてエンドユーザに対する通信サービス上での制御に係る規制を行うエンドユーザ制御規制部と、を構成している。
そして、エンドユーザ意思反映状況識別部は、サードパーティが利用するネットワーク機能によるサービスの態様(音声+映像、メール、文字列)に応じて個別に当該識別を行う。
【0080】
(実施の形態としての通信サービス提供システム…場合4)
図11は、本発明の実施の形態としての通信サービス提供システムにおいて、通信事業者が運営する通信システム(図では、キャリアと表記)とサードパーティの通信設備(図では、3rd Partyと表記)、および、エンドユーザの端末装置(図では、ユーザ端末と表記)との関係を概念的に表すシーケンスチャートである。
【0081】
図11において、ユーザ端末から3rd Partyに対して携帯電話番号によって自己を特定してサービス契約手続が実行される(S1101)。ステップS1101の手続はU−Planeで実行される。このステップS1101の履行によって3rd Partyとユーザ端末との間にセッションが確立する。
そして、3rd Partyからキャリアに対して、3rd Partyが利用する趣旨でサービス登録した該当するAPIの利用に関する要求が実行される(S1102)。ステップS1102においては、3rd Partyが利用するAPIのID、ユーザが利用するサービスのIDとユーザの電話番号等を含むユーザ情報、サービス名等が通知される。
【0082】
ステップS1101の手続が確立した段階で、3rd Partyとユーザ端末との間でセッションが確立するため、これ以降、キャリアは3rd Partyによるネットワークの利用について干渉できない状態になっている。
本発明の実施の形態では、特に、S1102の要求を受けたキャリアは、自網のログに基づいて、U−Planeにおける事前の通信が行われていたか否かを識別する(S1103)。
【0083】
ステップS1103の識別によって、3rd PartyからのAPIの利用に関する要求について、事前に、エンドユーザの意思によるサービスを享受する旨の契約が締結されているか否かが確認できる。
ステップS1103の確認後、キャリアは、3rd Partyの認証とエンドユーザが自網におけるエンドユーザ(加入者)であることの判定を実行する(S1104)。
【0084】
ステップS1104の判定実行後、キャリアは応答の待ち時間を限定するためのタイマを起動させて(S1105)、登録確認のメッセージをユーザ端末に送信する(S1106)。このステップS1104での登録確認は、サービス名、および、ユーザが利用する趣旨でサービス登録した該当するAPIのURLを以って実行される。
ステップS1106の登録確認に対して、ユーザ端末から、ユーザが利用する趣旨でサービス登録した該当するAPIを確かに利用する旨の回答を受信すると(S1107)、キャリアは、ユーザ端末からのパスワード(図中Passと表記)の一致を判定する処理(S1108)を経て後、正規のユーザによる応諾の意思があるものと認識して、これに該当するユーザに関するプロファイルを更新する(S1109)。
ステップS1109のプロファイル更新の後、キャリアは、処理完了の旨の応答を3rd Partyに返す(S1110)。このステップS1110の応答においては、ユーザが利用するサービスのIDとサービス名が通知される。
【0085】
以上において、ステップS1103の識別によって、3rd PartyからのAPIの利用に関する要求について、事前に、エンドユーザの意思によるサービスを享受する旨の契約が締結されているか否を確認する。更に、ステップS1108におけるユーザ端末からのパスワードの一致を判定する。このため、図12ないし図14を参照して説明したように、悪意のサードパーティによる不所望な広告の着信が発生したり不正な制御を受けエンドユーザが被害を被るといった虞が有効に予防されることになる。
【0086】
以上、図11を参照して説明したところから理解されるとおり、図では、キャリアと表記された通信事業者が運営する通信システムにおける各該当する機能部は、サードパーティからのエンドユーザに対する通信サービス上での制御に係る要求を契機として該要求におけるエンドユーザの意思の反映状況を該制御の実行に先行して識別するエンドユーザ意思反映状況識別部と、このエンドユーザ意思反映状況識別部における識別結果に応じてエンドユーザに対する通信サービス上での制御に係る規制を行うエンドユーザ制御規制部と、を構成している。
【0087】
尚、本発明の範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらすすべての実施形態をも含む。さらに、本発明の範囲は、請求項1により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、すべての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画され得る。
【符号の説明】
【0088】
100………………………………………通信サービス提供システム
101………………………………………APIGW
102………………………………………キャリアネットワーク
111,112,113…………………加入者(それら加入者のユーザ端末)
120………………………………………他キャリアネットワーク
121,122……………………………他網のユーザ端末
131,132,133…………………コンテンツプロバイダ(サードパーティ)
140………………………………………インターネット
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信事業者が提供しているネットワーク機能の利用の権限をサードパーティ(3rd Party:第三者)にも許諾する通信サービス提供システムに関する。
特に、通信事業者が、一または複数のサードパーティに、自己が保有するネットワーク機能の一部または全部の利用を許諾するに際し、当該サードパーティの適格性の判定と、該利用が前記通信事業者における加入者に及ぼす作用を規制することを可能にする通信サービス提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、通信事業者が、自己が保有するネットワーク機能の一部を、コンテンツプロバイダやサービスプロバイダ等のサードパーティに対して有償で使用許諾するという新たな事業展開が始まっている。
このような動静にあって、携帯通信事業者が一般加入者向けに具備している認証機能および課金機能をそのまま利用し、サードパーティがネットワーク機能の利用に際して事前の登録処理を行うことなく、確実に認証・課金が行える方法が既に提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、一方、通信サービス提供システムに適用するゲートウェイによって、通信サービスプロバイダとこの通信サービスプロバイダから提供される機能を利用するサードパーティとの間のアクセスポイントを提供する技術に関し、ゲートウェイで、使用可能なサービスを公表し、該公表されたサービスへのサードパーティからの要求を認証、許可、及び処理すると共に、無許可のアクセスに対して通信サービスプロバイダを保護する技術も既に提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−206341号公報
【特許文献2】特開2007−89199号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
サードパーティに通信事業者のネットワーク機能を提供する場合、インターフェース仕様を整備するだけでは不十分であり、通信事業者がサードパーティを認証および認可する機能が必要となる。
また、通信事業者のネットワーク機能のうちには、通信事業者における加入者(以下、エンドユーザという)の用いる携帯電話機その他の端末装置を制御するものも存在するため、エンドユーザにとって不所望な制御をサードパーティから受けてしまうおそれがある。接続を希望しないエンドユーザ間が接続されてしまう可能性の存在等がその例である。
【0006】
更に、通信事業者が管理する制御判定用の加入者プロファイルへの登録の権限までも、サードパーティにも許諾した場合には、この権限を悪意のあるサードパーティが利用することによって、エンドユーザにとって不快な着信が発生するといった危惧も無いとは言えない。
【0007】
図12は、上述におけるような通信事業者が運営する通信システム(図では、キャリアと表記)とサードパーティの通信設備(図では、3rd Partyと表記)、および、エンドユーザの端末装置(図では、ユーザ端末と表記)との関係を概念的に表すシーケンスチャートである。尚、以下、適宜、加入者をユーザと言う。
図12において、ユーザ端末から3rd Partyに対して携帯電話番号によって自己を特定してサービス契約手続が実行される(S1201)。ステップS1201の手続はU−Plane(ユーザプレーン)で実行される。このステップS1201の履行によって3rd Partyとユーザ端末との間にセッションが確立する。
【0008】
そして、3rd Partyからキャリアに対して、3rd Partyが利用する趣旨でサービス登録した該当するAPIの利用に関する要求が実行される(S1202)。ステップS1202においては、3rd Partyが利用するAPIのID、ユーザが利用するサービスのIDとユーザの電話番号等を含むユーザ情報、サービス名等が通知される。
【0009】
ステップS1201の手続が確立した段階で、3rd Partyとユーザ端末との間でセッションが確立するため、これ以降、キャリアは3rd Partyによるネットワークの利用について干渉できない状態になっている。
S1202の要求を受けたキャリアは、3rd Partyの認証とエンドユーザが自網におけるエンドユーザ(加入者)であることの判定を実行する(S1203)。
【0010】
ステップS1203の判定実行後、キャリアは応答の待ち時間を限定するためのタイマを起動させて(S1204)、登録確認のメッセージをユーザ端末に送信する(S1205)。このステップS1205での登録確認は、サービス名、および、ユーザが利用する趣旨でサービス登録した該当するAPIのURLを以って実行される。
ステップS1205の登録確認に対して、ユーザ端末から、ユーザが利用する趣旨でサービス登録した該当するAPIを確かに利用する旨の回答を受信すると(S1206)、キャリアは、ユーザによる応諾の意思があるものと認識して、これに該当するユーザに関するプロファイルを更新する(S1207)。
ステップS1207のプロファイル更新の後、キャリアは、処理完了の旨の応答を3rd Partyに返す(S1208)。このステップS1208の応答においては、ユーザが利用するサービスのIDとサービス名が通知される。
【0011】
図13は、図12のシーケンスチャートを参照して説明した3rd Partyによるネットワークの利用において、場合によっては懸念される不正な運用について説明するためのシーケンスチャートである。
図13において、図12のステップS1202に対応するステップS1301では、3rd Partyとユーザ端末との間でセッションが確立している。このため、これ以降、3rd Partyからキャリアに対して、3rd Partyが利用する趣旨でサービス登録した該当するAPIの利用に関する要求が実行される。この要求に際して、3rd Partyからキャリアに対して、ステップS1202におけると同様の、利用するAPIのID、ユーザが利用するサービスのIDとユーザの電話番号等を含むユーザ情報、サービス名に加えて、ユーザの意思によらずに商品の広告等の情報までも送信してしまうことが可能である。
【0012】
そして、ステップS1301で送信された情報を受けたキャリア側では、このような商品の広告等の情報を含むことに拘わらず、既述のステップS1203に対応する処理として、3rd Partyの認証とエンドユーザが自網におけるエンドユーザ(加入者)であることの判定を実行する(S1302)。
ステップS1302の判定実行後、キャリアは応答の待ち時間を限定するためのタイマを起動させて(S1303)、登録確認のメッセージをユーザ端末に送信する(S1304)。このステップS1304での登録確認は、サービス名、および、ユーザが利用する趣旨でサービス登録した該当するAPIのURLを以って実行される。そして、この場合、サービス名の情報に付帯して、上述のようなユーザの意思によらない商品の広告等の情報までもがエンドユーザに届いてしまう可能性がある。
【0013】
即ち、図13を参照して説明した状況では、図12を参照して既述のステップS1201のようなU−Planeにおける3rd Partyとユーザ端末間のセッション確立が前段に存在しない場合であっても、悪意のある3rd PartyがエンドユーザのIDをランダムに指定して上述のサービス登録したAPIを利用可能になってしまう。従って、3rd Partyは、悪意で、不所望とするような情報までもユーザ端末に送り込んでしまえる余地がある。
【0014】
図14は、図12のシーケンスチャートを参照して説明した3rd Partyによるネットワークの利用において、場合によっては懸念される不正な運用の他の例について説明するためのシーケンスチャートである。
図14において、図12のステップS1202に対応するステップS1401では、3rd Partyとユーザ端末との間でセッションが確立している。このため、これ以降、3rd Partyからキャリアに対して、3rd Partyが利用する趣旨でサービス登録した該当するAPIの利用に関する要求が実行される。この要求に際して、3rd Partyからキャリアに対して、ステップS1202におけると同様の、利用するAPIのID、ユーザが利用するサービスのIDとユーザの電話番号等を含むユーザ情報、サービス名が送信される。
【0015】
そして、ステップS1401で送信された情報を受けたキャリア側では、既述のステップS1203に対応する処理として、3rd Partyの認証とエンドユーザが自網におけるエンドユーザ(加入者)であることの判定を実行する(S1402)。
ステップS1402の判定実行後、キャリアは応答の待ち時間を限定するためのタイマを起動させて(S1403)、登録確認のメッセージをユーザ端末に送信する(S1404)。このステップS1404での登録確認は、サービス名、および、ユーザが利用する趣旨でサービス登録した該当するAPIのURLを以って実行される。
【0016】
ステップS1404の登録確認に対して、場合によっては、ユーザ自身の不注意等によって、不所望な制御等を含むサービスについてまで登録に合意してしまうこと(図14では、このような不注意等による登録合意の場合を示してある)が発生し得る(S1405)。
S1405での合意に基づいて、ユーザ端末から、ユーザが利用する趣旨でサービス登録した該当するAPIを利用する旨の回答を受信すると(S1406)、キャリアは、不所望な制御等を含むサービスであるにもかかわらず、ユーザによる応諾の意思があるものと認識して、ユーザに対する制御を規制する規制制御プロファイルを更新してしまう(S1407)。
【0017】
ステップS1407の規制制御プロファイル更新の後、キャリアは、処理完了の旨の応答を3rd Partyに返す(S1408)。
このステップS1408の応答の後は、ユーザにとって不所望な制御が含まれているAPI利用要求が3rd Partyからキャリアに送られても(S1409)、キャリアは、それをユーザ端末に送信するため(S1410)、ユーザ端末においては外部から不所望な制御が行われてしまうといった被害が発生してしまうことになる(S1411)。
【0018】
即ち、図14を参照して説明した状況においても、図12を参照して既述のステップS1201のようなU−Planeにおける3rd Partyとユーザ端末間のセッション確立が前段に存在しないまま、悪意のある3rd PartyがエンドユーザのIDをランダムに指定して上述のサービス登録したAPIを利用可能になってしまうことになる。このため、ステップS1411の如き被害の発生にまで及んでしまう懸念がある。
【0019】
上掲の特許文献1に開示の技術は、通信事業者が保有するネットワーク機能をサードパーティが利用可能にした場合に、サードパーティ側に一層の便宜を提供しようとする限りの技術である。従って、サードパーティによるネットワーク機能の利用に伴なって加入者(エンドユーザ)が被る影響については特段の配慮はない。
一方、特許文献2には、通信事業者がサードパーティにネットワーク機能の利用を認可する際の適格性について一定水準の障壁を設ける(認可の判定基準を厳しくする)等の技術が開示されている。
【0020】
しかしながら、この適格性の判定においても、通信事業者から認可を受けたサードパーティが用いるネットワーク機能が起動することによってエンドユーザが被る影響については特段の視点を持つものではない。
本発明は上述のような状況に鑑みてなされたものであり、通信事業者が提供するネットワーク機能の一部または全部をサードパーティが利用するに際し、当該通信事業者における加入者(エンドユーザ)の意思が確実に反映されるようにした通信サービス提供システムを実現することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記課題を解決するために、ここに、次のような技術を提案する。
(1)通信事業者が提供しているネットワーク機能の利用をサードパーティに許諾する通信サービス提供システムであって、
前記サードパーティの装置からのエンドユーザの装置に対する通信サービス上での制御に係る要求を契機として該要求におけるエンドユーザの意思の反映状況を該制御の実行に先行して識別するエンドユーザ意思反映状況識別部と、
前記エンドユーザ意思反映状況識別部における識別結果に応じて前記加入者の装置に対する通信サービス上での制御に係る規制を行うエンドユーザ制御規制部と、
を含んで構成されていることを特徴とする通信サービス提供システム。
【0022】
上記(1)の通信サービス提供システムでは、エンドユーザ意思反映状況識別部によって、サードパーティの装置からのエンドユーザの装置に対する通信サービス上での制御に係る要求を契機として該要求におけるエンドユーザの意思の反映状況が該制御の実行に先行して識別される。そして、エンドユーザ制御規制部によって、エンドユーザ意思反映状況識別部における識別結果に応じて加入者の装置に対する通信サービス上での制御に係る規制が行われる。
【0023】
(2)前記エンドユーザ意思反映状況識別部は、前記サードパーティの装置が利用する前記ネットワーク機能によるサービスの態様に応じて個別に当該識別を行うことを特徴とする(1)の通信サービス提供システム。
上記(2)の通信サービス提供システムでは、(1)の通信サービス提供システムにおいて特に、エンドユーザ意思反映状況識別部によって、前記サードパーティの装置が利用する前記ネットワーク機能によるサービスの態様に応じて、個別に当該識別が行われる。
【0024】
(3)前記エンドユーザ意思反映状況識別部は、前記エンドユーザの意思の反映状況を識別するために前記エンドユーザの装置と前記サードパーティの装置との間のユーザプレーンでの通信履歴を参照することを特徴とする(1)の通信サービス提供システム。
上記(3)の通信サービス提供システムでは、(1)の通信サービス提供システムにおいて特に、エンドユーザ意思反映状況識別部によって、前記エンドユーザの意思の反映状況を識別するために、前記エンドユーザの装置と前記サードパーティの装置との間のユーザプレーンでの通信履歴が参照される。
【0025】
(4)前記エンドユーザ意思反映状況識別部は、前記サードパーティが利用する前記ネットワーク機能に対する前記エンドユーザの選択操作に応じて個別に当該識別を行うことを特徴とする(1)の通信サービス提供システム。
上記(4)の通信サービス提供システムでは、(1)の通信サービス提供システムにおいて特に、前記エンドユーザ意思反映状況識別部によって、前記サードパーティが利用する前記ネットワーク機能に対する前記エンドユーザの選択操作に応じて個別に当該識別が行われる。
【0026】
(5)前記エンドユーザ意思反映状況識別部は、前記選択操作を促す案内情報を該当するエンドユーザの装置に送信することを特徴とする(4)の通信サービス提供システム。
上記(5)の通信サービス提供システムでは(4)の通信サービス提供システムにおいて特に、エンドユーザ意思反映状況識別部によって、前記選択操作を促す案内情報が、該当するエンドユーザの装置に送信される。
【発明の効果】
【0027】
通信事業者が提供するネットワーク機能の一部または全部をサードパーティが利用するに際し、当該通信事業者における加入者の意思が確実に反映されるようにした通信サービス提供システムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一つの実施の形態としての通信サービス提供システムおよび関連するノードを表す概念図である。
【図2】図1の通信サービス提供システムにおいてコンテンツプロバイダの認証用に用いられるサードパーティプロファイルの構成例を表す図である。
【図3】1人のエンドユーザに関する加入者プロファイルの構成例を表す図である。
【図4】複数人のエンドユーザに関する加入者プロファイルの構成例を表す図である。
【図5】本発明の実施の形態である通信サービス提供システムにおけるコンテンツプロバイダの認証、認可に関する処理を表すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態である通信サービス提供システムにおけるエンドユーザの制御態様の一例を表すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態である通信サービス提供システムにおけるエンドユーザの制御態様の他の例を表すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態である通信サービス提供システムとその関連ノードにおいて、エンドユーザの制御に規制がかけられる状況を表すシーケンスチャートである。
【図9】本発明の実施の形態である通信サービス提供システムとその関連ノードにおいて、エンドユーザの制御に規制がかけられる状況に関する他の例を表すシーケンスチャートである。
【図10】本発明の実施の形態である通信サービス提供システムとその関連ノードにおいて、エンドユーザの制御に規制がかけられる状況に関する他の例を表すシーケンスチャートである。
【図11】本発明の実施の形態としての通信サービス提供システムにおいて、通信事業者が運営する通信システムとサードパーティの通信設備、および、エンドユーザの端末装置との関係を表すシーケンスチャートである。
【図12】従来の通信サービス提供システムにおいて、通信事業者が運営する通信システムとサードパーティの通信設備、および、エンドユーザの端末装置との関係を表すシーケンスチャートである。
【図13】図12のシーケンスチャートを参照して説明したサードパーティによるネットワークの利用における不正な運用について例示的に説明するためのシーケンスチャートである。
【図14】図12のシーケンスチャートを参照して説明したサードパーティによるネットワークの利用における不正な運用の他の例について説明するためのシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について詳述することにより、本発明を明らかにする。
(システムの構成の概要)
図1は、本発明の一つの実施の形態としての通信サービス提供システムおよび関連するノードを表す概念図である。
図1において、この発明の実施の形態としての通信サービス提供システム100は、APIGW101とキャリアネットワーク102とを含んでいる。
APIGW101はAPI(Application Program Interface)の機能とGW(Gate Way)の機能を含む複合的ノードであり、以降、この複合的ノードを図1に表記のとおりAPIGWと言う。
【0030】
一方、キャリアネットワーク102は、通信事業者の運営するネットワークであり、図1ではキャリアNWと表記されている。
図1において、キャリアネットワーク102は、後述するような、プロファイル保有装置、制御装置、制御前エンドユーザ意思確認機能ノード、交換機、その他データの無線伝送区間を担う公知のノード等を含んで構成され、複数の加入者(それら加入者のユーザ端末)111、112、113を擁している。
また、図示の他の通信事業者のネットワーク(図1では他キャリアNWと表記)120は、加入者(それら加入者のユーザ端末)121、122を擁している。
【0031】
サードパーティ(3rd Party)たる各コンテンツプロバイダ(図1ではCP1、CP2、CP3と表記)131、132、133は、本例では、インターネット140を介して通信サービス提供システム100と結ばれている。尚、本発明の技術思想は、各コンテンツプロバイダ131、132、133と通信サービス提供システム100とはインターネット140を介して結ばれているか否かを問うものではない。
【0032】
(サードパーティプロファイルの構成例)
図2は、図1の通信サービス提供システム100においてAPIの提供者たる通信事業者によってコンテンツプロバイダの認証用に用いられるサードパーティプロファイルの構成例を表す図である。
このサードパーティプロファイルは、通信事業者がそのネットワーク機能の使用を認可するサードパーティとしての条件を規定するものである。
図2の例では、サードパーティたるコンテンツプロバイダCP1(電話番号09099990001を管理番号とし、図1において符号131が附されている)について、APIリスト欄の各API1、API2、…、APIn(nは自然数)について、平日および土日祝日の区分において、それぞれの時間帯事に使用可(○)および使用不可(×)が図示のごとく規定されている。尚、使用可とする条件は、通信事業者自身による使用条件との関係において、排他的であることを必然とするものではない。
【0033】
サードパーティプロファイルにおける認可(許諾)の条件は、通信事業者がコンテンツプロバイダにAPIを提供する際の通信事業者とコンテンツプロバイダとの契約として取り決められ、汎用のデータベース構築の技術を適用する等して通信事業者によって作成され、通信サービス提供システム100に保存されている。
【0034】
図3は、1人のエンドユーザに関する加入者プロファイルの構成例を表す図である。この加入者プロファイルは、APIを提供する通信事業者やエンドユーザ(加入者)自身が、エンドユーザによるネットワーク機能(例えば、ユーザ端末への制御機能)の許諾または拒否の設定条件を規定するものである。
【0035】
そして、このような加入者プロファイルは、エンドユーザによる事前申込みやネットワーク側からエンドユーザのユーザ端末への制御を実行する直前の段階での当該エンドユーザによる許諾または拒否の意思表示の操作等に基づいて決まるものであり、例えば、HLR等の通信事業者の加入者プロファイルを保持する装置に保持される。このように保持された加入者プロファイルは、通信事業者によるエンドユーザ(加入者)への制御の規制を行うための基準とされる。
【0036】
図3の例では、エンドユーザ(電話番号が09011110001であるユーザ1であり、例えば、図1におけるユーザ端末111)に関する加入者プロファイルである。この加入者プロファイルでは、コンテンツプロバイダCP1(図1において符号131が附されている)について、時間帯に関する条件として、APIリスト欄の各API1、API2、…、APInについて、平日および土日祝日の区分において、それぞれの時間帯事に使用可(○)および使用不可(×)が図示のごとく規定されている。また、場所に関する条件として、APIリスト欄の各API1、API2、…、APInについて、横須賀、東京、…、といったそれぞれの地域の区分毎に使用可(○)および使用不可(×)が図示のごとく規定されている。以上のような規定の仕方は、コンテンツプロバイダCP2(図1において符号132が附されている)について同様である。
尚、使用可とする条件は、通信事業者自身による使用条件との関係において、排他的であることを必然とするものではない。
【0037】
図4は、複数人のエンドユーザに関する加入者プロファイルの構成例を表す図である。この加入者プロファイルは、APIを提供する通信事業者やエンドユーザ(加入者)自身が、エンドユーザによるネットワーク機能(例えば、ユーザ端末への制御機能)の許諾または拒否の設定条件を規定するものである。
そして、このような加入者プロファイルは、エンドユーザによる事前申込みやネットワーク側からエンドユーザの装置であるユーザ端末への制御を実行する直前の段階での当該エンドユーザによる許諾または拒否の意思表示の操作等に基づいて決まるものであり、例えば、HLR等の通信事業者の加入者プロファイルを保持する装置に保持される。このように保持された加入者プロファイルは、通信事業者によるエンドユーザ(加入者)への制御の規制を行うための基準とされる。
【0038】
図4の例では、複数のAPIのうちAPI1に関して、一の通信事業者に係る自網の各エンドユーザの装置(電話番号が09011110001〜0901111000nである各ユーザ端末)に対する接続先が自網の各エンドユーザであるか他網の各エンドユーザであるかの区分に応じて、相互の接続に関する許諾(○)または拒否(×)が図示のごとく規定されている。
【0039】
(コンテンツプロバイダの認証、認可に関する処理)
図5は、本発明の実施の形態である通信サービス提供システム100(図1)におけるコンテンツプロバイダの認証、認可に関する処理を表すフローチャートである。
図5において、例えば、サードパーティであるコンテンツプロバイダCP1(図1において符号131が附されている)から発せられたネットワーク機能の起動要求が受信されると(S501)、該当するコンテンツプロバイダプロファイル(図中、CPプロファイルと表記)の参照要求処理を実行し(S502)、参照したコンテンツプロバイダプロファイルに基づいてエンドユーザの装置(ユーザ端末)に対する制御の可否を判定する(S503)。
【0040】
ステップS503において、エンドユーザの装置(ユーザ端末)に対する制御が許容されていると判定されたときには(S503:Yes)、そのエンドユーザの装置(ユーザ端末)に対する制御を実行する(S504)。
一方、ステップS503において、エンドユーザの装置(ユーザ端末)に対する制御が許容されていないと判定されたときには(S503:No)、その制御については実行を規制する(S505)。
【0041】
(エンドユーザの装置の制御態様の例示)
図6は、本発明の実施の形態である通信サービス提供システム100(図1)におけるエンドユーザの装置の制御態様の一例を表すフローチャートである。
本発明の実施の形態である通信サービス提供システム100(図1)において、例えば、サードパーティであるコンテンツプロバイダCP1(図1において符号131が附されている)から発せられたネットワーク機能の起動要求が受信されると(S601)、加入者プロファイル番号n(nは自然数であり、ここでは全加入者プロファイルが連続番号で特定されるものであると仮定する)の初期値としてn=1を設定する(S602)。
そして、該当する加入者プロファイル(加入者プロファイル1)の参照要求処理を実行する(S603)。
【0042】
次いで、参照した加入者プロファイル1に基づいてエンドユーザ(ユーザ端末)に対する制御の可否を判定する前段で、当該加入者プロファイル1に制御内容が明示されているか否かを判定する(S604)。
ステップS604において、制御内容が明示されていると判定されたときには(S604:Yes)、次いで、エンドユーザの装置に対する制御(エンドユーザ制御)が規制されているか否かを判定する(S605)。
【0043】
ステップS605で、その制御内容についてのエンドユーザ制御が規制されていると判定されたときには(S605:規制)、当該エンドユーザ制御の実行を規制する処置をとる(S606)。
一方、ステップS605において、当該制御が許容されていると判定されたときには(S605:許容)、該許容されているエンドユーザ制御を実行する(S607)。
そして、ステップS606でのエンドユーザ制御の規制処置、または、ステップS607でのエンドユーザ制御の実行の後、予定の全メンバ(加入者)に関してエンドユーザ制御の可否判定が実行されたか否かを判断する(S608)。
【0044】
そして、予定の全メンバ(加入者)に関して既にエンドユーザ制御の可否判定が実行されたと判定された場合には(S608:Yes)そこで処理を終了する。
一方、未だ、予定の全メンバ(加入者)に関してエンドユーザ制御の可否判定が実行されていないと判定された場合には(S608:No)、加入者プロファイル番号nについて1だけインクリメントして(S609)ステップS603に戻る。
【0045】
また、既述のステップS604での判定が否定的(加入者プロファイル番号nに制御内容が明示されていないと判定されたときには(S604:No)、制御の実行前にその都度制御の可否判定を実行する(S610)。
以上のようにして、予定の全メンバ(加入者)に関してエンドユーザ制御の可否判定乃至はエンドユーザ制御にかかるその都度の事前の可否判定が実行されることになる。
【0046】
図7は、本発明の実施の形態である通信サービス提供システム100(図1)におけるエンドユーザの装置の制御態様の他の例を表すフローチャートである。
本発明の実施の形態である通信サービス提供システム100(図1)において、例えば、サードパーティであるコンテンツプロバイダCP1(図1において符号131が附されている)から発せられたネットワーク機能の起動要求が受信されると(S701)、該当する制御の実行前にその都度エンドユーザの意思を確認する態様の制御機能を起動する(S702)。
【0047】
ステップS702に次いで、該当するエンドユーザからの意思を受信し(S703)、この受信内容に基づいてエンドユーザに対する制御が許容されているか規制されているかを判定する(S704)。
ステップS704で、エンドユーザに対する制御が規制されていると判定されたときには(S704:規制)、制御の実行を規制する(S705)。次いで、加入者プロファイルの更新の要否を判定し(S706)、不要と判定されたときには(S706:不要)、そのまま処理を終了する。
一方、ステップS706で加入者プロファイルの更新を要すると判定されたときには(S706:必要)、該当する加入者プロファイルの更新を実行して処理を終了する。
【0048】
(実施の形態としての通信サービス提供システム…場合1)
図8は、本発明の実施の形態である通信サービス提供システム100(図1)とその関連ノードにおいて、エンドユーザによる意思表明に基づいてユーザ端末に対するサードパーティたるコンテンツプロバイダ(図8では、CP(3rd Party)と表記)による制御に規制がかけられる状況を表すシーケンスチャートである。
そして、このシーケンスチャートは、音声・テレビ電話の接続制御時におけるガイダンスの送出に係る動作を表している。
【0049】
図8に表記の各ノードは、CP(3rd Party)、APIGW、プロファイル保有装置、制御装置、制御前エンドユーザ意思確認機能ノード、交換機、エンドユーザ(ユーザ端末)である。CP(3rd Party)は、図1におけるコンテンツプロバイダ(図1ではCP1、CP2、CP3と表記)131、132、133の何れかがこれに該当し、APIGWは図1におけるAPIGW101がこれに該当する。
【0050】
また、プロファイル保有装置(例えば、HLR等)、制御装置、制御前エンドユーザ意思確認機能ノード、交換機は、それぞれ、この図8を参照して説明する機能を有するノードであって、本例では、これらのノードは何れも図1におけるキャリアネットワーク102に備えられている。
図8において、コンテンツプロバイダからAPIGWにAPI利用要求が発せられるが(S801)、このAPI利用要求は、例えば、ソーシャル・ネットワーキング・サービス名で特定されるような、エンドユーザ(その端末)に対する制御を行うサービス主体者の名称、当該制御を受ける(複数の)対象者を特定するID、および、これら対象者名(サービス上の称呼であり得る)等によって行われる。
【0051】
ステップS801のAPI利用要求を受けたAPIGWは、コンテンツプロバイダプロファイル(適宜CPプロファイルと略記)取得要求をプロファイル保有装置に発する(S802)。
ステップS802のCPプロファイル取得要求を受けたプロファイル保有装置はCPプロファイル取得応答として該当するプロファイルデータをAPIGWに返す(S803)。
【0052】
ステップS803のCPプロファイル取得応答を受けたAPIGWは、API利用要求元のコンテンツプロバイダが契約によってネットワーク機能の正規の使用許諾を受けたコンテンツプロバイダであることの確認(認証)、および、エンドユーザに対する既定の制御を実行する正規の権限を有するものであることの確認(認可)を実行する(S804)。
ステップS804における認証および認可の確認が行われると、次いで、エンドユーザ制御の実行に移行する(S805)。
そして、APIGWから制御装置に制御起動要求が発せられ(S806)、これ以降のステップにおいて制御前エンドユーザ意思確認動作(図8において破線の枠で囲まれた部分の各ステップ)が起動し実行される。
【0053】
この制御前エンドユーザ意思確認動作は、エンドユーザに関する制御が実行されようとする都度、ガイダンスにより事前にエンドユーザの意思確認を行う動作である。
即ち、ステップS806の制御起動要求を受けた制御装置は、制御前エンドユーザ意思確認の実行を制御前エンドユーザ意思確認機能ノードに要求する(S807)。このステップS807では、ステップS801について既述の如く、ソーシャル・ネットワーキング・サービス名で特定されるような、エンドユーザの装置に対する制御を行うサービス主体者の名称、当該制御を受ける(複数の)対象者を特定するID、および、これら対象者名(サービス上の称呼であり得る)等を提供することを伴って行われる。
【0054】
ステップS807の要求を受けた制御前エンドユーザ意思確認機能ノードでは、提供された上述のサービス主体者の名称、当該制御を受ける(複数の)対象者を特定するID、および、これら対象者名の情報に基づいて、該当するエンドユーザに送出する音声および映像によるガイダンスを作成する(S808)。
ステップS808で作成されるガイダンスは、エンドユーザによる選択操作を促す案内情報であり、例えば、「“…(サービス名)…”から接続します。接続メンバは、接続対象者名(1)、接続対象者名(2)、…接続対象者名(n)、です。おつなぎする場合は1を、切断する場合は2を押してください。」といった音声による、或いは、音声および映像によるガイダンスである。
【0055】
ステップS808で作成されたガイダンスは、図中「音声/TV電話着信制御」と表記のように、例えば、汎用のセッション制御プロトコルであるSIP(Session Initiation Protocol)による制御信号が交換機を通して(S809)エンドユーザに送信される(S810)。
ステップS810によってこの制御信号を受けたエンドユーザ(そのユーザ端末)は、例えばSIPによる制御信号によって応答を返す。この応答は、交換機を経由して(S811)、制御前エンドユーザ意思確認機能ノードに送られる(S812)。
【0056】
ステップS812の応答によって、制御前エンドユーザ意思確認機能ノードとエンドユーザ(そのユーザ端末)との間のガイダンス伝送路が確立し、この伝送路を通して、ステップS808で作成された、音声による、或いは、音声および映像によるガイダンスがエンドユーザ(そのユーザ端末)に送信される(S813)。
ステップS813によるガイダンスを視聴したエンドユーザは、そのユーザ端末で、ガイダンスに従った操作(上掲の例では、接続希望の場合は操作キー1を、切断希望の場合は操作キー2を押すキー入力操作)を行なう(S814)。
【0057】
ステップS814のキー入力操作に基づいて、キー入力信号が制御前エンドユーザ意思確認機能ノードに返される(S815)。
ステップS815のキー入力応答を受けた制御前エンドユーザ意思確認機能ノードは、当該キー入力操作に対応する動作(制御)を実行する旨のガイダンス(例えば、エンドユーザが接続を希望して操作キー1を押した場合には「おつなぎします。このままお待ちください。」といった音声による、或いは、音声および映像によるガイダンス)をエンドユーザ(そのユーザ端末)に送出する(S816)。
【0058】
ステップS816のガイダンス送出を行った制御前エンドユーザ意思確認機能ノードは、制御装置に、エンドユーザに対する制御を許容する旨の応答を返す(S817)。
制御装置は、エンドユーザ(そのユーザ端末)それぞれに対してステップS807でのエンドユーザの意思確認の発信からステップS817でそれへの応答を受けるまでのステップを実行する(S818…複数の繰り返しを代表的に表記)。
ステップS818に次いで、制御装置は、交換機に対して該当する全エンドユーザに関する接続指示を発する(S819)。
【0059】
(実施の形態としての通信サービス提供システム…場合2)
図9は、本発明の実施の形態である通信サービス提供システム100(図1)とその関連ノードにおいて、エンドユーザによる意思表明に基づいてユーザ端末に対するサードパーティたるコンテンツプロバイダ(図9では、CP(3rd Party)と表記)による制御に規制がかけられる状況に関する他の例を表すシーケンスチャートである。
そして、このシーケンスチャートは、パケット接続制御時におけるメールの送出に係る動作を表している。
【0060】
図9に表記の各ノードは、図8を参照して既述の各ノードのうち交換機を除く各対応するノード、即ち、CP(3rd Party)、APIGW、プロファイル保有装置、制御装置、制御前エンドユーザ意思確認機能ノード、エンドユーザ(ユーザ端末)である。従って、これらノードの概要に関する説明は、図8を参照して既述の説明を援用する。そして、個々には以下に言及する。
【0061】
図9において、コンテンツプロバイダからAPIGWにAPI利用要求が発せられるが(S901)、このAPI利用要求は、図8を参照して既述のように、例えば、ソーシャル・ネットワーキング・サービス名で特定されるような、エンドユーザ(その端末)に対する制御を行うサービス主体者の名称、当該制御を受ける(複数の)対象者を特定するID、および、これら対象者名(サービス上の称呼であり得る)等によって行われる。
【0062】
ステップS901のAPI利用要求を受けたAPIGWは、コンテンツプロバイダプロファイル(適宜CPプロファイルと略記)取得要求をプロファイル保有装置に発する(S902)。
ステップS902のCPプロファイル取得要求を受けたプロファイル保有装置はCPプロファイル取得応答として該当するプロファイルデータをAPIGWに返す(S903)。
【0063】
ステップS903のCPプロファイル取得応答を受けたAPIGWは、API利用要求元のコンテンツプロバイダが契約によってネットワーク機能の正規の使用許諾を受けたコンテンツプロバイダであることの確認(認証)、および、エンドユーザに対する既定の制御を実行する正規の権限を有するものであることの確認(認可)を実行する(S904)。
【0064】
ステップS904における認証および認可の確認が行われると、次いで、エンドユーザ制御の実行に移行する(S905)。
そして、APIGWから制御装置に制御起動要求が発せられ(S906)、これ以降のステップにおいて制御前エンドユーザ意思確認動作(図9において破線の枠で囲まれた部分の各ステップ)が起動し実行される。
【0065】
この制御前エンドユーザ意思確認動作は、エンドユーザに関する制御が実行されようとする都度、メールにより事前にエンドユーザの意思確認を行う動作である。
即ち、ステップS906の制御起動要求を受けた制御装置は、制御前エンドユーザ意思確認の実行を制御前エンドユーザ意思確認機能ノードに要求する(S907)。このステップS907では、ステップS901について既述の如く、ソーシャル・ネットワーキング・サービス名で特定されるような、エンドユーザ(その端末)に対する制御を行うサービス主体者の名称、当該制御を受ける(複数の)対象者を特定するID、および、これら対象者名(サービス上の称呼であり得る)等を提供することを伴って行われる。
【0066】
ステップS907の要求を受けた制御前エンドユーザ意思確認機能ノードでは、提供された上述のサービス主体者の名称、当該制御を受ける(複数の)対象者を特定するID、および、これら対象者名の情報に基づいて、該当するエンドユーザに送出するメールによるガイダンス(メッセージ)を作成する(S908)。
ステップS908で作成されるメールは、エンドユーザによる選択操作を促す案内情報であり、例えば、「“…(サービス名)…”から接続します。接続メンバは、接続対象者名(1)、接続対象者名(2)、…接続対象者名(n)、です。接続する場合は5分以内に本メール中のURL1に、切断する場合はURL2におつなぎください。」といったメールによるメッセージである。
【0067】
ステップS908で作成されたメッセージは、メールによってエンドユーザ(そのユーザ端末)に送信される(S909)。
ステップS909によってこのメールによるメッセージを受けたエンドユーザは、そのユーザ端末に対しメッセージに従った操作(上掲の例では、接続希望の場合はURL1につなぎ、切断希望の場合はURL2につなぐ操作)を行う(S910)。
【0068】
ステップS910のキー入力操作(例えば、接続希望の場合はURL1につなぐ操作)に基づいて、接続希望の旨の信号が制御前エンドユーザ意思確認機能ノードに返される(S911)。
ステップS911の接続希望の旨の応答を受けた制御前エンドユーザ意思確認機能ノードは、制御装置に、エンドユーザに対する制御を許容する旨の応答を返す(S912)。
【0069】
制御装置は、エンドユーザ(そのユーザ端末)それぞれに対してステップS907でのエンドユーザの意思確認の発信からステップS912でそれへの応答を受けるまでのステップを実行する(S913…複数の繰り返しを代表的に表記)。
ステップS913に次いで、制御装置は、交換機に対して該当する全エンドユーザに関する接続指示を発する(S914)。
【0070】
(実施の形態としての通信サービス提供システム…場合3)
図10は、本発明の実施の形態である通信サービス提供システム100(図1)とその関連ノードにおいて、エンドユーザによる意思表明に基づいてユーザ端末に対するサードパーティたるコンテンツプロバイダ(図中、CP(3rd Party)と表記)による制御に規制がかけられる状況に関する他の例を表すシーケンスチャートである。
【0071】
そして、このシーケンスチャートは、音声・テレビ電話の接続制御時における文字による案内表示の送出動作を表している。
図10に表記の各ノードは、図8を参照して既述の各ノード、即ち、CP(3rd Party)、APIGW、プロファイル保有装置、制御装置、制御前エンドユーザ意思確認機能ノード、交換機、エンドユーザの装置である。従って、これらのノードの概要に関する説明は、図8を参照して既述の説明を援用する。そして、個々には以下に言及する。
【0072】
図10において、コンテンツプロバイダからAPIGWにAPI利用要求が発せられるが(S1001)、このAPI利用要求は、図8を参照して既述のように、例えば、ソーシャル・ネットワーキング・サービス名で特定されるような、エンドユーザ(その端末)に対する制御を行うサービス主体者の名称、当該制御を受ける(複数の)対象者を特定するID、および、これら対象者名(サービス上の称呼であり得る)等によって行われる。
【0073】
ステップS1001のAPI利用要求を受けたAPIGWは、コンテンツプロバイダプロファイル(適宜CPプロファイルと略記)取得要求をプロファイル保有装置に発する(S1002)。
ステップS1002のCPプロファイル取得要求を受けたプロファイル保有装置はCPプロファイル取得応答として該当するプロファイルデータをAPIGWに返す(S1003)。
【0074】
ステップS1003のCPプロファイル取得応答を受けたAPIGWは、API利用要求元のコンテンツプロバイダが契約によってネットワーク機能の正規の使用許諾を受けたコンテンツプロバイダであることの確認(認証)、および、エンドユーザに対する既定の制御を実行する正規の権限を有するものであることの確認(認可)を実行する(S1004)。
【0075】
ステップS1004における認証および認可の確認が行われると、次いで、エンドユーザ制御の実行に移行する(S1005)。
そして、APIGWから制御装置に制御起動要求が発せられ(S1006)、これ以降のステップにおいて制御前エンドユーザ意思確認動作(図10において破線の枠で囲まれた部分の各ステップ)が起動し実行される。
【0076】
この制御前エンドユーザ意思確認動作は、エンドユーザに関する制御が実行されようとする都度、接続着信時の文字表示により事前にエンドユーザの意思確認を行う動作である。
即ち、ステップS1006の制御起動要求を受けた制御装置は、制御前エンドユーザ意思確認の実行を制御前エンドユーザ意思確認機能ノードに要求する(S1007)。このステップS1007では、ステップS1001について既述の如く、ソーシャル・ネットワーキング・サービス名で特定されるような、エンドユーザ(その端末)に対する制御を行うサービス主体者の名称、当該制御を受ける(複数の)対象者を特定するID、および、これら対象者名(サービス上の称呼であり得る)等を提供することを伴って行われる。
【0077】
ステップS1007の要求を受けた制御前エンドユーザ意思確認機能ノードでは、提供された上述のサービス主体者の名称、当該制御を受ける(複数の)対象者を特定するID、および、これら対象者名の情報に基づいて、該当するエンドユーザに送出する文字による案内表示を作成する(S1008)。
ステップS1008で作成される文字による案内表示は、エンドユーザによる選択操作を促す案内情報であり、例えば、「“…(サービス名)…”から接続します。接続メンバは、接続対象者名(1)、接続対象者名(2)、…接続対象者名(n)、です。おつなぎする場合は応答ください。」といった表示の文字列である。
【0078】
ステップS1008での文字による案内表示の作成が完了すると、その旨の応答が制御装置に返される(S1009)。
ステップS1009の応答を受けた制御装置は、エンドユーザ(そのユーザ端末)それぞれに対して、交換機を介して、既述の文字による案内表示を配信する(S1010、S1011)。
ステップS1011での文字による案内表示を受けた各エンドユーザは、各自の意思によって、応答し、或いは、応答しない。
【0079】
以上、図8、図9、および、図10を参照して説明したところから理解されるとおり、制御装置、および、制御前エンドユーザ意思確認機能ノード、(図8および図10のシステムでは、更に、交換機)における各該当する機能部は、サードパーティからのエンドユーザに対する通信サービス上での制御に係る要求を契機として該要求におけるエンドユーザの意思の反映状況を該制御の実行に先行して識別するエンドユーザ意思反映状況識別部と、このエンドユーザ意思反映状況識別部における識別結果に応じてエンドユーザに対する通信サービス上での制御に係る規制を行うエンドユーザ制御規制部と、を構成している。
そして、エンドユーザ意思反映状況識別部は、サードパーティが利用するネットワーク機能によるサービスの態様(音声+映像、メール、文字列)に応じて個別に当該識別を行う。
【0080】
(実施の形態としての通信サービス提供システム…場合4)
図11は、本発明の実施の形態としての通信サービス提供システムにおいて、通信事業者が運営する通信システム(図では、キャリアと表記)とサードパーティの通信設備(図では、3rd Partyと表記)、および、エンドユーザの端末装置(図では、ユーザ端末と表記)との関係を概念的に表すシーケンスチャートである。
【0081】
図11において、ユーザ端末から3rd Partyに対して携帯電話番号によって自己を特定してサービス契約手続が実行される(S1101)。ステップS1101の手続はU−Planeで実行される。このステップS1101の履行によって3rd Partyとユーザ端末との間にセッションが確立する。
そして、3rd Partyからキャリアに対して、3rd Partyが利用する趣旨でサービス登録した該当するAPIの利用に関する要求が実行される(S1102)。ステップS1102においては、3rd Partyが利用するAPIのID、ユーザが利用するサービスのIDとユーザの電話番号等を含むユーザ情報、サービス名等が通知される。
【0082】
ステップS1101の手続が確立した段階で、3rd Partyとユーザ端末との間でセッションが確立するため、これ以降、キャリアは3rd Partyによるネットワークの利用について干渉できない状態になっている。
本発明の実施の形態では、特に、S1102の要求を受けたキャリアは、自網のログに基づいて、U−Planeにおける事前の通信が行われていたか否かを識別する(S1103)。
【0083】
ステップS1103の識別によって、3rd PartyからのAPIの利用に関する要求について、事前に、エンドユーザの意思によるサービスを享受する旨の契約が締結されているか否かが確認できる。
ステップS1103の確認後、キャリアは、3rd Partyの認証とエンドユーザが自網におけるエンドユーザ(加入者)であることの判定を実行する(S1104)。
【0084】
ステップS1104の判定実行後、キャリアは応答の待ち時間を限定するためのタイマを起動させて(S1105)、登録確認のメッセージをユーザ端末に送信する(S1106)。このステップS1104での登録確認は、サービス名、および、ユーザが利用する趣旨でサービス登録した該当するAPIのURLを以って実行される。
ステップS1106の登録確認に対して、ユーザ端末から、ユーザが利用する趣旨でサービス登録した該当するAPIを確かに利用する旨の回答を受信すると(S1107)、キャリアは、ユーザ端末からのパスワード(図中Passと表記)の一致を判定する処理(S1108)を経て後、正規のユーザによる応諾の意思があるものと認識して、これに該当するユーザに関するプロファイルを更新する(S1109)。
ステップS1109のプロファイル更新の後、キャリアは、処理完了の旨の応答を3rd Partyに返す(S1110)。このステップS1110の応答においては、ユーザが利用するサービスのIDとサービス名が通知される。
【0085】
以上において、ステップS1103の識別によって、3rd PartyからのAPIの利用に関する要求について、事前に、エンドユーザの意思によるサービスを享受する旨の契約が締結されているか否を確認する。更に、ステップS1108におけるユーザ端末からのパスワードの一致を判定する。このため、図12ないし図14を参照して説明したように、悪意のサードパーティによる不所望な広告の着信が発生したり不正な制御を受けエンドユーザが被害を被るといった虞が有効に予防されることになる。
【0086】
以上、図11を参照して説明したところから理解されるとおり、図では、キャリアと表記された通信事業者が運営する通信システムにおける各該当する機能部は、サードパーティからのエンドユーザに対する通信サービス上での制御に係る要求を契機として該要求におけるエンドユーザの意思の反映状況を該制御の実行に先行して識別するエンドユーザ意思反映状況識別部と、このエンドユーザ意思反映状況識別部における識別結果に応じてエンドユーザに対する通信サービス上での制御に係る規制を行うエンドユーザ制御規制部と、を構成している。
【0087】
尚、本発明の範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらすすべての実施形態をも含む。さらに、本発明の範囲は、請求項1により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、すべての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画され得る。
【符号の説明】
【0088】
100………………………………………通信サービス提供システム
101………………………………………APIGW
102………………………………………キャリアネットワーク
111,112,113…………………加入者(それら加入者のユーザ端末)
120………………………………………他キャリアネットワーク
121,122……………………………他網のユーザ端末
131,132,133…………………コンテンツプロバイダ(サードパーティ)
140………………………………………インターネット
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信事業者が提供しているネットワーク機能の利用をサードパーティに許諾する通信サービス提供システムであって、
前記サードパーティの装置からのエンドユーザの装置に対する通信サービス上での制御に係る要求を契機として該要求におけるエンドユーザの意思の反映状況を該制御の実行に先行して識別するエンドユーザ意思反映状況識別部と、
前記エンドユーザ意思反映状況識別部における識別結果に応じて前記加入者の装置に対する通信サービス上での制御に係る規制を行うエンドユーザ制御規制部と、
を含んで構成されていることを特徴とする通信サービス提供システム。
【請求項2】
前記エンドユーザ意思反映状況識別部は、前記サードパーティの装置が利用する前記ネットワーク機能によるサービスの態様に応じて個別に当該識別を行うことを特徴とする請求項1に記載の通信サービス提供システム。
【請求項3】
前記エンドユーザ意思反映状況識別部は、前記エンドユーザの意思の反映状況を識別するために前記エンドユーザの装置と前記サードパーティの装置との間のユーザプレーンでの通信履歴を参照することを特徴とする請求項1に記載の通信サービス提供システム。
【請求項4】
前記エンドユーザ意思反映状況識別部は、前記サードパーティが利用する前記ネットワーク機能に対する前記エンドユーザの選択操作に応じて個別に当該識別を行うことを特徴とする請求項1に記載の通信サービス提供システム。
【請求項5】
前記エンドユーザ意思反映状況識別部は、前記選択操作を促す案内情報を該当するエンドユーザの装置に送信することを特徴とする請求項4に記載の通信サービス提供システム。
【請求項1】
通信事業者が提供しているネットワーク機能の利用をサードパーティに許諾する通信サービス提供システムであって、
前記サードパーティの装置からのエンドユーザの装置に対する通信サービス上での制御に係る要求を契機として該要求におけるエンドユーザの意思の反映状況を該制御の実行に先行して識別するエンドユーザ意思反映状況識別部と、
前記エンドユーザ意思反映状況識別部における識別結果に応じて前記加入者の装置に対する通信サービス上での制御に係る規制を行うエンドユーザ制御規制部と、
を含んで構成されていることを特徴とする通信サービス提供システム。
【請求項2】
前記エンドユーザ意思反映状況識別部は、前記サードパーティの装置が利用する前記ネットワーク機能によるサービスの態様に応じて個別に当該識別を行うことを特徴とする請求項1に記載の通信サービス提供システム。
【請求項3】
前記エンドユーザ意思反映状況識別部は、前記エンドユーザの意思の反映状況を識別するために前記エンドユーザの装置と前記サードパーティの装置との間のユーザプレーンでの通信履歴を参照することを特徴とする請求項1に記載の通信サービス提供システム。
【請求項4】
前記エンドユーザ意思反映状況識別部は、前記サードパーティが利用する前記ネットワーク機能に対する前記エンドユーザの選択操作に応じて個別に当該識別を行うことを特徴とする請求項1に記載の通信サービス提供システム。
【請求項5】
前記エンドユーザ意思反映状況識別部は、前記選択操作を促す案内情報を該当するエンドユーザの装置に送信することを特徴とする請求項4に記載の通信サービス提供システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−170009(P2012−170009A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−31155(P2011−31155)
【出願日】平成23年2月16日(2011.2.16)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月16日(2011.2.16)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]