説明

通信システム内のデータ通信方法

【課題】ビット誤り率やその他の通信品質を容易に測定・決定することができる通信システム及び通信方法を提供する。
【解決手段】各送信機ユニットはそれに関連した送信クライアント1〜Nからペイロード・データを受取って、対応する集合データを生成するために、ペイロード・データにオーバーヘッド・データを加える。システム300の1つ又は複数のチャンネルはそれに関連するペイロード・データのビット・データ・レートに適応可能であって、従って、チャンネルは互いに非同期的に動作可能であって、これにより集合データ内のジャステイフイケーションの必要性を回避する。さらに、ペイロード・データにオーバーヘッド・データを加える際、オーバーヘッド・ビットの数に対するペイロード・ビットの数か31:1の固定比になるようにする。このような固定比は集合データの復号を容易にし且つそれからビット誤り率を容易に決定できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システム内のデータ通信方法に関し、詳細に、しかし非限定的に光通信システムに関する。本発明はまた、上記方法による通信システム操作にも関する。
【背景技術】
【0002】
相互接続されたノードの配列を含んだ従来の光通信システムにおいて、情報は、第1ノードで集められた光放射を変調し、そして例えば光フアイバ導波管に沿ってこの放射を第2ノードへ案内し、そして第2ノードでこの放射を検出してそこで情報を得るために復調されることにより、第1ノードから第2ノードへと伝えられる。変調はデジタルまたはアナログ形式のいずれかである。
【0003】
デジタル変調が使用される時は、レーザーなどの放射源を2つの互いに異なるレーザー放射出力に対応した2つの状態間で変調する。逆に、アナログ変調が使用される時は、例えば時分割多重化されたアナログ音声情報を伝播する時、レーザーは光放射強度範囲にわたって連続した方法で変調される。
【0004】
アナログ変調を使用した従来のシステムで光通信の品質を評価する時は、信号対雑音(S/N)比性能を第2ノードで測定するのが相対的に正直な方法である。しかし、もしアナログ変調信号がデジタルデータで変調されると、第2ノードで対応するビット誤り率性能を決定するのが非常に困難となる。ビット誤り率は信号対雑音比性能に単純な方法で相関しない。さらに、アナログ変調が使用される時にデジタルオーバーヘッド制御情報が含まれると問題である。
【0005】
従来のデジタル変調を使用した通信システムにおいて、追加のデジタル情報をビット誤り率を決定するため及び制御目的のためにクライアント・ペイロード・データの送信に追加できる。このよう従来システムは第1ノードでクライアント・ペイロード・データ送信を受信し、そして送信のための集合されたデータを作るためにオーバーヘッド制御データが追加される固定長ブロックのデータにそれを配列する。このような従来のシステムの例が公開特許出願公報と特許公報とを参照して説明される。
【0006】
公開ヨーロッパ特許出願番号EP0663776には、関連の同期及び制御データを持つブロック符号化されたデジタルデータを通信する方法が記載されている。この方法において、ブロック符号化されたデジタルデータは関連オーバーヘッド・データと共に符号化されたブロックの連続を持つデータストリーム内に通信される。各ブロックはNシンボルを含み、ここでMシンボルは送信されるべき情報を含み、そして残りのN−Mシンボルはエラー訂正データを含む。比M/Nは第1情報比を構成する。データストリーム中のコード化ブロックは一連のフレームに分割される。各フレームはFコードクロックを構成する。フレーム・オーバーヘッド・シンボルは同期などの受信機の機能に必要なデータを提供するために、各フレームに付け加えられる。フレーム・オーバーヘッド・シンボルの追加は第1情報比は式(1)に与えられるような第2情報比に実際に低下させる。

ここで、bは所望の値で第2情報比を提供するために選ばれた整数である。
Nは、2n+1よりも小さく、ここでnは各シンボル内のビット数である。各フレーム内のコード化ブロック数Fは式(2)から決定される。

ここで、PはFを整数にする最小値の整数であり、Pはフレーム毎に追加されたオーバーヘッド・シンボルの数に等しい。
【0007】
複数のXフレームはFXコード化ブロック及びPXフレーム・オーバーヘッド・シンボルを含む1つのマルチフレームに形成される。Xは所望の受信機の機能を実現するのに十分なnビットフレーム・オーバーヘッド・シンボルを与えるように選ばれる。
【0008】
別の公開ヨーロッパ特許出願番号EP0540007では、情報を担う信号を送信するための方法及び装置が示されている。
(a)情報を担う信号に基づいて複数のブロック信号を作成し、
(b)複数データ・ブロック信号に基づいて複数のパリテイ・ブロック信号を作成し、
(c)複数のデータ・ブロック信号及び複数のパリテイ・ブロック信号を含むフレーム信号を作成し、
(c)フレーム信号を送出する。
【0009】
この方法において、各データ・ブロック信号は、データ・ブロック信号の開始を指示する第1ブロック同期信号、情報信号を含むデータ信号、及びデータ信号を符号化することにより得られる第1パリテイ信号を含む。各パリテイ・ロック信号は、パリテイ・ブロック信号の開始を指示する第2ブロック同期信号、第2パリテイ信号、及び第3パリテイ信号を含む。それぞれの第2パリテイ信号内の同じビット位置にあるビット信号は、それぞれのデータ信号内の同じ位置にあるビット信号を符号化することにより得られる。それぞれの第3パリテイ信号内の同じビット位置にあるビット信号はそれぞれの第1パリテイ信号内の同じビット位置あるビット信号を符号化して得られる。代替的に、各パリテイ・プロック信号内の第3パリテイ信号は各パリテイ・ブロック信号内の第2パリテイ信号を符号化することにより得られる。
【0010】
国際出願番号PCT/FI99/00477には、通信システム内でのデータ転送方法が記載されている。この方法は、従来のフレーム番号付けに加えて又はその代りに「ペイロード番号付け」を使用することに関する。システム内のデータは固定長データ・ブロック又はペイロード単位に分割される。ブロックの大きさは好ましくは使用されたプロトコルのフレーム内の最小情報フイールドと等しいかそれよりも小さい。各プロトコル・フレームは1又は複数のペイロード単位を運ぶ。最適な条件においては、プロトコル・フレーム内の情報フイールドの長さは、ペイロード単位の長さのn倍に等しい。ここで、nは整数である。代替的に又は追加的に、プロトコル・フレームはプロトコル・フレーム内に伝送されるペイロード単位を示すために及び受信ブロック受領を知らせるための両方のためにペイロード数を運ぶ。
【0011】
米国特許番号US5490142には、VTグループ光拡張インターフエイス及びVTグループ光拡張フォーマット方法が記載されている。この方法において、VTグループ拡張フォーマットは、各バイトが8ビットを含む、135バイトの転送のための転送フレームを定義する。このフォーマットは8640Mbit/sの線路速度を与える。各フレームは転送オーバーヘッド部分及びペイロード部分を含む。転送部分は27バイトを含みそしてさまざまな操作、管理、及び保守機能を定義する。さらに、ペイロード部分は、STS−Nフレームの1つのVTグループに直接対応する108バイトを含む。VTグループ光拡張フォーマット線路速度は、STS−Nネットワーク要素クロックの整数mのm倍である。ここで、もしNが1ならばmは6である。もしNが3ならばmは18である。光拡張インターフエイスはVTGバスと光拡張の間に与えられ、インターフエイスは光拡張上に対応するVTグループ光拡張転送フレームを与えるためにVTGバス上に与えられた多重化VTグループ・ペイロードの対策に応答し、インターフエイスはさらに多重化されたVTグループ・ペイロード及び関連した経路オーバーヘッドをVTGバスに与えるためのVTグループ光拡張転送フレームの対策に応答する。
【0012】
送信されるクライアント・データは正確にはブロックに分割されず、送信されるクライアント・データは部分的にブロックを充たす。そして送信されるクライアント・データの後にブロックが完全に充填されることを確実にするために追加のジャステイフイケーション(調整)コードを加えることが、現在の光通信システムの従来的な方法である。
【0013】
使用されるジャステイフイケーションの量は、クライアント毎に異なるペイロード・データの関数である。集合データが第2ノードで受信される時、オーバーヘッド情報が隔離されて解釈され、そしてブロックのデータは処理されてペイロード・データを生ずるためにジャステイフイケーションを取除く。従って、第2ノードで集合データのビット誤り率測定の実行は、ペイロード・データを隔離するために集合データを完全に復号しなければ、可能とならない。このような完全な復号は複雑なプロセスである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
何千というノードを含み前述のデジタル変調を使用する大型で複雑な通信システムにおいて、第1及び第2ノード間の中間サブノードにおいてそこでの誤り発生を決定するために光放射に変調された集合データを監視できることが望ましい。このような監視は、第1及び第2モードが空間的に数百キロメータ離間して、これらの間を光放射がいくつかの光フアイバと付随の光リピーター及び再発生器により伝送される時に特に有用である。サブノードにおける誤り率の決定はシステムの特定部分、例えば、その中にあるリピーター又は使用された伝送媒体、の性能の測定を可能にする。このような測定は欠陥リピーター及び光フアイバを隔離して、そして必要ならばバイパス又は置換えることを可能にする。システムは、サブノードでビット誤り率を決定するために、誤り率が集合データを完全に復号せずに容易に決定できないという問題を有する。この問題はジャステイフイケーションが使用されているという理由から生ずる。
【0015】
通信システムの運営者が、契約で指定された限界を超えないビット誤り率を契約のベースとして、通信チャンネルをクライアントに貸すことは通常のプラクテイスである。アナログ変調を使用する通信システムの場合、ビット誤り率性能の保証を信号対雑音測定に基づいて決定することは困難である。同様に、ジャステイフイケーションを持つデジタル変調を使用した通信システムの場合、ビット誤り率は測定できるが、ビット誤り率を決定するために集合データの完全な復調を必要とする。
【0016】
本発明は、前記問題を解決するのに、通信システム内のデータを符号化する代替的な方法を使用することが可能であることを知見した。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の第1の観点によれば、通信システム内においてデータを通信する方法であって、各システムが送信手段、受信手段及び送信手段から受信手段へデータを伝送するデータ伝送手段を有する少なくとも1つのチャンネルを含んだものにおいて、この方法は、以下のステップを含むことを特徴とする:
(a)受信手段へ送信する集合データを形成するため送信手段においてペイロード・データ及びオーバーヘッド・データを組合せ、集合データはオーバーヘッド・データ・ビット数がペイロード・データ・ビット数に対して固定された比であるフレーム状の構造に分割され、
(b)集合データを伝送手段を介して送信手段から受信手段へ送信し、
(c)集合データを受信手段において受信し、そこでペイロード・データからオーバーヘッド・データを隔離するために集合データを復号し、そしてシステム内でペイロード・データを制御し及び管理するためにオーバーヘッド・データを解釈し、
そして、送信手段(20)が集合データ(600)をそこでのペイロード・データの受信速度よりも実質的に分数(Rp+Ro)(Rp)だけ大きい速度で発生し、ここでRpは送信手段(20)におけるペイロード・データの受信速度であり、そしてRoは集合データ(600)を発生するために送信手段(20)に加えられるオーバーヘッド・データの速度である、ことを特徴とする。
【0018】
この方法は、少なくとも1つの以下の利点を有する:
(a)システム内を伝播する集合データ内のタイミング・ジッターの量を減少することができ、それによってシステム内の誤り発生を減少する。そして、
(b)システムのエラー検査性能を改良できる。例えば、ビット誤り率は固定比のため集合データからより容易に決定できる。
【0019】
オーバーヘッド・データ及びペイロード・データを含む集合データ内のフレーム状構造は、集合データ内で実質的に反復的に発生しそしてペイロード・データを集合データ内に分割できるオーバーヘッド・データの配列として定義される。
【0020】
この方法によるシステムの応用に依存して、有利には、ペイロード・ビットの固定比は2:1ないし100:1の範囲にある。100:1より高い比は、受信手段において同期問題を生じ得、従って、前記の範囲は実際的な妥協である。好ましくは、オーバーヘッド・ビットに対するペイロード・ビットの固定比は31:1である。
【0021】
集合データ内のペイロード・データのジャステイフイケイションは、集合データを復号するのに複雑な方法を要求する結果となる。発明者は、集合データを発生する時、受信ペイロード・データにさらなるジャステイフイケイションを適用しないことがこの方法において有利であることを知見した。
【0022】
都合の良いことに、この方法により動作するシステムは、各チャンネルがそれに関連したペイロード・データのデータ速度に適応でき、従って互いに非同期的に機能することができる複数のチャンネルを含む。このような非同期動作はシステムでジャステイフイケーションを実行を回避するのに重要であり、これにより、受信手段において単純化された集合データ復号化の利点を与える。このような非同期的動作の実際に達成するには、このチャンネルはチャンネルをその関連したペイロード・データを同期するための位相ロック・ループを含むことが望ましい。
【0023】
集合データ内に含まれるオーバーヘッド・データをバースト影響について影響をより受けにくくするには、オーバーヘッド・データ及びペイロード・データは好ましくは集合データ内で交互に差し込まれる(インターリーブ)。
【0024】
有利には、集合データ内に使用されるフレーム状構造はマルチフレームに組織化された複数のフレームを含む。フレームとマルチフレームは受信手段において集合データ内のオーバーヘッド・データ位置を解釈することにより識別可能である。従って、オーバーヘッド・データは受信手段においてオーバーヘッド・データの同期化の有利な機能を提供する。しかし、ペイロード・データ内にあるデータ・ブロック構造は、システム動作に影響を与えないが、結果としてフレーム及びマルチフレームに非同期にできる。
【0025】
発明者は実際には、各マルチフレームが2ないし100フレームの範囲を含むことが都合の良いことを見付けた。この範囲はオーバーヘッド・データ内にいくつかの特定の機能を含むことはできるが、受信手段においてマルチフレーム同期が問題となるほどは各マルチフレーム内にそれほど多くのフレームを有しないという2つの間の妥協として選択されている。実際には、各マルチフレームが8フレームを含むことが好ましい。
【0026】
上記の特定の機能に同期機能を含むことが有利である。従って、各マルチフレームに関連したオーバーヘッド・データが受信手段がマルチフレームに同期するのを助ける同期コード(FAW)を含むことが便利である。例えば、同期コードは4つの同期バイト、FAW1ないしFAW4を、オーバーヘッド・データに含むことができる。さらに、例えば4つの同期バイトFAW1ないしFAW4がそれぞれに割当てられた2進値、11110110b、11110110b、00101000b、及び00101000b、を有することができる。
【0027】
伝送手段を介して通信される時、集合データ内のマルチフレームが失われないことを確実にする時は、各マルチフレームと関連したオーバーヘッド・データはマルチフレームの識別に使用するための識別コード(MIC)を含むことが望ましい。失われたマルチフレームは好ましくは受信手段において識別コードが連続するフレームに対して矛盾しない方法で増加されるか否かを決定することにより識別される。矛盾した増加は受信手段において失われたマルチフレームが受信されたことを示す。識別コードは都合良くはモジュロ方法で増加される。例えば、モジュロ255である。これは1つのバイトがオーバーヘッド・データにおいてそのコードを表すために使用される。実際には、識別コードは複数のカウントのステップで、例えば、3カウントのステップで連続するマルチフレームに対して増分するのが解くに有利であることが知られている。実際には、MICコードを含むことは、受信手段が集合データに同期することを補助することも知られている。
【0028】
集合データを検出するに使用される光検出器からの正しいd.c.レベル安定性を確保すると、このような光検出器からd.c.オフセットを取除くためにa.c.カップリングが使用されるところでは問題を有する。この問題を解決するために、各マルチフレームに関連したオーバーヘッド・データは有利にはマルチフレームに関連したオーバーヘッド・データが実質的に等しい数の0及び1を含む。
【0029】
さらに、システム内ではチャンネル接続が正しく作られることを確保するには、オーバーヘッド・データが少なくとも1つの送信手段および受信手段に関して識別情報を含むことが好ましい。このように、各マルチフレームに関連したオーバーヘッド・データは都合良くは、受信機がそれに正しく対応した送信手段に接続されているかどうかを確認するために受信機により使用されるトレール追跡識別コード(TTI)を含む。
【0030】
複数のチャンネルを含む通信システムにおいて、実際には1つ又は複数のチャンネルが故障を生ずることがしばしばである。従って、チャンネル故障時にオーバーヘッド・データがチャンネル置換えを呼出す能力を有することが望ましい。従って、好ましくは、各マルチフレームに関連したオーバーヘッド・データがシステム内のチャンネル故障時においてはペイロード・データを伝播するために代替的なチャンネルを使用することをシステムに指示するための自動保護切換コード(APS)を有する。
【0031】
伝送手段に干渉が生ずる時、集合データへの損害は個別フレームに限定されるべきである。従って、各マルチフレームと関連したオーバーヘッド・データはマルチフレームの各フレームに対してビット差し込みパリテイ(BIP)コードを含むことが好ましい。差し込みパリテイ・コードはフレームに関連したペイロード・データの劣化の発生の検出をするために受信手段により使用可能である。オーバーヘッド・ビッドの数かペイロード・ビットの数に対して固定比である結果として、BIPコードは集合データ内のビット誤り率の直接の指示を与える。このような直接の指示は例えば故障発見プロセスのために伝送手段に沿ったビット誤り率を測定するのに使用される相対的に単純な監視を与える。従ってね従来システムとは異なり、本発明の方法は、クライアント・ペイロード比にかかわらず、クラアント・ペイロード・データに対して固定密度の誤り率指示コードを与える。
【0032】
受信手段が集合データに対して正しく同期することを助けるため及び適当な処理、例えば再発生、を適用するために、チャンネルが動作すると期待される集合データ速度の指示を含むオーバーヘッド・データを含むことが望ましい。従って、各マルチフレームに関連したオーバーヘッド・データは有利的には送信手段に供給されるペイロード・データ速度を指示するペイロード・タイプ指示子(PTI)コードを含む。
【0033】
本発明の方法は、10Gビット/s及びそれ以上に近いシリアル・ビット・レートで動作する通信システムに適用される。現在ではこのような高速ビット・レートで動作できる論理スイッチング装置を提供することは相対的に高価で困難である。従って、高ビット・レート・シリアル・データをパラレル・データに変換して、送信手段及び受信手段で実行される処理仕事を容易にすることが大変望まれる。従って、送信手段は有利的にはペイロード・データをシリアル・データとして動作的に受取り、そして、オーバーヘッド・データと組合せて伝送手段を介してシリアル・データとして転送する集合データを発生するために、それをパラレル・データへ変換する。
【0034】
実際の通信システムにおいては、伝送手段は集合信号を伝送するために1又は複数の光フアイバ導波管を含む。集合信号は、例えば、分配フイードバック(DFB)レーザー源から発生された放射である光放射上に変調されて、1つ又は複数の光フアイバ導波管に沿って送信手段から受信手段へと案内する。光フアイバの帯域幅をより大きく利用するために、システムの複数のチャンネルは伝送手段の単一の光フアイバ導波管に沿って光学的に多重化されることが望ましい。
【0035】
代替的に、例えば、システム・ポータビリテイを考慮すべき重要な場合では、伝送手段は有利的には集合データを伝送するため無線リンク又は電気同軸ケーブルを有する。
【0036】
本発明の第2の観点によれば、本発明の第1の観点により動作する通信システムが提供される。
【0037】
実際にシステムを実現する時、送信手段にペイロード・データをオーバーヘッド・データと組合せて集合データを発生するためのアダプターを組込み、そして受信手段にオーバーヘッド・データからペイロード・データを分離するための対応するアダプターを組込むことが有利であることが知られている。各アダプターはユニットをそこに加えられるデータ入力へ同期させるために1又は複数の位相ロック・ループ・クロック回路を含むと有利である。
【0038】
通信システムは、普通、いくつかのクライアントの要求についてサービスしなければならない。従って、システムはそれらが受取るペイロード・データの速度に適応して動作できる複数のチャンネルを含み、従って、チャンネルは互いに非同期的に動作できる。このような非同期動作はシステムを集合データ内にジャステイフイケーションを使用する必要無しに、互いに異なるペイロード・ビット・レートで異なるクライアントから供給されるペイロード・データを収納することを可能にする。
【0039】
本発明の第3の観点においては、通信システム内でデータを通信する方法であって、各システムが複数のチャンネルを有し、各チャンネルが送信手段と、受信手段と、データを送信手段から受信手段へとデータを伝送するためのデータ転送手段とを含んだものにおいて、この方法は以下のステップを含むことに特徴を有する:
(a)各送信手段においてそれに関連した入力ペイロード・データに同期し、そして送信手段に関連した受信手段に送信するために集合データを形成するためにペイロード・データ及びオーバーヘッド・データを組合せ、集合データはフレーム状構造に分割され且つチャンネルが互いに非同期的に動作可能であり、
(b)集合データを送信手段から受信手段へ伝送手段を介して送信し、
(c)集合データを受信手段において受信し、ペイロード・データからオーバーヘッド・データを隔離するために集合データをそこで復号し、そしてシステム内でペイロード・データを制御及び管理するためにオーバーヘッド・データを解釈する。
【0040】
本発明の第4の観点においては、通信システム内においてデータを通信する方法であって、各システムが送信手段、受信手段及び送信手段から受信手段へデータを伝送するデータ伝送手段を有する少なくとも1つのチャンネルを含んだものにおいて、この方法は、以下のステップを含むことを特徴とする:
(a)受信手段へ送信する集合データを形成するため送信手段においてペイロード・データ及びオーバーヘッド・データを組合せ、集合データはオーバーヘッド・データが実質的にオーバーヘッド・データ内の0及び1の発生を等しくするための平衡コード(BAL)を含んだフレーム状の構造に分割され、
(b)集合データを伝送手段を介して送信手段から受信手段へ送信し、
(c)集合データを受信手段において受信し、そこでペイロード・データからオーバーヘッド・データを隔離するために集合データを復号し、そしてシステム内でペイロード・データを制御し及び管理するためにオーバーヘッド・データを解釈する。
【0041】
本発明の第5の観点においては、通信システム内においてデータを通信する方法であって、各システムが送信手段、受信手段及び送信手段から受信手段へデータを伝送するデータ伝送手段を有する少なくとも1つのチャンネルを含んだものにおいて、この方法は、以下のステップを含むことを特徴とする:
(a)受信手段へ送信する集合データを形成するため送信手段においてペイロード・データ及びオーバーヘッド・データを組合せ、集合データは各フレームがそのフレームと関連するペイロード・データが劣化したか否かを指示するそれと関連付けされたビット差し込みパリテイ・コード(BIP)を有するマルチフレームにグループされたフレームを含むフレーム状構造に分割され、
(b)集合データを伝送手段を介して送信手段から受信手段へ送信し、
(c)集合データを受信手段において受信し、そこでペイロード・データからオーバーヘッド・データを隔離するために集合データを復号し、システム内でペイロード・データを制御し及び管理するためにオーバーヘッド・データを解釈し、そして集合データ内のフレームが劣化したか否かを差し込みパリテイ・コードから決定する。
【0042】
本発明の第6の観点においては、通信システム内においてデータを通信する方法であって、各システムが送信手段、受信手段及び送信手段から受信手段へデータを伝送するデータ伝送手段を有する少なくとも1つのチャンネルを含んだものにおいて、この方法は、以下のステップを含むことを特徴とする:
(a)受信手段へ送信する集合データを形成するため送信手段においてペイロード・データ及びオーバーヘッド・データを組合せ、集合データはジャステイフイケーションを含まないフレーム状構造に分割され、
(b)集合データを伝送手段を介して送信手段から受信手段へ送信し、
(c)集合データを受信手段において受信し、そこでペイロード・データからオーバーヘッド・データを隔離するために集合データを復号し、システム内でペイロード・データを制御し及び管理するためにオーバーヘッド・データを解釈する。
【0043】
本発明の第7の観点においては、通信システム内においてデータを通信する方法であって、各システムが送信手段、受信手段及び送信手段から受信手段へデータを伝送するデータ伝送手段を有する少なくとも1つのチャンネルを含んだものにおいて、この方法は、以下のステップを含むことを特徴とする:
(a)受信手段へ送信する集合データを形成するため送信手段においてペイロード・データ及びオーバーヘッド・データを組合せ、集合データは各マルチフレームが集合データ内でマルチフレームが失われたか否かを指示しそしてマルチフレームからマルチフレームへと増加されるそれと関連付けされたマルチフレーム識別コード(MIC)を有するマルチフレームにグループされたフレームを含むフレーム状構造に分割され、
(b)集合データを伝送手段を介して送信手段から受信手段へ送信し、
(c)集合データを受信手段において受信し、そこでペイロード・データからオーバーヘッド・データを隔離するために集合データを復号し、システム内でペイロード・データを制御し及び管理するためにオーバーヘッド・データを解釈し、そして集合データ内のマルチフレームが失われたか否かをマルチフレーム識別コードから決定する。
【0044】
本発明の第8の観点においては、本発明の第3乃至第7の観点のいずれか1つの方法に従って動作する通信システムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明による通信システムの通信チャンネルを説明する概略図。
【図2】図1に示す通信チャンネルの複数を組込んだ本発明による通信システムの概略図。
【図3】図1に示された通信チャンネル内に含まれるアダプタ・ユニットの概略図。
【図4】図1に示された通信チャンネル内の代替的なアダプタ・ユニットの概略図。
【図5】図1及び図2にそれぞれ示されたチャンネルとシステムに使用されるデータ・フレーム構造を表し、フレーム構造は固定比31:1でオーバーヘッド・データが差し込まれたクライアント・データを含む図。
【図6】図1及び図2にそれぞれ示されたチャンネルとシステムに使用されるマルチフレーム構造のオーバーヘッド・バイトを表し、マルチフレーム構造は図5に示される8フレーム構造を含む図。
【0046】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について例示目的のためにのみ説明する。
【発明を実施するための形態】
【0047】
図1を参照すると、本発明による通信システムの通信チャンネルが示されている。チャンネルは一般に10で示されている。チャンネル10は、それぞれ点線25、35、45で囲まれた、送信機ユニット20、光フアイバ・リンク30及び受信機ユニット40を含む。
【0048】
広い全体的観点においては、チャンネル10は入力において送信クライアント(図示しない)からのペイロード・データを受取る送信機ユニット20により動作される。送信機ユニット20はペイロード・データを、対応する集合データを供給するためにオーバーヘッド・データが追加されるフレーム及びマルチフレームに配列することにより、符号化を行なう。この集合データは、変調された光放射として送信機ユニット20から光フアイバ・リンク30を介して受信機ユニット40へ伝送される。受信機ユニット40は変調された放射を受け取り、そこから集中データを導出する。さらに、受信機ユニット40はペイロード・データからオーバーヘッド・データを分離するために集合データを復号し、そしてペイロード・データを受信クライアント(図示しない)へ出力する。さらに、集合データに存在するオーバーヘッド・データは受信機ユニット40により解釈されて、管理及び制御機能に応用することが可能となる。これらの機能は後で詳細に説明される経路追跡、自動保護切換え(APS)、ビット差し込みパリテイ(BIP)、前方及び後方品質指示(FQI及びBQI)、前方及び後方欠陥指示(FDI及びBDI)を含む。
チャンネル10の要素部品を詳細に説明する。
【0049】
送信機ユニット20は、第1光から電気変換器100、オーバーヘッド発生器ユニット105、アダプター・ユニット110、及び第2電気から光変換器120を含む。第1変換器100はその光入力において光フアイバ130を介して送信クライアントに接続されている。変換器100からの電気出力はアダプター110の第1電気入力に接続される。さらに、オーバーヘッド・ユニット105内で発生されたオーバーヘッド・データは、オーバーヘッド・ユニット105を接続する電気的接続を介して、アダプター・ユニット110の第2電気入力へ伝送される。アダプター・ユニット110からの電気出力は第2変換器120の電気出力に接続される。さらに、光フアイバ・リンク30はその第1端において第2変換器120の電気入力に接続される。オーバーヘッド発生器ユニット105はまた、他のチャンネルのオーバーヘッド発生器ユニットへ接続され、そしてまたローカル及び地域管理システム(図1に示されない)にも接続される。
【0050】
受信機ユニット40は、第3光から電気変換器20、アダプター・ユニット210、第4電気から光変換器215、及びオーバーヘッド発生器ユニット220を含む。第3変換器200はその光入力端において光フアイバ・リンク30の第2端へ接続される。変換器200の電気出力はアダプター210の電気入力に接続されている。アダプター210は第1及び第2電気出力を含む。第1出力は第4変換器215の電気入力に接続され、そして第2出力はオーバーヘッド解釈器ユニット220の入力に接続されている。解釈器ユニット220はまた、他のチャンネルの解釈器ユニット、及びローカル管理システム及び前記地域管理システム(図1には示されていない)にも接続されている。変換器ユニット215からの光出力は光フアイバを介して受信クライアント(図示しない)へ接続される。
【0051】
動作は、第1変換器100が光フアイバ130を介して送信クライアントからペイロード・データを受取る。送信機ユニット20は10Gビット/秒およびそれ以上までのビット・レートで送信クライアントからのペイロード・データを収容する。変換器100はペイロード・データを対応する電気信号に変換し、それは変換器100の電気出力からアダプター・ユニット110の第1電気入力へ伝送される。オーバーヘッド・ユニット105はローカル及び地域管理システムから管理指示を受取り、そして対応するオーバーヘッド・データを発生し、それはアダプター・ユニット110の第2電気入力へ伝送される。そしてアダプター・ユニット110は、31ビットのペイロード・データが1つのオーバーヘッド・データを伴なう固定比31:1になるように、オーバーヘッド・データをペイロード・データに差し込む。アダプター・ユニット110は差し込まれたデータでフレームを組立て、各フレームが2048ビットを含み、その内の1984ビット及び64ビットがそれぞれにペイロード・データ及びオーバーヘッド・データに対応する。さらに、アダプター・ユニット110がフレームを8フレームのグループに組立て、これにより、対応するマルチフレームを作成する。フレーム及びマルチフレームの構造は後でより詳細に説明する。このマルチフレームが、第2変換器120の電気入力に伝送される集合データの形式でアダプター・ユニット110の電気出力端において出力される。変換器120は集合データを対応したデジタル変調光放射に変換し、その光出力端において光フアイバ・リンク30内に出力し、そしてそれに沿って放射は受信機ユニット40へと伝播される。変換器40は、1550nmの程度の波長の放射を出力動作できる変調赤外線レーザーを含む。
【0052】
第3変換器200は変調された放射を受信してそれを対応する電気信号に変換して、それをアダプター・ユニット210はその電気入力端で受取る。この変換は変換器200内の光増幅器、再発生器及び付随した光検出器により実行される。アダプタ・ユニット210は、集合データに対応した電気信号を処理して、そこからオーバーヘッド・データを分離して、それを解釈器ユニット220へ送る。アダプター・ユニット210はさらにフレーム及びマルチフレームを復号してペイロード・データを抽出し、それがアダプター・ユニット210から第4変換器215の電気入力への出力である。変換器215はペイロード・データを光放射に変換しそれを変調する。これが変換器215の光出力端の出力であり、受信クライアントへ伝送される。
【0053】
チャンネル10内の集合データの形式は従来の通信システムからは、集合データ内のオーバーヘッド・データのビット数とペイロード・データのビット数は常に固定比である点で、区別される。さらに、送信クライアントにより供給されたデータ・ブロックはチャンネル10のフレーム及びマルチフレームと非同期である結果、ジャステイフイケーションは使用されない。アダプター・ユニット210がオーバーヘッド・データを分離しそしてフレーム及びマルチフレームを復号する結果、受信クライアントはフレーム及びマルチフレームがチャンネル10を介してペイロード・データを伝送するために使用されていることに気付かないという意味で、送信クライアントから受信クライアントへの送信は透明である。
【0054】
ジャステイフイケーションがチャンネル10内において使用されず且つオーバーヘッド・データに対するペイロード・データのビット数が固定比であるため、チャンネル10内のビット誤り率が受信機ユニット40においてのみならず光フアイバ・リンク30内に沿ったサブ・ノード(図示しない)においても大変容易に決定できる。チャンネル10と同様な複数のチャンネルを組込んだ通信システムにおいて、このようなビット誤り率決定の容易さは欠陥チャンネルをより容易に識別することを可能にし、そして必要ならば、対応する保護チャンネルが交換のために選択できる。
【0055】
本発明により構成できる通信システムは、変調光放射が単一の光フアイバ・リンクに沿って光学的に多重化されるチャンネル10と同様な複数のチャンネルを含む。このようなシステムは図2において、一般に300により示される。
【0056】
システム300はNの送信機ユニット、例えば、チャンネル1及び2にそれぞれ対応する送信機ユニット20a、20b、を有する。各送信機ユニット20はその光入力端において対応する送信クライアント、例えば、チャンネル1及び2がそれぞれに送信クライアント1及び2、に接続されている。送信機ユニット20はそれらの関連するオーバーヘッド発生器ユニット105において相互接続されていて、例えば、送信クライアント1のペイロード・データがチャンネル1が欠陥を有する時に保護切換えしてNチャンネルを通過するように方向を変えることができる。送信機ユニット20からの光出力は、合成光出力を供給するために出力を組合せる光マルチプレクサ310に接続される。合成出力は光フアイバ・リンク30の光フアイバ150の第1端に接続される。システム300内の送信機ユニット20の第2変換器120は互いに異なる波長でそれらの光放射を出力するように構成されている。例えば、チャンネル1、2及びNの変換器120は、必要に応じて他の波長も代替的に使用できるが、それぞれ名目上の波長、1550、1560、及び1600nmの光放射を出力するように構成できる。
【0057】
光フアイバ150はその第2端において、マルチプレクサ310から供給された各送信機ユニット20に対応する放射成分を分離するために、例えばフイルタ330の複数のブラッグ格子光フイルタを有する光デマルチプレクサ320に接続されている。デマルチプレクサ320はその光出力端が関連する受信機ユニット40に接続されていて、そして次に関連する受信クライアントへ接続されている。受信機ユニット40はそれらの各々の解釈器ユニット220で相互接続されていて、保護チャンネル、例えば、チャンネルN、への切換えなどの機能が他のチャンネルの故障時に実現できるようになっている。
【0058】
動作では、送信クライアントから受取られたペイロード・データが、そこで対応する集合データを発生するために送信機ユニット20内で符号化される。各送信機ユニット20の集合データは、名目上の波長が各送信機ユニット20に特定されている光キャリア放射上に変調される。送信機ユニット20からの光放射出力は、光フアイバ・リンク30を通って伝播する合成放射を発生するために、マルチプレクサ310において光学的に組合せられる。
【0059】
デマルチプレクサ320はその光入力端で合成放射を受信し、そして各送信機ユニット20に対応する集合放射にフイルタにより分離する。集合放射はその各々の受信機ユニット40へ伝播して、そしてその関連した受信クライアントへペイロード・データを供給するために集合データに復号される。
【0060】
多数のチャンネル、例えば数百チャンネル、が必要とされる時、システム300は、いくつかのマルチプレクサ、デマルチプレクサ、及び光フアイバ・リンクを含むより大きなシステムを与えるために、複製できる。このような大きなシステムにおいて、各送信機ユニット及び受信機ユニットは、光フアイバ・リンク、デマルチプレクサ、又はマルチプレクサが欠陥を有す場合の保護的切換えなどの機能を提供するために、それぞれ他の送信機ユニット及び受信機ユニットに接続できる。
【0061】
システム300内の各チャンネルは、そのそれぞれの送信クライアントからペイロード・データが供給されるレートに適応している。従って、システム300内のチャンネルは互いに非同期的に機能する能力を有する。このような送信クライアントにより供給されるペイロード・データのレートへのチャンネル内の適応は、各チャンネルのアダプター・ユニット110、210内で実行される。
【0062】
図3に示されるシステム300は送信クライアントから受信クライアントへの通信リンクを提供するように動作できるが、送信クライアント及び受信クライアントの間の2方向通信が受信クライアントから送信クライアントへ対応した逆方向チャンネル(図示しない)を含むことにより与えられることが理解できる。逆方向チャンネルは図1及び図2に示されるチャンネルと同様の設計である。
【0063】
チャンネルの非同期動作をさらに説明するために、図3を参照してアダプター・ユニット110をより詳細に説明する。システム300のチャンネルの互いに非同期に機能できる能力は、集合データ内でジャステイフイケーションの必要性を回避し、これによりオーバーヘッド・ビットに対するペイロード・ビットの固定比を達成することを可能にし、これによりビット誤り率(BER)決定ないどのオーバーヘッド機能を大いに単純化し、そしてまたチャンネル10及びシステム300を伝播する集合データ内のジッタを減少する。
【0064】
点線490内に含まれるアダプタ・ユニット110は、1対31デマルチプレクサ500、32対1マルチプレクサ510、第1位相ロック・ループ(PLL1)520、第2位相ロック・ループ(PLL2)530及びデータ符合化器540を含む。符号化器540は、例えば、Xilinx社により製造される、フイールド・プログラマブル・ロジック装置(FPLD)である。
【0065】
第1変換器100からの電気出力はデマルチプレクサ500のシリアル・データ入力とPLL1 520の参照入力に接続されている。PLL1 520からの第1出力はデマルチプレクサ500のクロッキング入力CLKに接続されている。さらに、PLL1 520からの第2出力はPLL2 530の参照入力へ接続されている。デマルチプレクサ500は、データ符号化器540の対応するデータ入力に接続された平行出力D0ないしD30を含む。オーバーヘッド・ユニット105は符号化器540のオーバーヘッド・データ入力K0に接続されたオーバーヘッド・データ出力を含む。符号化器540はさらにマルチプレクサ510の対応する平行入力に接続されたパラレル・データ出力E0ないしE31を含む。PLL2 530の出力はマルチプレクサ510の対応する平行入力に接続されている。PLL2 530の出力はマルチプレクサ510のクロッキング入力CLKに接続されている。マルチプレクサ510は、第2変換器120の電気入力に接続された多重化出力を含む。
【0066】
広い全体的な観点では、アダプター・ユニット110は10Gビット/秒又はそれ以上までのビット・レートで第1変換器100からシリアル・ペイロード・データを受信することにより機能する。PLL1 520はそれ自身をペイロード・データに同期させて、たとえペイロード・データが数クロック・サイクルの間、特定のロジック状態に留まる時でも連続的にクロックする対応した同期化クロッキング信号を発生する。PLL1 520はPLL2 530及びデマルチプレクサ500の両方をクロックする。ペイロード・データはデマルチプレクサ500において、シリアル・ビット・ストリームから31ビット幅パラレル・ワードに変換される。ペイロード・データは、31ビット・ワード内でデマルチプレクサ500から符号化器540へ転送される。符号化器540はオーバーヘッド発生器ユニット105から受信された1ビットのオーバーヘッド・データを各31ビットのペイロード・データへ固定比で加えて、出力E0ないしE31において出力ワードを供給する。出力ワードはマルチプレクサ510へ送られて、そこで出力ワードは対応するシリアル・データ・ストリーム、すなわち、集合データ、に変換されて第2変換器120に送られる。そこで、光フアイバ150に沿って伝送するために光放射上に変調される。デマルチプレクサ500を含むことは、符号化器540がワード形式でデータを受取りそして10Gビット/秒に達するペイロード・データのレートでクロッキングする能力を必要としない利点を提供する。符号化器540はペイロード・データのビット・レートが10Gビット/秒に近づく時に300MHzの程度のレートでクロックする。しかし、デマルチプレクサ500は10Gビット/秒またはそれ以上のシリアル・データ・ビット・レートまでを処理できる能力を有するよう設計されている。
【0067】
集合データ内にオーバーヘッド・データを含むことは、集合データが送信クライアントからアダプター・ユニット110へ与えられたペイロード・トラフイックよりも3231倍大きいことを意味する。PLL1 520から与えられたレートF1のクロッキング信号に周波数が固定されたレートF2のクロッキング信号を提供することがPLL2 530の目的である。PLL2 530からのクロッキング信号はマルチプレクサ510をPLL1 520によりクロックされるデマルチプレクサ500よりも3231倍大きいレートでクロックする。このようなビット・レート変換は、もしデマルチプレクサ500及びマルチプレクサ510が同一レートでクロックされた場合に発生するアダプター・ユニット540内のペイロード・データの蓄積を防ぐ。
【0068】
アダプター・ユニット210において、アダプター・ユニット110で行なわれたのと逆の動作が実行される。逆の動作において、集合データはまず、シリアル・データを32ビット・ワード・データに変換するように動作する1対32デマルチプレクサにロードされる。そしてオーバーヘッド・ビットが32ビット・ワード・データから抽出されて31ビット・ワードを生ずる。これは31対1ビット・マルチプレクサへと送られ、31ビット・ワードを対応するシリアル・ペイロード・データに変換する。アダプター・ユニット210はまた、マルチプレクサに接続された第2PLLが3132倍の周波数変換を与えるように動作できる点を除いて、図3に示されるのと同様の2つのPLLを含む。さらに、アダプター・ユニット110内に含まれるデータ符号化器540は、それに関連した解釈器ユニット220へオーバーヘッド・データを出力するように動作するアダプター・ユニット210内の復号器に置換えられる。
【0069】
実際には、送信機ユニット20a、20bについての1対31デマルチプレクサ及び32対1マルチプレクサ、同様に、受信機ユニット40a、40bについての1対32デマルチプレクサ及び31対1マルチプレクサは、10Gビット/秒シリアル・データ・ビット・レート性能が要求されている場合は容易ではない。標準専売のマルチプレクサ及びデマルチプレクサはこのレートではしばしば16対1及び1対16装置である。このよう専売部品がアダプター・ユニット110内に使用された場合のユニット110の実現が図4に示されている。
【0070】
図4には、図3のデマルチプレクサ500の代りに1対16デマルチプレクサ540が使用される。さらに、図3のマルチプレクサ510の代りに16対1マルチプレクサ550が使用される。さらに、図3の符号化器540の代りにバッフア・メモリ570を含んだFPLDデータ符号化器560が使用される。
【0071】
動作では、シリアル・ビット・ストリームの形式のペイロード・データが変換器100からデマルチプレクサ540へと送られ、そこでシリアル・ストリームを対応した16ビット・パラレル・ワードに変換する。ワードは符号化器560によりバッフア・メモリ570内にロードされてペイロード・データをその中で与える。符号化器560はそして適当なオーバーヘッド・ビットをメモリ570内の31ビットの各ペイロード・データの同時グループに加えて、その中で集合データを発生し、そしてマルチプレクサ550に16ビット長のワードの集合データを出力する。マルチプレクサ550は16ビット・ワードを集合データのシリアル・ビット・ストリームに変換し、そして集合データは符号化器ユニット110から第2変換器120へ光フアイバ150に沿っての送信のための光放射の変調のために出力される。
【0072】
アダプター・ユニット110、120で行なわれたビット・レート変換は、集合データをジャステイフアイする必要性を回避し、従って、集合データを単純化してビット誤り率のサブ・ノード評価を可能にする。
【0073】
上記に簡単に説明したように、集合データはシリアル・データであり、アダプター・ユニット110においてペイロード・データに固定比で加えられるオーバーヘッド・データのビット値によって、フレーム及びマルチフレーム内に断続される。集合データ内の一続きの8フレームはマルチフレームを形成する。図5にフレーム構造が表され、600で示されている。各フレーム600はオーバーヘッド・ビッドA1で開始し、送信クライアント・ペイロード・データ(31ビットP/L)の31ビットが続く、次に、オーバーヘッド・ビットA2などが続く。例えば、集合データ内のオーバーヘッド・ビットA8にペイロード・データの31ビットが続き、次に、オーバーヘッド・ビットB1などが続く。フレーム600は、31ビットのペイロードが後に続くオーバーヘッド・ビットH8により終了する。図5に示されるように、フレーム600内のオーバーヘッド・データの各ビットは、1:31の固定比で31ビットのペイロード・データを伴なう。
【0074】
フレーム600に対応する集合データは、概念的には行方向を示す矢印610及び列方向を示す矢印620により表されるような、行単位で読み出されるフレーム600とみなすことができる。従って、フレーム600はその左上角(START)からその右下角(END)へ行単位で読み出されて集合データを提供する。
【0075】
フレーム600では、オーバーヘッド・ビットA1ないしA8がバイトAを形成し、オーバーヘッド・ビットB1ないしB2がバイトBを形成し、以降同じである。従って、表1において各フレームに対するオーバーヘッド・ビットが8バイトとして示されるように表される。この表には送信クライアントからのペイロード・データは示されていない。
表1

【0076】
フレーム600と同様な8フレームがマルチフレームを形成するために集合データ内に一連として出力される。マルチフレームを構成する8フレームのオーバーヘッド・バイトは記号により表すことができる。ここで、バイトAxはフレームxのオーバーヘッド・バイトAに対応し、ここでxは1ないし8の範囲である。従って、バイトA1はマルチフレームの最初のフレームのオーバーヘッド・バイトAに対応する。そして、バイトH8はマルチフレーム内の8番目のオーバーヘッド・バイトHに対応する。
【0077】
便宜のために、表2のようにマルチフレームのオーバーヘッド・バイトが表形式に配列できる。
表2

【0078】
集合データ内で、オーバーヘッド・バイトは、ペイロード・データにより断続されるけれども、バイトA1にバイトB1が続き、そして同様にバイトH1にバイトA2が続き、そしてマルチフレームの終わりのバイトH8までこのように、連続して現れる。
【0079】
ユニット105、220は、図6を参照して説明されるいくつかのオーバーヘッド機能を実行するためにオーバーヘッド・バイトを使用する。この図はチャンネル10及びシステム300に使用されるマルチフレーム構造のオーバーヘッド・バイトの表示を示す。オーバーヘッド・バイトは異なる機能、例えば、図中に省略形で示される機能を実行する。すなわち:
FAW:「フレーム整列ワード」; MIC:「マルチフレーム識別コード」;BAL:「平衡バイト」; SPA:「予備バイト」;
TTI:「トレール追跡識別子」; APS:「自動保護チャンネル」;
FDI:「前方欠陥識別子」; BDI:「後方識別子」;
FQI:「前方品質識別子」; BQI:「後方品質識別子」;
PTI:「ペイロード・タイプ識別子」;及び
BIP:「ビット差し込みパリテイ」。
【0080】
図6に示すように、システム10において、後方発生器ユニット105はオーバーヘッド・バイトを発生する。オーバーヘッド・バイトのいくつかの値は、オーバーヘッド・ユニット105においてローカルに決定できるが、他は前記のローカル及び地域管理システムから受取られた命令に応答して発生される。例えば、TTI値である。換言すれば、オーバーヘッド・バイトは送信機ユニット20内で内部的に又は前記の管理システムからのいずれかにより与えられる情報に基づいて生成される。これらのバイトは集合データ内でアダプター・ユニット210に送られて、そこでオーバーヘッド・バイトを分離し、それらを解釈のために解釈器ユニット220に送る。
【0081】
解釈器ユニット220は、オーバーヘッド・バイトFAW1、FAW2、FAW3、FAW4をマルチフレームが集合データ内のどこで開始するかを識別するために使用する。すなわち、マルチフレームへの同期である。チャンネル10とシステム300において、これらのバイトFAW1、FAW2、FAW3、FAW4は固定値、11110110b、11110110b、00101000b、00101000bをそれぞれ有する。ここで、添え字bは2進値を示す。代替的な値をこれらのバイトFAW1ないしFAW4に、値がチャンネル10及びシステム300にマルチフレームへの同期能力を与える限り、使用することができる。
【0082】
マルチフレーム識別コードMICは、その後の各マルチフレームに対してオーバーヘッド発生器ユニット105により増加されるビット値である。例えば、第1マルチフレームはMIC値00000001bを有し、第1マルチフレームに続く第2マルチフレームはMIC値00000010bを有し、以下、同様である。識別コードが255番目のマルチフレームに対して値11111111bに達する時、MIC値は256番目のマルチフレームに対して再び00000000b値にリセットされる。そして以下、モジュロ255で同様に行なわれる。
【0083】
解釈器ユニット220は、識別子コードを監視しそして正しい増加が発生することを確認する。MICが増加する場合のいずれの誤りも、解釈器ユニット220により失われたマルチフレームを示すものとして識別される。さらに、集合データ内にMICコードを含めることは受信機ユニット40が集合データに同期することを補助する。すなわち、受信機ユニット40においてフレーム整列がこれにより改良される。
【0084】
オプションとして、MIC値はその後の各マルチフレームに対して1以上のカウントで増加することができる。例えば、3カウントのステップで増加できて、典型的なMIC計算順序を最初のマルチフレームに対して11111110b(十進値254)、第2マルチフレームに対して00000001b(十進値1)、第3マルチフレームに対して00000100b(十進値4)、そして以後同様にすることができる。
【0085】
解釈器ユニット220は、平衡オーバーヘッド・バイトBALをd.c.回復目的のために使用する。平衡バイトの値は、オーバーヘッド発生器ユニット105により設定されて、図6に示されるマルチフレーム内のフレーム2ないし8のそれぞれに対して、その関連オーバーヘッド・バイト内の0及び1の数が等しい。このような平衡は、d.c.オフセットを除去するためにそれらの出力がa.c.結合された光検出器が使用されるチャンネル10及びシステム300において集合データで変調された放射をアダプター・ユニット210及びそれに関連する解釈器ユニット220のために電気信号に変換するために有利である。
【0086】
図6に示されるマルチフレームはまた予備バイトSPAを含み、これは始めは割当てられないが、しかしシステム・ユーザーがシステム300が委託された後で追加の機能がシステム運用を補助するのに必要とされる場合に、追加の機能を実行するために割当てることができる。発生器及び解釈器ユニット105、220はソフトウエアで制御され、従ってソフトウエア修正により性能を上昇することが可能である。
【0087】
トレール追跡識別子オーバーヘッド・バイトTTIは16バイト・ストリングを構成し、図6に示すようフレーム2のオーバーヘッド・バイトB2からフレーム5のオーバーヘッド・バイトD5まで含まれる。バイト2ないし16のストリングはユーザー定義ASCII文字、そしてバイト1のストリングはITU通信仕様書G.707付属Bに従ってオーバーヘッド・ユニット105により発生されるCRC−7チエックサムを含む。このストリングはシステム300により受信クライアントが正しく対応した送信クライアントに接続することを確実にするために使用される。
【0088】
自動保護チャンネル・オーバーヘッド・バイトAPS1ないしAPS4、すなわち、フレーム6オーバーヘッド・バイトA6ないしD6はシステム300により、その中の欠陥チャンネルがバイパスされて、代用に割当てられたシステム300の別のチャンネルがそのペイロード・データを伝送しなければいけない時、使用される。解釈器ユニット220はこれらのオーバーヘッド・バイトを解釈し、関連するチャンネルがバイパスされなければいけないか否か、そして代用のために割当てられたシステム300の代替的チャンネルの識別を決定する。オーバーヘッド及び解釈器ユニット105、220は、前記のローカル及び地域管理システムと協働して動作して、影響を受ける送信クライアントからそれに関連した受信クライアントへペイロード・データを配送するために代替が発生した時に、システム300内の相互接続を決定する。
【0089】
前方欠陥識別子オーバーヘッド・バイトFDI、すなわち、フレーム7のオーバーヘッド・バイトA7は、チャンネル10及びシステム300において、下流、すなわち、フアイバ・リンク30の受信クライアント端に、欠陥状態が、上流、すなわち、対応する送信クライアント方向で、検出されたことを示す。同様に、後方欠陥識別子バイトBDI、すなわち、フレーム7のオーバーヘッド・バイトB7は、受信経路欠陥が検出された時、すなわち、光フアイバ・リンク30の受信クライアント端上である。FDI及びBDIはこれによりシステム300内の欠陥位置を容易に且つ素早く識別することができる。
【0090】
前方品質指示子オーバーヘッド・バイトFQI、すなわち、フレーム7のオーバーヘッド・バイトC7は、前のマルチフレームにビット誤り率を伝えるのに使用される。従って、FQIは下流にエラーが上流に発生していることを示すのに使用される。同様に、後方品質指示子バイトBQI、すなわち、フレーム7のオーバーヘッド・バイトD7は、前のマルチフレームのペイロード・データについてのビット誤りカウントを伝送するのに使用される。
【0091】
ペイロード・タイプ識別子オーバーヘッド・バイトPTI、すなわち、フレーム・オーバーヘッド・バイトA8は、ペイロード・データの構成又はマルチフレーム及びそれに関連したペイロード・データを伝送する通信経路の保守状態を示すために使用される。例えば、オーバーヘッド・バイトPTIの解釈は表3に従う。
表3

【0092】
最後に、ビット差し込みパリテイ・オーバーヘッド・バイトBIP、すなわち、オーバーヘッド・バイトE1ないしE8は、BIP−8パリテイ・チエック値を含む。詳細な定義がITU標準G.707に与えられている。各フレームはそれに関連したBIPパリテイ値を有し、フレームのペイロード・データについてパリテイ検査を与える。図6に示されるマルチフレームにおいて、発明者は各フレームに関連したBIPバイトを有する方が、BIPバイトを集める、例えば、マルチフレームの終わり、よりも好ましいことを知見した。このようなBIPバイトの各フレームへの割当ては、チャンネル10の受信器ユニット40での高速メモリの必要性を減少する。従って、BIPオーバーヘッド・バイトをフレーム内に分散することはマルチフレーム内でBIPバイトを一緒に連結するよも好ましい。BIPコードは、ペイロード・データ内のビット誤り率の直接の指示を与える。何故ならば、システム300内ではペイロード・ビット数に対するオーバーヘッド・ビット数の比率は固定比であるからである。
【0093】
本発明の範囲を逸脱することなく、チャンネル10及びシステム300及びそれらの動作方法について変更できることが理解される。
【0094】
例えば、アダプター・ユニット110内でオーバーヘッド・データとペイロード・データは1:31の固定比で差し込まれたが、他の比も可能である。アダプター・ユニット110、210は、必要なオーバーヘッド制御の程度に依存して、比が1:2ビットないし1:100ビットの範囲にあるように変更できる。重要な点は、比は固定されなければならず、ジャステイフイケーションが使用される従来技術の通信装置のように動的に変化してはいけない。
【0095】
さらに、チャンネル10及びシステム300において、マルチフレームを構成するフレーム数は上記のマルチフレームを構成する8フレームから変えることができる。例えば、マルチフレームを形成するフレーム数は2ないし100の範囲で変化できる。しかし、マルチフレームに50フレーム以上含むと、受信機ユニット40において同期を作ることがより困難となる。
【0096】
最後に、図6において、特別の機能を実行するオーバーヘッド・バイトの位置は、それらがそれらに関連した機能を実行しつづける限り変更できる。例えば、MIC及びPTIオーバーヘッド・バイトの位置はマルチフレームの変更された形式では交換できる。追加として、各フレームのBIPオーバーヘッド・バイトは各フレームの最後のオーバーヘッド・バイトに含まれるように構成できる。例えば、フレーム1についてオーバーヘッド・バイトH1である。
【0097】
上記したように、光フアイバ・リンク30は1又は複数の光フアイバを含むことができる。チャンネル10及びシステム300の代替的な形式では、光フアイバ・リンク30は無線リンク、例えば、衛星マイクロ波リンクに置き換えることができる。より低いデータ・レート動作が使用されるところでは、光フアイバ・リンク30は1つ又は複数の同軸ケーブル線接続に置き換えできる。このような同軸リンクは光フアイバ接続に比較してより低いデータ伝送容量を一般に有する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信システム(300)内においてデータを通信する方法であって、各システムが送信手段(20)、受信手段(40)及び送信手段(20)から受信手段(40)へデータを伝送するデータ伝送手段(30)を有する少なくとも1つのチャンネル(10)を含んだものにおいて、
(a)受信手段(40)へ送信する集合データ(600)を形成するため送信手段(20)においてペイロード・データ及びオーバーヘッド・データを組合せ、集合データ(600)はオーバーヘッド・データ・ビット数がペイロード・データ・ビット数に対して固定された比であるフレーム状の構造に分割され、
(b)集合データ(600)を伝送手段(30)を介して送信手段(20)から受信手段(40)へ送信し、
(c)集合データ(600)を受信手段(40)において受信し、そこでペイロード・データからオーバーヘッド・データを隔離するために集合データを復号し、そしてシステム(300)内でペイロード・データを制御し及び管理するためにオーバーヘッド・データを解釈する、
各ステップを含み、
そして、送信手段(20)が集合データ(600)をそこでのペイロード・データの受信速度よりも実質的に分数(Rp+Ro)(Rp)だけ大きい速度で発生し、ここで、Rpは送信手段(20)におけるペイロード・データの受信速度であり、そして、Roは集合データ(600)を発生するために送信手段(20)に加えられるオーバーヘッド・データの速度である、ことを特徴とする方法。
【請求項2】
ペイロード・ビットのオーバーヘッド・ビットに対する固定比が2:1ないしは100:1である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ペイロード・ビットのオーバーヘッド・ビットに対する固定比が31:1である請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
システムが、集合データ(600)を発生する時、さらなるジャステイフケーションをペイロード・データに適用しない請求項1、2又は3に記載の方法。
【請求項5】
集合データ内でペイロード・バイト数に対して発生する誤り率を示すオーバーヘッド・バイトの数が固定比であり、これによりペイロード・バイトに対する誤り率バイトの固定密度を与える請求項1、2、3又は4に記載の方法。
【請求項6】
対応するペイロード・バイト数に対して発生する誤り率を示すオーバーヘッド・バイトの数が1:248の固定比である請求項5に記載の方法。
【請求項7】
システム(300)が複数のチャンネル(20a、20b、40a、40b)を含み、各チャンネル(20a、20b、40a、40b)はそれに関連するペイロード・データのデータ速度に適応可能であり、各チャンネル(20a、20b、40a、40b)はこれにより互いに非同期的に機能可能である請求項1ないし6のいずれか1つに記載の方法。
【請求項8】
集合データ(600)内においてオーバーヘッド・データとペイロード・データが差し込まれている前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
フレーム状構造がマルチフレームに組織された複数のフレーム(600)を含み、集合データ内のオーバーヘッド・データの位置を解釈することにより受信手段(40)においてフレーム及びマルチフレームを識別可能である前記請求項のいずれか1つに記載の方法。
【請求項10】
各マルチフレームが、2ないし100フレームの範囲から構成される請求項9に記載の方法。
【請求項11】
各マルチフレームが、8フレームから構成される請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
各マルチフレームに関連したオーバーヘッド・データが、受信手段をマルチフレームに同期することを助けるための同期化コード(FAW)を含む請求項9、10又は11に記載の方法。
【請求項13】
同期化コードが、オーバーヘッド・データ内に4つの同期化コード(FAW1ないし4)を含む請求項12に記載の方法。
【請求項14】
4つの同期化コード(FAW1ないし4)が、それぞれ2進値11110110b、11110110b、00101000b、及び00101000bを割当てられている請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
各マルチフレームに関連したオーバーヘッドが、マルチフレームを識別するのに使用される識別コード(MIC)を含む請求項9ないし14のいずれか1つに記載の方法。
【請求項16】
識別コード(MIC)が、連続したマルチフレームに対して増加する請求項15に記載の方法。
【請求項17】
識別コード(MIC)が、モジュロ法で増加する請求項15又は16に記載の方法。
【請求項18】
識別コード(MIC)が、連続したマルチフレームに対して複数のカウントで増加する請求項16又は17に記載の方法。
【請求項19】
受信手段が、識別コード(MIC)がマルチフレームからマルチフレームで一定に増加することを監視することにより、マルチフレームが失われたか否かを決定するように動作する請求項16、17又は18に記載の方法。
【請求項20】
各マルチフレームに関連したオーバーヘッドが、マルチフレームに関連したオーバーヘッドが実質的に等しい数の0及び1を含むことを確実にするための平衡コード(BAL)を含む請求項9ないし19のいずれか1つに記載の方法。
【請求項21】
各マルチフレームに関連したオーバーヘッドが、受信手段により対応した送信手段(20)に正しく接続されているか否かを確認するのに使用されるトレール追跡識別コード(TTI)を含む請求項9ないし20のいずれか1つに記載の方法。
【請求項22】
各マルチフレームに関連したオーバーヘッドが、システム(300)のチャンネル故障時にペイロード・データを伝送する代替的チャンネルを使用することをシステム(300)に指示するための自動保護切換えコード(APS)を含む請求項9ないし21のいずれか1つに記載の方法。
【請求項23】
各マルチフレームに関連したオーバーヘッドが、フレームに関連したペイロード・データの劣化の発生を決定するために受信手段(40)により使用できるメインフレームの各フレームについてビット差し込みパリテイ・コード(BIP)を含む請求項9ないし22のいずれか1つに記載の方法。
【請求項24】
各マルチフレームに関連したオーバーヘッドが、送信手段(20)に入力するペイロード・データ・レートを指示するペイロード・タイプ支持子(PTI)コードを含む請求項9ないし23のいずれか1つに記載の方法。
【請求項25】
送信手段(20)が、ペイロード・データをシリアル・データとして受取り、そして伝送手段(30)を介してシリアル・データとして伝送する集合データを生成するため、オーバーヘッド・データ(K0)を結合するためにペイロード・データをパラレル・データ(D0ないしD30)に変換するように動作する前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項26】
請求項1ないし25のいずれか1つに記載の方法に従って動作する通信システム(300)。
【請求項27】
送信手段(20)が、集合データ(600)を生成するためにペイロード・データとオーバーヘッド・データを結合するためのアダプター・ユニット(110)と、オーバーヘッド・データからペイロード・データを分離するために集合データを復号するための対応するアダプター・ユニット(210)を含む請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
ペイロード・データの受信する速度に対応するように動作する複数のチャンネル(20a、20b、40a、40b)を含み、従って、チャンネル(20a、20b、40a、40b)が互いに非同期に動作する能力を有する請求項26又は27に記載のシステム(300)。
【請求項29】
各アダプター・ユニット(110、210)が、電気マルチプレクサ(510)及び電気デマルチプレクサ(500)を有し、アダプター・ユニット(110、210)内で処理するためにそこにシリアルに入力されたデータをパラレル・データ(D0ないしD30)に変換し、そしてアダプター・ユニット(110、210)内で実行された処理後に再びシリアル・データに変換する請求項26、27又は28のいずれかに記載のシステム。
【請求項30】
通信システム(300)内でデータを通信する方法であって、各システムが複数のチャンネル(20a、20b、40a、40b)を有し、各チャンネルが送信手段(20)と、受信手段(40)と、データを送信手段(20)から受信手段(40)へとデータを伝送するためのデータ転送手段(30)とを含んだものにおいて、
(a)各送信手段(20)においてそれに関連した入力ペイロード・データに同期し、そして送信手段(20)に関連した受信手段(40)に送信する集合データ(600)を形成するためにペイロード・データ及びオーバーヘッド・データを組合せ、集合データはフレーム状構造に分割され且つチャンネル(20、40)が互いに非同期的に動作可能であり、
(b)集合データ(600)を送信手段(20)から受信手段(40)へ伝送手段(30)を介して送信し、
(c)集合データ(600)を受信手段(40)において受信し、ペイロード・データからオーバーヘッド・データを隔離するために集合データをそこで復号し、そしてシステム(300)内でペイロード・データを制御及び管理するためにオーバーヘッド・データを解釈する、
各ステップを有することを特徴とする方法。
【請求項31】
通信システム(300)内においてデータを通信する方法であって、各システムが送信手段(20)、受信手段(40)及び送信手段(20)から受信手段(40)へデータを伝送するデータ伝送手段(30)を有する少なくとも1つのチャンネル(20、40)を含んだものにおいて、
(a)受信手段(40)へ送信する集合データ(600)を形成するため送信手段(20)においてペイロード・データ及びオーバーヘッド・データを組合せ、集合データ(600)はオーバーヘッド・データ内の0及び1の発生を実質的に等しくするための平衡コード(BAL)をオーバーヘッド・データが含んだフレーム状の構造に分割され、
(b)集合データ(600)を伝送手段(30)を介して送信手段(20)から受信手段(40)へ送信し、
(c)集合データ(600)を受信手段(40)において受信し、そこでペイロード・データからオーバーヘッド・データを隔離するために集合データを復号し、そしてシステム(300)内でペイロード・データを制御し及び管理するためにオーバーヘッド・データを解釈する
各ステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項32】
通信システム(300)内においてデータを通信する方法であって、各システムが送信手段(20)、受信手段(40)及び送信手段(20)から受信手段(40)へデータを伝送するデータ伝送手段(30)を有する少なくとも1つのチャンネル(20a、20b、40a、40b)を含んだものにおいて、
(a)受信手段(40)へ送信する集合データ(600)を形成するため送信手段(20)においてペイロード・データ及びオーバーヘッド・データを組合せ、集合データ(600)は各フレームがそのフレームと関連するペイロード・データが劣化したか否かを指示するそれと関連付けされたビット差し込みパリテイ・コード(BIP)を有するマルチフレームにグループされたフレームを含むフレーム状構造に分割され、
(b)集合データ(600)を伝送手段(30)を介して送信手段(20)から受信手段(40)へ送信し、
(c)集合データ(600)を受信手段(40)において受信し、そこでペイロード・データからオーバーヘッド・データを隔離するために集合データを復号し、システム(300)内でペイロード・データを制御し及び管理するためにオーバーヘッド・データを解釈し、そして集合データ内のフレームが劣化したか否かを差し込みパリテイ・コードから決定する
各ステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項33】
通信システム(300)内においてデータを通信する方法であって、各システムが送信手段(20)、受信手段及(40)び送信手段(20)から受信手段(40)へデータを伝送するデータ伝送手段(30)を有する少なくとも1つのチャンネル(20a、20b、40a、40b)を含んだものにおいて、
(a)受信手段(40)へ送信する集合データ(600)を形成するため送信手段(20)においてペイロード・データ及びオーバーヘッド・データを組合せ、集合データ(600)はジャステイフイケーションを含まないフレーム状構造に分割され、
(b)集合データを伝送手段(30)を介して送信手段(20)から受信手段(40)へ送信し、
(c)集合データ(600)を受信手段(40)において受信し、そこでペイロード・データからオーバーヘッド・データを隔離するために集合データを復号し、システム(300)内でペイロード・データを制御し及び管理するためにオーバーヘッド・データを解釈する
各ステップを含んだことを特徴とする方法。
【請求項34】
通信システム(300)内においてデータを通信する方法であって、各システムが送信手段(20)、受信手段(40)及び送信手段(20)から受信手段(40)へデータを伝送するデータ伝送手段(30)を有する少なくとも1つのチャンネル(20a、20b、40a、40b)を含んだものにおいて、
(a)受信手段(40)へ送信する集合データ(600)を形成するため送信手段(20)においてペイロード・データ及びオーバーヘッド・データを組合せ、集合データ(600)は各マルチフレームが集合データ(600)内でマルチフレームが失われたか否かを指示しそしてマルチフレームからマルチフレームへと増加されるそれと関連付けされたマルチフレーム識別コード(MIC)を有するマルチフレームにグループされたフレームを含むフレーム状構造に分割され、
(b)集合データ(600)を伝送手段(30)を介して送信手段(20)から受信手段(40)へ送信し、
(c)集合データ(600)を受信手段(40)において受信し、そこでペイロード・データからオーバーヘッド・データを隔離するために集合データを復号し、システム(300)内でペイロード・データを制御し及び管理するためにオーバーヘッド・データを解釈し、そして集合データ内のマルチフレームが失われたか否かをマルチフレーム識別コードから決定する
各ステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項35】
請求項30ないし34のいずれかに記載の方法に従って動作する通信システム(300)。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2011−211718(P2011−211718A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−102780(P2011−102780)
【出願日】平成23年5月2日(2011.5.2)
【分割の表示】特願2001−6564(P2001−6564)の分割
【原出願日】平成13年1月15日(2001.1.15)
【出願人】(306045626)エリクソン アクチボラゲット (6)
【氏名又は名称原語表記】Ericsson AB
【住所又は居所原語表記】Torshamngaten 23,SE−164 80 Stockholm,Sweden
【Fターム(参考)】