説明

通信システム、局側装置および通信制御方法

【課題】宅側装置がスリープ動作を行なうことが可能な通信システムにおいて、宅側装置から局側装置への通信の安定化を図ることが可能な通信システム、局側装置および通信制御方法を提供する。
【解決手段】宅側装置202は、局側装置101へ通信信号を送信する送信動作を停止するスリープ状態へ遷移し、スリープ状態から復帰して送信動作を行ない、送信動作を行なう起床期間の満了後、再びスリープ状態へ遷移するか、またはスリープ状態へ遷移せずに起床通知を局側装置101へ送信して送信動作を継続する。宅側装置202に対して、起床通知を送信するための通信回線における帯域を割り当てる。そして、宅側装置202からの起床通知が局側装置101に到着していない場合には、宅側装置202に対して、起床通知とは異なる情報を送信するための帯域の割り当てを制限する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システム、局側装置および通信制御方法に関し、特に、省電力機能を提供する通信システム、局側装置および通信制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットが広く普及しており、利用者は世界各地で運営されているサイトの様々な情報にアクセスし、その情報を入手することが可能である。これに伴って、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)およびFTTH(Fiber To The Home)等のブロードバンドアクセスが可能な装置も急速に普及してきている。
【0003】
IEEE Std 802.3ah(登録商標)−2004(非特許文献1)には、複数の宅側装置(ONU:Optical Network Unit)が光通信回線を共有して局側装置(OLT:Optical Line Terminal)とのデータ伝送を行なう媒体共有形通信である受動的光ネットワーク(PON:Passive Optical Network)の1つの方式が開示されている。すなわち、PONを通過するユーザ情報およびPONを管理運用するための制御情報を含め、すべての情報がイーサネット(登録商標)フレームの形式で通信されるEPON(Ethernet(登録商標) PON)と、EPONのアクセス制御プロトコル(MPCP(Multi-Point Control Protocol))およびOAM(Operations Administration and Maintenance)プロトコルとが規定されている。局側装置と宅側装置との間でMPCPフレームをやりとりすることによって、宅側装置の加入、離脱、および上りアクセス多重制御などが行なわれる。また、非特許文献1では、MPCPメッセージによる、新規宅側装置の登録方法、帯域割り当て要求を示すレポート、および送信指示を示すゲートについて記載されている。
【0004】
なお、1ギガビット/秒の通信速度を実現するEPONであるGE−PONの次世代の技術として、IEEE802.3av(登録商標)−2009として標準化が行なわれた10G−EPONすなわち通信速度が10ギガビット/秒相当のEPONにおいても、アクセス制御プロトコルはMPCPが前提となっている。
【0005】
PONの省電力化を図るための機能として、ONUが通信を行っていない場合に不要となる機能について、当該機能を実行するためのCPU(Central Processing Unit)、LSI(Large Scale Integration)または送受信器等への電力供給を停止するスリープ機能が提案されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】IEEE Std 802.3ah(登録商標)-2004
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このような省電力機能の一例として、以下のようなONUのスリープ動作が考えられる。すなわち、ONUは、局側装置からの下りフレームの受信動作は継続する一方で、局側装置への上りフレームの送信動作を停止するスリープ状態へ遷移し、スリープ状態を継続するスリープ期間の満了後にスリープ状態から復帰して上記送信動作を行ない、上記送信動作を行なう起床期間の満了後に再びスリープ状態へ遷移するか否かを上りトラフィックの有無等に基づいて判断する。
【0008】
このスリープ動作において、ONUは、スリープ状態へ遷移しない場合には起床通知を局側装置へ送信し、局側装置は、この起床通知によってONUがスリープ動作から通常動作へ復帰することを認識する。
【0009】
ONUが以上のようなスリープ動作を行なう場合、局側装置において、起床通知が到着する前に上りデータフレームがONUから到着する場合も考えられる。このような場合には、局側装置において当該上りデータフレームを受信できず、廃棄されてしまう可能性がある。
【0010】
また、スリープ状態において、ONUに搭載される、光信号を送受信するための光トランシーバにおける送信回路を停止することによって、省電力化を図る構成が考えられる。このような構成においては、スリープ期間から起床期間への遷移の際に光トランシーバを起動する必要がある。この場合、起床期間の開始直後にONUが上りデータフレームを送信すると、光トランシーバの光出力が安定する前に不安定な光信号が局側装置へ送信される可能性がある。
【0011】
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、宅側装置がスリープ動作を行なうことが可能な通信システムにおいて、宅側装置から局側装置への通信の安定化を図ることが可能な通信システム、局側装置および通信制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる通信システムは、1または複数の宅側装置と、各上記宅側装置と共通の通信回線を介して通信信号を送受信するための局側装置とを備え、上記各宅側装置から上記局側装置への上記通信信号が時分割多重される通信システムであって、上記宅側装置は、上記局側装置へ上記通信信号を送信する送信動作を停止するスリープ状態へ遷移し、上記スリープ状態から復帰して上記送信動作を行ない、上記送信動作を行なう起床期間の満了後、再び上記スリープ状態へ遷移するか、または上記スリープ状態へ遷移せずに起床通知を上記局側装置へ送信して上記送信動作を継続し、上記局側装置への上記起床通知の到着を監視するための監視部と、上記通信信号を送信するための上記通信回線における帯域を割り当て、上記宅側装置からの上記起床通知が上記局側装置に到着していない場合には、上記宅側装置に対して、上記起床通知に対応する量の上記帯域を割り当てるための帯域割り当て部とを備える。
【0013】
このように、スリープ動作中の宅側装置に対して起床通知用の帯域とは異なる情報用の帯域の割り当てを制限する構成により、起床通知と他の情報との順序に関する通信手順を遵守し、局側装置における通信信号の廃棄を防ぐことができる。また、宅側装置からの起床通知を受信してから当該宅側装置に対して他の情報の送信を許可する構成により、起床期間の開始直後に宅側装置がデータフレーム等を送信することを防ぎ、光トランシーバの光出力が安定する前に不安定な光信号が局側装置へ送信されることを防ぐことができる。したがって、宅側装置がスリープ動作を行なうことが可能な通信システムにおいて、宅側装置から局側装置への通信の安定化を図ることができる。
【0014】
好ましくは、上記帯域割り当て部は、上記宅側装置からの上記起床通知が上記局側装置に到着する前に、上記起床通知に対応する量とは異なる量の上記帯域の割り当てを上記宅側装置から要求されても、要求された上記帯域の割り当てを行なわない。
【0015】
このような構成により、たとえば、宅側装置が起床通知およびスリープ通知を局側装置へ送信する通信システムにおいて、宅側装置が、起床期間において、起床通知を送信する前に誤って局側装置に対して他の情報用の帯域の割り当てを要求したとき、この要求を無視することができる。このため、宅側装置から局側装置への通信のさらなる安定化を図ることができる。
【0016】
好ましくは、上記宅側装置は、上記スリープ状態へ遷移する場合にはスリープ通知を上記局側装置へ送信し、上記帯域に関し、上記スリープ通知に対応する量は、上記起床通知に対応する量と共通しており、上記帯域割り当て部は、上記宅側装置からの上記起床通知が上記局側装置に到着していない場合には、上記宅側装置に対して、上記共通する量の上記帯域を割り当てる。
【0017】
このような構成により、宅側装置が起床通知およびスリープ通知を局側装置へ送信する通信システムにおいて、スリープ動作中の宅側装置に対する帯域割り当て処理および帯域割り当ての制限処理を適切に行なうことができる。
【0018】
またこの発明の別の局面に係わる通信システムは、1または複数の宅側装置と、各上記宅側装置と共通の通信回線を介して通信信号を送受信するための局側装置とを備え、上記各宅側装置から上記局側装置への上記通信信号が時分割多重される通信システムであって、上記宅側装置は、上記局側装置へ上記通信信号を送信する送信動作を停止するスリープ状態へ遷移し、上記スリープ状態へ遷移する場合にはスリープ通知を上記局側装置へ送信し、上記スリープ状態から復帰して上記送信動作を行ない、上記送信動作を行なう起床期間の満了後、再び上記スリープ状態へ遷移するか、または上記スリープ状態へ遷移せずに起床通知を上記局側装置へ送信して上記送信動作を継続し、上記局側装置への上記起床通知の到着を監視するための監視部と、上記通信信号を送信するための上記通信回線における帯域を割り当て、上記宅側装置からの上記起床通知が上記局側装置に到着していない場合には、上記宅側装置に対して、上記起床通知に対応する量および上記スリープ通知に対応する量のうち多い方の上記帯域を割り当てるための帯域割り当て部とを備える。
【0019】
このように、スリープ動作中の宅側装置に対して起床通知用の帯域とは異なる情報用の帯域の割り当てを制限する構成により、起床通知と他の情報との順序に関する通信手順を遵守し、局側装置における通信信号の廃棄を防ぐことができる。また、宅側装置からの起床通知を受信してから当該宅側装置に対して他の情報の送信を許可する構成により、起床期間の開始直後に宅側装置がデータフレーム等を送信することを防ぎ、光トランシーバの光出力が安定する前に不安定な光信号が局側装置へ送信されることを防ぐことができる。また、宅側装置が起床通知およびスリープ通知を局側装置へ送信する通信システムにおいて、宅側装置が、起床期間において、起床通知を送信する前に誤って局側装置に対して他の情報用の帯域の割り当てを要求したとき、この要求を無視することができる。したがって、宅側装置がスリープ動作を行なうことが可能な通信システムにおいて、宅側装置から局側装置への通信の安定化を図ることができる。
【0020】
上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる局側装置は、1または複数の宅側装置と共通の通信回線を介して通信信号を送受信するための局側装置であって、上記宅側装置は、上記局側装置へ上記通信信号を送信する送信動作を停止するスリープ状態へ遷移し、上記スリープ状態から復帰して上記送信動作を行ない、上記送信動作を行なう起床期間の満了後、再び上記スリープ状態へ遷移するか、または上記スリープ状態へ遷移せずに起床通知を上記局側装置へ送信して上記送信動作を継続し、時分割多重された上記通信信号を各上記宅側装置から受信するための受信部と、上記宅側装置に対して、上記通信信号を送信するための上記通信回線における帯域を割り当て、上記宅側装置からの上記起床通知が上記局側装置に到着していない場合には、上記宅側装置に対して、上記起床通知に対応する量の上記帯域を割り当てるための帯域割り当て部とを備える。
【0021】
このように、スリープ動作中の宅側装置に対して起床通知用の帯域とは異なる情報用の帯域の割り当てを制限する構成により、起床通知と他の情報との順序に関する通信手順を遵守し、局側装置における通信信号の廃棄を防ぐことができる。また、宅側装置からの起床通知を受信してから当該宅側装置に対して他の情報の送信を許可する構成により、起床期間の開始直後に宅側装置がデータフレーム等を送信することを防ぎ、光トランシーバの光出力が安定する前に不安定な光信号が局側装置へ送信されることを防ぐことができる。したがって、宅側装置がスリープ動作を行なうことが可能な通信システムにおいて、宅側装置から局側装置への通信の安定化を図ることができる。
【0022】
またこの発明の別の局面に係わる局側装置は、1または複数の宅側装置と共通の通信回線を介して通信信号を送受信するための局側装置であって、上記宅側装置は、上記局側装置へ上記通信信号を送信する送信動作を停止するスリープ状態へ遷移し、上記スリープ状態へ遷移する場合にはスリープ通知を上記局側装置へ送信し、上記スリープ状態から復帰して上記送信動作を行ない、上記送信動作を行なう起床期間の満了後、再び上記スリープ状態へ遷移するか、または上記スリープ状態へ遷移せずに起床通知を上記局側装置へ送信して上記送信動作を継続し、時分割多重された上記通信信号を各上記宅側装置から受信するための受信部と、上記宅側装置に対して、上記通信信号を送信するための上記通信回線における帯域を割り当て、上記宅側装置からの上記起床通知が上記局側装置に到着していない場合には、上記宅側装置に対して、上記起床通知に対応する量および上記スリープ通知に対応する量のうち多い方の上記帯域を割り当てるための帯域割り当て部とを備える。
【0023】
このように、スリープ動作中の宅側装置に対して起床通知用の帯域とは異なる情報用の帯域の割り当てを制限する構成により、起床通知と他の情報との順序に関する通信手順を遵守し、局側装置における通信信号の廃棄を防ぐことができる。また、宅側装置からの起床通知を受信してから当該宅側装置に対して他の情報の送信を許可する構成により、起床期間の開始直後に宅側装置がデータフレーム等を送信することを防ぎ、光トランシーバの光出力が安定する前に不安定な光信号が局側装置へ送信されることを防ぐことができる。また、宅側装置が起床通知およびスリープ通知を局側装置へ送信する通信システムにおいて、宅側装置が、起床期間において、起床通知を送信する前に誤って局側装置に対して他の情報用の帯域の割り当てを要求したとき、この要求を無視することができる。したがって、宅側装置がスリープ動作を行なうことが可能な通信システムにおいて、宅側装置から局側装置への通信の安定化を図ることができる。
【0024】
上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる通信制御方法は、1または複数の宅側装置と、各上記宅側装置と共通の通信回線を介して通信信号を送受信するための局側装置とを備え、上記各宅側装置から上記局側装置への上記通信信号が時分割多重される通信システムにおける通信制御方法であって、上記宅側装置は、上記局側装置へ上記通信信号を送信する送信動作を停止するスリープ状態へ遷移し、上記スリープ状態から復帰して上記送信動作を行ない、上記送信動作を行なう起床期間の満了後、再び上記スリープ状態へ遷移するか、または上記スリープ状態へ遷移せずに起床通知を上記局側装置へ送信して上記送信動作を継続し、上記局側装置への上記起床通知の到着を監視するステップと、上記宅側装置に対して、上記通信信号を送信するための上記通信回線における帯域を割り当てるステップとを含み、上記帯域を割り当てるステップにおいては、上記宅側装置からの上記起床通知が上記局側装置に到着していない場合には、上記宅側装置に対して、上記起床通知に対応する量の上記帯域を割り当てる。
【0025】
このように、スリープ動作中の宅側装置に対して起床通知用の帯域とは異なる情報用の帯域の割り当てを制限する構成により、起床通知と他の情報との順序に関する通信手順を遵守し、局側装置における通信信号の廃棄を防ぐことができる。また、宅側装置からの起床通知を受信してから当該宅側装置に対して他の情報の送信を許可する構成により、起床期間の開始直後に宅側装置がデータフレーム等を送信することを防ぎ、光トランシーバの光出力が安定する前に不安定な光信号が局側装置へ送信されることを防ぐことができる。したがって、宅側装置がスリープ動作を行なうことが可能な通信システムにおいて、宅側装置から局側装置への通信の安定化を図ることができる。
【0026】
またこの発明の別の局面に係わる通信制御方法は、1または複数の宅側装置と、各上記宅側装置と共通の通信回線を介して通信信号を送受信するための局側装置とを備え、上記各宅側装置から上記局側装置への上記通信信号が時分割多重される通信システムにおける通信制御方法であって、上記宅側装置は、上記局側装置へ上記通信信号を送信する送信動作を停止するスリープ状態へ遷移し、上記スリープ状態へ遷移する場合にはスリープ通知を上記局側装置へ送信し、上記スリープ状態から復帰して上記送信動作を行ない、上記送信動作を行なう起床期間の満了後、再び上記スリープ状態へ遷移するか、または上記スリープ状態へ遷移せずに起床通知を上記局側装置へ送信して上記送信動作を継続し、上記局側装置への上記起床通知の到着を監視するステップと、上記宅側装置に対して、上記通信信号を送信するための上記通信回線における帯域を割り当てるステップとを含み、上記帯域を割り当てるステップにおいては、上記宅側装置からの上記起床通知が上記局側装置に到着していない場合には、上記宅側装置に対して、上記起床通知に対応する量および上記スリープ通知に対応する量のうち多い方の上記帯域を割り当てる。
【0027】
このように、スリープ動作中の宅側装置に対して起床通知用の帯域とは異なる情報用の帯域の割り当てを制限する構成により、起床通知と他の情報との順序に関する通信手順を遵守し、局側装置における通信信号の廃棄を防ぐことができる。また、宅側装置からの起床通知を受信してから当該宅側装置に対して他の情報の送信を許可する構成により、起床期間の開始直後に宅側装置がデータフレーム等を送信することを防ぎ、光トランシーバの光出力が安定する前に不安定な光信号が局側装置へ送信されることを防ぐことができる。また、宅側装置が起床通知およびスリープ通知を局側装置へ送信する通信システムにおいて、宅側装置が、起床期間において、起床通知を送信する前に誤って局側装置に対して他の情報用の帯域の割り当てを要求したとき、この要求を無視することができる。したがって、宅側装置がスリープ動作を行なうことが可能な通信システムにおいて、宅側装置から局側装置への通信の安定化を図ることができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、宅側装置がスリープ動作を行なうことが可能な通信システムにおいて、宅側装置から局側装置への通信の安定化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施の形態に係るPONシステムの構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るPONシステムにおける局側装置の構成を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る宅側装置の構成を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る局側装置において作成されるゲートフレームのフォーマットの一例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る宅側装置において作成されるレポートフレームのフォーマットの一例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る局側装置がスリープ動作中のONUに対して帯域制限処理を行なう際の動作手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態に係る局側装置がスリープ動作中のONUに対して帯域制限処理を行なう際の局側装置およびONU間のデータの流れの一例を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る局側装置がスリープ動作中のONUに対して帯域制限処理を行なう際の局側装置およびONU間のデータの流れの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0031】
[構成および基本動作]
図1は、本発明の実施の形態に係るPONシステムの構成を示す図である。
【0032】
図1を参照して、PONシステム301は、たとえば10G−EPONであり、ONU202A,202B,202C,202Dと、局側装置101と、スプリッタSP1,SP2とを備える。ONU202A,202B,202Cと局側装置101とは、スプリッタSP1およびSP2ならびに光ファイバOPTFを介して接続され、互いに光信号を送受信する。ONU202Dと局側装置101とは、スプリッタSP2および光ファイバOPTFを介して接続され、互いに光信号を送受信する。PONシステム301では、ONU202A,202B,202C,202Dから局側装置101への光信号が時分割多重される。
【0033】
以下、ONUから上位ネットワークへの方向を上り方向と称し、上位ネットワークからONUへの方向を下り方向と称する。
【0034】
PONシステム301では、ONU202は、前述のようなスリープ動作を行なうことが可能である。このスリープ動作において、ONU202は、局側装置101へ上りフレームを送信する送信動作を停止するスリープ状態へ遷移し、スリープ時間経過後にスリープ状態から復帰して、上記送信動作を行なう。そして、ONU202は、上記送信動作を行なう起床期間の満了後、再びスリープ状態へ遷移するか、またはスリープ状態へ遷移せずに起床通知を局側装置101へ送信して上記送信動作を継続する。
【0035】
図2は、本発明の実施の形態に係るPONシステムにおける局側装置の構成を示す図である。
【0036】
図2を参照して、局側装置101は、アップリンクIF(Interface)部31と、受信処理部33と、送信処理部34と、PON送受信部35と、制御部(監視部および帯域割り当て部)36と、上りフレームを蓄積するFIFO37と、下りフレームを蓄積するFIFO38とを含む。
【0037】
PON送受信部35は、共通のPON回線経由で各ONU202と光信号を送受信する。すなわち、PON送受信部35は、PON線路の親局側起点として、PON回線である光ファイバOPTFと接続される。PON送受信部35は、光ファイバOPTFを介して各ONU202と双方向通信が行なえるように、特定の波長、たとえば1310nm帯の上り光信号を受信し、電気信号に変換して受信処理部33に出力するとともに、送信処理部34から受けた電気信号を別波長の下り光信号に変換して送信する。たとえば、PON送受信部35は、送信処理部34から受けた10Gbps(ギガビット/秒)の電気信号を1570nm帯の下り光信号に変換して各ONU202へ送信する。
【0038】
受信処理部33は、PON送受信部35から受けた電気信号からフレームを再構成するとともに、フレームの種別に応じて制御部36またはFIFO37にフレームを振り分ける。具体的には、データフレームをFIFO37に出力し、制御フレームを制御部36に出力する。
【0039】
アップリンクIF部31は、FIFO37に蓄積された上りフレームを上位ネットワークへ出力する。また、アップリンクIF部31は、上位ネットワークからフレームを受けると、当該フレームが通常のデータフレームである場合にはFIFO38に出力し、当該フレームが制御フレームである場合には制御部36に出力する。
【0040】
アップリンクIF部31は、制御部36から制御フレームを受けた場合には、たとえば、FIFO37からのフレーム列の合間において、当該制御フレームをFIFO37からのフレームよりも優先して上位ネットワークへ出力する。
【0041】
送信処理部34は、FIFO38または制御部36が送信すべきフレームを有する場合、優先順位に従ってそのフレームを受け取り、PON送受信部35に出力する。
【0042】
制御部36は、MPCPおよびOAMなど、PON回線の制御および管理に関する局側処理を行なう。すなわち、PON回線に接続されている各ONU202とMPCPメッセージおよびOAMメッセージをやりとりすることによって、ONU202の登録、離脱および帯域割り当てを含めた上りアクセス制御、下りアクセス制御、ならびにONU202へのスリープ指示を含めたONU202の運用管理などを行なう。
【0043】
たとえば、制御部36は、各ONU202から受けたPON回線における上り帯域の割り当て要求に基づいて、PON回線における上り帯域を各ONU202に割り当てる。具体的には、制御部36は、ONU202から受けたPON回線における帯域の割り当て要求を示すレポートフレームに基づいて、PON回線における帯域をONU202に割り当てる、すなわちグラントを記したゲートフレームをONU202へ送信する。
【0044】
制御部36は、各ONU202からの上りフレームの到着タイミングが局側装置101において時間的に重複しないように、PON回線における上り帯域を各ONU202に割り当てる。制御部36は、ゲートフレームを用いて、ONU202に対して、上りフレームの送信開始タイミングおよび送信可能データ長を通知する。
【0045】
また、たとえば、制御部36は、各ONU202からのPON回線における上り帯域の割り当て要求の受信期間、帯域の割り当て量の演算期間、および予定された各ONU202からの上りフレームの受信期間を含む割り当て周期すなわちDBA(Dynamic Bandwidth Allocation:動的帯域割当)サイクルを繰り返す。
【0046】
図3は、本発明の実施の形態に係る宅側装置の構成を示す図である。
【0047】
図3を参照して、ONU202は、PONポート21と、光受信処理部22と、バッファメモリ23と、送信処理部24と、UNI(User Network Interface)ポート25と、受信処理部26と、バッファメモリ27と、光送信処理部28と、制御部29とを備える。
【0048】
光受信処理部22は、局側装置101から送信される下り光信号をPONポート21経由で受信して電気信号に変換し、当該電気信号からフレームを再構成するとともに、フレームの種別に応じてバッファメモリ23経由で制御部29または送信処理部24に当該フレームを振り分ける。具体的には、光受信処理部22は、データフレームを送信処理部24に出力し、制御フレームを制御部29に出力する。
【0049】
送信処理部24は、光受信処理部22から受けたデータフレームをUNIポート25経由で図示しないパーソナルコンピュータ等のユーザ端末へ送信する。
【0050】
受信処理部26は、UNIポート25経由でユーザ端末から受信したデータフレームをバッファメモリ27経由で光送信処理部28へ出力する。
【0051】
制御部29は、MPCPおよびOAM等、PON回線の制御および管理に関する宅側処理を行なう。すなわち、PON回線に接続されている局側装置101とMPCPメッセージおよびOAMメッセージをやりとりすることによって、アクセス制御等の各種制御を行なう。制御部29は、各種制御情報を含む制御フレームを生成し、バッファメモリ27経由で光送信処理部28へ出力する。
【0052】
光送信処理部28は、受信処理部26から受けたデータフレームおよび制御部29から受けた制御フレームを光信号に変換し、PONポート21経由で局側装置101へ送信する。
【0053】
また、制御部29は、局側装置101からスリープ指示を示す制御フレームを受信して、たとえば光送信処理部28の動作を停止するスリープ状態へ遷移するためのスリープ制御を行なう。また、制御部29は、スリープ状態への遷移通知であるスリープ通知を示す制御フレームを局側装置101へ送信する。
【0054】
また、制御部29は、スリープ状態から復帰した後、スリープ状態を継続可能であるか否かを判断し、継続可能であると判断した場合には、スリープ通知を局側装置101へ送信し、所定の起床期間が終了すると再びスリープ状態へ遷移する。一方、制御部29は、スリープ状態から復帰した後、スリープ状態を継続不可であると判断した場合には、起床通知を局側装置101へ送信し、引き続き通常動作を行なう。
【0055】
なお、制御部29は、局側装置101からスリープ指示を示す制御フレームを受信して、スリープ状態へ遷移できないと判断した場合には、スリープ状態へ遷移せず、起床通知を示す制御フレームを局側装置101へ送信してもよい。
【0056】
図4は、本発明の実施の形態に係る局側装置において作成されるゲートフレームのフォーマットの一例を示す図である。
【0057】
図4を参照して、ゲートフレームは、ヘッダフィールドと、グラント数/フラグフィールドと、グラント#1〜#4の開始時間フィールドおよびデータ長フィールドと、パディングフィールドと、FCS(Frame Check Sequence)フィールドとを有する。
【0058】
グラント数/フラグフィールドでは、当該ゲートフレームにおいて指定されるグラントの数を設定可能である。
【0059】
より詳細には、ゲートフレームでは、0から最大4つまでグラントを設定することができる。また、グラント数として4未満の値を設定した場合には、未使用のグラント#nの開始時間フィールドおよびデータ長フィールド分、パディングフィールドが追加される。これにより、ゲートフレームのフレーム長は常にたとえば64バイトに保たれる。
【0060】
また、グラント数/フラグフィールドでは、指定されたグラントを用いてレポートを送信するか否かを示す強制レポートフラグを設定可能である。
【0061】
より詳細には、強制レポートフラグが設定されたグラントは、レポート用グラントとして使用され、ONU202は、強制レポートフラグが設定されたグラントについては、必ずレポートフレームを送信しなければならない。
【0062】
本発明の実施の形態に係るPONシステムでは、たとえば、グラント数は2に設定され、強制レポートフラグはグラント#1がオン、グラント#2がオフに設定される。すなわち、1つのゲートフレームにより、レポートフレーム用のグラント#1と、制御フレームまたはデータフレーム用のグラント#2とが与えられる。グラント#1は、レポートフレーム1つ分が送信できるだけの最小限のデータ量であり、グラント#2は、たとえば、ONU202が局側装置101へ通知したレポート値に応じたデータ量である。
【0063】
図5は、本発明の実施の形態に係る宅側装置において作成されるレポートフレームのフォーマットの一例を示す図である。
【0064】
図5を参照して、レポートフレームは、ヘッダフィールドと、Qset数フィールドと、レポートビットマップフィールド、Q#0レポート〜Q#7レポートのフィールドと、パディングフィールドと、FCSフィールドとを有する。
【0065】
Qset数フィールドには、Qsetの数が設定される。このQset数分、レポートビットマップフィールドおよびQ#nレポートフィールドが設けられる。図5では、代表的に1つのQsetが示されている。
【0066】
レポートビットマップフィールドには、QsetにおいてQ#nレポートがいくつ設けられるかを示すビットマップが設定される。
【0067】
たとえば、”00011111”のビット列が設定された場合、Qレポート数は5つである。
【0068】
本発明の実施の形態に係るPONシステムでは、たとえば、Qset数=2であり、レポートビットマップ=”00011111”である。つまり、1つのレポートフレームにおいて、5つのQレポートを有するQsetが2つ設定される。
【0069】
また、たとえば、ONU202において、バッファメモリ27は、上りフレームの優先度に応じて5種類の上りキューを有する。より詳細には、上りデータフレームの優先度は4種類あり、他の1つは制御フレーム用のキューであり、制御フレームの優先度が最も高い。
【0070】
ONU202は、上りトラフィックが無い場合には、全QsetのQレポート値が0であるゼロレポートを局側装置101へ送信する。また、ONU202は、上りトラフィックが存在する場合には、いずれかのQレポートに値が設定されているノンゼロレポートを局側装置101へ送信する。ONU202は、上りキューに蓄積された上りフレームのデータ量に応じてレポート値を設定する。
【0071】
[動作]
次に、本発明の実施の形態に係る局側装置によるスリープ動作中のONUに対する帯域制限処理について図面を用いて説明する。
【0072】
局側装置101における制御部36は、スリープ通知を受けると、当該スリープ通知の送信元のONU202に対して、PON回線における帯域の割り当てを制限する。たとえば、制御部36は、スリープ状態のONU202に対して、起床通知およびスリープ通知を送信するための帯域も制限する。
【0073】
また、制御部36は、スリープ状態から復帰したONU202に対して、起床通知またはスリープ通知を送信するためのPON回線における帯域を割り当てる。
【0074】
ONU202における制御部29は、局側装置101から通知されたPON回線における帯域の割り当て量の範囲内で、具体的にはグラント#2の範囲内で、起床通知またはスリープ通知を他の制御フレームおよびデータフレームよりも優先して局側装置101へ送信する。なお、レポートフレームは、グラント#2に関わらず、グラント#1に従って送信可能である。
【0075】
そして、制御部36は、局側装置101への起床通知の到着を監視し、スリープ状態から復帰したONU202からの起床通知が局側装置101に到着していない場合には、ONU202に対して、起床通知またはスリープ通知に対応する量の帯域を割り当てる、すなわち起床通知およびスリープ通知とは異なる情報を送信するための帯域の割り当てを制限する。
【0076】
たとえば、制御部36は、スリープ状態から復帰したONU202から、起床通知を受ける前に、起床通知およびスリープ通知とは異なる情報を送信するためのPON回線における帯域の割り当てをONU202から要求されても、要求された帯域の割り当てを行なわない。すなわち、制御部36は、起床通知およびスリープ通知以外の用途の帯域について割り当て制限を継続する。
【0077】
一方、制御部36は、スリープ状態から復帰したONU202から起床通知を受信した場合には、起床通知の送信元のONU202に対して、PON回線における帯域の割り当ての制限を解除する。
【0078】
図6は、本発明の実施の形態に係る局側装置がスリープ動作中のONUに対して帯域制限処理を行なう際の動作手順を示すフローチャートである。
【0079】
図6を参照して、まず、局側装置101における制御部36は、たとえば対象ONUの上りトラフィック量および下りトラフィック量を示すトラフィック情報を取得する。このトラフィック量は、たとえば、フレーム数であってもよいし、バイトおよびビット等のデータ量であってもよい。そして、制御部36は、対象ONUのトラフィック量が少ないことから対象ONUはスリープ状態へ遷移可能であると判断すると、対象ONUに対してスリープ指示を送信し、スリープ動作における次の起床タイミングまでスリープさせる。このスリープ指示には、たとえばスリープ状態への遷移タイミングおよびスリープ時間が含まれる(ステップS1)。
【0080】
次に、制御部36は、対象ONUからスリープ通知を受信すると(ステップS2)、対象ONUに対応するタイマをスタートさせる(ステップS3)。このタイマは、たとえばスリープ時間を初期値としてカウントダウンする。制御部36は、このタイマが満了すなわちゼロになるまでの期間、対象ONUはスリープ状態であると判断する。
【0081】
次に、制御部36は、タイマが満了していない場合には(ステップS4でNO)、DBAサイクルごとに、対象ONUに対する制御フレームまたはデータフレーム用の帯域割り当て量すなわちグラントをゼロに設定したゲートフレームを作成し(ステップS5)、対象ONUへ送信する(ステップS6)。
【0082】
ここで、制御部36は、タイマが満了していない場合において(ステップS4でNO)、対象ONUから制御フレームまたはデータフレーム用の帯域割り当て要求すなわちレポートフレームを受信しても(ステップS7でYES)、当該帯域割り当て要求を無視し、制御フレームまたはデータフレーム用のグラントをゼロに設定したゲートフレームの作成および送信を行なう(ステップS8)。
【0083】
次に、制御部36は、タイマが満了した場合には(ステップS4でYES)、対象ONUがスリープ状態から復帰したと判断し、DBAサイクルごとに、スリープ通知または起床通知を送信するための帯域を対象ONUに対して割り当てる。すなわち、制御部36は、スリープ通知または起床通知用のグラントを設定したゲートフレームを作成し(ステップS9)、対象ONUへ送信する(ステップS10)。
【0084】
次に、制御部36は、対象ONUから起床通知を受信した場合には(ステップS11でYES)、対象ONUに対する帯域割り当て制限、すなわちグラントの制限を解除する。すなわち、制御部36は、対象ONUからの帯域割り当て要求すなわちレポートフレームの示すレポート値に基づいて、対象ONUに対する帯域割り当て量を算出する(ステップS12)。
【0085】
一方、制御部36は、対象ONUから起床通知を受信していない場合において(ステップS11でNO)、対象ONUから制御フレームまたはデータフレーム用の帯域割り当て要求すなわちレポートフレームを受信しても(ステップS13でYES)、当該帯域割り当て要求を無視し、スリープ通知または起床通知用のグラントを設定したゲートフレームの作成および送信を行なう(ステップS14)。
【0086】
そして、制御部36は、対象ONUから起床通知またはスリープ通知を受信するまで(ステップS11でYESまたはステップS15でYES)、DBAサイクルごとに、スリープ通知または起床通知用のグラントを設定したゲートフレームの作成および送信を行なう(ステップS9およびステップS10)。
【0087】
一方、制御部36は、対象ONUからスリープ通知を受信した場合には(ステップS15でYES)、対象ONUに対応するタイマを再びスタートさせる(ステップS3)。
【0088】
図7は、本発明の実施の形態に係る局側装置がスリープ動作中のONUに対して帯域制限処理を行なう際の局側装置およびONU間のデータの流れの一例を示す図である。
【0089】
図7を参照して、タイミングt0において、局側装置101は、対象ONUをスリープ状態へ遷移させると判断し、スリープ指示SIを対象ONUへ送信する。対象ONUは、スリープ指示SIを受信して、スリープ通知SRを局側装置101へ送信する。
【0090】
次に、局側措置101は、スリープ通知SRを受信して、対象ONUのスリープ開始タイミングに対応するタイミングt1において対象ONUに対応するタイマをスタートさせる。局側装置101は、対象ONUがスリープ状態から復帰するタイミングに対応するタイミングt2において当該タイマが満了するように、対象ONUのスリープ時間に対応する初期値をタイマに設定する。
【0091】
そして、局側措置101は、タイミングt1以降、タイミングt2まで、DBAサイクルごとに、制御フレームまたはデータフレーム用のグラントをゼロに設定したゲートフレームGZを作成して対象ONUへ送信する。具体的には、図4に示すフレームフォーマットにおいて、たとえば、局側装置101は、グラント#2のデータ長フィールドをゼロに設定したゲートフレームを送信する。また、局側装置101は、たとえば、スリープ状態の対象ONUに対しても、局側装置101との同期を維持させるために、グラント#1の強制レポートフラグをオンに設定したゲートフレームを送信する。
【0092】
次に、局側措置101は、タイミングt2において、タイマが満了すると、DBAサイクルごとに、スリープ通知SRまたは起床通知WR用のグラントを設定したゲートフレームGXを作成し、対象ONUへ送信する。具体的には、図4に示すフレームフォーマットにおいて、局側装置101は、スリープ状態から復帰した対象ONUに対して、グラント#2のデータ長フィールドに、スリープ通知または起床通知用のグラント量を設定したゲートフレームを送信する。
【0093】
次に、局側措置101は、タイミングt3において、スリープ通知を対象ONUから受信する。これにより、局側措置101は、対象ONUの起床期間が満了するタイミングt4において、対象ONUがスリープ状態へ再び遷移することを認識する。
【0094】
次に、局側措置101は、対象ONUのスリープ開始タイミングに対応するタイミングt4において対象ONUに対応するタイマをスタートさせる。局側装置101は、対象ONUがスリープ状態から復帰するタイミングにおいて当該タイマが満了するように、対象ONUのスリープ時間に対応する初期値をタイマに設定する。
【0095】
そして、局側措置101は、タイミングt4以降、対象ONUがスリープ状態から復帰するタイミングまで、DBAサイクルごとに、制御フレームまたはデータフレーム用のグラントをゼロに設定したゲートフレームGZを作成して対象ONUへ送信する。
【0096】
図8は、本発明の実施の形態に係る局側装置がスリープ動作中のONUに対して帯域制限処理を行なう際の局側装置およびONU間のデータの流れの一例を示す図である。
【0097】
図8を参照して、タイミングt10において、局側装置101は、対象ONUをスリープ状態へ遷移させると判断し、スリープ指示SIを対象ONUへ送信する。対象ONUは、スリープ指示SIを受信して、スリープ通知SRを局側装置101へ送信する。
【0098】
次に、局側措置101は、スリープ通知SRを受信して、対象ONUのスリープ開始タイミングに対応するタイミングt11において対象ONUに対応するタイマをスタートさせる。局側装置101は、対象ONUがスリープ状態から復帰するタイミングに対応するタイミングt12において当該タイマが満了するように、対象ONUのスリープ時間に対応する初期値をタイマに設定する。
【0099】
そして、局側措置101は、タイミングt11以降、タイミングt12まで、DBAサイクルごとに、制御フレームまたはデータフレーム用のグラントをゼロに設定したゲートフレームGZを作成して対象ONUへ送信する。具体的には、図4に示すフレームフォーマットにおいて、たとえば、局側装置101は、グラント#2のデータ長フィールドをゼロに設定したゲートフレームを送信する。また、局側装置101は、たとえば、スリープ状態の対象ONUに対しても、局側装置101との同期を維持させるために、グラント#1の強制レポートフラグをオンに設定したゲートフレームを送信する。
【0100】
次に、局側措置101は、タイミングt12において、タイマが満了すると、DBAサイクルごとに、スリープ通知SRまたは起床通知WR用のグラントを設定したゲートフレームGXを作成し、対象ONUへ送信する。具体的には、図4に示すフレームフォーマットにおいて、局側装置101は、スリープ状態から復帰した対象ONUに対して、グラント#2のデータ長フィールドに、スリープ通知または起床通知用のグラント量を設定したゲートフレームを送信する。
【0101】
次に、局側措置101は、タイミングt13において、レポートフレーム以外の制御フレーム、またはデータフレームを送信するためのレポート値を示すレポートフレームR1を対象ONUから受信する。しかしながら、局側措置101は、対象ONUから起床通知WRを受信していないため、このレポートフレームを無視し、スリープ通知SRまたは起床通知WR用のグラントを設定したゲートフレームGXの作成および送信を継続する。
【0102】
次に、局側措置101は、タイミングt14において、起床通知WRを対象ONUから受信する。これにより、局側措置101は、対象ONUに対するグラントの制限を解除する。
【0103】
次に、局側措置101は、タイミングt15において、レポートフレーム以外の制御フレーム、またはデータフレームを送信するためのレポート値を示すレポートフレームR2を対象ONUから受信する。
【0104】
そして、局側措置101は、レポートフレームR2の示すレポート値に基づいて、対象ONUに与えるグラントを算出し、タイミングt16において、算出したグラントを示すゲートフレームGYを作成し、対象ONUへ送信する。
【0105】
その後、対象ONUは、新たなレポートフレームR3を局側装置101へ送信し、また、局側装置101から受信したゲートフレームGYの示すグラントに従い、制御フレームまたはデータフレームFRを局側装置101へ送信する。
【0106】
このように、局側装置101は、タイマが満了するタイミングt12すなわち対象ONUのスリープ期間終了後、起床通知またはスリープ通知を対象ONUが送信するためのグラントを対象ONUに与える。この場合、制御フレームまたはデータフレーム用のグラントは、対象ONUから通知されるレポート値に関わらず、起床通知またはスリープ通知を示す制御フレームを対象ONUが送信するための最小限の値が設定される。
【0107】
そして、局側装置101は、対象ONUから起床通知を受信した後は、他の上りフレームの送信が可能となるように、対象ONUから通知されるレポート値に基づいて対象ONUにグラントを与える。
【0108】
なお、局側措置101は、タイミングt11からタイミングt12までの期間において、スリープ通知SRまたは起床通知WR用のグラントを設定したゲートフレームGXをONU202へ送信する構成であってもよい。この場合でも、ONU202は、起床期間においてスリープ通知SRまたは起床通知WRを局側装置101へ送信する。
【0109】
また、本発明の実施の形態に係るPONシステムでは、ONU202は、スリープ状態へ遷移する場合にスリープ通知を局側装置101へ送信する構成であるとしたが、これに限定するものではない。ONU202は、スリープ通知を局側装置101へ送信せずにスリープ状態へ再び遷移する構成であってもよい。この場合、局側装置101は、ONU202から起床通知を受けるまでは当該ONU202はスリープ動作を行っていると判断し、ONU202の起床期間の長さおよびスリープ期間の長さを把握して帯域割り当て処理および帯域割り当ての制限処理を行なうことが可能である。
【0110】
ところで、ONUが前述のようなスリープ動作を行なう場合、局側装置において、起床通知が到着する前に上りデータフレームがONUから到着すると、局側装置において当該上りデータフレームを受信できず、廃棄されてしまう可能性がある。また、スリープ状態において、ONUに搭載される、光信号を送受信するための光トランシーバにおける送信回路を停止することによって省電力化を図る構成では、起床期間の開始直後にONUが上りデータフレームを送信すると、光トランシーバの光出力が安定する前に不安定な光信号が局側装置へ送信される可能性がある。
【0111】
これに対して、本発明の実施の形態に係るPONシステムでは、局側装置101における制御部36は、スリープ動作中のONU202からの局側装置101への起床通知の到着を監視する。そして、制御部36は、スリープ動作中のONU202からの起床通知が局側装置101に到着していない場合には、当該ONU202に対して、起床通知に対応する量のPON回線における帯域を割り当てる。
【0112】
このように、スリープ動作中のONU202に対して起床通知用の帯域とは異なる情報用の帯域の割り当てを制限する構成により、起床通知と他の上りフレームとの順序に関する通信手順を遵守し、局側装置101における上りフレームの廃棄を防ぐことができる。また、ONU202からの起床通知を受信してから当該ONU202に対して他の上りフレームの送信を許可する構成により、起床期間の開始直後にONUがデータフレーム等を送信することを防ぎ、光トランシーバの光出力が安定する前に不安定な光信号が局側装置101へ送信されることを防ぐことができる。
【0113】
したがって、本発明の実施の形態に係るPONシステムでは、宅側装置がスリープ動作を行なうことが可能な通信システムにおいて、宅側装置から局側装置への通信の安定化を図ることができる。
【0114】
また、本発明の実施の形態に係るPONシステムでは、制御部36は、ONU202から起床通知を受ける前に、起床通知に対応する量とは異なる量のPON回線における帯域の割り当てをONU202から要求されても、要求された帯域の割り当てを行なわない。
【0115】
このような構成により、たとえば、ONU202が起床通知およびスリープ通知を局側装置101へ送信するPONシステムにおいて、ONU202が、起床期間において、起床通知を送信する前に誤って局側装置101に対して他の上りフレーム用の帯域の割り当てを要求したとき、この要求を無視することができる。このため、宅側装置から局側装置への通信のさらなる安定化を図ることができる。
【0116】
また、本発明の実施の形態に係るPONシステムでは、ONU202における制御部29は、スリープ状態へ遷移する場合にはスリープ通知を局側装置101へ送信する。PON回線における帯域に関し、スリープ通知に対応する量は、起床通知に対応する量と共通である。局側装置101における制御部36は、スリープ動作中のONU202からの局側装置101への起床通知の到着を監視する。そして、制御部36は、スリープ動作中のONU202からの起床通知が局側装置101に到着していない場合には、当該ONU202に対して、上記共通する量のPON回線における帯域を割り当てる。
【0117】
このような構成により、ONU202が起床通知およびスリープ通知を局側装置101へ送信するPONシステムにおいて、スリープ動作中のONU202に対する帯域割り当て処理および帯域割り当ての制限処理を適切に行なうことができる。
【0118】
このような構成により、ONU202が起床通知およびスリープ通知を局側装置101へ送信するPONシステムにおいて、ONU202が、起床期間において、起床通知を送信する前に誤って局側装置101に対して他の上りフレーム用の帯域の割り当てを要求したとき、この要求を無視することができるため、宅側装置から局側装置への通信のさらなる安定化を図ることができる。
【0119】
なお、本発明の実施の形態に係るPONシステムにおいて、起床通知に対応する帯域量およびスリープ通知に対応する帯域量は異なってもよい。この場合、制御部36は、スリープ動作中のONU202からの起床通知が局側装置101に到着していない場合には、当該ONU202に対して、起床通知に対応する量およびスリープ通知に対応する量のうち多い方のPON回線における帯域を割り当てる。
【0120】
このように、スリープ動作中のONU202に対して起床通知用の帯域とは異なる情報用の帯域の割り当てを制限する構成により、起床通知と他の上りフレームとの順序に関する通信手順を遵守し、局側装置101における上りフレームの廃棄を防ぐことができる。また、ONU202からの起床通知を受信してから当該ONU202に対して他の上りフレームの送信を許可する構成により、起床期間の開始直後にONUがデータフレーム等を送信することを防ぎ、光トランシーバの光出力が安定する前に不安定な光信号が局側装置101へ送信されることを防ぐことができる。また、ONU202が起床通知およびスリープ通知を局側装置101へ送信するPONシステムにおいて、ONU202が、起床期間において、起床通知を送信する前に誤って局側装置101に対して他の上りフレーム用の帯域の割り当てを要求したとき、この要求を無視することができる。したがって、宅側装置がスリープ動作を行なうことが可能な通信システムにおいて、宅側装置から局側装置への通信の安定化を図ることができる。
【0121】
本発明の実施の形態に係るPONシステムでは、局側装置201における制御部36が、ONU202に対する帯域割り当て処理および帯域割り当ての制限処理を行なう。
【0122】
しかしながら、PONシステム301は、このような構成に限定されるものではない。すなわち、局側装置201の代わりに、PONシステム301における局側装置101およびONU202以外の他の装置が、ONU202に対する帯域割り当て処理および帯域割り当ての制限処理を行なう構成であってもよい。
【0123】
この場合、PONシステム301は、監視部と、帯域割り当て部とを備える。
【0124】
たとえばONU202が起床通知およびスリープ通知を局側装置101へ送信するPONシステムにおいて、監視部は、スリープ動作中のONU202からの局側装置101への起床通知の到着を監視する。
【0125】
そして、帯域割り当て部は、スリープ動作中のONU202からの起床通知が局側装置101に到着していない場合には、当該ONU202に対して、起床通知に対応する量のPON回線における帯域を割り当て、また、スリープ通知に対応する量のPON回線における帯域を割り当てる。
【0126】
また、たとえば、帯域割り当て部は、スリープ動作中のONU202からの起床通知が局側装置101に到着する前に、起床通知およびスリープ通知とは異なる情報を送信するためのPON回線における帯域の割り当てをONU202から要求されても、要求された帯域の割り当てを行なわない。
【0127】
また、起床通知に対応する帯域量およびスリープ通知に対応する帯域量が異なる場合には、帯域割り当て部は、スリープ動作中のONU202からの起床通知が局側装置101に到着していない場合には、当該ONU202に対して、起床通知に対応する量およびスリープ通知に対応する量のうち多い方のPON回線における帯域を割り当てる。
【0128】
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0129】
21 PONポート
22 光受信処理部
23 バッファメモリ
24 送信処理部
25 UNIポート
26 受信処理部
27 バッファメモリ
28 光送信処理部
29 制御部
31 アップリンクIF部
33 アップリンクIF部
34 送信処理部
35 PON送受信部
36 制御部(監視部および帯域割り当て部)
37,38 FIFO
101 局側装置(OLT)
202A,202B,202C,202D 宅側装置(ONU)
301 PONシステム
SP1,SP2 スプリッタ
OPTF 光ファイバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1または複数の宅側装置と、各前記宅側装置と共通の通信回線を介して通信信号を送受信するための局側装置とを備え、前記各宅側装置から前記局側装置への前記通信信号が時分割多重される通信システムであって、
前記宅側装置は、前記局側装置へ前記通信信号を送信する送信動作を停止するスリープ状態へ遷移し、前記スリープ状態から復帰して前記送信動作を行ない、前記送信動作を行なう起床期間の満了後、再び前記スリープ状態へ遷移するか、または前記スリープ状態へ遷移せずに起床通知を前記局側装置へ送信して前記送信動作を継続し、
前記局側装置への前記起床通知の到着を監視するための監視部と、
前記通信信号を送信するための前記通信回線における帯域を割り当て、前記宅側装置からの前記起床通知が前記局側装置に到着していない場合には、前記宅側装置に対して、前記起床通知に対応する量の前記帯域を割り当てるための帯域割り当て部とを備える、通信システム。
【請求項2】
前記帯域割り当て部は、前記宅側装置からの前記起床通知が前記局側装置に到着する前に、前記起床通知に対応する量とは異なる量の前記帯域の割り当てを前記宅側装置から要求されても、要求された前記帯域の割り当てを行なわない、請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記宅側装置は、前記スリープ状態へ遷移する場合にはスリープ通知を前記局側装置へ送信し、
前記帯域に関し、前記スリープ通知に対応する量は、前記起床通知に対応する量と共通しており、
前記帯域割り当て部は、前記宅側装置からの前記起床通知が前記局側装置に到着していない場合には、前記宅側装置に対して、前記共通する量の前記帯域を割り当てる、請求項1または請求項2に記載の通信システム。
【請求項4】
1または複数の宅側装置と、各前記宅側装置と共通の通信回線を介して通信信号を送受信するための局側装置とを備え、前記各宅側装置から前記局側装置への前記通信信号が時分割多重される通信システムであって、
前記宅側装置は、前記局側装置へ前記通信信号を送信する送信動作を停止するスリープ状態へ遷移し、前記スリープ状態へ遷移する場合にはスリープ通知を前記局側装置へ送信し、前記スリープ状態から復帰して前記送信動作を行ない、前記送信動作を行なう起床期間の満了後、再び前記スリープ状態へ遷移するか、または前記スリープ状態へ遷移せずに起床通知を前記局側装置へ送信して前記送信動作を継続し、
前記局側装置への前記起床通知の到着を監視するための監視部と、
前記通信信号を送信するための前記通信回線における帯域を割り当て、前記宅側装置からの前記起床通知が前記局側装置に到着していない場合には、前記宅側装置に対して、前記起床通知に対応する量および前記スリープ通知に対応する量のうち多い方の前記帯域を割り当てるための帯域割り当て部とを備える、通信システム。
【請求項5】
1または複数の宅側装置と共通の通信回線を介して通信信号を送受信するための局側装置であって、
前記宅側装置は、前記局側装置へ前記通信信号を送信する送信動作を停止するスリープ状態へ遷移し、前記スリープ状態から復帰して前記送信動作を行ない、前記送信動作を行なう起床期間の満了後、再び前記スリープ状態へ遷移するか、または前記スリープ状態へ遷移せずに起床通知を前記局側装置へ送信して前記送信動作を継続し、
時分割多重された前記通信信号を各前記宅側装置から受信するための受信部と、
前記宅側装置に対して、前記通信信号を送信するための前記通信回線における帯域を割り当て、前記宅側装置からの前記起床通知が前記局側装置に到着していない場合には、前記宅側装置に対して、前記起床通知に対応する量の前記帯域を割り当てるための帯域割り当て部とを備える、局側装置。
【請求項6】
1または複数の宅側装置と共通の通信回線を介して通信信号を送受信するための局側装置であって、
前記宅側装置は、前記局側装置へ前記通信信号を送信する送信動作を停止するスリープ状態へ遷移し、前記スリープ状態へ遷移する場合にはスリープ通知を前記局側装置へ送信し、前記スリープ状態から復帰して前記送信動作を行ない、前記送信動作を行なう起床期間の満了後、再び前記スリープ状態へ遷移するか、または前記スリープ状態へ遷移せずに起床通知を前記局側装置へ送信して前記送信動作を継続し、
時分割多重された前記通信信号を各前記宅側装置から受信するための受信部と、
前記宅側装置に対して、前記通信信号を送信するための前記通信回線における帯域を割り当て、前記宅側装置からの前記起床通知が前記局側装置に到着していない場合には、前記宅側装置に対して、前記起床通知に対応する量および前記スリープ通知に対応する量のうち多い方の前記帯域を割り当てるための帯域割り当て部とを備える、局側装置。
【請求項7】
1または複数の宅側装置と、各前記宅側装置と共通の通信回線を介して通信信号を送受信するための局側装置とを備え、前記各宅側装置から前記局側装置への前記通信信号が時分割多重される通信システムにおける通信制御方法であって、
前記宅側装置は、前記局側装置へ前記通信信号を送信する送信動作を停止するスリープ状態へ遷移し、前記スリープ状態から復帰して前記送信動作を行ない、前記送信動作を行なう起床期間の満了後、再び前記スリープ状態へ遷移するか、または前記スリープ状態へ遷移せずに起床通知を前記局側装置へ送信して前記送信動作を継続し、
前記局側装置への前記起床通知の到着を監視するステップと、
前記宅側装置に対して、前記通信信号を送信するための前記通信回線における帯域を割り当てるステップとを含み、
前記帯域を割り当てるステップにおいては、前記宅側装置からの前記起床通知が前記局側装置に到着していない場合には、前記宅側装置に対して、前記起床通知に対応する量の前記帯域を割り当てる、通信制御方法。
【請求項8】
1または複数の宅側装置と、各前記宅側装置と共通の通信回線を介して通信信号を送受信するための局側装置とを備え、前記各宅側装置から前記局側装置への前記通信信号が時分割多重される通信システムにおける通信制御方法であって、
前記宅側装置は、前記局側装置へ前記通信信号を送信する送信動作を停止するスリープ状態へ遷移し、前記スリープ状態へ遷移する場合にはスリープ通知を前記局側装置へ送信し、前記スリープ状態から復帰して前記送信動作を行ない、前記送信動作を行なう起床期間の満了後、再び前記スリープ状態へ遷移するか、または前記スリープ状態へ遷移せずに起床通知を前記局側装置へ送信して前記送信動作を継続し、
前記局側装置への前記起床通知の到着を監視するステップと、
前記宅側装置に対して、前記通信信号を送信するための前記通信回線における帯域を割り当てるステップとを含み、
前記帯域を割り当てるステップにおいては、前記宅側装置からの前記起床通知が前記局側装置に到着していない場合には、前記宅側装置に対して、前記起床通知に対応する量および前記スリープ通知に対応する量のうち多い方の前記帯域を割り当てる、通信制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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